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JP2003105807A - 作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法及びその制御装置 - Google Patents

作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法及びその制御装置

Info

Publication number
JP2003105807A
JP2003105807A JP2001298281A JP2001298281A JP2003105807A JP 2003105807 A JP2003105807 A JP 2003105807A JP 2001298281 A JP2001298281 A JP 2001298281A JP 2001298281 A JP2001298281 A JP 2001298281A JP 2003105807 A JP2003105807 A JP 2003105807A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
intrusion
work vehicle
area
work
prohibited area
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001298281A
Other languages
English (en)
Inventor
Keisuke Miyata
圭介 宮田
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Komatsu Ltd
Original Assignee
Komatsu Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Komatsu Ltd filed Critical Komatsu Ltd
Priority to JP2001298281A priority Critical patent/JP2003105807A/ja
Publication of JP2003105807A publication Critical patent/JP2003105807A/ja
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  • Emergency Alarm Devices (AREA)
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 作業領域内に侵入物が侵入したときに該侵入
物の作業内容に応じて適切な侵入禁止領域を設定でき、
作業車両の作業能率を最大限に引き上げることができる
作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法及びその制御
装置を提供する。 【解決手段】 作業車両(1)の周囲に侵入禁止領域を予
め設定し、作業領域(4)内に侵入した作業者などの侵入
物が前記設定された侵入禁止領域内に入ったときに作業
車両を停止させるようにした作業車両の侵入禁止領域で
の停止制御方法において、侵入物の作業内容に応じて、
前記侵入禁止領域(2,3)を変更可能とした。また侵入禁
止領域(2,3)の変更は、予め設定された複数の侵入禁止
領域(2,3)の中から一つを選択して行うようにした。作
業内容(侵入許可レベル)の検出は、侵入物に表した識
別マーク又は識別コードを画像データ処理で認定しても
よい。また、侵入物に装着された赤外線信号発信器(9)
からの識別コードの信号を3次元赤外線信号受信器(8)
により受信してもよい。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、油圧ショベルや移
動式クレーン等の作業車両の作業領域への侵入物を監視
して作業車両の起動や停止を制御する制御装置に関す
る。
【0002】
【従来の技術】従来から、油圧ショベルや移動式クレー
ン等の作業車両の作業領域への侵入物(人間、他の車両
等の障害物)を監視して、作業車両の起動や停止を制御
する制御装置(いわゆる作業領域監視装置)が提案され
ている。例えば、特開平5−65725号公報には、油
圧ショベルなど上部旋回式建設機械、作業車両などの旋
回用安全装置が開示されている。同公報によると、上部
旋回体を有する建設機械に受発信可能な超音波センサな
どの感知センサを配置し、この感知センサによる感知エ
リアを平面視で複数個の範囲に分割し、その分割した範
囲のうち上部旋回体及びその作業アタッチメントのそれ
ぞれ外周部に近接した範囲を旋回停止エリアに、またそ
の旋回停止エリアの外側周辺に隣接され、上部旋回体及
びその作業アタッチメントから若干離れた位置の範囲を
旋回低速エリアに設定している。そして、上部旋回体の
旋回作動時に人又は障害物が旋回停止エリアに入ったと
きに上部旋回体の旋回作動を停止し、また上部旋回体の
旋回停止時に人又は障害物が旋回停止エリアに入ったと
きにはその後の旋回起動を停止し、また人又は障害物が
旋回低速エリアに入ったときには旋回最高速度を所定の
低速に制限するようにしている。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記特
開平5−65725号公報に記載の安全装置では、次の
ような問題が生じる。すなわち、安全装置の感知エリア
を、建設機械の上部旋回体及びその作業アタッチメント
からの距離に応じて、旋回停止エリア及び旋回低速エリ
ア等の複数エリアに分割設定し、作業者や障害物がそれ
ぞれのエリア内に入ったら、そのエリアに応じて上部旋
回体の旋回動作を停止したり、又は旋回最高速度を所定
の低速に制限するなどの規制を行っているものの、現実
の作業現場では作業者は建設機械での作業を補助する為
などの目的で前記旋回停止エリア内で作業せざるを得な
い場合が多いので、頻繁に旋回動作の停止又は旋回最高
速度の制限が発生することになる。このため、度々旋回
動作が中断されるので、建設機械の作業効率が低下する
という問題がある。
【0004】一方、上記のように旋回動作を中断させず
に作業を遂行するためには、前述のエリア設定を無くし
