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JP2003226008A - インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法 - Google Patents

インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置及び駆動方法

Info

Publication number
JP2003226008A
JP2003226008A JP2002025978A JP2002025978A JP2003226008A JP 2003226008 A JP2003226008 A JP 2003226008A JP 2002025978 A JP2002025978 A JP 2002025978A JP 2002025978 A JP2002025978 A JP 2002025978A JP 2003226008 A JP2003226008 A JP 2003226008A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
piezoelectric element
circuit
head drive
drive signal
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002025978A
Other languages
English (en)
Inventor
Takakazu Fukano
孝和 深野
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seiko Epson Corp
Original Assignee
Seiko Epson Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seiko Epson Corp filed Critical Seiko Epson Corp
Priority to JP2002025978A priority Critical patent/JP2003226008A/ja
Priority to US10/356,740 priority patent/US6752482B2/en
Publication of JP2003226008A publication Critical patent/JP2003226008A/ja
Priority to US10/854,783 priority patent/US7104622B2/en
Priority to US11/382,859 priority patent/US7625056B2/en
Pending legal-status Critical Current

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  • Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、簡単な構成により、非駆動の各圧
電素子の中間電位を容易に保持し得るようにした、イン
クジェット式プリンタのヘッド駆動装置及びヘッド駆動
方法を提供することを目的とする。 【解決手段】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
れたインクに圧力を加える圧電素子11を、所定の印字
タイミングで選択的にヘッド駆動回路12から電流増幅
回路13を介して出力される駆動信号COMにより駆動
し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録を行
なう、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置10
であって、非駆動の各圧電素子11のグランド側の電極
に選択的に中間電位Vcを印加する電圧発生回路20を
備えるように、ヘッド駆動装置10を構成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、インクジェット式
プリンタのヘッドにてインク滴を吐出するためのノズル
に対応して設けられた圧電素子を中間電位に保持するよ
うにしたインクジェット式プリンタのヘッド駆動の技術
に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来より、コンピュータの出力装置とし
て、数色のインクを記録ヘッドから吐出するタイプのイ
ンクジェット式カラープリンタが普及してきており、コ
ンピュータ等が処理した画像を多色多階調で印刷するた
めに広く用いられている。
【0003】例えば、インク吐出のための駆動素子とし
