JP2003321303A - 水性懸濁状殺虫組成物 - Google Patents
水性懸濁状殺虫組成物Info
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Abstract
ゾリルメチル)−3−メチル−2−ニトログアニジンを
含有し、低粘度で、希釈時において水中分散性が良好で
あり、しかも長期にわたって製剤安定性に優れる水性懸
濁状殺虫組成物を提供する。 【解決手段】 (a)1−(2−クロロ−5−チアゾリル
メチル)−3−メチル−2−ニトログアニジン及び(b)
リグニンスルホン酸塩を主とする分散剤を含有すること
を特徴とする水性懸濁状殺虫組成物。
Description
物に関する。
製剤、中でも水性製剤は、例えば散布時における製剤計
量の簡便性の点で固形製剤に比べ使用者にとって望まし
い製剤である。特に水性懸濁製剤は、有機溶媒を多量に
使用する必要もなく好ましい製剤として実用場面におい
て賞用されている。
として、これを水性懸濁製剤とした場合には、クロチア
ニジンが凝集しやすい性質を有するために、懸濁粒子の
沈降によるケーキング現象を起こしやすいことが知られ
ている。また、得られる製剤自体も高粘度となる傾向が
あり、実用場面において製剤を水により希釈する際の容
器排出性や、水中分散性の悪さが問題となっている。か
かる問題点を改良する目的で、界面活性剤として芳香族
スルホン酸やポリオキシアルキレンアリルフェニルエー
テルサルフェートを配合し、さらに保護コロイドとして
吸着性水溶性ポリマーを配合した懸濁製剤が提案されて
いる(特開平10−279410号公報)ものの、該製
剤の粘度ならびに分離安定性の観点から充分とは言い難
く、長期間にわたり懸濁粒子の沈降を生じず、また、水
希釈時に分散性に優れた水性懸濁製剤が望まれていた。
ニジンを有効成分とする水性懸濁製剤について検討を重
ねた結果、特定の分散剤を使用することにより、低粘度
で、希釈時において水中分散性が良好であり、しかも長
期にわたって製剤安定性が優れる水性懸濁製剤が得られ
ることを見出し、本発明を完成するに至った。すなわ
ち、本発明は、(a)クロチアニジン及び(b)リグニ
ンスルホン酸塩を主とする分散剤を含有することを特徴
とする水性懸濁状殺虫組成物(以下、本組成物と記
す。)に関するものである。
と記す。)は、1−(2−クロロ−5−チアゾリルメチ
ル)−3−メチル−2−ニトログアニジンの一般名であ
り、例えば特開平3−157308号公報に記載の方法
により製造することができる。
量%含有され、好ましくは10〜45重量%、さらに好
ましくは15〜40重量%含有される。
径は、保存中における沈降防止の点から製造時点では、
体積中位径として、通常6μm以下、好ましくは3μm
以下、さらに好ましくは1μm以下であり、通常は粉砕
等によりかかる粒子径に調製される。
スルホン酸塩からなる分散剤(以下、本分散剤と記
す。)であり、本発明の効果を奏する限りにおいて他の
分散剤が含有されていても良いが、通常は使用される分
散剤の少なくとも50重量%以上、好ましくは80重量
%以上、さらに好ましくは90重量%以上リグニンスル
ホン酸塩を含有し、特に好ましくは実質的にリグニンス
ルホン酸塩のみからなる。本分散剤の本組成物中の含有
量は、通常0.3〜15重量%であり、好ましくは0.
