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JP2003138251A - 有機発光素子 - Google Patents

有機発光素子

Info

Publication number
JP2003138251A
JP2003138251A JP2001332855A JP2001332855A JP2003138251A JP 2003138251 A JP2003138251 A JP 2003138251A JP 2001332855 A JP2001332855 A JP 2001332855A JP 2001332855 A JP2001332855 A JP 2001332855A JP 2003138251 A JP2003138251 A JP 2003138251A
Authority
JP
Japan
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group
substituted
unsubstituted
fused polycyclic
general formula
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001332855A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Suzuki
幸一 鈴木
Kazunori Ueno
和則 上野
Akito Saito
章人 齊藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Canon Inc
Original Assignee
Canon Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Canon Inc filed Critical Canon Inc
Priority to JP2001332855A priority Critical patent/JP2003138251A/ja
Publication of JP2003138251A publication Critical patent/JP2003138251A/ja
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  • Electroluminescent Light Sources (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 極めて高効率で高輝度な光出力を有し、耐久
性のある有機発光素子を提供する。 【解決手段】 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該
一対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物を
含む層を少なくとも有する有機発光素子において、前記
有機化合物を含む層の少なくとも一層がIで示されるテ
トラアリールメタン化合物、又は式IIで示されるテト
ラアリールシラン化合物の少なくとも一種を含有する有
機発光素子。 (Ar1〜Ar4は、置換あるいは無置換のアリール価、
複素環基、結合多環芳香族基、結合多環複素環基を表
す。Ar1〜Ar4は、同じであっても異なっていてもよ
い。) (Ar5〜Ar8は、置換あるいは無置換のアリール基、
アリールオキシ基、複素環基、結合多環芳香族基、結合
多環複素環基を表す。Ar5〜Ar8は、同じであっても
異なっていてもよい。)

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、有機発光素子に関
し、詳しくは有機化合物を含む薄膜に電界を印加するこ
とにより光を放出する素子に関する。
【0002】
【従来の技術】有機発光素子は、陽極と陰極間に蛍光性
有機化合物を含む薄膜を挟持させて、各電極から電子お
よびホール(正孔)を注入することにより、蛍光性化合
物の励起子を生成させ、この励起子が基底状態にもどる
際に放射される光を利用する素子である。
【0003】1987年コダック社の研究(Appl.
Phys.Lett.51,913(1987))で
は、陽極にITO、陰極にマグネシウム銀の合金をそれ
ぞれ用い、電子輸送材料および発光材料としてアルミニ
ウムキノリノール錯体を用い、ホール輸送材料にトリフ
ェニルアミン誘導体を用いた機能分離型2層構成の素子
で、10V程度の印加電圧において1000cd/m2
程度の発光が報告されている。関連の特許としては,米
国特許4,539,507号,米国特許4,720,4
32,米国特許4,885,211号等が挙げられる。
【0004】また、蛍光性有機化合物の種類を変えるこ
とにより、紫外から赤外までの発光が可能であり、最近
では様々な化合物の研究が活発に行われている。例え
ば、米国特許5,151,629号,米国特許5,40
9,783号,米国特許5,382,477号,特開平
2−247278号公報,特開平3−255190号公
報,特開平5−202356号公報,特開平9−202
878号公報,特開平9−227576号公報等に記載
されている。
【0005】さらに、上記のような低分子材料を用いた
有機発光素子の他にも、共役系高分子を用いた有機発光
素子が、ケンブリッジ大学のグループ(Nature,
347,539(1990))により報告されている。
この報告ではポリフェニレンビニレン(PPV)を塗工
系で成膜することにより、単層で発光を確認している。
共役系高分子を用いた有機発光素子の関連特許として
は、米国特許5,247,190号、米国特許5,51
4,878号、米国特許5,672,678号、特開平
4−145192号公報、特開平5−247460号公
報等が挙げられる。
【0006】このように有機発光素子における最近の進
歩は著しく、その特徴は低印加電圧で高輝度、発光波長
の多様性、高速応答性、薄型、軽量の発光デバイス化が
可能であることから、広汎な用途への可能性を示唆して
いる。
【0007】しかしながら、現状では更なる高輝度の光
