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JP2003132325A - コイルアンテナ、コイルアンテナの製造方法、及びコイルアンテナを用いた電子タグの製造方法、ならびにコイルアンテナの製造装置 - Google Patents

コイルアンテナ、コイルアンテナの製造方法、及びコイルアンテナを用いた電子タグの製造方法、ならびにコイルアンテナの製造装置

Info

Publication number
JP2003132325A
JP2003132325A JP2001324419A JP2001324419A JP2003132325A JP 2003132325 A JP2003132325 A JP 2003132325A JP 2001324419 A JP2001324419 A JP 2001324419A JP 2001324419 A JP2001324419 A JP 2001324419A JP 2003132325 A JP2003132325 A JP 2003132325A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
coil antenna
coil
winding jig
manufacturing
electronic tag
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001324419A
Other languages
English (en)
Inventor
Masahiko Saito
賢彦 斉藤
Naoki Sunaga
直規 須永
Takamitsu Nakabayashi
貴光 中林
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Hitachi Cable Ltd
Original Assignee
Hitachi Cable Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Hitachi Cable Ltd filed Critical Hitachi Cable Ltd
Priority to JP2001324419A priority Critical patent/JP2003132325A/ja
Publication of JP2003132325A publication Critical patent/JP2003132325A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】電子タグの製造方法において、コイルアンテナ
とICチップを接続する工程の作業効率を向上させる。 【解決手段】導線を所定の回数だけ環状に巻いたコイル
部と、前記コイル部から引き出された端末部からなる、
電子タグを形成するためのコイルアンテナにおいて、前
記導線の端末部は、前記コイル部の内側を通り、且つ前
記コイル部の所定の2点で固定されているコイルアンテ
ナである。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、コイルアンテナ及
びその製造方法、ならびに製造装置に関し、特に、電子
タグや非接触ICカードを形成するためのコイルアンテ
ナに適用して有効な技術に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、電子タグや非接触ICカードに
は、図23(a)及び図23(b)に示すように、無線
通信用のコイルアンテナCAが接続されたICチップ2
を、第1絶縁基材3及び第2絶縁基材4の間に挟んで埋
設したものがある。ここで、図23(b)は図23
(a)のF−F’線での断面図である。
【0003】前記電子タグなどに用いられるコイルアン
テナCAは、例えば、図24(a)及び図24(b)に
示すように、導線1を所定の回数だけ巻き取ったコイル
部1Aと前記コイル部1Aから引き出された第1端末部
1B及び第2端末部1Cからなる。ここで、図24
(b)は図24(a)のG−G’線での断面図である。
【0004】前記コイルアンテナCAは、前記電子タグ
と、前記電子タグ用の通信端末(リーダライター)との
間で、電磁波や電磁誘導等を用いた無線通信を行うため
のものであり、通信用の周波数に対応した無線信号を送
受信できるように、前記導線1の太さ及びコイル部1A
の巻数が設定されている。
【0005】前記電子タグにおいて、例えば、周波数が
125kHz(キロヘルツ)の信号を用いた無線通信を
行う場合には、前記導線1として、例えば、直径が0.
01mmから0.15mmの銅線を、50回から300回巻
いたコイルアンテナCAが用いられる。
【0006】また、前記ICチップ2は、例えば、送受
信回路、制御回路、及び記憶回路(メモリ)等を備えて
おり、システムLSIのように、前記各回路を1つの半
導体チップ上に設けたものや、マルチチップモジュール
(MCM)のように、複数個の半導体チップを配線板上
に実装したものが用いられる。
【0007】また、前記電子タグや非接触型のICカー
ドは、各種クレジットカード、プリペイドカードや交通
機関の定期券の他、医療関係や身分証明用など、幅広い
分野への応用が考えられており、各カードの区別がつく
よう、図23(b)に示したように、前記第1絶縁基材
3及び第2絶縁基材4の表面に、化粧シート5が設けら
れている場合が多い。
【0008】前記電子タグの製造方法を簡単に説明する
と、まず、図25(a)及び図25(b)に示したよう
に、前記コイルアンテナの第1端末部1Bと前記ICチ
ップ2の第1外部電極201、及び前記コイルアンテナ
の第2端末部1Cと前記ICチップ2の第2外部電極2
02とを、例えば、はんだ接合材6を用いて接続する。
ここで、図25(b)は図25(a)のH−H’線での
断面図である。
【0009】このとき、前記コイルアンテナの第1端末
部1B及び第2端末部1Cは、図24(a)に示したよ
うに、自由に動かせるようになっているため、図25
(a)に示したように、前記各端末部1B,1Cを前記
コイル部1Aの内側に折り曲げて、前記ICチップの各
外部電極201,202とはんだ付けにより接続する。
またこのとき、前記コイルアンテナCAに用いる導線1
は、一般に、銅線の表面にエナメル被覆をしているた
