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JP2003215255A - X線検出器 - Google Patents

X線検出器

Info

Publication number
JP2003215255A
JP2003215255A JP2002016799A JP2002016799A JP2003215255A JP 2003215255 A JP2003215255 A JP 2003215255A JP 2002016799 A JP2002016799 A JP 2002016799A JP 2002016799 A JP2002016799 A JP 2002016799A JP 2003215255 A JP2003215255 A JP 2003215255A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ray
conversion unit
electrode
refractive index
light conversion
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002016799A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroshi Onihashi
浩志 鬼橋
Katsuhisa Honma
克久 本間
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Toshiba Corp
Original Assignee
Toshiba Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Toshiba Corp filed Critical Toshiba Corp
Priority to JP2002016799A priority Critical patent/JP2003215255A/ja
Publication of JP2003215255A publication Critical patent/JP2003215255A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 解像度特性および輝度特性を向上させたX線
検出器を提供すること。 【解決手段】 入射X線を光に変換するシンチレータ層
38と、このシンチレータ層38から上部電極13bを
通して入力する光を信号電荷に変換するフォトダイオー
ド13と、信号電荷を蓄積する蓄積用コンデンサ15
と、この蓄積用コンデンサ15に蓄積された信号電荷の
読み出しを制御する薄膜トランジスタ14とを具備した
X線検出器において、シンチレータ層38と上部電極1
3bとの隙間に反射防止部材39を設けている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はX線画像などを検出
するX線検出器に関する。
【0002】
【従来の技術】医療用診断装置などでは、被写体の撮影
にたとえばX線が使用され、被写体を撮影したX線画像
の検出にX線検出器が用いられている。X線検出器には
たとえばイメージ管が利用されている。近年、新世代の
X線検出器として、X線検出用の複数の画素単位を平面
上に二次元的に配置した平面型X線検出器が注目されて
いる。
【0003】平面型X線検出器はX線で撮影したX線画
像あるいはリアルタイムのX線画像をデジタル信号とし
て出力する構成になっている。平面型X線検出器には固
体素子が用いられ、画質性能の向上や安定性の面でも期
待されている。
【0004】平面型X線検出器については、比較的大き
な線量で静止画像を収集する一般撮影用や胸部撮影用の
ものがすでに開発され、商品化もされている。近い将
来、より一層の高性能化によって、たとえば透視線量の
もとで毎秒30画面以上のリアルタイムのX線動画の検
出が実現され、循環器や消化器などの分野に応用した製
品の商品化も予想されている。このようなX線動画の検
出については、S/Nの改善や微小信号のリアルタイム
処理技術などの開発が求められている。
【0005】平面型X線検出器は、大きく分けると直接
方式および間接方式の2つがある。直接方式は、a−S
eなどの光導電膜を用いてX線を信号電荷に直接変換
し、変換した信号電荷を電荷蓄積用キャパシターに蓄積
する方式である。間接方式はシンチレータ層でX線を可
視光に変換し、変換した可視光をさらにa−Siフォト
ダイオードやCCDなどで信号電荷に変換し、電荷蓄積
用キャパシターに蓄積する方式である。
【0006】直接方式は、X線の入射で発生した信号電
荷を、高電界を利用して電荷蓄積用キャパシターに導く
構成になっている。この構成の場合、その解像度特性は
画素ピッチでほぼ規定される。一方、間接方式は、シン
チレータ層で変換された可視光がフォトダイオードに到
達するまでの間に拡散しあるいは散乱して解像度が劣化
する。したがって、間接方式では解像度特性の改善が求
められる。
【0007】なお、直接方式は、X線の吸収率を向上さ
せるために、たとえばa−Seの光導電膜を1mm程度
