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JP2003217854A - 発光装置 - Google Patents

発光装置

Info

Publication number
JP2003217854A
JP2003217854A JP2002012638A JP2002012638A JP2003217854A JP 2003217854 A JP2003217854 A JP 2003217854A JP 2002012638 A JP2002012638 A JP 2002012638A JP 2002012638 A JP2002012638 A JP 2002012638A JP 2003217854 A JP2003217854 A JP 2003217854A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
substrate
thin film
cathode electrode
light emitting
emitting device
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002012638A
Other languages
English (en)
Inventor
Yuji Ichinohe
裕司 一戸
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ulvac Inc
Original Assignee
Ulvac Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ulvac Inc filed Critical Ulvac Inc
Priority to JP2002012638A priority Critical patent/JP2003217854A/ja
Publication of JP2003217854A publication Critical patent/JP2003217854A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/805Electrodes
    • H10K50/82Cathodes
    • H10K50/822Cathodes characterised by their shape
    • HELECTRICITY
    • H10SEMICONDUCTOR DEVICES; ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES NOT OTHERWISE PROVIDED FOR
    • H10KORGANIC ELECTRIC SOLID-STATE DEVICES
    • H10K50/00Organic light-emitting devices
    • H10K50/80Constructional details
    • H10K50/84Passivation; Containers; Encapsulations

Landscapes

  • Physics & Mathematics (AREA)
  • Optics & Photonics (AREA)
  • Electroluminescent Light Sources (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】有機EL素子のクロストーク現象を防止する。 【解決手段】本発明の発光装置10では、基板11表面
に配置されたアノード電極14の表面と側面が有機薄膜
16に覆われており、該有機薄膜16の表面はカソード
電極19によって覆われている。即ち、有機薄膜16は
カソード電極19によって封止されるため、本発明では
封止膜を成膜する必要がない。また、カソード電極19
は封止能力が高いだけではなく、放熱効果も高い。アノ
ード電極14は封止膜として機能するカソード電極19
の外部に突き出されておらず、外部からの電力供給は基
板11に埋設された金属配線15によって行われるの
で、有機薄膜16の封止効果がより高くなっている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光装置に用いら
れる有機EL素子の分野にかかり、特に、有機EL素子
の封止を行う技術に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、発光装置として、電極間に配置さ
れた有機薄膜を有し、該電極間に電圧を印加することに
よって有機薄膜を発光させる発光装置が注目されてい
る。
【0003】図11の符号110は従来技術の発光装置
を示している。発光装置110は透明な基板111と、
基板111上に配置された透明なアノード電極114
と、少なくとも一部がアノード電極114上に配置され