て圧電素子を用いたインクジェット式プリンタでは、印
刷ヘッドの複数のノズルに対応してそれぞれ設けられた
複数個の圧電素子を選択的に駆動することにより、各圧
電素子の動圧に基づいてノズルからインク滴を吐出さ
せ、印刷用紙にインク滴を付着させることにより、印刷
用紙にドットを形成して、印刷を行なうようにしてい
る。
【0004】ここで、各圧電素子は、インク滴を吐出す
るためのノズルに対応して設けられており、印刷ヘッド
内に実装されたドライバIC(ヘッド駆動回路)から供
給される駆動信号により駆動され、インク滴を吐出させ
るようになっている。
【0005】ところで、このような圧電素子は、非駆動
時(すなわち印刷を行なわないとき)には、充電により
蓄積された電荷が、絶縁抵抗により放電して、その電圧
が低下してしまうことにより、インクの吐出に影響を与
えることがある。
【0006】このため、本出願人による特許第3097
155号において、圧電素子に対して、駆動タイミング
とは異なるタイミングで、充電電圧を印加して、充電電
圧を維持するようにしたヘッドの駆動装置及び駆動方法
が開示されている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うなインクジェット式プリンタのヘッド駆動において
は、各圧電素子に印加される駆動信号は、直流信号であ
って、非駆動時に高い電圧に設定され、駆動時には電圧
が低くなるように構成されている。このため、消費電力
が大きくなると共に、圧電素子に印加される電圧が比較
的高くなってしまうために前述した放電による電圧降下
も大きく、電力損失が大きい。
【0008】また、印刷品質の向上のために、印刷ドッ
トの高密度化を実現しようとすると、互いに隣接する圧
電素子の電極間のギャップが狭くなるが、駆動される圧
電素子と非駆動の圧電素子とが隣接している場合に、こ
れらの圧電素子の電極間電圧が高くなると、これらの圧
電素子の電極間で放電が発生することがある。
【0009】さらに、高密度化により個々の圧電素子が
小さくなって、その耐圧が低くなるため、より高密度化
が進んだ場合には、駆動信号の最大電圧が圧電素子の耐
圧を越えることになり、圧電素子が正常に動作しなくな
るおそれがある。
【0010】このため、圧電素子の電極間に、絶縁材料
を充填する等の絶縁処理が必要になってしまう。
【0011】これに対して、各圧電素子のグランド側を
駆動信号の中間電位に保持するようにするヘッド駆動方
式もある。このようなヘッド駆動方式によれば、上述し
た高密度化の際の圧電素子電極間の放電を防止すること
ができるが、駆動信号の変動に対応して、電圧を変動さ
せると共に、充電及び放電の切換えが必要であることか
ら、双方向の可変電源が必要となる。
【0012】そこで、本発明の課題は、簡単な構成によ
り、非駆動の各圧電素子の中間電位を容易に保持し得る
ようにした、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装
置及びヘッド駆動方法を提供することにある。
【0013】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するた
め、本発明では、非駆動の各圧電素子に、電圧発生回路
により中間電位を印加して、各圧電素子を中間電位に保
持するようにした。
【0014】即ち、請求項1記載のインクジェット式プ
リンタのヘッド駆動装置では、複数のノズルに対応して
それぞれ設けられたインクに圧力を加える圧電素子を、
所定の印字タイミングで選択的にヘッド駆動回路からの
駆動信号により駆動し、対応するノズルからインク滴を
吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタの
ヘッド駆動装置であって、非駆動の各圧電素子に選択的
に中間電位を印加する電圧発生回路を備えていることを
特徴とする。
【0015】また、請求項6記載のインクジェット式プ
リンタのヘッド駆動方法では、複数のノズルに対応して
それぞれ設けられたインクに圧力を加える圧電素子を、
所定の印字タイミングで選択的にヘッド駆動回路からの
駆動信号により駆動し、対応するノズルからインク滴を
吐出させて記録を行なう、インクジェット式プリンタの
ヘッド駆動方法であって、電圧発生回路により、非駆動
の各圧電素子に選択的に中間電位を印加することを特徴
とする。
【0016】この構成によれば、電圧発生回路が、非駆
動の圧電素子に中間電位を印加することにより、非駆動
の圧電素子が中間電位に保持されることになる。従っ
て、非駆動の圧電素子の双方の電極間に印加される電圧
がほぼ0になることから、消費電力が低減されると共
に、圧電素子の自然放電による電圧降下が小さく、電力
損失が低減される。
【0017】また、圧電素子に印加される電圧が比較的
