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JP2003314516A - 自動車トリムの取付構造 - Google Patents

自動車トリムの取付構造

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Publication number
JP2003314516A
JP2003314516A JP2002114151A JP2002114151A JP2003314516A JP 2003314516 A JP2003314516 A JP 2003314516A JP 2002114151 A JP2002114151 A JP 2002114151A JP 2002114151 A JP2002114151 A JP 2002114151A JP 2003314516 A JP2003314516 A JP 2003314516A
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JP
Japan
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clip
support plate
pedestal
slit
claw
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Application number
JP2002114151A
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English (en)
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Inventor
Kazuhiro Kushida
和広 櫛田
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Shigeru Co Ltd
Original Assignee
Shigeru Co Ltd
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Publication date
Application filed by Shigeru Co Ltd filed Critical Shigeru Co Ltd
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 自動車トリムの取付構造において、クリップ
の台座からの脱落を確実に防止する。 【解決手段】 自動車トリムの取付構造は、自動車トリ
ムに設けられた台座20と、台座20に装着されたクリ
ップ10とを備えている。クリップ10は、第1鍔部1
1,首部12,第2鍔部13と、自動車本体の取付孔に
挿入される頭部14とを有している。台座20の支持板
部21には支持スリット25が形成されている。支持ス
リット25の挿入口25x近傍には爪部28が配置され
ている。爪部28は細長い橋部27の中央に形成されて
いる。クリップ10の首部12は、支持スリット25の
挿入口25xから挿入されて支持スリット25の奥部2
5cに位置している。この挿入に際して、第1鍔部11
が爪部28を押し下げる。クリップ10の台座20への
装着状態では、爪部28が第1鍔部11を係止して、ク
リップ10の脱落を防止する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、クリップを用いて
自動車トリムを自動車本体に取り付ける構造に関する。
【0002】
【従来の技術】特開2000−85355号公報に開示
されているように、自動車のドアトリム(自動車トリ
ム)をドア本体(自動車本体)のインナーパネルに固定
する際、複数のクリップが用いられる。このクリップ
は、第1鍔部,首部,第3鍔部,頭部を順に配すること
により形成されている。クリップをトリムに設けられた
台座に装着し、この装着状態でトリムをインナーパネル
に近づけて、クリップの頭部をインナーパネルの取付孔
に差し込むことにより、ドアトリムがインナーパネルに
取り付けられる。
【0003】上記クリップの台座への装着構造について
説明する。台座は、ドアトリムから離れてこのドアトリ
ムとほぼ平行をなす支持板部と、この支持板部をドアト
リムに支持する脚部とを有している。この支持板部に
