JP2003341534A - パワーステアリング装置 - Google Patents
パワーステアリング装置Info
- Publication number
- JP2003341534A JP2003341534A JP2002157714A JP2002157714A JP2003341534A JP 2003341534 A JP2003341534 A JP 2003341534A JP 2002157714 A JP2002157714 A JP 2002157714A JP 2002157714 A JP2002157714 A JP 2002157714A JP 2003341534 A JP2003341534 A JP 2003341534A
- Authority
- JP
- Japan
- Prior art keywords
- electric motor
- phase
- steering
- angle
- drive
- Prior art date
- Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
- Pending
Links
- 238000001514 detection method Methods 0.000 claims description 7
- 229920006395 saturated elastomer Polymers 0.000 claims description 4
- 230000005669 field effect Effects 0.000 description 21
- 239000003921 oil Substances 0.000 description 13
- 238000010586 diagram Methods 0.000 description 11
- 238000000034 method Methods 0.000 description 8
- 230000007423 decrease Effects 0.000 description 6
- 239000010720 hydraulic oil Substances 0.000 description 6
- 230000007274 generation of a signal involved in cell-cell signaling Effects 0.000 description 3
- 230000005347 demagnetization Effects 0.000 description 2
- 239000012530 fluid Substances 0.000 description 1
- 230000004907 flux Effects 0.000 description 1
- 238000003079 width control Methods 0.000 description 1
Landscapes
- Steering Control In Accordance With Driving Conditions (AREA)
- Power Steering Mechanism (AREA)
Abstract
速度を得ることができ、かつ、大幅なコスト増加を招く
こともないパワーステアリング装置を提供する。 【解決手段】このパワーステアリング装置は、電動モー
タ27により駆動されるポンプの発生油圧によって操舵
補助力を発生させる。電動モータ27は、3相ブラシレ
スモータからなり、その回転角はホールセンサ15U,
15V,15Wによって検出される。U相、V相および
W相の界磁コイル27U,27V,27Wには、モータ
駆動制御部45からの駆動信号によって駆動される駆動
回路28からの電流が供給される。モータ駆動制御部4
5は、低中速回転域においては、PWM制御によって電
動モータ27を制御し、中高速域においては、PWMデ
ューティを100%として、進み角制御によって電動モ
ータ27を制御する。
Description
り駆動されるポンプの発生油圧により、ステアリング機
構に与える操舵補助力を発生するパワーステアリング装
置に関する。
リンダにオイルポンプからの作動油を供給することによ
って、ステアリングホイールの操作を補助するパワース
テアリング装置が知られている。オイルポンプは、電動
モータによって駆動され、その回転速度に応じた操舵補
助力がパワーシリンダから発生される。ステアリング軸
には、ステアリングホイールに加えられた操舵トルクの
方向および大きさに応じてねじれを生じるトーションバ
ーと、トーションバーのねじれの方向および大きさに応
じて開度が変化する油圧制御弁とが組み込まれている。
この油圧制御弁は、オイルポンプとパワーシリンダとの
間の油圧系統に介装されていて、操舵トルクに応じた操
舵補助力をパワーシリンダから発生させる。
アリングホイールの舵角速度に基づいて行われる。すな
わち、ステアリングホイールに関連して設けられた舵角
センサの出力に基づいて舵角速度が求められ、この舵角
速度に基づいて電動モータの目標回転速度が設定され
る。この目標回転速度が達成されるように、電動モータ
に電圧が供給される。電動モータには、通常、3相ブラ
シレスモータが採用される。3相ブラシレスモータは、
U相、V相およびW相の3相の界磁コイルを有するステ
