JP2003187548A - 単リール型の磁気テープカートリッジ - Google Patents
単リール型の磁気テープカートリッジInfo
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Abstract
構が設けてある単リール型の磁気テープカートリッジに
おいて、不使用時にリールが外力を受けて横ずれした
り、あるいは傾斜したりするのを解消して、リールを常
に適正な姿勢に保持し、使用状態における動作の信頼性
を向上できるテープカートリッジを提供する。 【解決手段】 リール2の中央に設けたボス12の内底
と、本体ケース1の上壁との間には、不使用時のリール
2の遊転回転を阻止するリールロック機構と、リール2
を押し下げ付勢するばね17とを設ける。本体ケース1
の底壁に開口した駆動穴8の内面周縁と、リール2の底
壁との間には、リール2の径方向の遊動を阻止する規制
構造を設ける。規制構造は、駆動穴8の内面周縁に設け
た規制部30と、リール2の底壁に設けられて前記規制
部30に嵌合する係合部31とで構成する。
Description
に磁気テープが巻装された一個のリールを備えている、
単リール型の磁気テープカートリッジに関する。
(以下、単にテープカートリッジという)は、例えば特
開2000−339911公報に公知である。そこで
は、不使用時のリールのがたつきやテープのたるみを防
ぐために、本体ケースとリールボスの内底との間にリー
ルロック機構を設けている。
に、リール40のボス41の内部に配置したリール押え
42を圧縮コイル形のばね43で押し下げ付勢して、リ
ール40の遊転を阻止している。リール押え42はケー
ス上壁に設けた十文字状のガイド44で上下スライドの
み自在に係合案内されており、その底面に設けたロック
歯45をボス41の内底のロック歯46に噛み合わせ
て、リール40の遊転と浮き上がりとを防いでいる。リ
ール押え42とボス41の底壁内壁との間には、三つ又
状にプレス成形されたロック解除具47を備えている。
このロック解除具47をばね43の付勢力に抗して押し
上げ操作すると、先のロック歯45・46の噛み合いが
解除されることにより、リール40を回転駆動できる。
リール駆動時のロック解除具47は、リール40に同行
して回転するが、このときの摩擦抵抗をできるだけ小さ
くするために、リール押え42の下面に遊転自在なボー
ル48を設け、このボール48を介してロック解除具4
7を押さえつけている。不使用状態において、リール4
0を位置決め保持するために、リール40のボス部底壁
にリング状の嵌合突部49を設け、ケース底壁に開口し
た駆動穴50の内面周縁の受け面51で嵌合突部49を
受け止めている。嵌合突部49と受け面51とは、テー
パー面を介して接合する。
49を受け面51に嵌合してリール40を位置決めする
と、テープドライブ側の駆動軸でリール40を駆動する
際に、駆動軸とリール40の中心軸線とのずれを避ける
ことができる。問題は、嵌合突部49と受け面51との
接合面が単純なテーパー面で形成してあるため、横方向
の外力や衝撃力が作用するような場合に、図7に示すよ
うに、リール40が横ずれして受け面51の上縁に乗り
上がって、斜めに傾いた状態で保持される点にある。こ
のように、リール40が芯ずれ状態のままでテープカー
トリッジをテープドライブに装填すると、駆動軸をリー
ル40のボス部底壁に設けた駆動歯52に適正に係合で
きないことがあり、最悪の場合にはテープドライブ側の
機器故障の原因になりかねない。
ルを常に適正な待機姿勢に保持でき、横向きの外力や衝
撃が作用した場合にも、適正な待機姿勢を維持し続ける
ことができ、従って使用状態における動作の信頼性を向
上できるテープカートリッジを提供することにある。
ッジは、本体ケース1の内部に、磁気テープ3を巻装し