低くなることによって、駆動される圧電素子と非駆動の
圧電素子との間の電圧差による放電の発生も低減される
と共に、高密度化によって圧電素子が小型化して耐圧が
低くなったとしても、対応することができるので、圧電
素子の電極間の絶縁処理を行なうことなく、ヘッドのよ
り一層の高密度化が可能になる。
【0018】請求項2記載のヘッド駆動装置において
は、上記電圧発生回路が、各圧電素子に中間電位を印加
する電位印加手段と、駆動信号に基づいてヘッド駆動電
圧により上記電位印加手段を充電する充電回路と、を備
えていることを特徴とする。
【0019】請求項7記載のヘッド駆動方法において
は、上記電圧発生回路が、各圧電素子に対して電位印加
手段により中間電位を印加すると共に、充電回路によ
り、駆動信号に基づいてヘッド駆動電圧を利用して上記
電位印加手段を充電することを特徴とする。
【0020】この構成によれば、充電回路が駆動信号を
利用して電位印加手段を充電するので、この電位印加手
段の充電電圧に基づいて、圧電素子に中間電位を印加す
ることにより、圧電素子が中間電位に保持されることに
なる。
【0021】請求項3記載のヘッド駆動装置において
は、上記充電回路が、ヘッド駆動電圧を電位印加手段に
印加するトランジスタと、トランジスタのベースに駆動
信号を選択的に印加するスイッチ手段と、から構成され
ており、上記スイッチ手段が、駆動信号の非駆動時のタ
イミングでオンされることを特徴とする。
【0022】請求項8記載のヘッド駆動方法において
は、上記充電回路が、駆動信号をスイッチ手段を介して
トランジスタのベースに印加して、駆動信号の非駆動時
のタイミングでスイッチ手段をオンすることにより、上
記トランジスタを介してヘッド駆動電圧を電位印加手段
に印加することを特徴とする。
【0023】この構成によれば、駆動信号の非駆動時の
タイミングでオンされるスイッチ手段を介して、駆動信
号がトランジスタのベースに印加されることにより、ト
ランジスタがオンされる。これにより、トランジスタを
介してヘッド駆動電圧が電位印加手段に印加され、電位
印加手段が中間電位まで充電される。
【0024】請求項4記載のヘッド駆動装置において
は、上記スイッチ手段が、印刷開始前及び印刷終了時に
連続的にオンされることを特徴とする。
【0025】請求項9記載のヘッド駆動方法において
は、上記スイッチ手段が、印刷開始前及び印刷終了後に
連続的にオンされることを特徴とする。
【0026】この構成によれば、印刷開始前には、スイ
ッチ手段が連続的にオンされることにより、電位印加手
段が、充電電位ゼロから中間電位まで徐々に充電される
ことになる。これにより、電位印加手段から各圧電素子
に印加される電圧も徐々に中間電位まで上昇することに
なるので、印刷開始前のグランド側の電極電圧の上昇に
よる各圧電素子の誤動作が防止される。
【0027】同様にして、印刷終了後には、スイッチ手
段が連続的にオンされることにより、電位印加手段が、
中間電位から徐々に充電されることになる。これによ
り、電位印加手段から各圧電素子に印加される電圧も徐
々にゼロまで下降することになるので、印刷終了後のグ
ランド側の電極電圧の下降による各圧電素子の誤動作が
防止される。
【0028】請求項5記載のヘッド駆動装置において
は、上記ヘッド駆動回路がプリンタヘッドに設けられて
おり、上記スイッチ手段が、各圧電素子に選択的に駆動
信号を印加するスイッチ回路の不使用部分を利用してい
ることを特徴とする。
【0029】請求項10記載のヘッド駆動方法において
は、上記ヘッド駆動回路がプリンタヘッドに設けられて
おり、上記スイッチ手段が、各圧電素子に選択的に駆動
信号を印加するスイッチ回路の不使用部分を利用してい
ることを特徴とする。
【0030】この構成によれば、スイッチ手段が、プリ
ンタヘッドに既設のスイッチ回路の余った不使用のスイ
ッチ部分を利用することにより、部品コストを低減する
ことができると共に、スイッチ手段の設置スペースを特
に設ける必要がなく、全体として小型に構成することが
できる。
【0031】
【発明の実施の形態】図面を参照して、本発明の実施の
形態に係るヘッド駆動装置について説明する。尚、以下
に述べる実施形態は、本発明の好適な具体例であるか
ら、技術的に好ましい種々の限定が付されているが、本
発明の範囲は、以下の説明において特に本発明を限定す
る旨の記載がない限り、これらの態様に限られるもので
はない。
【0032】図1は、本発明によるヘッド駆動装置の第
一の実施形態の構成を示している。図1において、ヘッ
ド駆動装置10は、インクジェットプリンタの複数のノ
ズルに対応してそれぞれ設けられた圧電素子11と、各
圧電素子11の一方の電極11aに対して駆動信号を供
給するためヘッド駆動回路12と、このヘッド駆動回路
12と各圧電素子11との間に設けられた電流増幅回路