5〜10重量%、さらに好ましくは1〜5重量%であ
る。
ナトリウム塩、カルシウム塩、アンモニウム塩等が挙げ
られる。
とするという点からは、スルホン化度が2.5以下のリ
グニンスルホン酸塩が好ましく、さらに好ましくはスル
ホン化度が2.0以下のリグニンスルホン酸塩、特に好
ましくはスルホン化度が1.5以下のリグニンスルホン
酸塩である。
かかる市販品を使用することもできる。その具体例とし
ては、リアックス85A(ウエストベーコ社製商品名、
スルホン化度1.0のナトリウム塩)、リアックス83
A(ウエストベーコ社製商品名、スルホン化度2.1の
ナトリウム塩)、リアックス82(ウエストベーコ社製
商品名、スルホン化度2.0のナトリウム塩)、リアッ
クス81A(ウエストベーコ社製商品名、スルホン化度
1.9のナトリウム塩)、ポリホンO(ウエストベーコ
社製商品名、スルホン化度1.2のナトリウム塩)、リ
アックス910(ウエストベーコ社製商品名、スルホン
化度1.7のナトリウム塩)ポリホンH(ウエストベー
コ社製商品名、スルホン化度0.5のナトリウム塩)、
リアックス88B(ウエストベーコ社製商品名、スルホ
ン化度3.8のナトリウム塩)、リアックス100M
(ウエストベーコ社製商品名、スルホン化度4.7のナ
トリウム塩等が挙げられる。
れる他の分散剤としては、得られる本組成物の性状を確
認しつつ適宜決めることができるが、例えば通常のアニ
オン系分散剤、ノニオン系分散剤等を挙げることができ
る。
剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤、安定化剤、着色剤、
香料等を含有することができる。
ザンガム、ローカストビーンガム、カラギーナン、ウェ
ラントガム等の天然多糖類、ポリアクリル酸ナトリウム
の合成高分子、カルボキシメチルセルロース等の半合成
高分子、アルミニウムシリケート、スメクタイト、ベン
トナイト、ヘクライト、乾式シリカ等の鉱物質粉末、ア
ルミナゾル等を挙げることができ、これらは単独である
いは2種以上を混合して使用することができる。これら
は市販されており、かかる市販品を使用することもでき
る。例えば、ザンサンガムとしては、ケルザンS、ケル
ザンASX、ケルザンT、ケルザンRD(以上、CPケ
ルコ社の商品名)等が挙げられ、アルミニウムシリケー
トとして、ビーガムグラニュール、ビーガムHVグラニ
ュール、ビーガムTグラニュール(以上、バンダビルト
社の商品名)等が挙げられる。また、乾式シリカとして
は、アエロジル200(デグサヒュルス社の商品名)が
挙げられ、乾式シリカとアルミナゾルの混合物として
は、アエロジルCOK−84(デグサヒュルス社の商品
名)が挙げられる。粘度調節剤を使用する場合、その含
有量は本組成物中、通常0.1〜10重量%であり、好
ましくは0.1〜5重量%である。
(ダウ・コーニング社の商品名)、アンチフォームCE
(ダウ・コーニング社の商品名)、TSA730(東芝
シリコーン社の商品名)、TSA731(東芝シリコー
ン社の商品名)、TSA732(東芝シリコーン社の商
品名)、YMA6509(東芝シリコーン社の商品名)
等のシリコーン系消泡剤、フルオウェットPL80(ク
ラリアント社の商品名)等のフッ素系消泡剤が挙げら
れ、これらは単独であるいは2種以上を混合して使用す
ることができる。消泡剤を使用する場合、その含有量
は、本組成物中、通常0.01〜3重量%程度である。
コールやプロピレングリコール等の水溶性グリコール類
が挙げられ、これらは単独であるいは2種以上を混合し
て使用することができる。凍結防止剤を使用する場合、
その含有量は本組成物中、通常0.5〜30重量%、好
ましくは1〜20重量%、さらに好ましくは5〜10重
量%程度である。
息香酸エステル、サリチル酸誘導体、イソチアゾリン−
3−オン誘導体等が挙げられ、これらは単独であるいは
2種以上を混合して使用することができる。防腐剤を使
用する場合、その含有量は本組成物中、通常0.01〜
5重量%、好ましくは0.05〜3重量%、さらに好ま
しくは0.1〜1重量%程度である。
いて、その他の殺虫剤、殺ダニ剤、殺線虫剤、殺菌剤、
