JP2003223059A

JP2003223059A - 画像形成装置

Info

Publication number: JP2003223059A
Application number: JP2002361561A
Authority: JP
Inventors: Kock-Yee Law; ロウコック−イー; Xiaoying Elizabeth Yuan; エリザベスユアンシアオイン; Edward L Schlueter Jr; エル．シュルーター、ジュニアエドワード; Jihor W Tarnawsky; ダブリュー．ターナウスキーイホア
Original assignee: Xerox Corp
Current assignee: Xerox Corp
Priority date: 2001-12-19
Filing date: 2002-12-13
Publication date: 2003-08-08
Also published as: US6606476B2; US20030118381A1

Abstract

(57)【要約】【課題】コピー品質や許容範囲に対する適合性を有
し、また耐摩耗性に対しても頑強であるなどの優れた特
徴を有するトランスフィックス部材を提供すること。【解決手段】画像形成装置に用いられるトランスフィ
ックス部材７は、基板１４と、任意の中間層１５と、ポ
リアミノポリシロキサンとフルオロエラストマーを含む
ハイブリッド組成物からなる外層１６と、トランスフィ
ックス部材に関連する加熱部材とを含む。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は一般に、デジタル静
電写真装置を含む静電写真装置で使用する画像形成装置
及びその構成要素の層に関する。

【０００２】

【課題を解決するための手段】本発明は実施形態におい
て、記録媒体上に画像を形成する装置を提供し、この装
置は、ａ）静電潜像を受け取るための電荷保持面と、
ｂ）現像剤物質を電荷保持面に施して静電潜像を現像
し、電荷保持面上に現像画像を形成するための現像要素
と、ｃ）現像画像を電荷保持面から中間転写要素に転写
する転写要素と、ｄ）現像画像を転写要素から受け取
り、この現像画像をトランスフィックス要素に転写する
中間転写要素と、ｅ）現像画像を中間転写要素からコピ
ー基体に転写し、現像画像をコピー基体に定着させるト
ランスフィックス要素とを含み、該トランスフィックス
要素が、ｉ）トランスフィックス基板と、ｉｉ）ポリア
ミノポリシロキサンとフルオロエラストマーを含むハイ
ブリッド組成物からなる外層と、ｉｉｉ）トランスフィ
ックス要素に付随した加熱部材とを含む。

【０００３】本発明はさらに、実施形態において、ａ）
トランスフィックス基板と、その上にｂ）ポリアミノポ
リシロキサンとフルオロエラストマーを含むハイブリッ
ド組成物からなる外側コーティングと、ｃ）トランスフ
ィックス部材に付随した加熱部材とを含むトランスフィ
ックス部材を提供する。

【０００４】さらに本発明は、実施形態において、記録
媒体上に画像を形成する装置を提供し、この装置は、
ａ）静電潜像を受け取るための電荷保持面と、ｂ）現像
剤物質を電荷保持面に施して静電潜像を現像し、電荷保
持面上に現像画像を形成するための現像要素と、ｃ）現
像画像を電荷保持面から中間転写要素に転写する転写要
素と、ｄ）現像画像を転写要素から受け取り、この現像
画像をトランスフィックス要素に転写する中間転写要素
と、ｅ）現像画像を中間転写要素からコピー基体に転写
し、現像画像をコピー基体に定着させるトランスフィッ
クス要素とを含み、該トランスフィックス要素が、ｉ）
織物及び金属からなる群から選ばれる物質からなるトラ
ンスフィックス基板と、その上にｉｉ）ポリアミノポリ
シロキサンとフルオロエラストマーを含むハイブリッド
組成物からなる外側コーティングと、ｉｉｉ）トランス
フィックス要素に付随した加熱部材とを含む。

【０００５】

【発明の実施の形態】本発明は、層を有するトランスフ
ィックス(transfix)部材に関する。トランスフィックス
部材は、デジタル式静電写真装置を含む静電写真装置に
おいて有用なフィルム、シート、ベルトなどを含むフィ
ルム要素であり得る。本発明の一実施形態において、ト
ランスフィックス部材は、基板と、フルオロエラストマ
ーとポリアミノポリシロキサンを含むハイブリッド組成
物からなる外層とを含む。別の実施形態において、トラ
ンスフィックス部材は、基板と、中間層と、フルオロエ
ラストマーとポリアミノポリシロキサンを含むハイブリ
ッド組成物からなる外層を備える。

