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JP2003147715A - 敷石およびその作製方法並びにその敷設方法 - Google Patents

敷石およびその作製方法並びにその敷設方法

Info

Publication number
JP2003147715A
JP2003147715A JP2001345500A JP2001345500A JP2003147715A JP 2003147715 A JP2003147715 A JP 2003147715A JP 2001345500 A JP2001345500 A JP 2001345500A JP 2001345500 A JP2001345500 A JP 2001345500A JP 2003147715 A JP2003147715 A JP 2003147715A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
water
diameter
paving
stone
hole
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001345500A
Other languages
English (en)
Inventor
Kenjiro Tanaka
健二郎 田中
Masaki Okajima
正樹 岡島
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
JIOTEKKU KK
Original Assignee
JIOTEKKU KK
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by JIOTEKKU KK filed Critical JIOTEKKU KK
Priority to JP2001345500A priority Critical patent/JP2003147715A/ja
Publication of JP2003147715A publication Critical patent/JP2003147715A/ja
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  • Road Paving Structures (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】天然石を素材としながらも効果的な通水機能を
有する敷石と、路床土の土質に拘わらず優れた排水能力
を有するとともに路面の平面度を確実に確保できる堅牢
性を備えた道路を構築できる敷石の敷設方法とを提供す
る。 【解決手段】敷石1は、天然石を素材としてブロック状
に形成され、表面から裏面に向けて貫通する多数の透水
孔2を有し、透水孔2が、表面に開口した導水口3と、
導水口3から下方に向け拡開した孔形状を有する導水孔
部4と、導水孔部4の下端の径で裏面まで貫通した通水
孔部7とが連設されてなる形状を有している。この敷石
1は、天然石をブロック状とした敷石素体8に対し、小
径穿孔工具9と大径穿孔工具11とを用いた2回の穿設
工程、または2段テーパー穿孔工具12を用いた1回の
穿設工程を経て透水孔2を穿設することにより形成す
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、主として、屋外道
路、広場の舗装材として用いられる敷石およびその敷石
を歩留りよく作製する方法並びに敷石を路床土の上に敷
き詰めて好ましい道路舗装構造を構築する敷設方法に関
するものである。
【0002】
【従来の技術】従来から、公園、駅前広場、公共施設或
いは住宅街の歩道や遊歩道などでは、車両通行専用道路
とは異なり、人々を優しい気持ちにして快適に感じさせ
る都市景観作りを目的として、落ち着きのある風合いや
温かみにあふれた質感を有する舗装材が敷設されてい
る。上述のような用途に用いる舗装材には、主として、
レンガ、タイルなどのセラミック製舗装材または下水道
汚泥をリサイクルした人工舗装材などが用いられてい
る。
【0003】また、上記舗装材を敷設するに際しては、
レンガなどの舗装材の場合、路床土の上に、粒度を調整
した砕石を敷き詰めた下層路盤と、敷砂または空練りし
たモルタルからなる上層路盤とを順次設け、上層路盤の
上に敷石を配列状態に載置して、その各敷石間の間隙に
目地砂を詰め込む構造に施工している。また、敷石がタ
イルや石板系のものである場合には、路床土上にコンク
リート下地を設けている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】ところで、近年では、
例えば御影石などの天然石からなる敷石による味わいの
ある石畳の道路への要望が高まっている。これは、天然
石が人工では作り出すことのできない微妙で美しい色や
模様を有し、自然と調和する渋い味わいや高級感をかも
し出すからである。しかしながら、天然石は、道路用舗
装材としての重要な要素である透水性に欠けるので、雨
天時の快適な歩行や水資源の滋養といった機能を有する
道路を敷設できる舗装材とはなり難い。
【0005】一方、従来の敷石の敷設方法で構築された
道路舗装構造では、路床土が粘質土である場合に雨水が
浸透し難いので、短時間に多い降雨量の降雨があった場