て旋回動作の停止や旋回最高速度の制限が発生しないよ
うにせざるを得ない。ところが、エリア設定が無い状況
では、補助作業が不要な作業を行う場合に、安全装置を
作動させることができないという問題がある。
【0005】本発明は、上記の問題点に着目してなさ
れ、作業車両の作業領域内に侵入物が侵入したときに該
侵入物の作業内容に応じて適切な侵入禁止領域を設定で
き、これにより作業車両の作業効率を最大限に引き上げ
ることができる作業車両の侵入禁止領域での停止制御方
法及びその制御装置を提供することを目的としている。
【0006】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】上記の目
的を達成するために、第1発明は、作業車両の周囲に侵
入禁止領域を予め設定し、作業領域内に侵入した作業者
などの侵入物の位置を検出し、該侵入物が前記設定され
た侵入禁止領域内に入ったときに作業車両を停止させる
ようにした作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法に
おいて、作業者などの侵入物の作業内容に応じて、前記
侵入禁止領域を変更可能とした方法としている。
【0007】第1発明によると、作業者などの侵入物の
作業内容に応じて、前記侵入禁止領域を変更可能とした
ため、常に作業内容に適合した侵入禁止領域が設定でき
る。したがって、作業車両の補助作業者の場合には必要
最小限の侵入禁止領域の設定により作業車両が頻繁に停
止することなく効率良く作業ができ、当該作業に無関係
の作業者の場合には作業車両から離れた範囲に侵入禁止
領域を設定することにより高い安全性を確保できるな
ど、作業車両の適用範囲を広げることができる。
【0008】第2発明は、第1発明において、前記侵入
禁止領域の変更は、予め設定された複数の侵入禁止領域
の中から一つを選択して行う方法としている。
【0009】第2発明によると、予め設定された複数の
侵入禁止領域の中から一つを選択して侵入禁止領域を変
更するから、侵入禁止領域を直接設定する場合の単純設
定ミスを無くすことができる。
【0010】第3発明は、作業車両の周囲に侵入禁止領
域を予め設定し、作業領域内に侵入した作業者などの侵
入物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁
止領域内に入ったときに作業車両を停止させるようにし
た作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法において、
作業者などの侵入物の作業内容に対応して、複数の異な
る侵入禁止領域を予め記憶する第1工程と、各侵入物に
その作業内容に応じた侵入許可レベルを予め設定する第
2工程と、作業車両の作業領域内へ侵入した侵入物の位
置と侵入許可レベルとを検出する第3工程と、検出した
レベルに応じた侵入禁止領域を前記記憶した複数の中か
ら読み出す第4工程と、前記検出した侵入物の位置と前
記読み出した侵入禁止領域とを比較し、前記侵入物が該
侵入禁止領域内に侵入したときに、作業車両を停止させ
る第5工程とを有する方法としている。
【0011】第3発明によると、各侵入物にその作業内
容に応じた侵入許可レベルを予め設定しておき、作業車
両の作業領域内へ侵入した侵入物の位置と侵入許可レベ
ルとを検出し、侵入許可レベルに応じて予め記憶した複
数の侵入禁止領域の中から、前記検出した侵入許可レベ
ルに応じた侵入禁止領域を読み出し、この侵入禁止領域
内に前記侵入物が侵入したかをチェックするようにし
た。このため、作業車両の近傍で作業する補助作業者又
は該作業に無関係の作業者など、その作業内容に応じて
適切に設定された侵入禁止領域により作業車両の停止制
御が行われるので、作業車両を効率良く稼動できる。ま
た、同一作業領域内に複数の異なる侵入物があっても、
それぞれの侵入物に適合した侵入禁止領域とその侵入物
位置との比較によって侵入停止処理が行われるから、作
業車両を最大効率的に駆動できる。
【0012】第4発明は、第3発明において、前記第2
工程での前記侵入許可レベルの設定は、識別マーク又は
識別コードを予めそれぞれの侵入物毎に表すことであ
り、前記第3工程での前記侵入許可レベルの検出は、侵
入物に表した識別マーク又は識別コードを認定すること
である方法としている。
【0013】第4発明によると、侵入物に表した識別マ
ーク又は識別コードを認定することにより、侵入許可レ
ベルを確実に、かつ容易に検出できるので、侵入許可レ
ベルの誤認による作業機械の非効率的な停止を低減でき
る。
【0014】第5発明は、作業車両の周囲に侵入禁止領
域を予め設定し、作業領域内に侵入した作業者などの侵
入物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁
止領域内に入ったときに作業車両を停止させるようにし
た作業車両の侵入禁止領域での停止制御装置において、
作業者などの侵入物の作業内容に対応して予め設定され
た複数の異なる侵入禁止領域を記憶する侵入禁止領域記
憶手段と、各侵入物に予め設定された侵入許可レベルを
識別するレベル識別手段と、作業車両の作業領域内へ侵
入した侵入物の位置を検出する位置検出手段と、レベル
識別手段で識別した侵入許可レベルに応じた侵入禁止領
域を侵入禁止領域記憶手段から読み出し、前記位置検出
手段で検出した侵入物の位置と前記読み出した侵入禁止
領域とを比較して、前記侵入物が該侵入禁止領域内に侵
入したときに、作業車両を停止させる監視判定手段とを
備えた構成としている。
【0015】第5発明によると、各侵入物の作業内容に
対応してそれぞれに侵入許可レベルが予め設定され、各
侵入物の侵入許可レベルに対応してそれぞれ異なる侵入
禁止領域が侵入禁止領域記憶手段に記憶されていて、侵
入物が作業領域内に侵入したら、侵入物の位置を位置検
出手段で検出すると共に、侵入物の侵入許可レベルをレ
ベル識別手段で識別し、監視判定手段により、この侵入
許可レベルに応じた侵入禁止領域が前記侵入禁止領域記
憶手段から読み込まれ、前記侵入物の位置とこの侵入禁
止領域とが比較されて、侵入禁止領域内に入ったかがチ
ェックされる。したがって、侵入物の作業内容(侵入許
可レベル)に応じて侵入禁止領域を変更できるから、作