【０００６】図１を参照すると、ローラ２、３及び４に
よって前進させられる中間転写部材１を備える画像形成
装置が示されている。中間転写部材１はベルト又はフィ
ルム部材として示されているが、ベルト、シート、フィ
ルム、ドラム、ローラなどの他の有用な形態でもよい。
画像は、画像処理ユニット５によって処理され現像され
る。例えばブラックなどの１色の色処理のための１つの
処理ユニットでもよいし、所望する数の処理ユニットで
もよい。本発明の実施形態において、各処理ユニットは
特定の色を処理する。本発明の実施形態において、シア
ン、ブラック、イエロー及びマゼンタを処理するために
４つの処理ユニットがある。第１の処理ユニットは１色
を処理し、この現像した一色の画像を転写部材６を介し
て中間転写部材１に転写する。中間転写部材１は次の関
連処理ユニット５に前進し、完全に現像された画像が中
間転写部材１上に現れるまでこのプロセスを繰り返す。

【０００７】必要な数の画像を画像処理部材５で現像
し、転写部材６を介して中間転写部材１に転写した後、
完全に現像された画像はトランスフィックス部材７に転
写される。現像画像のトランスフィックス部材７への転
写はローラ４及び８によって助けられ、これらのローラ
のうちのいずれか又は両方は加圧ローラ又はローラに付
随した加熱手段を有するローラである。一実施形態にお
いて、ローラ４とローラ８の一方が加圧部材で、他方が
加熱ローラである。ローラの内側又は外側からローラに
熱を与えることができる。あらゆる公知の熱源によって
熱を供給することができる。

【０００８】一実施形態において、完全に現像された画
像は、続いてトランスフィックス部材７からコピー基体
９に転写される。紙などのコピー基体９はローラ１０と
１１との間を通過し、そこで現像画像がローラ１０及び
１１を介してトランスフィックス部材７によってコピー
基体に転写され定着される。ローラ１０及び／又は１１
は、これらに付随した加熱手段を含んでも、含まなくて
もよい。一実施形態において、ローラ１０及び１１のう
ちの一方は、現像画像をコピー基体に転写し定着させる
ために、ローラに付随した加熱手段を含む。あらゆる形
態の公知の熱源をローラ１０及び／又は１１に付随させ
てよい。

【０００９】図２は、ベルト、シート、フィルム、ロー
ラなどの形態であり得るトランスフィックス部材７の実
施形態の拡大図を示す。中間転写部材１上に位置する現
像画像１２は、ローラ４及び８によってトランスフィッ
クス部材７に接触しこれに転写される。上述したよう
に、ローラ４及び／又はローラ８はこれに付随した加熱
手段を有してもよいし、有さなくてもよい。トランスフ
ィックス部材７は、矢印１３の方向に前進する。コピー
基体９がローラ１０と１１との間を前進すると、現像画
像がコピー基体９に転写され定着される。ローラ１０及
び／又は１１はこれに付随した加熱手段を有してもよい
し、有さなくてもよい。

【００１０】図３は本発明の一実施形態を示し、この実
施形態においてトランスフィックス部材７は、基板１４
および基板の上に設けられた中間層１５を含む。外層１
６が、中間層１５の上に位置する。本発明の実施形態に
おいて、基板１４は繊維状の物質からなる。一実施形態
において、基板はポリイミドなどの繊維状物質からな
り、中間層１５はシリコーンゴム層などのゴム層からな
り、外層１６はフルオロエラストマーとポリアミノポリ
シロキサンを含むハイブリッド材料からなる。

【００１１】図４は、本発明の別の実施形態を示す。図
４は、基板１４と基板１４の上に位置する外層１６とか
らなる２層構造を示す。この実施形態において、基板１
４はポリイミドなどの繊維状の物質からなり、その上に
フルオロエラストマーとポリアミノポリシロキサンとの
ハイブリッド物質が外層１６として位置する。

