[go: up one dir, main page]
More Web Proxy on the site http://driver.im/

JP2003311639A - オープンエンドレンチ - Google Patents

オープンエンドレンチ

Info

Publication number
JP2003311639A
JP2003311639A JP2002118266A JP2002118266A JP2003311639A JP 2003311639 A JP2003311639 A JP 2003311639A JP 2002118266 A JP2002118266 A JP 2002118266A JP 2002118266 A JP2002118266 A JP 2002118266A JP 2003311639 A JP2003311639 A JP 2003311639A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
wrench
nut
operating rod
rod
wrench head
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002118266A
Other languages
English (en)
Inventor
Yasuomi Okuno
恭臣 奥野
Tatsuya Amami
達也 天見
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kuken Co Ltd
Original Assignee
Kuken Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kuken Co Ltd filed Critical Kuken Co Ltd
Priority to JP2002118266A priority Critical patent/JP2003311639A/ja
Publication of JP2003311639A publication Critical patent/JP2003311639A/ja
Pending legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Details Of Spanners, Wrenches, And Screw Drivers And Accessories (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 チューブ等の配管の先端に取付けているナッ
トの着脱作業が狭隘な場所であっても容易に且つ能率よ
く行えるオープンエンドレンチを提供する。 【解決手段】 レンチ本体1の前端部に、レンチ本体1
に内蔵しているモータ2によって回転伝達機構を介して
左右方向に往復移動する作動杆3を配設し、この作動杆
3の前端部に軸5によりレンチ頭部4の後端部中央を首
振り自在に枢着し、このレンチ頭部4の開口部6内に、
配管Bの先端に取付けているナットAの一半部を側方か
ら受け入れてこの開口部6のフック部6b' をナットAの
1つの角部に係止させると共に顎部6cを1つの辺部に当
接させ、この状態にして作動杆3を往復移動させること
によりレンチ頭部4を左右に首振りさせながらナットA
の締め付けを行うように構成している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、チューブやホース
などの配管の端部に取付けているナットを締め付けた
り、緩めたりするために使用するオープンエンドレンチ
の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、各種の機器類に油や水等の流
体を供給する手段として、チューブやホース等の配管の
端部にナットを取付け、このナットを機器類の開口部に
接続することにより、配管内を通じて流体を機器類に供
給するように構成した構造が広く採用されている。この
場合、上記ナットを機器類の開口部にねじによってはめ
合わせるには、配管が邪魔になって通常のラチェッチレ
ンチではソケット体をナットに被嵌させることができな
い。このため、オープンエンドレンチと称されているレ
ンチが使用されている。
【0003】このようなオープンエンドレンチとして
は、例えば、特開昭52−153300号公報に記載さ
れているように、モータを内装しているレンチ本体の前
端に歯車ケースを一体に設けて、この歯車ケース内に上
記モータによって減速機構等を介して回転駆動される噛
合歯車列を配設し、最前側の歯車に、一部に配管が挿入
可能な幅を有する開口部を設けているソケット体を回転
自在に噛合させ、この開口部を上記歯車ケースの前端開
口部に合致させた状態にして上記配管をこれらの開口部
を通じてソケット体内に挿入し、この状態からレンチ全
体を下方に移動させてソケット体をナットに被嵌させ、
しかるのち、上記モータを駆動することにより減速機
構、噛合歯車列等を介してソケット体を回転させてナッ
トの締め付け、或いは、緩め作業を行うように構成して
いる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記の
ようなオープンエンドレンチによれば、例えば、ナット
の締め付けが完了したのち、ソケット体をナットから離
脱させるには、このソケット体の一部に設けている上記
開口部を歯車ケースの開口部に合致させたのち、これら
の開口部を通じて配管を脱出させるようにしなければな
らない。
【0005】そして、このような構成としては、上記噛
合歯車列のうちの1つの歯車の外周部、或いは、上記ソ
ケット体の外周部に切欠部を設ける一方、上記歯車又は
ソケット体の外周方にスプリング力によって常時、歯車
又はソケット体の外周面に押し付けられているラチェッ
ト爪を設けた構成とし、ソケット体を一方向に回転させ
た場合にはこのラチェット爪を切欠部に係止させること
なくこの切欠部上を通過させながらソケット体の回転を
続行させ、ソケット体を逆方向に回転させた場合には、
ラチェット爪を切欠部に係止させてソケット体の回転を
停止させ、その停止状態においてこのソケット体の開口
部と歯車ケースの開口部とを合致させるようにしている
が、このようなラチェット爪等を歯車又はソケット体の
外周方に設けると、装置全体が大型化して端部にナット
を取付けている多数本の金属管や可撓製ホースが密集し
て配設されている狭隘な場所での使用が困難となる。
【0006】さらに、ナットの締付け後において、この
ナットからソケット体を取り外す際に、ナットにソケッ
ト体を被嵌させた状態でこのソケット体を逆回転させる
と、ナットが再び緩む方向に回転させられることになる
ので、ソケット体を一旦、ナットから上方に離脱させた
のち、逆回転させて上記のようにその開口部と歯車ケー
スの前端開口部とを合致させ、この状態にして配管をソ
ケット体から開口部を通じて外部に離脱させる手順を必
要とし、操作が極めて煩わしくて手間を要し、作業能率
が低下するという問題点があった。
【0007】また、ソケット体を逆回転させ、その開口
部と歯車ケースの前端開口部とも合致させるには、モー
タの逆回転機構やラチェット爪等が必要となり、構造が
複雑となって故障の原因となりやすいという問題点があ
った。
【0008】本発明は上記のような問題点に鑑みてなさ
れたもので、その目的とするところは、狭隘な場所であ
