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JP2003117956A - 金型装置及び射出成形機 - Google Patents

金型装置及び射出成形機

Info

Publication number
JP2003117956A
JP2003117956A JP2001319676A JP2001319676A JP2003117956A JP 2003117956 A JP2003117956 A JP 2003117956A JP 2001319676 A JP2001319676 A JP 2001319676A JP 2001319676 A JP2001319676 A JP 2001319676A JP 2003117956 A JP2003117956 A JP 2003117956A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
sprue bush
mold
stringing
injection nozzle
prevention member
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001319676A
Other languages
English (en)
Inventor
Kazuhiro Hattori
和浩 服部
Kiichi Sato
喜一 佐藤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Seikoh Giken Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Original Assignee
Seikoh Giken Co Ltd
Sumitomo Heavy Industries Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Seikoh Giken Co Ltd, Sumitomo Heavy Industries Ltd filed Critical Seikoh Giken Co Ltd
Priority to JP2001319676A priority Critical patent/JP2003117956A/ja
Publication of JP2003117956A publication Critical patent/JP2003117956A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 【課題】射出成形機の保守・管理のための作業を簡素化
し、糸引きが発生するのを十分に抑制することができる
ようにする。 【解決手段】金型本体と、スプルーブッシュ24と、該
スプルーブッシュ24に接触させて配設される糸引防止
部材と、該糸引防止部材と接触させて配設され、糸引防
止部材が落下するのを防止する保持部材とを有する。射
出ノズルが固定金型12に押し付けられるのに伴って、
射出ノズル及び射出ノズル内の樹脂の熱は、糸引防止部
材に伝達され、糸引防止部材から更に保持部材及びスプ
ルーブッシュ24に伝達される。前記射出ノズルから保
持部材及びスプルーブッシュへの熱の移動が促進され、
射出ノズルの前端の温度だけが低くなるので、射出ノズ
ル内に形成された切断部における樹脂の粘度を高くする
ことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、金型装置及び射出
成形機に関するものである。
【0002】
【従来の技術】従来、射出成形機においては、加熱シリ
ンダ内において加熱され溶融させられた樹脂を、高圧で
射出して金型装置のキャビティ空間に充填(てん)し、
該キャビティ空間内において冷却して固化させた後、成
形品として取り出すようになっている。
【0003】前記射出成形機は、金型装置、型締装置及
び射出装置から成り、金型装置は、固定金型及び可動金
型を備え、前記型締装置は、固定プラテン、可動プラテ
ン、型締用モータ等を備える。そして、該型締用モータ
を駆動し、固定プラテンに対して可動プラテンを進退さ
せることによって前記金型装置の型閉じ、型締め及び型
開きを行うことができる。前記金型装置の型締めに伴っ
て、前記固定金型と可動金型との間にキャビティ空間が
形成される。
【0004】一方、前記射出装置は、ホッパから供給さ
れた樹脂を加熱して溶融させるための加熱シリンダ、溶
融させられた樹脂を射出するための射出ノズル等を備