の厚さに形成している。また、X線フォトン1個あたり
の信号電荷の生成率を上げるため、および、生成した信
号電荷を膜中の欠陥準位にトラップされることなく蓄積
用キャパシターに導くため、さらにバイアス電界と直角
方向への信号電荷の拡散を抑えるため、たとえばa−S
eの光導電膜の両端に10V/μmの強いバイアス電界
が印加される。したがってa−Se光導電膜の膜厚が1
mm程度の場合、10kV程度の高電圧が印加される。
【0008】直接方式と間接方式を比較すると、直接方
式の方が解像度特性にすぐれている。しかし、動作電圧
が低いTFTを高電圧から保護する必要があり、信頼性
の確保が困難になっている。また、低暗電流特性および
高感度特性、熱的安定性などを備えた光導電材料を容易
に入手できないという問題がある。
【0009】間接方式はフォトダーオードやCCDなど
を用いている。そのため、高電圧の印加が必要とされ
ず、高電圧による絶縁破壊などは発生しない。また、シ
ンチレータ材料やフォトダーオードなどは既知の技術で
あり、直接方式と比較すると製品化が容易である。
【0010】しかし、直接方式に比べ解像度特性が劣る
という問題がある。これはシンチレータ層からフォトダ
ーオードなどに到達するまでの光の広がりが1つの原因
になっている。また、シンチレータ層とフォトダーオー
ドとの間に生じる隙間も解像度を劣化させる原因にな
る。
【0011】たとえば、間接方式の場合、シンチレータ
層とフォトダーオード間の光反射率が両者の距離によっ
て変化するという特性がある。そのため、シンチレータ
層とフォトダーオード間に隙間があると、隙間の大きさ
によって反射率が相違し、輝度が変化し解像度が低下す
る。
【0012】ここで、従来のX線検出器について図8を
参照して説明する。図8は1つ画素単位部分を抜き出し
た断面図で、ガラスなどの絶縁基板81上に薄膜トラン
ジスタ(以下TFTという)82および蓄積用キャパシ
タ83が形成されている。TFT82は、絶縁基板81
上に形成されたゲート電極Gおよびゲート電極Gを覆う
絶縁膜84、絶縁膜84上に形成された半導体膜85、
半導体膜85上に設けられたソース電極S、ドレイン電
極Dなどから構成されている。
【0013】蓄積用キャパシタ83は絶縁基板81上に
形成された下部電極86、ゲート電極G上から下部電極
84上まで延長する絶縁膜84、絶縁膜84上に設けら
れた上部電極87などから構成されている。上部電極8
7はドレイン電極Dと電気的に接続されている。
【0014】TFT82および蓄積用キャパシタ83の
上方に樹脂による平坦化層88が設けられ、平坦化層8
8上にフォトダイオード89が形成されている。フォト
ダイオード89は画素単位ごとに設けられている。平坦
化層88にスルーホール90が形成され、フォトダイオ
ード89の図示下方の下面電極89aはドレイン電極D
および蓄積用キャパシタ83と電気的に接続している。
【0015】フォトダイオード89の図示上方の上面電
極89bは、たとえばITO透明電極膜で形成され、上
面電極89b上にシンチレータ層91が形成されてい
る。また、シンチレータ層91上に光反射部92が形成
されている。符号93は上面電極89bとシンチレータ
層91を密着させた際に、両者の間に発生した隙間を示
している。
【0016】上記した構造の画素単位が縦方向および横
方向の2次元に形成され、平面型X線検出器が構成され
る。そして、外部から入射するX線がシンチレータ層9
1で光に変換される。この光はフォトダイオード89で
信号電荷に変換され、ドレイン電極Dを経て蓄積用キャ
パシタ83に蓄積される。蓄積用キャパシタ83に蓄積
された信号電荷は、その後、TFT82のゲート電極G
にオン信号が加えられると、ソース電極Sから電気信号
として出力される。
【0017】
【発明が解決しようとする課題】従来のX線検出器の場
合、シンチレータ層は、CsI:NaやCsI:Tlな
どのシンチレータ材料およびGd2 O2 S:Tbの粉末
を主成分とするX線発光蛍光体樹脂などで構成され、た
とえば真空蒸着法によって形成される。
【0018】なお、X線検出器のスイッチ部を構成する
TFTは高温(140℃以上)に弱いという特性があ
る。そのため、シンチレータ層を形成する場合、TFT
やフォトダイオードなどを形成した光電変換基板上に蒸
着する方法でなく、たとえば光反射部材となる別の基板
上にシンチレータ層を蒸着し、その後、2つの基板を密
着させる方法が用いられる。このとき、基板に凹凸があ
るため、シンチレータ層とフォトダイオードが完全に密
着せず、両者の間に隙間(図8の符号93)が発生し、
フォトダイオードの上面電極たとえばITO透明電極で
の反射率が変化する。
【0019】ここで、上記したX線検出器の反射特性に
ついて図9で説明する。横軸は隙間たとえば空気層の厚
み(μm)、縦軸は反射率(%)で、境界に対し光(波
長550nm)が垂直に入射した場合の特性である。
【0020】反射特性Pは、シンチレータ材料(Cs
I:Na)の屈折率を1.7〜1.8、蛍光体樹脂(G
d2 O2 S)の屈折率を1.7、ITO透明電極の屈折
率を2.0とし、シンチレータ層(屈折率nS=1.