ってもチューブやホースなどの配管の端部に取付けてい
るナットの機器類等に対する着脱作業が確実に且つ能率
よく行え、操作性においても優れていると共に故障の発
生も生じがたいオープンエンドレンチを提供するにあ
る。
【0009】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に本発明のオープンエンドレンチは、請求項1に記載し
たように、後部にモータを内蔵しているレンチ本体の前
端部に作動杆を左右方向に往復動自在に配設し、この作
動杆の前端に、前部をナットの一半部を受け入れ可能な
開口部に形成していると共にこの開口部の開口端両側部
における一方の側端部をナットの1つの角部に係脱可能
なフック部に形成し且つ他方の側端部をナットの1つの
辺に摺動自在に当接させる顎部に形成してなるレンチ頭
部の後端部を首振り自在に枢着し、さらに、上記モータ
の回転をレンチ本体内に配設している回転伝達機構を介
して上記作動杆に伝達するように構成している。
【0010】このように構成したオープンエンドレンチ
において、請求項2に係る発明は、レンチ本体における
レンチ頭部の上方側にこのレンチ頭部と平行に対向させ
て、前周部にナットを装着している配管の受入れ口を備
えている位置決め用短筒体を配設していることを特徴と
する。
【0011】また、請求項3に係る発明は、上記レンチ
本体の前端部に互いに平行な上下突片部を前方に向かっ
て突設し、下側突片部の上面に可動台板を前後方向に移
動自在に配設すると共にこの可動台板上に上記作動杆を
左右方向に移動自在に配設し、この作動杆をスプリング
力によって前方に付勢させるように構成している。
【0012】請求項4に係る発明は、上記作動杆の駆動
機構であって、上記上下突片部間の基端部に回動杆の基
部を左右回動自在に枢着し、この回動杆の基端を上記回
転伝達機構の回転軸の前端面外周部に突設しているクラ
ンクピンに連結してこのクランクピンの回転により回動
杆を左右方向に往復回動させるように構成していると共
に、回動杆の前部に前後方向に長い長孔を設けてこの長
孔を作動杆の上面に突設している係合ピンに係合させた
構造としている。
【0013】請求項5に係る発明は、上記作動杆の別な
駆動機構であって、上記上下突片部における上側突片部
の下面に回動杆を左右回動自在に支持し、この回動杆の
基端を上記回転伝達機構の回転軸の前端面外周部に突設
しているクランクピンに連結してこのクランクピンの回
転により回動杆を左右方向に往復回動させるように構成
していると共に、回動杆の中心部にワンウエイクラッチ
機構を介して一方向にのみ回転する回転軸体を配設し、
この回転軸体の下端外周面に突設している係合ピンを作
動杆に設けている前後方向に長い長孔に係合させた構造
としている。
【0014】一方、請求項6に係る発明は、上記オープ
ンエンドレンチにおいて、或る締め付けトルクまでモー
タにより締め付けた後、手締めにより所定の締付けトル
クに達するまでナットの締付けを行えるようにした構造
であって、レンチ本体は後半部を内部にモータを配設し
ている把手部に形成していると共にこの把手部の前端か
ら上記モータの駆動によって回転する回転伝達機構の回
転軸を内装した円筒体を一体に突設し、この円筒体の前
端に上下突片部の後端部を左右方向に回動可能に枢着し
ていると共に円筒体の前端部外周面に前後方向に移動調
整可能な前側スプリング受けを設けてこのスプリング受
けと円筒体の後端部上に前後摺動自在に配設した後側ス
プリング受けとの間にコイルスプリングを圧縮状態で介
在させ、さらに、上記上下突片部の後端に上記円筒体を
被覆しているカバー部材の前端を一体に連結してこのカ
バー部材の後端部に一体に設けている受け部と上記後側
スプリング受けとのいずれか一方に凹部を、他方にこの
凹部に係脱可能な突部を設けていることを特徴とする。
【0015】
【作用】レンチ本体を把持してその前端部に前後、左右
移動自在に配設した作動杆の前端に首振り自在に枢着さ
れているレンチ頭部をナットの側方に対向させたのち、
レンチ頭部をこのナット側に移動させてレンチ頭部に設
けている開口部内にナットの一半部を挿入させると、開
口部において左右方向に対向している開口端両側部にお
ける一方の側端部に形成したフック部がナットの1つの
角部に係止する一方、他方の側端部に形成している顎部
が上記角部に対して対角線上にある角部を挟んだ隣接す
る辺におけるレンチ頭部側の辺に当接した状態となる。
【0016】さらに、ナットの締付け開始時における作
動杆の位置は、ナットの角部に係止したレンチ頭部のフ
ック部の後方にあり、従って、ナットと係合しているレ
ンチ頭部は作動杆の先端からナットに向かって傾斜した
状態となっている。この状態からモータを駆動して上記
作動杆を左右方向に往復移動させると、この作動杆はナ
ットの後方において、ナットの中心を通る前後方向の仮
想直線を中央にして左右方向に平行移動し、この移動に
従ってレンチ頭部は作動杆との枢着部が上記仮想直線上
に達した時には作動杆に対して起立状態となり、その前
後においては逆方向に傾動することになる。
【0017】そして、作動杆の往動時、即ち、作動杆を
レンチ頭部の顎部側に向かって移動させた場合には、レ
ンチ頭部と作動杆との枢着部がナットを中心としてレン
チ頭部のフック部を引き寄せる方向に且つレンチ頭部の
顎部をナットの辺に押し付ける方向に移動してフック部
がナットの角部に係止した状態を維持しながらナットを
締め付け方向に回転させる一方、作動杆の復動時には、
レンチ頭部と作動杆との枢着部がナットを中心としてレ
ンチ頭部のフック部をナットの角部から外す方向に移動
して元の位置まで復帰した時にレンチ頭部のフック部を
上記角部に隣接する次の角部に係止させると共に、顎部
もそれまで当接していたナットの辺から角部を乗り越え
て次の辺にまで移動させる。
【0018】この作動杆の往復移動は繰り返し連続的に
行われてナットの締め付けを行うものであり、また、ナ
ットを緩める場合には上記レンチ頭部を上下反転させた
状態で使用することにより行うことができる。なお、作
動杆とレンチ頭部との枢着部がナットを中心とする円弧
線上を往復移動するので、作動杆を僅かに前後移動可能
にして枢着部の前後方向の変移を吸収し、円滑な作動を
行えるように構成している。
【0019】
【発明の実施の形態】次に、本発明の具体的な実施の形
態を図面について説明すると、図1はオープンエンドレ
ンチの横断面図、図2はその縦断側面図、図3は平面図
であって、これらの図において、1は一定長さを有する
直状中空のレンチ本体で、その後端部を把手部1aに形成
していると共にこの後部にエアモータ2を内蔵してあ
り、このエアモータ2の回転をレンチ本体1内の中間部
に配設している回転伝達機構20を介してレンチ本体1の
前端部に配設している作動杆3を左右方向、即ち、レン
チ本体1の長さ方向に対して直交する方向に往復移動さ
せるように構成している。
【0020】上記作動杆3はレンチ本体の前後方向に長
い平面長方形状に形成されてあり、この作動杆3の前端
に、一般に知られている手動レンチの頭部と同じ形状を
有するレンチ頭部4の後端部中央を軸5によって左右方
向に首振り自在に枢着している。
【0021】このレンチ頭部4は、その前部に平面六角
形状のナットAにおける一半部を受け入れることができ
る台形状に凹設した開口部6を形成してあり、この開口
部6は奥底面(後端面)6aをナットAの外周面における
1つの辺側の面を受止可能な平坦面に形成していると共
に、この奥底面6aの左右両側端から開口部6の両側対向