た有機薄膜116と、少なくとも一部が有機薄膜116
上に配置されたカソード電極119とを有しており、有
機薄膜116はカソード電極119とアノード電極11
4とで挟まれている。
【0004】有機薄膜116はアノード電極114表面
に密着配置されたホール輸送層117と、ホール輸送層
117表面に配置され、カソード電極119に密着され
た電子輸送層118とを有しており、アノード電極11
4が正に、カソード電極119が負になるよう電圧が印
加されると、ホール輸送層117で正の電荷を持つホー
ルが生成されると同時に電子輸送層118に電子が注入
され、ホール輸送層117と電子輸送層118との界面
でホールと電子が結合して光が発生する。光は透明なア
ノード電極114とその下方のガラス基板111とを透
過し、発光装置110外部へ放射される。
【0005】有機薄膜116が大気中の水や酸素等と接
触すると酸化、分解等の化学的劣化を起こりやすいの
で、発光装置110には、絶縁性の封止膜125が形成
されており、該封止膜125によって少なくとも電極1
14、119間の有機薄膜116側面が覆われている。
【0006】しかしながら、アノード電極114やカソ
ード電極119を電源に接続し、電極114、119間
に電圧を印加するために、電極114、119の互いに
対向しない部分はそれぞれ封止膜125の外へ突き出さ
れており、封止膜125と各電極114、119との界
面から封止膜125で覆った内部に大気中の水分や酸素
が浸入する場合がある。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】本発明は上記従来技術
の不都合を解決するために創作されたものであり、その
目的は、有機薄膜の化学的劣化の少なく、かつ、光の取
りだし効率が高い発光装置を製造する技術を提供するこ
とである。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記課題を解決するため
に請求項1記載の発明は、基板と、アノード電極と、カ
ソード電極と、有機薄膜とを有し、前記アノード電極は
基板上に配置され、前記有機薄膜の少なくとも一部は前
記アノード電極上に配置され、前記カソード電極の少な
くとも一部は前記有機薄膜上に配置され、前記有機薄膜
の少なくとも一部は、前記アノード電極と前記カソード
電極とで挟まれ、前記アノード電極と前記カソード電極
との間に電圧を印加すると前記有機薄膜が発光する発光
装置であって、前記アノード電極表面と側面は前記有機
薄膜によって覆われ、前記有機薄膜表面は前記カソード
電極で覆われた発光装置である。請求項2記載の発明は
請求項1記載の発光装置であって、前記アノード電極を
外部回路に接続する配線を有し、前記配線の少なくとも
一部は前記基板内に配置され、前記配線の第一の端部は
前記アノード電極の裏面に接続された発光装置である。
請求項3記載の発明は、請求項2記載の発光装置であっ
て、前記配線の第二の端部は、前記基板の表面と、裏面
と、側面とを含む全表面のうち、カソード電極で覆われ
た部分の外部で露出する発光装置である。請求項4記載
の発明は、請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の
発光装置であって、前記カソード電極の膜厚は100n
m以上である発光装置である。請求項5記載の発明は、
請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の発光装置で
あって、前記カソード電極はアルミニウムからなる発光
装置である。
【0009】本発明は上記のように構成されており、ア
ノード電極と有機薄膜はカソード電極に覆われ、カソー
ド電極の端部の全周は基板と密着している。基板とカソ
ード電極との密着性は、従来用いられる封止膜とカソー
ド電極との密着性よりも高いので、カソード電極の基板
と密着する端部を通って大気中の水分や酸素が、カソー
ド電極で覆われた部分に侵入しない。
【0010】また、配線の一端からなる第一の端部はカ
ソード電極で覆われたアノード電極に接続され、配線の
他端からなる第二の端部がカソード電極で覆われた部分
の外部に位置し、配線のそれ以外の部分は基板内に配置
されている。配線と基板との密着性は従来の封止膜と電
極との密着性よりも高いので、配線の基板内に配置され
た部分を基板に埋設させておけば、配線の基板に埋設さ
れた部分を通って外部から大気がカソード電極で覆われ
た部分に侵入することがない。
【0011】第二の端部はカソード電極で覆われた部分
の外部、即ち、基板全表面のうちアノード電極と有機薄
膜とカソード電極のいずれもが密着しない部分に露出し
ている。従って、配線の基板表面に露出した部分を端子
とし、該端子とカソード電極とをそれぞれ外部電源に接
続して電圧を印加すれば、アノード電極とカソード電極
との間に電圧が印加されるので、アノード電極とカソー
ド電極とで挟まれた有機薄膜が発光する。
【0012】膜厚100nm以上のアルミニウム薄膜に