【００１２】本明細書中のトランスフィックス外層は、
フルオロエラストマーを含む。フルオロエラストマーの
例として、ビニリデンフルオリド、ヘキサフルオロプロ
ピレン及びテトラフルオロエチレンのコポリマー及びタ
ーポリマー（例えば、これらのモノマーのうち二つの組
合せを含むあらゆるコポリマー）からなるフルオロエラ
ストマーが挙げられ、これらのフルオロエラストマー
は、ＶＩＴＯＮＡ（登録商標）、ＶＩＴＯＮＥ（登
録商標）、ＶＩＴＯＮＥ６０Ｃ（登録商標）、ＶＩＴ
ＯＮＥ４５（登録商標）、ＶＩＴＯＮＥ４３０（登
録商標）、ＶＩＴＯＮＢ９１０（登録商標）、ＶＩ
ＴＯＮＧＨ（登録商標）、ＶＩＴＯＮＢ５０（登録商
標）、ＶＩＴＯＮＥ４５（登録商標）及びＶＩＴＯＮ
ＧＦ（登録商標）などの種々の呼称で商業上既知であ
る。ＶＩＴＯＮ（登録商標）という呼称は、E.I. DuPon
t de Nemours, Inc.の商標である。二つの公知のフルオ
ロエラストマーは、（１）ＶＩＴＯＮＡ（登録商標）
として商業上知られている、ビニリデンフルオリド、ヘ
キサフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチレンの
コーポリマーのクラス、（２）ＶＩＴＯＮＢ（登録商
標）として商業上知られている、ビニリデンフルオリ
ド、ヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオロエチ
レンのターポリマーのクラス、及び（３）例えばＶＩＴ
ＯＮＧＦ（登録商標）などの、ビニリデンフルオリ
ド、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレ
ン及び硬化部位モノマーのテトラポリマーのクラスであ
る。ＶＩＴＯＮＡ（登録商標）、ＶＩＴＯＮＢ（登
録商標）ならびにその他のＶＩＴＯＮ（登録商標）の呼
称はE.I. DuPont de Nemours and Company社の商標であ
る。硬化部位モノマーの例としては、４−ブロモパーフ
ルオロブテン−１、１，１−ジヒドロ−４−ブロモパー
フルオロブテン−１、３−ブロモパーフルオロプロペン
−１、１，１−ジヒドロ−３−ブロモパーフルオロプロ
ペン−１などのデュポン社から入手可能なものや、あら
ゆる他の適切で、公知で、且つ商業的に入手可能な硬化
部位モノマーが挙げられる。

【００１３】別の実施形態において、フルオロエラスト
マーは比較的低分子量のビニリデンフルオリドを有する
テトラポリマーである。そのようなテトラポリマーの一
例は、E.I. DuPont de Nemours, Inc.社から入手可能な
ＶＩＴＯＮＧＦ（登録商標）である。ＶＩＴＯＮＧ
Ｆ（登録商標）は、ビニリデンフルオリド３５重量％、
ヘキサフルオロプロピレン３４重量％、テトラフルオロ
エチレン２９重量％及び硬化部位モノマー２重量％を含
有する。

【００１４】フルオロエラストマーは、全固形物の約９
５〜約５０重量％、又は約９０〜約７０重量％、又は約
８５〜約７５重量％の量でトランスフィックス層内に存
在する。本明細書中で使用する全固形物とは、フルオロ
エラストマー、ポリアミノポリシロキサン、導電性充填
剤、他のあらゆる添加剤、充填剤、又は同様の固体物質
の総重量をいう。

【００１５】フルオロエラストマーを溶剤に溶解し、続
いて塩基性金属酸化物もしくは塩基性金属水酸化物材料
を添加することでポリマーを脱水素フッ素化するなどの
公知の方法を用い、ポリアミノポリシロキサンをフルオ
ロエラストマーに架橋する。脱水素フッ素化に有用な塩
基性金属化合物として、水酸化マグネシウム、水酸化カ
ルシウム、酸化マグネシウム、酸化鉛など及びこれらの
混合物が挙げられる。塩基性金属物質は、フルオロエラ
ストマーの硬化時に生成される、フッ化水素及び／又は
その誘導体を含む酸性副産物と反応するものと考えられ
る。ポリアミノポリシロキサンを添加し、その反応基が
脱水素フッ素化したフルオロエラストマーと反応するこ
とで、ポリアミノシロキサンがフルオロエラストマーの
バックボーンに架橋する。ぶら下がったポリアミノポリ
シロキサン部分は、硬化しつつあるフルオロエラストマ
ーのバックボーンに共有結合する。ポリシロキサンのぶ
ら下がり部分は、フルオロエラストマーのベースポリマ
ーのフルオロカーボンのバックボーンに分枝を形成する
ことができ、かつ／又は硬化したフルオロエラストマー
の架橋網目構造内に入ることができる。