面を前方に向かうに従って互いに拡開する方向に傾斜さ
せてあり、さらに、開口部6における上記一方の傾斜面
を有する側端部6bの前端部を内側方に屈折させて内側面
がナットAの1つの角部に係止可能なく字状に屈折した
フック部6b' に形成していると共に、他方の傾斜面を有
する側端部を、開口部6における上記平坦な奥底面6aに
受止されるナットAの1つの辺に対してフック部6b' に
係止される角部側の辺とは反対側に隣接する辺を受止す
る顎部6cに形成している。なお、この顎部6cにおけるナ
ットAの辺を受止する上記傾斜面を内側に向かって緩や
かに湾曲した凸円弧状傾斜面に形成している。
【0022】上記レンチ本体1の前端部上下面には、互
いに平行な板材からなる上下突片部7A、7Bの後端部をね
じ等によって固着してこれらの上下突片部7A、7Bをレン
チ本体1の前端から前方に向かって突設してあり、下側
の突片部7Bの上面に、前記レンチ頭部4を首振り自在に
軸支している上記作動杆3を左右方向及び前後方向に移
動自在に載置している。
【0023】詳しくは、下側の突片部7Bの上面両側部に
図2、図4に示すように、前後方向に長いガイド溝7b、
7bを互いに平行に設けて、これらのガイド溝7b、7bに上
記突片部7B上に載置した横長矩形状の可動台板8の下面
両側部に突設している前後方向に長い突条部8a、8aを前
後摺動自在に嵌め込み、さらに、この可動台板8の上面
前後端部に左右方向に長いガイド突条部8b、8bを突設し
てこれらのガイド突条部8b、8bに作動杆3の下面におけ
る長さ方向の中央部に設けた前後一対の横長溝3a、3aを
嵌め込んだ構造とすることにより、作動杆3を下側突片
部7B上で左右方向及び前後方向に移動可能に配設してい
るものである。
【0024】さらに、下側突片部7Bの下面側には作動杆
3の下方に平行にして連結杆9を配設し、この連結杆9
の前端部を上記レンチ頭部4の枢着している軸5により
作動杆3の前端部に一体に固着していると共に、これら
の作動杆3と連結杆9との後端部間を下側突片部7Bの後
端部に上下面間に亘って貫通している横長円弧状孔10を
通じて軸11により一体に連結している。従って、作動杆
3と連結杆9とは下側突片部7Bを上下から挟むように配
設され、且つ一体に移動するように構成されている。ま
た、作動杆3と連結杆9との前端部は下側突片部7Bの前
端面から前方に突出してあり、これらの前端部間に上記
レンチ頭部4の後端部の幅方向(左右方向)の中央部を
介在させた状態で上記軸5により首振り自在に枢着され
ている。なお、レンチ頭部4の後端面と下側突片部7Bの
前端面との間には軸5を中心としてレンチ頭部4が左右
に首振り可能となるように隙間12を設けている。
【0025】また、作動杆3の後方側における下側突片
部7Bの後端部上には作動杆3の後端面に弾接する帯状の
板片13が配設されている。この帯板片13は、レンチ頭部
4における顎部後方側の端部、即ち、図1において左端
部を下側突片部7Bの後端における左端部に固定され、こ
の固定端から下側突片部7B上を横切るようにしてこの下
側突片部7Bの右端部に向かうに従って斜め前方に傾斜さ
せた状態で配設され、その右端部をレンチ頭部4のフッ
ク部後方側の下側突片部7Bの右側部において、コイルス
プリング14により前方に押圧されている。即ち、下側突
片部7Bの後端部における右側端面にスプリング受け15を
固定し、コイルスプリング14の前後端を帯板片13の右端
部とスプリング受け15とに支持させている。
【0026】そして、レンチ頭部4によってナットAの
締め付けを行う際に、ナットAの中心を通るレンチ本体
1の長さ方向(前後方向)の仮想直線Xに対して作動杆
3がレンチ頭部4のフック側、即ち、右側にあるときに
は、その後端面が帯板片13に弾性的に受止され、上記仮
想直線Xを通過してレンチ頭部4の顎部側、即ち、左側
に移動した時にはその後端面が帯板片13から前方に離間
するように構成している。なお、帯板片13をバネ板によ
って形成しておいてもよい。
【0027】作動杆3を左右方向に往復移動させるに
は、作動杆3の上面と上側突片部7Aとの間に配設した回
動杆16をクランク機構によって往復回動させることによ
り行われる。具体的には、回動杆16の基部を上下突片部
7A、7Bの後端部中央部間に固着した固定中心軸17に左右
回動自在に枢着させると共に、この回動杆16の基端面中
央部に設けている平面円弧状の溝孔に短円柱形状の回動
部材18を上下摺動移動自在に嵌合させ、この回動部材18
の前後周面間に貫通しているピン挿入孔18a に、上記エ
アモータ2によって駆動される回転伝達機構20の回転軸
21の前端面外周部に突設したクランクピン22を挿入して
回転軸21の回転により、回動杆16を一定の角度範囲内で
上記固定中心軸17を中心として左右に往復回動させるよ
うに構成している。
【0028】さらに、回動杆16の前部に上下面間に亘っ
て貫通している前後方向に長い長孔19を設け、この長孔
19に上記作動杆3の上面中央部に突設している係合ピン
3bを摺動自在に係合させてあり、上記回動杆16の左右往
復回動によって作動杆3をその長さ方向をレンチ本体1
の長さ方向に向けた状態で左右方向に平行移動させるよ
うに構成している。
【0029】エアモータ2によって駆動される回転伝達
機構20は、エアモータ2の回転中心軸2aの前端に連結し
ている前後遊星歯車からなる減速機構23と、この減速機
構23の出力側に後端部を一体に連結してなる上記回転軸
21とからなり、この回転軸21はレンチ本体1の前端部内
中央部に回転自在に支持されている。
【0030】エアモータ2の回転駆動機構としては、公
知のように、把手部1aの後端部に圧縮空気供給用金具31
を取付け、この金具31に設けている供給孔32を把手部1a
の後部内に設けている導入路33を通じて圧縮空気を圧送
することにより、このエアモータ2を回転させるように
構成している。さらに、上記導入路33の途中に弁室34を
設けてこの弁室34内に弁35の弁棒36を摺動自在に配設
し、弁35をスプリング37によって常時上記導入路33を閉
止する方向に付勢して常態においてはこの導入路33を閉
止していると共に、弁棒36の先端を把手部1a外に突出さ
せて、この突出端を把手部1aに回動自在に枢着している
操作レバー38の内面に当接させ、この操作レバー38を把
手部1a側に回動させることによって弁35を作動させて導
入路33を開放させるように構成している。
【0031】また、レンチ本体1の前端に突設している
上記上側突片部7Aに固定板40の後端部をボルト42によっ
て固着してこの固定板40を前方に向かって突設している
と共に固定板40の前端部中央に、前周部を全長に亘って
切欠くことにより一定幅の受け入れ口41a に形成してい
る平面C字状の位置決め用短筒体41を一体に設けてい
る。この短筒体41の内径は、端部に締め付けるべきナッ
トAを取付けている配管Bの外径に略等しく形成してい
ると共にその中心をレンチ本体1の前端に設けているレ
ンチ頭部4の開口部6内にナットAを挿入、係合させた
時に、このナットAの中心の上方に合致する位置に設け
られている。なお、上記固定板40はボルト42を緩めるこ
とによって前後方向に移動調整可能となっており、従っ
て、短筒体41の位置調整が行えるように構成している。
【0032】このように構成したオープンエンドレンチ
によって、配管Bの端部に取付けているナットAを機器
類等の開口端部に形成しているネジ部Cに接続させるに