対し、水(水蒸気)は1日当たり10-6g/m2以下、
酸素は1日当たり10-6cm3/m2以下しか透過しない
ので、本発明の発光装置では、カソード電極が封止膜と
して機能する。従って、本発明の発光装置では、従来の
ようにカソード電極を封止膜で覆う必要がないので、カ
ソード電極表面と大気とを直接接触させることもでき
る。カソード電極の熱伝導率は、従来の封止膜に用いら
れる酸化シリコンや窒化シリコンに比べて高いので、カ
ソード電極表面から発光装置内の熱を効率良く放熱する
ことができる。
【0013】また、酸化シリコンや窒化シリコン等から
なる従来の封止膜は、成膜工程に1時間から2時間を要
したが、カソード電極の膜厚を100nm以上とした場
合、封止膜を形成する必要がないので、従来に比べて発
光装置の製造に要する時間も大幅に短縮できる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下に、本発明の発光装置をその
製造工程と共に説明する。図1(a)の符号6は溶融ガ
ラスよりも比重の大きい溶融金属の平面を示しており、
該平面上に溶融ガラスを流し、膜厚の均一な溶融ガラス
の層12を形成する。
【0015】次いで、図1(b)に示すように、溶融ガ
ラスの層12の上方に、導電性の金属からなるL字形の
配線15を配置し、その短辺を上側に向け、長辺を水平
にした状態で、配線15の長辺を溶融ガラスの層12内
に埋め込み、溶融ガラスの層12を冷却して硬化させた
後、矩形に切断して基板を得る。
【0016】図1(c)の符号11は上記工程で得られ
た基板を示している。配線15の短辺と長辺の結合部分
は基板11に埋め込まれているが、短辺の端部で構成さ
れた第一の端部15aは基板11表面から突き出され、
長辺の端部で構成された第二の端部15bは基板11の
側面から突き出されている。
【0017】次に、配線15の基板11表面から突き出
された第一の端部15aをその先端が基板11表面と面
一になるように研磨する(図1(d))。図4(a)は
研磨後の基板11を示す平面図であり、図1(d)は図
4(a)のA−A線断面図を示している。図4(a)の
符号15cは配線15の基板11表面と面一にされた先
端を示しており、該先端15cは基板11の縁よりも内
側に位置し、基板11表面に露出している。
【0018】次に、基板11を不図示のスパッタ装置内
へ搬入し、基板11の縁とその周辺を覆った状態で、I
TO(インジウム錫酸化物)からなるターゲットを用い
てスパッタリングを行い、基板11の配線15の先端1
5cが露出する面にITO薄膜を形成した後、該ITO
薄膜の縁部分をエッチングにより除去して矩形のアノー
ド電極14を形成する(図2(e))。
【0019】図4(b)の符号14はエッチングされた
ITO薄膜からなる透明なアノード電極を示しており、
図2(e)は図4(b)のA−A線断面図である。図2
(e)を参照し、配線15の基板11表面に露出する先
端15cはアノード電極14裏面に密着しており、配線
15はアノード電極14に接続されている。また、アノ
ード電極14は基板11の縁よりも内側に位置するの
で、基板11側面に突き出された第二の端部15bはア
ノード電極14と接触しない。
【0020】その状態の基板11をスパッタ装置から不
図示の真空蒸着装置へ搬入し、アノード電極14の近傍
にマスク31を配置する(図2(f))。マスク31の
開口33はアノード電極14の平面形状よりも大きく、
かつ、基板11の平面形状よりは小さくされており、マ
スク31の位置合わせをし、マスク31の遮蔽部32で
基板11の縁を覆った後、蒸着材料である有機材料を用
いて真空蒸着を行うと、アノード電極14よりも大きい
矩形形状のホール輸送層17が形成される(図2
(g))。
【0021】アノード電極14の表面と側面はホール輸
送層17によって覆われている。ここでは、ホール輸送
層17の端部の全周は、アノード電極14の縁よりも外
側の位置で基板11表面に密着している。図4(c)は
ホール輸送層17が形成された基板11を示す平面図で
あり、基板11の縁部は遮蔽部32によって覆われてい
たため、基板11表面の縁部と基板11の側面にはホー
ル輸送層17が形成されていない。
【0022】次いで、ホール輸送層17の平面形状と同
じか、又はそれよりもやや大きい開口37を有するマス
ク35を基板11上のホール輸送層17近傍に配置し
(図2(h))、マスク35の位置合わせをし、該マス
ク35の遮蔽部36で基板11の縁を覆った後、ホール
輸送層17の場合とは異なる有機材料を蒸着材料として
用いて真空蒸着を行い、電子輸送層18を形成する(図
3(i))。
【0023】図5(d)は電子輸送層18が形成された
状態を示す平面図であり、図3(i)は図5(d)のA
−A線に相当する。図5(d)を参照し、電子輸送層1
8の平面形状はホール輸送層17よりも大きめの矩形に
されている。ホール輸送層17表面は電子輸送層18で