植物生長調節剤、肥料等を適宜含有することもできる。
はSC(Suspension Concentrat
e)製剤と呼ばれる製剤形態であり、水性懸濁状の組成
物である。そして、本組成物は、水が連続相(水相)を
形成し、本化合物は水相には実質的に溶解せず、水相に
分散した状態で存在する。また、本分散剤は実質的に水
相に溶解した状態で存在する。
せしめ、次いでこれに本化合物、必要によりさらに粘度
調節剤、消泡剤、凍結防止剤、防腐剤等の助剤、その他
を添加、混合後、ガラスビーズ、ジルコニア等のメディ
アを用いた湿式粉砕の手法を用いて粉砕分散を行なうこ
とにより製造することができる。
農業害虫としては、例えば、半翅目害虫(例、ナガメ、
イネクロカメムシ、ホソヘリカメムシ、ナシグンバイ、
トビイロウンカ、セジロウンカ、ヒメトビウンカ、ツマ
グロヨコバイ、チャノミドリヒメヨコバイ、オンシツコ
ナジラミ、ヤノネカイガラムシ、クワコナカイガラム
シ、ダイズアブラムシ、ニセダイコンアブラムシ、ダイ
コンアブラムシ、モモアカアブラムシ、ワタアブラム
シ、リンゴアブラムシなど)、鱗翅目害虫(例、ハスモ
ンヨトウ、コナガ、モンシロチョウ、ニカメイガ、タマ
ナギンウワバ、タバコガ、アワヨトウ、ヨトウガ、リン
ゴコカクモンハマキ、ワタノメイガ、コブノメイガ、ジ
ャガイモガ、チャノホソガ、チャノコカクモンハマキな
ど)、甲虫目害虫(例、ニジュウヤホシテントウムシ、
ウリハムシ、キスジノミハムシ、コロラドイモハムシ、
カメノコハムシ、イネドロオイムシ、イネゾウムシ、ヤ
サイゾウムシなど)、双翅目害虫(例、イエバエ、アカ
イエカ、ウシアブ、タマネギバエ、タネバエなど)、直
翅目害虫(例、トノサマバッタ、ケラなど)、網翅類
(例、チャバネゴキブリ、クロゴキブリなど)、ハダニ
類(例、ナミハダニ、ミカンハダニ、カンザワハダニ、
ミセナミダニ、リンゴハダニ、ミカンサビダニなど)、
線虫(例、イネシンガレセンチュウなど)などが挙げら
れる。
可能な森林害虫としては、例えば、半翅目害虫(例、マ
ツノコナカイガラムシ、マツノカキカイガラムシ、マツ
ノオオアブラムシ、マツホソアブラムシ など)、鱗翅
目害虫(例、チャハマキ、ヨモギエダシャク、ミノウス
バ、ミノガ、イラガ、マツノシンマダラメイガ、マツカ
レハ、マツツマアカシンムシ、マイマイガなど)、甲虫
目害虫(例、スギハムシ、マツノマダラカミキリ、ゴマ
ダラカミキリ、クワカミキリ、マメコガネ、マツキボシ
ゾウムシ、ヤナギシリジロゾウムシ、トドマツノキクイ
ムシ、カラマツコキクイムシなど)、膜翅目(例、マツ
ノミドリハバチ、マツノクロホシハバチ、マツノキハバ
チなど)、シロアリ目害虫(例、ヤマトシロアリ、イエ
シロアリ、ダイコクシロアリ、タイワンシロアリな
ど)、ハダニ類(例、トドマツノハダニなど)、線虫
(例、ネコブセンチュウ、マツノザイセンチュウセンチ
ュウなど)などが挙げられる。
果樹園、牧草地、芝生地、森林、非農耕地等の殺虫剤と
して用いることができる。本組成物は通常、水等で希釈
され、該希釈液が処理される。その処理方法としては、
例えば、土壌処理、茎葉処理、湛水処理等を挙げること
ができる。土壌処理には、土壌表面処理、土壌混和処理
等があり、茎葉処理には、植物体の上方からの処理のほ
か、作物に付着しないようにある種の植物に限って処理
する局部処理等があり、本組成物はいずれの処理におい
ても適用可能である。水田等の場合、場合により水口処
理、水面処理等、希釈することなくそのまま処理するこ
ともできる。また、本組成物を散布処理用に水等にて希
釈した希釈液を、ヘリコプター、飛行機またはラジコン
ヘリにより空中散布することもできる。一方、散布処理
用に水等にて希釈した希釈液を、森林害虫の発生時期に
動力噴霧機を用いて樹冠部に薬剤散布することもでき
る。また、ゴルフ場や平坦地作業が容易な松林では樹高
約40mまで散布可能な強力送風散布装置(スパウタ
ー、小型自動車に搭載)等を使用して地上より森林樹木
に散布することもできる。
象条件等により異なるが、10アール当りの本化合物量
に換算して、通常0.5〜500g、好ましくは1〜2