ータと、界磁コイルからの反発磁界を受ける永久磁石が
固定されたロータと、このロータの回転位置を検出する
ためのホールセンサとを含む。ホールセンサは、U相、
V相およびW相に対応して、電気角にして120度の角
度間隔で3個設けられている。
通電方式で駆動される。この120度通電方式は、図7
に示されている。すなわち、U相、V相およびW相のホ
ールセンサが出力するホール信号は、120度ずつ位相
がずれている。そして、U相、V相およびW相のホール
信号に同期するように、U相、V相およびW相の界磁コ
イルに対して、120度の電気角に相当する期間にわた
り、順に通電が行われることになる。120度の通電期
間中における各界磁コイルへの駆動電流の供給をPWM
(Pulse Width Modulation)制御することによって、ブ
ラシレスモータの回転速度を変化させることができる。
ータの回転速度と出力トルクとの関係を示す図である。
ブラシレスモータでは、図8に示すように、回転速度の
上昇とともに出力トルクが減少することが知られてい
る。すなわち、下記第(1)式に示すモータの式から理解
されるように、モータの回転速度ωが大きくなれば、モ
ータ発生誘起電圧kωの増加に伴って、モータに流れる
電流Iが小さくなり、その結果、電流Iに比例する出力
トルクが小さくなる。
電流、Rはモータの電気抵抗、kは定数、ωはモータの
回転速度である。
レスモータの中低トルク域においてより大きな回転速度
が求められるようになってきている。しかし、このよう
な特性を満たすためには、3相ブラシレスモータの制御
システムを見直したり、3相ブラシレスモータ自体の設
計を見直したりする必要があり、大幅なコスト増加は避
けられない。そこで、この発明の目的は、電動モータの
中低トルク域において大きな回転速度を得ることがで
き、かつ、大幅なコスト増加を招くこともないパワース
テアリング装置を提供することである。
目的を達成するための請求項1記載の発明は、電動モー
タ(27)により駆動されるポンプ(26)の発生油圧
によって操舵補助力を発生させるパワーステアリング装
置であって、上記電動モータの回転角を検出する回転角
検出手段(15,15U,15V,15W)と、操向の
ための操作部材(2)による操舵を検出する操舵検出手
段(11,41)と、この操舵検出手段の出力信号に基
づいて上記電動モータの駆動目標値を設定する駆動目標
値設定手段(42)と、この駆動目標値設定手段によっ
て設定された駆動目標値に基づいて、上記電動モータを
駆動するための駆動信号を生成する駆動信号生成手段
(48)と、上記回転角検出手段によって検出される回
転角に対する上記駆動信号の位相の進み角を、上記駆動
目標値設定手段によって設定される駆動目標値に基づい
て定め、これにより通電時間を変動させる進み角設定手
段(47)とを含むことを特徴とするパワーステアリン
グ装置である。なお、括弧内の英数字は後述の実施形態
における対応構成要素等を表す。以下、この項において
同じ。
ば、ブラシレスモータ)の駆動目標値に応じて駆動信号
の位相の進み角が設定され、それに応じて通電時間が変
動する。たとえば、電動モータが3相ブラシレスモータ
からなる場合に、この3相ブラシレスモータを120度
通電方式で駆動するとすれば、進み角の可変設定によっ
て、U相、V相およびW相の界磁コイルに対する通電開
始タイミングが、U相、V相およびW相に対応した回転
角センサ(たとえばホールセンサ)の出力信号の位相に
対して可変設定されることになる。そこで、高速回転域
に対応する駆動目標値に対しては比較的大きな進み角を
設定することによって、電動モータへの供給電流(通電
時間)を増加させることができるから、モータ発生誘起
電圧が小さくなり、出力トルクを増大させることができ
る。
設計やシステム全体の設計を大幅に変更することなく、
中低トルク域における回転速度を増大させることができ
る。したがって、大幅なコスト増加を招くこともない。
また、必要なモータ回転速度に対して適切な進み角(必
要最小限の進み角)が設定されるように制御することが
できるから、進み角制御における主要な問題(永久磁石
の減磁や効率の低下)を最小限に抑えることができる。
しておき、この一定の進み角の期間の通電に対してPW
M制御を行うことが考えられるが、この場合には、PW
M制御を実現するためのスイッチング手段(たとえば、
電界効果トランジスタ)における熱損失が問題となる。
これに対して、この発明では、進み角分の期間において
PWM制御を行うのではなく、進み角を大小に変動させ
ることによって通電期間を変動させるようにしているの
で、スイッチングロスの増加を考慮する必要がなく、熱
損失の増加を抑制することができる。
段は、上記電動モータへの通電が未飽和の状態のときに
は、上記駆動目標値によらずに一定の進み角を設定し、
上記電動モータへの通電が飽和したときには、上記駆動
目標値設定手段によって設定される駆動目標値に基づい
て進み角を設定するものであることを特徴とする請求項
1記載のパワーステアリング装置である。この構成で
は、たとえば120度通電が飽和した後にのみ、駆動目
標値に応じた進み角を設定するようにできる。通電が未
飽和の状態のときには、進み角を一定値(たとえば0
度)とし、たとえば、120度の通電期間内におけるP