え、前記加熱シリンダ内にスクリューが回転自在に、か
つ、進退自在に配設される。そして、該スクリューを、
計量用モータによって回転させ、それに伴って後退させ
ることにより樹脂の計量が行われ、射出用モータによっ
て前進させることにより、射出ノズルから樹脂が射出さ
れ、前記キャビティ空間に充填される。
【0005】次に、前記射出ノズルについて説明する。
【0006】図2は従来の射出成形機の要部を示す断面
図である。
【0007】図において、11は筒状の射出ノズルであ
り、該射出ノズル11は、筒状の本体50、及び該本体
50の外周面に配設されたノズル用ヒータ13を備え、
前記本体50内に樹脂流路50aが形成される。前記ノ
ズル用ヒータ13を通電することによって前記樹脂流路
50a内の樹脂を加熱することができる。
【0008】前記射出ノズル11は図示されない加熱シ
リンダの前端に取り付けられ、加熱シリンダ内に形成さ
れた樹脂流路と前記樹脂流路50aとが連通させられ
る。そして、前記射出ノズル11の前端(図における左
端)において、樹脂流路50aによってテーパ部19及
び逆テーパ部20が形成され、テーパ部19と逆テーパ
部20との境界部分の径が最も小さい部分に、樹脂を切
断する切断部S1が形成される。また、射出ノズル11
の前端面(図における左端面)には所定の内径を有する
ノズル穴51が形成される。
【0009】そして、射出工程において射出装置が前進
させられ、前記射出ノズル11は金型装置の固定金型1
5に押し付けられ、図示されない射出用モータを駆動す
ることによって前記加熱シリンダ内のスクリューを前進
させると、スクリューの前方に蓄えられた図示されない
樹脂が、射出ノズル11から射出され、前記固定金型1
5のスプルーブッシュ内に形成されたスプルー16及び
図示されないランナを介して図示されないキャビティ空
間に充填される。
【0010】その後、金型装置が冷却されると、前記キ
ャビティ空間に充填された樹脂は冷却され固化させられ
て成形品になり、前記金型装置の型開きが行われて、成
形品が取り出される。また、前記金型装置の冷却に伴っ
て、前記ランナ内及びスプルー16内の樹脂が成形品と
一体になって固化させられ、ランナ・スプルー部にな
る。該ランナ・スプルー部は、前記型開きが行われたと
きに、成形品と共に取り出される。
【0011】このとき、前記樹脂流路50a内の樹脂
は、切断部S1で切断され、テーパ部19側と逆テーパ
部20側とに分離させられる。
【0012】ところで、計量工程において射出装置は後
退させられ、射出ノズル11は固定金型15から離され
るが、溶融状態において粘度が低くなる樹脂を使用する
必要がある場合、ノズル穴51の内径を大きくする必要
がある場合等において、射出ノズル11の前端において
糸引きが発生し、前記ランナ・スプルー部と一体に糸状
部が形成されてしまう。そして、該糸状部が成形品、固
定金型15におけるキャビティ空間側の面に付着する
と、成形不良が発生してしまう。
【0013】そこで、糸引きが発生するのを抑制するこ
とができる射出成形機が提供されている。
【0014】この場合、射出ノズル11の前端に熱伝導
率の高い材質から成るキャップが取り付けられる。した
がって、射出ノズル11から前記スプルーブッシュへの
熱の移動が促進され、射出ノズル11の前端の温度だけ
が低くなるので、前記切断部S1における樹脂の粘度を
高くすることができ、糸引きが発生するのを抑制するこ
とができる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記従
来の射出成形機においては、射出ノズル11がキャップ
を介して固定金型15に押し付けられたときに、大きい
応力がキャップに加わるので、キャップの形状によって
は、十分な強度を確保することができず、キャップが頻
繁に破損してしまう。また、キャップは、射出ノズル1
1及び固定金型15によって挟まれるので、射出ノズル
11への取付状態が不安定になり、射出ノズル11を後
退(図における右方向に移動)させたときに、キャップ
が射出ノズル11から落下することがある。したがっ
て、射出成形機の保守・管理のための作業が煩わしい。
【0016】さらに、成形温度によっては、射出ノズル
11からスプルーブッシュへの熱の移動を十分に促進す
ることができず、糸引きが発生するのを十分に抑制する
ことができない。
【0017】本発明は、前記従来の射出成形機の問題点
を解決して、保守・管理のための作業を簡素化すること
ができ、糸引きが発生するのを十分に抑制することがで