は、一端が開放されて挿入口となる支持スリットが形成
されている。この支持スリットは、上記クリップの首部
の径より小さい幅の挿通抵抗部と、この挿通抵抗部の奥
に位置する円形の収容部とを有している。この収容部の
径はクリップの首部の径と等しいかこれより大きい。
【0004】上記クリップの首部は、上記支持スリット
の挿通抵抗部を経て収容部に収容される。なお、この首
部が挿通抵抗部を通過する際には、クリップに力を加
え、挿通抵抗部を押し広げる必要がある。このクリップ
の装着状態において、第1,第2の鍔部が台座の支持板
部を挟んでいる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】上記クリップの首部は
支持スリットの収容部に収容されており、通常は挿通抵
抗部での挿通抵抗により、挿入口から脱落することはな
い。しかし、ドアトリムの台座にクリップを装着した状
態で、ドアトリムをパレット等で搬送する際、クリップ
が何かに引っ掛かって強い力を付与された時には、挿通
抵抗部を通って台座から脱落しまうことがあった。ま
た、ドアトリムをインナーパネルに取り付ける工程で
も、クリップがインナーパネルの縁に引っ掛かる等して
台座から脱落してしまうこともあった。クリップの装着
作業を改善するために挿通抵抗部の幅を広くすると、そ
れに比例して脱落の可能性がより一層高くなり、脱落の
可能性を減じるために挿通抵抗部の幅を狭めると、装着
時の作業性が悪化するというジレンマがあった。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明は、自動車トリム
に設けられた台座と、この台座に装着されたクリップと
を備え、このクリップを自動車本体の取付孔に挿入する
ことにより、自動車トリムを自動車本体に取り付ける構
造において、上記クリップは、第1鍔部,首部,第2鍔
部と、上記取付孔に挿入される頭部とを順に配すること
により形成され、上記台座は、一端が挿入口として開放
された支持スリットを形成してなる支持板部と、この支
持板部を上記ドアトリムに支持する脚部と、この支持板
部から離れて上記支持スリットの挿入口近傍に配置され
た爪部とを有し、上記クリップの首部は、上記支持スリ
ットの挿入口から挿入されて支持スリットの奥部に位置
し、上記第1鍔部と第2鍔部は上記支持板部を挟み、上
記頭部は支持板部から突出しており、上記爪部は、上記
クリップの首部の支持スリットへの挿入に際して第1鍔
部に押された時に、上記爪部及び/又はこれを支持する
部位の弾性変形により、上記支持板部から離れる方向に
変位可能であり、これにより上記首部の進入を許容し、
上記クリップの首部が支持スリットの奥部に位置した状
態では、上記クリップの第1鍔部を係止して、クリップ
の上記挿入口への移動を阻止することを特徴とする。
【0007】上記構成によれば、爪部によりクリップの
第1鍔部を係止するため、クリップの台座からの脱落を
確実に防止することができる。
【0008】好ましくは、上記台座は、上記爪部を支持
する部位として上記支持板部と平行をなす細長い橋部を
備え、この橋部の中央部に上記爪部が形成され、上記ク
リップの第1鍔部が上記爪部を押した時に、この橋部の
弾性変形を伴って上記爪部が変位する。この構成によれ
ば、クリップの第1鍔部が爪部を超える際の抵抗を低減
することができる。
【0009】一つの態様では、上記台座の脚部は、上記
支持板部の周縁に連なるほぼU字形の周壁として提供さ
れ、この周壁の側部開口が上記支持スリットの挿入口と
連なっており、上記橋部はこの周壁の側部開口側の両端
に掛け渡されるようにして形成されている。この構成に
よれば、U字形の周壁により高い支持強度の脚部を提供
できるととともに、橋部を確保できる。
【0010】他の態様では、上記台座の脚部は、上記支
持板部の周縁に連なる周壁として提供され、この周壁に
は上記支持スリットの挿入口に対応した位置に切欠が形
成されるとともに、この切欠よりトリム側に上記支持板
部と平行をなす補助スリットが形成され、これら切欠と
補助スリットとの間の部位が上記橋部として提供される
ことを特徴とする。この構成によれば、脚部となる周壁
が高くても補助スリットを形成することにより、橋部を
確保できる。
【0011】好ましくは、上記爪部は、傾斜したガイド
面をクリップ挿入側に有し、支持スリットの奥側には、
支持板部とほぼ直交するとともにクリップ挿入方向とほ
