JP2003328719A - 内燃機関用オイルパン構造 - Google Patents
内燃機関用オイルパン構造Info
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Abstract
図れ、軸方向長さも最小限に抑えることのできる内燃機
関用オイルパン構造の提供を目的とする。 【解決手段】 シリンダブロックの底側に取り付けられ
るオイルパンのアッパー部3dには、クランクシャフト
の中心軸4aに対し垂直な開口端3a側に、クランクシ
ャフトの中心軸4aに垂直な縦壁3hが一体形成され、
この縦壁3hにオイルポンプ5が設けられている。
Description
ンの構造に関するものである。
ように、内燃機関のシリンダブロック1に直接、あるい
はアダプタープレート2を介して取り付けられるオイル
パン3は、アルミニウム合金で形成された箱状のアッパ
ー部3dと、鋼板またはアルミニウム合金で形成された
蓋状のロア部3gで構成されているものを考えてみる
と、このオイルパン3は、図16に正面図で、図17に
平面図で、図18に底面図で、また図19に側面一部破
断面図で示すような構造となっている。
3dの上面には、シリンダブロック1に取り付けるため
の取付面3eが形成され、アッパー部3dの下面側はロ
ア部3gを取り付けるためのロア取付面3fとなってお
り、クランクシャフト4の中心軸4aに対して垂直な左
側の端面は開口されて開口端3aを形成しており、逆の
右側端面は閉じられた閉塞端3bを形成している。箱状
のアッパー部3dには、内燃機関の運転中に発生する潤
滑油面のばたつきを抑制するためのバッフルプレート3
cが一体形成されている。また、内燃機関内へ潤滑油を
供給するオイルポンプ5は別体で構成されて、シリンダ
ブロック1あるいはアダプタープレート2の下面に複数
本のボルト6で固定されており、オイルポンプ軸5aに
はスプロケット5bが設けられて、クランクシャフト4
からチェーンまたはベルト,ギア等を介して、このスプ
ロケット5bに回転力が伝えられて、オイルポンプ5が
回転されるように構成されている。なお、オイルパン3
内の潤滑油を吸い込むオイルストレーナー7が、オイル
ポンプ5の下面にボルト8で締結されているか、または
オイルポンプ5と一体で形成されている。
く、内燃機関全体のコストや重量が増大してしまうとい
う問題点があり、また、オイルポンプ5が別体品で構成
されているため、アッパー部3dのオイルポンプ5が配
置される周辺には、オイルパン3の剛性を確保する補強
リブが良好に配置できないことから、オイルパン3全体
の剛性が不足して、内燃機関全体の振動が抑えられず、
車両走行中の騒音が悪化するという問題点があった。
に、図20に示すように、オイルポンプ5をクランクシ
ャフト4の中心軸4aに同軸上に設け、オイルポンプ5
が配置される側の開口面を覆うカバー9に一体化して、
部品点数を少なくする構造も考えられるが、このような
構造では、クランクシャフト4軸にオイルポンプ5を挿
入しなければならないため、クランクシャフト4の軸線
方向の長さを延ばす必要があり、結果的には、クランク
シャフトの軸方向長さが長くなり、内燃機関を車両に搭
載する上での制約を受けやすくなってしまうという欠点
があった。
着目したものであって、部品点数を少なくし、重量を低
減させ、しかも剛性を高めることができ、内燃機関のク
ランク軸方向長さも最小限に抑えることができる内燃機
関用オイルパン構造を提供せんことを目的とし、その第
1の要旨は、シリンダブロックの底側に直接あるいはア
ダプタープレートを介して取り付けられるアッパー部
と、該アッパー部の底側に覆設されるロア部で構成さ
れ、前記アッパー部には、クランクシャフトの中心軸に
対して垂直な一端側が開口された開口端が形成されてい
るとともに、潤滑油のばたつきを抑制するバッフルプレ
ートがアルミニウム合金で一体形成されている内燃機関
用オイルパンにおいて、前記アッパー部の開口端側寄り
に、前記クランクシャフトの中心軸に垂直な縦壁が一体
形成され、該縦壁に、内燃機関内に潤滑油を供給するオ
イルポンプが設けられていることである。また、第2の
要旨は、オイルパン内の潤滑油をオイルストレーナーか
ら前記オイルポンプへと導く下油通路が、前記縦壁また
