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JP2003297367A - 蓄電池 - Google Patents

蓄電池

Info

Publication number
JP2003297367A
JP2003297367A JP2002337433A JP2002337433A JP2003297367A JP 2003297367 A JP2003297367 A JP 2003297367A JP 2002337433 A JP2002337433 A JP 2002337433A JP 2002337433 A JP2002337433 A JP 2002337433A JP 2003297367 A JP2003297367 A JP 2003297367A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
grid
bars
lattice
metal sheet
expanded
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002337433A
Other languages
English (en)
Inventor
Yoshiomi Fujiwara
義臣 藤原
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Japan Storage Battery Co Ltd
Original Assignee
Japan Storage Battery Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Storage Battery Co Ltd filed Critical Japan Storage Battery Co Ltd
Priority to JP2002337433A priority Critical patent/JP2003297367A/ja
Publication of JP2003297367A publication Critical patent/JP2003297367A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Classifications

    • YGENERAL TAGGING OF NEW TECHNOLOGICAL DEVELOPMENTS; GENERAL TAGGING OF CROSS-SECTIONAL TECHNOLOGIES SPANNING OVER SEVERAL SECTIONS OF THE IPC; TECHNICAL SUBJECTS COVERED BY FORMER USPC CROSS-REFERENCE ART COLLECTIONS [XRACs] AND DIGESTS
    • Y02TECHNOLOGIES OR APPLICATIONS FOR MITIGATION OR ADAPTATION AGAINST CLIMATE CHANGE
    • Y02EREDUCTION OF GREENHOUSE GAS [GHG] EMISSIONS, RELATED TO ENERGY GENERATION, TRANSMISSION OR DISTRIBUTION
    • Y02E60/00Enabling technologies; Technologies with a potential or indirect contribution to GHG emissions mitigation
    • Y02E60/10Energy storage using batteries

Landscapes

  • Cell Electrode Carriers And Collectors (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 ロータリー式によるエキスパンド格子の各マ
ス目1cを囲む4本の格子桟1bの長さを変えることに