は、まず、レンチ本体1の把手部1aを把持してレンチ頭
部4をナットAの後方側からこのナットAに向かって移
動させることによりレンチ頭部4の平面台形状の開口部
6内にナットAの一半部を嵌入させると同時に、レンチ
頭部4の上方側に設けている位置決め用短筒体41内に配
管Bの端部をこの短筒体41の受け入れ口41a を通じて挿
入させる(図2参照)。
【0033】この状態にすると、配管Bは短筒体41によ
って保持されると共に、配管Bの端部に取付けているナ
ットAをレンチ頭部4の開口部6内に係合させた状態で
短筒体41の下端面でナットAの上面を押圧し、機器類等
のネジ部Cに向かって押し付けることができると共に、
図5(イ)から同図(ロ)に示すように、レンチ頭部4
の開口部6の両側端部における一方の側端部(図におい
ては右側)に形成しているフック部6b' がナットAにお
ける右側の1つの角部に係止する一方、レンチ頭部4の
他方の側端部(図においては左側)に形成している顎部
6cの内側面が上記フック部6b' に係止したナットAの角
部に対して対角線上の角部を挟んだ隣接する辺における
後側の辺に当接した状態となる。
【0034】しかるのち、操作レバー38を押圧して弁35
を開放させると、圧縮空気供給源から圧縮空気供給用金
具31の圧縮空気供給孔32を通じて導入路33に圧縮空気が
供給され、エアモータ2が回転してその回転を回転伝達
機構20を介して回転軸21に伝達し、この回転軸21の前端
面外周部に突設しているクランクピン22を回転軸21の中
心回りに回転させて、回動部材18を介して回動杆16を左
右に往復回動させる。
【0035】この回動杆16が左右に往復回動すると、こ
の回動杆16に設けている長孔19に係合ピン3bを係合させ
ている作動杆3が可動台板8上を左右方向に移動するこ
とになる。そして、作動杆3は往動時に、即ち、図5
(ロ)において、作動杆3が可動台板8の最も右側に位
置してレンチ頭部4が作動杆3の先端からナットAに向
かって左向きに傾斜している状態から左側に移動する
と、レンチ頭部4が左側に傾斜している状態から作動杆
3との軸5を支点として徐々に起立する方向に回動し、
従って、このレンチ頭部4のフック部6b' が引き寄せら
れると共に顎部6cをナットAの辺に押し付けながらナッ
トAを右回りに回転させる。
【0036】作動杆3が左方向に移動してナットAの中
心を通る前後方向の仮想直線X上に達すると、レンチ頭
部4が図5(ハ)に示すように、作動杆3に対して前方
に起立した状態、即ち、ナットAを係合させている開口
部6を前方に向けた状態となり、さらに、この状態から
作動杆3が左方向に移動すると、今度はレンチ頭部4が
徐々に右側に傾動しながらナットAをさらに右回りに回
転させる。そして、このナットAの右回りの回転は作動
杆3が可動台板8の最も左端に達するまで行われる。
【0037】この間、作動杆3とレンチ頭部4とを首振
り自在に枢着している軸5はナットAを中心とする円弧
状仮想線上を移動して作動杆3は、前後方向に所定距離
間を往復動することになるが、この作動杆3を左右方向
に移動可能に載置している上記可動台板8が作動杆3の
前後方向の移動量だけ下側突片部7B上のガイド溝7b、7b
に沿って前後方向に移動して作動杆3を前後及び左右方
向に円滑に平行移動させることができる。
【0038】このように、作動杆3が可動台板8上を最
右端から最左端にまで移動すると、ナットAと係合して
いるレンチ頭部4が作動杆3に対して軸5を支点として
右回りに回動し、ナットAを一定角度だけ締め付け方向
に回転させる。この際、このレンチ頭部4の回動角度が
60度となるように作動杆3の左右方向の移動距離を設定
しておくと、作動杆3の一回の往動によってナットAは
60度だけ締め付け方向に回転させられる。
【0039】また、作動杆3は可動台板8の右端から中
央部に達するまでの間、即ち、中央部に向かって移動し
ながら後退する間においては、帯板片13によってその後
端面を弾性的に受止してレンチ頭部4を常にナットAに
係合した状態を維持し、中央部から左端側に移動した
時、即ち、作動杆3が前進する時には帯板片13から離間
しながらレンチ頭部4によるナットAの締め付け方向の
回転を継続するものである(図5(ニ)参照)。
【0040】次いで、作動杆3が最左端から右端に向か
って移動する復動工程に移ると、レンチ頭部4が右側に
傾斜している状態から作動杆3との軸5を支点として徐
々に起立する左回り方向に回動する。従って、このレン
チ頭部4の顎部6cが引き寄せられて顎部6cが当接してい
るナットAの辺を後方に向かって摺動する一方、レンチ
頭部4のフック部6b' が前方に押し進められてナットA
の角部との係止が解かれてその角部の前方側の辺を前方
に向かって摺動し、図5(ホ)に示すように作動杆3が
ナットAの中心を通る前後方向の仮想直線X上に達した
のち、さらに右方向に移動した時には、作動杆3がばね
力で前方に押されながらレンチ頭部4の顎部6cがそれま
で摺接していたナットAの辺からこの辺に隣接する後側
の角部を乗り越え、作動杆3が最右端にまで復帰した時
には図5(ヘ)(ト)に示すように、次の辺に当接する
一方、フック部6b' はナットAにおけるそれまで係止し
ていた角部から前方側の角部に係止した状態となる。従
って、作動杆3の復動時にはレンチ頭部4によるナット
Aの回転駆動は行われない。
【0041】そして、作動杆3が再び往動した時には、
上述したように、レンチ頭部4によってナットAをさら
に60度回転させ、復動時にナットAを回転させることな
くレンチ頭部4のフック部6b' をナットAの次の角部に
係止させる作業工程を、上記回転伝達機構20による作動
杆3の連続的な往復動によって繰り返し行ってナットA
の締め付け作業を行うものである。なお、ナットAの緩
め作業を行うには、上記レンチ頭部4として、フック部
6b' と顎部6cとを左右反対方向に設けているレンチ頭部
4を作動杆3の前端に枢着させた構造とするか、或い
は、端部にナットAを取付けている配管Bに嵌め込む位
置決め用短筒体41をレンチ本体1に装着していないオー
プンエンドレンチの構造として、レンチ頭部4を反転さ
せることにより緩め作業を行えばよい。
【0042】次に、図6〜図9は本発明のオープンエン
ドレンチの別な実施の形態を示すもので、上記実施の形
態におけるオープンエンドレンチの作動杆3の往復動を
ワンウエイクラッチ機構を使用して行っている点に特徴
を有している。即ち、レンチ本体1の前端部から前方に
向かって突設している互いに平行な上下突片部7A、7Bに
おいて、上側の突片部7Aの下面に回動杆26を左右回動自
在に支持させ、この回動杆26の基端面に平面円弧状の溝
孔を設けてこの溝孔に上記実施の形態と同様に回動部材
18を回動自在に且つ上下摺動移動自在に嵌合させ、この
回動部材18の前後周面間に貫通しているピン挿入孔18a
に、上記エアモータ2によって駆動される回転伝達機構
20の回転軸21の前端面外周部に突設したクランクピン22
を挿入して回転軸21の回転により、回動杆26を一定の角
度範囲内で左右に往復回動させるように構成している。
【0043】この回動杆26は、その前部に上下方向に貫
通した短筒部26a を一体に設けていてこの短筒部26a を
上記上側突片部7Aの下面中央部に下方に向かって突設し
ている短円筒部7a内に左右方向に回動自在に嵌合、支持
されてあり、短筒部26a 内にワンウエイクラッチ機構27
を介して回転軸体28を嵌合して回動杆26の往復回動をこ
