JP2003239997A - 電磁クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受 - Google Patents
電磁クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受Info
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Abstract
錆性を改善した電磁クラッチ用、コンプレッサー用及び
アイドラプーリ用転がり軸受を提供する。 【解決手段】 内輪10と外輪11との間に複数の転動
体13を転動自在に保持し、パーフルオロポリエーテル
油を基油としポリテトラフルオロエチレンを増ちょう剤
とするフッ素系グリースと、フッ素系グリース以外のグ
リースとの混合グリースを封入した電磁クラッチ用及び
アイドラプーリ用転がり軸受。
Description
品、エンジン補機であるカーエアコン用電磁クラッチ
や、コンプレッサー、アイドラプーリのような高温高速
高荷重条件下で使用される部品に使用される転がり軸受
に関する。
間拡大の要望により、エンジンルーム空間の減少を余儀
なくされ、電装部品・エンジン補機の小型軽量化がより
一層進められており、カーエアコン用電磁クラッチやコ
ンプレッサー、アイドラプーリも例外ではない。しか
し、小型化により出力の低下は避けられず、電磁クラッ
チでは高速化することにより出力の低下分を補ってお
り、それに伴ってアイドラプーリも高速化することにな
る。更に、静粛性向上の要望によりエンジンルームの密
閉化が進み、エンジンルーム内の高温化が促進されるた
め、これらの部品は高温に耐えることも必要となってい
る。加えて、これらの部品はエンジンルームの下部に取
り付けられていることが多いため、走行中、雨水や泥水
などがかかりやすく、これらの部品用の転がり軸受に使
用されるグリースには、他の箇所に使用されるグリース
よりも、錆止め性能に優れたグリースが必要とされる。
レッサー用転がり軸受、アイドラプーリ用転がり軸受に
は、主に合成油を基油とし、増ちょう剤としてウレア化
合物を配合したウレア−合成油系グリースが使用されて
おり、170〜180℃の温度までは軸受潤滑寿命が長
く十分に使用可能である。
ッサー、アイドラプーリのプーリ材を金属から樹脂にす
ることで軽量化を図っているものが多くなっている。樹
脂は、金属に比べて放熱性が悪いため、ますます軸受が
高温となり、180℃を越える場合もある。ウレア−合
成油系グリースは、180℃以上で使用すると基油の蒸
発が激しくなり、グリースが硬化したり、時には増ちょ
う剤が破壊され軟化するため、早期に焼付きを生じる。
3478号公報や特開2000−303088号公報で
は、フッ素系グリースを転がり軸受に封入して耐熱性を
改善することが記載されている。しかし、この転がり軸
受は、200℃の高温域で使用可能であるもの、低荷重
下でのみ有効であり、高荷重下では発熱が大きくなり早
期に焼付きを生じる。また、錆止め性能を高めるために
防錆剤が一般的に添加されるが、フッ素系グリースに添
加できる防錆剤は限られており、ウレア−合成油系グリ
ースに比べて防錆性に劣っていることや、高価格である
という欠点もある。
ウレア−合成油系グリースは180℃以上の高温での使
用が困難であり、フッ素系グリースも高荷重下での耐熱
性及び防錆性に問題があり、今後ますます高温高速高荷
重化が進むことが予測される電磁クラッチやコンプレッ
サー、アイドラプーリに使用される転がり軸受用のグリ
ースとしては十分とは言えない。
れたものであり、180℃を越える高温での焼付き寿命
及び防錆性を改善した電磁クラッチ用、コンプレッサー
用及びアイドラプーリ用転がり軸受を提供することを目
的とする。
成するために、内輪と外輪との間に複数の転動体を転動
自在に保持し、グリースを封入してなる電磁クラッチ
用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受
において、前記グリースが、パーフルオロポリエーテル
油を基油としポリテトラフルオロエチレンを増ちょう剤
とするフッ素系グリースと、フッ素系グリース以外のグ
リースとの混合グリースであることを特徴とする電磁ク
ラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転が
り軸受を提供する。
用及びアイドラプーリ用転がり軸受では、フッ素系グリ
ースと、フッ素系グリース以外のグリースとの混合グリ