より、腐食が均一となり蓄電池の寿命性能を向上させる
蓄電池を提供する。 【解決手段】 金属シートに多数のスリットを千鳥状に
形成し、この金属シート1を幅方向に引き伸ばして各ス
リットをマス目1cに展開することにより、これらマス
目1cを囲む4本ずつの格子桟1bを網状に繋げて格子
体としたエキスパンド格子を極板に用いる蓄電池におい
て、各マス目1cを囲む4本の格子桟1bにおける対向
するもの同士がほぼ同じ長さであり、これら対向する一
方の2本の格子桟1bの長さに対する他方の2本の格子
桟1bの長さが102%以上、120%以下である構成
とする。

Description

【発明の詳細な説明】 【0001】 【発明の属する技術分野】本発明は、ロータリー式によ
り作製されたエキスパンド格子を極板に用いた蓄電池に
関する。 【0002】 【従来の技術】鉛蓄電池等の極板に用いる格子体は、エ
キスパンド方式によって作製される場合がある。また、
このエキスパンド方式によるエキスパンド格子の作製方
法は、ロータリー式とレシプロ式の2種類に大別され
る。 【0003】レシプロ式によるエキスパンド格子は、間
欠移動する金属シート上で、階段状に配置されたダイス
カッタを上下動させ、この金属シートに順次切り込みを
入れると共に網目状に押し広げることにより作製され
る。即ち、図1に示すように、鉛又は鉛合金等からなる
金属シート1は、下台2の平坦な上面上を矢印F方向に
間欠的に搬送される。下台2の両側面には、矢印F方向
に進むに従って一定の段差で階段状に中央寄りに狭まる
階段状側面2aが両側部からそれぞれ多数段(図では簡
単のため4段のみ示す)ずつ形成されている。この下台
2の上方には、ダイスカッタ3を取り付けた上台4が配
置されている。上台4は、実際には図よりももっと下方
の、下台2上を搬送される金属シート1の少し上方に配
置され、ここで上下動を行うようになっている。この上
台4の両側面には、下台2の階段状側面2aと同様の階
段状側面4aがそれぞれ形成されている。また、ダイス
カッタ3は、この上台4の各階段状側面4aに固着され
るので、全体としてほぼV字形に配置されることにな
る。そして、これらのダイスカッタ3は、それぞれ上台
4の下面よりも下方に刃先3aを突出させている。 【0004】上記金属シート1は、間欠移動で停止する
たびに上台4が下降して1回の上下動を行うことによ
り、各ダイスカッタ3の刃先3aにより両端部が切断さ
れると共に下方に押し広げられて、図2に示すようなエ
キスパンド格子となる。即ち、金属シート1は、幅方向
の中央部の集電額部1aの両側部が順に格子桟1bとし
て押し広げられて網状に繋がり、それぞれ4本ずつの格
子桟1bによって囲まれた網目状の多数のマス目1cを
有するエキスパンド格子に加工される。集電額部1a
は、極板の集電のために金属シート1にマス目1cを形
成しないようにした領域であり、後に端子への接続のた
めの極板耳が形成される。もっとも、この図2に示すエ
キスパンド格子は、図1に示すものとは異なり、ダイス
カッタ3が上台4の両側面に12個ずつ取り付けられた
装置により作製されたものを示す。 【0005】上記レシプロ式の作製方法では、ダイスカ
ッタ3が金属シート1を切断し格子桟1bを押し広げて
展開することによりマス目1cを形成するまでの動作
を、上台4の1回の上下動により完了する。従って、こ
のレシプロ式の作製方法では、各マス目1cがほぼひし
形になるようにして、これを囲む4本の格子桟1bの長
さを等しくすることにより、各格子桟1bを押し広げる
際の応力が均等に加わるようにしている。ただし、この
レシプロ式の作製方法では、各マス目1cの形状を長辺
と短辺の長さが異なるほぼ平行四辺形にするものも知ら
れている(例えば、特許文献1参照。)。このレシプロ
式の作製方法では、各格子桟1bは、ダイスカッタ3の
刃先3aによって真っ直ぐ下方に押し広げられるので、
展開の際にこの格子桟1bにねじれが生じるようなこと
がなく、このために蓄電池の極板として用いたときの寿
命性能に優れるという長所を有する。 【0006】また、このエキスパンド格子は、ほぼV字
形に配置されたダイスカッタ3により、例えば1点鎖線