13及びスイッチ回路14と、圧電素子11の他方のグ
ランド側の電極11bに対して中間電位を印加する電圧
発生回路20と、から構成されている。
【0033】ここで、図1においては、圧電素子11
は、実際にはインクジェット式プリンタ10のプリンタ
ヘッドにて、各色毎にそれぞれ一つのノズル列が設けら
れており、各ノズル列に対してそれぞれ圧電素子が備え
られている。
【0034】圧電素子11は、例えばピエゾ素子であっ
て、双方の電極11a,11b間に印加される電圧によ
り変位するように構成されている。
【0035】そして、圧電素子11は、一方の電極11
aが、常時中間電位Vc付近に充電されており、ヘッド
駆動回路12から電流増幅回路13を介して出力される
駆動信号COMに基づいて放電する際に対応するノズル
内のインクに圧力を加えることにより、このノズルから
インク滴を吐出するように構成されている。
【0036】ヘッド駆動回路12は、ドライバICとし
て構成されており、インクジェットプリンタのヘッドへ
の駆動信号COMを発生させるものであり、例えばプリ
ンタ本体内に配置されている。
【0037】電流増幅回路13は、二つのトランジスタ
15,16から構成されている。このうち、第一のトラ
ンジスタ15は、コレクタが定電圧電源(例えば+42
Vの直流電源)に接続され、ベースがヘッド駆動回路1
2の一方の出力に接続されると共に、エミッタがスイッ
チ回路14の入力側に接続されている。これにより、ヘ
ッド駆動回路12からの信号に基づいて導通して、定電
圧Vccをスイッチ回路14を介して圧電素子11に供
給する。
【0038】また、第二のトランジスタ16は、エミッ
タがスイッチ回路14の入力側に接続され、ベースがヘ
ッド駆動回路12の第二の出力に接続されると共に、コ
レクタがグランドにアース接続されている。これによ
り、ヘッド駆動回路12からの信号に基づいて導通し
て、圧電素子11をスイッチ回路14を介して放電させ
る。
【0039】スイッチ回路14は、制御信号が入力され
ることにより、対応する圧電素子11の駆動タイミング
でオンされ、駆動信号COMを圧電素子11に出力する
ようになっている。
【0040】このスイッチ回路14は、実際には、各圧
電素子11をそれぞれオンオフするための所謂トラッス
ミッションゲートとして構成されている。
【0041】上記電圧発生回路20は、電位印加手段と
してのコンデンサ21及び充電回路22から構成されて
いる。
【0042】上記コンデンサ21は、電解コンデンサで
あって、その充電電圧すなわち中間電位Vcを各圧電素
子11のグランド側の電極11bに印加するように、一
端が圧電素子11のグランド側の共通電極11bに接続
されていると共に、他端がグランドにアース接続されて
いる。
【0043】また、コンデンサ21の容量は、各圧電素
子11に対して安定した中間電位を供給することができ
るように、すべての圧電素子11の総静電容量(数μF
程度)に対して十分大きな容量、例えば数100μF乃
至数1000μF程度に選定されている。尚、電位印加
手段としては、コンデンサ以外のものを用いても良い。
【0044】上記充電回路22は、スイッチング素子と
してのトランジスタ23と、抵抗24及びコンデンサ2
5と、スイッチ手段としてのアナログスイッチ26と、
から構成されている。
【0045】トランジスタ23は、エミッタがコンデン
サ21の一端に接続され、コレクタが定電圧電源Vcc
に接続されている。
【0046】尚、トランジスタ23の代わりに、スイッ
チング素子として、例えばFET,サイリスタ,トライ
アック等の各種スイッチング素子が使用されてもよい。
【0047】また、抵抗24は、トランジスタ23のエ
ミッタとグランド間に接続され、コンデンサ25は、ト
ランジスタ23のベースとグランド間に接続されてい
る。
【0048】さらに、上記アナログスイッチ26は、ト
ランジスタ23のベースと電流増幅回路13の第一のト
ランジスタ15のエミッタ及び第二のトランジスタ16
のエミッタ間に接続されている。
【0049】ここで、上記アナログスイッチ26は、プ
リンタ本体の制御部からオンオフ制御信号が入力される
ことにより、例えばHレベルの制御信号によりオンさ
れ、Lレベルの制御信号によりオフされるようになって
いる。
【0050】そして、この制御信号は、ヘッド駆動回路
12から電流増幅回路13を介して出力される駆動信号
COMの非駆動時即ち中間電位にあるときに、Hレベル
となり、駆動時にはLレベルとなるように設定される。
【0051】さらに、この制御信号は、印刷開始時及び
印刷終了時には、連続的にHレベルに設定される。
【0052】本発明実施形態によるヘッド駆動装置10
は、以上のように構成されており、本発明によるヘッド
駆動方法に基づいて、以下のように動作する。