ースを封入しているため、フッ素系グリースが有する優
れた高温耐久性が維持されるとともに、フッ素系グリー
ス以外のグリースに種々の防錆剤を添加することが可能
なため防錆性も高まる。また、フッ素系グリースにより
高温耐久性が維持されるため、混合グリース全体として
の基油粘度を低く抑えることができ、封入グリースの低
温流動性が高まり、結果として低温での起動性にも優れ
るようになる。更に、フッ素系グリース以外のグリース
を配合したため、グリース全部をフッ素系グリースとし
た場合に比べて、安価になるという利点もある。
コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受に関
して詳細に説明する。
れるものではなく、例えば図1に断面図として示される
玉軸受1を例示することができる。この玉軸受1は、内
輪10と外輪11との間に、保持器12を介して複数の
転動体である玉13を転動自在に保持し、更に、内輪1
0と外輪11と玉13とで形成される軸受空間Sに、後
述される混合グリース(図示せず)を充填し、シール部
材14により封止して構成されている。
ル油を基油としポリテトラフルオロエチレンを増ちょう
剤とするフッ素系グリースと、フッ素系グリース以外の
グリースとの混合物である。以下に、それぞれのグリー
スについて詳述する。
いて、低温流動性不足による低温起動時の異音発生や、
高温で油膜が形成され難いために起こる焼付きを避ける
ために、パーブルオロポリエーテル油として、40℃に
おける動粘度が20〜400mm2/s、特に30〜2
00mm2/sのものを使用することが好ましい。
は、特に限定されず、一般にフッ素系グリースに用いら
れているものを適宜用いることができる。形状も、球
形、多面体(立方体や直方体)や極端には針状でも構わ
ない。
オロエチレンの含有量は、10〜45質量%、好ましく
は15〜35質量%である。ポリテトラフルオロエチレ
ンの含有量が10質量%未満では耐熱性が得られず、4
5質量%を越えるとグリースが硬くなりすぎる。
素系グリース以外のグリースとしては、金属コンプレッ
クス石けん系グリース及びウレア系グリースが好まし
い。
あるいはウレア系グリースに使用される基油としては、
グリースの低温流動性不足による低温起動時の異音発生
や、高温で油膜が形成され難いために起こる焼付きを避
けるために、40℃における動粘度が、好ましくは10
〜400mm2/sec、より好ましくは20〜250mm2/s
ec、さらに好ましくは40〜150mm2/secであるもの
が望ましい。
容易に含有することができる点から、鉱油系、合成油系
の潤滑油等が好適であると言える。鉱油系潤滑油として
は、鉱油を、減圧蒸留、溶剤脱れき、溶剤抽出、水素化
分解、溶剤脱ろう、硫酸洗浄、白土精製、水素化精製等
を適宜組み合わせて精製したものが好ましい。合成油系
潤滑油としては、炭化水素系油、芳香族系油、エステル
系油、エーテル系油等が挙げられる。炭化水素系油とし
ては、ノルマルパラフィン、イソパラフィン、ポリブテ
ン、ポリイソブチレン、1−デセンオリゴマー、1−デ
センとエチレンコオリゴマーなどのポリ−α−オレフィ
ンまたはこれらの水素化物等が挙げられる。芳香族系油
としては、モノアルキルベンゼン、ジアルキルベンゼン
などのアルキルベンゼン、あるいはモノアルキルナフタ
レン、ジアルキルナフタレン、ポリアルキルナフタレン
等のアルキルナフタレン等が挙げられる。エステル系油
としては、ジブチルセバケート、ジ−2−エチルヘキシ
ルセバケート、ジオクチルアジペート、ジイソデシルア
ジペート、ジトリデシルアジペート、ジトリデシルグル
タレート、メチル・アセチルシノレートなどのジエステ
ル油、あるいはトリオクチルトリメリテート、トリデシ
ルトリメリテート、テトラオクチルピロメリテート等の
芳香族エステル油、更にはトリメチロールプロパンカプ
リレート、トリメチロールプロパンペラルゴネート、ペ
ンタエリスリトール−2−エチルヘキサノエート、ペン
タエリスリトールベラルゴネート等のポリオールエステ
ル油、更にはまた、多価アルコールと二塩基酸・一塩基
酸の混合脂肪酸とのオリゴエステルであるコンプレック
スエステル油等が挙げられる。エーテル系油としては、
ポリエチレングリコール、ポリプロピレングリコール、
ポリエチレングリコールモノエーテル、ポリプロピレン
グリコールモノエーテル等のポリグリコール、あるいは
モノアルキルトリフェニルエーテル、アルキルジフェニ
ルエーテル、ジアルキルジフェニルエーテル、ペンタフ