業車両の近傍で作業する補助作業者又は該作業に無関係
の作業者など、その作業内容に応じて適切に設定された
侵入禁止領域により作業車両の停止制御が行われるの
で、作業車両を効率良く稼動できる。また、同一作業領
域内に複数の異なる侵入物があっても、それぞれの侵入
物に適合した侵入禁止領域とその侵入物位置との比較に
よって侵入停止処理が行われるから、作業車両を効率的
に駆動できる。
【0016】第6発明は、第5発明において、前記侵入
許可レベルに対応させて識別マーク又は識別コードを侵
入物に視認可能に表し、前記レベル識別手段は、侵入物
に表された前記識別マーク又は識別コードを画像データ
処理により識別する構成としている。
【0017】第6発明によると、侵入物に表された識別
マーク又は識別コードを画像データ処理により識別する
ので、容易に、かつ確実に侵入物の侵入許可レベルを検
出できる。これにより、侵入物の侵入許可レベルに応じ
た作業車両の停止制御処理を確実に実行できる。
【0018】第7発明は、第5発明において、前記侵入
許可レベルに対応させて設定した識別コードを赤外線信
号として発信する赤外線信号発信器を、予め侵入物に装
着し、前記レベル識別手段は、侵入物に装着された前記
赤外線信号発信器からの識別コードの信号を3次元赤外
線信号受信器により受信して識別する構成としている。
【0019】第7発明によると、各侵入物に装着されて
いる赤外線信号発信器から発信される識別コードの赤外
線信号を3次元赤外線信号受信器により受信するように
したので、各侵入物の識別コードすなわち侵入許可レベ
ルを確実に検出でき、本発明に係る作業車両の侵入禁止
領域停止制御を確実にできる。また、簡単で、安価な構
成で侵入許可レベルを検出できる。
【0020】第8発明は、第5発明において、前記侵入
禁止領域を設定可能とする設定手段を備えた構成として
いる。第8発明によると、侵入禁止領域を設定手段によ
り任意に設定することができるので、多種の作業内容に
応じて侵入許可レベルと侵入禁止領域を容易に設定で
き、作業車両の適用範囲を広げることができる。
【0021】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照して発明の実施
形態を説明する。先ず図1〜図4により、第1実施形態
を説明する。図1は、本実施形態の概要構成を示す。例
えば建築現場のエリア内の所定位置に、油圧ショベル、
クレーン及びフォークリフト等の作業車両1が配置され
ており、作業車両1の作業領域内には該作業車両1の作
業機近傍の周囲で作業を補助する作業者A、該作業と直
接的には関係しない他の作業者B、及び作業領域内で作
業するダンプトラック等の他の障害物Cなどが随時出入
りしている。作業車両1の略中央部上方には該領域を俯
瞰可能な位置に撮像カメラ5が設置されている。撮像カ
メラ5は、所定の固定された構造物31に、略直交する
2つのX軸、Y軸の水平方向に移動可能に取り付けられ
ており、図示しない駆動装置を介して管理装置20から
の移動指令によりXY軸方向に駆動されるようになって
いる。また、撮像カメラ5の撮像信号は管理装置20に
入力される。
【0022】管理装置20はマイクロコンピュータ及び
高速数値演算プロセッサなどの高速演算装置を主体に構
成されており、前記撮像カメラ5の撮像信号に基づいて
所定の画像データ処理を行ない、作業車両1の位置、作
業車両1の予め設定された作業領域内に侵入している作
業者A,Bの位置、及び障害物Cの位置などを演算によ
り求める。そして、詳細は後述するようにこれらの求め
た各位置情報と予め設定された作業領域情報とを比較演
算し、その演算結果に基づき作業領域内のそれぞれの作
業者A,B及び障害物Cが所定の侵入禁止領域内に侵入
していないかを監視する。この監視によって侵入してい
ると判断したときには、管理装置20は作業車両1に走
行や作業機駆動の停止指令又は減速指令等を送信するよ
うにしている。この送信は、例えばアンテナ27a,1
7aを介して無線通信で行ったり、又は図示しない通信
ケーブルを介して有線で行うことができる。
【0023】図2は、作業車両1の侵入禁止領域の説明
図である。作業車両1の車体(上部旋回式の場合、下部
走行体及び上部旋回体を含む)及び作業機(油圧ショベ
ルのブーム、アーム、バケット、作業機アタッチメント
と、クレーンの伸縮ブーム、ジブと、フォークリフトの
フォーク、マスト等を含む)の外周部近傍の周囲には第
1侵入禁止領域2が設定されており、この第1侵入禁止
領域2よりも外方の所定範囲には第2侵入禁止領域3
が、この第2侵入禁止領域3を含んで更に外方には作業
車両1の作業領域4がそれぞれ設定されている。作業者
Aは第2侵入禁止領域3内での作業が許可されており、
作業車両1は作業者Aが第1侵入禁止領域2外で、かつ
第2侵入禁止領域3内にいるときには作業に支障の無い
所定速度で走行や作業機駆動が可能であり、作業者Aが
第1侵入禁止領域2内に侵入したときには走行や作業機
駆動を停止させるようにしている。また、作業者Bや障
害物C(ダンプトラック等)は作業領域4内での作業が
許可されており、作業車両1は作業者Bや障害物Cが第
2侵入禁止領域3外で、かつ作業領域4内にいるときに
は作業に支障の無い所定速度で走行や作業機駆動が可能
であり、作業者Bが第2侵入禁止領域3内に侵入したと
きには走行や作業機駆動を停止させるようにしている。
【0024】作業者A,Bや障害物Cがどの領域まで侵
入が許可されているかの侵入許可レベルを識別するため
に、それぞれ所定の識別マークを付けた状態で作業する
ようにしている。この識別マークは、撮像カメラ5での
撮像が容易なように上方に向けた面に視認可能に表され
ており、例えば作業者A,Bの場合にはヘルメットの上
面に、またダンプトラック等の車両の場合には運転室上
面に表されている。そして、識別マークは、それぞれの
侵入禁止領域2,3及び作業領域4に対する侵入許可レ
ベルに応じて形状、色及び模様が予め決められており、
これらの形状、色及び模様のうち少なくともいずれか一
つに基づき識別されるようになっている。図2に示す例
は形状のみで識別する例であり、第2侵入禁止領域3内
での作業が許可されるマークは「+」(又は「×」)印
とし、第2侵入禁止領域3外で、かつ作業領域4内での