ぼ直交する係止面を有する。この構成によれば、ガイド
面によりクリップの第1鍔部が爪部を乗り越える時の抵
抗を減じるとともに、係止面により第1鍔部の係止をよ
り一層確実に行うことができる。
【0012】好ましくは、上記支持スリットは、上記ク
リップの首部の径より小さい幅の挿通抵抗部と、この挿
通抵抗部の奥に位置し上記クリップの首部の径と等しい
かこれより大きい円形の収容部とを含む。この構成によ
れば、クリップの脱落防止を首部の挿通抵抗部での挿通
抵抗と、爪部での第1鍔部の係止とで、クリップの台座
からの脱落をより一層確実に阻止することができる。
【0013】好ましくは、上記挿通抵抗部が所定長さだ
け直線的に延び、上記爪部は、上記クリップの第1鍔部
を係止した時に上記クリップの首部の中心が挿通抵抗部
と収容部の境より奥に位置するように、配置されてい
る。この構成によれば、クリップの第1鍔部が爪部に係
止された状態で、クリップに付与されている力が解除さ
れた時に、挿通抵抗部と収容部の境がクリップの首部を
収容部へと押し戻し、クリップを元の装着位置に戻すこ
とができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の第1実施形態につ
いて図1〜図5を参照して説明する。図1に示すよう
に、樹脂製のドアトリム1(自動車トリム)は、ドア本
体(自動車本体)の金属薄板からなるインナーパネル2
に取り付けられる。この取り付けの際に、複数のクリッ
プ10が用いられる。クリップ10は、台座20を介し
てドアトリム1の裏面に装着され、ドアトリム1の裏面
から突出している。クリップ10を装着したドアトリム
1をインナーパネル2に近づけ、クリップ10をインナ
ーパネル2の取付孔2aに差しこむことにより、ドアト
リム1の取り付けがなされる。
【0015】上記クリップ10は樹脂成形品からなり、
図4に示すように、第1鍔部11と首部12と第2鍔部
13と頭部14とを同一軸線状に有している。第1鍔部
11は円盤形状をなしている。首部12は短い円柱形状
をなしている。第2鍔部13は2つの円盤部13a,1
3bに分かれており、それぞれが周縁に向かって薄くな
っている。頭部14は、第2鍔部13の円盤部13bに
隣接した基部14aが小径をなし、先端に向かって急に
径が大きくなって最大径部14bとなり、それから先端
に向かって先細となっている。
【0016】上記台座20は樹脂成形品からなり、ドア
トリム1と別体をなしている。なお、上記クリップ10
は台座20より硬い樹脂からなる。台座20は、外周縁
がU字形をなす支持板部21と、周壁22(脚部)と、
一対の固定片部23とを有している。周壁22は横断面
U字形をなして低く形成され、その一端が支持板部21
の外周縁に連なっている。周壁22の他端の両側には、
上記一対の固定片部23が支持板部21と平行をなして
張り出している。これら固定片部23には孔23aが形
成されている。
【0017】上記支持板部21は支持スリット25を有
している。この支持スリット25の一端は開放されてい
て挿入口25xとなっている。この挿入口25xは、周
壁22の側部開口22aに連なっている。支持スリット
25は、挿入口25xから奥に向かって順にガイド部2
5a,挿通抵抗部25b,収容部25cを有している。
挿通抵抗部25bは、一定幅で所定距離直線状に延びて
おり、この幅は上記クリップ10の首部12の径より小
さい。上記ガイド部25aは挿通抵抗部25bから挿入
口25xに向かって幅が広がっている。収容部25cは
円形をなし、その径はクリップ10の首部12の径と等
しいか、これより大きい。
【0018】上記周壁22の側部開口22aに位置する
両端には細長く直線状に延びる橋部27が掛け渡されて
いる。この橋部27は支持板部21からトリム1側に離
れており、支持板部21と平行をなしている。橋部27
の中央部には爪部28が形成されている。この爪部28
は、支持スリット25の挿入口25xの近傍に位置して
おり、収容部25cに向かって突出している。爪部28
は、挿入口25x側にガイド面28aを有し、支持スリ
ット25の奥側に係止面28bを有している。ガイド面
28aは、支持スリット25の奥へ向かうにしたがって
支持板部21に近づくように傾斜している。係止面28
bは、支持板部24とほぼ直交するとともに支持スリッ
ト25の延び方向(後述するクリップ10の挿入方向)
とほぼ直交している。ガイド面28aと係止面28bが