出力あるいは高変換効率が必要である。また、長時間の
使用による経時変化や酸素を含む雰囲気気体や湿気など
による劣化等の耐久性の面で未だ多くの問題がある。さ
らにはフルカラーディスプレイ等への応用を考えた場
合、色純度の良い青、緑、赤の発光が必要となるが、こ
れらの問題に関してもまだ十分でない。
【0008】電子輸送層や発光層などに用いる蛍光性有
機化合物として、芳香族化合物や縮合多環芳香族化合物
が数多く研究されている。例えば、特開平4−6807
6号公報、特開平5−32966号公報、特開平6−2
28552号公報、特開平6−240244号公報、特
開平7−109454号公報、特開平8−311442
号公報、特開平9−241629号公報、特開2000
−26334号公報、特開2000−268964号公
報などが挙げられるが、発光輝度や耐久性が十分に満足
できるものは得られていない。
【0009】また、スピロ化合物が特異な立体構造を有
し、その特異的な材料物性から有機機能性材料として注
目されている(J.Am.Chem.Soc.,11
,5687,1988)。スピロ化合物を有機発光素
子に用いた例(特開平7−278537号公報)がある
が、電子輸送層や発光層として十分な発光特性は得られ
ていない。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】本発明は、テトラアリ
ールメタン化合物またはテトラアリールシラン化合物を
用い、極めて高効率で高輝度な光出力を有する有機発光
素子を提供することを目的とする。
【0011】また、極めて耐久性のある有機発光素子を
提供することを目的とする。
【0012】さらには、製造が容易でかつ比較的安価に
作成可能な有機発光素子を提供することを目的とする。
【0013】
【課題を解決するための手段】本発明の有機発光素子
は、陽極及び陰極からなる一対の電極と、該一対の電極
間に挟持された一または複数の有機化合物を含む層を少
なくとも有する有機発光素子において、前記有機化合物
を含む層の少なくとも一層が下記一般式[I]で示され
るテトラアリールメタン化合物の少なくとも一種を含有
することを特徴とする。
【0014】
【化11】
【0015】(式中、Ar1〜Ar4は、置換あるいは無
置換のアリール基、置換あるいは無置換の複素環基、置
換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無
置換の縮合多環複素環基を表す。Ar1〜Ar4は、同じ
であっても異なっていてもよい。) 上記発光素子においては、前記一般式[I]で示される
テトラアリールメタン化合物が、下記一般式[II]で
示されることが好ましく、下記一般式[III]で示さ
れることがより好ましい。
【0016】
【化12】
【0017】(式中、R1〜R5は、水素原子、アルキル
基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるいは
無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハロ
ゲン原子を表わす。但し、R1〜R5の少なくとも1つ
は、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは無
置換のスチリル基、置換あるいは無置換の複素環基、置
換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無
置換の縮合多環複素環基を表わす。R1〜R5は、同じで
あっても異なっていてもよい。)
【0018】
【化13】
【0019】(式中、R6〜R10は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハロ
ゲン原子を表わす。R6〜R10は、同じであっても異な
っていてもよい。)
【0020】また、前記一般式[I]で示されるテトラ
アリールメタン化合物が、下記一般式[IV]で示され
ることが好ましく、下記一般式[V]で示されることが
より好ましい。
【0021】
【化14】
【0022】(式中、R11〜R13は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。但し、R11〜R13
少なくとも1つは、置換あるいは無置換のアリール基,
置換あるいは無置換のスチリル基、置換あるいは無置換
の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、
置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わす。R11
〜R13は、同じであっても異なっていてもよい。)
【0023】
【化15】
【0024】(式中、R14〜R18は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。R14〜R18は、同じ
であっても異なっていてもよい。)
【0025】更に、本発明の有機発光素子は、陽極及び
陰極からなる一対の電極と、該一対の電極間に挟持され
た一または複数の有機化合物を含む層を少なくとも有す
る有機発光素子において、前記有機化合物を含む層の少
なくとも一層が下記一般式[VI]で示されるテトラア
リールシラン化合物の少なくとも一種を含有することを
特徴とする。
【0026】
【化16】
【0027】(式中、Ar5〜Ar8は、置換あるいは無
置換のアリール基、置換あるいは無置換のアリールオキ
シ基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無
置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多
環複素環基を表す。Ar5〜Ar8は、同じであっても異
なっていてもよい。)
【0028】上記発光素子においては、前記一般式[V
I]で示されるテトラアリールシラン化合物が、下記一
般式[VII]で示されることが好ましく、下記一般式
[VIII]で示されることがより好ましい。
【0029】
【化17】
【0030】(式中、R19〜R23は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。但し、R19〜R23