7)とITO透明電極(屈折率nd=2.0)の間に空
気層(屈折率n1=1.0)が生じた場合の特性で、I
TO透明電極での光反射率(波長550nm)の計算結
果を示している。
【0021】反射特性Pから分かるように、空気層の厚
さによって反射率が変化する。したがってシンチレータ
層とITO透明電極が密着しない場合、画素単位ごとに
輝度が最大30%程度も変化する。その結果、解像度特
性が劣化し良好なX線画像が得られなくなる。
【0022】本発明は、上記した欠点を解決し、解像度
特性および輝度特性を向上させたX線検出器を提供する
ことを目的とする。
【0023】
【課題を解決するための手段】本発明は、入射X線を光
に変換するX線光変換部と、このX線光変換部から電極
を通して入力する前記光を信号電荷に変換する光電変換
部と、前記信号電荷を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に
蓄積された前記信号電荷の読み出しを制御するスイッチ
ング部とを具備したX線検出器において、前記X線光変
換部と前記電極との間に、前記X線光変換部および前記
電極のそれぞれと材料が相違する反射防止部材からなる
少なくとも1つの層を設けたことを特徴とする。
【0024】
【発明の実施の形態】本発明の実施形態について図1の
模式的な回路構成図を参照して説明する。符号11は光
電変換部で、光電変換部11は、ガラスなどの絶縁基板
上に複数の画素単位12を行方向(たとえば図の横方
向)および列方向(たとえば図の縦方向)に2次元に配
置して構成されている。複数の画素単位12は同じ構造
に形成され、図1では9個の画素単位12a〜12iが
示されている。
【0025】たとえば画素単位12iの場合、光を信号
電荷に変換するフォトダイオード13およびスイッチン
グ部を構成する薄膜トランジスタ(以下TFTという)
14、信号電荷を蓄積する電荷蓄積部たとえば蓄積用キ
ャパシタ15などから構成されている。TFT14はゲ
ート電極Gおよびソース電極S、ドレイン電極Dを有
し、ドレイン電極Dはフォトダイオード13および蓄積
用キャパシタ15と電気的に接続されている。
【0026】光電変換部11の外部に、TFT14の動
作状態たとえばオン・オフを制御する制御回路16が設
けられている。制御回路16には複数の制御ライン17
が設けられている。図ではたとえば第1ないし第4の4
個の制御ライン171〜174が示されている。それぞ
れの制御ライン17は、同じ行に位置する画素単位12
のTFT14のゲート電極Gに接続されている。たとえ
ば第1の制御ライン171は画素単位12a〜12cの
ゲート電極Gに接続されている。
【0027】列方向には、複数のデータライン18が設
けられている。図ではたとえば第1ないし第4の4個の
データライン181〜184が示されている。それぞれ
のデータライン18は、同じ列に位置する画素単位12
のTFT14のソース電極Sに接続されている。たとえ
ば第1のデータライン181は画素単位12a、12
d、12gのソース電極Sに接続されている。また各デ
ータライン17はそれぞれ対応する電荷増幅器19に接
続されている。
【0028】電荷増幅器19はたとえば演算増幅器で構
成され、その一方の入力端子a1にデータライン18が
接続され、他方の入力端子a2は接地されている。一方
の入力端子a1と出力端子b間にコンデンサCが接続さ
れ積分機能を有する構成になっている。また、コンデン
サCに並列にスイッチSWが接続され、たとえばスイッ
チSWを閉じてコンデンサCに残った電荷を放電する構
成になっている。
【0029】それぞれの電荷増幅器19は、並列に入力
する複数の電気信号を直列信号に変換して出力する並列
/直列変換器20に接続されている。並列/直列変換器
20は、アナログ信号をデジタル信号に変換するアナロ
グデジタル変換器21に接続されている。
【0030】次に、光導変換部について図2を参照して
説明する。図2は1つの画素単位部分を抜き出した断面
図で、図1に対応する部分に同じ符号を付し重複する説
明を一部省略する。ガラスなどの絶縁基板31上にTF
T14および蓄積用キャパシタ15が形成されている。
