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JP2003104420A - 容器蓋 - Google Patents

容器蓋

Info

Publication number
JP2003104420A
JP2003104420A JP2001303394A JP2001303394A JP2003104420A JP 2003104420 A JP2003104420 A JP 2003104420A JP 2001303394 A JP2001303394 A JP 2001303394A JP 2001303394 A JP2001303394 A JP 2001303394A JP 2003104420 A JP2003104420 A JP 2003104420A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
arc
pull ring
score
container lid
shaped frame
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001303394A
Other languages
English (en)
Inventor
Shigenori Murakami
榮規 村上
Osamu Ishii
修 石井
Hiroshi Shizukuishi
洋 雫石
Seiji Suzuki
誠治 鈴木
Yoichi Tsujiguchi
洋一 辻口
Yasunori Yamaguchi
恭典 山口
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Closures Co Ltd
Original Assignee
Japan Crown Cork Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Japan Crown Cork Co Ltd filed Critical Japan Crown Cork Co Ltd
Priority to JP2001303394A priority Critical patent/JP2003104420A/ja
Publication of JP2003104420A publication Critical patent/JP2003104420A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 口部の径が小さな容器でも、大きな力を要せ
ずに注出開口形成用スコアの引裂き作業を行なうことが
可能なプルリングを備えた容器蓋を提供すること。 【解決手段】 注出筒と注出開口形成用スコアを備えて
いる底壁11と、底壁の上面にはスコア引裂き用部材が
設けられている容器蓋において、スコア引裂き用部材は
近傍から立ち上がっている支柱14と、支柱の上端に接
続されているプルリング15とから成り、プルリング
は、支柱の上端から延びている第1の弧状フレーム15
aと、屈曲部15cを介して第1の弧状フレームの上方
に位置している第2の弧状フレーム15bとから形成さ
れ、かつ支柱の上端を中心として対称的に注出筒の内面
に沿って延びていると共に、プルリングを上方からみた
ときに、プルリングによる弧は、底壁の中心と弧の各端
部とを結ぶ線分同士がなす角θが、120乃至270度
となる長さを有している。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、注出開口形成用ス
コアとプルリングを備えた合成樹脂製容器蓋に関するも
のである。
【0002】
【従来の技術】上記のような容器蓋は、上蓋と組み合わ
せて複合容器蓋の形で用いたり、或いは所謂中栓として
用いるものであり、各種の飲料容器や調味料などを収容
した容器の容器蓋して広く使用されている。たとえば、
上記複合容器蓋には、これを覆うように上蓋が螺子係合
或いはヒンジ連結により装着されており、容器内容液の
注ぎ出しに際しては、上蓋を取り外し、注出筒の下部を
閉じている底壁に設けられているスコア引裂き用部材を