ェニルエーテル、テトラフェニルエーテル、モノアルキ
ルテトラフェニルエーテル、ジアルキルテトラフェニル
エーテル等のフェニルエーテル油等が挙げられる。これ
らの基油は、単独または混合物として用いることがで
き、上述した好ましい動粘度に調整される。これら基油
の中でも、フッ素系グリースの基油であるパーフルオロ
ポリエーテル油と比較的親和性の高い、エーテル系油及
びエステル系油が好ましく用いられる。
ちょう剤としては、Li、Na、Ba、Ca等から選択
される金属コンプレックス石けん、またはこれらの混合
物が挙げられる。ウレア系グリースの増ちょう剤として
は、ジウレア化合物、トリウレア化合物、テトラウレア
化合物、ポリウレア化合物、またはこれらの混合物が挙
げられる。これらの増ちょう剤は、単独または混合物と
して用いることができる。
ス及びウレア系グリースの増ちょう剤量は、何れも5〜
40質量%、好ましくは10〜30質量%の範囲であ
る。増ちょう剤量が5質量未満ではグリースを形成でき
ず、40質量%を越えるとグリースが硬くなりすぎる。
ース及びウレア系グリースは、必要に応じて、その何れ
か一方のみを用いることもできるし、両グリースを併用
することもできる。得られるグリースの耐熱性、音響性
を考慮すると、ウレア系グリースを用いることが望まし
い。また、両グリースを併用する場合、金属コンプレッ
クス石けん系グリースとウレア系グリースとの配合割合
は、必要に応じて任意に適宜設定することができる。
混合グリースは、上記したフッ素系グリースと、フッ素
系グリース以外のグリースとの混合物であり、その配合
比は目的とする耐熱性や防錆性を考慮して適宜選択され
る。但し、フッ素系グリース以外のグリースとして金属
コンプレックス石けん系グリース及びウレア系グリース
の少なくとも一方を選択した場合、質量比にて、金属コ
ンプレックス石けん系グリース及びウレア系グリースの
少なくとも一方:フッ素系グリース=30〜80:70
〜20の割合で混合することが好ましい。70質量%を
超えてフッ素系グリースを配合すると、金属コンプレッ
クス石けん、ウレア系グリースが少なすぎ、その中に基
油として含まれる鉱油や合成油の配合率が少なくなるた
め、防錆剤を有効量添加できず、十分な防錆性を得るこ
とができなくなる。しかも、フッ素系グリースが多くな
るため、混合グリースの原料コストがフッ素系グリース
並に高価となってしまう。一方、フッ素系グリースが2
0質量%未満であると、混合グリースに十分な耐熱性を
付与できず、焼付き寿命が短くなる。
量、即ち金属石けん、ウレア化合物及びポリテトラフル
オロエチレンの総量を15〜35質量%にする。混合グ
リース中の増ちょう剤総量が15質量%未満であると、
離油が大きいこと、せん断安定性に劣ることなどから、
グリース漏れが発生し、焼付き寿命が短くなる。また、
35質量%を超えると、混合グリースの流動性が大きく
なり、軸受内外輪と転動体との転走面にグリースが入り
込まなくなるため、焼付き寿命や、低温性に問題が出て
くる。
リースのちょう度は、フッ素系グリースと、フッ素系グ
リース以外のグリースとを混合した際、混合後にNLG
I No.1〜3となることがより望ましい。
能を一層高めるため、必要に応じて、従来からグリース
に用いられている公知の一般的な添加剤を含有させるこ
とができる。添加剤は、基油の溶解性から、金属コンプ
レックス系グリースやウレア系グリースに添加される。
添加剤としては、例えば、ベントン、シリカゲル等のゲ
ル化剤;アミン系、フェノール系、イオウ系、ジチオリ
ン酸亜鉛等の酸化防止剤;塩素系、イオウ系、リン系、
ジチオリン酸亜鉛、有機モリブテン等の極圧剤;脂肪
酸、動植物油等の油性剤;石油スルフォネート、ジノニ
ルナフタレンスルフォネート、ソルビタンエステル等の
防錆剤;ベンゾトリアゾール、亜硝酸ソーダ等の金属不
活性剤;ポリメタクリレート、ポリイソブチレン、ポリ
スチレン等の粘度指数向上剤等が挙げられ、これらを単
独または2種以上組み合わせて添加することができる。
中でも、本発明の電磁クラッチ用及びアイドラプーリ用
転がり軸受は、高温で、水がかかるような環境下で使用
されることから、酸化防止剤や防錆剤の添加が好まし
い。また、これら添加剤の添加量は、本発明の所期の目
的を達成できれば特に限定されるものではないが、混合
グリース全量の20質量%以下とすることが好ましい。
及びフッ素系グリース以外のグリースとも、製法に関す
る制限はなく、何れも基油中で増ちょう剤を反応させる
ことにより得られる。添加剤を配合する場合は、添加剤
