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JP2003295598A - 画像形成装置 - Google Patents

画像形成装置

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Publication number
JP2003295598A
JP2003295598A JP2002102186A JP2002102186A JP2003295598A JP 2003295598 A JP2003295598 A JP 2003295598A JP 2002102186 A JP2002102186 A JP 2002102186A JP 2002102186 A JP2002102186 A JP 2002102186A JP 2003295598 A JP2003295598 A JP 2003295598A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
toner
image
image forming
forming apparatus
control
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2002102186A
Other languages
English (en)
Inventor
Masanori Shida
昌規 志田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2002102186A priority Critical patent/JP2003295598A/ja
Publication of JP2003295598A publication Critical patent/JP2003295598A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Dry Development In Electrophotography (AREA)
  • Electrostatic Charge, Transfer And Separation In Electrography (AREA)
  • Control Or Security For Electrophotography (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 正確な現像剤トナー濃度制御。 【解決手段】 磁性ブラシにより感光ドラムに帯電を行
う帯電装置を具備した画像形成装置で、環境により現像
装置内に混入される磁性粒子の量が異なる問題に対し
て、トナー濃度センサーの検出信号を調整する制御電圧
値の画像形成回数に対する変更量を各環境で変える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電子写真方式、静
電記録方式等によって像担持体上に形成された静電潜像
を現像して可視画像を形成する複写機、プリンタ、記録
画像表示装置、ファクシミリ等の画像形成装置に関し、
特に二成分現像剤のトナー濃度を適正に制御する現像剤
濃度制御装置を備えた画像形成装置に関するものであ
る。
【0002】
【従来の技術】一般に、電子写真方式や静電記録方式の
画像形成装置が具備する現像装置には、トナー粒子とキ
ャリア粒子を主成分とした二成分現像剤が用いられてい
る。特に、電子写真方式によりフルカラーやマルチカラ
ー画像を形成するカラー画像形成装置には、画像の色味
などの観点から、殆どの現像装置が二成分現像剤を使用
している。周知のように、この二成分現像剤のトナー濃
度(即ち、キャリア粒子及びトナー粒子の合計重量に対
するトナー粒子重量の割合。以下T/D比と称する)は
画像品質を安定化させる上で極めて重要な要素になって
いる。現像剤のトナー粒子は現像時に消費され、トナー
濃度は変化する。このため、現像剤濃度制御装置(AT
R)を使用して適時現像剤のトナー濃度を正確に検出
し、その変化に応じてトナー補給を行ない、トナー濃度
を常に一定に制御し、画像の品位を保持する必要があ
る。
【0003】このように現像により現像器内の現像剤濃
度が変化するのを補正するために、即ち、現像器に補給
するトナー量を制御するために、現像容器中のトナー濃
度の検知及び濃度制御装置は、従来さまざまな方式の物
が提案され実用化されている。
【0004】例えば、現像剤担持体(一般に現像スリー
ブが用いられる場合が多いので以下の説明では「現像ス
リーブ」と称す)、あるいは現像容器の現像剤搬送経路
に近接し、現像スリーブ上に搬送された現像剤あるいは
現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射率が、トナ
ー濃度により異なることを利用して、トナー濃度を検知
し制御する現像剤濃度制御装置、あるいは現像器の側壁
に磁性キャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけ
の透磁率を検知して電気信号に変換するインダクタンス
ヘッドを設置し、このインダクタンスヘッドからの検出
信号によって現像器内の現像剤のトナー濃度を検知し、
基準値との比較によりトナーを補給するようにしたイン
ダクタンス検知方式の現像剤濃度制御装置が使用されて
いる。
【0005】また像担持体(一般に感光体ドラムが用い
られる場合が多いので以下の説明では「感光体ドラム」
と称す)上に形成したパッチ画像濃度を、その表面に対
向した位置に設けた光源及びその反射光を受けるセンサ
ーにより読みとり、アナログ−ディジタル変換器でディ
ジタル信号に変換した後CPUに送り、CPUで初期設
定値と比較し、初期設定値より濃度が高ければ初期設定
値に戻るまでトナー補給が停止され、初期設定値より濃
度が低ければ初期設定値に戻るまで強制的にトナーが補
給され、その結果トナー濃度が間接的に所望の値に維持
される方式などがある。
【0006】しかし、現像スリーブ上に搬送された現像
剤あるいは現像容器内の現像剤に光を当てたときの反射
率からトナー濃度を検知する方式は、トナー飛散等によ
り検知手段が汚れてしまった場合、正確にトナー濃度を
検知できない等の問題がある。またパッチ画像濃度から
間接的にトナー濃度を制御する方式は複写機、或いは画
像形成装置の小型化に伴い、パッチ画像を形成するスペ
ースや検知手段を設置するスペースが確保できない等の
問題がある。
【0007】これに対し、インダクタンス検知方式は、
センサー単体のコストも安価な事に加え、上記のような
スペースの問題、トナー飛散による汚れの問題の影響を
受けないため、低コスト、小スペースの複写機、或いは
画像形成装置において、最適なトナー濃度検知方式とい
える。
【0008】上記インダクタンス検知方式の現像剤濃度
制御装置(以下『インダクタンス検知方式ATR』と称
す)は、例えば現像剤の見かけの透磁率が大きいと検知
された場合、一定体積内で現像剤中のキャリア粒子が占
める割合が多くなりトナー濃度が低くなったことを意味
するのでトナー補給を開始する、逆に見かけの透磁率が