【0053】先ず、インクジェットプリンタの印刷開始
(スタートアップ)時の動作について説明する。
【0054】印刷開始時には、ヘッド駆動回路12から
電流増幅回路13を介して出力される駆動信号COM
は、徐々に上昇する。
【0055】これにより、駆動信号COMにより電流増
幅回路13の第一のトランジスタ15からスイッチ回路
14を介して圧電素子11の一方の電極11aに電流が
流れて充電することにより、圧電素子11の一方の電極
11aは、図2にて実線Aで示すように、中間電位Vc
まで徐々に、例えば20μSで上昇することになる。
【0056】このとき、スイッチ手段としてのアナログ
スイッチ26がオンされることにより、駆動信号COM
が充電回路21のトランジスタ23のベースに印加され
て、トランジスタ23がオンとなる。
【0057】これにより、定電圧電源Vccからの定電
圧がコンデンサ21に印加され、コンデンサ21が徐々
に充電される。従って、コンデンサ21の充電電圧が中
間電位Vcまで上昇するので、図2にて点線Bで示すよ
うに、圧電素子11のグランド側の電極11bの電位も
徐々に上昇して、中間電位Vcに達する。
【0058】このようにして、圧電素子11のグランド
側の電極11bの電位は、駆動信号COMにより駆動さ
れる電極11aと同様に中間電位に達するので、圧電素
子の双方の電極11a,11b間の電位差は低く抑えら
れる。従って、この電位差は、駆動信号COMの中間電
位Vcより低いので、圧電素子11が誤動作してインク
滴を吐出してしまうようなことはない。
【0059】次に、インクジェットプリンタ10の印刷
中の動作について説明する。印刷中は、図3に示すよう
に、駆動信号COMの変動に基づいて、駆動信号COM
が中間電位より高い場合には、電流増幅回路13の第一
のトランジスタ15を介して圧電素子11の一方の電極
11aの充電が行なわれ、また駆動信号COMが中間電
位より低い場合には、電流増幅回路13の第二のトラン
ジスタ16を介して圧電素子11の一方の電極11aの
放電が行なわれる。これにより、圧電素子11が駆動信
号COMに基づいて作動して、インク滴を吐出する。
【0060】その際、アナログスイッチ26は、図3に
示すように、駆動信号COMの非駆動時(中間電位)の
ときのみオンとなるので、電圧発生回路20のコンデン
サ21は、常に充電回路22により中間電位で充電され
ることになる。
【0061】これにより、各圧電素子11の他方のグラ
ンド側の共通電極11bは、コンデンサ21から中間電
位Vcが印加されることにより、常に中間電位Vcに保
持されることになる。
【0062】さらに、インクジェットプリンタ10の印
刷終了(ストップエンド)時の動作について説明する。
【0063】印刷終了時には、ヘッド駆動回路12から
電流増幅回路13を介して出力される駆動信号COM
は、図4に示すように、圧電素子11の一方の電極11
aから電流増幅回路13の第二のトランジスタ16を介
して放電されることにより、電位0まで低下する。
【0064】このとき、アナログスイッチ26がオンさ
れることにより、駆動信号COMが充電回路21のトラ
ンジスタ23のベースに印加されるが、このとき駆動信
号COMは徐々に下降しているので、トランジスタ23
はオフのままである。
【0065】これにより、電圧発生回路20のコンデン
サ21は、抵抗24を介してグランドにアース接続され
ていることから、コンデンサ21が徐々に放電される。
従って、コンデンサ21の充電電圧がゼロまで下降する
ので、図4にて点線Bで示すように、圧電素子11のグ
ランド側の電極11bの電位も徐々に下降して、ゼロに
達する。
【0066】そして、圧電素子11のグランド側の電極
11bの電位は、駆動信号COMにより駆動される電極
11aと同様に徐々にゼロに達するので、圧電素子の双
方の電極11a,11b間の電位差は低く抑えられる。
従って、この電位差は、駆動信号COMの中間電位Vc
より低いので、圧電素子11が誤動作してインク滴を吐
出してしまうようなことはない。
【0067】このようにして、圧電素子11における消
費電力が低減されると共に、圧電素子11の自己放電に
よる電圧降下が小さく、電力損失が低減されることにな
る。
【0068】また、駆動される圧電素子11と非駆動の
圧電素子11との間の電位差が低くなるので、このよう
な圧電素子11が隣接する場合であっても、圧電素子1
1間の放電の発生が低減されると共に、高密度化によっ
て個々の圧電素子11の耐圧が低くなったとしても、圧
電素子11間の絶縁処理を行なう必要がないので、ヘッ
ドの高密度化を容易に実現することが可能になる。
【0069】さらに、コンデンサ21は、ヘッド駆動電
圧を利用して充電されるので、特に中間電位Vcを生成
するための電源回路を必要としない。
【0070】図5は、上述したアナログスイッチ26の