め、前記ICチップの外部電極201,202と接続す
る前に、接続部分のエナメル被覆を除去しておく。
【0010】また、前記コイルアンテナCAの各端末部
と前記ICチップ2の外部電極は、前記はんだ接合材6
を用いて接続する代わりに、溶接や熱圧着で接続する場
合もあり、この場合には、瞬間的に高熱を印加すること
でエナメル被覆が蒸発(昇華)するため、前記エナメル
被覆を除去しなくてもよい。
【0011】次に、図26(a)に示すように、前記コ
イルアンテナCAが接続されたICチップ2を第1絶縁
基材3と第2絶縁基材4の間で挟んだ後、熱プレス機を
用いて、図26(b)に示すように、前記第1絶縁基材
3と第2絶縁基材4を熱圧着し、前記コイルアンテナC
Aが接続されたICチップ2を埋設する。
【0012】その後、必要に応じて、図26(c)に示
したように、前記第1絶縁基材3及び第2絶縁基材4の
表面に化粧シート5を接着し、所定領域を打ち抜いて個
片化すると、図23(a)及び図23(b)に示したよ
うな電子タグが得られる。
【0013】また、詳細な説明は省略するが、非接触I
Cカードも、前記電子タグと同様の構成であり、同様の
手順により形成される。
【0014】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の技術では、前記コイルアンテナの端末部は自由に動
く状態であり、前記端末部の位置を特定するのが難しい
ので、図25(a)に示したように、前記端末部と前記
ICチップの外部電極を接続する工程を、自動化するの
が難しい。そのため、前記コイルアンテナの端末部と前
記ICチップの外部電極を接続する工程は、自動化が難
しく、端末の検出と治具への配置を手作業で行っている
ため、作業効率が悪く、前記電子タグの製造コストが上
昇するという問題があった。
【0015】また、前記コイルアンテナの端末部が自由
に動く状態であるため、搬送中や取り扱い時に前記端末
部の引き出し部分、すなわち前記コイル部と固定されて
いる部分に負荷がかかりやすく、前記端末部が前記コイ
ル部から剥がれてしまうことがあり、剥がれが進行し
て、前記コイル部の導線の巻数が変わってしまい、前記
コイルアンテナの通信特性にばらつきが生じるという問
題があった。またさらに、前記電子タグを形成するため
のコイルアンテナは、一般に、直径が0.01mmから
0.15mmの非常に細い導線を用いて形成するため、前
記端末部が、前記コイル部と固定されている部分で折れ
曲がり、切れてしまうことがあるという問題があった。
【0016】本発明の目的は、電子タグの製造方法にお
いて、コイルアンテナとICチップを接続する工程の作
業効率を向上させることが可能な技術を提供することに
ある。
【0017】本発明の他の目的は、電子タグを形成する
ためのコイルアンテナの、コイル部の導線のほぐれによ
る通信特性のばらつきを低減することが可能な技術を提
供することにある。
【0018】本発明の他の目的は、電子タグを形成する
ためのコイルアンテナの、端末部の切断不良を低減する
ことが可能な技術を提供することにある。
【0019】本発明の前記ならびにその他の目的と新規
な特徴は、本明細書の記述および添付図面によって明ら
かになるであろう。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明において開示され
る発明の概要を説明すれば、以下のとおりである。
【0021】(1)導線を所定の回数だけ環状に巻いた
コイル部と、前記コイル部から引き出された端末部から
なる、電子タグを形成するためのコイルアンテナにおい
て、前記導線の端末部は、前記コイル部の内側を通り、
且つ前記コイル部の所定の2点で固定されているコイル
アンテナである。
【0022】前記(1)の手段によれば、前記端末部
が、前記コイル部の内部を通り、且つ前記コイル部の所
定の2点で固定されているため、前記端末部の位置の特
定をよういにすることができる。そのため、前記コイル
アンテナを用いて電子タグを形成する際に、例えば、前
記端末部とICチップの外部電極を接続する工程の作業
効率が向上するため、前記電子タグの製造コストの上昇
を抑えることができる。
【0023】また、前記端末部の位置の特定を容易にで
きるため、前記端末部と前記ICチップの外部電極を接
続する工程を自動化することも可能であり、製造コスト
を低減することも可能である。
【0024】また、前記端末部が、前記コイル部と二点
で固定されていることにより、前記端末部が動きにくく
なり、前記コイル部からの引き出し部分に負荷がかかる
のを防げる。そのため、前記端末部からの剥がれによる
通信特性のばらつきや、前記端末部の切断不良を防げ
る。
【0025】(2)柱状の巻取り治具を用いて、導線を
所定の回数だけ環状に巻き取ってコイル部を形成する、
電子タグを形成するためのコイルアンテナの製造方法に
おいて、前記巻取り治具の底面に、前記底面の外周の2
点間を結ぶように前記導線の第1端末部を支持し、前記
巻取り治具の側面に前記導線を所定の回数だけ巻き取っ
てコイル部を形成し、前記巻取り治具の底面に、前記底
面の外周の、前記第1端末部が結ぶ2点と異なる2点間
を結ぶように第2端末部を支持した後、前記コイル部と
前記第1端末部との接点及び前記コイル部と前記第2端
末部との接点を固着するコイルアンテナの製造方法であ
る。
【0026】前記(2)の手段によれば、前記導線を巻
き取る前後に、前記導線を前記巻取り治具の底面に支持
することにより、前記(1)の手段のコイルアンテナを
容易に形成することができる。
【0027】(3)柱状の巻取り治具を用いて、導線を
所定の回数だけ環状に巻き取ったコイルアンテナを形成
し、前記コイルアンテナの端末部とICチップの外部電
極(ボンディングパッド)を電気的に接続し、前記コイ
ルアンテナが接続されたICチップを絶縁基材に埋設す
る電子タグの製造方法において、前記コイルアンテナ
は、前記導線を巻き取ったコイル部から引き出された端
末部が、前記コイル部の内側を通り、且つ前記コイル部
の所定の2点で固定されるように形成する電子タグの製
造方法である。
【0028】前記(3)の手段によれば、前記コイルア
ンテナを形成する際に、前記第1端末部及び前記第2端
末部のそれぞれが、前記コイル部と2点で固着されたコ
イルアンテナ、すなわち前記(1)の手段のコイルアン