きる金型装置及び射出成形機を提供することを目的とす
る。
【0018】
【課題を解決するための手段】そのために、本発明の金
型装置においては、金型本体と、該金型本体のスプルー
ブッシュ収容部にセットされたスプルーブッシュと、該
スプルーブッシュに接触させて配設される糸引防止部材
と、該糸引防止部材と接触させて配設され、糸引防止部
材が落下するのを防止する保持部材とを有する。
【0019】本発明の他の金型装置においては、さら
に、前記糸引防止部材は熱伝導率の高い材料から成る。
【0020】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記糸引防止部材は射出ノズルの前端と対応する
形状を有する。
【0021】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記糸引防止部材はフランジ部を備える。そし
て、該フランジ部は、前記保持部材及びスプルーブッシ
ュによって挟まれる。
【0022】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記スプルーブッシュに、温調媒体を供給するた
めの流路が形成される。
【0023】本発明の射出成形機においては、プラテン
と、該プラテンに取付板を介して取り付けられる金型本
体と、前記金型本体のスプルーブッシュ収容部にセット
されたスプルーブッシュと、該スプルーブッシュに接触
させて配設される糸引防止部材と、該糸引防止部材及び
前記プラテンと接触させて配設され、糸引防止部材が落
下するのを防止する保持部材とを有する。
【0024】そして、前記プラテンに、温調媒体を供給
するための流路が形成される。
【0025】本発明の他の射出成形機においては、さら
に、前記糸引防止部材は熱伝導率の高い材料から成る。
【0026】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態につい
て図面を参照しながら詳細に説明する。
【0027】図1は本発明の実施の形態における射出成
形機の要部を示す断面図、図3は本発明の実施の形態に
おける糸引防止プレートの断面図、図4は本発明の実施
の形態における糸引防止プレートの正面図、図5は本発
明の実施の形態における射出工程時の射出成形機を示す
断面図である。
【0028】射出成形機は、金型装置、型締装置及び射
出装置61から成り、金型装置は、プラテンとしての固
定プラテン10に取付板17を介してボルトb11、1
2によって取り付けられた固定金型12、及び図示され
ない可動金型等を備え、前記型締装置は、前記固定プラ
テン10、図示されない可動プラテン、図示されない型
締用モータ等を備える。
【0029】そして、前記固定金型12は、ボルトb2
1によって前記取付板17に取り付けられたベースプレ
ート18、該ベースプレート18にボルトb22によっ
て取り付けられた円盤プレート25、該円盤プレート2
5の外周縁に沿って前方(図1及び5における左方)に
突出させて形成され、ボルトb23によってベースプレ
ート18に取り付けられた環状のガイドリング27、前
記取付板17より径方向内方において固定プラテン10
に臨ませて配設され、ボルトb24によって前記ベース
プレート18に取り付けられ、ベースプレート18を固
定プラテン10に対して位置決めするロケートリング2
3、及び前記ベースプレート18内において前記ロケー
トリング23に隣接させて配設されたスプルーブッシュ
24を備える。なお、前記ベースプレート18、円盤プ
レート25及びガイドリング27によって金型本体が構
成される。また、前記ロケートリング23は取付板17
と接触させて配設される。
【0030】前記スプルーブッシュ24は、小径の筒状
部29、及び該筒状部29の後端(図1及び5における
右端)に形成されたフランジ部31を備え、前記ベース
プレート18内及び円盤プレート25内を延在させられ
る。そのために、前記ベースプレート18に、前記筒状
部29及びフランジ部31に対応させて第1の貫通孔3
2が、前記円盤プレート25に、前記筒状部29に対応
させて、かつ、第1の貫通孔32と連通させて第2の貫
通孔33が形成される。前記第1の貫通孔32は、筒状
部29を収容する小径部36、及びフランジ部31を収
容する大径部37を有する。なお、前記第1、第2の貫
通孔32、33によって、スプルーブッシュ24をセッ
トするためのスプルーブッシュ収容部が構成される。
【0031】そして、前記スプルーブッシュ24の後端