WM制御を行うことによって、電動モータの低速回転制
御および中速回転制御を行うことができる。
を、添付図面を参照して詳細に説明する。図1は、この
発明の一実施形態に係るパワーステアリング装置の基本
的な構成を示す概念図である。このパワーステアリング
装置は、車両のステアリング機構1に関連して設けら
れ、このステアリング機構1に操舵補助力を与えるため
のものである。
作されるステアリングホイール2と、このステアリング
ホイール2に連結されたステアリング軸3と、ステアリ
ング軸3の先端に設けられたピニオンギア4と、ピニオ
ンギア4に噛合するラックギア部5aを有し、車両の左
右方向に延びたラック軸5とを備えている。ラック軸5
の両端にはタイロッド6がそれぞれ結合されており、こ
のタイロッド6は、それぞれ、操舵輪としての前左右輪
FL,FRを支持するナックルアーム7に結合されてい
る。ナックルアーム7は、キングピン8まわりに回動可
能に設けられている。
が操作されてステアリング軸3が回転されると、この回
転がピニオンギア4およびラック軸5によって車両の左
右方向に沿う直線運動に変換される。この直線運動は、
ナックルアーム7のキングピン8まわりの回動に変換さ
れ、これによって、前左右輪FL,FRの転舵が達成さ
れる。ステアリング軸3には、ステアリングホイール2
に加えられた操舵トルクの方向および大きさに応じてね
じれを生じるトーションバー9と、トーションバー9の
ねじれの方向および大きさに応じて開度が変化する油圧
制御弁23とが組み込まれている。油圧制御弁23は、
ステアリング機構1に操舵補助力を与えるパワーシリン
ダ20に接続されている。パワーシリンダ20は、ラッ
ク軸5に一体的に設けられたピストン21と、ピストン
21によって区画された一対のシリンダ室20a,20
bとを有しており、シリンダ室20a,20bは、それ
ぞれ、オイル供給/帰還路22a,22bを介して、油
圧制御弁23に接続されている。
ク25およびオイルポンプ26を通るオイル循環路24
の途中部に介装されている。オイルポンプ26は、電動
式のモータ27によって駆動され、リザーバタンク25
に貯留されている作動油を汲み出して油圧制御弁23に
供給する。余剰分の作動油は、油圧制御弁23からオイ
ル循環路24を介してリザーバタンク25に帰還され
る。油圧制御弁23は、トーションバー9に一方方向の
ねじれが加わった場合には、オイル供給/帰還路22
a,22bのうちの一方を介してパワーシリンダ20の
シリンダ室20a,20bのうちの一方に作動油を供給
する。また、トーションバー9に他方方向のねじれが加
えられた場合には、オイル供給/帰還路22a,22b
のうちの他方を介してシリンダ室20a,20bのうち
の他方に作動油を供給する。トーションバー9にねじれ
がほとんど加わっていない場合には、油圧制御弁23
は、いわば平衡状態となり、作動油はパワーシリンダ2
0に供給されることなく、オイル循環路24を循環す
る。
室に作動油が供給されると、ピストン21が車幅方向に
沿って移動する。これにより、ラック軸5に操舵補助力
が作用することになる。油圧制御弁23に関連する構成
例は、たとえば、特開昭59−118577号公報に詳
しく開示されている。電動モータ27は、たとえば、3
相ブラシレスモータからなり、駆動回路28を介して、
電子制御ユニット30によって制御される。駆動回路2
8は、たとえば、パワートランジスタのブリッジ回路か
らなり、電源としての車載バッテリ40からの電力を、
電子制御ユニット30から与えられる制御信号に応じて
電動モータ27に供給する。
0からの電力供給を受けて動作するマイクロコンピュー
タを含み、このマイクロコンピュータは、CPU31
と、CPU31のワークエリアなどを提供するRAM3
2と、CPU31の動作プログラムおよび制御用のデー
タ等を記憶したROM33と、CPU31、RAM32
およびROM33を相互接続するバス34とを備えてい
る。電子制御ユニット30には、舵角センサ11から出
力される舵角データが与えられるようになっている。舵
角センサ11は、ステアリングホイール2に関連して設
けられており、イグニッションキースイッチが導通され
てエンジンが始動したときのステアリングホイール2の
舵角を初期値「0」として、この初期値からの相対舵角
に対応し、かつ操舵方向に応じた符号の舵角データを出
力する。CPU31は、この舵角データに基づいて、そ
の時間微分値に相当する舵角速度を演算する。
モータ27に流れる電流を検出する電流センサ12から
の電流検出信号と、電動モータ27のロータ位置を検出
するロータ位置センサとしてのホールセンサ15からの
検出信号とが与えられるようになっている。さらに、電
子制御ユニット30には、車速センサ13から出力され
る車速信号が与えられるようになっている。車速センサ
13は、車速を直接的に検出するものでもよく、また、
車輪に関連して設けられた車輪速センサの出力パルスに
基づいて車速を計算により求めるものであってもよい。
1、電流センサ12および車速センサ13からそれぞれ
与えられる舵角データ、電流データおよび車速データに
基づいて、電動モータ27の駆動を制御する。図2は、
電子制御ユニット30の機能的な構成を示すブロック図
である。電子制御ユニット30は、CPU31がROM