テナを形成することにより、前記コイルアンテナの端末
部とICチップの外部電極を接続する工程が容易になる
ため、電子タグの生産効率を向上させることができる。
【0029】また、前記第1端末部と前記第2端末部が
2点で固定され、前記第1端末部及び前記第2端末部の
位置の特定を容易にできるようになるため、前記コイル
アンテナの端末部と前記ICチップの外部電極を接続す
る工程を自動化することが可能となり、電子タグの生産
効率がさらに向上し、製造コストを低減することができ
る。
【0030】また、前記(3)の手段において、前記コ
イルアンテナを形成する際には、例えば、前記(2)の
手段を用いることにより、前記コイルアンテナを容易に
形成することができる。
【0031】(4)コイルアンテナを形成するための導
線を供給する導線供給部材と、所定の形状の底面部を有
する柱状の第1巻取り治具と、前記第1巻取り治具と対
になった第2巻取り治具とを備える、電子タグを形成す
るためのコイルアンテナの製造装置において、前記第1
巻取り治具は、底面に、導線を前記底面の外周の2点を
結ぶように支持する導線支持部を有するコイルアンテナ
の製造装置である。
【0032】前記(4)の手段によれば、前記巻取り部
材の底面に、前記導線支持部を設けることにより、導線
の端末部を前記巻取り部材の底面で支持する際に、前記
端末部の位置を一定にすることができる。そのため、前
記(1)の手段のコイルアンテナを容易に製造すること
ができる。
【0033】また、前記製造装置を用いて製造したコイ
ルアンテナは、前記端末部の固定位置のばらつきが少な
いため、前記コイルアンテナを用いて電子タグを形成す
る際に、前記コイルアンテナの端末部とICチップの外
部電極を接続する工程を自動化しやすくなる。
【0034】また、前記導線支持部は、階段状の突起で
あってもよいし、ピン状の突起であってもよい。
【0035】前記導線支持部が板状の突起である場合に
は、前記巻取り部の底面と前記突起の段差部で前記導線
を支持することができる。このとき、前記導線支持部と
前記底面の段差部に沿って溝を設けておき、前記導線を
前記溝にはめ込んで支持することにより、前記導線のた
わみなどが防げ、前記端末部の固定位置の精度を向上さ
せることができる。また、前記導線を前記溝にはめ込ん
で支持することにより、前記導線を巻き取る際に、前記
導線支持部で支持された部分が、前記第1巻取り治具と
前記第2巻取り治具に挟まれてつぶれることを防げる。
【0036】また、前記導線支持部がピン状の突起であ
る場合には、前記突起を4本設け、第1ピンと第2ピン
で第1端末部を支持し、第3ピンと第4ピンで第2端末
部を支持する。この場合も、前記ピンが設けられた底面
に、第1ピンと第2ピンを結ぶ溝、及び第3ピンと第4
ピンを結ぶ溝を設け、前記導線を前記溝にはめ込んで支
持することにより、前記導線のたわみなどが防げ、前記
端末部の固定位置の精度を向上させることができる。ま
た、前記導線を前記溝にはめ込んで支持することによ
り、前記導線を巻き取る際に、前記導線指示部で指示さ
れた部分が、前記第1巻取り治具と前記第2巻取り治具に
挟まれてつぶれることを防げる。
【0037】以下、本発明について、図面を参照して実
施の形態(実施例)とともに詳細に説明する。
【0038】なお、実施例を説明するための全図におい
て、同一機能を有するものは、同一符号をつけ、その繰
り返しの説明は省略する。
【0039】
【発明の実施の形態】(実施例1)図1は、本発明によ
る実施例1のコイルアンテナの概略構成を示す模式図で
あり、図1(a)はコイルアンテナの平面図、図1
(b)は図1(a)に示したコイルアンテナのA−A’
線での断面図である。
【0040】図1(a)及び図1(b)において、1は
導線、1Aはコイル部、1Bは第1端末部、1Cは第2
端末部である。また、CAはコイルアンテナであり、前
記コイル部1A、前記第1端末部1B、及び前記第2端
末部1Cをまとめたものを示す場合に用いる。
【0041】本実施例1のコイルアンテナは、図1
(a)及び図1(b)に示すように、導線1を所定の回
数だけ環状に巻いたコイル部1Aと、前記コイル部1A
から引き出された第1端末部1B及び第2端末部1Cか
らなる。
【0042】また、本実施例1のコイルアンテナCA
は、電子タグを形成するために用いるコイルアンテナで
あり、例えば、前記電子タグと端末(リーダライター)
との間の無線通信の周波数が125kHzである場合に
は、前記導線1として、例えば、直径が0.01mmから
0.15mmの銅線が用いられ、前記コイル部1Aは、前
記導線1を50回から300回巻き取って形成されてい
る。
【0043】また、前記第1端末部1Bは、前記コイル
部1Aの内側を通り、且つ前記コイル部1Aの所定の2
点X1,X2で固定されている。同様に、前記第2端末
部1Cは、前記コイル部1Aの内側を通り、且つ前記コ
イル部の所定1Aの2点X3,X4で固定されている。
そのため、前記コイルアンテナCAの搬送時、あるいは
取り扱い時などに、前記第1端末部1B及び前記第2端
末部1Cが動いて、前記コイル部1Aからの引き出し点
X2,X4に負荷がかかり、前記コイル部1Aから剥が
れることを低減でき、前記第1端末部1B及び第2端末
部1Cからの剥がれの進行による前記コイル部1Aの巻
数の変化を防げ、前記コイルアンテナの通信特性のばら
つきを低減することができる。また、前記第1端末部1
Bあるいは第2端末部1Cが前記コイル部1Aとの接続
部で切断される可能性も低減することができる。
【0044】このとき、前記コイル部1Aの、前記第1
端末部1Bを固定する2点X1,X2、及び前記第2端
末部1Cを固定する2点X3,X4は、前記第1端末部
1Bと前記第2端末部1Cの間隔Lが所定の距離、すな
わち、接続するICチップの外部電極(ボンディングパ
ッド)の間隔になるように設定する。
【0045】図2は、本実施例1のコイルアンテナを用
いた電子タグの概略構成を示す模式図であり、図2
(a)は電子タグの平面図、図2(b)は図2(a)に
示した電子タグのB−B’線での断面図である。
【0046】図2(a)及び図2(b)において、2は
ICチップ、3は第1絶縁基材、4は第2絶縁基材、5
は化粧シートである。
【0047】本実施例1のコイルアンテナCAを用いた
電子タグは、図2(a)及び図2(b)に示すように、
