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JP2003124089A - 荷電粒子線露光装置及び露光方法 - Google Patents

荷電粒子線露光装置及び露光方法

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JP2003124089A
JP2003124089A JP2001310881A JP2001310881A JP2003124089A JP 2003124089 A JP2003124089 A JP 2003124089A JP 2001310881 A JP2001310881 A JP 2001310881A JP 2001310881 A JP2001310881 A JP 2001310881A JP 2003124089 A JP2003124089 A JP 2003124089A
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Japan
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charged particle
particle beam
vacuum container
exposure apparatus
electron beam
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JP2001310881A
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Masashi Okada
政志 岡田
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Nikon Corp
Original Assignee
Nikon Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 スループットの低下を抑えることができる荷
電粒子線露光装置及び露光方法を提供することを目的と
する。 【解決手段】 真空容器内でパターンが形成されたレチ
クルに荷電粒子線を照射して、前記パターンの像を感応
基板上に結像する荷電粒子線露光装置において、 前記
真空容器の内壁及び真空容器内に配置された部材のうち
の少なくとも一部の表面に光触媒層を設けていること、
前記真空容器内に紫外線を照射する手段を配置してい
ること、を特徴とする荷電粒子線露光装置とした。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、レチクル上に形成
された回路パターンを投影光学系を介してウェハ等の感
応基板上に転写する際に好適な荷電粒子線露光装置及び
露光方法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】半導体デバイスの製造においては、より
微細な回路パターンを作成するために、光を用いた光縮
小投影露光装置に代わって、荷電粒子線(例えば、電子
線やイオンビーム等)あるいはX線を利用する新しい露
光装置の開発が行われている。このうち、荷電粒子線と
して電子線を利用した電子線露光装置は、電子線そのも
のを細く絞ることができるため、微細な形状を有するパ
ターンを作製できるという大きな特徴を有している。
【0003】従来の電子線露光装置は、電子線を細く絞
り、電子線に感度を持つレジストが塗布された半導体基
板上を走査して、回路パターンを描画するものであっ
た。しかしながら、回路パターンを一本の電子線で一筆
書きしているため、一つのチップを作製するのに描画時
間が長くなり、一括して回路パターンを基板上に転写露
光する光縮小投影露光装置に比べて、生産性が低いとい
う問題があった。
【0004】そこで、現在では、減圧排気された真空容
器内で、予め露光すべき回路パターンを形成したレチク
ル上に電子線を照射し、そのパターンをウェハ等の感応
基板上に縮小投影する技術が開発されつつある。この縮
小投影する電子線露光装置では、一度に露光できる面積
が大きい(例えば、ウェハ上で0.25mm角)ので、
従来の一筆書きの露光装置に比べると、生産性は飛躍的
に向上する。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】荷電粒子線を利用した
露光装置では、真空容器内の残留ガス、真空容器内に配
置されている各部材の表面に吸着している物質、又はレ
ジストからのアウトガスが露光に用いる荷電粒子線と反
応することにより、炭化水素系の汚染物質が真空容器の
内壁や真空容器内の各部材に付着することがある。露光
装置内にこれらの汚染物質が付着すると、例えば、チャ
ージアップによって荷電粒子線の軌道に乱れが生じ、回
路パターンをウエハ上に正確に転写することが困難にな
る。そこで、汚染物質を除去するために、露光装置を分
解し、汚染物質が付着している各部材を真空容器内から
取り出して洗浄を行っていた。
【0006】しかしながら、露光装置を分解して汚染物
質が付着している各部材を洗浄し、再度組み立てを行う
場合、洗浄を行っている間は露光装置を停止させること
になり、スループットが大きく低下するという問題が生
じる。
【0007】本発明はこのような問題点に鑑みてなされ
たものであって、スループットの低下を抑えることがで
きる荷電粒子線露光装置及び露光方法を提供することを
目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】上記の課題を解決するた
め、本発明に係る態様の荷電粒子線露光装置は、 真空