【００１６】適切なポリアミノポリシロキサンの例とし
てポリアミノポリオルガノシロキサンなどが挙げられ
る。ポリアミノポリオルガノシロキサンの場合、オルガ
ノ基は脂肪族不飽和のないオリゴマー、例えばメチル、
エチル、プロピル、オクチルなどのアルキル、例えばシ
クロプロピル、シクロブチル、シクロペンチル、シクロ
ヘキシル、シクロヘプチルなどのシクロアルキル、例え
ばフェニルなどのアリール、例えばベンジルなどのアラ
ルキル、例えばクロロメチル、トリフルオロメチル、ジ
ブロモフェニル、テトラクロロフェニルなどの上述のラ
ジカルのハロゲン化誘導体、及びこれらと同様のオルガ
ノ基を含む。

【００１７】適切なポリアミノポリシロキサンの例とし
て、アルファ、オメガ二官能性ポリジオルガノシロキサ
ンなどのポリジオルガノシロキサンを含むものが挙げら
れ、例えばビス（アミノプロピル）末端ポリ（ジメチル
シロキサン）、アミノプロピルメチルシロキサンジメチ
ルシロキサンコポリマー、分枝トリ（アミノプロピル）
ポリ（ジメチルシロキサン）、テトラビス（アミノプロ
ピルポリジメチルシロキサン）などが挙げられる。この
ようなオリゴマーは、例えばYilgorらによる"Segmented
Organosiloxane Copolymers" (Polymer, 1984, V.25,
pp.1800-1806)やNorshay and McGrathによる"Block Cop
olymers"という表題の論文(Academic Press (1977), p
p.392-428)に記載されているような一連の分子量で利用
できる。McGrathらによって説明されているように、こ
れらのオリゴマーは１，３−ビス（３−アミノプロピ
ル）テトラメチルジシロキサンと開始剤の存在下でオク
タメチルシクロテトラシロキサンが開環平衡に至ること
によって調製される。入手しやすさに基づいた場合、ポ
リジオルガノシロキサンオリゴマーのクラスの一例とし
て、硬化したフルオロエラストマーのバックボーンとの
共有結合をもたらすアミン、フェノール、チオールなど
を含む官能基を有するものが挙げられる。使用可能なこ
のようなオリゴマーの例を、以下の一般式で表すことが
できる。

【００１８】

【化２】式中Ｒはメチル、エチル、プロピル、ブチル、フルオロ
プロピル、クロロプロピルなどのアルキル若しくはハロ
アルキル又はフェニルなどのアリールであり、Ｒ'はメ
チレン、エチレン、プロピレン、イソプロピレンなどの
アルキレン又はフェニレンなどのアリーレンであり、Ｘ
は例えば−ＮＨ₂、−ＮＲ''Ｈ、−ＮＨＣＯ₂（式中Ｒ''
は水素又はメチル、エチル、プロピル、ブチルなどのア
ルキルである）などの活性水素を有するアミノ官能基で
あり、ｎ、ｍ及びｏはｎ＋ｍ＋ｏが約６００〜約２０，
０００又は約２，０００〜約１４，０００の範囲の数平
均分子量となるような正の整数である。本発明で使用す
る未硬化フルオロエラストマーの数平均分子量は一般
に、約７５，０００〜約１２５，０００の範囲又は約１
００，０００である。

【００１９】適切なポリアミノポリシロキサンの例とし
て、ジアミノプロピルポリシロキサン、アミノプロピル
−ジメチルシロキサンコポリマーが挙げられる。ポリア
ミノポリシロキサンの具体例として、１，３−ビス（３
−アミノプロピル）テトラメチルジシロキサン、アミノ
プロピルメチルシロキサンジメチルシロキサン、アミノ
エチルアミノプロピルメトキシシロキサンジメチルシロ
キサンコポリマーなどのビス（アミノプロピル）末端ポ
リジメチルシロキサンが挙げられる。

【００２０】ポリアミノポリシロキサンは、全固形物の
約５〜約３０重量％又は約１０〜約２０重量％の量で外
層に存在する。

【００２１】本発明の実施形態の基板、任意の中間層及
び外側ハイブリッド層（単数又は複数）は、層内に分散
した導電性粒子を含むことができる。これらの導電性粒
子は、物質の抵抗率を所望の抵抗率範囲に低下させる。
表面抵抗率は、約１０⁶〜約１０¹⁴、又は約１０⁹〜約１
０¹³、又は約１０¹⁰〜約１０¹²ｏｈｍ／ｓｑ．である。
体積抵抗率の範囲は、約１０⁵〜約１０¹⁴、又は約１０⁸
〜約１０¹⁴、又は約１０¹⁰〜約１０¹²ｏｈｍ−ｃｍであ
る。導電性充填剤の濃度を変えることで、所望の抵抗率
を得ることができる。抵抗率を所望の範囲内にすること
が重要である。抵抗率が要求された範囲内でないと、ト
ランスフィックス部材が、望ましくない影響をもたらす
ことがある。他の問題として、抵抗率が温度や相対湿度
などの変化の影響を受けやすいことが挙げられる。