交差する爪部28の端縁28xは、支持板部24の裏面
と同一の平面またはその近傍に位置している。
【0019】上記構成において、予めドアトリム1に台
座20を固定する。詳述すると、ドアトリム1にはボス
部(図示しない)が突設されており、このボス部に台座
20の固定孔23aを嵌めるようにして固定片部23を
ドアトリム1に当て、ボス部の先端部を溶融硬化させ
る。なお、この台座20はビス,リベット等の手段で固
定してもよい。このように台座20はその両端部の固定
片部23がドアトリム1に当たった状態で固定される
が、台座20の中央部はドアトリム1の凹み部(図示し
ない)に対応しており、上記橋部27はドアトリム1か
ら浮いている。
【0020】上記クリップ10は次のようにして上記台
座20に装着される。図3,図4に示すように、クリッ
プ10を、その鍔部11,12間に台座20の支持板部
24が入るように位置決めし、その首部12を支持スリ
ット25の挿入口25xに挿入し、この状態でクリップ
10を支持スリット25の奥へと進める。
【0021】上記クリップ10は、首部12が挿入口2
5xに至る前に、第1鍔部11が爪部28のガイド面2
8aに当たることにより、進入を阻まれる。作業者は、
クリップ10の頭部14をつかんで、クリップ10を爪
部28に押し付けながら支持スリット25の奥に向かっ
て進める。すると、爪部28を支持している橋部27が
弾性変形して湾曲し、爪部28はトリム1側へと変位す
る。その結果、クリップ10の奥への進入を許容する。
本実施形態では、細長い橋部27の弾性変形に依拠して
爪部28の変位が行われるので、クリップ10へ付与す
る力を小さくすることができる。また、本実施形態では
爪部28が傾斜したガイド面28aを有しており、第1
鍔部11がこのガイド面28aを滑ることにより、クリ
ップ10の挿入方向の力が爪部28への押し下げ力に変
換されて爪部28が変位するので、この点からもクリッ
プ10へ付与する力を小さくすることができる。
【0022】クリップ10を奥へと進めると、やがて第
1鍔部11が爪部28に乗り上がり、第1鍔部11の下
面が爪部28の端縁28xに接した状態になる。この状
態でクリップ10をさらに奥へと進めると、首部12が
支持スリット25の挿通抵抗部25bに達する。さらに
クリップ10を押し込むと、首部12は挿通抵抗部25
bを弾性的に押し広げながら奥へと進む。なお、支持ス
リット25の挿入口25xの近傍は幅の広いガイド部2
5aとなっているので、クリップ10の首部12を正確
に挿通抵抗部25bに到達させることができる。
【0023】図5に示すように、上記首部12の中心O
が挿通抵抗部25bを過ぎると、挿通抵抗部25bと収
容部25cの境Pが首部12の円弧面に当たり、この挿
通抵抗部25bの弾性復元力が上記境Pを介して首部1
2を奥へと押し込む力となる。クリップ10に付与され
る作業者の押し込み力と上記挿通抵抗部25bの弾性復
元力とで、首部12は図3,図4において想像線で示す
ように収容部25cに到達する。このようにして、クリ
ップ10の台座20への装着が終了する。装着完了時に
は、挿通抵抗部25bは元の幅に戻っている。
【0024】上記のように境Pが首部12の円弧面に当
たり、挿通抵抗部25bの弾性復元力を受けて首部12
が奥へと進む過程の途中で、第1鍔部11の下面と爪部
28との当接状態が解除され、図4に示すように橋部2
7が弾性復帰し、爪部28は元の位置に戻る。
【0025】上記のようなクリップ10の装着状態で
は、クリップ10の首部12が幅の狭い挿通抵抗部25
bに阻止されるため、従来構造と同様にクリップ10の
脱落は防止される。しかし、運搬の際やインナーパネル
2への取り付けの際に、クリップ10が何かに引っ掛か
った場合には、クリップ10の首部12は挿通抵抗部2
5bから抜け出るのに十分な強い力を受ける。しかし、
クリップ10が脱出する際の第1鍔部11の経路上に爪
部28が配置されており、第1鍔部11が爪部28に係
止されるので、クリップ10の脱け出しを確実に阻止す
ることができる。しかも、第1鍔部11は、クリップ1
0の挿入方向および支持板部21とほぼ直交する爪部2
8の係止面28bに当たるため、より一層確実に抜け出
しを防止できる。
【0026】クリップ10の第1鍔部11が爪部28に
係止された状態では、図5に示すように、首部12の一
部が挿通抵抗部25bに入り込んでいて挿通抵抗部25
bが広げられているが、首部12の中心Oはまだ収容部