33に記憶されたプログラムを実行することによって実
現される複数の機能手段を実質的に有している。すなわ
ち、電子制御ユニット30は、舵角センサ11の出力信
号に基づいて舵角速度を演算する舵角速度演算部41
と、この舵角速度演算部41によって演算された舵角速
度および車速センサ13によって検出される車速に基づ
いて電動モータ27の目標回転速度Rを設定する目標回
転速度設定部42とを備えている。
転速度設定部42によって設定された目標回転速度Rが
達成されるように電動モータ27を駆動制御するモータ
駆動制御部45を備えている。モータ駆動制御部45
は、電流センサ12によって検出されるモータ電流に基
づいて、目標回転速度Rを達成するための駆動信号を作
成し、この駆動信号を駆動回路28に与える。電動モー
タ27は、U相界磁コイル27U、V相界磁コイル27
VおよびW相界磁コイル27Wを有するステータと、こ
れらの界磁コイル27U,27V,27Wからの反発磁
界を受ける永久磁石が固定されたロータとを備え、この
ロータの回転角がホールセンサ15によって検出される
ようになっている。ホールセンサ15は、U相、V相お
よびW相に対応してそれぞれ設けられたホールセンサ1
5U,15V,15Wを有している。
流センサ12は、U相、V相およびW相にそれぞれ流れ
る電流を検出する電流センサ12U,12V,12Wを
備えている。この電流センサ12U,12V,12Wお
よび上述のホールセンサ15U,15V,15Wの出力
信号は、適宜、増幅等されてモータ駆動制御部45に入
力されるようになっている。駆動回路28は、U相に対
応した一対の電界効果トランジスタUH,ULの直列回
路と、V相に対応した一対の電界効果トランジスタV
H,VLと、W相に対応した一対の電界効果トランジス
タWH,WLの直列回路とを、車載バッテリ40に対し
て並列に接続して構成されている。電動モータ27のU
相界磁コイル27Uは電界効果トランジスタUH,UL
の間の接続点に接続されており、V相界磁コイル27V
は電界効果トランジスタVH,VLの間の接続点に接続
されており、W相界磁コイル27Wは電界効果トランジ
スタWH,WLの間の接続点に接続されている。
ジスタUH,VH,WHを各一定の電気角の期間だけ順
にオン状態とするとともに、電界効果トランジスタU
L,VL,WLに対してはPWMパルスからなる駆動信
号を与えることによって、電動モータ27の回転を制御
するようになっている。より具体的には、モータ駆動制
御部45は、目標回転速度設定部42によって設定され
る目標回転速度Rに応じたPWMデューティを設定する
PWMデューティ設定部46と、同じく目標回転速度設
定部42によって設定される目標回転速度に応じた進み
角Δθを設定する進み角設定部47と、PWMデューテ
ィ設定部46によって設定されるPWMデューティおよ
び進み角設定部47によって設定される進み角Δθに基
づいて、駆動回路28の電界効果トランジスタUH,U
L,VH,VL,WH,WLに与えるべき駆動信号を生
成する駆動信号生成部48とを備えている。
2が設定する目標回転速度との関係を示す特性図であ
る。目標回転速度Rは、舵角速度Vθについての区間0
≦Vθ≦VT(VTはしきい値)の範囲で単調に増加
(この実施形態ではリニアに増加)するように、下限値
R1と上限値R2との間で定められる。目標回転速度設
定部42は、車速に基づいて、図3に示すように、舵角
速度Vθに対する目標回転速度Rの傾きを可変設定す
る。すなわち、しきい値VTが、車速域に応じて可変設
定される。より具体的には、車速が大きいほど、しきい
値VTは大きな値に設定される。これにより、車速が大
きいほど目標回転速度Rが小さく設定されることにな
り、操舵補助力が小さくなる。こうして、車速に応じた
適切な操舵補助力を発生するための車速感応制御が行わ
れる。
通電方式を説明するためのタイムチャートである。図4
(a)は、ホールセンサ15Uが出力するU相ホール信号
を示し、図4(b)はホールセンサ15Vが出力するV相
ホール信号を示し、図4(c)はホールセンサ15Wが出
力するW相ホール信号を示す。さらに、図4(d)は、電
界効果トランジスタUHに与えられる駆動信号波形を示
し、図4(e)は、電界効果トランジスタVHに与えられ
る駆動信号の波形を示し、図4(f)は、電界効果トラン
ジスタWHに与えられる駆動信号波形を示す。
U相ホール信号、V相ホール信号およびW相ホール信号
は、120度の電気角ずつ位相のずれた波形となる。駆
動信号生成部48は、基本的に120度通電方式に従う
駆動信号を生成する。すなわち、たとえば、電界効果ト
ランジスタUHに与えられる駆動信号はU相ホール信号
と同期して立ち上がり、120度に進み角Δθを加えた
電気角の期間だけオン状態に保持された後にオフ状態に
反転する。同様に、電界効果トランジスタVHに与えら
れる駆動信号は、V相ホール信号の立ち上がりに同期し
て立ち上がり、120度に進み角Δθを加えた電気角の
期間だけオン状態に保持された後にオフ状態に反転す
る。電界効果トランジスタWHの駆動信号についても同
様であり、W相ホール信号の立ち上がりに同期してオン
状態に立ち上がるとともに、120度に進み角Δθを加
えた電気角の期間だけオン状態に保持された後に、オフ
状態へと反転する。このような制御が行われる一方で、