前記コイルアンテナCAが接続されたICチップ2を、
プラスチックカード等の第1絶縁基材3及び第2絶縁基
材4で挟んで埋設したものである。
【0048】前記ICチップ2は、例えば、送受信回
路、制御回路、及び記憶回路(メモリ)等を備えてお
り、システムLSIのように、前記各回路を1つの半導
体チップ上に設けたものや、マルチチップモジュール
(MCM)のように、複数個の半導体チップを配線板上
に実装したものが用いられる。また、図示は省略する
が、前記ICチップ2の表面には、外部電極(ボンディ
ングパッド)が設けられており、前記外部電極と前記コ
イルアンテナCAの第1端末部1B及び第2端末部1C
が接続されている。
【0049】また、前記ICカードは、各種クレジット
カード、プリペイドカードや交通機関の定期券の他、医
療関係や身分証明用など、幅広い分野への応用が考えら
れており、各カードの区別がつくよう、図2(b)に示
したように、前記第1絶縁基材2及び第2絶縁基材3の
表面に、化粧シート5が設けられている場合が多い。
【0050】図3及び図4は、本実施例1のコイルアン
テナを用いた電子タグの製造方法を説明するための模式
図であり、図3(a)はコイルアンテナとICチップを
接続する工程の平面図、図3(b)は図3(a)のC−
C’線での断面図、図4(a)、図4(b)、図4
(c)は、コイルアンテナが接続されたICチップを用
いて電子タグを製造する工程の断面図である。
【0051】図3(a)及び図3(b)において、20
1は第1外部電極、202は第2外部電極、6ははんだ
接合材である。
【0052】以下、図3及び図4に沿って、本実施例1
のコイルアンテナCAを用いた電子タグの製造方法につ
いて説明するが、従来の電子タグの製造方法と同様の部
分については、その詳細な説明を省略する。
【0053】まず、図3(a)及び図3(b)に示すよ
うに、前記コイルアンテナCAの第1端末部1BとIC
チップ2の第1外部電極201、及び前記コイルアンテ
ナCAの第2端末部1Cと前記ICチップ2の第2外部
電極202をそれぞれ、例えば、はんだ接合材6で電気
的に接続する。このとき、前記コイルアンテナCAに用
いる銅線1は、一般に、銅線の表面にエナメル被覆を設
けているため、接続する前に、前記第1端末部1B及び
前記第2端末部1Cの表面のエナメル被覆を除去する。
【0054】また、前記コイルアンテナの端末部と前記
ICチップの外部電極は、前記はんだ接合材6による接
続の代わりに、溶接や熱圧着で接続してもよい。この場
合には、瞬間的に高熱を印加することでエナメル被覆が
蒸発(昇華)するため、前記エナメル被覆を除去しなく
てもよい。
【0055】またこのとき、前記コイルアンテナCAの
前記第1端末部1Bと第2端末部1Cの間隔Lを、前記
ICチップ2の第1外部電極201と第2外部電極20
2の間隔にあわせておくことにより、接続する際の位置
合わせ等が容易になり、自動化することも可能となる。
そのため、作業効率が向上する。
【0056】次に、図4(a)に示すように、前記コイ
ルアンテナCAが接続されたICチップ2を、第1絶縁
基材3及び第2絶縁基材4で挟む。このとき、一般に
は、手作業により前記第1絶縁基材3上に、前記コイル
アンテナCAが接続されたICチップ2を並べ、その上
に前記第2絶縁基材4を載せる。そのため、本実施例1
のコイルアンテナCAのように、第1端末部1B及び第
2端末部1Cをそれぞれ、前記コイル部1Aの所定の2
点で固定しておくことにより、前記第1絶縁基材3上に
並べる際などに、前記第1端末部1Bおよび第2端末部
1Cが変形しにくく、前記各端末部の剥がれや断線等を
防げる。また、前記コイルアンテナCAと前記ICチッ
プ2の相対位置を保ったまま前記第1絶縁基材3上に並
べることができ、作業効率が向上する。
【0057】次に、熱プレス機を用いて、図4(b)に
示すように、前記第1絶縁基材3と前記第2絶縁基材4
を熱圧着し、前記コイルアンテナCAが接続されたIC
チップ2を埋設する。
【0058】その後、必要に応じて、図4(c)に示し
たように、前記第1絶縁基材3及び第2絶縁基材4の表
面に化粧シート5を接着し、所定領域を打ち抜いて個片
化すると、図2(a)及び図2(b)に示したような電
子タグを得ることができる。
【0059】以上説明したように、本実施例1のコイル
アンテナによれば、ICチップ2の外部電極と接続する
第1端末部1B及び第2端末部1Cが、コイル部1Aの
内側を通り、且つ前記コイル部1Aの所定の2点で固定
されていることにより、前記第1端末部1B及び第2端
末部1Cの断線を防ぐことができる。
【0060】また、前記第1端末部1Bと前記第2端末
部1Cの間隔がICチップ2の外部電極の間隔と一致す
るように固定しておくことにより、前記コイルアンテナ
CAを用いて電子タグを製造する際に、作業効率が向上
するため、前記電子タグの製造コストの上昇を抑えるこ
とができる。
【0061】また、前記コイルアンテナCAと前記IC
チップ2の相対位置が変化しないので、前記コイルアン
テナCAを接続したICチップ2を前記第1絶縁基材3
上に配置して仮付けする際の作業効率が向上するため、
前記電子タグの製造コストの上昇をさらに抑えることが
できる。
【0062】また、前記第1端末部1Bと前記第2端末
部1Cの間隔がICチップ2の外部電極の間隔と一致さ
せることにより、前記コイルアンテナCAと前記ICチ
ップを接続する工程を自動化することもでき、前記電子
タグの製造コストを低減することができる。
【0063】図5乃至図7は、前記実施例1の変形例を
示す模式図であり、図5はコイルアンテナの概略構成を
示す平面図であり、図6は図5に示したコイルアンテナ
を用いたICカードの製造方法を説明するための模式
図、図7(a)はコイルアンテナを用いたICカードの
概略構成を示す平面図、図7(b)は図7(a)に示し
たICカードのD−D’線での断面図である。
【0064】前記実施例1のコイルアンテナCAは、図
1(a)に示したように、前記コイル部1Aが円形であ
ったが、これに限らず、図5に示したように、コイル部
が矩形状のコイルアンテナCA’であってもよいことは
言うまでもない。この場合も、前記第1端末部1Bを、
矩形状のコイル部1A’の内側を通り、且つ前記コイル
部1A’の2点X1’,X2’で固定し、前記第2端末
部1Cを、矩形状のコイル部1A’の内側を通り、且つ