少なくとも1つは、置換あるいは無置換のアリール基,
置換あるいは無置換のスチリル基、置換あるいは無置換
の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、
置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わす。R19
〜R23は、同じであっても異なっていてもよい。)
【0031】
【化18】
【0032】(式中、R24〜R28は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。R24〜R28は、同じ
であっても異なっていてもよい。)
【0033】また、前記一般式[VI]で示されるテト
ラアリールシラン化合物が、下記一般式[IX]で示さ
れることが好ましく、下記一般式[X]で示されること
がより好ましい。
【0034】
【化19】
【0035】(式中、R29〜R31は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。但し、R29〜R31
少なくとも1つは、置換あるいは無置換のアリール基,
置換あるいは無置換のスチリル基、置換あるいは無置換
の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、
置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を表わす。R29
〜R31は、同じであっても異なっていてもよい。)
【0036】
【化20】
【0037】(式中、R32〜R36は、水素原子、アルキ
ル基、置換あるいは無置換のアラルキル基、置換あるい
は無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
複素環基、置換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチ
ル基またはハロゲン原子を表わす。R32〜R36は、同じ
であっても異なっていてもよい。)
【0038】更に、本発明の発光素子においては、少な
くとも電子輸送層または発光層が、前記一般式[I]〜
[X]で示されるテトラアリールメタン化合物またはテ
トラアリールシラン化合物の少なくとも一種を含有する
ことが好ましい。
【0039】
【発明の実施の形態】以下、本発明を詳細に説明する。
【0040】まず、本発明で用いる上記一般式[I]〜
[X]で示されるテトラアリールメタン化合物およびテ
トラアリールシラン化合物について説明する。
【0041】上記一般式[I]〜[X]における置換基
の具体例を以下に示す。
【0042】アルキル基としては、メチル基、エチル
基、n−プロピル基、iso−プロピル基、n−ブチル
基、ter−ブチル基、オクチル基などが挙げられる。
【0043】アラルキル基としては、ベンジル基、フェ
ネチル基などが挙げられる。
【0044】アリール基としては、フェニル基、ビフェ
ニル基、ターフェニル基、シクロペンタジエニル基など
が挙げられる。
【0045】複素環基としては、チエニル基、フリル
基、オキサゾリル基、イソオキサゾリル基、オキサジア
ゾリル基、チアゾリル基、イソチアゾリル基、チアジア
ゾリル基、ピロリル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピ
リミジル基、アジリジル基、トリアジル基、ターチエニ
ル基、ターピロリル基などが挙げられる。
【0046】縮合多環芳香族基としては、ナフチル基、
アントラニル基、フェナントリル基、ピレニル基、テト
ラセニル基、ペンタセニル基、フルオレニル基、フルオ
ランテニル基などが挙げられる。
【0047】縮合多環複素環基としては、キノリル基、
カルバゾリル基、アクリジル基、フェナントロリル基な
どが挙げられる。
【0048】置換アミノ基としては、ジメチルアミノ
基、ジエチルアミノ基、ジベンジルアミノ基、ジフェニ
ルアミノ基、ジトリルアミノ基、ジアニソリルアミノ基
などが挙げられる。
【0049】ハロゲン原子としては、フッ素、塩素、臭
素、ヨウ素などが挙げられる。
【0050】上記置換基が有してもよい置換基として
は、メチル基、エチル基、プロピル基などのアルキル
基、ベンジル基、フェネチル基などのアラルキル基、フ
ェニル基、ビフェニル基、ターフェニル基などのアリー
ル基、スチリル基、チエニル基、フリル基、オキサゾリ
ル基、イソオキサゾリル基、オキサジアゾリル基、チア
ゾリル基、イソチアゾリル基、チアジアゾリル基、ピロ
リル基、ピリジル基、ピリダジル基、ピリミジル基、ア
ジリジル基、トリアジル基、ターチエニル基、ターピロ
リル基などの複素環基、ナフチル基、アントラニリル
基、フェナントリル基、ピレニル基、テトラセニル基、
ペンタセニル基、フルオレニル基、フルオランテニル基
などの縮合多環芳香族基、キノリル基、カルバゾリル
基、アクリジル基、フェナントロリル基などの縮合多環
複素環基、ジメチルアミノ基、ジエチルアミノ基、ジベ
ンジルアミノ基、ジフェニルアミノ基、ジトリルアミノ
基、ジアニソリルアミノ基などのアミノ基、メトキシル
基、エトキシル基、プロポキシル基、フェノキシル基な
どのアルコキシル基、シアノ基、トリフルオロメチル
基、フッ素、塩素、臭素、ヨウ素などのハロゲン原子、
ニトロ基などが挙げられる。
【0051】次に、本発明の一般式[I]〜[X]で示
される化合物(縮合多環化合物)の代表例を以下に挙げ
るが、本発明はこれらに限定されるものではない。
【0052】
【化21】
【0053】
【化22】
【0054】
【化23】
【0055】
【化24】
【0056】
【化25】
【0057】
【化26】
【0058】
【化27】
【0059】
【化28】
【0060】
【化29】
【0061】本発明の一般式[I]〜[X]で示される
化合物は、一般的に知られている方法で合成でき、例え
ば、Tetrahedron Letter,38,1
485,1997やJournal of Mater
ials Chemistry,3,991,1993