面(図1及び5における右端面)から前端面(図1及び
5における左端面)にかけて、射出装置61の射出ノズ
ル62から射出された図示されない樹脂を通すためのス
プルー26が形成される。また、前記フランジ部31に
は、スプルーブッシュ24を冷却するための流路45が
形成され、該流路45と図示されない温調器とが接続さ
れ、該温調器から前記流路45に温調媒体としての図示
されない温調水が供給され、該温調水によって前記スプ
ルーブッシュ24は所定の温度に維持される。なお、固
定プラテン10には流路55が形成され、該流路55と
前記温調器とが接続され、前記流路55に温調水が供給
される。
【0032】そして、前記スプルーブッシュ24の前端
面(図1及び5における左端面)は前記円盤プレート2
5の前端面よりわずかに後退(図1及び5における右方
向に移動)させて形成され、前記第2の貫通孔33の内
周縁及び円盤プレート25の前端面によって、ダイ28
が形成される。この場合、スプルーブッシュ24の前端
を前記円盤プレート25の前端面より後退させる量、す
なわち、ダイ28の深さは必要に応じて変更することが
できる。
【0033】そのために、前記大径部37の底面S11
と前記フランジ部31の前端面との間に環状スペーサ3
8が配設され、該環状スペーサ38を厚さの異なるもの
に変更することによって、スプルーブッシュ24の前端
面の位置を変更し、ダイ28の深さを変更することがで
きる。
【0034】また、前記可動金型が可動プラテンに取り
付けられた状態で進退自在に配設され、型締装置を作動
させて可動プラテンを進退させることによって、金型装
置の型閉じ、型締め及び型開きを行うことができる。前
記可動金型は、固定金型12と同様に、取付板、ベース
プレート、円盤プレート、ガイドリング等を備え、更に
前記ダイ28に対応する形状を有するカットパンチを備
える。
【0035】なお、可動金型の円盤プレートにおける円
盤プレート25と対向する面には、凹部が形成され、型
締めに伴って、前記凹部によってキャビティ空間が形成
される。
【0036】前記金型装置において、型閉じが行われて
前記可動金型が前進させられ、可動金型が固定金型12
に当接させられ、続いて、型締めが行われて可動金型が
固定金型12に押し付けられ、可動金型の円盤プレート
と円盤プレート25との間にキャビティ空間が形成され
る。次に、射出工程において、前記射出装置61が前進
(図1及び5における左方向に移動)させられ、射出ノ
ズル62の前端が固定金型12に押し付けられ、射出ノ
ズル62から溶融させられた樹脂が射出される。該樹脂
は、スプルー26を通り前記キャビティ空間に充填され
る。
【0037】続いて、該キャビティ空間内の樹脂が冷却
され、固化させられてディスク基板の原型、すなわち、
原型基板が形成されるが、前記樹脂が完全に固化させら
れる前に前記カットパンチが前進させられ、ダイ28内
に進入させられることによって、前記原型基板に穴開け
加工が施され、ディスク基板が形成される。そして、前
記可動金型が後退させられて型開きが行われ、前記ディ
スク基板が成形品として取り出される。
【0038】ところで、前記フランジ部31の後端面
に、前記射出ノズル62の前端を収容するための凹部3
0が形成される。そして、該凹部30において、前記ロ
ケートリング23とスプルーブッシュ24との間に、ロ
ケートリング23及びスプルーブッシュ24と接触させ
て、糸引防止部材としてのプレート状の糸引防止プレー
ト34が配設される。該糸引防止プレート34は、前記
ロケートリング23、スプルーブッシュ24及び射出ノ
ズル62より熱伝導率の高い材料から成り、前記凹部3
0に沿って、かつ、前方に向けて突出させて形成された
突出部41、及び該突出部41の後端から円周方向外方
に向けて延在させて形成され、所定の厚さを有する環状
のフランジ部42を備え、前記突出部41は、フランジ
部42から立ち上がる立上り部43、及び該立上り部4
3の前端(図3における左端)に形成され、半球状の湾
曲部44から成る。本実施の形態において、前記スプル
ーブッシュ24は、ステンレス鋼から成り、熱伝導率は
22.68〔kcal/℃・m・h〕であり、前記糸引
防止プレート34は、銅又はアルミニウムから成り、熱
伝導率は、銅の場合、324.8〔kcal/℃・m・
h〕であり、アルミニウムの場合、210.6〔kca
l/℃・m・h〕である。そして、該湾曲部44に、樹
脂を流通させる樹脂流通口47が形成される。なお、前
記糸引防止プレート34は射出ノズル62の前端と対応