た一個のリール2が配置されている。リール2の中央に
設けたボス12の内底と、本体ケース1の上壁との間に
は、不使用時のリール2の遊転回転を阻止するリールロ
ック機構と、リール2を押し下げ付勢するばね17とが
設けてある。そのうえで、図1に示すごとく本体ケース
1の底壁に開口した駆動穴8の内面周縁と、リール2の
底壁との間に、リール2の径方向の遊動を阻止する規制
構造が設けられている。この規制構造は、駆動穴8の内
面周縁に設けた規制部30と、リール2の底壁に設けら
れて、先の規制部30と上下に嵌合する係合部31とで
構成されていることを特徴とする。
外リブ32と、駆動穴8に連続する内リブ33と、両リ
ブ32・33の突端間に形成され第1環状溝34とで形
成する。前記係合部31は、第1環状溝34に嵌り込む
係合リブ35と、内リブ33を受け入れる第2環状溝3
6とで形成する。
の内面に突設したガイド突起15で上下スライド可能
に、しかし相対回転は不能に係合案内してあるリール押
え16と、リール押え16を押し下げ付勢するばね17
と、リール押え16の下面とボス12の底壁上面との対
向面に設けられて、互いに接当係合してリール2の回動
を阻止するロック歯19・20とを含む。リール押え1
6とボス12の底壁との間には、駆動軸Dで押し上げ操
作されて、リール押え16をばね17の付勢力に抗して
ロック解除操作するロック解除具21が配置してある。
規制部30を設け、この規制部30と上下に嵌合する係
合部31をリール2の底壁に設けて、テープカートリッ
ジの不使用状態において、係合部31が規制部30と係
合することにより、リール2が径方向へ遊動するのを阻
止できるようにしたので、不使用状態におけるリール2
を常に適正な待機姿勢に保持できるうえ、横向きの外力
や衝撃が作用する場合にも、リール2を適正な待機姿勢
に維持し続けることができる。従って、本発明によれ
ば、リール2が芯ずれした状態のままでテープドライブ
に装填されるのを防止できることになり、駆動軸Dをリ
ール2の駆動歯14に対して常に適正に係合させて使用
状態におけるテープカートリッジの動作の信頼性を向上
する。
と、両リブ32・33間の第1環状溝34とで形成さ
れ、係合部31が第1環状溝34に嵌り込む係合リブ3
5と、内リブ33を受け入れる第2環状溝36とで形成
されていると、規制部30と係合部31とが複数の接合
面を介して互いに係合し合うので、半径方向への遊動を
さらに確実に規制でき、リール2を駆動穴8に対して精
度良く位置決めできる。外力によってリール2が浮動し
たとしても、規制部30と係合部31との調芯作用によ
って、適正な待機姿勢に自己復帰できる。環状のリブお
よび環状の溝を係合要素とするので、半径方向への遊動
規制作用を全周にわたって均等に発揮できる点でも有利
である。
るばね17と、リール押え16とボス12との対向面に
設けたロック歯19・20などでリールロック機構を構
成し、リール押え16とボス12の底壁との間にロック
解除具21を設けたテープカートリッジにおいて、駆動
穴8の内面周縁に規制部30を設け、リール2の底壁に
規制部30と上下に嵌合する係合部31を設けてある
と、下ケース1bとリール2の構造とを一部変更するだ
けでリール2の遊動を阻止できるので、リールロック機
構やロック解除具21をそのまま使用でき、その分だけ
構造変更に伴う製造コスト増を最小限化できる。
磁気テープカートリッジの実施例を示す。図2において
磁気テープカートリッジは、上下ケース1a・1bを蓋
合わせ状に結合してなる角箱状の本体ケース1の内部に
一個のリール2を収容してあり、このリール2に磁気テ
ープ3(以下、単にテープという)が巻装されている。
テープ3の繰り出し端には、テープ3を引き出し操作す
るローディングピン4が連結してある。ローディングピ
