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JP2003264942A - モータのステータ鉄心 - Google Patents

モータのステータ鉄心

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Publication number
JP2003264942A
JP2003264942A JP2002063865A JP2002063865A JP2003264942A JP 2003264942 A JP2003264942 A JP 2003264942A JP 2002063865 A JP2002063865 A JP 2002063865A JP 2002063865 A JP2002063865 A JP 2002063865A JP 2003264942 A JP2003264942 A JP 2003264942A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
motor
yoke
stator
teeth
piece
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2002063865A
Other languages
English (en)
Inventor
Takashi Mogi
尚 茂木
Takeaki Wakizaka
岳顕 脇坂
Tsutomu Kaido
力 開道
Masao Yabumoto
政男 籔本
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
Priority to JP2002063865A priority Critical patent/JP2003264942A/ja
Publication of JP2003264942A publication Critical patent/JP2003264942A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】 モータのステータに磁壁間隔の狭い磁区構造
を実現するため一方向性電磁鋼板の結晶粒径を規定し、
鉄損を低減したモータのステータ鉄心を提供すること。 【解決手段】 ヨークとティースとを分割し、さらにヨ
ークについては周方向に分割して打ち抜いた一方向性電
磁鋼板を積層して形成するモータのステータ鉄心におい
て、ヨーク片あるいはティース片の長さを60mm以下に
し、かつ圧延方向の結晶粒径を20mm以下に制御した一
方向性電磁鋼板によってモータのステータ鉄心を構成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は効率改善を図った各
種モータのステータ鉄心、ティース片およびヨーク片に
関し、詳しくはモータのステータに磁壁間隔の狭い磁区
構造を実現する技術に関する。
【0002】
【従来の技術】従来、例えば三相同期モータのステータ
は、電磁鋼板の薄板を回転軸の軸方向に積層して構成さ
れている。積層される鋼板は、表面に絶縁層と一部の例
において接着層が形成されており、組立後に機械的にか
しめたり、接着層を加熱溶融することで積層・固定され
る。こうしたモータの一例としては、特開平2−119
561号公報に示された「可変リラクタンスモータ」な
どが知られている。
【0003】こうしたステータの材料として通常は無方
向性電磁鋼板が採用されている。これは、次の理由によ
る。ステータ側に形成される磁束を考えると、ティース
の部位では磁束はモータの径方向となり、ヨークの部位
では周方向となる。このようにティースとヨークで磁束
の方向はほとんど90°異なる上、更に隣接するティー
ス同士を較べても、各ティース毎に磁束の方向はティー
ス間の中心角分だけヨークの流れる磁束方向は異なるこ
とになる。磁束の方向がバラバラなステータにおいて、
全体として鉄損を小さくしようとすると、磁化の容易な
方向が存在する一方向性電磁鋼板では鉄損や磁束を効率
よく流す組み合わせは簡単ではないため、無方向性電磁
鋼板を使用することが通常採用されている。
【0004】一方、モータのステータ構造において、別
体とされたティースとヨークのうち、少なくともティー
スを一方向性電磁鋼板により形成し、しかも一方向性電
磁鋼板の磁化容易方向を径方向としているものが特開平
7−067272号公報において開示されている。この
ステータ構造では、無方向性電磁鋼板により形成されて
いる場合と較べて、ティースにおける鉄損を大きく低減
できることが開示されている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】電磁モータの効率の向
上、例えば三相同期モータの出力トルクの増大、形状の
小型化などを図るためには、ティースやヨークでの鉄損
を一層低減しなければならない。ところで、例えばティ
ースに着目すると、磁束の方向は径方向に限られるか
ら、径方向を磁化の容易方向となるように一方向性電磁
鋼板が使用でき、鉄損をかなり低減できることは知られ
ている。こうした問題は、同期モータに限らず、同期発
電機などにも共通である。しかしながら、さらなるモー
タの小型化と高効率化のために、より一層の鉄損低減化
が課題であり、これが本発明の課題でもある。
【0006】
【課題を解決するための手段】本発明の具体的な手段は