する形状を有し、前記湾曲部44の内側の曲率と射出ノ
ズル62の前端の曲率とが等しくされる。
【0039】この場合、ロケートリング23は、ボルト
b24によってベースプレート18に取り付けられるの
に伴って、フランジ部42をスプルーブッシュ24に押
し付け、スプルーブッシュ24が落下するのを防止する
保持部材として機能する。
【0040】したがって、凹部30に突出部41を収容
させた状態で糸引防止プレート34をスプルーブッシュ
24にセットした後、前記ボルトb24によってロケー
トリング23をベースプレート18に取り付けると、フ
ランジ部42がロケートリング23とスプルーブッシュ
24とによって挟まれた状態で、前記糸引防止プレート
34は固定金型12内に確実に保持される。
【0041】そして、射出工程において、射出ノズル6
2が固定金型12に押し付けられるのに伴って、射出ノ
ズル62及び射出ノズル62内の樹脂の熱は、糸引防止
プレート34に伝達され、極めて迅速に糸引防止プレー
ト34の全体に伝達された後、糸引防止プレート34か
ら更にロケートリング23及びスプルーブッシュ24に
伝達される。したがって、成形温度にかかわらず、前記
射出ノズル62から前記ロケートリング23及びスプル
ーブッシュ24への熱の移動が促進され、射出ノズル6
2の前端の温度だけが低くなるので、射出ノズル62内
に形成された切断部S1(図2参照)における樹脂の粘
度を高くすることができる。その結果、糸引きが発生す
るのを十分に抑制することができる。
【0042】そして、糸引防止プレート34は射出ノズ
ル62の前端と対応する形状を有し、湾曲部44の内側
の曲率と射出ノズル62の前端の曲率とが等しくされる
ので、湾曲部44の内周面と射出ノズル62の前端の外
周面とが面接触し、射出ノズル62と糸引防止プレート
34との間の伝熱面積を大きくすることができる。ま
た、前記凹部30に沿って突出部41が形成されている
ので、糸引防止プレート34とスプルーブッシュ24と
の間の伝熱面積を大きくすることができ、更にフランジ
部42がロケートリング23及びスプルーブッシュ24
によって挟まれるので、糸引防止プレート34とロケー
トリング23及びスプルーブッシュ24との間の伝熱面
積を大きくすることができる。
【0043】したがって、前記射出ノズル62から前記
スプルーブッシュ24及びロケートリング23への熱の
移動が一層促進されるので、糸引きが発生するのを一層
抑制することができる。なお、熱の移動量を調整するた
めに、前記糸引防止プレート34の材料を変更し、熱伝
導率を変化させることもできる。
【0044】しかも、前記スプルーブッシュ24及び固
定プラテン10は流路45、55を流れる温調水によっ
て冷却されるので、スプルーブッシュ24に伝達された
熱、ロケートリング23及び取付板17を介して固定プ
ラテン10に伝達された熱を十分に温調水によって系外
に排出することができる。したがって、糸引きが発生す
るのを一層抑制することができる。
【0045】そして、射出ノズル62が固定金型12に
押し付けられたときに、大きい応力が糸引防止プレート
34に加わっても、糸引防止プレート34は、プレート
状の形状を有しているので、十分な強度を確保すること
ができ、糸引防止プレート34が破損するのを抑制する
ことができる。また、糸引防止プレート34が射出ノズ
ル62及び固定金型12によって挟まれても、フランジ
部42がスプルーブッシュ24及びロケートリング23
によって挟まれているので、糸引防止プレート34の取
付状態を安定にすることができる。そして、射出ノズル
62を後退させたときに、糸引防止プレート34が固定
金型12から落下することがない。したがって、射出成
形機の保守・管理のための作業を簡素化することができ
る。
【0046】さらに、射出ノズル62から糸引防止プレ
ート34に伝達された熱を、ロケートリング23を介し
て取付板17及び固定プラテン10に伝達する熱伝達ル
ートが形成されるので、スプルーブッシュ24の温度に
依存することなく、かつ、成形温度にかかわらず、糸引
きが発生するのを十分に抑制することができる。
【0047】次に、前記糸引防止プレート34の取付方
法について説明する。、図6は本発明の実施の形態にお
ける糸引防止プレートの取付方法を示す第1の図、図7
は本発明の実施の形態における糸引防止プレートの取付
方法を示す第2の図である。
【0048】この場合、あらかじめボルトb11(図
1)、b12が緩められて取り外され、固定プラテン1