【００２２】導電性充填剤の例として、金属、金属酸化
物、炭素充填剤、導電性ポリマーなどの従来の導電性充
填剤やこれらの混合物が挙げられる。適切な金属酸化物
や金属水酸化物系の充填剤として、二酸化チタン、酸化
第１錫、酸化アルミニウム、酸化インジウム錫、酸化マ
グネシウム、酸化銅、酸化鉄、酸化亜鉛、水酸化カルシ
ウムなど、及びこれらの混合物が挙げられる。炭素系の
充填剤として、カーボンブラック、グラファイト、フッ
素化炭素（ＡＣＣＵＦＬＵＯＲ（登録商標）又はＣＡＲ
ＢＯＦＬＵＯＲ（登録商標）など）などが挙げられる。
ポリマー充填剤として、ポリテトラフルオロエチレン粉
末、ポリピロール、ポリアクリロニトリル（例えば、熱
分解したポリアクリロニトリル）、ポリアニリン、ポリ
チオフェン及びこれらの混合物が挙げられる。任意の導
電性充填剤は、層内全固形物の約１〜約３０重量％又は
約２〜約２５重量％の量で層に存在する。

【００２３】本発明の実施形態において、トランスフィ
ックス部材の外層の厚さは約０．１〜約１０ミル（約
２．５〜２５４μｍ）又は約１〜約５ミル（約２５〜１
２７μｍ）である。

【００２４】基板は、トランスフィックス部材として使
用するのに適した強度と可撓性を有しマシーンの使用時
にトランスフィックス部材がローラの周りをサイクル運
動可能な材料であれば、任意の物質で構成することがで
きる。基板用の材料として、金属、ゴム、プラスチック
及び織物が挙げられる。金属の例として、鋼、アルミニ
ウム、ニッケル、これらの合金、同様の金属及び同様の
金属の合金が挙げられる。適切なゴムの例として、エチ
レンプロピレンジエン、シリコーンゴム、フルオロエラ
ストマー、ｎ−ブチルゴムなどが挙げられる。

【００２５】プラスチックの例として、高い温度（即
ち、約８０℃より高温か又は２００℃より高温、より具
体的には約１５０〜約２５０℃）での操作に適すると共
に、任意に調節された電気特性を持たせるのに適し、高
い機械的強度を呈することができるプラスチックが挙げ
られる。上記の特性を有しトランスフィックス基板とし
ての使用に適したプラスチックの例として、エポキシ及
びエポキシ樹脂や、Hoechst Celanese社から入手可能な
ＦＯＲＴＲＯＮ（登録商標）、Phillips Petroleum社か
ら入手可能なＲＹＴＯＮＲ−４（登録商標）及びGene
ral Electric社から入手可能なＳＵＰＥＣ（登録商標）
などの商品名で販売されているポリフェニレンスルフィ
ド、DuPont社製のＫＡＰＴＯＮ（登録商標）やＵＰＬＩ
ＥＸ（登録商標）、General Electric社製のＵＬＴＥＭ
（登録商標）などのポリイミド、Amoco社から入手可能
な商品名ＴＯＲＬＯＮ（登録商標）７１３０として販売
されているポリアミドイミド、ポリアニリンポリイミド
など、Amoco社から入手可能な商品名ＫＡＤＥＬ（登録
商標）Ｅ１２３０で販売されているポリケトン、商品名
ＰＥＥＫ４５０ＧＬ３０でVictrex社から販売されて
いるポリエーテルエーテルケトン、ポリアリールエーテ
ルケトンなど、Amoco社から入手可能な商品名ＡＭＯＤ
ＥＬ（登録商標）として販売されているポリフタルアミ
ドなどのポリアミド、ポリエーテルスルホン、ポリエー
テルイミド、ポリアリールエーテルケトンなどのポリエ
ーテル、ポリパラバン酸など、及びこれらの混合物が挙
げられる。