合には、道路としての排水能力を上回る雨水によって上
層路盤の敷砂が流出したり、舗装材が溢流した雨水に冠
水するといった不具合が生じるおそれがあり、さらに、
路床土上に溜まった雨水によって路面の沈下や一部崩壊
によって路面の平面度が損なわれることもある。一方、
コンクリート下地を設け場合には、沈下や一部崩壊によ
って路面の平面度が損なわれるのを防止できるが、道路
としての排水能力が劣るために、舗装材上を流れる雨水
を排水溝などに集水する排水構造を設けることになり、
雨天時の快適な歩行を確保できない。
【0006】そこで、本発明は、上記従来の課題に鑑み
てなされたもので、天然石を素材としながらも優れた透
水機能を有する敷石と、この敷石を歩留り良く作製でき
る方法と、路床土の土質に拘わらず優れた排水能力を有
するとともに路面の平面度を長期にわたり確実に確保で
きる堅牢性を備えた道路舗装構造を構築できる敷石の敷
設方法とを提供することを目的とするものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記目的を達成するため
に、本発明の敷石は、天然石を素材としてブロック状に
形成され、表面から裏面に向けて貫通する多数の透水孔
を有し、前記透水孔が、表面に開口した導水口と、この
導水口から下方に向け拡開した孔形状を有する導水孔部
と、この導水孔部の下端の径で裏面まで貫通した通水孔
部とが連設されてなることを特徴としている。
【0008】この敷石は、素材である天然石に固有の微
妙で美しい色や模様により、自然と調和する渋い味わい
や高級感をかもし出す路面を構築することができる。ま
た、上記敷石は、雨天時において、表面に配設された多
数個の導水口から雨水を内部に吸い込むときに、導水口
自体は小さな孔径であるが、この導水口が下方に向け拡
開する孔形状を有する導水孔部を介して比較的大きな孔
径の通水孔部に連通しているので、表面の雨水を効率的
に裏面まで透水させることができ、雨水によって冠水す
るといったことが生じない。さらに、導水口は小さな孔
径であるから、例えば、女性のハイヒールの踵部が導水
口に引っ掛かったりするトラブルが発生するおそれがな
く、これにより、上記敷石を敷き詰めて構築した路面
は、雨天時においても快適な歩行を確保できるものとな
る。
【0009】一発明に係る敷石の作製方法は、上記発明
の敷石を作製するに際して、天然石をブロック状とした
敷石素体を形成する工程と、小径穿孔工具によって前記
敷石素体の裏面から表面に貫通するガイド孔を穿設する
工程と、形成すべき通水孔部の径と同一径を有し、且つ
先端部に逆円錐形状の切れ刃を備えた大径穿孔工具によ
って前記裏面から前記ガイド孔に沿ってこのガイド孔を
拡径するように削孔加工を進めて、前記大径穿孔工具の
先端が前記敷石素体の表面またはこれを若干通過した位
置に達した時点で前記大径穿孔工具の作動および推進動
作を停止して、前記大径穿孔工具を前記裏面側に抜脱す
る工程とを有していることを特徴としている。
【0010】この敷石の作製方法では、小径穿孔工具に
よって小径のガイド孔を穿孔したのちに、このガイド孔
に沿って大径穿孔工具を推進させながら所要径の通水孔
部を穿孔するので、天然石からなる敷石素体に割れや欠
けが発生するのを防止しながら所望の孔形状の透水孔を
穿孔することが可能となり、天然石を素材としながらも
透水性に優れた敷石を歩留り良く作製することができ
る。
【0011】他の発明に係る敷石の作製方法は、上記発
明の敷石を作製するに際して、天然石をブロック状とし
た敷石素体を形成する工程と、小径穿孔部を先端部に備
え、形成すべき通水孔部の径と同一径を有する大径穿孔
部が逆円錐形状の切れ刃部を介して前記小径穿孔部に連
設された2段テーパー穿孔工具を用いて、前記敷石素体
の裏面から表面に貫通する透水孔を穿設する工程とを有
している。
【0012】この敷石の作製方法では、2段テーパー穿
孔工具によって敷石素体に対し1回の穿孔加工を行うだ
けで、導水口、導水孔部および通水孔部が順次連通した
透水孔を形成することができ、また、先端部の小径穿孔
部で小径の孔を穿設しながら、この小径の孔を切れ刃部
と大径穿孔部とで拡径しながら所要の径に削孔していく
ので、天然石からなる敷石素体に割れや欠けが発生する
のを防止しながら所望の孔形状の透水孔を穿孔できる。
【0013】本発明の敷石の敷設方法は、路床土上にコ
ンクリート下地を設ける工程と、前記コンクリート下地
の表面に、少なくとも上半部に複数の集水孔が形成され
た排水管を配管する工程と、前記排水管の表面を含む前
記コンクリート下地の表面に透水性シートを被せたのち
に敷砂層を設ける工程と、透水性を有する敷石を前記敷
砂層の上面に敷き詰める配置で配設する工程とを備えて
いる。
【0014】この敷石の敷設方法によって構築される道
路舗装構造は、敷石内を透水したのちに敷砂層内に浸透
してコンクリート下地の表面に達した雨水が、透水性シ
ートを透過して集水孔から排水管内に集められて効率的
に排水されるので、極めて優れた排水能力を有したもの
となり、短時間での降雨量が多い場合においても、その
雨水を排水管内に効率的に集めて確実に排水することが
できる。また、コンクリート下地を設けていることによ
って路床土内に雨水が浸透しないので、路床土の土質と
は無関係に優れた排水能力を常に確保できる。さらに、
コンクリート下地の有する水の遮断機能によって敷砂層