TFT14は、絶縁基板31上に形成されたゲート電極
Gおよびゲート電極Gを覆う絶縁膜32、絶縁膜32上
に形成された半導体膜33、半導体膜33上に設けられ
たソース電極S、ドレイン電極Dなどから構成されてい
る。
【0031】蓄積用キャパシタ15は絶縁基板31上に
形成された下部電極34、ゲート電極G上から下部電極
34上まで延長する絶縁膜32、絶縁膜32上に設けら
れた上部電極35などから構成されている。上部電極3
5はドレイン電極Dと電気的に接続されている。
【0032】TFT14および蓄積用キャパシタ15の
上方に樹脂の平坦化層36が設けられ、平坦化層36上
にフォトダイオード13が形成されている。フォトダイ
オード13は、a−SiのpnダイオードやPINダイ
オードなどによって画素ごとに設けられる。平坦化層3
6にスルーホール37が形成され、フォトダイオード1
3の図示下方の下面電極13aはドレイン電極Dおよび
蓄積用キャパシタ15と電気的に接続している。
【0033】フォトダイオード13は、たとえば蓄積用
キャパシタ15およびTFT14に重ならない領域に形
成されている。しかし、フォトダイオード13の受光面
積を大きくする場合、TFT14および蓄積用キャパシ
タ15上に絶縁層を設け、画素単位の全域にフォトダイ
オード13を設ける構造にすることもできる。
【0034】フォトダイオード13の図示上方の上面電
極13bは、たとえばITO透明電極を成膜して形成さ
れ、上面電極13b上にシンチレータ層38が形成され
る。このとき、上面電極13bおよびシンチレータ層3
8間の隙間に反射防止部材39が充填されている。ま
た、シンチレータ層38の図示上側の表面に光反射部4
0が形成されている。
【0035】反射防止部材39は、たとえば透明接着剤
やパラキシレンなどの誘電体材料で形成される。シンチ
レータ層38は、たとえばCsI:NaやCsI:Tl
などのシンチレータ材料およびGd2 O2 S:Tbの粉
末を主成分とするX線発光蛍光体樹脂などの材料で形成
される。光反射部40は、たとえばAl基板およびこの
Al基板のシンチレータ層38側の表面に設けられた反
射膜などから構成され、シンチレータ層38で発生した
蛍光を反射し、フォトダイオード13に向わせるように
作用する。
【0036】そして、上記の画素単位が絶縁基板31上
の縦方向および横方向に2次元に形成され、平面型X線
検出器が構成される。
【0037】上記した構成において、フォトダイオード
13の上面電極13bと下面電極13aとの間にバイア
ス電圧が印加され、外部からX線が入射すると、シンチ
レータ層38で蛍光に変換される。この蛍光はフォトダ
イオード13で信号電荷に変換され、ドレイン電極Dを
経て蓄積用キャパシタ15に蓄積される。蓄積用キャパ
シタ15に蓄積された信号電荷は、TFT14のゲート
電極Gにオン信号が加えられると、ソース電極Sから電
気信号として出力される。
【0038】ここで、上面電極13bおよびシンチレー
タ層38間に反射防止部材39を設けた場合の反射特性
について図3を参照して説明する。図3の横軸は光透過
膜の厚み(μm)、縦軸は反射率(%)である。
【0039】反射特性Qは、シンチレータ層38で変換
された光の波長が550nmで、シンチレータ層(Cs
I:Na、屈折率ns=1.7)とフォトダイオードの
上面電極(以下ITO透明電極と表現する。屈折率nd
=2.0)との間に、シンチレータ層とほぼ同じ屈折率
をもつ反射防止部材(屈折率n1=1.7)を満たした
場合の計算結果を示す。反射特性Qから分かるように、
ITO透明電極での反射率は、反射防止部材の厚さに関
係なくほぼ一定になる。
【0040】したがって、たとえば基板上に形成された
シンチレータ層と、別の基板上に形成されたフォトダイ
オードとを密着させる際に、シンチレータ層およびフォ
トダイオード間に隙間が発生する場合、その隙間に反射
防止部材を充填する構成にすれば反射率が均一化する。
その結果、画素単位ごとの輝度変化が小さくなり、解像
度特性が向上する。
【0041】図3の特性は、反射防止部材の屈折率n1
とシンチレータ層の屈折率nsが同じ値の場合である。
しかし、反射防止部材の屈折率n1とITO透明電極の