00gである。
加してもよい。展着剤として、液体窒素、アグリデック
ス(ヘレナ化学社の商品名)、ダイナミック(ヘレナ化
学社の商品名)、インデュース(ヘレナ化学社の商品
名)、およびシルウェットL−77(日本ユニカー社の
商品名)等が挙げられる。
るが、本発明はこれらの例のみに限定されるものではな
い。 実施例1 5Lのステンレスビーカー中に、クロチアニジン(武田
薬品工業株式会社製)300g、リアックス85A(ウ
エストベーコ社製商品名、リグニンスルホン酸ナトリウ
ム,スルホン化度1.0)40g、アンチフォームCE
(ダウ・コーニング社製商品名、シリコンエマルジョン
系消泡剤)2g、アエロジルCOK−84(デグサヒュ
ルス社製商品名、シリカ/酸化アルミニウム混合物)1
5g、プロピレングリコール50g、および水593g
を混合した。該混合物1000gに200μmφのガラ
スビーズ1500gを加え、スリワンモーターを用いて
常温で3時間、3000回転/分で攪拌下粉砕した。そ
の後、ガラスビーズを濾別し、本組成物1を得た。
薬品工業株式会社製)300g、ゲロポンT−36(ロ
ーディア社製商品名、ポリカルボン酸系界面活性剤)5
0g、アンチフォームCE(ダウ・コーニング社製商品
名、シリコンエマルジョン系消泡剤)2g、プロピレン
グリコール50g、および水598gを混合した。該混
合物1000gに200μmφのガラスビーズ1500
gを加え、スリワンモーターを用いて常温において30
00回転/分で攪拌下粉砕を開始したが、粉砕途中に分
散系の粘度が極度に高くなり、粉砕を完了するに至らな
かった。
商品名、ポリカルボン酸系界面活性剤)50gに代えて
サーフィノール465(エアープロダクツ社製商品名、
Ethoxylated acetylenic dio
ls) 100gを使用し、水の量を548gとした以
外は、比較例1と同様の操作を実施したが、粉砕途中に
分散系の粘度が極度に高くなり、粉砕を完了するに至ら
なかった。
商品名、ポリカルボン酸系界面活性剤)50gに代えて
ウィットカミンTAM−45(ウィットコ製カチオン系
界面活性剤) 100gを使用し、水の量を548gと
した以外は、比較例1と同様の操作を実施したが、粉砕
途中に分散系の粘度が極度に高くなり、粉砕を完了する
に至らなかった。
4℃における2週間の虐待保存試験に供試し、組成物の
分離を目視により測定した。また、製造直後ならびに5
4℃における2週間の虐待保存後の組成物粘度をB型粘
度計(ローターNo.1、25℃、6回転/分)にて測
定した。さらに製造直後ならびに54℃における2週間
の虐待保存後の体積中位径をレーザー型粒子測定装置
(島津製SALD−1100)にて測定した。結果を表
1に記す。
いて水中分散性が良好であり、しかも長期にわたって製
剤安定性に優れる水性懸濁状殺虫組成物を提供できる。
Claims (7)
- 【請求項1】(a)クロチアニジン及び(b)リグニンスルホ
ン酸塩を主とする分散剤を含有することを特徴とする水
性懸濁状殺虫組成物。 - 【請求項2】リグニンスルホン酸塩のスルホン化度が
2.5以下である請求項1に記載の水性懸濁状殺虫組成
物。 - 【請求項3】さらに少なくとも1種の粘度調節剤を含
み、更に該粘度調節剤の濃度が0.1〜10重量%であ
る請求項1または2に記載の水性懸濁状殺虫組成物。 - 【請求項4】リグニンスルホン酸塩を主とする分散剤
が、リグニンスルホン酸塩を50重量%以上含有する分
散剤である請求項1〜3の何れかに記載の水性懸濁状殺
虫組成物。 - 【請求項5】リグニンスルホン酸塩を主とする分散剤
が、リグニンスルホン酸塩を90重量%以上含有する分
散剤である請求項1〜4の何れかに記載の水性懸濁状殺
虫組成物。 - 【請求項6】リグニンスルホン酸塩を主とする分散剤
が、実質的にリグニンスルホン酸塩のみからなる分散剤
である請求項1〜5の何れかに記載の水性懸濁状殺虫組
成物。 - 【請求項7】森林害虫防除用である請求項1〜6のいず
れかに記載の水性懸濁状殺虫組成物。
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