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JP2003292478A - 3−ヒドラゾノ−2−ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体及びその製法 - Google Patents

3−ヒドラゾノ−2−ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体及びその製法

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JP2003292478A
JP2003292478A JP2002101259A JP2002101259A JP2003292478A JP 2003292478 A JP2003292478 A JP 2003292478A JP 2002101259 A JP2002101259 A JP 2002101259A JP 2002101259 A JP2002101259 A JP 2002101259A JP 2003292478 A JP2003292478 A JP 2003292478A
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JP
Japan
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hydroxyiminopropionitrile
hydrazono
derivative
group
producing
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JP2002101259A
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JP3873796B2 (ja
Inventor
Yasuhisa Fukuda
泰久 福田
Shoji Shikita
庄司 敷田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ube Corp
Original Assignee
Ube Industries Ltd
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Publication date
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、新規な3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキ
シイミノプロピオニトリル誘導体及びその製法を提供す
ることを課題とする。 【解決手段】 本発明の課題は、一般式(1) 【化1】 で示される3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオ
ニトリル誘導体によって解決される。本発明の課題は、
又、式(2) 【化1】 で示される2-ヒドロキシイミノ-3-オキソプロピオニト
リルに、一般式(3) 【化2】 (式中、Rは、前記と同義である。)で示されるヒドラ
ジン化合物を反応させることを特徴とする、3-ヒドラゾ
ノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体の製法
によっても解決される。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、医薬・農薬等の合
成中間体として有用な、新規な3-ヒドラゾノ-2-ヒドロ
キシイミノプロピオニトリル誘導体及びその製法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来、3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミ
ノプロピオニトリル誘導体に係る技術としては、Khim.G
eterotsikl.Soedin.,7,976(1991)に、3-(β-ジメチルヒ
ドラゾノ-α-オキシイミノエチル)-1,2,4-オキサジアゾ
−ルから、3-(ジメチルヒドラゾノ)-2-ヒドロキシイミ
ノプロピオニトリルを製造する方法が記載されているの
みであり、本発明の3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノ
プロピオニトリル誘導体は、新規な化合物であり、従来
までにその製法は全く知られていなかった。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明の課題は、即
ち、新規な3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオ
ニトリル誘導体及びその製法を提供するものである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明の課題は、一般式
(1)
【0005】
【化4】
【0006】(式中、Rは、水素原子、置換基を有して
いても良いアルキル基又はアリール基を示す。)で示さ
れる3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリ
ル誘導体によって解決される。
【0007】本発明の課題は、又、式(2)
【0008】
【化5】
【0009】で示される2-ヒドロキシイミノ-3-オキソ
プロピオニトリルに、一般式(3)
【0010】
【化6】
【0011】(式中、Rは、前記と同義である。)で示
されるヒドラジン化合物を反応させることを特徴とす
る、3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリ
ル誘導体の製法によっても解決される。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明における3-ヒドラゾノ-2-
ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体は、前記の一
般式(1)で示される。その一般式(1)において、R
は、水素原子、置換基を有していても良いアルキル基又
はアリール基を示す。前記のアルキル基としては、例え
ば、メチル基、エチル基、プロピル基、ブチル基、ペン
チル基、ヘキシル基、ヘプチル基等が挙げられ、前記の
アリール基としては、例えば、フェニル基、ピリジル
基、ピリミジル基、ピリダジル基等が挙げられる。な
お、これらの基は、各種異性体を含む。また、前記の置
換基としては、例えば、ヒドロキシル基;メチル基、エ
チル基、プロピル基、ブチル基等のアルキル基(これら
の基は、各種異性体を含む。);メトキシル基、エトキ
シル基、プロポキシル基、ブトキシル基等のアルコキシ
ル基(これらの基は、各種異性体を含む。);フッ素原
子、塩素原子、臭素原子、ヨウ素原子等のハロゲン原
子;ニトロ基が挙げられる。又、置換基の位置や数は特
に限定されない。なお、該化合物はオキシム基、ヒドラ
ゾン基を有するため、E体やZ体等、幾つかの異性体が
存在するが、いかなる異性体も含まれる。
【0013】前記Rは、好ましくはヒドロキシル基で置
換されている炭素数1〜4のアルキル基、更に好ましく
はヒドロキシエチル基である。
【0014】3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピ
オニトリル誘導体は、一般式(4)
【0015】
【化7】
【0016】(式中、Rは、前記と同義である。)で示
される工程によって5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘
導体に導くことが出来(後の参考例2に記載)、導かれ
た5-アミノ-4-ニトロソピラゾール誘導体は、毛髪染料
や、抗腫瘍剤の中間体として有用な4,5-ジアミノピラゾ
ール誘導体の合成原料として利用出来る(例えば、特開
昭60-56981号公報、特開昭62-273979号公報、特表平7-5
02542号公報)。
【0017】本発明の反応において使用する2-ヒドロキ
シイミノ-3-オキソプロピオニトリルは、前記の式
(2)で示されるが、これは、例えば、式(5)
【0018】
【化8】
【0019】で示されるように、3-メトキシアクリロニ
トリル及び/又は3,3-ジメトキシプロピオニトリルにニ
トロソ化剤を反応させることによって得られる化合物で
ある(後の参考例1に記載)。
【0020】本発明の反応において使用するヒドラジン
化合物は、前記の一般式(3)で示される。その一般式
(3)において、Rは、前記と同義である。
【0021】前記ヒドラジン化合物の使用量は、2-ヒド
ロキシイミノ-3-オキソプロピオニトリル1molに対し
て、好ましくは0.6〜5.0mol、更に好ましくは0.8〜2.0m
olである。
【0022】本発明の反応は、溶媒の存在下又は非存在
下で行われるが、溶媒を使用する場合には、反応を阻害
しないものならば特に限定されず、例えば、水;塩酸、
硫酸等の鉱酸類;メタノール、エタノール、イソプロピ
ルアルコール、n-ブチルアルコール、t-ブチルアルコー
ル等のアルコール類;アセトニトリル、プロピオニトリ
ル等のニトリル類;ヘキサン、ヘプタン等の脂肪族炭化
水素類;塩化メチレン、クロロホルム、四塩化炭素等の
ハロゲン化脂肪族炭化水素類;ベンゼン、トルエン等の
芳香族炭化水素類;クロロベンゼン等のハロゲン化芳香
族炭化水素類;ジエチルエーテル、ジイソプロピルエー
テル、テトラヒドロフラン、ジオキサン等のエーテル
類;酢酸、プロピオン酸等のカルボン酸類;N,N-ジメチ
ルホルムアミド、N,N-ジメチルアセトアミド等のアミド
類が挙げられるが、好ましくは水、鉱酸類、アルコール
類、エーテル類、更に好ましくはアルコール類、特に好
ましくはメタノールが使用される。なお、これらの溶媒
は、単独又は二種以上を混合して使用しても良い。
【0023】前記溶媒の使用量は、反応液の均一性や攪
拌性により適宜調節するが、2-ヒドロキシイミノ-3-オ
キソプロピオニトリル1gに対して、好ましくは0〜100
g、更に好ましくは0〜50gである。
【0024】本発明の反応は、例えば、窒素雰囲気に
て、2-ヒドロキシイミノ-3-オキソプロピオニトリル、
ヒドラジン化合物及び溶媒を混合して、攪拌しながら反
応させる等の方法によって行われる。その際の反応温度
は、好ましくは-30〜100℃、更に好ましくは-15〜50℃
であり、反応圧力は特に制限されない。
【0025】なお、本発明の反応では、塩酸等の酸を存
在させることによって、反応速度を高めることも出来
る。
【0026】本発明の反応によって得られる3-ヒドラゾ
ノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体は、反
応終了後、例えば、濾過、抽出、濃縮、再結晶、晶析、
カラムクロマトグラフィー等の一般的な方法によって単
離・精製される。
【0027】
【実施例】次に、実施例を挙げて本発明を具体的に説明
するが、本発明の範囲はこれらに限定されるものではな
い。
【0028】参考例1(2-ヒドロキシイミノ-3-オキソ
プロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計、滴下漏斗及び冷却装置を備えた内容
積25mlのフラスコに、純度97%の3-メトキシアクリロニ
トリル2.0g(23mmol)及びジイソプロピルエーテル5mlを