で示す斜めのライン上の各マス目1cが一度に形成
される。そして、金属シート1が間欠移動により所定距
離だけ搬送されて次の上台4が上下動したときには、1
点鎖線Lで示す斜めのライン上の各マス目1cが一度
に形成される。従って、この金属シート1は、幅方向の
両端部のマス目1cが最初に形成され、間欠移動するた
びに順に内側のマス目1cが形成されることになる。ま
た、各ダイスカッタ3の刃先3aは、各マス目1cの下
方でほぼV字形に配置される2本の格子桟1bを押し下
げることになり、同じダイスカッタ3が押し下げる各格
子桟1bが同じ列のものとなって、進行方向Fに沿いジ
グザグ状に交互に傾斜して一列に並ぶことになる。 【0007】上記のようにして作製されたエキスパンド
格子は、図2に示すように、金属シート1の幅方向の中
央部に形成された集電額部1aの両側の側方に格子桟1
bが網状に繋がったものとなる。そして、このエキスパ
ンド格子を極板として使用する際には、集電額部1aを
矢印F方向に沿った切断線で2分割される。従って、極
板として使用するエキスパンド格子は、集電額部1aの
一方の側方に格子桟1bが網状に繋がったものとなる。
このようなレシプロ式によるエキスパンド格子の作製方
法は、金属シート1が間欠移動により搬送されるため
に、作製速度が多少遅くなる。 【0008】ロータリー式によるエキスパンド格子は、
まずスリット形成工程で金属シートに円板カッタを用い
て多数の千鳥状のスリットを形成し、次に展開工程でこ
の金属シートを幅方向に展開し各スリットを網目状に引
き広げることにより作製される。即ち、このロータリー
式の作製方法では、まず図3に示すスリット形成工程
で、円板カッタ5を多数枚重ね合わせた上下の円板カッ
タロール6,6の間に金属シート1を通すことによりス
リット1dを形成する。円板カッタ5は、図4に示すよ
うに、周面に多数の山部5aと谷部5bとを交互に設け
た金属円板である。また、この円板カッタ5の表裏面の
周縁部には、谷部5bごとにこの谷部5bに開口する溝
部5cが形成されている。ただし、これらの溝部5c
は、各谷部5bごとに表裏いずれかの面にのみ形成さ
れ、かつ、隣り合う谷部5b同士では表裏が異なる面に
形成される。円板カッタロール6は、図5に示すよう
に、この円板カッタ5をスペーサ7を介して多数枚同軸
上に重ねたものであり、上下の円板カッタロール6,6
は、各円板カッタ5が軸方向に半ピッチ分ずれて配置さ
れ、上下の周縁部同士が互い違いに噛み合うような位置
に配置されている。また、これら上下の円板カッタロー
ル6,6は、上下の円板カッタ5,5が山部5a,5a
同士と谷部5b,5b同士でそれぞれ重なって噛み合う
ような位相で同期して逆方向に回転する。 【0009】上記円板カッタロール6,6の間に金属シ
ート1を通すと、図3に示すように、各円板カッタ5に
よって多数のスリット1dが形成される。ただし、これ
らのスリット1dは、上下の円板カッタ5,5の谷部5
b,5bにおける溝部5c,5c同士が向かい合う部分
では途切れることになるので、金属シート1の進行方向
Fに沿って連続するのではなく、一定間隔ごとに途切れ
て連なることになる。しかも、金属シート1の幅方向に
隣接して形成される各スリット1dは、途切れ部分が進
行方向Fに沿って半ピッチ分ずれるので、全体として千
鳥状に形成されることになる。そして、隣接するスリッ
ト1d間の細長い金属線状の部分が格子桟1bとなり、
進行方向Fに沿ったスリット1dの途切れ部分が結節部
1eとなる。 【0010】また、上記各格子桟1bは、上下の円板カ
ッタ5の山部5aによってスリット1dが形成される際
に上下方向に押圧されるので、図6(a)に示すよう
に、金属シート1の表裏面から上下方向に凸状に突出す
るように塑性変形される。そして、進行方向Fに沿って
結節部1eを介して並ぶ一連の全ての格子桟1bは、図
6(b)に示すように、例えば下方の円板カッタ5の山
部5aによって上方に押圧されることにより、中央部が
上方への突起Pとなり、これに金属シート1の幅方向に
隣接する一連の全ての格子桟1bは、上方の円板カッタ
