JP2003282974A - 熱電変換モジュール - Google Patents
熱電変換モジュールInfo
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Classifications
-
- H—ELECTRICITY
- H01—ELECTRIC ELEMENTS
- H01L—SEMICONDUCTOR DEVICES NOT COVERED BY CLASS H10
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- H01L2224/01—Means for bonding being attached to, or being formed on, the surface to be connected, e.g. chip-to-package, die-attach, "first-level" interconnects; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/10—Bump connectors; Manufacturing methods related thereto
- H01L2224/12—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process
- H01L2224/13—Structure, shape, material or disposition of the bump connectors prior to the connecting process of an individual bump connector
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- Die Bonding (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 はんだに対するAu及びCuの拡散による合
金化を防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させること
ができる熱電変換モジュールを提供する。 【解決手段】 アルミナ製下基板10の上面に下部電極
12が形成され、アルミナ製上基板11の下面に上部電
極13が形成されている。これらの下部電極12及び上
部電極13は、Cu層4の上に、Ni層5が形成され、
更にNi層5の上に、表面層6が形成されて、構成され
ている。この表面層6は、Pd,Pt,Nb、Cr又は
Tiからなる層である。
金化を防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させること
ができる熱電変換モジュールを提供する。 【解決手段】 アルミナ製下基板10の上面に下部電極
12が形成され、アルミナ製上基板11の下面に上部電
極13が形成されている。これらの下部電極12及び上
部電極13は、Cu層4の上に、Ni層5が形成され、
更にNi層5の上に、表面層6が形成されて、構成され
ている。この表面層6は、Pd,Pt,Nb、Cr又は
Tiからなる層である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明はSn系はんだを使用
して電極と熱電素子とを接合した熱電変換モジュールに
関し、特に、はんだ接合部の信頼性を向上させた熱電変
換モジュールに関する。
して電極と熱電素子とを接合した熱電変換モジュールに
関し、特に、はんだ接合部の信頼性を向上させた熱電変
換モジュールに関する。
【0002】
【従来の技術】図7及び図8は従来の熱電変換モジュー
ルを示す図である(特開2001−156342)。従
来の熱電変換モジュールは、下基板10と上基板11と
の対向面に、夫々下部電極12及び上部電極13を形成
し、下部電極12と上部電極13との間にはんだ15に
より熱電素子14を接合して構成されている。この熱電
変換モジュールの端部の下部電極12には、はんだ16
によりリード線17が接続されていて、熱電変換モジュ
ールの各電極を外部に引き出している。下基板10及び
上基板11はアルミナにより形成されている。
ルを示す図である(特開2001−156342)。従
来の熱電変換モジュールは、下基板10と上基板11と
の対向面に、夫々下部電極12及び上部電極13を形成
し、下部電極12と上部電極13との間にはんだ15に
より熱電素子14を接合して構成されている。この熱電
変換モジュールの端部の下部電極12には、はんだ16
によりリード線17が接続されていて、熱電変換モジュ