代わりに、スイッチ手段として使用され得るスイッチ回
路の構成例を示している。
【0071】図5において、スイッチ回路30は、アナ
ログスイッチ26の代わりに、トランジスタ23のベー
スと電流増幅回路13の第一のトランジスタ15のエミ
ッタ及び第二のトランジスタ16のエミッタ間に接続さ
れるトランジスタ31と、このトランジスタ31のベー
スとグランド間に抵抗33を介して接続されるトランジ
スタ32と、を含んでいる。
【0072】トランジスタ31は、そのベース及びエミ
ッタ間に、抵抗34が接続されている。
【0073】また、トランジスタ32は、そのベース
に、プリンタ本体の制御部からオンオフ制御信号が入力
される。
【0074】このような構成のスイッチ回路30によれ
ば、トランジスタ32のベースにHレベルの制御信号が
入力されることにより、駆動信号COMが抵抗33,3
4を介してグランドに流れることにより、トランジスタ
31のベースに電圧が印加され、トランジスタ31がオ
ンとなる。
【0075】また、トランジスタ32のベースにLレベ
ルの制御信号が入力されることにより、トランジスタ3
1はベース・エミッタ間が同電位に保持されることにな
り、トランジスタ31がオフとなる。
【0076】これにより、スイッチ回路30は、アナロ
グスイッチ26と同様に、制御信号によりオンオフ制御
されることになる。
【0077】図6は、本発明によるヘッド駆動装置の第
二の実施形態の構成を示している。図6において、ヘッ
ド駆動装置40は、図1に示したヘッド駆動装置10と
ほぼ同様の構成であるので、同じ構成要素には同じ符号
を付して、その説明を省略する。
【0078】ヘッド駆動装置40は、図1に示したヘッ
ド駆動装置10とは、ヘッド駆動回路12,電流電流増
幅回路13,スイッチ回路14及び電圧発生回路20
が、プリンタヘッド41(またはプリンタヘッド17を
支持するキャリッジ)に搭載されている。
【0079】そして、電圧発生回路20のアナログスイ
ッチ26は、プリンタヘッド41に搭載されたスイッチ
回路14の不使用のスイッチ部分を利用することによ
り、構成されている。
【0080】このような構成のヘッド駆動装置40によ
れば、図1に示したヘッド駆動装置10と同様に動作す
ると共に、スイッチ手段としてのアナログスイッチ26
が、スイッチ回路14の不使用のスイッチ部分を利用す
ることにより、部品点数が少なくて済み、部品コスト及
び組立コストが低減され得ることになる。
【0081】上述した実施形態においては、圧電素子1
1として例えばピエゾ素子が使用されているが、これに
限らず、他の圧電素子、例えば電歪素子,磁歪素子等を
使用してもよい。
【0082】また、上述した実施形態においては、充電
回路22は、トランジスタ23と抵抗24,コンデンサ
25そしてスイッチ手段としてのアナログスイッチ26
とから構成されているが、これに限らず、定電圧電源V
ccからの定電圧をコンデンサ21に供給することがで
きれば、他の任意の構成の充電回路を使用することが可
能である。
【0083】
【発明の効果】以上述べたように、本発明によれば、例
えばヘッド駆動電圧を利用して、非駆動の圧電素子のグ
ランド側の電極に中間電位を印加することにより、圧電
素子のグランド側が中間電位に保持されることになる。
従って、圧電素子の双方の電極間に印加される電圧がほ
ぼ0になることから、消費電力が低減されると共に、圧
電素子の自然放電による電圧降下が小さく、電力損失が
低減される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明によるヘッド駆動装置の第一の実施形態
の構成を示すブロック図である。
【図2】図1のヘッド駆動装置における印刷開始時の動
作を示すタイムチャートである。
【図3】図1のヘッド駆動装置における印刷中の動作を
示すタイムチャートである。
【図4】図1のヘッド駆動装置における印刷終了時の動
作を示すタイムチャートである。
【図5】図1のヘッド駆動装置におけるスイッチ手段と
してのスイッチ回路の構成例を示す部分回路図である。
【図6】本発明によるヘッド駆動装置の第二の実施形態
の構成を示すブロック図である。
【符号の説明】
10,40 ヘッド駆動装置 11 圧電素子 11a 一方の電極 11b グランド側の電極 12 ヘッド駆動回路 13 電流増幅回路 14 スイッチ回路 15 第一のトランジスタ 16 第二のトランジスタ 20 電圧発生回路 21 コンデンサ 22 充電回路 23 トランジスタ 24 抵抗 25 コンデンサ 26 アナログスイッチ(スイッチ手段) 30 スイッチ回路(スイッチ手段) 41 プリンタヘッド

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
    れたインクに圧力を加える圧電素子を、所定の印字タイ