0から取付板17が取り外され、固定金型12が取り外
される。そして、図6に示されるように、ボルトb24
を緩めて取り外し、ロケートリング23をベースプレー
ト18から取り外し、あらかじめロケートリング23と
スプルーブッシュ24との間に配設されていたランド圧
調整スペーサ46を取り出す。なお、該ランド圧調整ス
ペーサ46は、環状スペーサ38と共に、ダイ28の深
さを変更するためのものであり、かつ、所定の厚さの環
状スペーサ38を大径部37内にセットしたときに、ロ
ケートリング23とスプルーブッシュ24との間に形成
される隙(すき)間を埋めるために使用され、環状スペ
ーサ38の厚さに対応させて所定の厚さのものが選択さ
れる。
【0049】続いて、凹部30内に突出部41を収容さ
せて、前記糸引防止プレート34をセットし、ボルトb
24によってロケートリング23をベースプレート18
に取り付ける。なお、糸引防止プレート34は、前記環
状スペーサ38の厚さに対応させて所定の厚さのものが
選択される。最後に、ボルトb11、b12によって固
定金型12が取付板17を介して固定プラテン10に取
り付けられる。
【0050】なお、本発明は前記実施の形態に限定され
るものではなく、本発明の趣旨に基づいて種々変形させ
ることが可能であり、それらを本発明の範囲から排除す
るものではない。
【0051】
【発明の効果】以上詳細に説明したように、本発明によ
れば、金型装置においては、金型本体と、該金型本体の
スプルーブッシュ収容部にセットされたスプルーブッシ
ュと、該スプルーブッシュに接触させて配設される糸引
防止部材と、該糸引防止部材と接触させて配設され、糸
引防止部材が落下するのを防止する保持部材とを有す
る。
【0052】この場合、スプルーブッシュに接触させて
糸引防止部材が配設されるので、射出工程において、射
出ノズルが固定金型に押し付けられるのに伴って、射出
ノズル及び射出ノズル内の樹脂の熱は、糸引防止部材に
伝達され、極めて迅速に糸引防止部材の全体に伝達され
た後、糸引防止部材から更に保持部材及びスプルーブッ
シュに伝達される。したがって、成形温度にかかわら
ず、前記射出ノズルから保持部材及びスプルーブッシュ
への熱の移動が促進され、射出ノズルの前端の温度だけ
が低くなるので、射出ノズル内に形成された切断部にお
ける樹脂の粘度を高くすることができる。
【0053】また、保持部材が前記糸引防止部材と接触
させて配設され、糸引防止部材が落下するのを防止する
ので、射出ノズルを後退させたときに糸引防止部材が金
型装置から落下することがない。したがって、射出成形
機の保守・管理のための作業を簡素化することができ
る。その結果、糸引きが発生するのを十分に抑制するこ
とができる。
【0054】本発明の他の金型装置においては、さら
に、前記糸引防止部材は射出ノズルの前端と対応する形
状を有する。
【0055】この場合、前記糸引防止部材は射出ノズル
の前端と対応する形状を有するので、射出ノズルと糸引
防止部材との間の伝熱面積を大きくすることができる。
したがって、前記射出ノズルから前記スプルーブッシュ
及び保持部材の移動が一層促進されるので、糸引きが発
生するのを一層抑制することができる。
【0056】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記糸引防止部材はフランジ部を備える。
【0057】そして、該フランジ部は、前記保持部材及
びスプルーブッシュによって挟まれる。
【0058】この場合、糸引防止部材のフランジ部が前
記保持部材及びスプルーブッシュによって挟まれるの
で、糸引防止部材と前記保持部材及びスプルーブッシュ
との間の伝熱面積を大きくすることができる。したがっ
て、前記射出ノズルから前記スプルーブッシュ及び保持
部材への熱の移動が一層促進されるので、糸引きが発生
するのを一層抑制することができる。
【0059】さらに、射出ノズルから糸引防止部材に伝
達された熱を、保持部材を介してプラテン及び取付板に
伝達する熱伝達ルートが形成されるので、スプルーブッ
シュの温度に依存することなく、かつ、成形温度にかか
わらず、糸引きが発生するのを十分に抑制することがで
きる。
【0060】本発明の更に他の金型装置においては、さ
らに、前記スプルーブッシュに、温調媒体を供給するた
めの流路が形成される。
【0061】この場合、前記スプルーブッシュに、温調
媒体を供給するための流路が形成されるので、スプルー
ブッシュに伝達された熱を温調媒体によって系外に排出
することができる。したがって、糸引きが発生するのを