作業が許可されるマークは「○」印としている。なお、
識別マークは、ペイント、印刷、刻印、シール貼付、表
示器による表示などによって表すことができる。
【0025】また、それぞれの侵入禁止領域2,3及び
作業領域4の範囲は、作業車両1毎に作業内容に従って
予め設定されている。本実施形態では、X−Y座標上で
それぞれの範囲を規定する境界線を表す関数式データや
座標データを設定し、記憶するようにしている。例え
ば、第1侵入禁止領域2の境界線は、直線部の交点の座
標データと、曲線部の曲線式データ及びその始点、終点
の座標データとを記憶し、また第2侵入禁止領域3の境
界線は円の関数式データを、作業領域4の境界線は直線
部の交点の座標データをそれぞれ記憶する。
【0026】次に、図3に示す制御機能ブロック図によ
り、本発明に係る制御機能構成を説明する。図3に示す
ように、管理装置20は位置検出手段21とレベル識別
手段22と監視判定手段23と送受信器27と侵入禁止
領域記憶手段28と設定手段29とを備えている。ま
た、作業車両1は車両制御手段14と警告手段15と送
受信器17とを備えている。以下、それぞれについて説
明する。
【0027】位置検出手段21は、作業車両1、作業者
A,B、及び障害物Cなどの各物体の位置や向きを検出
するものであり、本実施例では作業領域4内での各物体
のX−Y座標上の位置及び向きを検出している。すなわ
ち、所定周期時間毎に前記撮像カメラ5から入力した作
業領域4全体の俯瞰撮像信号の各画素信号を例えば2値
化又は複数レベル値化して2次元の画像データを得、こ
の画像データの所定のデータ処理により各物体の特徴点
抽出などを行って、各時点における画像データ内での、
作業車両1の位置及び作業機向き(旋回位置)と、障害
物Cの位置及び向き(前後方向)と、作業者A,Bの位
置とを特定し、これらの位置データ及び向きデータに基
づき作業領域4内での絶対座標データ及び向きを演算し
て求める。求めた各物体の座標データ及び向きを監視判
定手段23に出力する。
【0028】また、作業車両1の作業内容に応じて作業
領域4を拡大、縮小または移動させることがあり、この
場合に新たに設定された作業領域4の略中央位置に撮像
カメラ5が位置するように、前記構造物31に沿ってX
−Y軸方向に移動させる。位置検出手段21は、撮像カ
メラ5のX−Y軸上の位置を図示しない検出センサで入
力し、この撮像カメラ5の位置に基づき作業車両1等の
絶対位置を求めるようにしている。
【0029】レベル識別手段22は、識別マークを検出
すると共に、この検出した識別マークに基づき該識別マ
ークに応じて作業許可された領域が作業領域4、第1侵
入禁止領域2及び第2侵入禁止領域3のいずれであるか
を判定する。すなわち、本例では、撮像カメラ5の撮像
信号から得られた前記2次元画像データのデータ処理に
よって識別マークをパターン認識し、この認識した識別
マークの種別を前記予め設定されたマークの中から特定
し、特定した識別マーク種別を監視判定手段23に出力
する。
【0030】侵入禁止領域記憶手段28は、前述の作業
領域4、第1侵入禁止領域2及び第2侵入禁止領域3の
それぞれの範囲データを記憶しており、本例では各領域
に対応して境界線を表す関数式データや座標データ等を
記憶している。尚、本例の場合のように第1侵入禁止領
域2の向きが作業車両1の向き(作業機の旋回位置)に
よって変化する場合には、上記の関数式データや座標デ
ータを作業車両1の旋回角度と関係付けて演算可能に記
憶する方が好ましい。また、設定手段29は上記範囲デ
ータを予め設定して侵入禁止領域記憶手段28に記憶す
るためのデータ入力手段であり、例えばキーボード及び
/又は専用データ入力スイッチを有する入力部と、入力
データや設定データの確認用の表示器とを備えている。
また、設定手段29は、フロッピー(登録商標)ディス
クやICメモリカード等の持ち運び可能なメモリに記
憶、設定されたデータを入力する装置、または図示しな
い上位の監視コンピュータからデータ送受信により入力
する装置で構成することもできる。
【0031】監視判定手段23は、位置検出手段21で
検出した作業車両1の位置及び向き、作業者A,Bの位
置、及び障害物Cの位置及び向きと、レベル識別手段2
2で判定した各物体毎の識別マークの種別と、侵入禁止
領域記憶手段28に記憶された各領域の範囲データとに
基づき、作業車両1が減速すべきか、または走行及び作
業機駆動を停止すべきかを判定している。すなわち、侵
入禁止領域記憶手段28の各領域の範囲データに基づ
き、各時点での作業車両1の位置及び向きに対応する各
領域の関数式データや座標データを演算し、この演算し
た範囲データに基づき各領域の境界線を求める。そし
て、各物体毎に、該物体の識別マーク種別に対応する領
域の境界線と該物体の位置とを比較して、それぞれの物
体が当該侵入禁止領域内にあるかをチェックし、当該侵
入禁止領域内にあるときには送受信器27を介して作業
車両1へ停止指令を送信する。
【0032】車両制御手段14は、作業車両1の走行お
よび作業機駆動の起動、停止を制御するものであり、走
行制御部と作業機制御部を備えている。走行制御部は、
オペレータの走行操作時に強制的に走行駆動を停止した
り、走行速度を制限できる手段を有している。また作業
機制御部は、オペレータの作業機操作時に強制的に作業
機駆動を停止できる手段を有している。そして、送受信
器17を介して管理装置20から前記停止指令を受ける
と、走行制御部および作業機制御部により走行および作
業機駆動を停止させる。
【0033】警告手段15は、送受信器17を介して前
記停止指令を受けたときに、オペレータや、作業車両1
の周囲にいる作業者A,Bなどにこれを報知するための
ものであり、例えばパトライト、警報ブザー、アラーム
メッセージ表示器等、又はこれらの組み合わせから構成
される。
【0034】以上の構成による作動を、図4に示す制御
フローチャートに基づき説明する。先ずステップS1
で、撮像カメラ5により作業車両1およびその周囲を撮
像する。画像信号は管理装置20の位置検出手段21お
よびレベル識別手段22に取り込まれる。次にステップ
S2で、位置検出手段21は画像データ処理により作業
車両1の位置および向きを検出し、ステップS3で作業
領域4内の作業車両1周囲の物体の位置を検出する。こ