覆われており、電子輸送層18の端部の全周は基板11
と密着している。
【0024】同図の符号16はホール輸送層17と電子
輸送層18とで構成される有機薄膜を示しており、アノ
ード電極14の表面と側面は有機薄膜16で完全に覆わ
れ、有機薄膜16の外部に露出しない。また、基板11
の縁部はマスク35の遮蔽部36で覆われていたため、
基板11表面の縁部と、基板11の側面には電子輸送層
18が形成されていない。
【0025】その状態の基板11をスパッタ装置に搬入
し、アルミニウムからなるターゲットを用いてスパッタ
リングを行い、有機薄膜16表面と、基板11の有機薄
膜16が形成された面の露出部分に、膜厚が100nm
以上のアルミニウム薄膜を成膜した後、基板11の縁部
上に位置するアルミニウム薄膜をエッチング除去してカ
ソード電極19を形成する(図3(j))。
【0026】図5(e)はカソード電極19が形成され
た状態の発光装置10を示す平面図であり、図3(j)
は図5(e)のA−A線断面図である。カソード電極1
9の平面形状は、有機薄膜16よりも大きい矩形にされ
ている。有機薄膜16の表面はカソード電極19によっ
て覆われており、カソード電極19の端部の全周は有機
薄膜16の端部よりも外側の位置で基板11表面と密着
している。
【0027】アルミニウム膜等の金属膜と、ガラスとの
密着性は高いので、カソード電極19の縁部と基板11
との界面から大気が侵入しない。また、上記エッチング
工程でアルミニウム薄膜の膜厚は減少せず、カソード電
極19の封止能力は高いまま維持されている。他方、基
板11表面の縁部にはカソード電極19が形成されてい
ないので、カソード電極19と基板11側面に突き出さ
れた第二の端部15bは接触しない。
【0028】本発明の発光装置10は上記のように構成
されており、以下に本発明の発光装置10を使用する場
合について説明する。基板11側面に突き出された第二
の端部15bと、カソード電極19にそれぞれ不図示の
外部電源、即ち外部回路を接続し、該外部電源を起動し
てカソード電極19が負に、アノード電極14が正にな
るよう電圧を印加すると、カソード電極19で覆われた
電子輸送層18に電子が注入されるとともに、アノード
電極14を覆うホール輸送層17で正の電荷を持つホー
ルが生成され、ホール輸送層17と電子輸送層18との
界面でホールと電子が結合して光が発生する。
【0029】有機薄膜16内で発生した光はアノード電
極14側だけではなく、カソード電極19側にも放出さ
れるが、カソード電極19によって光が外部に漏れない
だけではなく、アルミニウムからなるカソード電極19
が反射鏡として機能し、光がアノード電極14側へ反射
される。また、有機薄膜16の全表面はカソード電極1
9に密着しており、発光装置10内に光を吸収するもの
が存在しない。
【0030】即ち、有機薄膜16で発生した光は発光装
置10内で吸収されず、全てアノード電極14へ向かっ
て放射され、透明なアノード電極14とその下方の基板
11を通って、基板11のアノード電極14側とは反対
側の面(発光面)9から発光装置10外へ放出されるの
で、発光面9から取り出される光の取りだし効率は高
い。
【0031】また、有機薄膜16に電圧が印加されると
光と共に熱も発生する。ここでは、カソード電極19の
表面には何も形成されず、外部に露出されており、カソ
ード電極19を構成するアルミニウムの熱伝導率は高い
ので、有機薄膜16で発生した熱はカソード電極19を
介して外部に速やかに放出される。従って、本発明の発
光装置10では、有機薄膜16の熱による劣化が起こり
難い。
【0032】次に、本発明の発光装置10をバックライ
トとして用いた表示装置について説明する。図6の符号
1は表示装置の一例を示しており、表示装置1は本発明
による発光装置10と、発光装置10の発光面9上に配
置された光学フィルター21と、光学フィルター21上
に配置された第一の偏光板22と、第一の偏光板22上
に配置され、2枚のガラス基板24、26に挟まれた液
晶25と、液晶25上に配置された第二の偏光板28と
を有している。光学フィルター21は赤、青、緑の3色
のフィルターを有しており、発光装置10の発光面9か
ら放射された光は光学フィルター21で任意の色に着色
された後、第一の偏光板22と同じ偏光軸の光だけが第
一の偏光板22を透過する。
【0033】第二の偏光板28は、第一の偏光板22の
偏光軸に対して偏光軸が直交するよう配置されており、
液晶25に電圧が印加されていない状態では、第一の偏
光板22を透過した光は液晶分子の配列によって90°
に曲げられ、第二の偏光板28をそのまま透過し、表示
装置1外部に放射されるが、液晶25に電圧を印加した
状態では液晶分子の配列が変化し、第一の偏光板22を
透過した光は液晶25内で曲げられないので、第二の偏
光板28を透過せず、表示装置1外に光が放射されな
い。液晶に電圧を印加する電極はマトリクス状にされて
おり、液晶25に電圧を印加する電極を選択すること