一層抑制することができる。
【0062】本発明の射出成形機においては、プラテン
と、該プラテンに取付板を介して取り付けられる金型本
体と、前記金型本体のスプルーブッシュ収容部にセット
されたスプルーブッシュと、該スプルーブッシュに接触
させて配設される糸引防止部材と、該糸引防止部材及び
前記プラテンと接触させて配設され、糸引防止部材が落
下するのを防止する保持部材とを有する。
【0063】そして、前記プラテンに、温調媒体を供給
するための流路が形成される。
【0064】この場合、プラテンに、温調媒体を供給す
るための流路が形成されるので、プラテンに伝達された
熱を温調媒体によって系外に排出することができる。し
たがって、糸引きが発生するのを一層抑制することがで
きる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の実施の形態における射出成形機の要部
を示す断面図である。
【図2】従来の射出成形機の要部を示す断面図である。
【図3】本発明の実施の形態における糸引防止プレート
の断面図である。
【図4】本発明の実施の形態における糸引防止プレート
の正面図である。
【図5】本発明の実施の形態における射出工程時の射出
成形機を示す断面図である。
【図6】本発明の実施の形態における糸引防止プレート
の取付方法を示す第1の図である。
【図7】本発明の実施の形態における糸引防止プレート
の取付方法を示す第2の図である。
【符号の説明】
10 固定プラテン 12 固定金型 17 取付板 18 ベースプレート 23 ロケートリング 24 スプルーブッシュ 25 円盤プレート 27 ガイドリング 32、33 第1、第2の貫通孔 34 糸引防止プレート 42 フランジ部 45、55 流路 62 射出ノズル
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 喜一 千葉県千葉市稲毛区長沼原町731番地の1 住友重機械工業株式会社千葉製造所内 Fターム(参考) 4F202 AJ12 AM32 AR06 CA11 CK01 CL41 CN15 CN22

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 (a)金型本体と、(b)該金型本体の
    スプルーブッシュ収容部にセットされたスプルーブッシ
    ュと、(c)該スプルーブッシュに接触させて配設され
    る糸引防止部材と、(d)該糸引防止部材と接触させて
    配設され、糸引防止部材が落下するのを防止する保持部
    材とを有することを特徴とする金型装置。
  2. 【請求項2】 前記糸引防止部材は熱伝導率の高い材料
    から成る請求項1に記載の金型装置。
  3. 【請求項3】 前記糸引防止部材は射出ノズルの前端と
    対応する形状を有する請求項1に記載の金型装置。
  4. 【請求項4】 (a)前記糸引防止部材はフランジ部を
    備え、(b)該フランジ部は、前記保持部材及びスプル
    ーブッシュによって挟まれる請求項1に記載の金型装
    置。
  5. 【請求項5】 前記スプルーブッシュに、温調媒体を供
    給するための流路が形成される請求項1に記載の金型装
    置。
  6. 【請求項6】 (a)プラテンと、(b)該プラテンに
    取付板を介して取り付けられる金型本体と、(c)前記
    金型本体のスプルーブッシュ収容部にセットされたスプ
    ルーブッシュと、(d)該スプルーブッシュに接触させ
    て配設される糸引防止部材と、(e)該糸引防止部材及
    び前記プラテンと接触させて配設され、糸引防止部材が
    落下するのを防止する保持部材とを有するとともに、
    (f)前記プラテンに、温調媒体を供給するための流路
    が形成されることを特徴とする射出成形機。
  7. 【請求項7】 前記糸引防止部材は熱伝導率の高い材料
    から成る請求項6に記載の射出成形機。
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* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007083462A (ja) * 2005-09-21 2007-04-05 Nippon Zeon Co Ltd 射出成形用金型および樹脂成形品の製造方法

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