の回転軸体28にワンウエイクラッチ機構27を介して一方
向のみの回転として伝達するようにしている。
【0044】回転軸体28には短筒部26a から下方に突出
した突出下端に円板形状の水平アーム片28a が一体に設
けられてあり、この水平アーム片28a の外周端に下方に
向けて係合ピン29を突設して、この係合ピン29を作動杆
3に設けている前後方向に長い長孔19a に係合させてい
る。なお、作動杆3の後端面は、上記実施の形態におい
てはコイルスプリング14によって押圧されている帯板片
13により受止させるように構成しているが、この実施の
形態においては図6、図7に示すように、この作動杆3
と、作動杆3の下方に平行に配設している連結杆9との
後端部間を一体に固定し、且つ、下側突片部7Bの後端部
に設けている横長円弧状孔10に挿通した軸11を、この横
長円弧状孔10の円弧面に摺接、受止させるように形成し
ている。
【0045】この場合、横長円弧状孔10の円弧面は、作
動杆3にレンチ頭部4を首振り自在に連結させている軸
5の移動軌跡に等しい形状に形成している。なお、作動
杆3を下側突片部7B上に前後方向に移動可能に配設した
可動台板8上に左右方向に移動自在に配設している機構
や、作動杆3の前端部に軸5を介して左右首振り自在に
連結しているレンチ頭部4の形状、クランクピン22を突
設している回転軸21の回転駆動機構等は上記図1〜図4
で示した実施の形態におけるオープンエンドレンチと同
じであるので、同一部分には同一符号を付してその詳細
な説明を省略する。
【0046】このように構成したオープンエンドレンチ
によって、配管Bの端部に取付けているナットAを機器
類等のネジ部にねじによってはめ合わせるには、上記実
施の形態と同様に、レンチ頭部4の開口部6内にナット
Aの一半部を挿入させてこのナットAの一角部にレンチ
頭部4のフック部6b' を係止させると共に一辺部に顎部
6cを当接させ、この状態にしてエアモータ2を駆動して
回転軸21を回転させると、回動杆26が左右方向に往復回
動してワンウエイクラッチ機構27を介して一方向のみの
回動力を回転軸体28に伝達し、この回転軸体28と一体の
水平アーム片28a を一方向に回転させる。
【0047】この水平アーム片28a が回転すると、その
外周部に突設している係合ピン29が作動杆3の長孔19a
内で移動して水平アーム片28a が一回転する間に、作動
杆3を可動台板8上で左右方向に一往復させる。そし
て、作動杆3が往動時、即ち、図10(イ)に示すよう
に、可動台板8の最も右側に位置してレンチ頭部4が作
動杆3の先端からナットAに向かって左向きに傾斜して
いる状態から左側に移動すると、レンチ頭部4が左側に
傾斜している状態から作動杆3との軸5を支点として徐
々に起立する方向に回動し、さらに、起立後、図10
(ロ)に示すように右向きに傾斜しながら上記実施の形
態と同様な作動を行ってナットAを所定角度(60度)だ
け右回りに回転させる。
【0048】次いで、作動杆3が最左端から右端に向か
って移動する復動工程に移ると、図10(ハ)に示すよう
に、レンチ頭部4によってナットAが締め付け方向に回
転させられることなく、レンチ頭部4のフック部6b' が
ナットAの角部から離脱してナットAにおける次の角部
に係止すると共にレンチ頭部4の顎部6cがナットAの角
部を乗り越えて次の辺にまで移動する。なお、この作動
も上記実施の形態と同様であるので、詳細な説明は省略
する。そして、作動杆3の往復移動工程を繰り返し行う
ことによって、ナットAを締め付けるものである。
【0049】次に、このオープンエンドレンチに備えて
いるナットAの手締め機構について説明する。上記図6
〜図8において、レンチ本体1の把手部1aの前端には、
前端面外周部にクランクピン22を突設している上記回転
軸を内装した円筒体50の後端を一体に固定してこの円筒
体50を把手部1aから前方に向かって把手部1aの中心延長
線上に突設してあり、この円筒体50の前端上下部に上記
上下突片部7A、7Bの後端中央部をピン51、52により左右
方向に回動自在に枢着していると共に、円筒体50の前端
部外周面にネジ部53を形成してこのネジ部53に円環形状
の前側スプリング受け54を前後移動調整可能にねじによ
ってはめ合わせている。なお、上記ピン51、52はクラン
クピン22が挿入している回動部材18の回動中心線上に配
設されている。
【0050】さらに、円筒体50の後端部上に後側スプリ
ング受け55を前後摺動自在に配設してこれらの前後スプ
リング受け54、55の対向面間にコイルスプリング56を圧
縮状態で介在させ、後側スプリング受け55の後端上下部
に短円柱形状の突部57、57を固着する一方、上記上下突
片部7A、7Bの後端に上記円筒体50を被覆している鞘管形
状のカバー部材58の前端を一体に連結、固着してこのカ
バー部材58の後端上下部に設けている平面半円形状の凹
部59、59に上記上下突部57、57の後周部を係脱可能に受
止させて手締め機構を構成している。
【0051】なお、上記平面半円形状の凹部59、59は、
カバー部材58の後端における一側面(図6においては左
側の側面)から他側面に向かって受け部58a を突設し、
上記円筒体50の中心線の上下方におけるこの受け部58a
の先端上下部に形成してあり、さらに、カバー部材58の
後端部の一部を切り欠いていると共に、上記受け部58a
の内面58b を、ナットAの手締めが完了した時に凹部5
9、59から上記突部57、57が離脱した時に時計方向(右
回り方向)に回動する円筒体50を受止するように形成し
ている。また、カバー部材58の前端部に外部から上記前
側スプリング受け54を回動調整するための透孔60を設け
ている。
【0052】このように構成したので、上記エアモータ
2の回転駆動によって作動杆3を往復動させることによ
り、レンチ頭部4を左右に首振りさせながらナットAを
締め付けたのち、エアモータ2の回転駆動力ではナット
Aをそれ以上、締め付けることができなくなった場合、
手締めによってナットAを所定の締付力となるまで回転
させる。
【0053】この手締めによるナットAの締め付けは、
レンチ頭部4のフック部6b' と顎部6cとがナットAの一
角部と辺とに係合している状態からこのナットAを中心
としてレンチ本体1の把手部1aを右回転方向に回動させ
ると、まず、レンチ頭部4の後端面における左側端面が
下側突片部7Bの前端面に受止され、この状態からさらに
把手部1aを右方向に回動操作すると、締付力がコイルス
プリング56の弾発力によって互いに係止している上記突
部57と凹部59を介してカバー部材58に伝達され、レンチ
頭部4はレンチ本体1と一体的にナットAの回りに回動
してナットAを所定角度だけ増し締めする。
【0054】次いで、レンチ本体1をナットAに対して
左方向に回動操作すると、レンチ本体1はレンチ頭部4
を首振り自在に枢着させている作動杆3の軸5を中心と
して左方向に回動してその下側突片部7Bの前端面におけ
る右側端面でレンチ頭部4の後端面における右側端面を
押圧してレンチ頭部4のフック部6b' と顎部6cとをそれ
ぞれナットAにおける次の角部と辺部とに移動させ、再
び、上記同様にレンチ本体1を右方向に回動操作してナ
ットAを締め付ける。
【0055】そして、ナットAの締付力が予め、前側ス
プリング受け54の位置調整によって設定されているコイ
ルスプリング56の弾発力による突部57と凹部59との係止
力に達すると、把手部1aに一体に連結している円筒体50
が、レンチ頭部4の後端面に当接している下側突片部7B