小さくなった場合、一定体積内で現像剤中のキャリアが
占める割合が少なくなりトナー濃度が高くなったことを
意味するのでトナー補給を停止する、というような制御
に基づきトナー濃度を制御することになる。
【0009】また一般に、電子写真方式や静電記録方式
の画像形成装置が具備する、電子写真感光体・静電記録
誘電体などの像担持体の帯電処理手段として、一般にコ
ロナ帯電器が使用されてきた。近年は、低オゾン・低電
力等の利点を有することから、接触帯電装置、即ち被帯
電体に電圧を印加した帯電部材を当接させて被帯電体の
帯電を行う方式の装置の実用化がなされてきている。特
に、帯電部材として導電ローラを用いたローラ帯電方式
の装置が帯電の安定性という点から好ましく用いられて
いる。
【0010】しかし、上述のローラ帯電方式では、帯電
が帯電部材から被帯電体への放電により行われるため、
環境の変化による、帯電ローラおよび電子写真感光体の
電気抵抗の変動により、感光体の表面電位も変動する。
【0011】そこで、最近、環境変動の少ない帯電方式
として、特願平5−66150号公報等に、導電性の接
触帯電部材(帯電ファーブラシ、帯電磁気ブラシ、帯電
ローラー等)に電圧を印加し、トラップ準位となる導電
粉(SnO2等)を分散させた電荷注入層を表面に持つ
感光体に、感光体電位と同極の電荷を注入して接触帯電
を行う方法が開示されている。
【0012】この注入帯電方式は、環境依存性が少ない
だけでなく、放電を用いないため、印加電圧は感光体電
位と同程度で充分であり、また感光体の寿命を縮めるオ
ゾンを発生しない利点がある。
【0013】また、放電を用いた接触帯電では被帯電体
に所望の帯電電位Vsを得るために、その所望の帯電電
位Vsに放電開始電圧Vth(接触帯電部材に直流電圧
を印加して被帯電部材の帯電が開始するときの接触帯電
部材の印加電圧)を上乗せした直流バイアスVs+Vt
hを帯電部材に印加する必要があるが、電荷注入帯電で
は帯電部材に印加した直流バイアスとほぼ同じ帯電電位
Vsが得られるため、帯電用の電源のコストダウンも可
能になる。このような電荷注入方式の場合の接触帯電部
材としては、帯電、接触の安定性などの点から、磁気ブ
ラシ帯電部材やファーブラシ帯電部材が好ましく用いら
れる。
【0014】磁気ブラシ帯電部材は、給電電極を兼ねる
担持体に磁気拘束して形成保持させた導電性磁性粒子
(帯電用磁性キャリア)の磁気ブラシを有し、該磁気ブ
ラシを被帯電部材に接触させ、担持体に給電するもので
ある。より具体的には、導電性磁性粒子を直接マグネッ
ト、あるいはマグネットを内包するスリーブ上に磁気ブ
ラシとして磁気的に拘束させて保持させ、該磁気ブラシ
帯電部材を停止あるいは回転させながら磁気ブラシ部を
被帯電体に接触させ、かつ電圧を印加する事によって被
帯電体を帯電処理する。
【0015】ファーブラシ帯電部材は、給電電極を兼ね
る担持体に担持させた導電性繊維のブラシ部(ファーブ
ラシ部)を有し、該導電性繊維ブラシ部を被帯電体に接
触させ、担持体に給電するものである。
【0016】磁気ブラシ帯電部材とファーブラシ帯電部
材との対比においては、ファーブラシ帯電部材は、長期
使用、長期放置による毛倒れが生じた場合に帯電性が悪
化してしまい、また帯電の均一性がブラシ径の制約等か
ら不均一になりやすいのに対し、磁気ブラシ帯電部材で
はそのような現象は起きず、均一で安定した帯電を行う
ことが可能となる。
【0017】ところで、近年、装置の小型化が進んでき
たが、一般的な複写機の工程である、帯電、露光、現
像、転写、定着、クリーニングの各工程をそれぞれ小型
にするには限界があった。また、前記した転写残トナー
は、クリーナーにより回収されるが、この廃トナーは、
環境保護の面からも無いことが好ましい。
【0018】上記のクリーナーを取り外し、接触帯電器
により、感光ドラム上の転写残トナーを回収し、感光ド
ラムを所望の電位に帯電するとともに、回収トナーを感
光ドラム上に吐き出し、現像装置によって現像同時クリ
ーニングを行なうクリーナーレス装置も提案されてい
る。
【0019】ここでいう現像同時クリーニングとは、転
写時に感光ドラム上に若干残留したトナーを、接触帯電
部材で回収すると共に感光ドラム上に吐き出し、現像位
置でカブリ取りバイアス(Vback)によって回収す
る方法である。
【0020】ここでも接触帯電部材に上記磁気ブラシ帯
電器を用いれば、転写残トナーの回収性に有利である。
磁気ブラシ帯電器は、図14のように内部に固定マグネ
ット92が設けられた回転自在の非磁性スリーブ93上
に、比較的抵抗の低い磁性粒子94が磁界によってブラ
シ状に形成され、非磁性スリーブの回転に伴い磁性粒子
が搬送される。そして、非磁性スリーブに帯電電圧を印
加することにより、磁性粒子から電荷が感光ドラム上に
与えられ、感光ドラムは帯電電圧に応じた電位に帯電さ
れる。磁性粒子を用いると、一旦回収した転写残トナー
に対して、摩擦帯電による確実な電荷付与が行われるこ
とにより、感光ドラム上に吐き出したトナーを感光ドラ
ムに確実に付着させるだけでなく、現像部において回収
しやすい状態にすることができる。この方法によれば、
転写残トナーは、回収されて現像時に再び用いられるた
め、廃トナーをなくすことができる。また、スペースの
面でも利点が大きく、大幅に小型化が可能となる。
【0021】しかし、上記のような磁気ブラシ帯電装置
における問題点として、帯電磁気ブラシを構成している
帯電キャリアの像担持体表面への付着、流出が起こるこ
とがある。それが現像装置に回収されるとインダクタン
ス検知方式センサーを用いた現像装置では、画像的には
特に問題ない微量の帯電キャリア付着であっても、コピ
ー枚数が増え、現像装置内に蓄積されることで、現像キ
ャリアと帯電キャリアの透磁率が異なる場合に現像剤全
体の見かけの透磁率が変化し、インダクタンス検知方式
センサーによるT/D比制御に誤差が生じることがあ
る。
【0022】つまり帯電キャリアの透磁率が現像キャリ
アの透磁率より大きい場合は、現像容器中のトナー濃度
は基準トナー濃度と同レベルなのに、帯電キャリアが現
像剤中に混入する事で現像剤の平均透磁率が大きいとイ
ンダクタンス検知センサーには検知され、これは一定体
積内で現像剤中のキャリア粒子が占める割合が多くな
り、T/D比が低くなったと誤検知されトナー補給を開
始してしまい、適正なT/D比より高い濃度制御をして
しまう。逆に帯電キャリアの透磁率が現像キャリアの透
磁率より小さい場合は、帯電キャリアが現像剤中に混入
すると現像剤の平均透磁率は小さくなりインダクタンス
検知センサーの出力値は基準値に対し低く検知され、こ
れは一定体積内で現像剤中のキャリアが占める割合が少
なくなりT/D比が高くなったことを意味するのでトナ
ー補給を停止し、適正なT/D比より低い濃度制御をし
てしまう等の問題が起こる。前者の場合、トナー過補給
により、画像濃度が濃くなる問題や、トナー量増加に伴
い現像剤量が増加し、現像剤が現像容器から溢れてしま
う問題、あるいは現像剤中のトナー比率の増加に伴うト
ナー帯電量低下によりトナー飛散、画像カブリ等の問題
を引き起こす。一方後者の場合、現像剤中のトナー量減
少による画像劣化、画像濃度薄等の問題を引き起こす。