前記コイル部1A’の2点X3’,X4’で固定する。
【0065】また、図5に示したようなコイルアンテナ
CA’の場合も、前記第1端末部1Bと前記第2端末部
1Cの間隔Lを、ICチップの外部電極の間隔と一致さ
せておくことにより、図6に示したように、前記コイル
アンテナCA’と前記ICチップ2を接続する工程の作
業効率が向上するため、前記実施例1と同様の効果が得
られる。
【0066】また、前記コイル部1A’が矩形状のコイ
ルアンテナCA’は、主に、非接触型のICカードに用
いられ、図7(a)及び図7(b)に示したように、前
記コイルアンテナCA’が接続されたICチップ2を、
前記第1絶縁基材3及び第2絶縁基材4で挟んで埋設
し、表面に化粧シート5を接着している。
【0067】またこのとき、前記コイルアンテナCA’
と前記ICチップ2の位置関係は、例えば、前記非接触
型のICカードに用いた際に、前記ICカードが曲がっ
たときに最も応力がかかりにくくすることが好ましく、
例えば、図5及び図6に示したように、前記第1端末部
1B及び前記第2端末部1Cを、前記コイル部1Aの対
角線方向に設ける。
【0068】前記非接触型のICカードは、前記実施例
1で説明した電子タグと同様の手順で形成されるため、
その説明は省略する。
【0069】(実施例2)図8乃至図10は、本発明に
よる実施例2のコイルアンテナ製造装置の概略構成を示
す模式図であり、図8は製造装置全体の平面図、図9
(a)は第1巻取り治具の概略構成を示す斜視図、図9
(b)は図9(a)に示した第1巻取り治具の底面図、
図10(a)は第2巻取り治具の概略構成を示す平面
図、図10(b)は図10(a)に示した第2巻取り治
具のE−E’線での断面図である。
【0070】図8において、1は導線、7は導線供給部
材、8は第1巻取り治具、8Aは第1巻取り治具の側面
(巻取り面)、8Bは第1巻取り治具の底面、8Cは導
線支持部、9は第1巻取り治具固定部材、10は第2巻
取り治具、11は導線固定治具である。
【0071】本実施例2のコイルアンテナ製造装置は、
前記実施例1で説明した電子タグに用いられるコイルア
ンテナを製造する装置であり、図8に示すように、前記
コイルアンテナを製造するための導線1を供給する導線
供給部材7と、柱状の第1巻取り治具8と、前記第1巻
取り治具を固定する第1巻取り治具固定部材9と、前記
第1巻取り治具8と対になった第2巻取り治具10から
なる。また、前記第2巻取り治具10には、導線固定治
具11が設けられている。
【0072】また、本実施例2のコイルアンテナ製造装
置は、図8に示したように、前記導線供給部材7及び前
記第2巻取り治具10を紙面水平方向に移動させること
ができる。また、図示は省略するが、前記第1巻取り治
具8及び前記第2巻取り治具は、回転機構に連結されて
おり、図8に示した回転軸周りに回転させることができ
る。
【0073】また、前記第1巻取り治具8は、図9
(a)及び図9(b)に示すように、円柱状になってお
り、前記第1巻取り治具8の側面(巻取り面)8Aに前
記導線1を巻きつけてコイル状にする。また、前記第1
巻取り治具8の一方の底面8Bには、前記導線を支持す
る導線支持部8Cとして、階段状の突起が設けられてお
り、前記第1巻取り治具8の底面8Bと前記導線支持部
8Cの段差部には、第1の溝8Dと第2の溝8Eが設け
られている。
【0074】また、前記第2巻取り治具10は、図10
(a)及び図10(b)に示すように、前記第1巻取り
治具8と向かい合う面に、前記第1巻取り治具8の底面
8B及び導線支持部8Cの形状に対応した凹部10A,
10Bが設けられている。また、前記第2巻取り治具1
0の外周部には、第1の切欠き溝10C及び第2の切欠
き溝10Dが設けられている。また、前記第1の切欠き
溝10Cには、電磁チャック等の導線固定治具11が設
けられている。
【0075】図11乃至図20は、本実施例2のコイル
アンテナ製造装置を用いたコイルアンテナの製造方法を
説明するための模式図であり、図11(a)は第1ステ
ップの正面図、図11(b)は図11(a)の右側面
図、図12(a)は第2ステップの正面図、図12
(b)は図12(a)の右側面図、図13(a)は第3
ステップの正面図、図13(b)は図13(a)の右側
面図、図14(a)は第1ステップでの第1巻取り治具
と導線の状態を示す平面図、図14(b)は第2ステッ
プでの第1巻取り治具と導線の状態を示す平面図、図1
5は第3ステップでの第1巻取り治具と導線の状態を示
す平面図、図16(a)は第4ステップの正面図、図1
6(b)は第4ステップでの導線の状態を示す模式図、
図17(a)は第5ステップの正面図、図17(b)は
図17(a)の右側面図、図18(a)は第6ステップ
の正面図、図18(b)は図18(a)の右側面図、図
19は第6ステップでの第1巻取り治具と導線の状態を
示す模式図、図20は第7ステップの正面図である。
【0076】以下、図11乃至図20に沿って、本実施
例2のコイルアンテナ製造装置を用いたコイルアンテナ
の製造方法について説明する。
【0077】まず、第1ステップとして、図11(a)
及び図11(b)に示すように、前記第1巻取り治具8
の導線支持部8Cと、前記第2巻取り治具10の凹部1
0Bの位置を合わせて前記第2巻取り治具10を移動さ
せる。このとき、図11(a)に示すように、前記第1
巻取り治具8の底面8Bと、前記第2巻取り治具10の
間が距離Yなる位置で前記第2巻取り治具を止め、前記
導線支持部8Cが露出した状態にしておく。またこのと
き、前記第2巻取り治具10の第1の切欠き溝10C
が、図11(b)に示したように、基準方向を向くよう
にする。
【0078】次に、第2のステップとして、前記導線供
給部材7を移動させ、図12(a)及び図12(b)に
示すように、前記導線1を、前記第2巻取り治具10の
第1の切欠き溝10Cに通す。このとき、前記導線1の
先端1Sは、前記第2巻取り治具10に設けられた導線
固定治具11により固定する。前記導線固定治具11
は、例えば、電磁チャックのようなものであり、前記導
線固定治具11に電流を流して固定部材11Aを閉じる
ことにより、前記導線の先端1Sを挟み、固定する。
【0079】次に、第3のステップとして、前記第1巻
取り治具8及び前記第2巻取り治具10を約180度回
転させて、図13(a)及び図13(b)に示すよう