以下の通りである。 (1)ヨークとティースとを分割し、さらにヨークにつ
いては周方向に分割して打ち抜いた一方向性電磁鋼板を
積層して形成するモータのステータ鉄心において、ヨー
ク片あるいはティース片はその長さが60mm以下であ
り、かつ圧延方向の結晶粒径が20mm以下の一方向性電
磁鋼板から打ち抜かれていることを特徴とするモータの
ステータ鉄心。 (2)一方向性電磁鋼板の圧延方向をヨーク片あるいは
ティース片の長手方向に対して、一致させるか60°以
内の角度範囲に設定され打ち抜かれたヨーク片あるいは
ティース片からなることを特徴とする(1)記載のモー
タのステータ鉄心。 (3)前記ティースは、ヨークと接続する端部の両側に
突起を有することを特徴とする(1)または(2)記載
のモータのステータ鉄心。
【0007】
【発明の実施の形態】すでに述べたように、これまでモ
ータの効率向上、出力トルクの増大、形状の小型化等を
図るために、ティースやヨークでの鉄損低減が図られて
いる。本発明者らはこれらの部位の材料に注目し、鉄損
を下げる手法を効果的に実現するため鋭意研究を行っ
た。
【0008】以下実験にもとづき説明する。本発明者ら
はヨークやティース部に従来の一方向性電磁鋼板に見ら
れる結晶粒径よりさらに小さな粒径の鋼板を用い、ステ
ータとして構成したところ、従来のステータより鉄損の
低減が確認された。
【0009】図1にティース1とヨーク2が一体となっ
たコアブロックを示す。一方向性電磁鋼板の結晶粒の中
には0.2〜2mm幅の棒磁石が互いにNSが反転するよ
うに並んでおりこれを磁区と呼び、その境界を磁壁と呼
んでいるが、この幅が大きいと磁束の流れと同じ方向の
磁化方向を持つ磁区の面積が増加するよう磁壁が移動す
る。磁壁の間隔が広いと磁壁の移動速度が速くなるため
磁壁を核とした渦電流が多く流れ、鉄損が増大する。粒
径が小さいとこの磁区が細かくなるため渦電流が小さく
なり鉄損が下がる(図2)。したがって粒径が小さい方
が良い。
【0010】次に本発明の限定理由について述べる。一
方向性電磁鋼板の圧延方向の平均的な結晶粒径は10〜
50mm程度であるが、本発明ではティース片、ヨーク片
に用いる一方向性電磁鋼板の圧延方向の結晶粒径を20
mm以下に限定する。これは、ティース片、ヨーク片にお
ける磁区のサイズをできるだけ小さくすることで鉄損低
減を狙うためであり、20mm超では磁区のサイズが充分
小さくできないことに基づくものである。ティース片の
長さを60mm以下に規定した理由は本発明の対象が中型
から小型モータであり、大型モータではこの効果が顕著
に見られないからである。
【0011】図3に磁化力800A/mにおける磁束密
度と磁束密度1.7Tにおける鉄損の関係を示した。板
厚が0.30mmと0.35mmの一方向性電磁鋼板の特性
において、結晶粒径が小さくなるほど鉄損が低い傾向が
見られる。また結晶粒径が細かくなるに従い180°磁
壁間隔が狭くなるが、この180°磁壁間隔と鉄損の関
係を図4に示した。180°磁壁間隔は鋼板圧延方向に
張力を印加することで狭くなる。この図から磁壁間隔が
狭くなるに連れて鉄損が低下する傾向が見られる。
【0012】また、一方向性電磁鋼板の圧延方向とヨー
ク片、ティース片の長手方向の関係は0〜60°の角度
範囲とする理由は次の通りである。この角度を変えたテ
ィース片で構成されたステータにおいてコギングトルク
を測定したところ、傾き角30°付近で最も小さかっ
た。これらの範囲を詳細に調べると0から60°の範囲
内であればコギングトルクを40%低減できる効果を知
見したからである。
【0013】更に、例えば図6に示すように、前記ティ
ース片1がヨーク片2と接続する端部の両側に突起を有
する理由は、ティース片からヨーク片への磁束の流れ込
みを緩やかにして、回転鉄損を低減するためである。
【0014】ここで用いる鋼板のグラス被膜の有無は問
わない。その理由は、グラス被膜を有する場合は鉄損が
さらに低減する効果が見られ、無い場合は打ち抜き性が
良く、金型の製造コストが低減するからである。ステー
タ鉄心の製造においてどちらの利点を取るか製造者が適
宜決めることができる。
【0015】
【実施例】以下、実施例にもとづき本発明を説明する。 [実施例1]図5に本発明を適用した永久磁石モータの
ステータの断面図を示す。図5において、モータのステ
ータ鉄心は分割面5によりティース1の数と同数のステ
ータのヨーク片2に分割されており、一方向性電磁鋼板
を打ち抜いて構成されている。ティース片1には絶縁部
3を介して巻線4が巻かれている。一方向性電磁鋼板
は、磁化容易方向が図5に示すように、ティース片では
径方向に対して、ヨーク片では円周方向に対して平行に
なるように使用されている。また、ヨーク片2、ティー
ス片1は一方向性電磁鋼板の磁化容易方向がすべて同じ
図中の矢印の方向になるように積層されている。また、
ティース片、ヨーク片に本請求項1に示した条件を満た
す、圧延方向の結晶粒径が12mmの一方向性電磁鋼板を
用いている。
【0016】上記構成のモータのステータ鉄心におい
て、ティース片およびヨーク片とも従来と比較して粒径
の小さい一方向性電磁鋼板を用いることで、ステータの
低鉄損化が実現した。さらに、ステータ鉄心内を通る磁
束は常に高い透磁率を持つ一方向性電磁鋼板の磁化容易
方向に流れ、磁束密度を増やすことができ、誘起電圧が
大きくなる効果があった。