の後、ステップS4で、レベル識別手段22は画像デー
タ処理により前記検出物体の識別マークを検出してその
種別を特定する。次にステップS5で、監視判定手段2
3は前記検出した作業車両1の位置および向きに応じた
各侵入禁止領域2,3の境界線を演算により求め、ステ
ップS6で前記特定した検出マーク種別に応じた侵入禁
止領域2,3と前記検出物体の位置とを比較する。そし
て、ステップS7で、検出物体は対応する侵入禁止領域
内かを判断し、侵入禁止領域内のときには、ステップS
8で作業車両1へ停止指令を送信して走行および作業機
駆動を停止すると共に、警告手段15に警告指令を送信
してオペレータや作業者A,Bなどに対して注意を促
す。そして、ステップS1に戻って上記処理を繰り返
す。上記ステップS7で検出物体が対応する侵入禁止領
域内でないときには、ステップS9で作業車両1の停止
指令を解除すると共に、警告指令を停止する。この後、
ステップS1に戻って上記処理を繰り返す。
【0035】本実施形態によると、次のような作用効果
が得られる。作業車両1の作業領域4を複数の領域に分
割設定している。すなわち、作業車両1の車体および作
業機の平面視における外周部近傍の周囲に第1侵入禁止
領域2を設定し、第1侵入禁止領域2の外側に第2侵入
禁止領域3を設定し、さらに第2侵入禁止領域3の外側
に作業領域4をそれぞれ設定している。また、各領域に
対応して侵入許可レベルを予め設定しておく。この侵入
許可レベルは、当該領域内への侵入は禁止されており、
かつ当該領域の外側での作業は許可されるというもので
あり、作業内容に応じて例えば作業当事者(作業補助
者、作業指示者等)、作業関係者(当該作業に関係する
者)、又は作業無関係者(建築、工事現場などの作業者
全般の者で当該作業に無関係)などの複数レベルに分け
られる。さらに、それぞれの侵入許可レベルを識別する
ための識別マークが予め設定されている。そして、現場
の工事関係作業者や車両(ダンプトラックや資材運搬車
等)などの侵入物には、それぞれの侵入許可レベルに応
じて識別マークが表されている。尚、侵入物に識別マー
クが無い場合には、侵入許可レベルが最低、つまり当該
作業エリア4内への侵入は全く許可されていないものと
判断すれば良い。
【0036】このため、作業領域4内にある各物体毎
に、それぞれの作業車両1の作業に関係のある作業者A
や障害物C(ダンプトラック等)と、該作業に無関係な
作業者Bや障害物Cとを識別マークによって識別するこ
とができる。したがって、各物体が、検出した識別マー
クに応じた、すなわち侵入許可レベルに応じた前記侵入
禁止領域に入ったときに、作業車両1の走行や作業機駆
動を停止させることができる。これにより、従来技術で
示されたように1種類の停止領域への侵入で作業車両1
を停止させるようにした場合に比べて、作業補助のため
に作業車両1の近傍で作業することの多い作業者Aによ
る作業車両1の停止頻度を非常に少なくできるので、作
業車両1の作業効率(稼働率)を上げることができる。
また、当該作業に無関係な作業者Bなどが作業車両1の
近傍(例えば第1侵入禁止領域2)に接近したときに停
止させるのではなく、作業車両1より離れた遠くの範囲
(例えば第2侵入禁止領域3)の外側で停止させること
ができ、より安全性を高めることができる。
【0037】識別マークは形状、色、模様およびこれら
の組み合わせによって設定されるので、画像データ処理
による視覚センサなどを用いて容易に、かつ確実に識別
でき、信頼性の高い作業車両の作業領域監視システムお
よびその制御装置を得ることができる。しかも、識別マ
ークの種別を数多く設定できるので、領域を種々の目的
に合わせて多種類分割設定する場合にも対応できる。
尚、画像データ処理により侵入許可レベルを識別する方
法において、侵入許可レベルを表すものとして上記識別
マークに限定されず、例えば識別コード(文字と数字の
組み合わせ)であってもよい。
【0038】次に、図5〜図7により第2実施形態を説
明する。図5は、本実施形態の概要構成図である。作業
現場の所定の作業領域内には作業車両1が配置されてお
り、この作業車両1の周囲には作業者A,B及びダンプ
トラックなどの障害物Cが出入りするものとする。作業
車両1の運転室1aの上面には、略中央位置にGPS受
信器6が取り付けられ、前端近傍位置に3次元スキャン
レーザセンサ7および3次元赤外線信号受信器8が同軸
心上に上下に、かつ水平回転自在に取り付けられてい
る。GPS受信器6は、上空の複数のGPS衛星STか
らの受信信号に基づいて全地球的な絶対座標の位置デー
タを検出しており、検出位置データは作業車両1に搭載
された制御装置10に入力されている。
【0039】また、3次元スキャンレーザセンサ7は、
略水平位置から所定角度下向き位置までの間を上下方向
に所定周期時間でスキャンするレーザ距離センサを有し
ており、かつこのレーザ距離センサを水平面で全周回転
可能に設けている。3次元スキャンレーザセンサ7は上
記レーザ距離センサを所定速度で回転させながら各物体
までの距離を測定し、この測定距離データとその時の回
転角度と上下スキャン角度とをセットにして制御装置1
0に出力している。
【0040】3次元赤外線信号受信器8は、同様に略水
平位置から所定角度下向き位置までの間を上下方向に所
定周期時間でスキャンする赤外線信号受信器を有してお
り、かつこの赤外線信号受信器を水平面で全周回転可能
に設けている。そして3次元赤外線信号受信器8は上記
赤外線信号受信器を所定速度で回転させながら、後述の
各赤外線信号発信器9からの識別コードの赤外線信号を
受信し、この受信した識別コードとその時の回転角度と
上下スキャン角度とをセットにして制御装置10に出力
している。
【0041】一方、作業領域4内で所定の作業をする作
業者A,Bや、ダンプトラック等の障害物Cには赤外線
信号発信器9をそれぞれ装着している。この赤外線信号
発信器9は、作業者A,Bや障害物Cのそれぞれの作業
内容に応じた侵入許可レベルを表す所定の識別コード
(例えば、文字と数字との組み合わせ)の赤外線信号を
前記3次元赤外線信号受信器8へ向けて発信する。ま
た、作業現場近傍の所定位置には管理装置20が配設さ
れており、管理装置20は作業車両1からアンテナ17
a,27aを介して無線で送信されて来る車両情報を受