屈折率ndが同じ値の場合も、同様の効果が得られる。
【0042】また、反射防止部材の屈折率n1を、たと
えば一方の側に隣接するシンチレータ層の屈折率nsよ
りも大きく、他方の側に隣接するITO電極の屈折率n
dよりも小さい中間の値、たとえば屈折率nsと屈折率
ndとの積の平方根n1=1.84(n12 =ns×n
d)に設定した場合も、反射防止部材の厚さによる反射
率の変化が小さくなる。
【0043】次に、本発明の他の実施形態について図4
を参照して説明する。図4は図3に対応する部分に同じ
符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0044】この実施形態は、シンチレータ層(屈折率
ns=1.7)38のITO透明電極側の表面に、シン
チレータ層38と空気の屈折率(屈折率n1=1)との
中間の値を持つ反射防止部材(屈折率n2=1.31:
n22 =ns×n1)39を0.1μmの厚さに形成
し、この反射防止部材39とITO透明電極との間の隙
間が空気層41になっている場合である。
【0045】この場合の反射特性を図5の符号Rで示
す。図5の縦軸は反射率(%)、横軸は隙間たとえば空
気層41の厚さ(μm)で、反射特性Rから分かるよう
に、反射率は10%前後あるものの、シンチレータ層3
8とITO電極との間に隙間(空気層)が発生しても、
空気層の厚さによるITO透明電極での反射率の変化が
小さくなっている。
【0046】次に、本発明の他の実施形態について図6
を参照して説明する。図6は図3に対応する部分に同じ
符号を付し重複する説明を一部省略する。
【0047】この実施形態は、シンチレータ層(屈折率
ns=1.7)38のITO電極側の表面に、シンチレ
ータ層38とITO透明電極(nd=2.0)との中間
の値の屈折率を持つ材料の第1反射防止層(屈折率n1
=1.84:n12 =ns×nd)39aを0.1μm
の厚さに形成し、第1反射防止層39aとITO透明電
極との隙間を、ITO透明電極とほぼ同じ屈折率をもつ
材料の第2反射防止層39bで満たした場合である。
【0048】この場合の反射特性を図7に示す。図7の
縦軸は反射率(%)、横軸は第2反射防止層の厚み(μ
m)で、反射特性Sから分かるように、ITO透明電極
での反射率はITO透明電極上の反射防止層の厚みに関
係なく一定で、図2の構造の場合よりもさらに反射率が
低くなっている。
【0049】図6は第1反射防止層とITO透明電極と
の隙間を、ITO透明電極と同じ屈折率をもつ第2反射
防止層で満たしている。しかし、シンチレータ層と第1
反射防止層の屈折率を同じ値に設定し、また、第2反射
防止層を、シンチレータ層とITO透明電極との中間の
値の屈折率を持つ材料で、ITO透明電極上に0.1μ
mの厚さに形成しても同様の効果が得られる。
【0050】なお、上記の実施形態に使用される反射防
止部材には、たとえばシンチレータ層やITO透明電極
と相違する固体あるいは液体、気体の誘電体材料が用い
られる。
【0051】
【発明の効果】本発明によれば、良好な反射特性および
解像度特性をもつX線検出器を実現できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施形態を説明するための回路構成図
である。
【図2】本発明の実施形態に使用する画素単位を説明す
るための構造図である。
【図3】本発明の実施形態の反射特性を説明するための
特性図である。
【図4】本発明の他の実施形態に使用する画素単位を説
明するための構造図である。
【図5】本発明の他の実施形態の反射特性を説明するた
めの特性図である。
【図6】本発明の他の実施形態に使用する画素単位を説
明するための構造図である。
【図7】本発明の他の実施形態の反射特性を説明するた
めの特性図である。
【図8】従来例に使用する画素単位を説明するための構
造図である。
【図9】従来例の反射特性を説明するための特性図であ
る。
【符号の説明】