などに記載の合成法で得ることができる。
【0062】本発明の一般式[I]〜[X]で示される
化合物は、従来の化合物に比べ電子輸送性、発光性およ
び耐久性の優れた化合物であり、有機発光素子の有機化
合物を含む層、特に、電子輸送層および発光層として有
用であり、また真空蒸着法や溶液塗布法などによって形
成した層は結晶化などが起こりにくく経時安定性に優れ
ている。
【0063】次に、本発明の有機発光素子について詳細
に説明する。
【0064】本発明の有機発光素子は、陽極及び陰極か
らなる一対の電極と、該一対の電極間に狭持された一ま
たは複数の有機化合物を含む層を少なくとも有する有機
発光素子において、前記有機化合物を含む層の少なくと
も一層が一般式[I]〜[X]で示される化合物の少な
くとも一種を含有することを特徴とする。
【0065】本発明の有機発光素子は、有機化合物を含
む層のうち少なくとも電子輸送層または発光層が、前記
テトラアリールメタン化合物またはテトラアリールシラ
ン化合物の少なくとも一種を含有することが好ましい。
【0066】本発明の有機発光素子においては、上記一
般式[I]〜[X]で示される化合物を真空蒸着法や溶
液塗布法により陽極及び陰極の間に形成する。その有機
層の厚みは10μmより薄く、好ましくは0.5μm以
下、より好ましくは0.01〜0.5μmの厚みに薄膜
化することが好ましい。
【0067】図1〜図6に本発明の有機発光素子の好ま
しい例を示す。
【0068】図1は本発明の有機発光素子の一例を示す
断面図である。図1は基板1上に陽極2、発光層3及び
陰極4を順次設けた構成のものである。ここで使用する
発光素子はそれ自体でホール輸送能、エレクトロン輸送
能及び発光性の性能を単一で有している場合や、それぞ
れの特性を有する化合物を混ぜて使う場合に有用であ
る。
【0069】図2は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図2は基板1上に陽極2、ホー
ル輸送層5、電子輸送層6及び陰極4を順次設けた構成
のものである。この場合は発光物質はホール輸送性かあ
るいは電子輸送性のいづれかあるいは両方の機能を有し
ている材料をそれぞれの層に用い、発光性の無い単なる
ホール輸送物質あるいは電子輸送物質と組み合わせて用
いる場合に有用である。また、この場合、発光層はホー
ル輸送層5あるいは電子輸送層6のいずれかから成る。
【0070】図3は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図3は基板1上に陽極2、ホー
ル輸送層5、発光層3,電子輸送層6及び陰極4を順次
設けた構成のものである。これはキャリヤ輸送と発光の
機能を分離したものであり、ホール輸送性、電子輸送
性、発光性の各特性を有した化合物と適時組み合わせて
用いられ極めて材料選択の自由度が増すとともに、発光
波長を異にする種々の化合物が使用できるため、発光色
相の多様化が可能になる。さらに、中央の発光層3に各
キャリヤあるいは励起子を有効に閉じこめて発光効率の
向上を図ることも可能になる。
【0071】図4は本発明の有機発光素子における他の
例を示す断面図である。図4は図3に対してホール注入
層7を陽極2側に挿入した構成であり、陽極2とホール
輸送層5の密着性改善あるいはホールの注入性改善に効
果があり、低電圧化に効果的である。
【0072】図5および図6は本発明の有機発光素子に
おける他の例を示す断面図である。図5および図6は、
図3および図4に対してホールあるいは励起子(エキシ
トン)が陰極4側に抜けることを阻害する層(ホール/
エキシトンブロッキング層8)を、発光層3、電子輸送
層6間に挿入した構成である。イオン化ポテンシャルの
非常に高い化合物をホール/エキシトンブロッキング層
8として用いる事により、発光効率の向上に効果的な構
成である。
【0073】ただし、図1〜図6はあくまでごく基本的
な素子構成であり、本発明の化合物を用いた有機発光素
子の構成はこれらに限定されるものではない。例えば、
電極と有機層界面に絶縁性層を設ける、接着層あるいは
干渉層を設ける、ホール輸送層がイオン化ポテンシャル
の異なる2層から構成されるなど多様な層構成をとるこ
とができる。
【0074】本発明に用いられる一般式[I]〜[X]
で示される化合物は、従来の化合物に比べ電子輸送性、
発光性および耐久性の優れた化合物であり、図1〜図6
のいずれの形態でも使用することができる。
【0075】特に、一般式[I]〜[X]で示される化
合物を用いた有機層は、電子輸送層および発光層として
有用であり、また真空蒸着法や溶液塗布法などによって
形成した層は結晶化などが起こりにくく経時安定性に優
れている。
【0076】本発明は、電子輸送層および発光層の構成
成分として一般式[I]〜[X]で示される化合物を用
いるものであるが、これまで知られているホール輸送性
化合物、発光性化合物あるいは電子輸送性化合物などを
必要に応じて一緒に使用することもできる。
【0077】以下にこれらの化合物例を挙げる。
【0078】
【化30】
【0079】
【化31】
【0080】
【化32】
【0081】
【化33】
【0082】
【化34】
【0083】
【化35】
【0084】本発明の有機発光素子において、一般式
[I]〜[X]で示される化合物を含有する層および他
の有機化合物を含有する層は、一般には真空蒸着法ある
いは、適当な溶媒に溶解させて塗布法により薄膜を形成
する。特に塗布法で成膜する場合は、適当な結着樹脂と
組み合わせて膜を形成することもできる。
【0085】上記結着樹脂としては広範囲な結着性樹脂
より選択でき、たとえばポリビニルカルバゾール樹脂、
ポリカーボネート樹脂、ポリエステル樹脂、ポリアリレ
ート樹脂、ポリスチレン樹脂、アクリル樹脂、メタクリ
ル樹脂、ブチラール樹脂、ポリビニルアセタール樹脂、
ジアリルフタレート樹脂、フェノール樹脂、エポキシ樹
脂、シリコーン樹脂、ポリスルホン樹脂、尿素樹脂等が
挙げられるが、これらに限定されるものではない。ま
た、これらは単独または共重合体ポリマーとして1種ま
たは2種以上混合してもよい。
【0086】陽極材料としては仕事関数がなるべく大き