けて監視している。なお、各侵入許可レベルに対応した
侵入禁止領域2,3及び作業領域4が、図2で示したの
と同様に、作業車両1の外周部の所定範囲に設定されて
いる。
【0042】図6により、本実施形態の制御機能構成を
説明する。作業車両1には、例えばマイクロコンピュー
タ等を主体として構成された制御装置10が設置されて
おり、この制御装置10は前記GPS受信器6、3次元
スキャンレーザセンサ7および3次元赤外線信号受信器
8からの各検出信号に基づいて、作業車両1の走行およ
び作業機駆動の起動、停止を制御している。制御装置1
0は、位置検出手段11、レベル識別手段12、監視判
定手段13、車両制御手段14、警告手段15、送受信
器17、侵入禁止領域記憶手段18および設定手段19
を備えている。以下、各機能構成を説明する。
【0043】位置検出手段11は、GPS受信器6から
作業車両1の位置情報を取り込むと共に、3次元スキャ
ンレーザセンサ7からの測定距離データとその時の回転
角度と上下スキャン角度とに基づきそれぞれの物体(作
業者A,B、障害物C)と作業車両1との距離およびそ
の方位を求め、前記作業車両1の位置を基準にして各物
体の相対位置を検出している。この検出した位置情報
は、監視判定手段13に出力される。
【0044】レベル識別手段12は、3次元赤外線信号
受信器8から各物体毎の識別コードとその時の回転角度
と上下スキャン角度とを入力し、これらの情報に基づき
各物体の識別コードを認識した後、識別コードと上記相
対位置情報を監視判定手段13に出力する。
【0045】侵入禁止領域記憶手段18および設定手段
19の機能は、前実施形態で説明した侵入禁止領域記憶
手段28および設定手段29と同様であるので、ここで
は説明を省く。
【0046】監視判定手段13は、前実施形態で説明し
た監視判定手段23と略同様の機能を有している。すな
わち、監視判定手段13は、侵入禁止領域記憶手段18
に記憶されている各領域(本例では第1侵入禁止領域
2、第2侵入禁止領域3、作業領域4)の範囲データに
基づき、それぞれの判定時点での作業車両1の絶対位置
及び作業機向きに対応する各領域の関数式データや座標
データを演算し、これらの演算した範囲データに基づき
各領域の境界線を求める。そして、位置検出手段11で
検出した各物体の位置と、レベル識別手段12により認
識した各物体の位置とを照合し、その位置が一致した該
物体の識別コードに対応する領域の前記求めた境界線と
該物体の位置とを比較して、それぞれの物体が当該侵入
禁止領域内に入っているかをチェックする。このチェッ
クで当該侵入禁止領域内に入っているときには、車両制
御手段14に停止指令を出力すると共に、警告手段15
に警告指令を出力する。そして、送受信器17を介して
管理装置20へ停止情報を送信する。
【0047】本実施形態の構成による作動を、図7に示
す制御フローチャートに基づき説明する。先ずステップ
S11で、位置検出手段11はGPS受信器6により作
業車両1の絶対位置を検出し、次にステップS12で、
3次元スキャンレーザセンサ7により作業車両1の周囲
の各物体の位置(ここでは、相対位置)を検出する。次
に、ステップS13で、レベル識別手段12は3次元赤
外線信号受信器8により検出物体からの識別コードを入
力して該コードを認識し、ステップS14で、監視判定
手段13はこの認識した識別コードに対応した侵入禁止
領域の範囲データを、作業車両1の現在位置および向き
に応じて演算する。この後、ステップS15で、演算し
た侵入禁止領域の範囲データと該検出物体の位置との比
較を各物体毎に行って、それぞれの検出物体が当該侵入
禁止領域2,3内に入っていないかをチェックし、いず
れかの検出物体が当該侵入禁止領域2,3内に入ってい
るときには、ステップS16で車両制御手段14により
作業車両1を停止させると共に、警告手段15により警
告する。この後、ステップS11に戻って以上の処理を
繰り返す。またステップS15で、全ての検出物体が当
該侵入禁止領域2,3の外にあるときには、作業車両1
の前記停止処理を解除すると共に、警告指令を停止した
後、ステップS11に戻って以上の処理を繰り返す。
【0048】本実施形態による作用効果を説明する。第
1実施形態と同様に作業車両1からの距離に応じて複数
段階の侵入禁止領域を設定し、各領域に対応した侵入許
可レベルを所定の識別コードで表すようにした。そし
て、各物体に対して設定した識別コードをレベル識別手
段22により取り込んで認識し、認識した識別コードに
応じた侵入禁止領域と作業領域4内の検出物体の位置と
を比較し、検出物体がその識別コードに応じた侵入禁止
領域内に入ったときに作業車両1を停止させる。したが
って、作業車両1の作業に係わる作業者Aがその作業車
両1近傍で作業する際に、頻繁に作業車両1が停止して
作業が中断されるということが少なくなり、作業効率を
向上できる。また、該作業に無関係の作業者Bなどに対
しては作業車両1から離れた所定位置で停止させるよう
にして、より安全性を高めることができる。尚、侵入物
の識別コードが識別できない場合(例えば赤外線信号発
信器9を装着してない場合)には、侵入許可レベルが最
低、つまり作業エリア4内への侵入は全く許可されてい
ないものと判断すれば良い。
【0049】前記識別コードを、各物体に装着した赤外
線信号発信器9によって赤外線信号として作業車両1の
3次元赤外線信号受信器8に向けて発信させるようにし
たため、簡単な構成で、低コストで、識別コードを送受
信できる。さらに識別コードを用いることにより、多く
の情報を短時間で識別可能であるから、工事現場などの
作業管理、労働時間管理、または日程管理等の処理に最
適である。
【0050】尚、本実施形態においては、作業車両1を
基準にした侵入物の相対位置(距離及び方位)を検出す
る手段として、3次元スキャンレーザセンサを用いた例
で示したが、本発明はこれに限定されず、要は作業車両
1と侵入物との相対位置が検出できればよく、例えば3
次元スキャン超音波距離センサなどでも構わない。ま
た、作業車両1と侵入物との相対位置を検出し、この検
出位置と所定の侵入禁止領域とを比較するようにした例
で示しているが、この方法に限定するものではない。例
えば、作業車両1及び侵入物の位置をそれぞれGPS受