5の山部5aによって下方に押圧されることにより、中
央部が下方への窪みHとなる。 【0011】なお、上記ロータリー式による作製方法で
は、上下に配置した2本の円板カッタロール6,6間に
金属シート1を通してスリット1dを形成する場合を示
したが、3本以上の円板カッタロール6の間に金属シー
ト1を通すようにしてスリット1dを形成することもで
きる。 【0012】上記のようにしてスリット1dが形成され
た金属シート1は、図7に示す展開工程において、幅方
向の両側に引き広げられて展開されることによりエキス
パンド格子となる。ここで、一般にロータリー式により
作製されたエキスパンド格子は、図8に示すように、金
属シート1の幅方向の中央部に集電額部1aが設けられ
ると共に、両側端部にそれぞれ下方額部1f,1fが設
けられて、これらの間に網目状の多数のマス目1cが形
成されることになる。集電額部1aと下方額部1fは、
金属シート1におけるマス目1cの形成されない領域で
あり、集電額部1aには、端子に接続して集電するため
に後に極板耳が形成される。下方額部1fは、電槽に収
納したときに極板の下端となる部分である。金属シート
1は、図7に示すように、これら両側部の下方額部1
f,1fを展開装置8,8によってさらに両側方に引き
広げることににより展開される。展開装置8は、金属シ
ート1の搬送路の両側方に先広がりに配置されたチェー
ン装置であり、このチェーンローラに取り付けられた係
止部で搬送されて来た金属シート1の下方額部1fを係
止することにより斜め外側に引き広げるようになってい
る。従って、金属シート1は、幅方向の両側に引っ張ら
れて各スリット1dの隙間が広がりほぼひし形のマス目
1cになると共に、各マス目1cを囲む4本ずつのほぼ
同じ長さの格子桟1bが網状に繋がってエキスパンド格
子が作製される。また、隣接する一連のスリット1d,
1d間によって形成される各格子桟1bが同じ列のもの
となり、進行方向Fに沿ってジグザグ状に交互に傾斜し
て一列に並ぶことになる。 【0013】上記のようにして作製されたエキスパンド
格子は、極板として使用する際には、幅方向の中央部の
集電額部1aを矢印F方向に沿った切断線で2分割され
る。従って、極板として使用するエキスパンド格子は、
集電額部1aの一方の側方に格子桟1bが網状に繋が
り、この側端部に下方額部1fを有するものとなる。 【0014】このようなロータリー式による作製方法
は、金属シート1が連続的に搬送されてスリット形成と
展開が行われるので、レシプロ式に比べてエキスパンド
格子を作製する速度が早くなるという利点を有する。た
だし、金属シート1の各格子桟1bは、スリット形成工
程で円板カッタ5の山部5aにより上下いずれかの方向
に突出するように変形されると共に、展開工程でもマス
目1cを形成するために引き広げられるので、一度で格
子桟1bの切り出しと展開が完了するレシプロ式の場合
と異なり、これらスリット形成工程と展開工程による強
い応力を二度も受けることになる。しかも、展開工程で
は、各格子桟1bがダイスカッタ3によって下方にのみ
押し広げられるレシプロ式の場合と異なり、これらの各
格子桟1bが結節部1eを介してねじれながら引き広げ
られるために、このねじり応力も加わる。このため、ロ
ータリー式によって作製されたエキスパンド格子は、製
造時に格子桟1bに亀裂が生じたり破断しやすくなり、
歩留りが悪くなったり寿命性能が低下するという欠点も
ある。 【0015】 【特許文献1】特開昭57−90873号公報 【0016】 【発明が解決しようとする課題】ところが、ロータリー
式による作製方法は、エキスパンド格子の作製速度が速
く生産性が高いという利点があるにもかかわらず、ほぼ
ひし形のマス目1cを囲む格子桟1bの一部にだけ展開
時に強い張力が加わるので、この格子桟1bが腐食しや
すくなって寿命性能を低下させるおそれがあるという問
題も生じていた。即ち、このロータリー式における展開
工程では、図7に示したように、金属シート1が進行方
向Fに沿って搬送されるに従って両側から引き広げられ
るので、図9に示すように、この進行矢印Fの先になる