【００２６】本発明の実施形態で使用する織物物質と
は、織られていてもいなくてもよいが機械的に互いにか
み合った繊維やフィラメントからなる織物構造体をい
う。織物とは、繊維や糸から形成され、織ったり編み込
んだり加圧したりして布やフエルトタイプの構造体にし
た物質である。本発明の実施形態で用いられる「織る」
という用語は、たて糸と充填剤のストランドが互いに直
交して密な状態で方向付けられていることをいう。本発
明の実施形態で用いられる「不織」という用語は、ラン
ダムに一体化した繊維やフィラメントをいう。織物物質
は高い機械的強度や所望の範囲に調節可能な電気特性を
有する必要がある。

【００２７】適切な織物の例として、織られた又は不織
の綿織物、グラファイト織物、ファイバーグラス、織ら
れた又は不織のポリイミド（例えばDuPontから入手可能
なＫＥＬＶＡＲ（登録商標））、例えばナイロン又はポ
リフェニレンイソフタルアミドなどの織られた又は不織
のポリアミド（デラウェア州ウィルミントン(Wilmingto
n)のE.I. DuPont社製のＮＯＭＥＸ（登録商標）な
ど）、ポリエステル、アラミド、ポリカーボネート、ポ
リアクリル、ポリスチレン、ポリエチレン、ポリプロピ
レン、セルロース、ポリスルホン、ポリキシレン、ポリ
アセタールなど及びこれらの混合物が挙げられる。

【００２８】本発明の実施形態において、基板は約０．
０１〜約５ｍｍ又は約０．１〜約０．５ｍｍ又は約０．
２５ｍｍの厚さである。

【００２９】本発明の任意の実施形態において、中間層
を基板と外層との間に位置することができる。中間層で
の使用に適した物質として、シリコーン物質、フルオロ
エラストマー、フルオロシリコーン、エチレンプロピレ
ンジエンゴムなどが挙げられる。

【００３０】本発明の実施形態において、中間層は基板
および外層と同じ形状になることができ、約０．１〜約
１０ｍｍ又は約１〜約５ｍｍ又は約１．２５ｍｍの厚さ
である。

【００３１】外側ハイブリッド層と基板との間、又は外
層および基板層の少なくとも一方と中間層との間に接着
層が位置してもよい。

【００３２】適切なトランスフィックス部材の例とし
て、シート、フィルム、ウェブ、フォイル、ストリッ
プ、コイル、シリンダー、ドラム、エンドレスストリッ
プ、円盤、エンドレスベルト、継目付きエンドレスフレ
キシブルベルト、継目なしエンドレスフレキシブルベル
ト、パズルカット継目を有するエンドレスベルトを含む
ベルトが挙げられる。本発明の実施形態において、上に
外層を有する基板は継目付きエンドレスフレキシブルベ
ルト又は継目付きフレキシブルベルトであり、これらの
ベルトはパズルカット継目を含んでも含まなくてもよ
い。

【００３３】ベルトの形態のトランスフィックスフィル
ムは、例えば約１５０〜約２，０００ｍｍ、又は約２５
０〜約１，４００ｍｍ、又は約３００〜約５００ｍｍの
幅を有する。ベルトの周は、約７５〜約２，５００ｍ
ｍ、又は約１２５〜約２，１００ｍｍ、又は約１５５〜
約５５０ｍｍである。

【００３４】本発明の実施形態において、外側ハイブリ
ッド層を有するトランスフィックス部材は、コピー品質
やラティチュードに対する優れた適合性を有すると共に
高い耐摩耗性を有する。また、本発明の実施形態におい
て、転写部材は、リリースオイル又は液体状のマーキン
グ物質が存在した場合に膨張を起しにくい。さらに、本
発明の実施形態において、付随した加熱手段を有するト
ランスフィックス部材又はトランスフューズ(transfus
e)部材は、融着や定着のための伝導に対して熱伝導的に
安定している。さらに、本発明の実施形態において、ト
ナー物質を種々のコピー基体に転写し定着させるために
トランスフューズ部材を使用できる。本発明の実施形態
において、トランスフィックス部材は、優れたリリース
特性を備えると共に引っ張り強さが高い。さらに、本発
明の実施形態のトランスフィックス部材は製品寿命が長
い。