引っ張り上げることにより、該底壁に形成されているス
コアを引裂き、スコアの引裂きにより形成された注出開
口を介して、注出筒の内面に沿って容器内容液の注ぎ出
しが行われる。容器内容液の注ぎ出し作業が終了した後
は、再び上蓋を装着することにより、容器口部はリシー
ルされ、次回からは、既に注出開口が形成されているた
め、上蓋を取り外すのみで容器内容液の注ぎ出しを行な
うことができる。
【0003】上記のような容器蓋に設けられるスコア引
裂き用部材は、一般に、スコア(注出筒の下部を閉じて
いる底壁に形成されている)の近傍から立ち上がってい
る支柱と、この支柱の上端に接続されたサークル状のフ
レームから成るプルリングとから成っており、このプル
リングに指を引っ掛けて該リングを引っ張り上げること
により、支柱の付け根近傍に位置する部分を開始点とし
てスコアの引裂きを行なうようになっている。ところ
で、スコア引裂き部材は、注出筒内部に配置されるもの
であるため、そのプルリングの径(厳密には外径)は、
注出筒上端の内径よりも小さいものとなっている。この
ため、プルリングに指を引っ掛け難く、更に注出筒が邪
魔をするため、プルリングを引っ張り上げてスコアを引
裂くという作業を行ないづらいという問題がある。
【0004】このような問題を改善するために、例え
ば、実開昭51−27647号公報には、プルリング
(指かけ環)が傾斜して設けられている中栓(キャップ
付き口栓)が開示されている。この先行技術の第1図に
示されている中栓では、注出筒(10)の下部に、注出
開口(9)を備えた流量制御筒(7)が設けられてお
り、この流量制御筒(7)には、支柱を介して設けられ
ているプルリング(16)を備えた中キャップ(13)
が、注出開口(9)を閉じるように嵌合固定されてい
る。即ち、プルリング(16)を指で引っ掛けて中キャ
ップ(13)を持ち上げて嵌合固定を解除し、中キャッ
プ(13)を注出筒(10)の内部から取り出すことに
より、注出開口(9)が開放されて容器内容液の注ぎ出
しが行なわれるというものである。即ち、上記先行技術
の中栓は、プルリングが傾斜して設けられているため、
リング径を比較的大きくすることができ、プルリングに
指を引っ掛けての中キャップ(13)の取り外し作業を
容易に行なうことが可能となるというものである。かか
る中栓は、スコアの引裂きにより注出用開口を形成する
ものではないが、スコアの引裂きにより注出用開口を形
成するタイプの中栓(スコア引裂き型中栓)において
も、これと同様に、プルリングを傾斜して設け、プルリ
ングを利用してのスコア引裂き作業を容易に行なうよう
にすることは既に知られている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、スコア
引裂き型容器蓋において、プルリングを傾斜して設ける
ことによってはスコア引裂き作業性を十分に向上させる
ことはできない。即ち、プルリングに指を引っ掛けての
引っ張りは、プルリングの輪に指を通し、しかも、注出
筒内に設けられているプルリングを支持している支柱と
は反対側の部分でプルリングを引っ張ることにより行な
われる。このため、プルリングの輪に指を通す際に、支
柱が邪魔となってしまい、その作業をスムーズに行ない
難い。かかる不都合は、プルリングの内径を十分に大き
くすることにより解決できるが、プルリングは、注出筒
内に収容されるものであるため、これを傾斜させたとし
ても、その内径を大きくするには限界があり、上記のよ
うな不都合を回避し得るほどには(支柱が邪魔とならな
い程度に)、プルリングの内径を大きくすることが困難
である。例えば、口部の径が小さい容器に用いる場合に
は、当然、注出筒自体の径も小さくなってしまうため、
プルリングの傾斜角を大きくすることが困難であり、プ
ルリングの内径を著しく大きくすることはできない。更
に、プルリングの内径を大きくすると、プルリングの輪
に指を通し、プルリングに指を引っ掛けての引っ張り作
業を容易に行なうことができる反面、スコアの引裂きの
ために大きな力を要するという欠点を生じさせる。即
ち、プルリングの内径が大きくなると、指が引っ掛けら