ールの各電極を外部に引き出している。下基板10及び
上基板11はアルミナにより形成されている。
【0003】下部電極12及び上部電極13は、アルミ
ナ製基板(下基板及び上基板)上に形成されたCu層1
と、Cu層1上に形成されたNi層2と、Ni層2上に
形成されたAu層3との積層体により形成されている。
Ni層2はCu層1からのCuがはんだに拡散すること
を防止するものであり、Au層3はNi層3の酸化防止
のために形成されている。はんだ15,16は、例え
ば、Sn−Sb系合金、Sn−Ag系合金、Pb−Sn
系合金からなる。また、リード線17はCu線である。
ナ製基板(下基板及び上基板)上に形成されたCu層1
と、Cu層1上に形成されたNi層2と、Ni層2上に
形成されたAu層3との積層体により形成されている。
Ni層2はCu層1からのCuがはんだに拡散すること
を防止するものであり、Au層3はNi層3の酸化防止
のために形成されている。はんだ15,16は、例え
ば、Sn−Sb系合金、Sn−Ag系合金、Pb−Sn
系合金からなる。また、リード線17はCu線である。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上述の
従来技術には、以下に示す問題点がある。Au層3のA
uがはんだ15に拡散し、90Sn−10Auの合金が
生成する。これらの90Sn−10Au合金は、脆い金
属間化合物であり、これらの金属間化合物の形成は好ま
しくない。また、Auのはんだへの拡散は、はんだの本
来の融点を低下させ、耐熱性を悪化させる。例えば、S
n−5Sb合金は、固相線が232℃、液相線が240
℃であるが、Auの含有により、90Sn−10Au合
金が生成され、固相線が217℃、液相線も217℃と
なる。一方、はんだがSn−Ag−Sb合金である場
合、固相線は233℃、液相線も233℃であるが、A
uの含有により、Sn−Au合金が生成され、固相線が
217℃、液相線が217℃となる。このように、Au
がはんだに拡散すると、固相線及び液相線が低下してし
まう。
従来技術には、以下に示す問題点がある。Au層3のA
uがはんだ15に拡散し、90Sn−10Auの合金が
生成する。これらの90Sn−10Au合金は、脆い金
属間化合物であり、これらの金属間化合物の形成は好ま
しくない。また、Auのはんだへの拡散は、はんだの本
来の融点を低下させ、耐熱性を悪化させる。例えば、S
n−5Sb合金は、固相線が232℃、液相線が240
℃であるが、Auの含有により、90Sn−10Au合
金が生成され、固相線が217℃、液相線も217℃と
なる。一方、はんだがSn−Ag−Sb合金である場
合、固相線は233℃、液相線も233℃であるが、A
uの含有により、Sn−Au合金が生成され、固相線が
217℃、液相線が217℃となる。このように、Au
がはんだに拡散すると、固相線及び液相線が低下してし
まう。
【0005】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
のであって、はんだに対するAuの拡散による合金化を
防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させることができ
る熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
のであって、はんだに対するAuの拡散による合金化を
防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させることができ
る熱電変換モジュールを提供することを目的とする。
【0006】
【課題を解決するための手段】本願第1発明に係る熱電
変換モジュールは、1対の下基板及び上基板と、これら
の下基板及び上基板の対向面に夫々形成された下部電極
及び上部電極と、前記下部電極及び上部電極間にSn系
はんだにより接合されて配置された熱電素子とを有し、
前記下部電極及び上部電極は、前記基板上に形成された
Cu層と、前記Cu層上に形成されたNi層と、前記N
i層上に形成されPd,Pt,Nb、Cr及びTiから
なる群から選択された元素からなる表面層とを有するこ
とを特徴とする。
変換モジュールは、1対の下基板及び上基板と、これら
の下基板及び上基板の対向面に夫々形成された下部電極
及び上部電極と、前記下部電極及び上部電極間にSn系
はんだにより接合されて配置された熱電素子とを有し、
前記下部電極及び上部電極は、前記基板上に形成された
Cu層と、前記Cu層上に形成されたNi層と、前記N
i層上に形成されPd,Pt,Nb、Cr及びTiから
なる群から選択された元素からなる表面層とを有するこ