25cに位置しており、挿通抵抗部25bと収容部25
cの境Pが首部12の円弧面に当たっている。そのた
め、クリップ10から脱出方向への力が解除された時に
は、挿通抵抗部25bの弾性復元力が上記境Pを介して
首部12に作用し、首部12は自然に収容孔25へと戻
ることができる。
【0027】図1に戻って説明すると、インナーパネル
2の取付孔2aの径は、クリップ10の頭部14の最大
径部14bより小さく、頭部14の基部14aの径と等
しい。ドアトリム1をインナーパネル2に取り付ける
際、クリップ10の頭部14をインナーパネル2の取付
孔2aに圧入すると、インナーパネル2の取付孔2aの
周縁が基部14aに嵌る。ドアトリムに固定された複数
例えば9つの台座20の幾つかでは、ドアトリム1を基
準位置に設置するために、支持スリット25の収容部2
5cの径がクリップ10の首部12の径と等しく、クリ
ップ10をガタなく支持している。他の台座20では、
支持スリット25の収容部25cの径がクリップ10の
首部12の径より大きく、クリップ10をガタを介して
支持している。
【0028】次に、本発明の第2実施形態について図6
〜図8を参照しながら説明する。この実施形態では、台
座30はドアトリム1と一体に形成されている。台座3
0の高さは第1実施形態の台座20より高い。この台座
30は、支持板部31と、横断面ほぼU字形の周壁32
(脚部)とを有している。周壁32の一端が支持板部3
1の外周縁に連なり、他端がドアトリム1に連なってい
る。周壁32の内周には補強板部33が形成されてい
る。この補強板部33は、支持板部31とドアトリム1
との間に配置され、支持板部31と平行をなしている。
【0029】周壁32の支持板部31側の端部には、側
部開口の反対側において切欠34が形成されている。上
記支持板部31には第1実施形態と同様の支持スリット
25が形成され、その挿入口25xが上記切欠34に連
なっている。なお、この支持スリット25の各部位は第
1実施形態と同様の形状,作用をなすものであるので、
図中同番号を付してその詳細な説明を省略する。切欠3
4の近傍には、支持板部31と平行をなす補助スリット
35が形成されている。これら切欠34と補助スリット
35との間の部位は、橋部37として提供される。この
橋部37は、湾曲しながら細長く延び支持板部31と平
行をなしている。
【0030】橋部37の中央部には、爪部38が形成さ
れている。この爪部38は第1実施形態と同様のガイド
面38aと係止面38bとを有している。図示の例で
は、支持スリット25の収容部25cの径はクリップ1
0の首部12の径と等しく、クリップ10はガタなく台
座20に装着されている。本実施形態では、高い周壁3
2に爪部38を形成する際、補助スリット35を形成す
ることにより橋部37を確保しており、クリップ10の
装着時における爪部38の変位を容易にしている。爪部
38の作用は第1実施形態と同じであるから、その詳細
な説明を省略する。
【0031】本発明はドアトリムの他、ピラートリム等
の自動車トリムの取付構造に適用することができる。支
持スリットに挿通抵抗部を設けなくてもよい。第1実施
形態において、台座にクリップを装着した後で、台座を
自動車トリムに固定してもよい。第1,第2実施形態で
は爪部の変位を橋部の弾性変形により得ているが、弾性
変形の一部を爪部が担ってもよい。また橋部を形成しな
い場合には、弾性変形の殆どを爪部で担ってもよい。
【0032】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、自
動車トリムの取付構造において、クリップの台座からの
脱落を確実に防止できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1実施形態をなす取付構造を用いて
ドアトリムをドア本体のインナーパネルに取り付ける直
前の状態を一部断面にして示す図。
【図2】同取付構造の台座の斜視図である。
【図3】同取付構造において、台座にクリップを装着す
る直前の状態を一部断面にして示す平面図である。
【図4】図3においてIV−IV線に沿う断面図であ
る。
【図5】クリップの第1鍔部が爪部を乗り越えた時、ま
たは第1鍔部が爪部に係止された時の、クリップと支持
スリットとの位置関係を示す拡大平面図である。
【図6】本発明の第2実施形態をなす取付構造の台座の
斜視図である。
【図7】同台座の平面図である。