に、前記第2巻取り治具10の第1の切欠き溝10Cが
基準方向と逆方向をむくようにする。
【0080】このとき、図14(a)に示すように、基
準方向にあった導線1の先端1Sは、前記第1巻取り治
具8及び第2巻取り治具10を回転させると、その回転
にあわせて移動するため、前記導線供給部材7から導線
1が引き出される。このとき、前記導線供給部材7から
引き出される導線1に所定の張力を与えておくと、図1
4(b)に示すように、前記導線1が前記導線支持部8
Cの角で折れ曲がる。そのため、第3ステップの状態で
は、図15に示すように、前記導線1が前記第1巻取り
治具8の導線支持部8Cに接触した状態、すなわち前記
第1巻取り治具8の底面8B上に支持された状態にな
る。この、前記導線支持部8Cで支持された部分が前記
コイルアンテナの第1端末部1Bとなる。
【0081】次に、第4ステップとして、図16(a)
に示すように、前記第2巻取り治具10を移動させて、
前記第1巻取り治具8の底面8B及び前記導線支持部8
Cを、前記第2巻取り治具10の凹部10A,10Bに
完全にはめ込む。このとき、前記導線1の、前記導線支
持部8Cに接触した部分、すなわち、第1端末部1B
は、前記第1巻取り治具8の底面に設けられた第1の溝
8Dに押し込まれる。
【0082】その後、前記第1巻取り治具8及び第2巻
取り治具10を、例えば、150回転から250回転さ
せて、前記導線1を前記第1巻取り治具8の側面(巻取
り面)8Aに巻きつけ、図16(b)に示すように、コ
イルアンテナのコイル部1Aを形成する。
【0083】次に、第5のステップとして、前記第1巻
取り治具8及び前記第2巻取り治具10を所定の回数だ
け回転させた後、図17(a)及び図17(b)に示す
ように、前記第2巻取り治具10の第1の切欠き溝10
Cが、基準方向と反対の方向を向く状態で回転を止め、
前記第2巻取り治具10を距離Yだけ移動させる。
【0084】次に、第6のステップとして、前記第1巻
取り治具8及び前記第2巻取り治具10を約180度回
転させ、図18(a)及び図18(b)に示すように、
前記第2巻取り治具10の第2の切欠き溝10Dが基準
方向を向くようにする。
【0085】このとき、前記導線1は、前記第1のステ
ップから第3のステップと同様の原理で、図19に示す
ように、前記第1巻取り治具8の導線支持部8Cの側面
に接触し、支持される。このとき、前記導線1は、前記
第1端末部1Bと異なる方向の段差部、すなわち第2の
溝8Eが設けられた方向に接触し、前記第1巻取り治具
の底面8B上に支持された状態となる。この接触部分が
前記コイルアンテナの第2端末部1Cとなる。
【0086】次に、第7のステップとして、図20に示
したように、前記第2巻取り治具10を再び移動させて
完全に押し込み、加熱して、前記コイル部1A、前記第
1端末部1B、及び前記第2端末部1Cを固着した後、
前記導線供給部材7を移動させて、導線1の端1Fを切
断して取り出すと、前記実施例1で示したようなコイル
アンテナを得ることができる。
【0087】以上説明したように、本実施例2のコイル
アンテナ製造装置によれば、柱状の第1巻取り治具8の
底面に導線支持部8Cを設け、前記第1巻取り治具8の
底面8Bに、導線1(第1端末部1B)を支持した後、
前記第1巻取り治具8の側面(巻取り面)8Aに導線1
を巻きつけてコイル部1Aを形成した後、再び前記第1
巻取り治具の底面に導線1(第2端末部1C)を支持し
て、前記コイル部1A、第1端末部1B、及び第2端末
部1Cを固着するため、前記実施例1で説明したよう
な、前記第1端末部1B及び前記第2端末部1Cが、前
記コイル部1Aの内側を通り、且つ所定の2点で固定さ
れたコイルアンテナを容易に製造することができる。
【0088】また、前記第1巻取り治具の底面8Bと前
記導線支持部8Cの段差部に、第1の溝8D及び第2の
溝8Eを設けることにより、前記導線1を前記第1巻取
り治具の側面8Aに巻き取る際に、前記第1端末部1B
及び前記第2端末部1Cがつぶれるのを防ぐことができ
る。また、前記第1端末部1B及び前記第2端末部1C
をそれぞれ、前記第1の溝8D及び第2の溝8Eに押し
込んで支持することにより、前記第1端末部1B及び第
2端末部1Cがたわむのを防げる。また、前記第1巻取
り治具8と前記第2巻取り治具10を密着させたときに
前記導線1が前記第1の溝8D及び第2の溝8Eに押し
込まれることにより、前記導線1の各端末部がつぶれる
のを防げる。
【0089】図21は、前記実施例2の変形例を説明す
るための模式図であり、図21(a)は第1巻取り治具
の概略構成を示す斜視図、図21(b)は図21(a)
に示した第1巻取り治具の底面図である。
【0090】前記実施例2では、前記実施例1のコイル
アンテナのように、前記コイル部1Aが円形のコイルア
ンテナCAを製造する装置及び製造方法を説明したが、
これに限らず、例えば、前記図5に示したような、コイ
ル部1A’が矩形状のコイルアンテナCA’を製造する
こともできる。
【0091】前記図5に示したような、矩形状のコイル
部1A’を形成する場合には、図21(a)及び図21
(b)に示すように、底面が矩形状の第1巻取り治具
8’を用いる。この場合、前記導線支持部8Cは、例え
ば、前記第1巻取り治具8’の底面8Bの対角線方向に
延在するように設ける。また、この場合も、前記第1巻
取り治具の底面8Bと前記導線支持部8Cの段差部に、
前記第1の溝8D及び第2の溝8Eを設けておくことに
より、前記第1端末部1B及び第2端末部1Cの変形や
たわみを防ぐことができる。
【0092】なお、図示は省略するが、図21(a)に
示したような第1巻取り部材8’を用いる場合には、前
記第2巻取り部材10に設ける凹部10A,10Bの形
状を前記第1巻取り部材8’と対応させることはいうま
でもない。
【0093】図22は、前記実施例2の他の変形例を説
明するための模式図であり、図22(a)及び図22
(b)はそれぞれ、第1巻取り部材の概略構成を示す平
面図である。
【0094】前記実施例2では、前記第1巻取り部材8
に、階段状の導線支持部8Cを設けたが、これに限ら
ず、例えば、図22(a)に示すように、前記導線支持
部8Cの代わりに、前記第1巻取り部材の底面8Bの外
周付近に、4本のピン状の突起12A,12B,12
C,12Dを設けてもよい。
【0095】図22(a)に示したような第1巻取り治