れた部分と支柱の付け根との距離が大きくなるため、支
柱近傍に位置するスコアを引裂くためには、必要以上に
大きな力でプルリングを引っ張り上げなければならなく
なってしまうためである。
【0006】従って、本発明の目的は、口部の径が小さ
な容器に適用した場合にも、必要以上に大きな力を要す
ることなく、且つ容易に注出開口形成用スコアの引裂き
作業を行なうことが可能なプルリング(スコア引裂き用
部材)を備えた容器蓋を提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明によれば、注出筒
と無端状に形成された注出開口形成用スコアを備えてい
る底壁と、該底壁の上面にはスコア引裂き用部材が設け
られている容器蓋において、前記スコア引裂き用部材
は、前記底壁上面であって、前記スコアで取り囲まれ且
つ該スコアの近傍に位置する部分から立ち上がっている
支柱と、該支柱の上端に接続されているプルリングとか
ら成り、前記プルリングは、前記支柱の上端から延びて
いる第1の弧状フレームと、屈曲部を介して第1の弧状
フレームの上方に位置している第2の弧状フレームとか
ら形成されており、第1及び第2の弧状フレームは、そ
れぞれ、上面からみて前記支柱の上端を中心として対称
的に延びており、且つ第1の弧状フレーム及び第2の弧
状フレームは、何れも前記注出筒の内面に沿って延びて
いると共に、前記プルリングを上方からみたときに、前
記支柱を中心として形成されている前記プルリングによ
る弧は、前記底壁の中心と該弧の各端部とを結ぶ線分同
士がなす角θが、120乃至270度となる長さを有し
ていることを特徴とする容器蓋が提供される。
【0008】本発明においては、屈曲部を介して上下に
連結され、且つ注出筒の内面に沿って弧状に延びている
第1及び第2の弧状フレームとによりプルリングが形成
されており、下方に位置し且つ支柱の上端に連なる第1
の弧状フレームと、第1の弧状フレームよりも上方に位
置する第2の弧状フレームは、何れも、上面からみて支
柱の上端を中心として対称的に延びている。即ち、この
ようなプルリングを用いての注出開口形成用スコアの引
裂きは、プルリングの上方部分を形成している第2の弧
状フレームに指を引っ掛け(第2の弧状フレームの下側
から指を差し込む)、この第2の弧状フレームを引っ張
り上げることにより行なわれる。
【0009】この場合において、本発明では、プルリン
グを上方からみたときの弧の両端と、注出筒の下部を閉
じている底壁中心とを結ぶ線分同士がなす角θが120
乃至270度の範囲、特に150乃至210度の範囲に
あることが極めて重要である。即ち、上面からみたと
き、プルリングは、指が挿入し易いように第1の弧状フ
レームと第2の弧状フレームの自由端部が間隔を置いて
設けられている。特に端部は、注出筒の約半周近辺の部
分に形成されているのが好ましく、注出筒の約半周部分
にわたって、プルリングの存在しない(従って支柱も存
在しない)空間が確保されているのが好ましい。このこ
とから理解されるように、本発明では、プルリング(及
び支柱)が存在しない側から指を第2の弧状フレームの
下側に差し込み、プルリング(第2の弧状フレーム)の
引っ張りが行なわれる。従って、第2の弧状フレームの
下側に指を差し込む際に、第2の弧状フレームの他の部
分或いは第1の弧状フレームが邪魔にならず、また、支
柱が邪魔になることもない。更に、第2の弧状フレーム
と第1の弧状フレームとの上下の間隔が、指の先端を挿
入するに十分な大きさに設定され、第2の弧状フレーム
がある程度の長さを有している限り、第1及び第2のフ
レームによって形成されるプルリングの内径の大きさが
小さくても、プルリングの引っ張り作業性にほとんど影
響を与えない。或いは、第1の弧状フレームを、前記注
出筒の内面に沿って支柱から遠ざかる方向に且つ上方に
延ばし、第2の弧状フレームを、第1の弧状フレームと
の屈曲した連結部からそれぞれ、前記注出筒の内面に沿
って且つ上方に延ばすことによって、プルリングの引っ
張り作業性を向上させることができる。
【0010】この結果、本発明によれば、プルリングの
引っ張り作業を容易に行なうことができ、注出筒の内径