電界効果トランジスタUL,VL,WLには、PWMデ
ューティ設定部46において設定されたデューティ比の
パルス幅制御信号が与えられることになる。
駆動信号の位相の進み角を目標回転速度Rに基づいて設
定するものである。進み角設定部47は、PWMデュー
ティ設定部46が100%未満のPWMデューティを設
定している限りにおいて、進み角Δθを0に設定する。
このとき、駆動信号生成部48は、通常の120度通電
方式に従う駆動信号を生成する。これに対して、PWM
デューティ設定部46が100%のPWMデューティを
設定し、したがって、PWM制御による通電が飽和した
状態においては、進み角設定部47は、目標回転速度R
に応じて進み角Δθを可変設定する。このとき、駆動信
号生成部48は、ホール信号に対して進み角Δθだけ位
相を進めたタイミングで電界効果トランジスタUH,V
H,WHをオン状態とする。その結果、通電時間は、1
20度+Δθに対応する時間となり、進み角Δθに対応
する時間だけ通電時間が長くなることになる。
イミングでU相、V相およびW相の駆動信号をオン状態
とするには、1周期前の転流信号を用いて、W相、U相
およびV相の駆動信号のオンタイミングを設定すればよ
い。図5は、進み角設定部47が設定する進み角Δθと
目標回転速度設定部42が設定する目標回転速度Rとの
関係を示す図である。たとえば、PWMデューティ設定
部46が、目標回転速度4000rpmにおいて100
%のPWMデューティを設定することとし、必要とされ
る電動モータ27の最高回転速度は5000rpmであ
る場合を例にとる。この場合、進み角設定部47は、目
標回転速度Rの4000rpm〜5000rpmの区間
において、0度から60度までの範囲で単調に増加する
ように進み角Δθを設定する。
ってリニアに増加するように設定されてもよいし、目標
回転速度Rに対する進み角Δθの変化が非線形変化であ
るようにされてもよい。進み角Δθの上限値は60度と
することが好ましく、これを超える進み角Δθを設定す
ると、電界効果トランジスタUH,UL;VH,VL;
WH,WLが同時オンされ、駆動回路28のパワー素子
(電界効果トランジスタUH,UL,VH,VL,W
H,WL)の損傷を招くことになる。
るトルクの関係を示す特性図である。上記第(1)式に示
したとおり、回転速度ωが増加すると、これにより生じ
るモータ発生誘起電圧kωのために、モータ電流Iが減
少し、このモータ電流Iに比例するトルクが減少するこ
とになる。この実施形態では、4000rpmまでの低
中速回転域においてはPWM制御によって電動モータ2
7の回転を制御する一方で、4000rpm以上の中高
速回転域においてはPWMデューティを100%とし、
進み角制御によって電動モータ27の回転を制御するこ
とになる。その結果、進み角制御が行われる中高速回転
域においては、進み角Δθの分だけ通電時間が長くなる
ので、動作磁束密度が低下し、高速回転時におけるモー
タ発生誘起電圧が小さくなり、図6に示されているよう
に、中低トルク域において高い回転速度を得ることがで
きる。
動モータ27の設計や仕様を変更するのではなく、制御
上の工夫によって中低トルク域における回転速度を増加
させることができる。したがって、大幅なコスト増加を
招くことなく、良好な操舵補助が可能となる。また、進
み角Δθを一定値に固定するのではなく、目標回転速度
Rに応じた適切な進み角Δθが設定されるから、過度な
進み角制御を実施した場合の問題(進み角制御量を大き
くしていった場合にモータの減磁や効率の低下が生じる
問題)を最小限に抑えることができる。
この一定の進み角Δθの期間内においてPWM制御を行
う場合に比較すると、電界効果トランジスタのスイッチ
ングロスを考慮する必要がないから、熱損失を抑制する
ことができ、駆動回路28の熱設計が容易になる。以
上、この発明の一実施形態について説明したが、この発
明は他の形態で実施することもできる。たとえば、上記
の実施形態では、低中速回転域においてPWM制御を実
行し、中高速回転域において進み角制御を実行すること
としているが、高速回転域においてのみ進み角制御を実
施することとしてもよい。
の範囲で種々の設計変更を施すことが可能である。
グ装置の基本的な構成を示す概念図である。
トの機能的な構成を示すブロック図である。
である。
るためのタイムチャートである。
る。
示す特性図である。
ムチャートである。
トルクとの関係を示す図である。
Claims (2)
- 【請求項1】電動モータにより駆動されるポンプの発生
油圧によって操舵補助力を発生させるパワーステアリン
グ装置であって、 上記電動モータの回転角を検出する回転角検出手段と、 操向のための操作部材による操舵を検出する操舵検出手
段と、 この操舵検出手段の出力信号に基づいて上記電動モータ
の駆動目標値を設定する駆動目標値設定手段と、 この駆動目標値設定手段によって設定された駆動目標値
に基づいて、上記電動モータを駆動するための駆動信号
を生成する駆動信号生成手段と、 上記回転角検出手段によって検出される回転角に対する
上記駆動信号の位相の進み角を、上記駆動目標値設定手
段によって設定される駆動目標値に基づいて定め、これ
により通電時間を変動させる進み角設定手段とを含むこ
とを特徴とするパワーステアリング装置。 - 【請求項2】上記進み角設定手段は、上記電動モータへ