ン4は本体ケース1の前部右隅に開口したテープ引出口
5の内方に位置決め収容されており、その上下両端が上
下ケース1a・1bの内面に設けたホルダー部で係合保
持されている。テープ引出口5は左右スライド自在な蓋
6で開閉でき、この蓋6は図外のばねで閉じ勝手に移動
付勢されている。
と下フランジ11、および下フランジ11と一体に成形
されて上向きに開口するボス12とからなる。ボス12
の内底と上ケース1aの上壁との間には、不使用時のリ
ール2の遊動回転を阻止するリールロック機構が設けら
れている。上フランジ10はボス12の上端に分離不能
に溶着固定してある。ボス12の底壁下面には、図6に
示すごとく中央に円形の吸着板13を溶着固定するとと
もに、吸着板13の外周囲を囲む状態で駆動歯14を周
回状に突設してある。吸着板13は、鉄板や鋼板等の磁
気吸着可能な金属板で形成してある。駆動歯14は放射
方向へ延びる断面鋸刃形のギヤ歯の一群で形成してあ
り、図6に示すようにテープドライブの駆動軸Dの軸端
面に設けた駆動歯と係合して、駆動軸Dの回転力を受け
継ぐ。駆動歯14は、下ケース1bの底壁に設けた駆動
穴8を介してケース外面に臨んでいる。
ス1aの内面に設けたガイド突起15で上下スライドは
可能に、しかし相対回転は不能に係合案内されるリール
押え16と、リール押え16と上ケース1aとの間に配
置した圧縮コイル形のばね17と、ボス12の底壁上面
とリール押え16の下面とに設けたロック歯19・20
などで構成する。ガイド突起15は、直交状に交差する
2個のガイド壁で断面十文字状に形成してある。リール
押え16とボス12の底壁上面との間には、リール押え
16をロック解除操作するためのロック解除具21が配
置されている。
開口する丸皿状のプラスチック成形品からなり、その底
壁の上面中央に4個のL字形のリブ23を突設してあ
る。これらのリブ23で囲まれた十文字状のスライド溝
に前記ガイド突起15を嵌合することにより、リール押
え16は回転不能に、しかし上下スライドは自在に案内
支持される。リール押え16の底壁の下面中央には、図
1に示すように、断面優弧状の球面状の凹みからなるソ
ケット部24を設けてあり、その内部にボール25が回
転自在に圧嵌装着されている。ソケット部24の外周囲
に、先に述べた一群のロック歯20が周回状に突設して
ある。
円形の主面壁21aの周縁から等間隔置きに3本の腕2
6を放射状に連出し、各腕26の先端に下向きに折れ曲
がる脚片27を一体に形成した、ステンレス板製のプレ
ス成形品からなる。主面壁21aの中央には、先のボー
ル25と接する水平の接合部28が上向きに膨出形成さ
れている。常態におけるロック解除具21は、ばね17
の押し下げ付勢力を受けて、その主面壁21aがボス1
2の底壁で受け止め支持されている(図1参照)。この
受け止め状態において、各腕26がボス12側のロック
歯19に接触干渉するのを避けるために、図4に示すよ
うにロック歯19の環状列を周方向の3個所において分
断し、この分断部分内に各腕26が位置している。ま
た、各腕26の先端に設けた脚片27は、ボス12の底
壁に開口した3個の開口部29から下面外側に突出して
いる。脚片27は、テープドライブの駆動軸Dが駆動歯
14と係合するときの係合動作を利用して、ばね17に
抗して押し上げ操作される。
ール2は、その底壁が駆動穴8の周縁壁で受け止められ
ているが、リール2を常に適正な待機姿勢に保持するた
めに、駆動穴8の内面側周縁には規制部30を設け、リ
ール底壁の駆動歯14の外周囲には該規制部30と上下
の位置関係で嵌合する係合部31を設ける。これら規制
部30と係合部31とは、それぞれ駆動穴8の中心と同
心状に形成される。詳しくは、図1の拡大図に示すよう
に、規制部30はリール底壁を支持する外リブ32と、