を小さくした場合(口部径の小さい容器に容器蓋を適用
した場合)にも、十分な引っ張り作業性を確保すること
ができる。
【0011】更に本発明においては、上述した角θの大
きさから理解されるように、プルリングの内径が必要以
上に大きくならず、この結果、プルリングを引っ張って
スコアの引裂きを行なう場合、プルリングを指で引っ張
る部分(力点)と支柱の付け根部分(作用点)との間隔
が必要以上に大きくならず、従って、スコアの引裂きを
行なうために大きな引っ張り力を要しない。かくして本
発明によれば、スコアの引裂き作業を容易に行なうこと
が可能となるものである。
【0012】本発明においては、第2の弧状フレームと
支柱上端との間隔(即ち、第1の弧状フレームと第2の
弧状フレームとの間隔に相当)を大きく設定することに
より、第2の弧状フレームの下側に指を一層容易に差し
込むことができる。さらに、第1の弧状フレームを、前
記注出筒の内面に沿って支柱から遠ざかる方向に且つ上
方に延ばし、第2の弧状フレームを、前記注出筒の内面
に沿って且つ上方に延ばすことによっても、第2の弧状
フレームの下側に指を一層容易に差し込むことができ
る。
【0013】
【発明の実施形態】本発明の容器蓋は、螺子結合により
上蓋が装着される複合容器蓋として、或いはヒンジ結合
により上蓋が一体に組み合わされた複合容器蓋として使
用に供されるが、以下、螺子結合により上蓋が装着され
る複合容器蓋を例にとって、添付図面に基づいて詳細に
説明する。図1は、本発明の容器蓋の構造の好適例を、
これに螺子結合される上蓋とともに示す側断面図であ
り、図2は、図1の容器蓋の上面図であり(上蓋は省
略)、図3は、図1の容器蓋に設けられているプルリン
グの形状を示す斜視図であり、図4は、他の形状のプル
リングを備えた本発明の容器蓋の側断面図であり、図5
は、図4の容器蓋に形成されているプルリングの斜視図
である。
【0014】図1及び図2において、本発明の容器蓋5
0は、筒状側壁1を有しており、その上端周縁部から内
方に向かって底壁11が延びている。この底壁11の下
面には、筒状側壁1とは間隔をおいて下方に延びている
インナーリング4が設けられている。
【0015】筒状側壁1の下端の内面にはアンダーカッ
ト5が形成されており、インナーリング4と筒状側壁1
との間の空間に、容器口部(図示せず)が嵌め込まれ、ア
ンダーカット5によりしっかりと固定される。また、底
壁11の上面の周縁部分には、直立した筒状部6が設け
られており、筒状部6の外面には、螺条7が形成されて
いる。この螺条7との螺子係合によって、後述する上蓋
20が着脱自在に装着される。さらに底壁11の上面に
は、筒状部6よりも小径で且つ背の高い注出筒10が形
成されている。図1から明らかなとおり、底壁11の注
出筒10で囲まれている部分は、若干、下方に凹んでい
る。
【0016】注出筒10の上端は、図1から明らかな通
り、ラッパ状に外方に広がっており、これにより、内容
液の注ぎ出しがスムーズに行ない得るようになってい
る。また、注出筒10によって囲まれている底壁11の
部分には、注出開口形成用のスコア13が無端状に形成
されているとともに、スコア13により取り囲まれた領
域内において、スコア13に近接する位置から支柱14
が立ち上がっており、支柱14の上端にはプルリング1
5が設けられている。即ち、プルリング15を指で引っ
張り上げることにより、支柱14を介してスコア13を
引裂くことにより、底壁11に注出開口が形成され、こ
の状態で容器を傾けることにより、この注出開口を介し
て注出筒10の内面に沿って内容液の注ぎ出しが行なわ
れる。
【0017】一方、上述した容器蓋50と組み合わされ
る上蓋20は、頂板部21と、頂板部21の周縁から垂
下したスカート部22とから形成されており、スカート
部21の内面には螺条25が形成されている。即ち、こ
の螺条25と、前述した筒状部6の外面に形成されてい
る螺条7との螺子係合により、容器蓋50に上蓋20が
着脱自在に装着される。また、頂板部21の内面には、
シールリング26が設けられている。図1から明らかな
通り、このシールリング26は、上蓋20を閉じたと
