JP2003294089A - ローラチェーン - Google Patents
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Abstract
とブッシュの間を十分に潤滑でき、ローラチェーンの伸
びの防止および耐久性の向上を達成できるローラチェー
ンを提供する。 【解決手段】 ブッシュ孔8aを有するローラ8と、ロ
ーラ8のブッシュ孔8aに挿入されたブッシュ9と、ブ
ッシュ9の両端部に固定された一対のインナープレート
10、10と、ブッシュ9に挿入された回転自在のロー
ラピン7と、一対の嵌合孔12a、12aを有し、隣り
合う一対のインナープレート10のそれぞれのローラピ
ン7の両端部に一対の嵌合孔12aを介して固定される
ことにより、隣り合う一対のインナープレート10を連
結する一対のアウタープレート12、12と、を備え、
両プレート10、12の互いに対向する面の少なくとも
一方に、ローラピン7に潤滑油OILを導くためのオイ
ル保持凹部13A、13Bが形成されている。
Description
の間に架け渡され、駆動軸の回転を被駆動軸に伝達する
ローラチェーンに関する。
例えば特開平10−78087に開示されたものが知ら
れている。このローラチェーンは、スプロケットに係合
するローラを備える多数のインナー部と、多数のアウタ
ー部と、これらのインナー部およびアウター部を交互に
連結する多数のローラピンとによって構成されている。
各インナー部は、一対のローラと、各ローラに挿入さ
れ、ローラに対して回転自在の一対のブッシュと、一対
のブッシュの各端部間に固定された一対のインナープレ
ートとを有している。また、ブッシュの両端部は、イン
ナープレートよりも若干、突出している。また、ローラ
ピンは、インナー部の各ブッシュに回転自在に挿入され
ている。アウター部は、一対のアウタープレートを有し
ており、各アウタープレートが隣り合うインナー部のロ
ーラピンの各一端部間に固定されることにより、アウタ
ー部とインナー部が交互に連結されている。また、ブッ
シュとローラとの間の隙間には、潤滑油がOリングによ
って密封されており、この密封された潤滑油によって、
スプロケットとローラの衝突によって発生する衝突エネ
ルギーを吸収することにより、衝突に起因する騒音を低
減している。
ローラチェーンは、アウター部とインナー部の相対的な
角度が変化した状態で駆動されるので、ローラピンとイ
ンナー部のブッシュの間の摩擦により、これらの摩耗が
生じやすい。このため、ローラピンとブッシュの間を十
分に潤滑することが必要である。
ブッシュとローラの間に潤滑油が密封されるにすぎない
ので、この潤滑油によっては、ブッシュとローラピンの
間を潤滑することができない。また、このようなローラ
チェーンが内燃機関などに用いられた場合には、その潤
滑は一般に、オイルポンプで汲み上げた潤滑油をローラ
チェーンに外側から浴びせることによって、行われてい
る。しかし、そのような潤滑油を、例えばアウタープレ
ートとインナープレートの間から、ローラピンとブッシ
ュの間に供給しようとしても、両プレート間の隙間が比
較的狭いことに加え、インナープレートよりも外側に突
出するブッシュが邪魔になるので、ローラピンとブッシ
ュの間に潤滑油を十分にゆきわたらせることができな
い。また、ローラチェーンの回転に伴い、アウタープレ
ートおよびインナープレートの角度が変化するので、ロ
ーラピンとの位置関係によっては、両プレートに付着し
た潤滑油がローラピンに向かわずに流れ落ちてしまう。
以上の結果、ローラピンとブッシュの間の潤滑が不足し
てしまうため、ローラピンおよびブッシュの摩耗を防止
することができない。このため、ローラチェーンの耐久
性が低下する。また、そのような摩耗が各ローラピンお
よびブッシュで発生することによって、ローラチェーン
が伸び、それにより、ガタつきによる騒音が生じやすく
なってしまう。
に、インナープレートに対して突出したブッシュの端部
に、潤滑油をローラピンに導くための切欠を形成するこ
とも考えられる。しかし、この構成では、切欠付近の潤
滑油のみをローラピンとブッシュの間に導けるに過ぎな