を添加した後、ニーダやロールミル等の攪拌、混練手段
で十分に攪拌、混練し、均一に分散させる必要がある。
この攪拌、混練に際し、加熱するのも有効である。ま
た、フッ素系グリースについても、パーフルオロポリエ
ーテル油にポリテトラフルオロエチレン粉末を混合し、
三段ロールミル等によって混練することにより得られ
る。
リース以外のグリースとを所定の割合で配合し、ニーダ
やロールミル等の攪拌、混練手段で十分に攪拌、混練
し、相互に均一に分散させることにより、混合グリース
が得られる。この処理を行うときは、加熱するのも有効
である。
説明するが、本発明はこれにより何ら限定されるもので
はない。
ステル油(40℃における動粘度120mm2/s)と
アミンを混合した同様のエステル油とを反応させ、攪拌
加熱して得られた半固体状物に、予め同様のエステル油
に溶解したアミン系酸化防止剤を加えて十分攪拌を行っ
てウレア系グリースを調製した。尚、増ちょう剤である
ジウレア化合物の含有量を25質量%とした。
℃における動粘度190mm2/s)に、30質量%の
割合でポリテトラフルオロエチレン粉末を十分に混合
し、三段ロールミルによる混練を行ってフッ素系グリー
スを調製した。
ースとを、表1に示す質量比にて混合し、その後ロール
ミルを通すことによって試験用混合グリースを得た。
尚、試験用混合グリースのちょう度は、何れもNLGI
No.1〜3となるように調整してある。そして、得
られた試験用混合グリースを試験軸受に封入し、下記に
示す高温焼付き寿命試験及び防錆試験を行った。
径52mm、幅22mmの接触ゴムシール付き複列アン
ギュラ玉軸受に、各試験用混合グリースを空間容積の2
4%を占めるように封入して試験軸受を作製した。試験
は図2に示す試験装置を用いて行った。図示される試験
装置は、試験軸受23を圧入したプーリ20をベルト2
1で回転させて、その時にカートリッジヒータ22で内
輪を加熱して試験温度に制御する構成となっている。試
験は、試験軸受23を外輪回転速度10000mi
n-1、軸受内輪温度190℃、ラジアル荷重980Nの
条件で回転させ、焼付きが生じて軸受内輪温度が200
℃以上に上昇したとき、及び回転トルクが急上昇した場
合に試験を終了し、それまでの時間を測定した。試験は
各試験軸受23とも4回行い、その平均値を試験軸受2
3の焼付き時間とした。結果を図3にグラフにして示す
が、焼付き寿命時間300時間以上が合格である。
m、幅14mmのゴムシール付き深溝玉軸受に、各試験
用混合グリースを空間容積の50%を占めるように封入
し、1800min -1で30秒間慣らし回転した。その
後、この玉軸受内に、0.5質量%塩水を0.5cc注
水し、再び1800min-1で30秒間慣らし回転し
た。次いで、この玉軸受を80℃、100%RHに保持
した恒湿恒温槽内に48時間放置した後分解し、軸受軌
道面の錆状況を肉眼で観察した。この防錆試験の錆評価
点と錆状況は、以下に示す通りである。 #7:錆なし #6:しみ錆(しみ状の微少錆) #5:点錆(φ0.3mm以下) #4:小錆(φ1.0mm以下) #3:中錆(φ5.0mm以下) #2:大錆(φ10.0mm以下) #1:極大錆(ほぼ全面に錆発生) 尚、#7〜5を良好とし、#5〜1を不良とした。結果
を図3にグラフにして示した。
合比が30〜80質量%の範囲にあり、かつ増ちょう剤
総量が15〜35質量%の範囲にある混合グリースを封
入することにより、焼付き寿命の改善とともに錆びの発
生を抑えることができることが判る。
と水酸化リチウムとをけん化反応(一次けん化反応)さ
せた後、二塩基酸と水酸化リチウムを加えてけん化反応
(二次けん化反応)させ、けん化反応終了後に180℃
に加熱し、そこへエーテル油(40℃における動粘度1
30mm2/s)を加えて室温まで冷却し、アミン系酸
化防止剤を加えた後、三段ロールミルによる混練を行っ
てリチウムコンプレックス石けん系グリースを調製し
た。尚、増ちょう剤であるリチウムコンプレックス石け
んの含有量を25質量%とした。
℃における動粘度60mm2/s)に、22質量%の割
合でポリテトラフルオロエチレン粉末を十分に混合し、
三段ロールミルによる混練を行ってフッ素系グリースを
調製した。
グリースとフッ素系グリースとを、表2に示す質量比に
て混合し、その後ロールミルを通すことによって試験用
混合グリースを得た。尚、試験用混合グリースのちょう
度は、何れもNLGI No.1〜3となるように調整
してある。
験軸受に封入し、試験1と同様の高温焼付き寿命試験及