き、注出筒10の内面に密着するように形成されてお
り、これにより、スコア13の引裂きにより注出開口を
形成した後のシール性を確保することができる。
【0018】上述した容器蓋50や上蓋20は、それ自
体公知の合成樹脂、例えば、ポリエチレン、アイソタク
ティクポリプロピレン、エチレン−ポリプロピレン共重
合体、ポリブテン−1、エチレン−ブテン−1共重合
体、プロピレン−ブテン−1共重合体、エチレン−酢酸
ビニル共重合体等のオレフィン系樹脂や、ポリスチレ
ン、スチレン−ブタジエン共重合体、ABS樹脂或いは
ポリカーボネート等の一体成形によって形成される。
【0019】図1乃至図3、特に図3を参照して、支柱
14は、2本に分割されており、本発明におけるプルリ
ング15は、支柱14の各端部に連なっている。プルリ
ング15は、第1の弧状フレーム15aと、第2の弧状
フレーム15bとからなっている。第1の弧状フレーム
15aは、支柱14の各上端に連なっており、支柱14
の上端から注出筒10の内面に沿って支柱14から遠ざ
かる方向に且つ上方に延びている。また、第2の弧状フ
レーム15bの両端は、第1の弧状フレーム15aの上
端に連結されており、その連結部は屈曲部15cとなっ
ている。この第2の弧状フレーム15bは、特に図1お
よび図3から明らかなとおり、屈曲部15cから、注出
筒10の内面に沿って上方に且つ支柱14の延長線上に
近づく方向に延びており、その上端は、注出筒10の上
端とほぼ同じ高さのところに位置している。更に、図2
から明らかなとおり、第1の弧状フレーム15a及び第
2の弧状フレーム15bは、上方からみたとき、何れも
支柱14の上端を中心として対称的に延びており、且つ
いずれも円弧状となっている。
【0020】本発明において、上記の様なフレーム15
a、15bで形成されているプルリング15は、これを
上方からみたとき、図2に示されている様に、この弧の
両端と底壁11の中心(容器蓋50の中心に相当)とを
結ぶ線分同士がなす角θが、120乃至270度、特に
150乃至210度となるように、各フレーム15a、
15bの長さ或いは形状を設定することが極めて重要で
ある。即ち、図2から明らかな通り、本発明では、角θ
を上記範囲に設定することにより、注出筒10内に、プ
ルリング15が形成されていない空間を十分な大きさで
確保することができる。
【0021】本発明では、上記プルリング15の上方部
分である第2の弧状フレーム15bの下側に指を差し込
み、これを引っ張り上げることによりスコア13の引裂
きが行なわれるが、このような指の差し込みは、プルリ
ング15や支柱14が全く形成されていない空間側から
行なわれる。しかるに、本発明においては、このような
空間が極めて大きく設定されているため、指を第2の弧
状フレーム15bの下側に差し込む際には、プルリング
15や支柱14は全く妨げとならず、この結果、プルリ
ング15によるスコア引裂き作業を容易に行なうことが
できる。即ち、本発明の容器蓋50は、注出筒10の径
が小さい場合にも、注出筒10内に、プルリング15や
支柱14が形成されていない空間を大きな割合で確保す
ることにより、スコア引裂き作業性の低下を抑制するこ
とができ、口部径の小さい容器にも有効に適用すること
ができる。例えば、本発明において、プルリング15の
前記角θが前述した範囲よりも大きい場合、例えば第2
の弧状フレーム15bや第1の弧状フレーム15aが注
出筒10のほぼ全周にわたって延びているため、指を第
2の弧状フレーム15bの下側に差し込む際に、これら
のフレームが邪魔となってしまい、スコア引裂き作業性
が損なわれてしまう。また、前記角θが前述した範囲よ
りも小さいと、第1及び第2のフレーム15a、15b
により形成されるプルリング15の内径が小さくなり過
ぎ、第2の弧状フレーム15bの下側への指の差し込み
や、該フレーム15bの引っ張り上げが困難となってし
まう。
【0022】また、本発明においては、前記角が270
度以下、特に210度以下であるため、プルリング15
の内径の大きさは制限されているが、先にも述べた通
り、これにより、スコア13を引裂く際のプルリング1