なものがよく、例えば、金、白金、ニッケル、パラジウ
ム、コバルト、セレン、バナジウム等の金属単体あるい
はこれらの合金、酸化錫、酸化亜鉛、酸化錫インジウム
(ITO),酸化亜鉛インジウム等の金属酸化物が使用
できる。また、ポリアニリン、ポリピロール、ポリチオ
フェン、ポリフェニレンスルフィド等の導電性ポリマー
も使用できる。これらの電極物質は単独で用いてもよ
く、複数併用することもできる。
【0087】一方、陰極材料としては仕事関数の小さな
ものがよく、リチウム、ナトリウム、カリウム、カルシ
ウム、マグネシウム、アルミニウム、インジウム、銀、
鉛、錫、クロム等の金属単体あるいは複数の合金として
用いることができる。酸化錫インジウム(ITO)等の
金属酸化の利用も可能である。また、陰極は一層構成で
もよく、多層構成をとることもできる。
【0088】本発明で用いる基板としては、特に限定す
るものではないが、金属製基板、セラミックス製基板等
の不透明性基板、ガラス、石英、プラスチックシート等
の透明性基板が用いられる。また、基板にカラーフィル
ター膜、蛍光色変換フィルター膜、誘電体反射膜などを
用いて発色光をコントロールする事も可能である。
【0089】なお、作成した素子に対して、酸素や水分
等との接触を防止する目的で保護層あるいは封止層を設
けることもできる。保護層としては、ダイヤモンド薄
膜、金属酸化物、金属窒化物等の無機材料膜、フッソ樹
脂、ポリパラキシレン、ポリエチレン、シリコーン樹
脂、ポリスチレン樹脂等の高分子膜さらには、光硬化性
樹脂等が挙げられる。また、ガラス、気体不透過性フィ
ルム、金属などをカバーし、適当な封止樹脂により素子
自体をパッケージングすることもできる。
【0090】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに具体的に
説明していくが、本発明はこれらに限定されるものでは
ない。
【0091】[実施例1]図2に示す構造の素子を作成
した。
【0092】基板1としてのガラス基板上に、陽極2と
しての酸化錫インジウム(ITO)をスパッタ法にて1
20nmの膜厚で成膜したものを透明導電性支持基板と
して用いた。これをアセトン、イソプロピルアルコール
(IPA)で順次超音波洗浄し、次いでIPAで煮沸洗
浄後乾燥した。さらに、UV/オゾン洗浄したものを透
明導電性支持基板として使用した。
【0093】透明導電性支持基板上に下記構造式で示さ
れる化合物のクロロホルム溶液をスピンコート法により
30nmの膜厚で成膜しホール輸送層5を形成した。
【0094】
【化36】
【0095】さらに例示化合物No.2で示されるテト
ラアリールメタン化合物を真空蒸着法により50nmの
膜厚で成膜し電子輸送層6を形成した。蒸着時の真空度
は1.0×10-4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm
/secの条件で成膜した。
【0096】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0097】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、10Vの直流電圧を印加すると8.7mA/cm
2の電流密度で電流が素子に流れ、1700cd/m2
輝度で青色の発光が観測された。
【0098】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を7.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度1200cd/m2から100時間後1100
cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0099】[実施例2〜10、比較例1〜5]例示化
合物No.2に代えて、表1に示す化合物(比較1〜比
較5は、下記構造式で示される化合物)を用いた他は実
施例1と同様に素子を作成し、同様な評価を行った。結
果を表1に示す。
【0100】
【化37】
【0101】
【表1】
【0102】[実施例11]図3に示す構造の素子を作
成した。
【0103】実施例1と同様に、透明導電性支持基板上
にホール輸送層5を形成した。
【0104】さらに例示化合物No.1で示されるテト
ラアリールメタン化合物を真空蒸着法により20nmの
膜厚で成膜し発光層3を形成した。蒸着時の真空度は
1.0×10-4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/
secの条件で成膜した。
【0105】さらにアルミニウムトリスキノリノールを
真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し電子輸送層6
を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10-4Pa、成
膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し
た。
【0106】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0107】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、8Vの直流電圧を印加すると9.0mA/cm2
の電流密度で電流が素子に流れ、9700cd/m2
輝度で青色の発光が観測された。
【0108】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を7.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度7500cd/m2から100時間後6400
cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0109】[実施例12〜20、比較例6〜10]例
示化合物No.1に代えて、表2に示す化合物を用いた
他は実施例11と同様に素子を作成し、同様な評価を行
った。結果を表2に示す。
【0110】
【表2】