【００３５】

【実施例】実施例１フルオロエラストマーとポリアミノシロキサンのハイブ
リッド層の調製ＶＩＴＯＮ（登録商標）ＧＦ（ビニリデンフルオリド、
ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレン及
び硬化部位モノマーのテトラポリマー）約１００ｇを、
メチルエチルケトン（ＭＥＫ）又はメチルイソブチルケ
トン（ＭＩＢＫ）約３００ｇにロールミルで一晩溶解す
ることにより、フルオロエラストマー溶液を調製した。
ＭｇＯ（ＭａｇｌｉｔｅＤ）約２ｇ、Ｃａ（ＯＨ）₂
約１ｇ、ＭＥＫ３０ｇを、アトリッター内でスチールシ
ョット約１５０ｇと約３０分間混合することで、充填剤
の分散液を調製した。フルオロエラストマー溶液と充填
剤分散液を合わせ、ロールミルで約６０分間十分に混合
した。

【００３６】ビスアミノプロピル末端ポリジメチルシロ
キサン（Gelest, Inc.社製のＤＭＳ−Ａ１５、１５ｇ、
ＭＷ約２５００）を上記のように調製した分散液に添加
した。次いで、上記の分散液をドローバー技術を用いて
ＫＡＰＴＯＮ（登録商標）基板上にコーティングするこ
とで、ＶＩＴＯＮ（登録商標）ベースのコーティング層
を準備した。約５分間の空気乾燥の後、この層をまず強
制空気オーブン内で約６０℃で約３０分間加熱し、次い
で約２３５℃で一晩（約２０時間）かけてポストキュア
した。この結果、本発明のシリコーン−ＶＩＴＯＮ（登
録商標）ハイブリッド材料からなる厚さ約２ミル（約５
０．８μｍ）の層を得た。ＶＩＴＯＮ（登録商標）とシ
リコーン物質との重量比は、約１００〜約１５と考えら
れる。

【００３７】非常に類似した手順を用いて、ＶＩＴＯＮ
（登録商標）／シリコーン比やシリコーンドメインサイ
ズの異なる（ＤＭＳ−Ａ１１、ＤＭＳ−Ａ２１、ＤＭＳ
−Ａ３２、ＡＭＳ−１３２、ＡＭＳ−１６２など）シリ
コーン−ＶＩＴＯＮ（登録商標）ハイブリッド物質を調
製した。さらに、エチルアセテート、ブチルアセテート
などのアセテート溶剤をハイブリッド物質の分散溶剤と
して使用できる。

【００３８】上記のように調製した層の接着やトナーリ
リース特性を調べた。結果を以下の表１及び２に示す。
表２に示すように、ハイブリッド層は「テープ」はがし
力のテストで非常に低い接着力を示した。表２に示すよ
うに、これらの層は、作業台での「熱転写」実験におい
て、液体トナーと固体トナーの良好なリリースを示し
た。フルオロエラストマー／ポリアミノシロキサンハイ
ブリッド物質とシリコーンとでは、溶剤の吸収度が低く
化学抵抗性が高い点でハイブリッド物質のほうがシリコ
ーンよりも有利である。

【００３９】

【表１】

【００４０】

【表２】

【００４１】比較例２フルオロエラストマー外層の調製フルオロエラストマーのコーティングを以下のように調
製した。実施例１で説明した手順を用いて、コーティン
グ溶液を調製した。

【００４２】次いで、フルオロエラストマー外側コーテ
ィングをトランスフューズポリイミド基板上に厚さ約２
〜３ミル（約５０．８〜７６．２μｍ）でフローコーテ
ィングした。

【００４３】ベルトを、乾燥トナーと液体トナーを用い
てトランスフューズ装置でテストした。この装置のトラ
ンスフィックスニップを約１５０〜約１８０℃で走行し
た。フルオロエラストマー外側トランスフューズコーテ
ィングは床屋の看板ポール状のパターンを示し、最終的
なトランスフューズ画像ではこのパターンを目視で確認
できた。

【００４４】この比較例によって、ポリアミノシロキサ
ン類を含まないフルオロエラストマーコーティングを外
側トランスフィックス層として使用すると充分な結果が
得られないことが分かった。

【００４５】実施例３フルオロエラストマーとシリコーンのハイブリッド層を
有するトランスフューズベルト対シリコーン層を有する
トランスフューズベルトのテスト DuPont社から入手した３本のポリイミドベルトに、実施
例１に従って調製したポリシロキサン／フルオロエラス
トマーのハイブリッド物質２ミル（約５１μｍ）をコー
ティングした。ただし、試料１はハイブリッド物質１．
０ｍｇ／ｃｍ²を含み、試料２はハイブリッド物質０．
８ｍｇ／ｃｍ²を含み、試料３はハイブリッド物質０．
５ｍｇ／ｃｍ²を含んでいた。ハイブリッド物質をトラ
ンスフューズベルトにフローコーティングした。ポリア
ミノ類を含まないシリコーン７２７物質のコーティング
４ミル（約１０２μｍ）をコーティングすることで、試
料４及び５を準備した。