とを特徴とする。
【0007】本願第2発明に係る熱電変換モジュール
は、1対の下基板及び上基板と、これらの下基板及び上
基板の対向面に夫々形成された下部電極及び上部電極
と、前記下部電極及び上部電極間に配置された熱電素子
と、前記下部電極又は上部電極にSn系はんだにより接
合されて接続されたリード線とを有し、前記リード線
は、Cu芯線と、前記Cu芯線の表面上に形成されたN
i層と、前記Ni層上に形成されPd,Pt,Nb、C
r及びTiからなる群から選択された元素からなる表面
層とを有することを特徴とする。
は、1対の下基板及び上基板と、これらの下基板及び上
基板の対向面に夫々形成された下部電極及び上部電極
と、前記下部電極及び上部電極間に配置された熱電素子
と、前記下部電極又は上部電極にSn系はんだにより接
合されて接続されたリード線とを有し、前記リード線
は、Cu芯線と、前記Cu芯線の表面上に形成されたN
i層と、前記Ni層上に形成されPd,Pt,Nb、C
r及びTiからなる群から選択された元素からなる表面
層とを有することを特徴とする。
【0008】これらの熱電変換モジュールにおいて、前
記Sn系はんだは、例えば、Sbが1乃至15質量%の
Sn−Sb系合金、Agが2質量%以上のSn−Ag系
合金、又はZnが5乃至30質量%のSn−Zn系合金
である。
記Sn系はんだは、例えば、Sbが1乃至15質量%の
Sn−Sb系合金、Agが2質量%以上のSn−Ag系
合金、又はZnが5乃至30質量%のSn−Zn系合金
である。
【0009】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施例について添
付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の
第1実施例に係る熱電変換モジュールを示す図である。
アルミナ製下基板10の上面に下部電極12が形成さ
れ、アルミナ製上基板11の下面に上部電極13が形成
されている。これらの下部電極12及び上部電極13
は、Cu層4の上に、厚さが例えば5μm以上のNi層
5が形成され、Ni層5の上に、表面層6が形成され
て、構成されている。この表面層6は、Pd,Pt,N
b、Cr又はTiからなる層である。
付の図面を参照して具体的に説明する。図1は本発明の
第1実施例に係る熱電変換モジュールを示す図である。
アルミナ製下基板10の上面に下部電極12が形成さ
れ、アルミナ製上基板11の下面に上部電極13が形成
されている。これらの下部電極12及び上部電極13
は、Cu層4の上に、厚さが例えば5μm以上のNi層
5が形成され、Ni層5の上に、表面層6が形成され
て、構成されている。この表面層6は、Pd,Pt,N
b、Cr又はTiからなる層である。
【0010】上述のごとく構成された熱電モジュールに
おいては、下部電極12及び上部電極13のはんだ15
との接合部にAu層が存在しない。このため、はんだ1
5がSn−Sb合金、Sn−Ag合金のように、Snを
含む場合に、Auがはんだ15に拡散して脆い金属間化
合物を生成することはない。
おいては、下部電極12及び上部電極13のはんだ15
との接合部にAu層が存在しない。このため、はんだ1
5がSn−Sb合金、Sn−Ag合金のように、Snを
含む場合に、Auがはんだ15に拡散して脆い金属間化
合物を生成することはない。
【0011】そして、本発明においては、Ni層5の上
に、Pd、Pt、Nb、Cr又はTi層が形成されてい
るので、はんだの濡れ性を向上させることができる。
に、Pd、Pt、Nb、Cr又はTi層が形成されてい
るので、はんだの濡れ性を向上させることができる。
【0012】図2(a)は従来の熱電変換モジュールの
はんだと電極との間の層構成を示す。図2(a)に示す
ように、Cu電極の上にNi層とAu層とが形成されて
おり、このAu層上に、Sn−Sb合金からなるクリー
ムはんだが重ねられ、このクリームはんだが融点より2
0〜30℃高い温度まで加熱されると、溶融したSn−
Sbはんだの中にSn−Au合金が生成し、Ni層との
界面にもSn−Au層が多く形成される。
はんだと電極との間の層構成を示す。図2(a)に示す
ように、Cu電極の上にNi層とAu層とが形成されて
おり、このAu層上に、Sn−Sb合金からなるクリー
ムはんだが重ねられ、このクリームはんだが融点より2
0〜30℃高い温度まで加熱されると、溶融したSn−
Sbはんだの中にSn−Au合金が生成し、Ni層との
界面にもSn−Au層が多く形成される。
【0013】これに対し、図2(b)は本発明の熱電変
換モジュールの層構成を示す。図2(b)に示すよう