    ミングで選択的にヘッド駆動回路からの駆動信号により
    駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録
    を行なう、インクジェット式プリンタのヘッド駆動装置
    であって、 非駆動の各圧電素子に選択的に中間電位を印加する電圧
    発生回路を備えていることを特徴とする、インクジェッ
    ト式プリンタのヘッド駆動装置。
  2. 【請求項2】 上記電圧発生回路が、各圧電素子に中間
    電位を印加する電位印加手段と、駆動信号に基づいてヘ
    ッド駆動電圧により上記電位印加手段を充電する充電回
    路と、を備えていることを特徴とする、請求項1に記載
    のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
  3. 【請求項3】 上記充電回路が、ヘッド駆動電圧を電位
    印加手段に印加するトランジスタと、トランジスタのベ
    ースに駆動信号を選択的に印加するスイッチ手段と、か
    ら構成されており、 上記スイッチ手段が、駆動信号の非駆動時のタイミング
    でオンされることを特徴とする、請求項2に記載のイン
    クジェット式プリンタのヘッド駆動装置。
  4. 【請求項4】 上記スイッチ手段が、印刷開始前及び印
    刷終了後に連続的にオンされることを特徴とする、請求
    項3に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動装
    置。
  5. 【請求項5】 上記ヘッド駆動回路がプリンタヘッドに
    設けられており、 上記スイッチ手段が、各圧電素子に選択的に駆動信号を
    印加するスイッチ回路の不使用部分を利用していること
    を特徴とする、請求項4に記載のインクジェット式プリ
    ンタのヘッド駆動装置。
  6. 【請求項6】 複数のノズルに対応してそれぞれ設けら
    れたインクに圧力を加える圧電素子を、所定の印字タイ
    ミングで選択的にヘッド駆動回路からの駆動信号により
    駆動し、対応するノズルからインク滴を吐出させて記録
    を行なう、インクジェット式プリンタのヘッド駆動方法
    であって、電圧発生回路により、非駆動の各圧電素子に
    選択的に中間電位を印加することを特徴とする、インク
    ジェット式プリンタのヘッド駆動方法。
  7. 【請求項7】 上記電圧発生回路が、各圧電素子に対し
    て電位印加手段により中間電位を印加すると共に、充電
    回路により、駆動信号に基づいてヘッド駆動電圧を利用
    して上記電位印加手段を充電することを特徴とする、請
    求項6に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動
    方法。
  8. 【請求項8】 上記充電回路が、駆動信号をスイッチ手
    段を介してトランジスタのベースに印加して、駆動信号
    の非駆動時のタイミングでスイッチ手段をオンすること
    により、上記トランジスタを介してヘッド駆動電圧を電
    位印加手段に印加することを特徴とする、請求項7に記
    載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動方法。
  9. 【請求項9】 上記スイッチ手段が、印刷開始前及び印
    刷終了後に連続的にオンされることを特徴とする、請求
    項8に記載のインクジェット式プリンタのヘッド駆動方
    法。
  10. 【請求項10】 上記ヘッド駆動回路がプリンタヘッド
    に設けられており、 上記スイッチ手段が、各圧電素子に選択的に駆動信号を
    印加するスイッチ回路の不使用部分を利用していること
    を特徴とする、請求項9に記載のインクジェット式プリ
    ンタのヘッド駆動方法。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2008518817A (ja) * 2004-11-05 2008-06-05 フジフイルム ディマティックス インコーポレイテッド インクジェットプリンティングのための電荷漏洩防止
US8251471B2 (en) 2003-08-18 2012-08-28 Fujifilm Dimatix, Inc. Individual jet voltage trimming circuitry
JP2015024530A (ja) * 2013-07-25 2015-02-05 ブラザー工業株式会社 液体吐出装置及び短絡検出方法

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