容器内でパターンが形成されたレチクルに荷電粒子線を
照射して、前記パターンの像を感応基板上に結像する荷
電粒子線露光装置において、 前記真空容器の内壁及び
真空容器内に配置された部材のうちの少なくとも一部の
表面に光触媒層を設けていること、 前記真空容器内に
紫外線を照射する手段を配置していること、を特徴とす
る。
【0009】本発明においては、 前記光触媒層は酸化
チタンからなる層であることが好ましい。
【0010】酸化チタン等の光触媒には、紫外線の照射
により、炭化水素系の汚染物質を化学的に分解する作用
がある。汚染物質が付着する部材表面に光触媒層を設
け、真空容器内に配置された紫外線の照射手段で紫外線
を照射することにより、汚染物質を除去することができ
る。本発明によれば、露光装置を分解する必要がなくな
るので、スループットの低下を抑えることができる。
【0011】本発明においては、 前記真空容器の内部
に酸素を導入する手段を有することが好ましい。
【0012】また、本発明においては、 前記真空容器
の内部に水蒸気を導入する手段を有することが好まし
い。
【0013】真空容器の内部を酸素又は水蒸気雰囲気と
することにより、汚染物質を分解する反応を促進するこ
とができる。
【0014】本発明に係る態様の露光方法は、 上記態
様の荷電粒子線露光装置を用いて、レチクルに形成され
たパターンを感応基板上に投影結像することを特徴とす
る。本発明によれば、スループットの低下を抑えなが
ら、回路パターンをウエハ上に正確に転写することがで
きる。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照しつつ説明す
る。なお、本発明の実施の形態では、荷電粒子線の一種
である電子線を用いる露光を例として説明しているが、
本発明はこれに限定されるものではなく、イオンビーム
等を含む全ての荷電粒子線に適用することができる。
【0016】図1は、本発明の実施の形態に係る電子線
露光装置の構成図である。
【0017】電子線露光装置17の上部には、電子銃1
が配置されており、下方に向けて電子線2を放射する。
電子銃1の下方には、コンデンサレンズや電子線偏向器
等を含む照明光学系3、レチクル4が配置されている。
【0018】電子銃1から放射された電子線2は、照明
光学系3によって収束、走査(スキャン)され、照明光
学系3の視野内にあるレチクル4の各小領域(サブフィ
ールド)の照明が行われる。なお、図面の簡略化のため
照明光学系3は一段で示しているが、実際の照明光学系
には、数段のレンズやビーム成形開口等が設けられてい
る。
【0019】レチクル4は、レチクルステージ5の上部
に設けられたチャック(不図示)に静電吸着等により固
定されている。レチクル4の下方には、コンデンサレン
ズや偏向器等を含む投影光学系6、コントラスト開口
7、及びウエハ8が配置されている。ウエハ8は、ウエ
ハステージ9の上部に設けられたチャック(不図示)に
静電吸着等により固定されている。
【0020】レチクル4を通過した電子線2は、投影光
学系6によって収束、偏向されて、ウエハ8上の所定の
位置にレチクル4のパターン像が結像される。このと
き、検出器15でウエハステージ9上のアライメントマ
ークを検出して、ウエハ8の位置合わせを行っている。
なお、実際の投影光学系には、数段のレンズや収差補正
用のレンズやコイルが設けられている。また、光学系、
開口、レチクル、ウエハ及びステージ等の部材は、真空
容器10内に納められており、露光時には真空容器10
内は真空に保たれる。
【0021】次に、電子線露光装置内の汚染物質除去の
原理について説明する。
【0022】図2は、酸化チタン(TiO2)のエネル
ギーバンド構造を示す図である。酸化チタンは光触媒材
料として知られており、紫外線21を照射すると、部材
表面等に付着した有機汚染物質を分解する作用がある。
酸化チタンは約3.2eVのバンドギャップを持つn型
半導体である。3.2eVを光の波長に換算すると38
0nmに相当する。よって、380nmよりも短波長の
光を吸収すると、価電子帯22から伝導帯23に電子2
4が励起され、価電子帯22には正孔(ホール)25が
生成される。正孔25は真空容器内の水分子26を酸化
してヒドロキシラジカル(・OH)27を生成する。一
方、伝導帯23の電子24は酸素分子28を還元してス
ーパーオキサイドイオン(O2 -)29を生成する。真空
容器内に水蒸気又は酸素を導入し、紫外線を照射する
と、発生したヒドロキシラジカル27やスーパーオキサ
イドイオン29は、真空容器の内壁や真空容器内に配置
された部材に付着した炭化水素系の汚染物質と反応して
汚染物質を分解する。
【0023】再び図1を参照すると、本発明の電子線露
光装置では、真空容器10の内壁及び真空容器10内の
部材(例えば、コントラスト開口7やウエハステージ9
等)の表面に酸化チタンからなる光触媒層16が成膜さ
れている。光触媒層16は酸化チタンからなる層に限定
されるものではなく、上記の光触媒作用を有する物質か
らなる層であれば何でも良い。光触媒としては、酸化チ
タンの他に、例えば酸化亜鉛(ZnO)や硫化カドミウ
ム(CdS)等を用いることができる。また、光触媒層
は酸化チタン単体からなる層でも良いし、酸化チタンに
白金(Pt)やクロム(Cr)等の金属を添加した層と
しても良い。
【0024】さらに、紫外線照射装置11が真空容器1
0内に配置されており、紫外線照射装置11からの紫外
線を真空容器10の内壁及び真空容器10内の部材に照
射できるようになっている。紫外線照射装置11として
は、例えば、水銀ランプ、KrFエキシマレーザ、Xe
Clエキシマレーザ、窒素レーザ等の紫外線を照射する
手段を用いることができる。