は前記バッフルプレートを形成する壁面に一体形成され
ていることである。また、第3の要旨は、潤滑油をオイ
ルパンの吐出側からオイルフィルターへと導く上油通路
が、前記クランクシャフトの中心軸と平行に、バッフル
プレートまたはアッパー部の側壁面またはバッフルプレ
ートと前記側壁面が繋がった部分に一体形成されている
ことである。また、第4の要旨は、前記上油通路が一体
形成されているアッパー部の側壁面側に、オイルフィル
ターを取り付けるボス部が一体形成されていることであ
る。
する。図1は、前記図14または図15に示すように、
シリンダブロック1に直接あるいはアダプタープレート
2を介して取り付けられるオイルパン3の正面図を示
し、また図2は、その平面図を示し、また図3は、その
底面図を示し、また図4は、側面断面図を示すものであ
る。なお、前述した構造と同一の部分については、同一
符号を付して説明する。
3gで構成されており、アッパー部3dは、クランクシ
ャフトの中心軸4aに対して垂直な左右両端の面3a,
3bのうち、左側が開口された開口端3aとなってお
り、右側は閉塞されて閉塞端3bを形成している。ま
た、アッパー部3dは、図5のA−A線断面図で示すよ
うに、そのクランクシャフト中心軸4aに平行な側壁面
3p間にバッフルプレート3cがアルミニウム合金で一
体形成されており、バッフルプレート3cの一部には下
方へ凹み状に壁面3mが形成されている。また、アッパ
ー部3dの上面外周はシリンダブロック1またはアダプ
タープレート2に取り付けるための取付面3eとなって
おり、アッパー部3dの下面外周はロア部3gを取り付
けるためのロア取付面3fとなっている。このように箱
状に形成されたアッパー部3dのクランクシャフト中心
軸4aに垂直な開口端3a側寄りには、クランクシャフ
ト中心軸4aに垂直な縦壁3hが一体形成されており、
この縦壁3hにオイルポンプ5が取り付けられたものと
なっている。
り、また図7は、図6のC−C線断面図であり、また図
8は、図4のD−D線断面図であり、図9は、図8のE
−E線断面図であるが、クランクシャフト中心軸4aに
対し垂直な縦壁3hは、図6,図7,図8に示すよう
に、中空状に形成され、開口端3a側からオイルポンプ
5がボルトで取り付けられて、オイルポンプ5のギア5
cが縦壁3h内に配置され、このギア5cが内包された
縦壁3h内は油室を形成しており、開口端3a側へオイ
ルポンプの軸5aが突出されて、軸5aの先端にスプロ
ケット5bが設けられ、このスプロケット5bにはチェ
ーンまたはベルト,ギア等が掛装されて、クランクシャ
フト4からの回転力が伝えられるように構成されてい
る。
3cの底側には、ロア部3g側へ向かって下向きに吸入
口7aを備えたオイルストレーナー7が設けられてお
り、このオイルストレーナー7は、オイルパン3内に溜
まる潤滑油中に埋没する位置に配置されている。また、
図5,図9に示すように、オイルストレーナー7の吸入
口7aとオイルポンプ5のギア5cとを連通させる下油
通路3jが、バッフルプレート3cを形成する壁面3m
の底側にクランクシャフトの中心軸4aと略平行状に一
体形成されて、縦壁3hに開口された吸入口7dを介し
て縦壁3h内の油室と連通されている。従って、この下
油通路3jは、オイルストレーナー7から吸い上げた潤
滑油を吸入口7bからオイルポンプのギア5cに導くこ
とができるものである。
イルポンプ5の吐出側の滑らかな断面積変化部分7cか
らオイルフィルター8側へ潤滑油を導く上油通路3n
が、クランクシャフト中心軸4aと平行状に、バッフル
プレート3c、またはクランクシャフト中心軸4aと平
行なアッパー部3dの一方側の側壁面3p、またはバッ
フルプレート3cと側壁面3pが繋がる部分に一体形成
されている。従って、オイルポンプのギア5cの回転に
より吐出される潤滑油は、この上油通路3nを通り、オ
イルフィルター8を通して内燃機関内に供給されるもの
である。
アルミ合金の鋳造方法でも比較的安価なプレッシャーダ
イガスト鋳造により、オイルパンのアッパー部3dに一
体形成することができるものである。また、前記縦壁3
hも良好に一体形成することができ、この縦壁3h,下
油通路3j,上油通路3nは、油通路としての機能の他