【0111】[実施例21]図3に示す構造の素子を作
成した。
【0112】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、下記構造式で示される化合物のクロロホルム溶液を
スピンコート法により20nmの膜厚で成膜しホール輸
送層5を形成した。
【0113】
【化38】
【0114】さらに下記構造式で示される化合物および
例示化合物No.4で示されるテトラアリールメタン化
合物(重量比1:50)を真空蒸着法により20nmの
膜厚で成膜し発光層3を形成した。蒸着時の真空度は
1.0×10-4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/
secの条件で成膜した。
【0115】
【化39】
【0116】さらにアルミニウムトリスキノリノールを
真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し電子輸送層6
を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10-4Pa、成
膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し
た。
【0117】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0118】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、8Vの直流電圧を印加すると8.8mA/cm2
の電流密度で電流が素子に流れ、85000cd/m2
の輝度で青色の発光が観測された。
【0119】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度39000cd/m2から100時間後340
00cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0120】[実施例22〜30、比較例11〜15]
例示化合物No.4に代えて、表3に示す化合物を用い
た他は実施例21と同様に素子を作成し、同様な評価を
行った。結果を表3に示す。
【0121】
【表3】
【0122】[実施例31]図5に示す構造の素子を作
成した。
【0123】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、実施例21と同様にホール輸送層5を形成した。
【0124】さらにルブレンおよびアルミニウムトリス
キノリノール(重量比1:20)を真空蒸着法により2
0nmの膜厚で成膜し発光層3を形成した後、例示化合
物No.3で示されるテトラアリールメタン化合物を真
空蒸着法により10nmの膜厚で成膜しホール/エキシ
トンブロッキング層8を形成した。さらにアルミニウム
トリスキノリノールを真空蒸着法により40nmの膜厚
で成膜し電子輸送層6を形成した。蒸着時の真空度は
1.0×10-4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/
secの条件で成膜した。
【0125】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0126】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、10Vの直流電圧を印加すると9.3mA/cm
2の電流密度で電流が素子に流れ、80000cd/m2
の輝度で黄緑色の発光が観測された。
【0127】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を7.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度54000cd/m2から100時間後450
00cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0128】[実施例32〜40、比較例16〜20]
例示化合物No.3に代えて、表4に示す化合物を用い
た他は実施例31と同様に素子を作成し、同様な評価を
行った。結果を表4に示す。
【0129】
【表4】
【0130】[実施例41]図3に示す構造の素子を作
成した。
【0131】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、実施例21と同様にホール輸送層5を形成した。
【0132】さらに下記構造式で示される化合物および
例示化合物No.2で示されるテトラアリールメタン化
合物(重量比1:50)を真空蒸着法により20nmの
膜厚で成膜し発光層3を形成した。蒸着時の真空度は
1.0×10-4Pa、成膜速度は0.2〜0.3nm/
secの条件で成膜した。
【0133】
【化40】
【0134】さらにアルミニウムトリスキノリノールを
真空蒸着法により40nmの膜厚で成膜し電子輸送層6
を形成した。蒸着時の真空度は1.0×10-4Pa、成
膜速度は0.2〜0.3nm/secの条件で成膜し
た。
【0135】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0136】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、8Vの直流電圧を印加すると7.5mA/cm2
の電流密度で電流が素子に流れ、13000cd/m2
の輝度で緑色の発光が観測された。
【0137】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度8800cd/m2から100時間後8100
cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0138】[実施例42〜50、比較例21〜25]
例示化合物No.2に代えて、表5に示す化合物を用い
た他は実施例41と同様に素子を作成し、同様な評価を
行った。結果を表5に示す。
【0139】
【表5】
【0140】[実施例51]図1に示す構造の素子を作
成した。