信器で検出し、両者の位置関係に基づき侵入物が侵入禁
止領域内に侵入しているかを判定するようにしても構わ
ないことは言うまでもない。また、識別コードを送受信
する手段として赤外線信号送受信器に限定されず、例え
ば他の無線送受信器等であっても構わない。
【0051】次に、図8により、第3実施形態を説明す
る。本実施形態は、第2実施形態に比して侵入禁止領域
の設定の変更方法のみが異なっており、以下異なる部分
のみを説明し、重複部分は説明を省く。本実施形態にお
いては、侵入禁止領域記憶手段18には複数種の侵入禁
止領域2,3が予め設定されて記憶されており、設定手
段19aは、この複数種の侵入禁止領域の設定値の中か
ら一つを選択して、侵入禁止領域の設定を変更するため
のものとなっている。
【0052】本実施形態によると、オペレータは、作業
者やダンプトラック等の侵入物の作業内容(つまり前記
侵入許可レベル)に応じて、予め設定された複数の侵入
禁止領域2,3の中から該レベルに対応する一つを選択
して侵入禁止領域を変更する。これにより、侵入禁止領
域が作業内容に応じて適切に設定できる。例えば、作業
車両の補助作業者の場合には、保持作業に必要な最小限
の侵入禁止領域の設定により作業車両が頻繁に停止する
ことがなくなり、したがって効率良く作業ができ、また
作業車両1の作業に無関係の作業者の場合には、作業車
両1から離れた範囲に侵入禁止領域を設定することによ
り高い安全性を確保できる。この結果、作業車両の適用
性を向上でき、また、侵入禁止領域のデータを直接入力
して設定するような場合の単純な設定ミスを無くすこと
ができる。
【0053】尚、これまでの実施形態では、侵入許可レ
ベルの数すなわち侵入禁止領域の種類は2つの例で示し
たが、本発明はこの数に限定されず、2つ以上あればよ
い。
【0054】以上説明したように、本発明によると次の
効果を奏する。本発明では、従来困難であった侵入禁止
領域の変更を可能としたため、作業者などの侵入物の作
業内容に応じて、常に作業内容に適合した侵入禁止領域
が設定できる。したがって、作業車両の補助作業者の場
合には作業車両の停止頻度を減じて効率良く作業がで
き、また当該作業に無関係の作業者に対しては高い安全
性を確保できるなど、作業車両の適用性を向上できる。
【0055】また、各侵入物にその作業内容に応じて予
め設定した侵入許可レベルを検出し、該侵入物の位置
と、この検出した侵入許可レベルに応じた侵入禁止領域
とを比較することにより、この侵入禁止領域内に前記侵
入物が侵入したかをチェックするようにしたため、作業
車両の近傍で作業する補助作業者又は該作業に無関係の
作業者など、それぞれの作業内容に応じて適切に設定さ
れた侵入禁止領域により作業車両の停止制御が行われる
ので、作業車両を効率良く稼動できる。また、同一作業
領域内に複数の異なる侵入物があっても、それぞれの侵
入物に適合した侵入禁止領域とその侵入物位置との比較
によって前記侵入停止処理が行われるから、作業車両を
最大効率で駆動できる。
【0056】侵入物に侵入許可レベルとして予め識別マ
ーク又は識別コードで表し、これを識別し認定すること
により、侵入許可レベルを確実に、かつ容易に検出でき
るので、侵入許可レベルの誤認による作業機械の非効率
的な停止を低減できる。さらに、上記識別マーク又は識
別コードを画像データ処理により識別する場合には、容
易に、かつ確実に侵入物の侵入許可レベルを検出できる
から、侵入物の侵入許可レベルに応じた作業車両の停止
制御処理を確実に実行できる。さらにまた、侵入物に、
識別コードの赤外線信号を発信する赤外線信号発信器を
装着し、作業車両側に装着した3次元赤外線信号受信器
によりこの信号を受信して識別コードを検出するように
すると、侵入物の識別コードすなわち侵入許可レベルが
確実に検出されるので、本発明に係る作業車両の侵入禁
止領域での停止制御を確実にできる。
【0057】また、作業車両又は侵入物の少なくともい
ずれかの位置を画像データ処理により求めるので、確実
に、かつ精度良く求めることができる。またさらに、作
業車両又は侵入物の少なくともいずれかの位置をGPS
受信により、確実に、かつ精度良く求めることができ
る。これらにより、侵入物の侵入禁止領域への侵入時に
作業車両の停止制御を正確にできる。
【0058】また、侵入物の作業車両に対する相対位置
を3次元スキャンレーザセンサなどの相対位置センサに
より検出しているので、作業車両が移動したり旋回した
りしても、前記検出した相対位置データをそのまま使用
して侵入物位置と侵入禁止領域との比較による侵入禁止
領域への侵入の監視処理が容易にできる。しかも、簡単
な構造で侵入物の位置検出できる。さらに、侵入禁止領
域を設定手段により任意に設定し記憶することができる
ので、多種の作業内容に応じて侵入許可レベルと侵入禁
止領域を容易に設定でき、作業車両の適用範囲を広げる
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】第1実施形態の概要構成図である。
【図2】作業車両の侵入禁止領域の説明図である。
【図3】第1実施形態の制御機能ブロック図である。
【図4】第1実施形態の制御フローチャートである。
【図5】第2実施形態の概要構成図である。
【図6】第2実施形態の制御機能ブロック図である。
【図7】第2実施形態の制御フローチャートである。
【図8】第3実施形態の制御機能ブロック図である。
【符号の説明】
1…作業車両、2…第1侵入禁止領域、3…第2侵入禁
止領域、4…作業領域、5…撮像カメラ、6…GPS受
信器、7…3次元スキャンレーザセンサ、8…3次元赤
外線信号受信器、9…赤外線信号発信器、10…制御装
置、11…位置検出手段、12…レベル識別手段、13
…監視判定手段、14…車両制御手段、15…警告手
段、17…送受信器、18…侵入禁止領域記憶手段、1
9…設定手段、20…管理装置、21…位置検出手段、
22…レベル識別手段、23…監視判定手段、27…送
受信器、28…侵入禁止領域記憶手段、29…設定手