【0017】また、ステータ鉄心のティース端部付近で
は磁束がティース部へと曲げられ、空隙部からティース
に流れ込む磁束を磁化容易方向の一定の方向に集中する
ことができた。磁化容易方向は、永久磁石の磁極の位置
が変わっても、空隙部内の磁束は一方向性電磁鋼板の磁
化容易方向へ流す働きがあるのでスロット開口部の影響
を受けにくくなり、コギングトルクや誘起電圧の歪みや
トルクリップルを低減できる効果があった。そして、テ
ィースおよびヨークで発生する鉄損は本請求項1で示し
た条件の材料を用いた場合、低く、鉄損により発生する
熱分布を観測するサーモビュワーにより、鉄損が15%
低いことを確認した。
【0018】[実施例2]以下本発明の第2の実施例に
ついて、図面を参照しながら説明する。図6はステータ
片6の断面図であり、一方向性電磁鋼板材によるステー
タ鉄心個片を所定枚数積層して構成されている。各鉄心
個片の磁化容易方向は奇数枚目と偶数枚目とで互いに直
交するように積層する。ただし、傾き角は0°以上60
°以下の範囲にしている。
【0019】上記構成において、ティースおよびヨーク
とも従来と比較して粒径の小さい一方向性電磁鋼板を用
いることで、ステータの低鉄損化が実現した。磁束は透
磁率が高い方へ流れる性質があるので空隙部からステー
タ鉄心個片に入る磁束は右側では奇数枚目の電磁鋼板
へ、反対に左側では偶数枚目の電磁鋼板へと流れやすく
なった。また、請求項1で示した条件で構成したステー
タでは鉄損による熱の発生が少なく、界磁を強めにして
高トルクで使用可能であった。
【0020】このような本発明の実施例によれば、サー
ボモータのように左右どちらにも回転する場合におい
て、第1の実施例の効果が得られる。なお、本発明はモ
ータの構造がインナーロータタイプやアウターロータタ
イプにかかわらず適用できる。
【0021】
【発明の効果】以上のように本発明によれば、モータの
鉄心を分割し一方向性電磁鋼板を用いて積層し、鋼板の
結晶粒径を規定することで、鉄損が低く、コギングトル
クや誘起電圧歪を小さくしながら誘起電圧を大きくし、
さらにトルクリップルや回転むらが小さい小型でかつ高
出力のモータを得ることができる。また、鉄心内の磁束
が流れる方向に合わせて一方向性電磁鋼板の磁化容易方
向を決めることで励磁電流をおさえ、鉄心内の鉄損を低
減でき高効率化が図れる。
【0022】また、一方向性電磁鋼板の磁化容易方向を
鉄心内の磁束の流れる方向にそろえることは、無方向性
電磁鋼板の場合よりも磁束の流れる方向が固定しやすく
なり、量産しても常に一定の磁気回路を形成するものを
製造しやすく、製品の特性のばらつきがおさえられる効
果がある。更に、積層鉄心の分割細分化によりプレス設
備が小型化され、生産効率を著しく向上させる効果もあ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】ステータ片における磁区模様を示す図である。
【図2】本発明の結晶粒径を規定した場合のステータ片
とその磁区模様を示す図である。
【図3】結晶粒径と鉄損の関係を示す図である。
【図4】180°磁壁間隔と鉄損の関係を示す図であ
る。
【図5】実施例における積層鉄心個片を組み合わせてス
テータを形成した図である。
【図6】積層鉄心個片を形成の仕方を示した図である。
【符号の説明】
1 ティース片 2 ヨーク片 3 絶縁部 4 巻線 5 分割面 6 ステータ片
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 開道 力 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 (72)発明者 籔本 政男 千葉県富津市新富20−1 新日本製鐵株式 会社技術開発本部内 Fターム(参考) 5H002 AA03 AB01 AC06 AC08 AE07 AE08

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ヨークとティースとを分割し、さらにヨ
    ークについては周方向に分割して打ち抜いた一方向性電
    磁鋼板を積層して形成するモータのステータ鉄心におい
    て、ヨーク片あるいはティース片はその長さが60mm以
    下であり、かつ圧延方向の結晶粒径が20mm以下の一方
    向性電磁鋼板から打ち抜かれていることを特徴とするモ
    ータのステータ鉄心。
  2. 【請求項2】 一方向性電磁鋼板の圧延方向をヨーク片
    あるいはティース片の長手方向に対して、一致させるか
    60°以内の角度範囲に設定され打ち抜かれたヨーク片
    あるいはティース片からなることを特徴とする請求項1
    記載のモータのステータ鉄心。
  3. 【請求項3】 前記ティースは、ヨークと接続する端部
    の両側に突起を有することを特徴とする請求項1または
    2記載のモータのステータ鉄心。
JP2002063865A 2002-03-08 2002-03-08 モータのステータ鉄心 Pending JP2003264942A (ja)

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* Cited by examiner, † Cited by third party
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