加え、攪拌しながら-10℃まで冷却した。次いで、反応
液を5℃以下に保ちながら、濃塩酸3.5mlをゆるやかに添
加した。再び反応液を-10℃まで冷却後、亜硝酸ナトリ
ウム2.0g(36mmol)と水3mlの混合液をゆるやかに滴下
し、同温度で1.5時間、更に室温で2時間反応させた。反
応終了後、反応液を酢酸エチルで抽出した後に有機層を
分離し、飽和食塩水で洗浄後、無水硫酸マグネシウムで
乾燥させた。濾過後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物
をシリカゲルカラムクロマトグラフィー(充填剤:Micr
o Sphere Gel D-150-60A、展開溶媒:トルエン/酢酸エ
チル=1/1(容量比))で精製して、黄色油状物として2-ヒ
ドロキシイミノ-3-オキソプロピオニトリル2.3gを得た
(単離収率:100%)。更に、トルエンで再結晶させるこ
とで、淡黄色粉末として2-ヒドロキシイミノ-3-オキソ
プロピオニトリル0.79gを得た。なお、2-ヒドロキシイ
ミノ-3-オキソプロピオニトリルの物性値は以下の通り
である。
【0029】融点;76〜78℃ EI-MS(m/z);98、53 CI-MS(m/z);99(MH+)1 H-NMR(CDCl3,δ(ppm));9.60(1H,s)、10.64(1H,s) IR(KBr法、cm-1);3129、2993、2831、1709、1457、142
8、1273、1076、768、745
【0030】実施例1(3-(2-ヒドロキシエチル)ヒドラ
ゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリルの合成) 攪拌装置、温度計及び冷却装置を備えた内容積25mlのフ
ラスコに、参考例1と同様な方法で合成した2-ヒドロキ
シイミノ-3-オキソプロピオニトリル0.98g(10mmol)及び
メタノール6mlを加え、攪拌しながら5℃まで冷却した。
次いで、同温度で2-ヒドロキシエチルヒドラジン0.80g
(10mmol)を添加し、室温で1時間反応させた。反応終了
後、反応液を減圧下で濃縮し、濃縮物にヘキサンを加え
た後に、濾過して減圧下で乾燥させ、茶褐色固体として
3-(2-ヒドロキシエチル)ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミ
ノプロピオニトリル1.55gを得た(単離収率:99%)。な
お、3-(2-ヒドロキシエチル)ヒドラゾノ-2-ヒドロキシ
イミノプロピオニトリルは以下の物性値で示される新規
な化合物である。
【0031】1H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.17〜3.62(4
H,m)、4.42〜5.10(1H,brs)、7.33(0.2H,s)、7.53(0.8H,
s)、8.33(0.8H,t)、8.91(0.2Hz,t)、11.20〜13.10(1H,b
r)
【0032】参考例2(5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチ
ル)-4-ニトロソピラゾールの合成) 攪拌装置、温度計及び還流冷却器を備えた内容積25mlの
フラスコに、実施例1と同様な方法で合成した3-(2-ヒ
ドロキシエチル)ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピ
オニトリル0.94g(6mmol)及びn-ブチルアルコール6mlを
加え、110℃で3時間反応させた。反応終了後、反応液を
5℃まで冷却して1時間攪拌させると結晶が析出したの
で、結晶をを濾過し、濾過物を減圧下で乾燥させて、赤
橙色結晶として5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニ
トロソピラゾール0.61gを得た(単離収率:64%)。な
お、5-アミノ-1-(2-ヒドロキシエチル)-4-ニトロソピラ
ゾールの物性値は以下の通りであった。
【0033】融点;162.1〜167.3℃(dec.)1 H-NMR(DMSO-d6,δ(ppm));3.66〜4.03(4H,m)、4.70〜
5.15(1H,br)、7.05(0.2H,s)、7.70〜8.37(2H,br)、8.54
(0.8H,s)
【0034】
【発明の効果】本発明により、新規な3-ヒドラゾノ-2-
ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体及びその製法
を提供することが出来る。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】一般式(1) 【化1】 (式中、Rは、水素原子、置換基を有していても良いア
    ルキル基又はアリール基を示す。)で示される3-ヒドラ
    ゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘導体。
  2. 【請求項2】式(2) 【化2】 で示される2-ヒドロキシイミノ-3-オキソプロピオニト
    リルに、一般式(3) 【化3】 (式中、Rは、前記と同義である。)で示されるヒドラ
    ジン化合物を反応させることを特徴とする、請求項1記
    載の3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリ
    ル誘導体の製法。
  3. 【請求項3】Rが、ヒドロキシル基で置換されている炭
    素数1〜4のアルキル基である、請求項1又は2記載の
    3-ヒドラゾノ-2-ヒドロキシイミノプロピオニトリル誘
    導体及びその製法。
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