段、31…構造物、A,B…作業者、C…障害物。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G08B 21/02 G01S 17/88 Z 5J084 Fターム(参考) 2D015 GA03 GB06 GB07 2F065 AA03 AA37 BB28 CC16 FF04 JJ03 JJ19 MM07 QQ25 QQ31 SS09 TT07 2F069 AA03 AA93 BB40 GG04 GG07 HH30 JJ07 QQ03 5C086 AA22 BA19 CA25 CB36 DA07 DA08 DA14 DA19 DA33 DA40 GA09 5J062 BB01 BB08 CC07 5J084 AB01 AB07 AC02 EA22

Claims (8)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 作業車両(1)の周囲に侵入禁止領域を予
    め設定し、作業領域(4)内に侵入した作業者などの侵入
    物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁止
    領域内に入ったときに作業車両を停止させるようにした
    作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法において、 作業者などの侵入物の作業内容に応じて、前記侵入禁止
    領域(2,3)を変更可能としたことを特徴とする作業車両
    の侵入禁止領域での停止制御方法。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御方法において、 前記侵入禁止領域(2,3)の変更は、予め設定された複数
    の侵入禁止領域(2,3)の中から一つを選択して行うこと
    を特徴とする作業車両の侵入禁止領域での停止制御方
    法。
  3. 【請求項3】 作業車両(1)の周囲に侵入禁止領域を予
    め設定し、作業領域(4)内に侵入した作業者などの侵入
    物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁止
    領域内に入ったときに作業車両を停止させるようにした
    作業車両の侵入禁止領域での停止制御方法において、 作業者などの侵入物の作業内容に対応して、複数の異な
    る侵入禁止領域(2,3)を予め記憶する第1工程と、 各侵入物にその作業内容に応じた侵入許可レベルを予め
    設定する第2工程と、 作業車両(1)の作業領域(4)内へ侵入した侵入物の位置と
    侵入許可レベルとを検出する第3工程と、 検出した侵入許可レベルに応じた侵入禁止領域(2,3)を
    前記記憶した複数の中から読み出す第4工程と、 前記検出した侵入物の位置と前記読み出した侵入禁止領
    域(2,3)とを比較し、前記侵入物が該侵入禁止領域(2,3)
    内に侵入したときに、作業車両(1)を停止させる第5工
    程とを有することを特徴とする作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御方法。
  4. 【請求項4】 請求項3記載の作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御方法において、 前記第2工程での前記侵入許可レベルの設定は、識別マ
    ーク又は識別コードを予めそれぞれの侵入物毎に表すこ
    とであり、 前記第3工程での前記侵入許可レベルの検出は、侵入物
    に表した識別マーク又は識別コードを認定することであ
    ることを特徴とする作業車両の侵入禁止領域での停止制
    御方法。
  5. 【請求項5】 作業車両(1)の周囲に侵入禁止領域を予
    め設定し、作業領域(4)内に侵入した作業者などの侵入
    物の位置を検出し、該侵入物が前記設定された侵入禁止
    領域内に入ったときに作業車両を停止させるようにした
    作業車両の侵入禁止領域での停止制御装置において、 作業者などの侵入物の作業内容に対応して予め設定され
    た複数の異なる侵入禁止領域(2,3)を記憶する侵入禁止
    領域記憶手段(18)と、 各侵入物に予め設定された侵入許可レベルを識別するレ
    ベル識別手段(12,22)と、 作業車両(1)の作業領域(4)内へ侵入した侵入物の位置を
    検出する位置検出手段(11)と、 レベル識別手段(12,22)で識別した侵入許可レベルに応
    じた侵入禁止領域(2,3)を侵入禁止領域記憶手段(18)か
    ら読み出し、前記位置検出手段(11)で検出した侵入物の
    位置と前記読み出した侵入禁止領域(2,3)とを比較し
    て、前記侵入物が該侵入禁止領域(2,3)内に侵入したと
    きに、作業車両(1)を停止させる監視判定手段(13)とを
    備えたことを特徴とする作業車両の侵入禁止領域での停
    止制御装置。
  6. 【請求項6】 請求項5記載の作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御装置において、 前記侵入許可レベルに対応させて識別マーク又は識別コ
    ードを侵入物に視認可能に表し、 前記レベル識別手段(22)は、侵入物に表された前記識別
    マーク又は識別コードを画像データ処理により識別する
    ことを特徴とする作業車両の侵入禁止領域での停止制御
    装置。
  7. 【請求項7】 請求項5記載の作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御装置において、 前記侵入許可レベルに対応させて設定した識別コードを
    赤外線信号として発信する赤外線信号発信器(9)を、予
    め侵入物に装着し、 前記レベル識別手段(12)は、侵入物に装着された赤外線
    信号発信器(9)からの識別コードの信号を3次元赤外線
    信号受信器(8)により受信して識別することを特徴とす
    る作業車両の侵入禁止領域での停止制御装置。
  8. 【請求項8】 請求項5記載の作業車両の侵入禁止領域
    での停止制御装置において、 前記侵入禁止領域(2,3)を設定可能とする設定手段(19)
    を備えたことを特徴とする作業車両の侵入禁止領域での
    停止制御装置。
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