で、所望の文字や絵を表示可能になっている。
【0034】以上は、L字形の配線15の第二の端部1
5bが基板11側面に突き出された場合について説明し
たが、本発明はこれに限定されるものではない。例え
ば、図7に示す発光装置50のように、配線65が直線
状の場合もある。この配線65の第一の端部65cは基
板11表面でアノード電極14裏面に接続され、第二の
端部65bは基板11の裏面側で露出している。また、
配線65の両端部65b、65c以外の部分は基板11
内に埋設されている。
【0035】以下に、図7に示すような発光装置50を
製造する工程の一例を説明する。先ず、厚さ0.1mm
以上0.7mm以下のガラス板からなる透明な基板60
を用意する(図8(a))。この状態では、基板60に
は配線が埋設されていない。
【0036】次いで、基板60の表面から裏面までを貫
通する貫通孔61を形成する(図8(b))。ここで
は、直径1mmの直線状の貫通孔61を形成した。その
状態の基板60を載置台69上に配置し、基板60の裏
面を載置台69の表面に密着させると、貫通孔61の下
端の開口が載置台69で塞がれた状態になる(図8
(c))。
【0037】その状態で、貫通孔61の上端の開口から
貫通孔61内部に、溶融した低融点金属(例えば、鉛−
錫合金はんだ等のはんだ金属)を注入し、冷却すると固
化し、図8(d)に示すように固化したはんだ金属で貫
通孔61が充填され、配線65が形成される。
【0038】注入の際、はんだ金属を表面張力によって
基板60表面よりも高く盛り上げ、その状態で固化させ
ると、基板60表面よりも高い突出部65aが形成され
る。はんだの固化後、基板60の表面を研磨して突出部
65aを除去すると、配線65の上端部が基板60の表
面と面一になる。他方、裏面側では載置台69と貫通孔
61の下端が密着しているので、配線65の下端部は基
板60の裏面と面一になっている。
【0039】従って、8(e)に示すように配線65の
両端部は基板の表面と面一になっている。それら両端部
のうち、基板60の表面側を第一の端部65cとし、基
板60の裏面側を第二の端部65bとする。
【0040】次に、上述した図1(d)、図2(e)の
工程で60の表面にアノード電極14を形成すると、1
4は第一の端部65cと密着する。そして、図2(f)
〜(h)、図3(i)の工程でアノード電極14を覆う
有機薄膜16を形成し、更に、図3(i)、(j)の工
程で有機薄膜16を覆うカソード電極19とを成膜する
と、図7に示すような発光装置50が得られる。
【0041】この発光装置50では、第二の端部65b
が基板60の裏面で露出しており、第二の端部65bに
外部電源の接続端子を接続すれば、アノード電極14に
電圧を印加することができる。また、基板60の貫通孔
61は硬化したはんだ金属からなる配線65で充填され
ているため、外部から大気や水分が貫通孔61又は配線
65を通って発光装置50内に浸入することがない。
【0042】また、本発明は直接はんだ金属を貫通孔に
注入する場合に限定されるものではない。図9(a)は
図8(b)で示した基板60の貫通孔61が形成された
部分の拡大断面図を示している。先ず、スパッタ法や真
空蒸着法により、貫通孔61を塞がず、空間67が残る
程度の膜厚の金属薄膜66を貫通孔61の内壁63に形
成する(図9(b))。金属薄膜66は例えば、アルミ
ニウム、銅、ニッケル、又は銅−ニッケル合金等で構成
される。
【0043】次いで、貫通孔61内の空間67に溶融し
たはんだ金属を注入し、冷却すると、図9(c)に示す
ように固化したはんだ金属から配線65が構成され、貫
通孔61が金属薄膜66と配線65とで隙間なく充填さ
れる。
【0044】上述したように、金属薄膜66はスパッタ
法や真空蒸着法で形成されるため、金属薄膜66と貫通
孔61の内壁63との密着性は高い。また、はんだ金属
と金属薄膜66との密着性は、はんだ金属とガラスとの
密着性よりも高い。従って、金属薄膜66の空間67に
形成された配線65は、貫通孔61内に直接形成された
場合よりも貫通孔61内で強固に固定される。
【0045】以上は配線の形状がL字形、又は直線の場
合について説明したが、本発明はこれに限定されるもの
ではない。図10に示す発光装置51のように配線56
がコ形状の場合もあり、この場合も配線56の第一の端
部の先端56cは基板11表面でアノード電極14に接
続され、配線56の両端部56b、56c以外の部分は
基板11内に埋設されているが、第二の端部56cは基
板11表面のカソード電極19で覆われた部分の外部に
突き出されている。
【0046】いずれの場合にしろ、配線55、56の第
二の端部55c、56cは基板11全表面のうち、カソ
ード電極19で覆われた部分の外部に突き出されてお
り、該第二の端部55c、56cを外部電源に接続する
端子として用いることができる。以上は、配線15の第
一の端部の先端15cを基板11表面と面一になるよう
研磨する場合について説明したが、本発明はこれに限定