【0023】例えば、図15(b)に示すように、現像
剤の最適なT/D比8%においてインダクタンスヘッド
20からの検出信号の初期値が2.5Vで、そのT/D
比を維持できるように初期値を基準値に設定したとす
る。しかし画像形成動作が繰り返されるにつれ現像装置
内に帯電キャリアが徐々に蓄積されてくると、帯電キャ
リアの透磁率が現像キャリアの透磁率より大きい場合
は、現像剤の見かけの透磁率は図15(a)(i)の点
線のように徐々に大きくなっていき、帯電キャリアの透
磁率が現像キャリアの透磁率より小さい場合は図15
(a)(ii)の点線のように徐々に小さくなっていく
ことになる。よってインダクタンス検知センサーは、上
記透磁率変化に伴いその出力は、帯電キャリアの透磁率
が現像キャリアの透磁率よりも大きい場合は図15
(b)(i)の点線のように徐々に大きくなっていき、
帯電キャリアの透磁率が現像キャリアの透磁率よりも小
さい場合は図15(b)(ii)の点線のように徐々に
小さくなっていくことになる。しかし実際はインダクタ
ンス検知センサーではあくまでも初期の基準値2.5V
になるように(図15(b)(iii))トナー補給が
なされる結果、図15(c)に示すように、帯電キャリ
アの透磁率が現像キャリアの透磁率よりも大きい場合は
図15(c)(i)の点線のようにT/D比は徐々に高
くなってしまい、帯電キャリアの透磁率が現像キャリア
の透磁率よりも小さい場合は図15(c)(ii)の点
線のようにT/D比が徐々に低くなってしまうことにな
る。
【0024】詳しくは以下に説明する。5%Dutyの
画像形成時の現像装置への帯電キャリア混入量が約20
g/50000回程度で、該現像装置に搭載されたイン
ダクタンス検知センサーの検知感度(T/D比変化量に
対するセンサーの出力変化量)がT/D比1%の変化に
対して0.5V変化するセンサーを使用する。ここで基
準となるT/D比に対し、インダクタンス検知センサー
の検出信号を2.5Vに設定した場合に、その現像剤に
強制的に帯電キャリア20gを混入させると、現像剤の
見かけの透磁率が大きくなるので、初期の最適なT/D
比を維持した場合のインダクタンス検知センサーの検出
信号は初期の基準値2.5Vから3.5Vへ1V上昇し
てしまっていた。従って、実際は検出信号が2.5Vに
なるようにトナー補給がなされるため、結果的にトナー
補給が過剰に行われ、画像形成動作を50000回繰り
返した結果、最終的にはトナー濃度が最適なトナー濃度
8%から2%ずれてしまい、10%に制御されてしまっ
た。
【0025】この問題に対し、画像形成回数、枚数等か
ら現像装置に回収される帯電キャリア量を予測し、イン
ダクタンス検知センサーの初期の基準値を、画像形成動
作をある時間又は回数繰り返した時に設定し直すように
あらかじめCPU25(図6)に命令を設定しておき、
所定のタイミングでCPU25は基準信号値を新たに設
定する方法が提案されている。
【0026】具体的には、上記の現像装置において、画
像形成動作を25000回繰り返した時、もし帯電キャ
リアの混入量が画像形成動作に比例したとするとその量
は20g/50000回なので、10g/25000回
となる。インダクタンス検知センサーは帯電キャリアが
20g混入するとその値は1V変化するので、帯電キャ
リアが約5g混入したときにその値は0.5V変化する
ことになる。したがって画像形成が25000回繰り返
されたところでT/D比制御の基準信号値を3.0Vに
設定し直すように、あらかじめCPU25に命令を設定
しておく。設定しなおされた際、検出信号が3.0Vに
なるまでトナー補給が停止するため、それまでに生じて
いたトナー濃度の誤差が解消され、初期のT/D比8%
に制御し直されることになる。その結果画像形成動作を
50000回繰り返した時に同様に基準値を変更するこ
とで、画像形成50000回以後のT/D比を検出信号
の補正をしない場合と比べてトナー濃度制御の誤差を小
さくすることができる。
【0027】
【発明が解決しようとする課題】しかし、上記のように
画像形成回数、コピー枚数により、現像装置に回収され
る帯電キャリアの量を予測し、基準トナー濃度に対する
基準値を、新たな基準値として設定しなおす方法でトナ
ー濃度制御を行なうと以下のような問題が生じる。
【0028】図16(a)は、インダクタンス検知セン
サーの現像剤トナー濃度変化に対するセンサーの検出信
号の関係を示したグラフである。また、図16(b)は
[従来の技術]で説明した、基準トナー濃度に対する基
準値を、画像形成枚数に対して新たな基準値として再設
定する手段の、画像形成枚数に対する基準値の変化の履
歴を示したものである。図16(a)のように、インダ
クタンス検知センサーは検出信号の出力範囲が0〜5V
の場合、中心値である2.5Vから下限は1V、上限は
4V付近までトナー濃度変化量に対するセンサーの出力
変化量(以下センサー感度と称す)は1:1の傾きを示
すが、それ以上になるにつれ感度は鈍り、センサー感度
は一定の傾きを示さなくなる。このような特性をもつイ
ンダクタンス検知センサーにおいて、上述した基準トナ
ー濃度に対する基準値を画像形成枚数に対して新たな基
準値として設定しなおす手段を実施すると、画像枚数が
増し現像容器に回収される注入キャリア量が増え、基準
値の再設定を繰り返すとセンサー感度が一定でなく、且
つ感度が小さい領域でトナー濃度制御を行わなければな
らない。
【0029】例えば、図中領域Bではトナー濃度1%の
変化に対し0.5Vセンサーの検出信号値が変動する。
それに対し、領域A、Cではトナー濃度1%の変化に対
しセンサーの検出値は0.25Vしか変動しない。つま
り、トナー濃度が1%ずれたとしても0.25Vしか変
動しないため、検出信号は0.25V分(トナー濃度で
0.5%分)の補給を行うような信号を出してしまう。
このように消費したトナー量に対し、補給量が少なくな
るため、領域A,Cにおいては領域Bに対し、トナー消
費によってトナー濃度が下がった現像剤を基準のトナー
濃度に復帰させるまでの時間が遅くなってしまう。この
ような場合、高濃度の原稿が連続すると、現像剤中のト
ナー消費に対し、トナー補給が追いつかず現像剤トナー
濃度が極端に低くなり、原稿画像薄いの画像不良を引き
起こす。
【0030】この様な問題は、画像形成枚数が増え、帯
電磁気ブラシの磁性キャリアが現像容器中に蓄積される
ことから生じることから、磁気ブラシ注入帯電方式で像
担持体への帯電を行う画像形成装置の現像装置の長寿命
化を実現するのに大きな問題となる。[従来の技術]の
例でいうと、5%Dutyの画像形成時の現像装置への
帯電キャリア混入量が約20g/50000回程度であ
り、使用するインダクタンス検知センサーの検知感度
(T/D比変化量に対するセンサーの出力変化量)がT
/D比1%の変化に対して0.5V変化するものを使用
する。ここで基準となるT/D比に対し、インダクタン
ス検知センサーの検出信号を2.5Vに設定した場合
に、その現像剤に強制的に帯電キャリア20gを混入さ
せると、現像剤の見かけの透磁率が大きくなるので、初
期の最適なT/D比を維持した場合のインダクタンス検
知センサーの検出信号は初期の基準値2.5Vから3.