5(第2の弧状フレーム15b)の引っ張り作業が行な
い難くなるという不都合を生じることはなく、むしろ、
スコア13の引裂きを小さな引っ張り力によって行ない
得るという大きな利点が達成される。即ち、従来公知の
技術は、そのほとんどがプルリングの内径を大きくする
ことにより、スコアの引裂き作業を容易に行なうという
ものであるが、この内径を大きくすると、引っ張りに際
しての力点(指で引っ張られるプルリングの部分)と、
スコアの引裂き開始点である作用点(支柱の付け根の部
分)との間隔が大きくなるため、スコア13の引裂きの
ために要する引っ張り力が大きくなってしまい、スコア
13の引裂きが困難となってしまう。しかるに、本発明
では、前記角θが一定値以下に設定されており、プルリ
ング15の内径は制限されている。即ち、引っ張りに際
しての力点と作用点との間隔が小さく設定されるため、
小さな引っ張り力でスコア13の引裂きを行なうことが
可能となるものである。
【0023】また、上述した例においては、第1の弧状
フレーム15aは、支柱14の上端から上方に且つ支柱
14から遠ざかる方向に延びており、さらに第2の弧状
フレーム15bは、屈曲部15c(連結部)から上方
に、第1の弧状フレーム15aとは逆に支柱14に近づ
く方向に傾斜して延びている。したがって、第2の弧状
フレーム15bの下側への指の差し込みを至って容易に
行うことができ、この点においても、スコア13の引裂
き作業性が向上している。
【0024】上述した本発明の容器蓋50において、プ
ルリング15や支柱14の形状は、図1乃至図3の例に
限定されるものではなく、種々の形状とすることができ
る。たとえば、図1乃至3の例では、支柱14が2本に
分割されているが、この支柱14は一本であってもよい
し、また、上端のみが2股に分岐した形状となっていて
もよい。また、プルリング15の他の例を図4および図
5に示した。
【0025】図4において、この容器蓋は、プルリング
15及び支柱14の形状が異なっている点を除けば、そ
の他の部分は、図1の容器蓋とまったく同じ構造であ
る。図4および図5において、支柱14は一本となって
おり、第1の弧状フレーム15aは、支柱14の上端か
ら、水平方向に延びている。また、上方の第2の弧状フ
レーム15bも水平方向に延びており、したがって、第
1の弧状フレーム15aと第2の弧状フレーム15bと
の連結部は、比較的大きな屈曲部15cとなっている。
即ち、プルリング15をこのような形状とすることによ
っても、第2の弧状フレーム15bの下側に指を差し込
んでの引っ張りを容易に行なうことができる。また、図
4および図5において、下方に位置している第1の弧状
フレーム15aのみを、図1乃至3の例と同様、支柱1
4の上端から注出筒10の内面に沿って支柱14から遠
ざかる方向に且つ上方に傾斜して延びた形状とすること
も可能である。更に、上記とは逆に、下方に位置してい
る第1の弧状フレーム15aのみを水平方向に延びてい
る形状とし、上方の第2の弧状フレーム15bを、屈曲
部15cから上方に且つ支柱14側に近づく方向に傾斜
して延びている形状とすることもできる。
【0026】更に、上述した図1乃至図5の例では、上
蓋20が螺子係合により容器蓋50に装着された構造と
なっているが、上蓋20を容器蓋50にヒンジ連結して
設けることももちろん可能である。
【0027】
【発明の効果】本発明の容器蓋は、螺子係合による装着
される上蓋及びヒンジ連結された上蓋の何れと組み合わ
せた場合にも、プルリングを指で引っ掛けての引っ張り
作業を容易に行なうことができ、しかも、プルリングの
内径を大きくすることにより注出開口形成用スコアの引
裂き作業性を高めるものではないため、小さな引っ張り
力で該スコアの引裂きを行なうことができる。本発明の
容器蓋では、注出筒の内径を小さくした場合にも注出開
口形成用スコアの引裂き作業性を確保することができ、
特に口部径の小さな容器の容器蓋として有用である。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の容器蓋の構造の好適例を、これに螺子