【0141】実施例1と同様な透明導電性支持基板上
に、例示化合物No.1で示されるテトラアリールメタ
ン化合物を0.050gおよびポリ−N−ビニルカルバ
ゾール(重量平均分子量=63,000)1.00gを
クロロホルム80mlに溶解した溶液をスピンコート法
(回転数=2000rpm)により120nmの膜厚に
成膜し有機層(発光層3)を形成した。
【0142】次に、陰極4として、アルミニウムとリチ
ウム(リチウム濃度1原子%)からなる蒸着材料を用い
て、上記有機層の上に、真空蒸着法により厚さ150n
mの金属層膜を形成した。蒸着時の真空度は1.0×1
-4Pa、成膜速度は1.0〜1.2nm/secの条
件で成膜した。
【0143】この様にして得られた素子に、ITO電極
(陽極2)を正極、Al−Li電極(陰極4)を負極に
して、10Vの直流電圧を印加すると7.7mA/cm
2の電流密度で電流が素子に流れ、2500cd/m2
輝度で青色の発光が観測された。
【0144】さらに、窒素雰囲気下で電流密度を5.0
mA/cm2に保ち100時間電圧を印加したところ、
初期輝度1900cd/m2から100時間後1750
cd/m2と輝度劣化は小さかった。
【0145】[実施例52〜55、比較例26〜30]
例示化合物No.1に代えて、表6に示す化合物を用い
た他は実施例51と同様に素子を作成し、同様な評価を
行った。結果を表6に示す。
【0146】
【表6】
【0147】
【発明の効果】以上説明のように、一般式[I]〜
[X]で示される化合物を用いた有機発光素子は、低い
印加電圧で高輝度な発光が得られ、耐久性にも優れてい
る。
【0148】特に本発明の縮合多環化合物を含有する有
機層は、電子輸送層として優れ、かつ発光層としても優
れている。
【0149】さらに、素子の作成も真空蒸着あるいはキ
ャステイング法等を用いて作成可能であり、比較的安価
で大面積の素子を容易に作成できる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明における有機発光素子の一例を示す断面
図である。
【図2】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図3】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図4】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図5】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【図6】本発明における有機発光素子の他の例を示す断
面図である。
【符号の説明】
1 基板 2 陽極 3 発光層 4 陰極 5 ホール輸送層 6 電子輸送層 7 ホール注入層 8 ホール/エキシトンブロッキング層
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09K 11/06 655 C09K 11/06 655 660 660 690 690 H05B 33/14 H05B 33/14 B 33/22 33/22 A // C07C 15/16 C07C 15/16 15/52 15/52 15/60 15/60 15/62 15/62 22/08 22/08 211/54 211/54 255/51 255/51 255/52 255/52 C07F 7/06 C07F 7/06 7/08 7/08 C 7/10 7/10 C P S T U V (72)発明者 齊藤 章人 東京都大田区下丸子3丁目30番2号 キヤ ノン株式会社内 Fターム(参考) 3K007 AB02 AB03 AB18 DB03 4H006 AA03 AB91 4H049 VN01 VP01 VQ07 VQ16 VQ60 VQ62 VQ70 VQ71 VR24 VR44 VU25

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該
    一対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物を
    含む層を少なくとも有する有機発光素子において、前記
    有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一般式
    [I]で示されるテトラアリールメタン化合物の少なく
    とも一種を含有することを特徴とする有機発光素子。 【化1】 (式中、Ar1〜Ar4は、置換あるいは無置換のアリー
    ル基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無
    置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多
    環複素環基を表す。Ar1〜Ar4は、同じであっても異
    なっていてもよい。)
  2. 【請求項2】 前記一般式[I]で示されるテトラアリ
    ールメタン化合物が、下記一般式[II]で示されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。 【化2】 (式中、R1〜R5は、水素原子、アルキル基、置換ある
    いは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のアリ
    ール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換あるい
    は無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環芳
    香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、シア
    ノ基、トリフルオロメチル基またはハロゲン原子を表わ
    す。但し、R1〜R5の少なくとも1つは、置換あるいは
    無置換のアリール基,置換あるいは無置換のスチリル
    基、置換あるいは無置換の複素環基、置換あるいは無置