5Vへ1V上昇してしまっていた。このような画像形成
装置の現像器の画像形成回数を75000回、1000
00回に増やすと、インダクタンス検知センサーの初期
値は4.0Vを超えてしまい、新たに設定される基準値
も4.0Vを超えてしまう。
【0031】また、インダクタンス検知センサーの検出
信号の出力範囲内で上限値、下限値(例えば図では上限
値4.0V、下限値1.0V)を設定し、現像剤トナー
濃度の異常検知手段として使用する方法が提案されてい
る。これは、「トナー補給手段のトナー過補給によりト
ナー濃度が異常に上昇し、センサーの検出信号が1.0
Vよりも下がった」、或いは「帯電磁気ブラシを構成し
ている磁性粒子の像担持体表面への大量付着し、現像器
に回収されセンサーの検知信号値が4.0V以上になっ
てしまった」等の事故に対し、異常を検知した時点で画
像形成動作を停止するというものである。この様な提案
に対しても、基準トナー濃度に対する基準値を設定し直
していく手段を用いることで、画像形成枚数が増え基準
値が4.0V近傍に設定された場合、正常なトナー濃度
にもかかわらず検出信号値が上限値を超えてしまい、異
常を検知してしまう誤動作が発生し、異常検知手段とし
て使用できなくなる問題点も生じる。
【0032】さらに本発明者等の検討によれば、帯電キ
ャリアの感光体ドラムへの付着量は使用されている環境
毎によって変化することが分かっている。
【0033】例えば低湿環境下においては、帯電キャリ
ア及び感光体ドラムは共に抵抗が高くなっており、帯電
キャリアによる感光体ドラムへの電荷の注入効率が低下
するために、帯電装置に印可したバイアスよりも感光体
ドラム表面の帯電電位が低下してしまう。そのために帯
電キャリア先端と、感光体ドラム表面の間に電位差がつ
き、帯電キャリアが感光体ドラムに付着しやすい。
【0034】従って本発明の目的は、各環境毎で異なる
帯電キャリアの混入量を予測し、インダクタンス検知セ
ンサーのトナー濃度制御の基準値を変えることなく、誤
差が少ない画像形成装置を提供することである。
【0035】
【課題を解決するための手段】上記目的は、本発明に係
る画像形成装置により達成される。要約すれば、本発明
は、像担持体に対向した磁性粒子による帯電部材を該像
担持体に当接させ、帯電バイアスを該帯電部材へ印加す
ることで該像担持体の帯電を行う帯電装置と、帯電した
該像担持体に静電潜像を形成する露光装置と、該静電潜
像をトナー粒子と該帯電部材に使用した磁性粒子と透磁
率の異なる磁性キャリア粒子から成る二成分現像剤を用
いて可視画像を形成するとともに、前記二成分現像剤の
見かけの透磁率を検知し、検出信号を出力するトナー濃
度センサーを有し、該検知結果に基づく検出信号と、そ
の基準値との比較結果からトナー補給制御の基準値を元
にトナー補給手段を動作させる現像剤トナー濃度制御装
置を有する現像装置と、該可視画像を転写材に転写する
転写装置を具備し、該トナー濃度センサーは、その検出
信号をトナー濃度センサーに入力される制御信号値を変
更することで調整可能な制御手段を有し、画像形成装置
の動作時間に伴い、像担持体に付着した該帯電部材の磁
性粒子が現像容器中に溜まることによるトナー濃度セン
サーの検出信号変化に対し、該制御手段の制御信号値を
変更する画像形成装置において、制御値変更手段によっ
て補正される制御信号値の変更量が、画像形成装置に付
属する温湿度センサーによって判断される環境によって
異なることを特徴とする画像形成装置。
【0036】
【作用】本発明によれば、磁気ブラシ帯電に用いている
帯電キャリアが、画像形成動作が繰り返されることで帯
電キャリア付着等により現像装置内への帯電キャリアの
混入が蓄積された場合において、帯電キャリアと現像キ
ャリアの透磁率の相違により最適なトナー濃度である現
像剤全体の平均透磁率が徐々に変化しても、インダクタ
ンス検知センサーの検出信号を制御値を変更することに
より調整する制御手段により、検出信号を調整すること
で、初期に設定したトナー濃度制御の基準値を変えるこ
とがなく、画像形成動作が繰り返されていっても常にト
ナー補給が適切に行われるため、より誤差の少ないT/
D比制御が可能となる。さらにインダクタンス検知セン
サーの検出信号の制御テーブルを各環境ごとに持つこと
で、各環境ごとに現像装置内への帯電キャリアの混入量
が異なっても、正確なトナー濃度制御を行うことが出来
る。
【0037】
【発明の実施の形態】(実施形態1)図1、図2に、本
発明が適用できる、電子写真方式画像形成装置の概略構
成図を示す。この、画像形成装置は矢印方向に回転する
感光ドラム1を備え、その周囲には、帯電器2、転写用
放電器3、および感光ドラムの図上方に配置したレーザ
ービームスキャナー等(図示せず)からなる画像形成手
段から構成されている。CCD等の光電変換素子を有す
る原稿読み取り装置は、原稿の白黒画像情報に対応する
画像信号を出力する。レーザービームスキャナーに内蔵
された半導体レーザーは、この画像信号に対応して制御
され、レーザービーム5を射出する。なお、電子計算機
からの出力信号もプリントアウトすることができる。
【0038】この画像形成装置全体のシーケンスは、ま
ず感光体ドラムが、帯電器によって一様に帯電される。
感光体は、矢示の時計方向に150mm/sec.のプ
ロセススピード(周速度)で回転する。
【0039】次に画像信号により変調されたレーザー光
5により走査露光が行われ、感光ドラム1上に静電潜像
が形成され、現像器6によってこの静電潜像は反転現像
される。本実施形態では現像剤として非磁性トナーと磁
性キャリアを混合した現像剤による、2成分接触現像方
式を用いることで、磁気ブラシ帯電器から吐き出された
トナーの回収性を向上させている。また前記の工程をイ
エロー、マゼンダ、シアン、ブラックの4色の画像につ
いて行うことによって、フルカラー画像を得ることがで
きる。
【0040】感光ドラム上のトナー像は、給紙カセット
7から取り出され、給紙ローラ、給紙ガイドを経由して
進行した紙などの転写材8に、転写帯電器(コロナ帯電
器)3により転写される。転写されずに感光ドラム1表
面に残ったトナーは磁気ブラシ帯電器2に一時的に回収
される。その後、感光ドラム1は前露光により除電さ
れ、再び、静電潜像の形成を行う。
【0041】一方、トナーが転写された転写材8は、搬
送ベルトで定着器(熱ローラ定着器)9に送られ、画像
の定着が行われる。
【0042】次に、図3を用いて本発明で用いる帯電器
について説明する。
【0043】帯電器2は容器10と、内部に固定磁石1
1を有している非磁性材料からなるスリーブ12と、感
光体1に接触して電荷を注入する磁性粒子13、磁性粒
子をスリーブ表面に均一の厚さにコートする規制ブレー
ド14から構成されている。
【0044】非磁性ステンレス製のスリーブ12は、感
光ドラム1と同じ時計方向に225mm/sec.の周
速で回転している。