結合される上蓋とともに示す側断面図。
【図2】図1の容器蓋の上面図(上蓋は省略)。
【図3】図1の容器蓋に設けられているプルリングの形
状を示す斜視図。
【図4】図1の容器蓋に設けられているプルリングとは
異なる形状のプルリングを備えた容器蓋を示す側断面
図。
【図5】図4の容器蓋に設けられているプルリングの形
状を示す斜視図。
【符号の説明】
1:筒状側壁 10:注出筒 11:底壁 13:スコア 14:支柱 15:プルリング 15a:第1の弧状フレーム 15b:第2の弧状フレーム 15c:屈曲部 20:上蓋
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 雫石 洋 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 (72)発明者 鈴木 誠治 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 (72)発明者 辻口 洋一 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 (72)発明者 山口 恭典 神奈川県平塚市長瀞2番12号 日本クラウ ンコルク株式会社平塚工場内 Fターム(参考) 3E084 AB01 BA02 CA01 CC03 CC04 CC05 DA01 DB12 DC03 DC04 DC05 EA02 EB01 EB02 EC03 EC04 EC05 FA09 FB01 FC04 GA04 GB04 HA05 HB02 HC03 HD04 KB01 LA03 LB02 LD01

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 注出筒と無端状に形成された注出開口形
    成用スコアを備えている底壁と、該底壁の上面にはスコ
    ア引裂き用部材が設けられている容器蓋において、 前記スコア引裂き用部材は、前記底壁上面であって、前
    記スコアで取り囲まれ且つ該スコアの近傍に位置する部
    分から立ち上がっている支柱と、該支柱の上端に接続さ
    れているプルリングとから成り、 前記プルリングは、前記支柱の上端から延びている第1
    の弧状フレームと、屈曲部を介して第1の弧状フレーム
    の上方に位置している第2の弧状フレームとから形成さ
    れており、 第1及び第2の弧状フレームは、それぞれ、上面からみ
    て前記支柱の上端を中心として対称的に延びており、且
    つ第1の弧状フレーム及び第2の弧状フレームは、何れ
    も前記注出筒の内面に沿って延びていると共に、 前記プルリングを上方からみたときに、前記支柱を中心
    として形成されている前記プルリングによる弧は、前記
    底壁の中心と該弧の各端部とを結ぶ線分同士がなす角θ
    が、120乃至270度となる長さを有していることを
    特徴とする容器蓋。
  2. 【請求項2】 前記角θが、150乃至210度となる
    長さを有している請求項1に記載の容器蓋。
  3. 【請求項3】 前記底壁の外方には下方に延びる外側の
    筒状側壁と前記筒状側壁とは間隔をおいて下方に延びる
    内側のインナーリングとを備え、前記筒状側壁とインナ
    ーリングとの間の空間に容器口部上端が嵌め込まれて固
    定される容器蓋であって、前記第2の弧状フレームは支
    柱上端より上方に突出している請求項1に記載の容器
    蓋。
  4. 【請求項4】 前記プルリングの第2の弧状フレーム
    は、水平面内を円弧状に延びている請求項1乃至3の何
    れかに記載の容器蓋。
  5. 【請求項5】 前記プルリングの第1の弧状フレーム
    は、前記注出筒の内面に沿って支柱から遠ざかる方向に
    且つ上方に延び、第2の弧状フレームは屈曲部からそれ
    ぞれ、前記注出筒の内面に沿って且つ上方に延び、支柱
    の上方で連結している請求項1乃至4の何れかに記載の
    容器蓋。
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