いので、潤滑油が不足し、これらの摩耗をやはり防止す
ることができない。
るために、アウタープレートとインナープレートの隙間
を広くすることも考えられる。しかし、その場合には、
ローラチェーンの幅が広くなり、その結果、ローラチェ
ーンの大型化および重量化を招き、ローラチェーンの回
転負荷も増大する。
れたものであり、ローラチェーンの幅を広くすることな
く、ローラピンとブッシュの間を十分に潤滑でき、それ
により、ローラチェーンの伸びを防止し、その耐久性を
向上させることができるローラチェーンを提供すること
を目的とする。
め、請求項1による発明は、駆動軸(実施形態における
(以下、本項において同じ)クランクシャフト2)と被
駆動軸(オイルポンプシャフト3、カムシャフト4)の
間に架け渡され、駆動軸の回転を被駆動軸に伝達するロ
ーラチェーン1であって、ブッシュ孔8aを有するロー
ラ8と、ローラ8のブッシュ孔8aに挿入されたブッシ
ュ9と、ブッシュ9の両端部に固定された一対のインナ
ープレート10、10と、ブッシュ9に挿入され、ブッ
シュ9に対して回転自在のローラピン7と、一対の嵌合
孔12a、12aを有し、隣り合う一対のインナープレ
ート10、10のそれぞれのローラピン7、7の両端部
に一対の嵌合孔12a、12aを介して固定されること
により、隣り合う一対のインナープレート10、10を
連結する一対のアウタープレート12、12と、を備
え、アウタープレート12およびインナープレート10
の互いに対向する面の少なくとも一方に、ローラピン7
に潤滑油(エンジンオイルOIL)を導くためのオイル
保持凹部(オイル溝13A、13B)が形成されている
ことを特徴とする。
ナープレートがブッシュの両端部に固定されるととも
に、このブッシュにローラピンが回転自在に挿入されて
おり、一対のアウタープレートが、その嵌合孔を介し
て、隣り合う一対のインナープレートのローラピンの両
端部に固定されることにより、これらの隣り合う一対の
インナープレートが連結される。また、アウタープレー
トおよびインナープレートの互いに対向する面の少なく
とも一方には、ローラピンに潤滑油を導くためのオイル
保持凹部が形成されている。以上の構成により、アウタ
ープレートおよびインナープレートのうちのオイル保持
凹部を形成した面に付着した潤滑油を、このオイル保持
凹部を介してローラピンに良好に導くことができ、それ
により、潤滑油をローラピンとブッシュの間に十分にゆ
きわたらせ、潤滑することができる。したがって、ロー
ラピンとブッシュの摩耗を防ぐことができるので、ロー
ラチェーンの伸びを防止し、その耐久性を向上させるこ
とができる。また、オイル保持凹部を設けるだけなの
で、ローラチェーンの幅を広くすることなく、上記の作
用を得ることができる。
ローラチェーン1において、オイル保持凹部は、一対の
アウタープレート12、12の少なくとも一方の内面
に、嵌合孔12aに連通するように形成されていること
を特徴とする。
ウタープレートの内面に形成されており、ローラピンを
固定する嵌合孔に連通している。このため、アウタープ
レートの内面に付着した潤滑油を、オイル保持凹部を介
して嵌合孔に導き、さらにローラピンに良好に導くこと
ができるので、インナープレートに対してブッシュが突
出している場合でも、ローラピンとブッシュの間を十分
に潤滑することができる。このように、嵌合孔に単純に
連通するオイル保持凹部を設けるだけでよいので、その
構成を単純化できる。
ローラチェーン1において、オイル保持凹部は、一対の
嵌合孔12a、12a間に延びるように設けられている
ことを特徴とする。
ート間の隙間から、比較的多量の潤滑油をアウタープレ
ートの中央部に良好に保持できるとともに、保持した潤
滑油をさらにその両側の嵌合孔にバランス良く導くこと
ができる。したがって、ローラピンとブッシュの間の潤
滑をより良く行うことができる。
に記載のローラチェーン1において、ローラピン7は、
アウタープレート12よりも外側に突出しており、オイ
ル保持凹部は、アウタープレート12のプレス加工によ
って形成されるとともに、プレス加工に伴ってアウター
プレート12の外面に形成される突起12cの高さX