に、Cu層上にNi層が形成されているが、このNi層
の上に、更に、Pd層、Pt層、Nb層、Cr層又はT
i層が形成されている。このため、はんだのSnと、P
d、Pt,Nb、Cr又はTiとの合金は生成する可能
性はあるが、脆いSn−Au合金が形成されることはな
い。これにより、はんだに対するAuの拡散による合金
化を防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させることが
できる。
換モジュールの層構成を示す。図2(b)に示すよう
に、Cu層上にNi層が形成されているが、このNi層
の上に、更に、Pd層、Pt層、Nb層、Cr層又はT
i層が形成されている。このため、はんだのSnと、P
d、Pt,Nb、Cr又はTiとの合金は生成する可能
性はあるが、脆いSn−Au合金が形成されることはな
い。これにより、はんだに対するAuの拡散による合金
化を防止し、はんだ接合部の信頼性を向上させることが
できる。
【0014】図3は本発明の第2実施例を示す図、図4
は図3のIV−IV線による断面図、図5は図3のV−
V線による断面図である。本第2実施例は、リード線接
続部におけるはんだ接続の信頼性を向上させたものであ
る。本第2実施例のはんだ接続部においては、アルミナ
からなる下基板10の上に、下部電極としてCu層4が
形成されており、このCu層4の上のNi層5と表面層
6の上にリード線17がはんだ16により接合されてい
る。この場合に、リード線17は、芯線としてのCu線
7の周面に、例えば、厚さが5μmのNi層8が形成さ
れ、Ni層8の上に表面層9が形成されている。この表
面層9も、Pd,Pt,Nb、Cr又はTiからなる層
である。なお、本発明は上記各実施例に限定されず、例
えば、図3及び図4に示す実施例において、リード線接
続部の下部電極も、図1に示す下部電極と同様に、Cu
層、Ni層及び表面層との積層体とすることができる。
は図3のIV−IV線による断面図、図5は図3のV−
V線による断面図である。本第2実施例は、リード線接
続部におけるはんだ接続の信頼性を向上させたものであ
る。本第2実施例のはんだ接続部においては、アルミナ
からなる下基板10の上に、下部電極としてCu層4が
形成されており、このCu層4の上のNi層5と表面層
6の上にリード線17がはんだ16により接合されてい
る。この場合に、リード線17は、芯線としてのCu線
7の周面に、例えば、厚さが5μmのNi層8が形成さ
れ、Ni層8の上に表面層9が形成されている。この表
面層9も、Pd,Pt,Nb、Cr又はTiからなる層
である。なお、本発明は上記各実施例に限定されず、例
えば、図3及び図4に示す実施例において、リード線接
続部の下部電極も、図1に示す下部電極と同様に、Cu
層、Ni層及び表面層との積層体とすることができる。
【0015】本実施例においては、Cu芯線7を含むリ
ード線17と下部電極のCu層4との間のはんだ接合部
において、Cu芯線7の周囲は、Ni層8及び表面層9
により被覆され、電極も表面層9により被覆されている
ので、第1実施例と同様に、はんだ16へのAu及びC
uの拡散を防止することができ、接続の信頼性を向上さ
せることができる。
ード線17と下部電極のCu層4との間のはんだ接合部
において、Cu芯線7の周囲は、Ni層8及び表面層9
により被覆され、電極も表面層9により被覆されている
ので、第1実施例と同様に、はんだ16へのAu及びC
uの拡散を防止することができ、接続の信頼性を向上さ
せることができる。
【0016】また、上記各実施例は、下基板と上基板と
を有し、下部電極及び上部電極が形成された熱電変換モ
ジュールに関するものであるが、上基板を有しないで、
下基板上に熱電素子を配置し、各熱電素子の上端部を電
極により接続したようなタイプの熱電モジュールにも本
発明を適用できることは勿論である。
を有し、下部電極及び上部電極が形成された熱電変換モ
ジュールに関するものであるが、上基板を有しないで、
下基板上に熱電素子を配置し、各熱電素子の上端部を電
極により接続したようなタイプの熱電モジュールにも本
発明を適用できることは勿論である。
【0017】
【実施例】以下、本発明の実施例について、本発明の範
囲から外れる比較例と比較して説明する。下記表1は本
発明の実施例及び比較例の層構成を示す。図6は試験に
使用した試験片を示す断面図である。電極として、Cu
めっき層21の上にNiめっき層22が形成されてお
り、Niめっき層22の上に表面層23が形成されてい
る。そして、表面層23の上にはんだ層24が配置され
ている。一方、熱電素子25の下面にNiめっき層26
が形成されており、このNiめっき層26をはんだ24