に対して上下ピン51、52を支点として右方向に瞬間的に
回動して上記突部57と凹部59との係止が解かれ、時計方
向に回動する円筒体50を受け部58a の内面58b に衝突さ
せてその衝突音によりナットAが所定の締付けトルクに
達したことを確認し得る。なお、このような手締め手段
は、最初に説明した図1〜図4に示すオープンエンドレ
ンチに対しても設けておくことができる。また、以上の
いずれの実施の形態においても、六角ナットに適用した
オープンエンドレンチについて説明したが、レンチ頭部
の開口部の形状を変えることによって四角ナットに適用
できるオープンエンドレンチを構成し得るのは勿論であ
る。また、動力源としてエアーを使用しているが、充電
式や電気式の動力源によって作動杆3を駆動するように
構成しておいてもよい。
【0056】
【発明の効果】以上のように本発明のオープンエンドレ
ンチによれば、請求項1に記載したように、後部にモー
タを内蔵しているレンチ本体の前端部に作動杆を左右方
向に往復動自在に配設し、この作動杆の前端に、前部を
ナットの一半部を受け入れ可能な開口部に形成している
と共にこの開口部の開口端両側部における一方の側端部
をナットの1つの角部に係脱可能なフック部に形成し且
つ他方の側端部をナットの1つの辺に摺動自在に当接さ
せる顎部に形成してなるレンチ頭部の後端部を首振り自
在に枢着し、さらに、上記モータの回転をレンチ本体内
に配設している回転伝達機構を介して上記作動杆に伝達
するように構成しているので、手動のレンチと同様に、
レンチ頭部に設けている開口部をナットに対して直接且
つ簡単に係合させたり、離脱させたりすることができ、
手軽に且つ能率よくナットの着脱作業を行うことができ
る。
【0057】さらに、レンチ本体の前端部に配設してい
る作動杆をモータ駆動によって左右方向に往復動させ、
この作動杆の前端部にレンチ頭部を首振り自在に枢着し
た構造としているので、全体の構造が簡単でコンパクト
にすることができ、金属管やホースが密集して配設され
た狭隘な場所でも使用可能となり、故障の少ないオープ
ンエンドレンチを提供し得るのは勿論、作動杆の往動時
には、レンチ頭部のフック部をナットの1つの角部に係
止させた状態で且つ顎部をこのナットの1つの辺に当接
させた状態にしてナットを所定の角度、回動させ、復動
時には、レンチ頭部のフック部をこのナットの次の角部
に移動、係止させる動作を繰り返して確実にしかも迅速
にナットを締め付けたり、緩めたりすることができる。
【0058】また、請求項2に係る発明によれば、上記
レンチ本体におけるレンチ頭部の上方側にこのレンチ頭
部と平行に対向させて、前周部にナットを装着している
配管の受入れ口を備えている位置決め用短筒体を配設し
ているので、この位置決め用短筒体内に受入れ口を通じ
て配管を外側方から簡単に挿通状態となるように挿入す
ることができ、挿入した状態においては、レンチ頭部の
開口部にナットを係合させた状態に維持することができ
て円滑な締付け作業を行うことができる。
【0059】上記請求項1に記載のオープンエンドレン
チにおいて、請求項3に係る発明は、上記レンチ本体の
前端部に互いに平行な上下突片部を前方に向かって突設
し、下側突片部の上面に可動台板を前後方向に移動自在
に配設すると共にこの可動台板上に上記作動杆を左右方
向に移動自在に配設し、さらに、この作動杆をスプリン
グ力によって前方に付勢させるように構成しているの
で、レンチ頭部がその開口部にナットを係合させた状態
で左右に首振りを行いながらナットを回動させる時に、
その首振りに応じて作動杆を前後方向に逃がしながら左
右方向に移動させてナットを円滑に締付け方向、緩め方
向うに回転させることができる。
【0060】請求項4に係る発明は、作動杆を左右方向
に往復移動させる構成であって、上記レンチ本体の前端
部から突設している上下突片部間の基端部に回動杆の基
部を左右回動自在に枢着し、この回動杆の基端を回転伝
達機構の回転軸の前端面外周部に突設しているクランク
ピンに連結してこのクランクピンの回転により回動杆を
左右方向に往復回動させるように構成していると共に、
回動杆の前部に前後方向に長い長孔を設けてこの長孔を
作動杆の上面に突設している係合ピンに係合させている
ので、クランクピンの回転によって回動杆を所定の角度
範囲内で往復回動させ、この往復回動を作動杆の往復移
動に簡単に変換することができる。
【0061】また、請求項5に係る発明は、上記作動杆
を左右方向に往復移動させる別な構造であって、上記上
下突片部における上側突片部の下面に回動杆を左右回動
自在に支持し、この回動杆の基端を回転伝達機構の回転
軸の前端面外周部に突設しているクランクピンに連結し
てこのクランクピンの回転により回動杆を左右方向に往
復回動させるように構成していると共に、回動杆の中心
部にワンウエイクラッチ機構を介して一方向にのみ回転
する回転軸体を配設し、この回転軸体の下端外周面に突
設している係合ピンを作動杆に設けている前後方向に長
い長孔に係合させているので、ワンウエイクラッチ機構
によって回転軸体を一方向のみに回転させ、この回転軸
体の回転を作動杆の左右方向の往復移動に変換しながら
レンチ頭部によるナットの円滑な着脱作業が行える。
【0062】請求項6に係る発明は、上記オープンエン
ドレンチにおいて、手締めにより所定の締付けトルクに
達するまでナットの締付けを行えるようにした構造であ
って、レンチ本体の把手部の前端から上記回転伝達機構
の回転軸を内装している円筒体を一体に突設し、この円
筒体の前端に上下突片部の後端部を左右方向に回動可能
に枢着していると共に円筒体の前端部外周面に前後方向
に移動調整可能な前側スプリング受けを設けてこのスプ
リング受けと円筒体の後端部上に前後摺動自在に配設し
た後側スプリング受けとの間にコイルスプリングを圧縮
状態で介在させ、さらに、上記上下突片部の後端に上記
円筒体を被覆しているカバー部材の前端を一体に連結し
てこのカバー部材の後端部に一体に設けている受け部と
上記後側スプリング受けとのいずれか一方に凹部を、他
方に該凹部に係脱可能な突部を設けているので、把手部
の回動力を、コイルスプリングの弾発力によって互いに
係止している上記突部と凹部を介してカバー部材に伝達
してレンチ頭部をレンチ本体と一体的にナット回りに回
動させながらナットを増し締めすることができる。
【0063】さらに、所定の締付トルクに達した時に
は、上記突部と凹部との係止が解かれてナットが所定の
締付トルクにまで締付けられたことを容易に確認するこ
とができる。また、この締付トルクの調整は、前側スプ
リング受けを前後方向に移動調整してコイルスプリング
による突部と凹部との係止力を調整することにより、簡
単に且つ正確に行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】オープンエンドレンチの横断面図、
【図2】その縦断側面図、
【図3】平面図、
【図4】可動台板部分の縦断正面図、
【図5】作動工程を示す平面図、
【図6】本発明の別なオープンエンドレンチの横断面
図、
【図7】その縦断側面図、
【図8】平面図、
【図9】可動台板部分の縦断正面図、
【図10】作動工程を示す平面図。
【符号の説明】
1 レンチ本体 2 エアモータ 3 作動杆 4 レンチ頭部 5 軸 6 開口部 6b' フック部 6c 顎部 7A、7B 上下突片部 8 可動台板 13 帯板片 16 回動杆 20 回転伝達機構 26 回動杆 27 ワンウエイクラッチ機構