が、アウタープレート12に対するローラピン7の突出
長さYよりも小さな値に設定されていることを特徴とす
る。
ス加工によって形成するので、加工が容易であるととも
に、切削加工などと異なり、断面の減少を伴うことな
く、アウタープレートの強度を維持することができる。
また、プレス加工に伴って形成されるアウタープレート
の外面の突起が、アウタープレートから突出するローラ
ピンの外側に出ないので、ローラチェーンの幅が大型化
するのを抑制できる。
のいずれかに記載のローラチェーンにおいて、オイル保
持凹部は、嵌合孔12aの径よりも小さな幅を有するこ
とを特徴とする。
度および剛性が確保されるので、駆動軸の回転を被駆動
軸に伝達する際に、ローラチェーンに引っ張り応力が作
用したときのアウタープレートの変形を抑制することが
できる。
ローラチェーン1において、オイル保持凹部は、一対の
インナープレート10、10の少なくとも一方の外面
に、ブッシュ9に達するように形成された凹溝11と、
これに対応するブッシュ9の一端部に形成され、凹溝1
1とローラピン7の間を連通する切欠溝9aとによって
構成されていることを特徴とする。
ンナープレートの外面に形成されており、この外面に付
着した潤滑油は、凹溝を介してブッシュに導かれ、さら
にこのブッシュの切欠溝を介してローラピンに導かれ
る。このように、インナープレートの外面に付着した潤
滑油を、インナープレートから突出するブッシュに邪魔
されることなく、ローラピンに良好に導くことができ、
ブッシュとの間を十分に潤滑できる。
のいずれかに記載のローラチェーン1において、オイル
保持凹部は、前記ローラピンから遠い部分に、当該ロー
ラピンに近い部分よりも大きな断面積のオイル溜部2
1、31を有することを特徴とする。
面および/またはインナープレートの外面に設けられた
オイル保持凹部に、大きな断面積のオイル溜部が設けら
れており、このオイル溜部に潤滑油を溜めておくことが
できる。したがって、ローラチェーンにかかる潤滑油が
少ない場合でも、オイル溜部内の潤滑油によってローラ
ピンとブッシュの間の潤滑を良好に行うことができる。
また、インナープレートおよび/またはアウタープレー
トのローラピンから離れた位置にオイル溜部が形成され
るので、アウタープレートの嵌合孔付近の部分や、イン
ナープレートのローラピン付近の部分の剛性が低下する
のを、防止することができる。
明の好ましい実施形態を詳細に説明する。図1は、本発
明を適用したローラチェーンを用いた内燃機関を示して
いる。同図に示すように、この内燃機関Eでは、クラン
クシャフト2(駆動軸)とオイルポンプシャフト3(被
駆動軸)の間に、ローラチェーン1がオイルポンプチェ
ーンとして設けられ、また、クランクシャフト2とカム
シャフト4(被駆動軸)の間に、もう1つのローラチェ
ーン1が、タイミングチェーンとして設けられている。
各ローラチェーン1は、テンションレバーTLにより適
度なテンションが与えられた状態で、スプロケットSを
介して架け渡されている。内燃機関Eの運転中、クラン
クシャフト2の回転が、ローラチェーン1、1を介して
伝達されることで、オイルポンプシャフト3およびカム
シャフト4が駆動される。
OIL(潤滑油)が溜められている。このエンジンオイ
ルOILは、オイルポンプチェーンで駆動されるオイル
ポンプPで汲み上げられ、ローラチェーン1に浴びせら
れるようになっており、その表面に付着したエンジンオ
イルOILが、ローラチェーン1の回転などに伴い、そ
の細部にゆきわたることによって、ローラチェーン1の
潤滑が行われる。
るローラチェーン1を示している。なお、ローラチェー
ン1の断面を示す図2では、図示の便宜上、ハッチング
が省略されている。図2に示すように、ローラチェーン
1は、多数のインナー部5と、多数のアウター部6と、
これらのインナー部5およびアウター部6を交互に連結
するローラピン7によって構成されている。各インナー
部5は、一対のローラ8、8と、各ローラ8に挿入され
たブッシュ9と、ブッシュ9、9の各端部間に固定され
た一対のインナープレート10、10を備えている。
成されており、中央部を貫通するブッシュ孔8aを有し