具8を用いてコイルアンテナを製造する場合も、前記実
施例2で説明した手順と同様であり、第1ピン12Aと
第2ピン12Bで前記第1端末部1Bを支持した後、前
記巻取り面8Aに導線1を巻きつけてコイル部1Aを形
成し、第3ピン12C及び第4ピン12Dで第2端末部
1Cを支持して固着することにより、前記実施例1で説
明したようなコイルアンテナCAを容易に製造すること
ができる。
【0096】また、図21(a)及び図21(b)に示
したような底面が矩形状の第1巻取り治具8’の場合
も、図22(b)に示したように、前記導線支持部8C
の代わりに、4本のピン状の突起12A,12B,12
C,12Dを設けてもよいことはいうまでもない。
【0097】以上、本発明を、前記実施例に基づき具体
的に説明したが、本発明は、前記実施例に限定されるも
のではなく、その要旨を逸脱しない範囲において種々変
更可能であることはもちろんである。
【0098】
【発明の効果】本発明において開示される発明のうち、
代表的なものによって得られる効果を簡単に説明すれ
ば、以下のとおりである。
【0099】(1)電子タグの製造方法において、コイ
ルアンテナとICチップを接続する工程の作業効率を向
上させることできる。
【0100】(2)電子タグを形成するためのコイルア
ンテナの、コイル部の導線のほぐれによる通信特性のば
らつきを低減することができる。
【0101】(3)電子タグを形成するためのコイルア
ンテナの、端末部の切断不良を低減することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明による実施例1のコイルアンテナの概略
構成を示す模式図であり、図1(a)はコイルアンテナ
の平面図、図1(b)は図1(a)に示したコイルアン
テナのA−A’線での断面図である。
【図2】本実施例1のコイルアンテナを用いた電子タグ
の概略構成を示す模式図であり、図2(a)は電子タグ
の平面図、図2(b)は図2(a)に示した電子タグの
B−B’線での断面図である。
【図3】本実施例1のコイルアンテナを用いた電子タグ
の製造方法を説明するための模式図であり、図3(a)
はコイルアンテナとICチップを接続する工程の平面
図、図3(b)は図3(a)のC−C’線での断面図で
ある。
【図4】本実施例1のコイルアンテナを用いた電子タグ
の製造方法を説明するための模式図であり、図4
(a)、図4(b)、図4(c)は、コイルアンテナが
接続されたICチップを用いて電子タグを製造する工程
の断面図である。
【図5】前記実施例1の変形例を示す模式図であり、コ
イルアンテナの概略構成を示す平面図である。
【図6】前記実施例1の変形例を示す模式図であり、図
5に示したコイルアンテナを用いたICカードの製造方
法を説明するための模式図である。
【図7】前記実施例1の変形例を示す模式図であり、図
7(a)はコイルアンテナを用いたICカードの概略構
成を示す平面図、図7(b)は図7(a)に示したIC
カードのD−D’線での断面図である。
【図8】本発明による実施例2のコイルアンテナ製造装
置の概略構成を示す模式図であり、製造装置全体の平面
図である。
【図9】本実施例2のコイルアンテナ製造装置の概略構
成を示す模式図であり、図9(a)は第1巻取り治具の
概略構成を示す斜視図、図9(b)は図9(a)に示し
た第1巻取り治具の底面図である。
【図10】本実施例2のコイルアンテナ製造装置の概略
構成を示す模式図であり、図10(a)は第2巻取り治
具の概略構成を示す平面図、図10(b)は図10
(a)に示した第2巻取り治具のE−E’線での断面図
である。
【図11】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図11(a)は第1ステップの正面図、図11
(b)は図11(a)の右側面図である。
【図12】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図12(a)は第2ステップの正面図、図12
(b)は図12(a)の右側面図である。
【図13】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図13(a)は第3ステップの正面図、図13
(b)は図13(a)の右側面図である。
【図14】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図14(a)は第1ステップでの第1巻取り治具
と導線の状態を示す平面図、図14(b)は第2ステッ
プでの第1巻取り治具と導線の状態を示す平面図であ
る。
【図15】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、第3ステップでの第1巻取り治具と導線の状態を
示す平面図である。
【図16】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図16(a)は第4ステップの正面図、図16
(b)は第4ステップでの導線の状態を示す模式図であ
る。
【図17】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図17(a)は第5ステップの正面図、図17
(b)は図17(a)の右側面図である。
【図18】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図18(a)は第6ステップの正面図、図18
(b)は図18(a)の右側面図である。
【図19】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図19は第6ステップでの第1巻取り治具と導線
の状態を示す模式図である。
【図20】本実施例2のコイルアンテナ製造装置を用い
たコイルアンテナの製造方法を説明するための模式図で
あり、図20は第7ステップの正面図である。
【図21】図21は、前記実施例2の変形例を説明する
ための模式図であり、図21(a)は第1巻取り治具の
概略構成を示す斜視図、図21(b)は図21(a)に
示した第1巻取り治具の底面図である。
【図22】図22は、前記実施例2の他の変形例を説明
するための模式図であり、図22(a)及び図22
(b)はそれぞれ、第1巻取り部材の概略構成を示す平
面図である。
【図23】従来の電子タグの概略構成を示す模式図であ