【図8】図7においてVIII−VIII線に沿う断面
図である。
【符号の説明】
1 ドアトリム(自動車トリム) 2 インナーパネル(自動車本体) 2a 取付孔 10 クリップ 11 第1鍔部 12 首部 13 第2鍔部 14 頭部 20,30 台座 21,31 支持板部 22、32 周壁(脚部) 25 支持スリット 25x 挿入口 25b 挿通抵抗部 25c 収容部 27,37 橋部 28,38 爪部 28a,38a ガイド面 28b、38b 係止面 35 補助スリット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 自動車トリムに設けられた台座と、この
    台座に装着されたクリップとを備え、このクリップを自
    動車本体の取付孔に挿入することにより、自動車トリム
    を自動車本体に取り付ける構造において、 上記クリップは、第1鍔部,首部,第2鍔部と、上記取
    付孔に挿入される頭部とを順に配することにより形成さ
    れ、 上記台座は、一端が挿入口として開放された支持スリッ
    トを形成してなる支持板部と、この支持板部を上記ドア
    トリムに支持する脚部と、この支持板部から離れて上記
    支持スリットの挿入口近傍に配置された爪部とを有し、 上記クリップの首部は、上記支持スリットの挿入口から
    挿入されて支持スリットの奥部に位置し、上記第1鍔部
    と第2鍔部は上記支持板部を挟み、上記頭部は支持板部
    から突出しており、 上記爪部は、上記クリップの首部の支持スリットへの挿
    入に際して第1鍔部に押された時に、上記爪部及び/又
    はこれを支持する部位の弾性変形により、上記支持板部
    から離れる方向に変位可能であり、これにより上記首部
    の進入を許容し、上記クリップの首部が支持スリットの
    奥部に位置した状態では、上記クリップの第1鍔部を係
    止して、クリップの上記挿入口への移動を阻止すること
    を特徴とする自動車トリムの取付構造。
  2. 【請求項2】 上記台座は、上記爪部を支持する部位と
    して上記支持板部と平行をなす細長い橋部を備え、この
    橋部の中央部に上記爪部が形成され、上記クリップの第
    1鍔部が上記爪部を押した時に、この橋部の弾性変形を
    伴って上記爪部が変位することを特徴とする請求項1に
    記載の自動車トリムの取付構造。
  3. 【請求項3】 上記台座の脚部は、上記支持板部の周縁
    に連なるほぼU字形の周壁として提供され、この周壁の
    側部開口が上記支持スリットの挿入口と連なっており、
    上記橋部はこの周壁の側部開口側の両端に掛け渡される
    ようにして形成されていることを特徴とする請求項2に
    記載の自動車トリムの取付構造。
  4. 【請求項4】 上記台座の脚部は、上記支持板部の周縁
    に連なる周壁として提供され、この周壁には上記支持ス
    リットの挿入口に対応した位置に切欠が形成されるとと
    もに、この切欠よりトリム側に上記支持板部と平行をな
    す補助スリットが形成され、これら切欠と補助スリット
    との間の部位が上記橋部として提供されることを特徴と
    する請求項2に記載の自動車トリムの取付構造。
  5. 【請求項5】 上記爪部は、傾斜したガイド面をクリッ
    プ挿入側に有し、支持スリットの奥側には、支持板部と
    ほぼ直交するとともにクリップ挿入方向とほぼ直交する
    係止面を有することを特徴とする請求項1〜4のいずれ
    かに記載の自動車トリムの取付構造。
  6. 【請求項6】 上記支持スリットは、上記クリップの首
    部の径より小さい幅の挿通抵抗部と、この挿通抵抗部の
    奥に位置し上記クリップの首部の径と等しいかこれより
    大きい円形の収容部とを含むことを特徴とする請求項1
    〜5のいずれかに記載の自動車トリムの取付構造。
  7. 【請求項7】 上記挿通抵抗部が所定長さだけ直線的に
    延び、上記爪部は、上記クリップの第1鍔部を係止した
    時に上記クリップの首部の中心が挿通抵抗部と収容部の
    境より奥に位置するように、配置されていることを特徴
    とする請求項6に記載の自動車トリムの取付構造。
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