【0045】非磁性ステンレス製の規制ブレード14
は、スリーブ表面とのギャップが約900μmになるよ
うに配置されている。
【0046】スリーブ内に固定配置されている磁石11
は、スリーブと感光ドラムの最近接位置から感光ドラム
回転方向上流10°に磁極(主極)を配置してある。こ
の主極は、最近接位置との角度(図ではθ)を感光ドラ
ム回転方向上流20°から下流10°の範囲に入るよう
にすることが望ましく、上流15°〜0°であればさら
に良い。それより下流だと主極位置に磁性粒子が引きつ
けられ、帯電ニップの感光ドラム回転方向下流側に磁性
粒子の滞留が発生しやすくなり、また上流すぎると、帯
電ニップを通過した磁性粒子の搬送性が悪くなり、滞留
が発生しやすくなる。また、帯電ニップ部に磁極がない
場合は、磁性粒子に働くスリーブへの拘束力が弱くな
り、磁性粒子が感光ドラムに付着しやすくなるのは明ら
かである。ここで述べている帯電ニップは、帯電時に磁
性粒子が感光ドラムと接触している領域を示す。
【0047】本実施形態では、磁性粒子として、焼結し
た強磁性体(フェライト)を還元処理したものを用いた
が、他に樹脂と強磁性体粉を混練して粒子状に成形した
もの、もしくはこれに抵抗値調節のために導電性カーボ
ン等を混ぜたものや、表面処理を行ったものも同様に用
いることができる。この磁性粒子は感光体に電荷を良好
に注入する役割と、感光体上に生じたピンホールなどの
欠陥に帯電電流が集中してしまうことに起因して生じる
帯電部材及び感光体の通電破壊を防止する役割を兼ね備
えていなければならない。
【0048】従って、帯電部材の抵抗値は1×10Ω
〜1×10Ωであることが好ましく、特には1×10
Ω〜1×10Ωであることが好ましい。帯電部材の
抵抗値が1×10Ω未満ではピンホールリークが生じ
やすくなる傾向があり、1×10Ωを超えると良好な
電荷の注入がしにくくなる傾向にある。また、抵抗値を
上記範囲内に制御するためには、本発明の磁性粒子の体
積抵抗値は1×10Ω・cm〜1×10Ω・cmで
あることが好ましく、特には1×10Ω・cm〜1×
10Ω・cmであることが好ましい。
【0049】本発明の磁性粒子の平均粒径及び粒度分布
測定におけるピークは5〜100μmの範囲にあること
が、粒子表面の汚染による帯電劣化防止の観点から好ま
しい。また、帯電部材の抵抗値は、1×10Ω・cm
であり、帯電バイアスのDC成分として−700vを印
加することで、感光ドラムの表面電位も約−700vと
なった。
【0050】次に本実施形態で述べる現像装置について
図4を用いて説明する。
【0051】現像器44は感光体ドラム1に対向して配
置されており、その内部は垂直方向に延在する隔壁51
によって第1室(現像室)52と第2室(撹拌室)53
とに区画されている。第1室52には矢印方向に回転す
る非磁性の現像スリーブ54が配置されており、この現
像スリーブ54内にマグネット55が固定配置されてい
る。現像スリーブ54はブレード56によって層厚規制
された二成分現像剤(磁性キャリアと非磁性トナーを含
む)の層を担持搬送し、感光体ドラム1と対向する現像
領域で現像剤を感光体ドラム1に供給して静電潜像を現
像する。現像効率、即ち潜像へのトナーの付与率を向上
させるために、現像スリーブ54には電源57から直流
電圧を交流電圧に重畳した現像バイアス電圧が印加され
ている。
【0052】第1室52及び第2室53にはそれぞれ現
像剤撹拌スクリュー58及び59が配置されている。ス
クリュー58は第1室52中の現像剤を撹拌搬送し、ま
た、スクリュー59は、後述するトナー補給槽のトナー
排出口61から搬送スクリュー62の回転によって供給
されたトナー63と既に現像器内にある現像剤43とを
撹拌搬送し、トナー濃度を均一化する。隔壁51には図
4における手前側と奥側の端部において第1室52と第
2室53とを相互に連通させる現像剤通路(図示せず)
が形成されており、上記スクリュー58、59の搬送力
により、現像によってトナーが消費されてトナー濃度の
低下した第1室52内の現像剤が一方の通路から第2室
53内へ移動し、第2室53内でトナー濃度の回復した
現像剤が他方の通路から第1室52内へ移動するように
構成されている。
【0053】本実施形態では、静電潜像の現像により現
像器44内の現像剤濃度が変化するのを補正するため
に、即ち、現像器44に補給するトナー量を制御するた
めに、現像器44の第1室(現像室)52の底壁にイン
ダクタンスヘッド20が設置され、このインダクタンス
ヘッド20からの検出信号によって現像器44内の、具
体的には第1現像室52内の、現像剤43の実際のトナ
ー濃度を検知し、基準値との比較によりトナーを補給す
るようにしたインダクタンス検知方式ATRが設けられ
ている。
【0054】本発明で使用されるトナー粒子は、球形重
合トナーで、その製法は、本実施形態に於いては、重合
法のモノマーに着色剤及び荷電制御剤を添加したモノマ
ー組成物を水系の媒体中で懸濁し重合させることで球形
状のトナー粒子を得た。この方法は安価に球形状のトナ
ーを作製するには好適である。
【0055】本発明で使用される現像キャリア粒子は、
低磁化キャリアが用いられており、上記球形重合トナー
との組み合わせで高画質化が達成される。低磁化キャリ
アを使用するメリットは隣り合う磁気ブラシの磁気的な
相互作用が低磁化量のために小さく、その結果磁気ブラ
シの穂が緻密にかつ短くなることにより、磁気ブラシが
潜像上のトナー付着面をソフトにはくので、現像トナー
がかき取られる、いわゆるスキャベンジングを防ぎ、画
像として解像度の高いものを提供できる。
【0056】本実施形態で使用される現像キャリア粒子
の非抵抗は、現像部での感光ドラムに対する給電を防止
するために帯電器に使用される磁性粒子に対し1×10
13Ω・cm程度の高抵抗なものを使用する。
【0057】また、本実施形態では現像キャリア粒子と
帯電キャリア粒子の透磁率が異なり、帯電キャリア粒子
の透磁率が現像キャリア粒子の透磁率に対し2倍の物を
使用する。
【0058】さて上述したように、二成分現像剤は磁性
キャリアと非磁性トナーを主成分としており、現像剤4
3のトナー濃度(キャリア粒子及びトナー粒子の合計重
量に対するトナー粒子重量の割合)が変化すると磁性キ
ャリアと非磁性トナーの混合比率による見かけの透磁率
が変化する。この見かけの透磁率をインダクタンスヘッ
ド20によって検知して電気信号に変換すると、図5に
示すように、この電気信号はトナー濃度に応じてほぼ直
線的に変化する。即ち、インダクタンスヘッド20から
の出力電気信号は現像器44内の二成分現像剤のトナー
濃度に対応する。このインダクタンスヘッド20からの
出力電気信号の処理について図6を用いて説明する。イ
ンダクタンスヘッド20からの出力電気信号を比較器2
1の一方の入力に供給する。この比較器21の他方の入
力には、基準電圧信号源22から、現像剤43の規定の