り、図23(a)は電子タグ全体の平面図、図23
(b)は図23(a)のF−F’線での断面図である。
【図24】従来の電子タグに用いられるコイルアンテナ
の概略構成を示す模式図であり、図24(a)はコイル
アンテナ全体の平面図、図24(b)は図24(a)の
G−G’線での断面図である。
【図25】従来の電子タグの製造方法を説明するための
模式図であり、図25(a)はコイルアンテナとICチ
ップを接続する工程の平面図、図25(b)は図25
(a)のH−H’線での断面図である。
【図26】従来のコイルアンテナを用いた電子タグの製
造方法を説明するための模式図であり、図26(a)、
図26(b)、図26(c)は、コイルアンテナが接続
されたICチップを用いて電子タグを製造する工程の断
面図である。
【符号の説明】
1 導線 1A コイル部 1B 第1端末部 1C 第2端末部 2 ICチップ 201 第1外部電極 202 第2外部電極 3 第1絶縁基材 4 第2絶縁基材 5 化粧シート 6 はんだ接合材 7 導線供給部材 8 第1巻取り治具 8A 第1巻取り治具の側面(巻取り面) 8B 第1巻取り治具の底面 8C 導線支持部 8D 第1の溝 8E 第2の溝 9 第1巻取り治具固定部材 10 第2巻取り治具 10A,10B 凹部 10C 第1の切欠き溝 10D 第2の切欠き溝
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 中林 貴光 東京都千代田区大手町一丁目6番1号 日 立電線株式会社内 Fターム(参考) 2C005 MA19 MB01 MB06 NA08 NA09 5B035 AA04 AA07 AA08 BA05 BB09 CA02 CA03 CA08 CA23

Claims (9)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】導線を所定の回数だけ環状に巻いたコイル
    部と、前記コイル部から引き出された端末部からなる、
    電子タグを形成するためのコイルアンテナにおいて、 前記導線の端末部は、前記コイル部の内側を通り、且つ
    前記コイル部の所定の2点で固定されていることを特徴
    とするコイルアンテナ。
  2. 【請求項2】柱状の巻取り治具を用いて、導線を所定の
    回数だけ環状に巻き取ってコイル部を形成する、電子タ
    グを形成するためのコイルアンテナの製造方法におい
    て、 前記巻取り治具の底面に、前記底面の外周の2点間を結
    ぶように前記導線の第1端末部を支持し、 前記巻取り治具の側面に前記導線を所定の回数だけ巻き
    取ってコイル部を形成し、 前記巻取り治具の底面に、前記底面の外周の、前記第1
    端末部が結ぶ2点と異なる2点間を結ぶように第2端末
    部を支持した後、 前記コイル部と前記第1端末部との接点及び前記コイル
    部と前記第2端末部との接点を固着することを特徴とす
    るコイルアンテナの製造方法。
  3. 【請求項3】柱状の巻取り治具を用いて、導線を所定の
    回数だけ環状に巻き取ったコイルアンテナを形成し、前
    記コイルアンテナの端末部とICチップの外部電極(ボ
    ンディングパッド)を電気的に接続し、前記コイルアン
    テナが接続されたICチップを絶縁基材に埋設する電子
    タグの製造方法において、 前記コイルアンテナは、 前記導線を巻き取ったコイル部から引き出された端末部
    が、前記コイル部の内側を通り、且つ前記コイル部の所
    定の2点で固定されるように形成することを特徴とする
    電子タグの製造方法。
  4. 【請求項4】前記コイルアンテナは、 前記巻取り治具の底面に、前記底面の外周の2点間を結
    ぶように前記導線の第1端末部を支持し、 前記巻取り治具の側面に前記導線を所定の回数だけ巻き
    取ってコイル部を形成し、 前記巻取り治具の底面に、前記底面の外周の、前記第1
    端末部が結ぶ2点と異なる2点間を結ぶように第2端末
    部を支持した後、 前記コイル部と前記第1端末部との接点及び前記コイル
    部と前記第2端末部との接点を固着して形成することを
    特徴とする請求項3に記載の電子タグの製造方法。
  5. 【請求項5】コイルアンテナを形成するための導線を供
    給する導線供給部材と、所定の形状の底面部を有する柱
    状の第1巻取り治具と、前記第1巻取り治具と対になっ
    た第2巻取り治具とを備える、電子タグを形成するため
    のコイルアンテナの製造装置において、 前記第1巻取り治具は、底面に、前記底面の外周の2点
    を結ぶように導線を支持する導線支持部を有することを
    特徴とするコイルアンテナの製造装置。
  6. 【請求項6】前記導線支持部は、階段状の突起であるこ
    とを特徴とする請求項5に記載のコイルアンテナの製造
    装置。
  7. 【請求項7】前記第1巻取り治具の底面と前記導線支持
    部との段差部に沿って溝が設けられていることを特徴と
    する請求項6に記載のコイルアンテナの製造装置。
  8. 【請求項8】前記導線支持部は、前記第1巻取り治具の
    外周付近に設けられたピン状の突起からなることを特徴
    とする請求項5に記載のコイルアンテナの製造装置。
  9. 【請求項9】前記ピン状の突起部は、前記第1巻取り治
    具の底面の外周付近に4本設けられ、且つ前記ピンが設
    けられた底面に、第1ピンと第2ピンを結ぶ溝、及び第
    3ピンと第4ピンを結ぶ溝が設けられていることを特徴
    とする請求項8に記載のコイルアンテナの製造装置。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
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JP2004362341A (ja) * 2003-06-05 2004-12-24 Toppan Printing Co Ltd Icタグ
CN100369058C (zh) * 2003-08-01 2008-02-13 三星Techwin株式会社 智能标签及其制造方法

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