ている。ブッシュ9は、構造用鋼、例えばクロムマンガ
ン鋼で構成され、薄肉円筒状に形成されていて、その両
端部がローラ8から突出した状態で、そのブッシュ孔8
aに回転自在に嵌合している。図3に示すように、ブッ
シュ9の両端部には、長さ方向に対向する位置に、切欠
溝9a、9aが形成されている。各切欠溝9aは、所定
の深さとそれよりも大きい所定の幅(周方向長さ)を有
する横長の長方形状を有している。
ば炭素鋼で構成され、図4(a)に示すように、両端部
に半円形状のアール部10a、10aを有する小判形状
を有している。インナープレート10には、ブッシュ9
が圧入される一対の嵌合孔10b、10bが形成されて
おり、各嵌合孔10bは、アール部10aと同心状に配
置されている。また、インナープレート10の外面に
は、嵌合孔10b、10b間に延びる凹溝11が、切削
加工によって形成されている。この凹溝11は、ブッシ
ュ9の切欠溝9aとともに、オイル保持凹部としてのオ
イル溝13Aを構成するものであり、その深さおよび幅
は、切欠溝9aと等しく、嵌合孔10bの径よりも小さ
い。
8a、8aから突出したブッシュ9、9の両端部を、そ
の切欠溝9aをインナープレート10の凹溝11に合致
させた状態で、各インナープレート10の嵌合孔10
b、10bに圧入することによって、インナー部5が組
み立てられる。これにより、両ブッシュ9、9の切欠溝
9a、9aが凹溝11と連続し、エンジンオイルOIL
をローラピン7に導くためのオイル溝13Aが形成され
る。また、ブッシュ9は、インナープレート10から外
方に若干、突出している(図2参照)。
レート12、12によって構成されている。各アウター
プレート12は、インナープレート10と同様、構造用
鋼、例えば炭素鋼で構成されるとともに、図5に示すよ
うに、インナープレート10とほぼ同じ大きさおよび形
状を有している。アウタープレート12には、ローラピ
ン7が圧入される一対の嵌合孔12a、12aが形成さ
れており、各嵌合孔12aは、アール部12bと同心状
に配置されている。また、アウタープレート12の内面
には、オイル保持凹部としてのオイル溝13Bが、嵌合
孔12a、12a間に延びるようにプレス加工によって
形成されている。オイル溝13Bは、所定の深さと、嵌
合孔12aよりも小さな所定の幅を有している。また、
オイル溝13Bのプレス加工に伴って外面側に形成され
る突起12cの高さXは、アウタープレート12からの
ローラピン7の突出長さY(図2参照)よりも小さな値
に設定されており、それにより、突起12cがローラピ
ン7の内側に位置するようになっている。
ルクロムモリブデン鋼で構成された円柱状のものであ
り、ブッシュ9よりも長い所定の長さと、ブッシュ9の
内径よりも小さな所定の径を有している。
は、ローラピン7を介して、次のようにして連結され
る。すなわち、隣り合うインナー部5、5のブッシュ
9、9にローラピン7、7を挿入した後、ブッシュ9か
ら突出したローラピン7、7の両端部を、インナープレ
ート10とアウタープレート12の間に若干の隙間を設
けた状態で、各アウタープレート12の嵌合孔12a、
12aに圧入する。これにより、インナー部5とアウタ
ー部6が、ローラピン7を介して、互いに回動自在に連
結される。また、この状態では、ローラピン7は、アウ
タープレート12の外側に、所定の突出長さYだけ突出
する。そして、そのような連結が、多数のインナー部5
とアウター部6との間で交互に行われることによって、
ローラチェーン1が組み立てられる。
ラピン7とブッシュ9の間の潤滑が、次のようにして行
われる。すなわち、アウタープレート12側では、オイ
ルポンプPにより両プレート10、12間に供給された
エンジンオイルOILは、オイル溝13Bを介して、こ
れに連続する嵌合孔12a、12aに良好に導かれ、さ
らに各嵌合孔12aに圧入されたローラピン7に導かれ
た後、ローラピン7とブッシュ9の間を伝ってゆきわた
る。また、インナープレート10側においては、エンジ
ンオイルOILは、凹溝11を介して、これに連続する
両側のブッシュ9、9に良好に導かれ、さらにブッシュ
9の切欠溝9aを介して、ローラピン7に導かれた後、