ほど外側(図9では下方の展開方向)に向かって傾斜す
る格子桟1b+に強い張力Eが加わることになる。つま
り、展開時のマス目1cは進行方向Fの先に進むほど大
きくなるので、各マス目1cがこのように変形する際に
は、図9で右下がりとなる格子桟1b+には強い張力E
が加わり伸び切った状態となるが、左下がりの格子桟1
b−は逆にわずかに緩んだ状態となる。そして、このよ
うに格子桟1bに加わる張力が不均一な状態で展開され
たエキスパンド格子を極板に用いて蓄電池を作製する
と、強い張力Eを受けた格子桟1b+のみが腐食の進行
が速くなり、この蓄電池の寿命性能が低下することにな
る。 【0017】本発明は、かかる事情に対処するためにな
されたものであり、ロータリー式によるエキスパンド格
子の各マス目を囲む4本の格子桟の長さを変えることに
より、腐食が均一となり蓄電池の寿命性能を向上させる
蓄電池を提供することを目的とする。 【0018】 【課題を解決するための手段】請求項1の発明は、金属
シートに多数のスリットを千鳥状に形成し、この金属シ
ートを幅方向に引き伸ばして各スリットをマス目に展開
することにより、これらマス目を囲む4本ずつの格子桟
を網状に繋げて格子体としたエキスパンド格子を極板に
用いる蓄電池において、各マス目を囲む4本の格子桟に
おける対向するもの同士がほぼ同じ長さであり、これら
対向する一方の2本の格子桟の長さに対する他方の2本
の格子桟の長さが102%以上、120%以下であるこ
とを特徴とする。 【0019】請求項1の発明によれば、マス目を囲んで
向かい合う2本ずつの格子桟の一方が長く他方が短いの
で、このマス目は長さの異なる短辺と長辺を有するほぼ
平行四辺形となる。従って、ロータリー式による展開工
程で強い張力を受ける側の格子桟が長辺側となるように
すれば、この長辺側の格子桟に加わる張力が緩和される
と共に、短辺側の格子桟に加わる張力が強くなる。この
ため、各マス目を囲む4本の格子桟に比較的均一な張力
が加わるようになるので、一部の格子桟だけが腐食しや
すくなるのを防止して、蓄電池の寿命性能を向上させる
ことができるようになる。 【0020】 【発明の実施の形態】以下、本発明の実施形態について
図面を参照して説明する。 【0021】図10は本発明の一実施形態を示すもので
あって、ロータリー式の展開工程でマス目が長辺と短辺
の異なる平行四辺形状に展開されたエキスパンド格子の
部分拡大平面図である。 【0022】本実施形態でも、ロータリー式により作製
されたエキスパンド格子を極板に使用する蓄電池につい
て説明する。 【0023】このロータリー式により作製されたエキス
パンド格子のマス目1cは、図10に示すように、集電
額部1aに隣接するほぼ三角形状のものを除けば、ほぼ
平行四辺形となる。即ち、各マス目1cは、この平行四
辺形の各頂点に位置する4つの結節部1eと、これらの
結節部1eの間を繋ぐ4本の格子桟1bとによって構成
される。 【0024】ロータリー式により作製された従来のエキ
スパンド格子のマス目1cは、図8に示したように、各
マス目1cが各辺の長さの等しいほぼ平行四辺形、即ち
ほぼひし形であり、このために、マス目1cを囲む4本
の格子桟1bの長さもほぼ等しかった。しかしながら、
本実施形態のエキスパンド格子は、図10に示すよう
に、各マス目1cが長さの異なる長辺と短辺を有するほ
ぼ平行四辺形であり、このマス目1cを囲む4本の格子
桟1bのうち、金属シート1の進行矢印Fの先になるほ
ど外側(図10では下方の展開方向)に向かって傾斜す
る2本の格子桟1b+の方が長く、進行矢印Fの先にな
るほど内側(図10では上方の集電額部1a側)に向か
って傾斜する2本の格子桟1b−は短く形成されいる。
また、長い方の格子桟1b+は、短い方の格子桟1b−
に対して102%以上、120%以下の長さとなるよう
に形成される。 【0025】上記のようにマス目1cを囲む格子桟1b
の長さが異なるエキスパンド格子をロータリー式により
作製するには、例えば図4に示した円板カッタ5の山部
5aの外周側への突出量を一つおきに大きく(山部5a
の突出形状に沿った周長を長く)すればよい。従来の山