に、アッパー部3dの剛性を高める剛性部材としても機
能することができ、オイルパン3全体の剛性が向上され
るものとなる。
面図、図12の底面図、図13の側面断面図で示すもの
は、変更例であり、この図10,図12,図13で示す
ように、前述した上油通路3nと連通するボス部3qを
アッパー部3dの側壁面3pに一体形成させておき、こ
のボス部3qにオイルフィルター8を外側から取り付け
できるように構成しておくことができ、このようにボス
部3qを一体形成させておけばオイルフィルター8の交
換等を容易に行なえるものとなり、このオイルフィルタ
ー8を通して潤滑油内のダストを良好に捕捉させて、ダ
ストを除去した潤滑油を良好に内燃機関内に供給するこ
とができるものとなる。
接あるいはアダプタープレートを介して取り付けられる
アッパー部と、アッパー部の底側に覆設されるロア部で
構成され、アッパー部には、クランクシャフトの中心軸
に対して垂直な一端側が開口された開口端が形成されて
いるとともに、潤滑油のばたつきを抑制するバッフルプ
レートがアルミニウム合金で一体形成されている内燃機
関用オイルパンにおいて、アッパー部の開口端側寄り
に、クランクシャフトの中心軸に垂直な縦壁が一体形成
され、縦壁に、内燃機関内に潤滑油を供給するオイルポ
ンプが設けられていることにより、部品点数を削減さ
せ、重量も低減させることができ、コストの低減を図る
ことができ、しかもクランクシャフト軸線方向の長さを
最小限に抑えることができて、内燃機関の車両への搭載
の自由度を高めることができるものとなる。また、縦壁
によりオイルパンの剛性が高められる効果がある。
レーナーからオイルポンプへと導く下油通路が、縦壁ま
たはバッフルプレートを形成する壁面に一体形成されて
いることにより、重量増を最小限に抑えることができ、
しかも下通路によりオイルパンの剛性が向上するものと
なる。
イルフィルターへと導く上油通路が、クランクシャフト
の中心軸と平行に、バッフルプレートまたはアッパー部
の側壁面またはバッフルプレートと側壁面が繋がった部
分に一体形成されていることにより、重量増を最小限に
抑えることができ、また、オイルパンの剛性を高めるこ
とができるものとなる。
パー部の側壁面側に、オイルフィルターを取り付けるボ
ス部が一体形成されていることにより、外側からオイル
フィルターをボス部に取り付けることができて、オイル
フィルターの交換等が容易となる効果を有する。
けた状態の正面構成図である。
しオイルパンを取り付けた状態の正面構成図である。
成図である。
Claims (4)
- 【請求項1】 シリンダブロックの底側に直接あるいは
アダプタープレートを介して取り付けられるアッパー部
と、該アッパー部の底側に覆設されるロア部で構成さ
れ、前記アッパー部には、クランクシャフトの中心軸に
対して垂直な一端側が開口された開口端が形成されてい
るとともに、潤滑油のばたつきを抑制するバッフルプレ
ートがアルミニウム合金で一体形成されている内燃機関
用オイルパンにおいて、前記アッパー部の開口端側寄り
に、前記クランクシャフトの中心軸に垂直な縦壁が一体
形成され、該縦壁に、内燃機関内に潤滑油を供給するオ
イルポンプが設けられていることを特徴とする内燃機関
用オイルパン構造。 - 【請求項2】 オイルパン内の潤滑油をオイルストレー
ナーから前記オイルポンプへと導く下油通路が、前記縦
壁または前記バッフルプレートを形成する壁面に一体形
成されていることを特徴とする請求項1に記載の内燃機
関用オイルパン構造。 - 【請求項3】 潤滑油をオイルパンの吐出側からオイル
フィルターへと導く上油通路が、前記クランクシャフト
の中心軸と平行に、バッフルプレートまたはアッパー部
の側壁面またはバッフルプレートと前記側壁面が繋がっ
た部分に一体形成されていることを特徴とする請求項1
または請求項2に記載の内燃機関用オイルパン構造。 - 【請求項4】 前記上油通路が一体形成されているアッ
パー部の側壁面側に、オイルフィルターを取り付けるボ
ス部が一体形成されていることを特徴とする請求項3に
記載の内燃機関用オイルパン構造。
Priority Applications (3)
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