Claims (6)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 後部にモータを内蔵しているレンチ本体
    の前端部に作動杆を左右方向に往復動自在に配設し、こ
    の作動杆の前端に、前部をナットの一半部を受け入れ可
    能な開口部に形成していると共にこの開口部の開口端両
    側部における一方の側端部をナットの1つの角部に係脱
    可能なフック部に形成し且つ他方の側端部をナットの1
    つの辺に摺動自在に当接させる顎部に形成してなるレン
    チ頭部の後端部を首振り自在に枢着し、さらに、上記モ
    ータの回転をレンチ本体内に配設している回転伝達機構
    を介して上記作動杆に伝達するように構成していること
    を特徴とするオープンエンドレンチ。
  2. 【請求項2】 レンチ本体におけるレンチ頭部の上方側
    にこのレンチ頭部と平行に対向させて、前周部にナット
    を装着している配管の受入れ口を備えている位置決め用
    短筒体を配設していることを特徴とする請求項1に記載
    のオープンエンドレンチ。
  3. 【請求項3】 レンチ本体の前端部に互いに平行な上下
    突片部を前方に向かって突設し、下側突片部の上面に可
    動台板を前後方向に移動自在に配設すると共にこの可動
    台板上に作動杆を左右方向に移動自在に配設し、さら
    に、この作動杆をスプリング力によって前方に付勢させ
    るように構成していることを特徴とする請求項1に記載
    のオープンエンドレンチ。
  4. 【請求項4】 上下突片部間の基端部に回動杆の基部を
    左右回動自在に枢着し、この回動杆の基端を回転伝達機
    構の回転軸の前端面外周部に突設しているクランクピン
    に連結してこのクランクピンの回転により回動杆を左右
    方向に往復回動させるように構成していると共に、回動
    杆の前部に前後方向に長い長孔を設けてこの長孔を作動
    杆の上面に突設している係合ピンに係合させていること
    を特徴とする請求項1又は請求項3に記載のオープンエ
    ンドレンチ。
  5. 【請求項5】 上下突片部における上側突片部の下面に
    回動杆を左右回動自在に支持し、この回動杆の基端を回
    転伝達機構の回転軸の前端面外周部に突設しているクラ
    ンクピンに連結してこのクランクピンの回転により回動
    杆を左右方向に往復回動させるように構成していると共
    に、回動杆の中心部にワンウエイクラッチ機構を介して
    一方向にのみ回転する回転軸体を配設し、この回転軸体
    の下端外周面に突設している係合ピンを作動杆に設けて
    いる前後方向に長い長孔に係合させていることを特徴と
    する請求項1又は請求項3に記載のオープンエンドレン
    チ。
  6. 【請求項6】 レンチ本体は後半部を内部にモータを配
    設している把手部に形成していると共にこの把手部の前
    端から上記モータの駆動によって回転する回転伝達機構
    の回転軸を内装した円筒体を一体に突設し、この円筒体
    の前端に上下突片部の後端部を左右方向に回動可能に枢
    着していると共に円筒体の前端部外周面に前後方向に移
    動調整可能な前側スプリング受けを設けてこのスプリン
    グ受けと円筒体の後端部上に前後摺動自在に配設した後
    側スプリング受けとの間にコイルスプリングを圧縮状態
    で介在させ、さらに、上記上下突片部の後端に上記円筒
    体を被覆しているカバー部材の前端を一体に連結してこ
    のカバー部材の後端部に一体に設けている受け部と上記
    後側スプリング受けとのいずれか一方に凹部を、他方に
    該凹部に係脱可能な突部を設けていることを特徴とする
    請求項1ないし請求項5のうち、いずれか1項に記載の
    オープンエンドレンチ。
JP2002118266A 2002-04-19 2002-04-19 オープンエンドレンチ Pending JP2003311639A (ja)