部5aの突出量が等しい円板カッタ5でスリット1dの
形成を行うと、図6(a)に示したように、これらの山
部5aに押圧されて上下に突出変形する各格子桟1bの
長さは等しくなるが、突出量が大きい山部5aによって
押圧された格子桟1bは、上下方向への突出変形も大き
くなり、この変形の際に引き伸ばされて長くなる。この
ようにしてスリット形成工程を終えた金属シート1を展
開工程で展開すると、図10に示すように、長さの異な
る格子桟1bに囲まれたマス目1cの形状が長さの異な
る長辺と短辺を有するほぼ平行四辺形となる。また、こ
の際、長い方の格子桟1b+が金属シート1の進行矢印
Fの先になるほど外側に向かって傾斜する側となるよう
にしておく。 【0026】上記構成のエキスパンド格子は、ロータリ
ー式によるスリット形成工程では、長い方の格子桟1b
+が大きく変形されるが、展開工程では、既に長く引き
伸ばされているので、大きな張力が加わるのを避けるこ
とができるようになる。従って、各マス目1cを囲む2
本ずつの長い方の格子桟1b+と短い方の格子桟1b−
は、スリット形成工程と展開工程の双方で受ける応力を
ほぼ等しくすることができる。 【0027】また、短い方の格子桟1b−に対する長い
方の格子桟1b+の長さの割合は、各種のものについて
実施検討した結果、102%以上、120%以下のとき
に全ての格子桟1bの腐食が効果的に抑制されることが
判明した。これは、長さの割合が102%未満の場合
は、従来からのロータリー式によるエキスパンド格子と
の差がほとんどなく、展開工程における張力の不均衡に
よって長い方の格子桟1b+のみが腐食が進行しやすく
なるからであり、長さの割合が120%を超えた場合
は、展開工程で充分な展開が行われずに、長い方の格子
桟1b+が弛んだ状態となるからである。しかも、この
長い方の格子桟1b+の長さを106%以上、115%
以下とすれば、長い方の格子桟1b+と短い方の格子桟
1b−の腐食の進行の差を極めて少なくすることができ
る。 【0028】 【実施例】この実施例では、エキスパンド格子における
各マス目1cを囲む長い方の格子桟1b+の長さを10
0%から130%まで変えた場合における2種類の格子
桟1bの腐食量の比を調べた。 【0029】図4に示す円板カッタ5の山部5aの突出
量をすべて同じにしたものと、この山部5aの突出量を
1つおきに大きくしたものを複数組作製して円板カッタ
ロール6を組み立てた。そして、これらの円板カッタロ
ール6を用いてそれぞれスリット形成工程により金属シ
ート1にスリット1dを形成し、さらに展開工程によっ
て展開することによりエキスパンド格子を作製した。こ
れにより、エキスパンド格子の各マス目1cを囲む長い
方の2本の格子桟1b+の長さが短い方の2本の格子桟
1b−の100%から130%までのものがそれぞれ作
製された。ただし、全てのエキスパンド格子は、大きさ
が縦115mm、幅137mm、厚み0.9mmとし、
各マス目1cの形状を変更しても、エキスパンド格子の
1枚あたりの重量がほぼ一定になるようにマス目1cの
大きさを調節した。 【0030】上記マス目1cの形状の異なるエキスパン
ド格子は、全て活物質を充填した後、熟成、乾燥して正
極板とした。そして、これらの正極板と従来からの通常
の作製方法による負極板を、微孔性のポリエチレンを主
体としたセパレータと組み合わせてそれぞれ自動車用の
鉛蓄電池55D23(日本工業規格JISD5301)
を作製した。また、所定比重、所定量の希硫酸を注入し
化成を行うことでこれらの鉛蓄電池を完成させた。そし
て、これらの鉛蓄電池を使用して、60℃水槽中で、
4.8Aにより30日間充電する過充電試験に供した。
過充電試験完了後の鉛蓄電池を解体して正極板を取り出
し、流水中でその正極板を充分に水洗した後に、50℃
気相中で48時間乾燥後、その正極板をエポキシ樹脂に
含浸した。そしてエポキシ樹脂を切断してから切断面を
鏡面状になるまで研磨して、実体顕微鏡で格子の大きさ
を計測して腐食量を求めた。 【0031】上記試験結果を表1に示す。 【0032】 【表1】 【0033】この表1から分かるように、格子桟1b−