駆動穴8に連続する断面三角形状の内リブ33と、両リ
ブ32・33の突端間に形成される逆台形状の第1環状
溝34とで形成してある。係合部31は、第1環状溝3
4に嵌り込む断面逆台形状の係合リブ35と、内リブ3
3を受け入れる第2環状溝36とで形成してある。規制
部30に嵌合した状態の係合部31は、その係合リブ3
5が第1環状溝34で受け止められ、同時に第2環状溝
36が内リブ33で受け止められて半径方向の遊動が規
制される。しかもリール2は、ばね17でリール押え1
6を介して常に押し下げ付勢されている。従って、リー
ル2に横方向の外力や衝撃力が作用しても、リール2が
横ずれしたり、あるいは斜めに傾動することはなく、リ
ール2を常に適正な待機姿勢に保持できる。
を利用して蓋6を開放し、ローディングピン4をローデ
ィング機構で捕捉する。同時に、図6に示すように駆動
軸Dをボス12の底壁下面に押し当てて、その駆動歯を
リール2側の駆動歯14に係合させる。この係合動作に
よって、リール2の下面は下ケース1bの底壁内面から
浮き上がる。さらに、脚片27が駆動軸Dの駆動歯に突
き上げられて、開口部29の上方へ押し込まれることに
より、ロック解除具21はボール25を介してリール押
え16を押し上げ操作するので、それまで係合していた
ロック歯19・20どうしを離脱させてリールロック状
態を解除できる。その結果、リール2が回転可能になっ
てテープ3を繰り出し、あるいは巻き込み駆動できる。
31とは、上下方向に嵌合してリール2の径方向移動を
阻止できる構造であればよく、その少なくともいずれか
一方は、断続的に連続する部分円弧状のリブや突起で形
成することができる。規制部30と係合部31とは実施
例以外の断面形状でもよい。リールロック機構は、圧縮
コイル形のばねと、該ばねで押し下げ付勢されるリール
押えを含む機構であれば足り、実施例で説明した構造に
は限定されない。
での要部の縦断面図
Claims (3)
- 【請求項1】 本体ケース1の内部に、磁気テープ3を
巻装した一個のリール2が配置されており、 リール2の中央に設けたボス12の内底と、本体ケース
1の上壁との間に、不使用時のリール2の遊転回転を阻
止するリールロック機構と、リール2を押し下げ付勢す
るばね17とが設けてある磁気テープカートリッジであ
って、 本体ケース1の底壁に開口した駆動穴8の内面周縁とリ
ール2の底壁との間に、リール2の径方向の遊動を阻止
する規制構造が設けられており、 規制構造が、駆動穴8の内面周縁に設けた規制部30
と、リール2の底壁に設けられて、先の規制部30と上
下に嵌合する係合部31とで構成してある単リール型の
磁気テープカートリッジ。 - 【請求項2】 規制部30が、リール底壁を支持する外
リブ32と、駆動穴8に連続する内リブ33と、両リブ
32・33の突端間に形成され第1環状溝34とで形成
されており、 係合部31が、第1環状溝34に嵌り込む係合リブ35
と、内リブ33を受け入れる第2環状溝36とで形成し
てある請求項1記載の単リール型の磁気テープカートリ
ッジ。 - 【請求項3】 リールロック機構が、本体ケース1の上
壁の内面に突設したガイド突起15で上下スライド可能
に、しかし相対回転は不能に係合案内してあるリール押
え16と、リール押え16を押し下げ付勢するばね17
と、リール押え16の下面とボス12の底壁上面との対
向面に設けられて、互いに接当係合してリール2の回動
を阻止するロック歯19・20とを含み、 リール押え16とボス12の底壁との間に、駆動軸Dで
押し上げ操作されて、リール押え16をばね17の付勢
力に抗してロック解除操作するロック解除具21が配置
されている請求項1または2記載の単リール型の磁気テ
ープカートリッジ。
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