Priority Applications (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002118266A JP2003311639A (ja) 2002-04-19 2002-04-19 オープンエンドレンチ

Applications Claiming Priority (1)

Application Number Priority Date Filing Date Title
JP2002118266A JP2003311639A (ja) 2002-04-19 2002-04-19 オープンエンドレンチ

Publications (1)

Publication Number Publication Date
JP2003311639A true JP2003311639A (ja) 2003-11-05

Family

ID=29535208

Family Applications (1)

Application Number Title Priority Date Filing Date
JP2002118266A Pending JP2003311639A (ja) 2002-04-19 2002-04-19 オープンエンドレンチ

Country Status (1)

Country Link
JP (1) JP2003311639A (ja)

Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105450143A (zh) * 2014-06-26 2016-03-30 南京德朔实业有限公司 电动工具的控制方法
JP2020055044A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 大和ハウス工業株式会社 締め付け工具用治具
TWI698308B (zh) * 2019-08-06 2020-07-11 筌誠機械股份有限公司 開口式電動工具的控制裝置

Cited By (5)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
CN105450143A (zh) * 2014-06-26 2016-03-30 南京德朔实业有限公司 电动工具的控制方法
CN105450143B (zh) * 2014-06-26 2018-06-22 南京德朔实业有限公司 电动工具的控制方法
JP2020055044A (ja) * 2018-09-28 2020-04-09 大和ハウス工業株式会社 締め付け工具用治具
JP7149149B2 (ja) 2018-09-28 2022-10-06 大和ハウス工業株式会社 締め付け工具用治具
TWI698308B (zh) * 2019-08-06 2020-07-11 筌誠機械股份有限公司 開口式電動工具的控制裝置

Similar Documents

Publication Publication Date Title
JP3983027B2 (ja) トルクレンチ
US8091874B2 (en) Bar clamp with multi-directional adjustable pads
EP2113340B1 (en) Ratchetable open-ended wrench
US8978524B2 (en) Ratchetable open-ended wrench
US7770494B2 (en) Ratchet driver
MX2007012572A (es) Intercambio automatizado de mandril mediante el uso de torreta giratoria.
JP2006088323A (ja) インパクトドライバおよび減速機構を有するハンドツール
JP2002531277A (ja) 反転可能なラチェットヘッド装置
US8375828B2 (en) Power driven ratchet wrench
US8499853B2 (en) Apparatus and methods for controlling hydraulically powered equipment
JP2000141235A (ja) 螺子回し工具
JP2003311639A (ja) オープンエンドレンチ
WO2002002264A1 (fr) Coupe-tuyau a cliquet
WO2012113151A1 (zh) 工具的扳动装置
WO2006036761B1 (en) Tool free collet assembly
US5235719A (en) Power ratchet wrench assembly
US20050248074A1 (en) Bar clamp with adjustable angle jaw pads
US20090301263A1 (en) Self-adjustable universal ratchet spanner
JP2681746B2 (ja) 電動式パイプ先端加工機およびこれに使用するパイプクランプ装置
WO2012006867A1 (zh) 动力工具
AU2010204256B2 (en) Pliers for establishing a sliding-sleeve connection
JP3863038B2 (ja) フレア成形工具
TWI842336B (zh) 複合功能的自行車專用工具
CN209698948U (zh) 内卡式u型扳手
US20240033890A1 (en) Crimping and/or pinching accessory for power tool

Legal Events

Date Code Title Description
A621 Written request for application examination

Effective date: 20050325

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621

A977 Report on retrieval

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007

Effective date: 20061121

A131 Notification of reasons for refusal

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131

Effective date: 20070724

A02 Decision of refusal

Effective date: 20071204

Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02