ローラピン7とブッシュ9の間を伝ってゆきわたる。以
上により、ローラピン7とブッシュ9の間を十分に潤滑
することができる。
3Bが一対の嵌合孔12a、12a間に延びているの
で、隣り合うインナープレート10、10の隙間から、
比較的多量のエンジンオイルOILをオイル溝13Bの
中央部に良好に保持できるとともに、保持したエンジン
オイルOILをさらにその両側の嵌合孔12a、12a
にバランス良く導くことができる。同様に、インナープ
レート10の凹溝11が嵌合孔10b、10b間に延び
ているので、隣り合うアウタープレート12間の隙間か
ら、比較的多量のエンジンオイルOILを、凹溝11の
中央部に導き、さらにその両側の嵌合孔10b、10b
にバランス良く導くことができる。
間の潤滑をさらに良好に行うことができる。その結果、
ローラピン7とブッシュ9の摩耗を防ぐことができるの
で、ローラチェーン1の伸びを防止し、その耐久性を向
上させることができる。また、インナープレート10に
凹溝11を、ブッシュ9に切欠溝9aを、アウタープレ
ート12にオイル溝13Bをそれぞれ形成するだけでよ
いので、ローラチェーン1の幅が広くなることはないと
ともに、比較的単純に構成できる。
3Bは、プレス加工によって形成されるので、加工が容
易であるとともに、切削加工などと異なり、断面の減少
を伴うことなく、アウタープレート12の強度を維持す
ることができる。また、プレス加工によるアウタープレ
ート12の外面の突起12cが、アウタープレート12
から突出するローラピン7よりも外側に出ないので、ロ
ーラチェーン1の幅を維持できる。また、インナープレ
ート10の凹溝11については、切削加工で形成するこ
とによって、プレス加工の場合のような突起を生じるこ
とがないので、アウタープレート12との間の狭いスペ
ース内に、その幅を広げることなくレイアウトすること
ができる。
幅が、対応する嵌合孔10b、12aの径よりもそれぞ
れ小さいので、インナープレート10およびアウタープ
レート12の強度および剛性を確保することができる。
それにより、クランクシャフト2の回転をオイルポンプ
シャフト3などに伝達する際に、ローラチェーン1に引
っ張り応力が作用したときのインナープレート10およ
びアウタープレート12の変形を抑制することができ
る。
している。本実施形態のインナープレート20およびア
ウタープレート30は、第1実施形態のものと比較し
て、凹溝11およびオイル溝13の途中に、他の部分よ
りも幅の大きなオイル溜部21、31をそれぞれ設けた
点が異なっている。
11の中央部には、凹溝11の幅よりも大きな径の円形
のオイル溜部21が形成されている。このオイル溜部2
1は、凹溝11と同時に切削加工によって形成されてい
る。またオイル溜部21の深さは、凹溝11と同じであ
り、その径は、嵌合孔10bと同じである。
13Bの中央部には、オイル溝13Bの幅よりも大きな
径の円形のオイル溜部31が形成されている。このオイ
ル溜部31は、オイル溝13Bと同時にプレス加工によ
って形成されている。また、オイル溜部31の深さは、
オイル溝13Bと同じで、その径は、嵌合孔12aと同
じである。
1にエンジンオイルOILを溜めておくことができるの
で、ローラチェーン1にかかるエンジンオイルOILが
少ない場合でも、オイル溜部21、31内のエンジンオ
イルOILによって、ローラピン7とブッシュ9の間の
潤滑を良好に行うことができる。また、オイル溜部2
1、31が、凹溝11、オイル溝13Bの中央部に、す
なわち嵌合孔10b、12aから最も離れた位置に形成
されるので、インナープレート20およびアウタープレ
ート30の嵌合孔10b、12a付近の剛性が低下する
のを、抑制することができる。
されることなく、種々の態様で実施することができる。
例えば、本実施形態では、インナープレート10および
アウタープレート12の双方にオイル溝13A、13B
を設けているが、これらのいずれか一方に設けてもよ
い。特に、アウタープレート12のみにオイル溝13B
を設けた場合には、嵌合孔12aに単純に連通するオイ
ル溝13Bを設けるだけでよいので、その構成を単純化
できる。さらに、オイル溝13A、13Bを、一対のイ