の通電が未飽和の状態のときには、上記駆動目標値によ
らずに一定の進み角を設定し、上記電動モータへの通電
が飽和したときには、上記駆動目標値設定手段によって
設定される駆動目標値に基づいて進み角を設定するもの
であることを特徴とする請求項1記載のパワーステアリ
ング装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157714A JP2003341534A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | パワーステアリング装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002157714A JP2003341534A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | パワーステアリング装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003341534A true JP2003341534A (ja) | 2003-12-03 |
Family
ID=29773447
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002157714A Pending JP2003341534A (ja) | 2002-05-30 | 2002-05-30 | パワーステアリング装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003341534A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007033912A1 (de) * | 2005-09-23 | 2007-03-29 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur stromversorgung eines über eine halbleiter-leistungsendstufe elektronisch kommutierbaren gleichstrommotors |
WO2008120460A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-09 | Daikin Industries, Ltd. | パワーステアリング装置及びその駆動方法 |
JP2012130172A (ja) * | 2010-12-16 | 2012-07-05 | New Japan Radio Co Ltd | ブラシレスdcモータの駆動方法およびその駆動回路 |
-
2002
- 2002-05-30 JP JP2002157714A patent/JP2003341534A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2007033912A1 (de) * | 2005-09-23 | 2007-03-29 | Robert Bosch Gmbh | Verfahren zur stromversorgung eines über eine halbleiter-leistungsendstufe elektronisch kommutierbaren gleichstrommotors |
US7778529B2 (en) | 2005-09-23 | 2010-08-17 | Robert Bosch Gmbh | Method for supplying electrical power to a DC motor which can be commutated electronically via a semiconductor power output stage |
WO2008120460A1 (ja) * | 2007-03-29 | 2008-10-09 | Daikin Industries, Ltd. | パワーステアリング装置及びその駆動方法 |
JP2012130172A (ja) * | 2010-12-16 | 2012-07-05 | New Japan Radio Co Ltd | ブラシレスdcモータの駆動方法およびその駆動回路 |
Similar Documents
Publication | Publication Date | Title |
---|---|---|
US6995679B2 (en) | Electronically controlled power steering system for vehicle and method and system for motor control | |
JP3849979B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5355968B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP4826868B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
US20130079992A1 (en) | Power steering system | |