に接触させて熱電素子25が電極上に配置されている。
囲から外れる比較例と比較して説明する。下記表1は本
発明の実施例及び比較例の層構成を示す。図6は試験に
使用した試験片を示す断面図である。電極として、Cu
めっき層21の上にNiめっき層22が形成されてお
り、Niめっき層22の上に表面層23が形成されてい
る。そして、表面層23の上にはんだ層24が配置され
ている。一方、熱電素子25の下面にNiめっき層26
が形成されており、このNiめっき層26をはんだ24
に接触させて熱電素子25が電極上に配置されている。
【0018】
【表1】
【0019】この熱電素子と電極とを所定温度に加熱す
ることにより、熱電素子と電極とを接合する。その後、
熱電変換モジュールを破壊し、はんだ部材を取り出し、
DSC測定(示差走査熱量測定)により、はんだの液相
開始温度を測定した。なお、この液相開始温度は、Sn
−5質量%Sb単体では239.2℃、Sn−25質量
%Ag−10質量%Sb単体では233℃、Sn−5質
量%Ag単体では240℃である。このDSC測定によ
る液相開始温度が低くなると、An−Au合金がはんだ
内に形成されていることが推定され、合金の脆性及び液
相温度の低下という問題点が生じる。
ることにより、熱電素子と電極とを接合する。その後、
熱電変換モジュールを破壊し、はんだ部材を取り出し、
DSC測定(示差走査熱量測定)により、はんだの液相
開始温度を測定した。なお、この液相開始温度は、Sn
−5質量%Sb単体では239.2℃、Sn−25質量
%Ag−10質量%Sb単体では233℃、Sn−5質
量%Ag単体では240℃である。このDSC測定によ
る液相開始温度が低くなると、An−Au合金がはんだ
内に形成されていることが推定され、合金の脆性及び液
相温度の低下という問題点が生じる。
【0020】更に、接合後の試験材に対し、パワーサイ
クル試験を実施した。このパワーサイクル試験において
は、電極に1.5分間2Aの電流を流し、4.5分間電
流をオフにし、これを5000回繰り返した。そして、
試験前後のACR(交流抵抗)の変化率の平均値を求め
これを表1に記載した。なお、ACR(Ω)は、27℃
で1kHzの周波数の電流を0.1mA流して測定し
た。このACRの変化率が大きいほど、パワーサイクル
試験による接合部の劣化が激しいことを示している。
クル試験を実施した。このパワーサイクル試験において
は、電極に1.5分間2Aの電流を流し、4.5分間電
流をオフにし、これを5000回繰り返した。そして、
試験前後のACR(交流抵抗)の変化率の平均値を求め
これを表1に記載した。なお、ACR(Ω)は、27℃
で1kHzの周波数の電流を0.1mA流して測定し
た。このACRの変化率が大きいほど、パワーサイクル
試験による接合部の劣化が激しいことを示している。
【0021】この表1に示すように、本発明の実施例の
場合は、表面層が形成されているので、いずれも液相開
始温度が高く、パワーサイクル試験においてACRの変
化率が小さいものであった。これに対し、Niめっき層
の上に表面層としてAu層を形成した比較例は、液相開
始温度の低下が大きく、またACRの変化率が大きいも
のであった。比較例4のように、Sn−Zn系はんだを
使用した場合は、融点は下がらないが、Sn−Au層の
発生によりACR変化率が高く、接合部の信頼性が低下
する。なお、上記実施例は、表面層として、Pd層及び
Ti層を使用したものであるが、これ以外に、Pt,N
b、又はCr層を使用しても同様の効果を奏する。
場合は、表面層が形成されているので、いずれも液相開
始温度が高く、パワーサイクル試験においてACRの変
化率が小さいものであった。これに対し、Niめっき層
の上に表面層としてAu層を形成した比較例は、液相開
始温度の低下が大きく、またACRの変化率が大きいも
のであった。比較例4のように、Sn−Zn系はんだを
使用した場合は、融点は下がらないが、Sn−Au層の
発生によりACR変化率が高く、接合部の信頼性が低下
する。なお、上記実施例は、表面層として、Pd層及び
Ti層を使用したものであるが、これ以外に、Pt,N
b、又はCr層を使用しても同様の効果を奏する。
【0022】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
表面層として、Pd,Pt,Nb、Cr又はTi層を形
成したので、はんだにAuが拡散してしまうことを防止
でき、脆い金属間化合物が生成することを防止すること
ができる。
表面層として、Pd,Pt,Nb、Cr又はTi層を形
成したので、はんだにAuが拡散してしまうことを防止