【0025】また、ボンベ12からガス導入管13を通
して、水蒸気及び/又は酸素を真空容器10の内部に導
入できるようになっている。
【0026】電子線露光装置内に付着した汚染物質の量
を検出し、あるレベルに達した場合、露光工程を停止し
て水蒸気及び/又は酸素を真空容器10の内部に導入す
る。次に、紫外線照射装置11から真空容器10の内壁
及び真空容器10内の部材に紫外線を照射する。内壁や
部材の表面には光触媒層16が成膜されているので、そ
の光触媒作用によって炭化水素系の汚染物質を分解する
ことができる。分解された汚染物質はポンプ14によっ
て真空容器10の外に排気される。汚染物質を除去する
ために露光装置を分解する必要がないので、その後すぐ
に露光工程を再開することができる。
【0027】また、380nm以下の波長の紫外線を照
射する際に、同時に電子線を照射しても良い。水蒸気や
酸素雰囲気中で電子線を照射すると、ヒドロキシラジカ
ルや酸素ラジカルが生じ、真空容器内の汚染物質を分解
することができる。この電子線照射による汚染物質の分
解と、酸化チタンの光触媒作用を併用することで、分解
効率はさらに高くなり、汚染物質の除去に要する時間を
短縮することができる。
【0028】(実施例1)電子線露光装置17の真空容
器10内に、厚さ2000Åの酸化チタンからなる光触
媒層16を成膜したコントラスト開口7を配置し、電子
線照射によって炭化水素系の汚染物質を付着させた。汚
染物質によるチャージアップのために、電子線2の軌道
に乱れが生じてしまった。そこで、ボンベ12からガス
導入管13を通して、真空容器10内に水蒸気を導入し
(水蒸気圧600Pa)、水銀ランプで波長254nm
の紫外線をコントラスト開口7に照射したところ、コン
トラスト開口7に付着していた汚染物質を分解して除去
することができた。その結果、電子線2の軌道の乱れが
無くなり、回路パターンをウエハ上に正確に転写するこ
とができるようになった。
【0029】(実施例2)電子線露光装置17のウエハ
ステージ9上のアライメントマークに、厚さ2000Å
の酸化チタンからなる光触媒層16を成膜し、電子線照
射によって炭化水素系の汚染物質を付着させた。汚染物
質により、アライメントマークを検出器15で検出する
ことが困難になり、正確な位置合わせを行うことができ
なくなった。そこで、ボンベ12からガス導入管13を
通して、真空容器10内に水蒸気を導入し(水蒸気圧4
00Pa)、窒素レーザで波長337nmの光をアライ
メントマーク部に照射したところ、アライメントマーク
に付着していた汚染物質を分解して除去することができ
た。その結果、高精度な位置合わせを行うことができる
ようになり、回路パターンをウエハ上に正確に転写する
ことができるようになった。
【0030】以上、本発明の実施の形態に係る荷電粒子
線露光装置及び露光方法について説明したが、本発明は
これに限定されるものではなく、様々な変更を加えるこ
とができる。
【0031】
【発明の効果】以上説明したように、本発明の荷電粒子
線露光装置及び露光方法によれば、真空容器内に付着し
た汚染物質を除去する場合に、露光装置を分解する必要
がないので、スループットの低下を抑えることができ
る。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態に係る電子線露光装置の構
成図である。
【図2】酸化チタン(TiO2)のエネルギーバンド構
造を示す図である。
【符号の説明】
1・・・電子銃 2・・・電子線 3・・・照明光学系 4・・・レチクル 5・・・レチクルステージ 6・・・投影光学系 7・・・コントラスト開口 8・・・ウェハ 9・・・ウェハステージ 10・・・真空容器 11・・・紫外線照射装置 12・・・ボンベ 13・・・ガス導入管 14・・・ポンプ 15・・・検出器 16・・・光触媒層 17・・・電子線露光装置 21・・・紫外線 22・・・価電子帯 23・・・伝導帯 24・・・電子 25・・・正孔(ホール) 26・・・水分子 27・・・ヒドロキシラジカル(・OH) 28・・・酸素分子 29・・・スーパーオキサイドイオン(O2 -

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 真空容器内でパターンが形成されたレチ
    クルに荷電粒子線を照射して、前記パターンの像を感応
    基板上に結像する荷電粒子線露光装置において、 前記真空容器の内壁及び真空容器内に配置された部材の
    うちの少なくとも一部の表面に光触媒層を設けているこ
    と、 前記真空容器内に紫外線を照射する手段を配置している
    こと、を特徴とする荷電粒子線露光装置。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の荷電粒子線露光装置に
    おいて、 前記光触媒層は酸化チタンからなる層であることを特徴
    とする荷電粒子線露光装置。
  3. 【請求項3】 請求項1又は2に記載の荷電粒子線露光
    装置において、 前記真空容器の内部に酸素を導入する手段を有すること
    を特徴とする荷電粒子線露光装置。
  4. 【請求項4】 請求項1乃至3のいずれかに記載の荷電
    粒子線露光装置において、 前記真空容器の内部に水蒸気を導入する手段を有するこ
    とを特徴とする荷電粒子線露光装置。
  5. 【請求項5】 請求項1乃至4のいずれかに記載の荷電
    粒子線露光装置を用いて、レチクルに形成されたパター
    ンを感応基板上に投影結像することを特徴とする露光方
    法。
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