トナー濃度(初期設定値におけるトナー濃度)における
見かけの透磁率に対応する基準電気信号が入力されてい
る。従って、比較器21は規定トナー濃度と現像器内の
実際のトナー濃度とを比較することになるから、両入力
信号の比較結果として、比較器21の検出信号はCPU
67に供給される。
【0059】CPU67は、比較器21からの検出信号
に基づいて、次回のトナー補給時間を補正するように制
御する。例えば、インダクタンスヘッド20によって検
出された現像剤43の実際のトナー濃度が規定値よりも
小である場合には、つまり、トナーが補給不足である場
合には、CPU67は不足分のトナーを現像器44に補
給するようにトナー補給槽60の搬送スクリュー62を
作動させる。即ち、比較器21からの検出信号に基づい
て、不足分のトナーを現像器44に補給するに要するス
クリュー回転時間を算出し、モータ駆動回路69を制御
してその時間だけモータ70を回転駆動し、不足分のト
ナーを現像器44に補給する。また、インダクタンスヘ
ッド20によって検出された現像剤43の実際のトナー
濃度が規定値よりも大である場合には、つまり、トナー
が過剰補給である場合には、CPU67は比較器21か
らの検出信号に基づいて現像剤中の過剰トナー量を算出
する。そして、その後の原稿による画像形成に際して
は、この過剰トナー量が無くなるようにトナーを補給さ
せるか、或は過剰トナー量が消費されるまでトナーを補
給せずに画像を形成させ、即ち、トナー無補給で画像を
形成して過剰トナー量を消費させ、過剰トナー量が消費
されたらトナー補給動作を前述の通り行なわせる等の制
御を行なう。
【0060】次に、図7のフロチャートを参照して上記
動作についてさらに説明する。
【0061】まず画像形成装置をスタートさせると、ブ
ロックS502でトナー濃度検出がスタートする。ブロ
ックS503にてインダクタンスヘッドからの検出電圧
信号aを比較器21に入力し、ブロックS504で比較
器21にて基準電圧信号源22による基準電圧信号bと
比較され、ブロックS505にてその検出信号差(a−
b)をCPU67に送る。ブロックS506ではCPU
67において(a−b)>0かどうかを判断し、トナー
濃度が基準値より低い場合(YES)、ブロックS50
7でトナー補給時間が決定される。ブロックS508で
コピー動作が開始された後、ブロックS509でブロッ
クS507で決定されたトナー補給時間だけ像間でトナ
ー補給が行われスタートに戻る。またブロックS506
でトナー濃度が基準値より高い場合(NO)、ブロック
S510のコピー動作が開始され、トナーが補給されな
いでスタートに戻る。なおトナー濃度検出のタイミング
はコピー動作再開直前でも、コピー動作中でも構わな
い。例えば、画像形成装置動作1枚目はコピー動作再開
直前、それ以後はコピー動作中に検出しても構わない。
【0062】本実施形態に用いているインダクタンス検
知方式ATRにおいては、最適なトナー濃度(本実施形
態では8%である。この値より高すぎるとトナーの飛散
等が生じ、低すぎると画像濃度が薄くなる等の問題が生
じることがある。)における検出信号の基準値を2.5
Vになるように調整しており、基準値よりセンサーの検
出信号が大きければ(例えば3.0V)トナーを補給
し、センサーの検出信号が小さければ(例えば2.0
V)トナー補給を停止することになっているが、本発明
は当然上記の信号処理に限定されるものではなく、回路
の構成を変更して基準値が2.5V以外の値であっても
よく、またトナー濃度が最適値より低いときセンサーの
基準値よりセンサーの検出信号が小さくなるようにし、
トナー濃度が最適値より高いときセンサーの検出信号が
大きくなるようにしても構わない。
【0063】また、本発明に使用されるインダクタンス
検知センサーは、以下の機能を備えたものを使用する。
図8は本発明で使用されるトナー濃度センサーの検出信
号値を調整する直流電圧(以下制御電圧、図中ではVc
ont)とトナー濃度センサーの出力(Vout)の関
係を示したグラフである。このように本発明に使用され
るインダクタンス検知センサーは、一定のトナー濃度で
あっても制御電圧値を変更することによりトナー濃度セ
ンサーの検出信号値をセンサーの出力範囲内で変化させ
ることが出来る。
【0064】さて上記のような構成においては、発明が
解決しようとする課題のところで述べたように、磁気ブ
ラシ帯電装置における問題点として、帯電磁気ブラシを
構成している磁性粒子の像担持体表面への磁性キャリア
付着、流出が起こることがある。それが現像装置に回収
されるとインダクタンス検知方式センサーを用いた現像
装置では、画像的には特に問題ない微量の注入キャリア
付着であっても、コピー枚数が大量になるにつれ、現像
装置内に蓄積されることで、現像キャリアと注入キャリ
アの透磁率が異なる場合に現像剤全体の見かけの透磁率
が変化し、インダクタンス検知方式センサーによるトナ
ー濃度制御に誤差が生じることがある。
【0065】また、前述したように本発明者らの検討で
は、本実施形態に示した画像形成装置は各環境毎に帯電
キャリアの現像装置への混入量が異なることが分かって
いる。
【0066】具体的には図9に示すように、低湿になる
ほど、厳密には空気中の絶対水分量が少ないほど帯電キ
ャリア、感光体ドラムの抵抗が高くなるため、前記に示
した理由により帯電キャリア付着及び現像剤への混入が
増加することになる。
【0067】以下に、上記問題に対する本発明の具体的
な説明をする。本発明の特徴はインダクタンス検知セン
サーの検出信号を調整する制御電圧値を画像形成時間、
或いは画像形成回数によって新しく設定することを特徴
とする。
【0068】例えば、図10(a)に示すように制御電
圧値0.1Vの変化に対しセンサーの検出信号が0.2
5V変化し、トナー濃度1%の変化に対してトナー濃度
センサーの検出信号が0.5V変化する(図10
(b))インダクタンス検知センサーを使用する。この
インダクタンス検知センサーを、温度25℃/湿度50
%の環境下で5%Dutyの画像形成時の現像装置への
帯電キャリア混入量が約20g/50000回程度であ
る画像形成装置の現像装置に設置する。トナー濃度制御
の初期値(基準値)は、現像剤の最適なトナー濃度8%
でインダクタンスヘッド20からの検出信号が制御電圧
値を調整して2.5Vになるように設定する。この様に
設定されたインダクタンス検知センサーを設置した現像
容器中の現像剤に帯電キャリア20gを強制混入させる
と、現像剤の見かけの透磁率が大きくなり、初期の最適
なT/D比を維持した場合のインダクタンス検知センサ
ーの検出信号は初期の基準値2.5Vから3.5Vへ1
V上昇してしまう。従って、実際は検出信号が2.5V
になるようにトナー補給がなされるため、結果的にトナ
ー補給が過剰に行われ、本画像形成装置に用いたインダ
クタンス検知センサーの感度は0.5V/%(図10