    換の縮合多環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環
    複素環基を表わす。R1〜R5は、同じであっても異なっ
    ていてもよい。)
  3. 【請求項3】 前記一般式[II]で示されるテトラア
    リールメタン化合物が、下記一般式[III]で示され
    ることを特徴とする請求項3に記載の有機発光素子。 【化3】 (式中、R6〜R10は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、シ
    アノ基、トリフルオロメチル基またはハロゲン原子を表
    わす。R6〜R10は、同じであっても異なっていてもよ
    い。)
  4. 【請求項4】 前記一般式[I]で示されるテトラアリ
    ールメタン化合物が、下記一般式[IV]で示されるこ
    とを特徴とする請求項1に記載の有機発光素子。 【化4】 (式中、R11〜R13は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。但し、R11〜R13の少なくとも1
    つは、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは
    無置換のスチリル基、置換あるいは無置換の複素環基、
    置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは
    無置換の縮合多環複素環基を表わす。R11〜R13は、同
    じであっても異なっていてもよい。)
  5. 【請求項5】 前記一般式[IV]で示されるテトラア
    リールメタン化合物が、下記一般式[V]で示されるこ
    とを特徴とする請求項4に記載の有機発光素子。 【化5】 (式中、R14〜R18は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。R14〜R18は、同じであっても異
    なっていてもよい。)
  6. 【請求項6】 陽極及び陰極からなる一対の電極と、該
    一対の電極間に挟持された一または複数の有機化合物を
    含む層を少なくとも有する有機発光素子において、前記
    有機化合物を含む層の少なくとも一層が下記一般式[V
    I]で示されるテトラアリールシラン化合物の少なくと
    も一種を含有することを特徴とする有機発光素子。 【化6】 (式中、Ar5〜Ar8は、置換あるいは無置換のアリー
    ル基、置換あるいは無置換のアリールオキシ基、置換あ
    るいは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多
    環芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基を
    表す。Ar5〜Ar8は、同じであっても異なっていても
    よい。)
  7. 【請求項7】 前記一般式[VI]で示されるテトラア
    リールシラン化合物が、下記一般式[VII]で示され
    ることを特徴とする請求項6に記載の有機発光素子。 【化7】 (式中、R19〜R23は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。但し、R19〜R23の少なくとも1
    つは、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは
    無置換のスチリル基、置換あるいは無置換の複素環基、
    置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは
    無置換の縮合多環複素環基を表わす。R19〜R23は、同
    じであっても異なっていてもよい。)
  8. 【請求項8】 前記一般式[VII]で示されるテトラ
    アリールシラン化合物が、下記一般式[XIII]で示
    されることを特徴とする請求項7に記載の有機発光素
    子。 【化8】 (式中、R24〜R28は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。R24〜R28は、同じであっても異
    なっていてもよい。)
  9. 【請求項9】 前記一般式[VI]で示されるテトラア
    リールシラン化合物が、下記一般式[IX]で示される
    ことを特徴とする請求項6に記載の有機発光素子。 【化9】 (式中、R29〜R31は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。但し、R29〜R31の少なくとも1
    つは、置換あるいは無置換のアリール基,置換あるいは
    無置換のスチリル基、置換あるいは無置換の複素環基、
    置換あるいは無置換の縮合多環芳香族基、置換あるいは
    無置換の縮合多環複素環基を表わす。R29〜R31は、同
    じであっても異なっていてもよい。)
  10. 【請求項10】 前記一般式[IX]で示されるテトラ
    アリールシラン化合物が、下記一般式[X]で示される
    ことを特徴とする請求項9に記載の有機発光素子。 【化10】 (式中、R32〜R36は、水素原子、アルキル基、置換あ
    るいは無置換のアラルキル基、置換あるいは無置換のア
    リール基,置換あるいは無置換のスチリル基、置換ある
    いは無置換の複素環基、置換あるいは無置換の縮合多環
    芳香族基、置換あるいは無置換の縮合多環複素環基、置
    換アミノ基、シアノ基、トリフルオロメチル基またはハ
    ロゲン原子を表わす。R32〜R36は、同じであっても異
    なっていてもよい。)
  11. 【請求項11】 少なくとも電子輸送層または発光層
    が、前記一般式[I]〜[X]で示されるテトラアリー
    ルメタン化合物またはテトラアリールシラン化合物の少
    なくとも一種を含有することを特徴とする請求項1〜1
    0のいずれかに記載の有機発光素子。
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