と格子桟1b+の長さが等しい場合(長さの割合が10
0%の場合)は、腐食量が65:35となって約2倍の
差があるのに対し、格子桟1b+の長さが長くなって1
02%から120%となる場合は、110%の場合をピ
ークとして腐食量の差が少なくなった。格子桟1b+と
格子桟1b−の腐食の進行に差があると、先に腐食され
た格子桟1bが早期に切断に至るが、腐食量に差がない
場合には、腐食の進行もほぼ等しくなるために、最も長
寿命となる。従って、この長寿命化を十分に高めるため
には、表1に示す腐食量の差を15%未満に抑えること
ができるように、格子桟1b+の長さを106%以上、
115%以下の範囲内とすることがさらに好ましい。た
だし、格子桟1b+の長さが130%となるものは、展
開時に長い方の格子桟1b+が充分に展開されずに弛ん
だ状態となり、格子の厚みが所定値を上回ったので、過
充電試験は実施しなかった。 【0034】上記実施例の他、エキスパンド格子の大き
さや、マス目1cの大きさ、金属シート1の合金組成、
電解液比重等を変更して同様の試験を実施したが、いず
れの場合も上記実施例とほぼ同様の結果を得た。 【0035】 【発明の効果】以上の説明から明らかなように、本発明
の蓄電池によれば、ロータリー式によるエキスパンド格
子の各マス目を囲む4本の格子桟の長さを変えることに
より、腐食の進行をほぼ均一にして、このエキスパンド
格子を極板に用いた蓄電池の寿命性能を向上させること
ができる。
【図面の簡単な説明】 【図1】従来例を示すものであって、レシプロ式による
エキスパンド格子の作製工程を模式的に示す斜視図であ
る。 【図2】従来例を示すものであって、レシプロ式により
作製されたエキスパンド格子の平面図である。 【図3】従来例を示すものであって、ロータリー式によ
るエキスパンド格子のスリット形成工程を示す側面図で
ある。 【図4】従来例を示すものであって、ロータリー式によ
るエキスパンド格子のスリット形成工程で用いる円板カ
ッタを示す(a)側面図と(b)B−B矢示平面図とこ
のB−B矢示部付近の(c)部分拡大側面図である。 【図5】従来例を示すものであって、図3のA−A矢示
縦断面正面図である。 【図6】従来例を示すものであって、ロータリー式のス
リット形成工程でスリットが形成されたエキスパンド格
子の(a)部分拡大側面図と(b)部分拡大平面図であ
る。 【図7】従来例を示すものであって、ロータリー式によ
るエキスパンド格子の展開工程を示す平面図である。 【図8】従来例を示すものであって、ロータリー式によ
り作製されたエキスパンド格子の平面図である。 【図9】従来例を示すものであって、ロータリー式の展
開工程で展開途上のエキスパンド格子の部分拡大平面図
である。 【図10】ロータリー式の展開工程でマス目が長辺と短
辺の異なる平行四辺形状に展開されたエキスパンド格子
の部分拡大平面図である。 【符号の説明】 1 金属シート 1b 格子桟 1c マス目 1d スリット

Claims (1)

  1. 【特許請求の範囲】 【請求項1】 金属シートに多数のスリットを千鳥状に
    形成し、この金属シートを幅方向に引き伸ばして各スリ
    ットをマス目に展開することにより、これらマス目を囲
    む4本ずつの格子桟を網状に繋げて格子体としたエキス
    パンド格子を極板に用いる蓄電池において、 各マス目を囲む4本の格子桟における対向するもの同士
    がほぼ同じ長さであり、これら対向する一方の2本の格
    子桟の長さに対する他方の2本の格子桟の長さが102
    %以上、120%以下であることを特徴とする蓄電池。
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WO2021241195A1 (ja) * 2020-05-29 2021-12-02 パナソニックIpマネジメント株式会社 非水電解質電池
JP7411942B2 (ja) 2020-05-29 2024-01-12 パナソニックIpマネジメント株式会社 非水電解質電池

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