でき、脆い金属間化合物が生成することを防止すること
ができる。
【図1】本発明の第1実施例を示す図である。
【図2】(a)及び(b)は本実施例の効果を説明する
図である。
図である。
【図3】本発明の第2実施例を示す図である。
【図4】図3のIV−IV線による断面図である。
【図5】図3のV−V線による断面図である。
【図6】実施例及び比較例の試験方法を示す図である。
【図7】従来の熱電変換モジュールを示す図である。
【図8】同じくそのリード線の接合部を示す図である。
1、4、7:Cu層、2、5、8:Ni層、3:Au
層、6、9:表面層、10:下基板、11:上基板、1
2:下部電極、13:上部電極、14:熱電素子、1
5、16:はんだ、17:リード線
層、6、9:表面層、10:下基板、11:上基板、1
2:下部電極、13:上部電極、14:熱電素子、1
5、16:はんだ、17:リード線
─────────────────────────────────────────────────────
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(51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考)
H01L 35/16 H01L 35/16
35/34 35/34
Claims (3)
- 【請求項1】 1対の下基板及び上基板と、これらの下
基板及び上基板の対向面に夫々形成された下部電極及び
上部電極と、前記下部電極及び上部電極間にSn系はん
だにより接合されて配置された熱電素子とを有し、前記
下部電極及び上部電極は、前記基板上に形成されたCu
層と、前記Cu層上に形成されたNi層と、前記Ni層
上に形成されPd,Pt,Nb、Cr及びTiからなる
群から選択された元素からなる表面層とを有することを
特徴とする熱電変換モジュール。 - 【請求項2】 1対の下基板及び上基板と、これらの下
基板及び上基板の対向面に夫々形成された下部電極及び
上部電極と、前記下部電極及び上部電極間にSn系はん
だにより接合されて配置された熱電素子と、前記下部電
極又は上部電極にSn系はんだにより接合されて接続さ
れたリード線とを有し、前記リード線は、Cu芯線と、
前記Cu芯線の表面上に形成されたNi層と、前記Ni
層上に形成されPd,Pt,Nb、Cr及びTiからな
る群から選択された元素からなる表面層とを有すること
を特徴とする熱電変換モジュール。 - 【請求項3】 前記Sn系はんだは、Sbが1乃至15
質量%のSn−Sb系合金、Agが2質量%以上のSn
−Ag系合金、又はZnが5乃至30質量%のSn−Z
n系合金であることを特徴とする請求項1又は2に記載
の熱電変換モジュール。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002086931A JP2003282974A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱電変換モジュール |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002086931A JP2003282974A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱電変換モジュール |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003282974A true JP2003282974A (ja) | 2003-10-03 |
Family
ID=29233350
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2002086931A Pending JP2003282974A (ja) | 2002-03-26 | 2002-03-26 | 熱電変換モジュール |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003282974A (ja) |
Cited By (9)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
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-
2002
- 2002-03-26 JP JP2002086931A patent/JP2003282974A/ja active Pending
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