(b))なので、画像形成動作を50000回繰り返し
た結果、最終的にはトナー濃度が最適なトナー濃度8%
から2%ずれてしまい、10%に制御されてしまった。
【0069】この誤動作に対し、インダクタンス検知セ
ンサーの初期の基準値が2.5Vであったものを、画像
形成動作を25000回繰り返した時、もし帯電キャリ
アの混入量が画像形成動作に比例したとするとその量は
20g/50000回なので、10g/25000回と
なる。インダクタンス検知センサーは帯電キャリアが2
0g混入するとその値は1V変化するので、帯電キャリ
アが約10g混入したときはその値は0.5V変化する
ことになる。この時点でトナー濃度は1%の誤差が生じ
ることになる。インダクタンス検知センサーの検出信号
は制御電圧値0.1Vの変化で0.25V変化するの
で、画像形成枚数25000回のタイミングで制御電圧
値を0.2V下げ12.3Vにすることで、出力値を
2.5Vから2Vに設定し直すように、あらかじめCP
U25に命令を設定しておく。インダクタンス検知セン
サーの検出信号を2.0Vにすることで、検出信号がト
ナー濃度制御の基準値である2.5Vになるまでトナー
補給が行われないため、トナー1%分の誤差が解消さ
れ、初期のトナー濃度8%に制御し直されることにな
る。更に画像形成動作を50000回繰り返した時に制
御電圧値を更に0.2V下げることで、画像形成動作を
50000回以後のトナー濃度を基準トナー濃度である
8%程度と、検出信号の補正をしない場合(図11i
i))と比べてトナー濃度制御の誤差を無くすことがで
きる(図11(i))。
【0070】また、上記画像形成装置を23℃/5%の
環境下で画出しを行った場合、現像器への帯電キャリア
混入量は図9より約30g/50000枚となる。よっ
てこの環境下では25000枚での帯電キャリア混入量
が15gで、帯電キャリア15gの混入によりインダク
タンス検知センサーの出力変化分は0.75Vとなるの
で、インダクタンス検知センサーの制御電圧補正量を
0.3V下げる命令を、50000枚時には制御電圧値
をさらに0.3V下げる命令をCPU25に設定してお
く。
【0071】このように本発明においては、インダクタ
ンス検知センサーの制御電圧値を、画像形成動作がある
時間又は回数繰り返した時に設定しなおされるようにあ
らかじめCPU25に命令を設定しておく。制御電圧値
を設定しなおす時の補正量は各環境毎に異なるように設
定され、CPU25は所定のタイミングで制御電圧信号
源から出力される制御電圧値を新たに設定する。
【0072】各環境ごとに画像形成回数に対する制御電
圧の補正量をCPU25に設定しておき、図示しない環
境センサーからの出力に基づき制御電圧補正量を選択す
ることで、より正確なトナー濃度制御を行うことが出来
る。
【0073】上記実施形態においては、画像枚数に対し
て制御電圧を設定しなおすタイミングを25000枚に
一回としたが、規定されるものではなく、タイミングを
早くすることでより正確なトナー濃度制御を行うことも
できる。
【0074】さらに、本実施形態では画像形成枚数を制
御電圧の設定タイミングとしたが、画像形成装置の動作
時間を制御電圧の設定タイミングとすることも出来る。
【0075】(実施形態2)上記の実施形態1における
制御電圧信号源22によって新たに設定された制御電圧
値を画像形成時間、画像形成枚数により適宜、図12
(a)に示すように線形的に新たに設定し直すことでよ
り精度の高いトナー濃度制御が可能となった。(図12
(b))。
【0076】(実施形態3)帯電キャリアはその粒径の
分布にある程度の広がりを持っており、本発明者らの検
討では微小な物から帯電キャリア付着しやすいことが分
かっている。そのような微小帯電キャリアは特に画像形
成動作の時間又は回数が初期のうちにキャリア付着して
しまい初期現像剤の見かけの透磁率変化は大きくなるも
のと考えられる。その後帯電装置内に微小帯電キャリア
が減少してくると現像剤の見かけの透磁率変化は徐々に
小さくなり、非線形的に変化していくことが考えられる
(図13(a))。
【0077】従って上記の実施形態1における制御電圧
信号源22によって新たに設定された制御電圧値を画像
形成時間、画像形成枚数で適宜、図13(b)に示すよ
うに新たに設定し直すことでより精度の高いトナー濃度
制御が可能となった。(図13(c))。
【0078】なお、今まで説明してきた各実施形態で
は、本発明を電子写真方式のディジタル複写機に適用し
た場合を示したが、本発明は実施形態以外の電子写真方
式、静電記録方式等の種々の複写機、プリンタ等の画像
形成装置に等しく適用できるものである。例えば、本発
明は画像の濃淡表現をディザ法で行なう画像形成装置に
も適用できるし、また、原稿のコピーではなく、コンピ
ュータ等から出力された画像情報信号によりトナー像を
形成する画像形成装置にも本発明は適用できる。さら
に、画像形成装置や制御系の構成等について必要に応じ
て種々の変形及び変更がなし得ることは言うまでもな
い。
【0079】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明によれ
ば、上記目的は、本発明に係る画像形成装置により達成
される。要約すれば、本発明は、像担持体に対向した磁
性粒子による帯電部材を該像担持体に当接させ、帯電バ
イアスを該帯電部材へ印加することで該像担持体の帯電
を行う帯電装置と、帯電した該像担持体に静電潜像を形
成する露光装置と、該静電潜像をトナー粒子と該帯電部
材に使用した磁性粒子と透磁率の異なる磁性キャリア粒
子から成る二成分現像剤を用いて可視画像を形成すると
ともに、前記二成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、
検出信号を出力するトナー濃度センサーを有し、該検知
結果に基づく検出信号と、その基準値との比較結果から
トナー補給制御の基準値を元にトナー補給手段を動作さ
せる現像剤トナー濃度制御装置を有する現像装置と、該
可視画像を転写材に転写する転写装置を具備し、該トナ
ー濃度センサーは、その検出信号をトナー濃度センサー
に入力される制御信号値を変更することで調整可能な制
御手段を有し、画像形成装置の動作時間に伴い、像担持
体に付着した該帯電部材の磁性粒子が現像容器中に溜ま
ることによるトナー濃度センサーの検出信号変化に対
し、該制御手段の制御信号値を変更する画像形成装置に
おいて、制御値変更手段によって補正される制御信号値
の変更量が、画像形成装置に付属する温湿度センサーに
よって判断される環境によって異なることを特徴とする
ことで、磁気ブラシ帯電に用いている帯電キャリアが、
画像形成動作が繰り返されることで帯電キャリア付着等
により現像装置内への帯電キャリアの混入が蓄積された
場合において、帯電キャリアと現像キャリアの透磁率の
相違により最適なトナー濃度である現像剤全体の平均透