び防錆試験を行った。結果を図4にグラフにして示す
が、リチウムコンプレックス石けん系グリースの混合比
が30〜80質量%の範囲にあり、かつ増ちょう剤総量
が15〜35質量%の範囲にある混合グリースを封入す
ることにより、焼付き寿命の改善とともに錆びの発生を
抑えることができることが判る。
180℃を越える耐熱性と、防錆性とを兼ね備える電磁
クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転
がり軸受が提供される。
を示す断面図である。
験装置を示す概略図である。
と、焼付き寿命時間及び錆評価点との関係を示すグラフ
である。
けん系グリースの混合比と、焼付き寿命時間及び錆評価
点との関係を示すグラフである。
Claims (4)
- 【請求項1】 内輪と外輪との間に複数の転動体を転動
自在に保持し、グリースを封入してなる電磁クラッチ
用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受
において、 前記グリースが、パーフルオロポリエーテル油を基油と
しポリテトラフルオロエチレンを増ちょう剤とするフッ
素系グリースと、フッ素系グリース以外のグリースとの
混合グリースであることを特徴とする電磁クラッチ用、
コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受。 - 【請求項2】 混合グリースにおいて、フッ素系グリー
ス以外のグリースが金属コンプレックス石けん系及びウ
レア系グリースの少なくとも一方であり、金属コンプレ
ックス石けん系及びウレア系グリースの少なくとも一
方:フッ素系グリース=30〜80:70〜20の混合
比(質量比)で、かつ増ちょう剤の総量が該混合グリー
ス全量の15〜35質量%の割合で含有されていること
を特徴とする請求項1記載の電磁クラッチ用、コンプレ
ッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受。 - 【請求項3】 パーフルオロエーテル油の40℃におけ
る動粘度が20mm 2/s〜400mm2/sであり、か
つフッ素系グリース以外のグリースの基油の40℃にお
ける動粘度が10mm2/〜400mm2/sであること
を特徴とする請求項1または2記載の電磁クラッチ用、
コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受。 - 【請求項4】 混合グリースが、添加剤を該混合グリー
ス全量の20質量%以下の割合で含有することを特徴と
する請求項1〜3の何れか1項に記載の電磁クラッチ
用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸
受。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002040226A JP2003239997A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 電磁クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002040226A JP2003239997A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 電磁クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受 |
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---|---|
JP2003239997A true JP2003239997A (ja) | 2003-08-27 |
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ID=27781030
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JP2002040226A Pending JP2003239997A (ja) | 2002-02-18 | 2002-02-18 | 電磁クラッチ用、コンプレッサー用及びアイドラプーリ用転がり軸受 |
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---|---|
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