ンナープレート10の双方、および一対のアウタープレ
ート12の双方に設けたが、一方のみに設けてもよい。
対の嵌合孔10b、10bおよび12a、12a間に延
びるように設けたが、一方の嵌合孔10b、12aにの
み通じるように形成してもよく、さらにその場合、溝1
1、13の延びる方向(角度)を潤滑油を導入しやすい
ような方向に設定してもよい。さらに、凹溝11および
オイル溝13の幅および深さは、実施形態以外のものを
任意に適宜、採用することができる。
1、31を、凹溝11やオイル溝13Bを拡幅すること
によってそれぞれ形成したが、オイル溜部21、31は
他の部分よりも断面積が大きければよいので、凹溝11
やオイル溝13Bの深さを深くすることによって形成し
てもよい。
孔10b、12aまで延びている方が潤滑性の面では有
利であるが、必ずしも、オイル溝13A、13Bが、嵌
合孔10b、12aまで延びている必要はなく、分離し
ていてもよい。その場合には、両プレート10、12の
嵌合孔10b、12a付近の剛性が低下するのを抑制す
ることができる。
によれば、ローラチェーンの幅を広くすることなく、ロ
ーラピンとブッシュの間を十分に潤滑でき、それによ
り、ローラチェーンの伸びを防止し、その耐久性を向上
させることができるなどの効果を有する。
機関の部分概略側面図である。
長さ方向に沿う断面図である。
(b)線A−Aに沿う断面図である。
(b)線B−Bに沿う断面図である。
の(a)正面図、および(b)線C−Cに沿う断面図で
ある。
(b)線D−Dに沿う断面図である。
Claims (7)
- 【請求項1】 駆動軸と被駆動軸の間に架け渡され、前
記駆動軸の回転を前記被駆動軸に伝達するローラチェー
ンであって、 ブッシュ孔を有するローラと、 当該ローラの前記ブッシュ孔に挿入されたブッシュと、 前記ブッシュの両端部に固定された一対のインナープレ
ートと、 前記ブッシュに挿入され、当該ブッシュに対して回転自
在のローラピンと、 一対の嵌合孔を有し、隣り合う前記一対のインナープレ
ートのそれぞれの前記ローラピンの両端部に前記一対の
嵌合孔を介して固定されることにより、前記隣り合う一
対のインナープレートを連結する一対のアウタープレー
トと、を備え、 前記アウタープレートおよび前記インナープレートの互
いに対向する面の少なくとも一方に、前記ローラピンに
潤滑油を導くためのオイル保持凹部が形成されているこ
とを特徴とするローラチェーン。 - 【請求項2】 前記オイル保持凹部は、前記一対のアウ
タープレートの少なくとも一方の内面に、前記嵌合孔に
連通するように形成されていることを特徴とする、請求
項1に記載のローラチェーン。 - 【請求項3】 前記オイル保持凹部は、前記一対の嵌合
孔間に延びるように設けられていることを特徴とする、
請求項2に記載のローラチェーン。 - 【請求項4】 前記ローラピンは、前記アウタープレー
トよりも外側に突出しており、前記オイル保持凹部は、
前記アウタープレートのプレス加工によって形成される
とともに、当該プレス加工に伴って前記アウタープレー
トの外面に形成される突起の高さが、前記アウタープレ
ートに対する前記ローラピンの突出長さよりも小さな値
に設定されていることを特徴とする、請求項2または3
に記載のローラチェーン。 - 【請求項5】 前記オイル保持凹部は、前記嵌合孔の径
よりも小さな幅を有することを特徴とする、請求項2な
いし4のいずれかに記載のローラチェーン。 - 【請求項6】 前記オイル保持凹部は、前記一対のイン
ナープレートの少なくとも一方の外面に、前記ブッシュ
に達するように形成された凹溝と、これに対応する前記
ブッシュの一端部に形成され、前記凹溝と前記ローラピ
ンの間を連通する切欠溝とによって構成されていること
を特徴とする、請求項1に記載のローラチェーン。 - 【請求項7】 前記オイル保持凹部は、前記ローラピン
から遠い部分に、当該ローラピンに近い部分よりも大き
な断面積のオイル溜部を有することを特徴とする、請求
項1ないし6のいずれかに記載のローラチェーン。
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