磁率が徐々に変化しても、インダクタンス検知センサー
の検出信号を、その制御値を変更することにより調整す
る制御手段により、検出信号を調整することで、初期に
設定したトナー濃度制御の基準値を変えることがなく、
画像形成動作が繰り返されていっても常にトナー補給が
適切に行われるため、より誤差の少ないT/D比制御が
可能となる。さらにインダクタンス検知センサーの検出
信号の制御テーブルを各環境ごとに持つことで、各環境
ごとに現像装置内への帯電キャリアの混入量が異なって
も、正確なトナー濃度制御を行うことが出来る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る画像形成装置の全体構成を示す説
明図である。
【図2】本発明に係る画像形成装置における画像形成部
の詳細図である。
【図3】図2の画像形成部が具備する帯電器の概略構成
を示す概略断面図である。
【図4】図2の画像形成部が具備する現像器の概略構成
を示す概略断面図である。
【図5】現像剤のトナー濃度の変化によってインダクタ
ンスヘッドからの検出信号が変化する状態を示す特性図
である。
【図6】本発明のインダクタンス検知センサーによるト
ナー補給制御を説明した図である。
【図7】本発明の一実施形態の基本動作を説明するため
のフローチャートである。
【図8】本発明のインダクタンス検知センサーによる制
御電圧とセンサー出力の関係を説明した図である。
【図9】実施形態1における画像形成装置の動作回数と
現像器に混入される帯電キャリア量を環境ごとに示した
グラフである。
【図10】実施形態1におけるトナー濃度センサーの制
御電圧値とトナー濃度センサーの検出信号の関係と、ト
ナー濃度変化に対するトナー濃度センサーの関係を示し
たものである。
【図11】実施形態1における画像形成装置の動作回数
と現像剤のトナー濃度の関係を簡便に表したものであ
る。
【図12】実施形態2における画像形成装置の動作回数
とインダクタンス検知センサーの基準信号値、及び現像
剤のトナー濃度の関係を簡便に表したものである。
【図13】実施形態3における画像形成装置の動作時間
と現像剤の見かけの透磁率、インダクタンス検知センサ
ーの基準信号値、及び現像剤のトナー濃度の関係を簡便
に表したものである。
【図14】磁気ブラシ帯電器の概略構成を示す概略断面
図である。
【図15】従来技術における帯電キャリアの混入に対す
る現像剤透磁率変化、センサー出力変化、トナー濃度変
化を表したものである。
【図16】従来技術におけるトナー濃度変化に対するト
ナー濃度センサー検出信号の変化と、画像形成回数に対
する基準信号の推移を表したものである。
フロントページの続き Fターム(参考) 2H027 DA01 DA11 DA14 DA39 DA45 DD07 DE04 DE07 DE10 EA06 EC06 EC10 EC14 ED10 EF09 EF12 2H077 AA14 AB02 AC02 AD06 AD36 DA10 DA22 DA24 DA42 DA52 DB01 DB22 EA03 2H200 FA16 GA23 GA34 GA45 GA47 GA57 GB25 HA03 HB12 HB17 HB20 HB22 HB46 HB48 MB04 MB06 MC15 NA02

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 像担持体に対向した磁性粒子による帯電
    部材を該像担持体に当接させ、帯電バイアスを該帯電部
    材へ印加することで該像担持体の帯電を行う帯電装置
    と、帯電した該像担持体に静電潜像を形成する露光装置
    と、該静電潜像をトナー粒子と該帯電部材に使用した磁
    性粒子と透磁率の異なる磁性キャリア粒子から成る二成
    分現像剤を用いて可視画像を形成するとともに、前記二
    成分現像剤の見かけの透磁率を検知し、検出信号を出力
    するトナー濃度センサーを有し、該検知結果に基づく検
    出信号と、その基準値との比較結果からトナー補給制御
    の基準値を元にトナー補給手段を動作させる現像剤トナ
    ー濃度制御装置を有する現像装置と、該可視画像を転写
    材に転写する転写装置を具備し、該トナー濃度センサー
    は、その検出信号をトナー濃度センサーに入力される制
    御信号値を変更することで調整可能な制御手段を有し、
    画像形成装置の動作時間に伴い、像担持体に付着した該
    帯電部材の磁性粒子が現像容器中に溜まることによるト
    ナー濃度センサーの検出信号変化に対し、該制御手段の
    制御信号値を変更する画像形成装置において、制御値変
    更手段によって補正される制御信号値の変更量が、画像
    形成装置に付属する温湿度センサーによって判断される
    環境によって異なることを特徴とする画像形成装置。
  2. 【請求項2】 前記画像形成装置の動作時間が、画像形
    成動作時以外の画像形成装置の動作時間も含まれること
    を特徴とする請求項1に記載の画像形成装置。
  3. 【請求項3】 前記制御値変更手段は制御手段の制御値
    を段階的に変更し設定することを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  4. 【請求項4】 前記制御値変更手段は制御手段の制御値
    を線形的に変更し設定することを特徴とする請求項1に
    記載の画像形成装置。
  5. 【請求項5】 前記制御値変更手段は制御手段の制御値
    を非線形的に変更し設定することを特徴とする請求項1
    に記載の画像形成装置。
  6. 【請求項6】 前記画像形成動作の時間が磁気ブラシに
    よる帯電部材の動作時間をもとに決定されることを特徴
    とする請求項1〜5に記載の画像形成装置。
  7. 【請求項7】 前記画像形成動作の時間が前記画像情報
    信号中の画像濃度信号のビデオカウント数から決定され
    ることを特徴とする請求項1〜5に記載の画像形成装
    置。
  8. 【請求項8】 前記制御信号値の変更量が前記画像情報
    信号中の画像濃度信号のビデオカウント数から決定され
    ることを特徴とする請求項1〜5に記載の画像形成装
    置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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US10845729B2 (en) 2018-02-07 2020-11-24 Canon Kabushiki Kaisha Image forming apparatus having toner density control

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