【００４６】ベルトを、トランスフューズ装置でリリー
スオイルを用いずに約２０時間テストした。試料４及び
５は床屋の看板ポール状のパターンを示し、最終的なト
ランスフューズ画像ではこのパターンを目視で確認でき
た。

【００４７】試料１〜３の場合、機械的な故障は観察さ
れず、テスト全体にわたってトランスフューズリリース
は完璧であった。

【００４８】本実施例によって、フルオロエラストマー
やポリアミノ類が結合していないシリコーンコーティン
グを外側トランスフィックス層に使用すると、充分な結
果が得られないことがわかった。

【図面の簡単な説明】

【図１】トランスフィックス部材を使用する一般的な静
電写真装置の図である。

【図２】トランスフィックスシステムの一実施形態の拡
大図である。

【図３】基板、中間層及び外層を含むトランスフィック
スベルト構造の一実施形態の拡大図である。

【図４】基板と外層を有するトランスフィックスベルト
構造の一実施形態の拡大図である。

【符号の説明】

１中間転写部材４、８、１０、１１ローラ５画像処理ユニット６転写部材７トランスフィックス部材９コピー基体１４基板１５中間層１６外層

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者シアオインエリザベスユアンアメリカ合衆国 14450 ニューヨーク州フェアポートブロードムーアトレイル 63 (72)発明者エドワードエル．シュルーター、ジュニアアメリカ合衆国 14612 ニューヨーク州ロチェスターグレンサイドウェイ 53 (72)発明者イホアダブリュー．ターナウスキーアメリカ合衆国 14580 ニューヨーク州ウェブスターブルークリークドライブ 753 Ｆターム(参考） 2H033 AA23 BA11 BA12 BB26 BB38 BE09 2H078 AA13 BB01 CC06 DD53 DD57 2H200 FA09 GB22 GB23 GB25 GB26 GB40 JA07 JA08 JB03 JB07 JB45 JC04 MA03 MA20 3J103 AA02 AA13 AA21 AA51 BA02 BA41 FA13 GA02 GA57 HA03 HA12

Claims

【特許請求の範囲】

【請求項１】記録媒体上に画像を形成する装置であっ
て、ａ）静電潜像を受け取るための電荷保持面と、ｂ）現像剤物質を前記電荷保持面に施して前記静電潜
像を現像し、前記電荷保持面上に現像画像を形成するた
めの現像要素と、ｃ）前記現像画像を前記電荷保持面から中間転写要素
に転写する転写要素と、ｄ）前記現像画像を前記転写要素から受け取り、この
現像画像をトランスフィックス要素に転写する中間転写
要素と、ｅ）前記現像画像を前記中間転写要素からコピー基体
に転写し、この現像画像を前記コピー基体に定着させる
トランスフィックス要素とを含み、前記トランスフィッ
クス要素が、ｉ）トランスフィックス基板と、ｉｉ）ポリアミノポリシロキサンとフルオロエラスト
マーを含むハイブリッド組成物からなる外層と、ｉｉｉ）前記トランスフィックス要素に付随した加熱
部材とを含む、画像形成装置。
【請求項２】前記フルオロエラストマーが、ａ）ビニ
リデンフルオリド、ヘキサフルオロプロピレン及びテト
ラフルオロエチレンのコポリマー、ｂ）ビニリデンフル
オリド、ヘキサフルオロプロピレン及びテトラフルオロ
エチレンのターポリマー及びｃ）ビニリデンフルオリ
ド、ヘキサフルオロプロピレン、テトラフルオロエチレ
ン及び硬化部位モノマーのテトラポリマーからなる群か
ら選ばれる、請求項１記載の装置。
【請求項３】前記ポリアミノポリシロキサンが以下の
一般式を有し、【化１】式中、Ｒはアルキルとアリールとからなる群から選ば
れ、Ｒ'はアルキレンとアリーレンとからなる群から選
ばれ、Ｘは活性水素を有するアミノ官能基であって、
ｎ、ｍ、ｏは、ｎ＋ｍ＋ｏが約１，０００〜約２０，０
００の平均分子量になるような正の整数である、請求項
１記載の装置。