されるものではなく、アノード電極14と配線15の先
端15cとが密着されていれば、例えば、配線15の第
一の端部が基板11表面から突き出されていても、第一
の端部の先端15cが基板11表面から凹んでいてもよ
い。
【0047】以上は溶融ガラスを溶融金属平面に流す、
所謂、フロート法によって基板11を製造する場合につ
いて説明したが、本発明はこれに限定されるものではな
く、通常のガラス板製造に用いられる種々の方法を用い
ることができる。また、基板11の材質はガラス基板の
ような無機物に限定されず、樹脂フィルムのような有機
物からなるものを用いることもできる。また、本発明に
用いる基板11には、ガラス板の表面に下地層が形成さ
れたものも含まれる。
【0048】また、カソード電極19の表面を絶縁性の
膜で覆うこともできる。この場合、絶縁性の膜の膜厚が
小さければ、カソード電極19で覆われた部分からの放
熱に支障が起きない。また、アノード電極14やカソー
ド電極19の成膜方法はスパッタ法に限定されない。ま
た、アノード電極14を成膜した後、所望形状にパター
ニングしてもよい。更に、アノード電極14やカソード
電極19を成膜する際に、エッチングを行わず、マスク
を用いて電極14、19を所望形状に形成する場合も本
発明には含まれる。
【0049】有機薄膜16の成膜方法も真空蒸着法に限
定されるものではない。また、アノード電極14やカソ
ード電極19と同様に、有機薄膜16も大きめに成膜し
た後、その周辺をエッチング除去することもできる。ま
た、以上は有機薄膜16を電子輸送層18とホール輸送
層17の2層構造とする場合について説明したが、本発
明はこれに限定されるものではなく、例えば、電子輸送
性とホール輸送性の両方の性質を兼ね備えた1層構造の
有機薄膜や、3層以上の有機薄膜を積層したものも本発
明には含まれる。
【0050】
【発明の効果】本発明によれば、有機薄膜の劣化が起こ
り難く、かつ、発光効率の高い発光装置を効率良く生産
できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】(a)〜(d):本発明の第一例の発光装置の
製造工程の前半を説明する断面図
【図2】(e)〜(h):本発明の第一例の発光装置の
製造工程の中半を説明する断面図
【図3】(i)、(j):本発明の第一例の発光装置の
製造工程の後半を説明する断面図
【図4】(a)〜(c):本発明の第一例の発光装置の
製造工程の前半を説明する平面図
【図5】(d)、(e):本発明の第一例の発光装置の
製造工程の後半を説明する平面図
【図6】本発明の発光装置を用いた表示装置の一例を説
明する断面図
【図7】本発明の第二例の発光装置を説明するための断
面図
【図8】(a)〜(e):本発明の発光装置の製造工程
の他の例を説明する断面図
【図9】(a)〜(c):貫通孔にはんだ金属を注入す
る工程の他の例を説明する拡大断面図
【図10】本発明の第三例の発光装置を説明するための
断面図
【図11】従来技術の発光装置を説明するための断面図
【符号の説明】
10、50、51……発光装置 11、60……基板 14……アノード電極 15、55、56……配線 15a……配線の一端(第一の端部) 15b……配線の他端(第二の端部) 16……有機薄膜 19……カソード電極

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】基板と、アノード電極と、カソード電極
    と、有機薄膜とを有し、 前記アノード電極は基板上に配置され、 前記有機薄膜の少なくとも一部は前記アノード電極上に
    配置され、 前記カソード電極の少なくとも一部は前記有機薄膜上に
    配置され、前記有機薄膜の少なくとも一部は、前記アノ
    ード電極と前記カソード電極とで挟まれ、 前記アノード電極と前記カソード電極との間に電圧を印
    加すると前記有機薄膜が発光する発光装置であって、 前記アノード電極表面と側面は前記有機薄膜によって覆
    われ、 前記有機薄膜表面は前記カソード電極で覆われた発光装
    置。
  2. 【請求項2】前記アノード電極を外部回路に接続する配
    線を有し、 前記配線の少なくとも一部は前記基板内に配置され、前
    記配線の第一の端部は前記アノード電極の裏面に接続さ
    れた請求項1記載の発光装置。
  3. 【請求項3】前記配線の第二の端部は、前記基板の表面
    と、裏面と、側面とを含む全表面のうち、カソード電極
    で覆われた部分の外部で露出する請求項2記載の発光装
    置。
  4. 【請求項4】前記カソード電極の膜厚は100nm以上
    である請求項1乃至請求項3のいずれか1項記載の発光
    装置。
  5. 【請求項5】前記カソード電極はアルミニウムからなる
    請求項1乃至請求項4のいずれか1項記載の発光装置。
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