11…光電変換部 12…画素単位 13…フォトダイオード 14…薄膜トランジスタ(TFT) 15…蓄積用コンデンサ 16…制御回路 17…制御ライン 18…データライン 19…電荷増幅器 20…並列/直列変換器 21…アナログデジタル変換器 31…絶縁基板 32…絶縁膜 33…半導体膜 34…下部電極 35…上部電極 36…平坦化層 37…スルーホール 38…シンチレータ層 39…反射防止部材 40…光反射部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 2G088 EE01 FF02 GG19 JJ05 JJ09 4M118 AA10 AB01 BA05 CA03 CA19 CA40 CB06 CB11 FB03 FB09 FB13 FB16 FB24 FB25

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部と前記電極との
    間に、前記X線光変換部および前記電極のそれぞれと材
    料が相違する反射防止部材からなる少なくとも1つの層
    を設けたことを特徴とするX線検出器。
  2. 【請求項2】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部と前記電極との
    隙間が、前記X線光変換部の屈折率と前記電極の屈折率
    との中間の屈折率をもつ反射防止部材で満たされている
    ことを特徴とするX線検出器。
  3. 【請求項3】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部と前記電極との
    隙間が、前記X線光変換部とほぼ同じ屈折率をもつ反射
    防止部材で満たされていることを特徴とするX線検出
    器。
  4. 【請求項4】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部と前記電極との
    隙間が、前記電極とほぼ同じ屈折率をもつ反射防止部材
    で満たされていることを特徴とするX線検出器。
  5. 【請求項5】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部の前記電極側の
    表面に反射防止層が設けられ、かつ、前記反射防止層の
    屈折率が、前記反射防止層および前記電極間の隙間を充
    填する材料の屈折率と前記X線光変換部の屈折率との中
    間の値をもつことを特徴とするX線検出器。
  6. 【請求項6】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記電極の前記X線光変換部側の
    表面に反射防止層が設けられ、かつ、前記反射防止層の
    屈折率が、前記反射防止層および前記X線光変換部間の
    隙間を充填する材料の屈折率と前記電極の屈折率との中
    間の値をもつことを特徴とするX線検出器。
  7. 【請求項7】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記X線光変換部の前記電極側の
    表面に第1反射防止層が設けられ、かつ、前記第1反射
    防止層と前記電極との隙間が前記電極とほぼ同じ屈折率
    の第2反射防止層で満たされ、前記第1反射防止層の屈
    折率が、前記X線光変換部の屈折率と前記第2反射防止
    層の屈折率との中間の値をもつことを特徴とするX線検
    出器。
  8. 【請求項8】 入射X線を光に変換するX線光変換部
    と、このX線光変換部から電極部分を通して入力する前
    記光を信号電荷に変換する光電変換部と、前記信号電荷
    を蓄積する蓄積部と、この蓄積部に蓄積された前記信号
    電荷の読み出しを制御するスイッチング部とを具備した
    X線検出器において、前記電極の前記X線光変換部側の
    表面に第1反射防止層が設けられ、かつ、前記第1反射
    防止層と前記X線光変換部との隙間が前記X線光変換部
    とほぼ同じ屈折率の第2反射防止層で満たされ、第1反
    射防止層の屈折率が、前記電極の屈折率と前記第2反射
    防止層の屈折率との中間の値をもつことを特徴とするX
    線検出器。
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