US20090120714A1 (en) | Electric Power Steering Apparatus | |
JP2004359108A (ja) | 車両用操舵装置 | |
JP5333837B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP2003291832A (ja) | パワーステアリング装置 | |
TWI300647B (en) | Method for controlling an electric motor to reduce emi | |
JPH11334630A (ja) | パワーステアリング装置 | |
JPH1191610A (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP2011218878A (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
JP5975337B2 (ja) | 操舵制御システム | |
JP3735470B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP2003341534A (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP2005007951A (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP5418812B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP5308254B2 (ja) | 電動パワーステアリング装置 | |
CA2427274C (en) | Electronically controlled power steering system for vehicle and method and system for motor control | |
JP4000993B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP3898019B2 (ja) | パワーステアリング装置 | |
JP4016835B2 (ja) | モータ制御装置 | |
JP5007935B2 (ja) | 電気式動力舵取装置 | |
KR100848185B1 (ko) | Emi 방출을 저감하기 위해 전기 모터를 제어하는 방법 |
Legal Events
Date | Code | Title | Description |
---|---|---|---|
A621 | Written request for application examination |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A621 Effective date: 20050525 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20070724 |
|
A977 | Report on retrieval |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A971007 Effective date: 20070726 |
|
A521 | Written amendment |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A523 Effective date: 20071024 |
|
A131 | Notification of reasons for refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A131 Effective date: 20071113 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080207 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080213 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080312 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080317 |
|
A601 | Written request for extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A601 Effective date: 20080411 |
|
A602 | Written permission of extension of time |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A602 Effective date: 20080416 |
|
A02 | Decision of refusal |
Free format text: JAPANESE INTERMEDIATE CODE: A02 Effective date: 20080703 |