が常に水分を含んだ状態に保持されるので、敷石が天然
石を素材として形成されたものであっても、この敷石
は、常に水分を含んだ敷砂層による冷却作用によって高
温に熱せられるのが阻止されるので、高温に熱せられて
乾燥状態になることに起因する劣化や割れの発生が効果
的に防止される。
【0015】上記発明の敷石の敷設方法において、敷砂
層の砂の少なくとも一部に高分子吸水剤を混合すること
が好ましい。これにより、高分子吸水剤は常に水分を含
浸した状態を維持するので、敷石を一層効果的に冷却す
ることができる。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好ましい実施の形
態について図面を参照しながら説明する。図1は本発明
の一実施の形態に係る敷石1を示す斜視図、図2はその
敷石1の縦断面図を示す。この敷石1は、天然石、例え
ば御影石を切り出して直方体の外形に仕上げられてお
り、図2に明示するように、表面から裏面に貫通する透
水孔2が所定の配置で多数個配設されている。透水孔2
は、表面に直径5mm程度の小さな導水口3が開口さ
れ、この導水口3から下方に向けテーパー状に拡開した
断面円錐形状の孔空間を形成する導水孔部4を有し、こ
の導水孔部4の下端の径で裏面まで貫通する通水孔部7
が設けられた形状を有している。導水孔部4の上下方向
の長さは15mm程度に設定されている。通水孔部7
は、10mm程度の直径を有して、裏面まで同一径で厚
み方向に貫通している。なお、図2では、導水口3と通
水孔部7との孔径の相違を明確に示すように誇張した図
示になっている。
【0017】上記敷石1は、素材である天然石に固有の
微妙で美しい色や模様により、自然と調和する渋い味わ
いや高級感をかもし出す路面を構築することができる。
また、この敷石1は、雨天時において、図1に明示する
ように表面に配設された多数個の導水口3から雨水を内
部に吸い込む。このとき、導水口3は小さな孔径である
が、この導水口3は円錐形状の孔空間を有する導水孔部
4を介して比較的大きな孔径の通水孔部7に連通してい
るので、表面の雨水を効率的に裏面まで透水させること
ができる。また、導水口3は直径が5mm程度の小さな
ものであるから、例えば、女性のハイヒールの踵部が導
水口3に引っ掛かったりするトラブルが発生することが
ない。これにより、この敷石1を敷き詰めて構築した路
面は、雨天時においても快適な歩行を確保できるものと
なる。
【0018】なお、上記実施の形態では、直方体の外形
を有するものを例示して説明したが、本発明は外形に限
定されるものではなく、例えば、平面視で正方形や六角
形のブロック形状を有するものであって、図2に示した
ような透水孔2を多孔に形成されていれば、上記実施の
形態と同様の効果を得ることができる敷石とすることが
できる。
【0019】つぎに、上記敷石1を作製する方法につい
て説明する。図3(a)〜(c)は、上記敷石1の作製
過程を工程順に示した縦断面図である。先ず、(a)に
示すように、天然石を所定の直方体の外形に切り出して
敷石素体8を形成し、この敷石素体8における透水孔2
を形成すべき各箇所には、形成すべき導水口3の直径
(上記実施の形態では5mm)と同一の直径を有する小
径ドリル9による穿孔加工が施される。これにより、同
図(b)に示すように、敷石素体8における透水孔2の
各形成箇所には、それぞれ小径のガイド孔10が穿設さ
れる。なお、小径ドリル9は旋盤のチャックまたはボー
ル盤の主軸などに取り付けて回転駆動されながら敷石素
体8における敷石としたときの裏面から表面に向け推進
される。
【0020】上記ガイド孔10の穿設が終了したなら
ば、(b)に示すように、その各ガイド孔10は、形成
すべき通水孔部7の直径(上記実施の形態では10m
m)と同一の直径を有する大径ドリル11による削孔加
工が施されて、同図(c)に示すように、拡径される。
このとき、大径ドリル11は、敷石素体8における大径
ドリル11の推進方向側の表面に刃先が一致した時点で
推進を停止するように精密に制御される。また、大径ド
リル11の刃先部分は、先端ののみ部11aが小径ドリ
ル9の直径と同じまたはこれよりも小さい直径を有し、
のみ部から拡開する形状に切れ刃11bが設けられてい
る。
【0021】したがって、小径ドリル9と大径ドリル1
1とによる2回の穿設工程が終了すると、図1および図
2に示した一実施の形態の敷石1を得ることができる。
すなわち、図3の作製工程を経て得られた敷石には、小
径ドリル9の穿設によるガイド孔10における敷石素体
8の表面(図の下面)の残存部分によって導水口3が形
成され、大径ドリル11の切れ刃11bによって導水孔
部4が形成され、大径ドリル9によって通水孔部7が形
成される。
【0022】また、上記作製方法では、小径ドリル9に
よって小径のガイド孔10を穿孔したのちに、このガイ
ド孔10に沿って大径ドリル11を推進させながら所要
径の通水孔部7を削孔するので、天然石からなる敷石素
体8に割れや欠けが発生するのを防止しながら所望の孔
形状の透水孔2を穿孔することが可能となり、敷石1を
歩留り良く作製することができる。また、上記小径ドリ
ル9および大径ドリル11は、例えば多軸ボール盤に同
一形状の複数本を所定の配置で取り付けることにより、
複数のガイド孔10または通水孔部7を同時に穿孔して
生産性の向上を図ることができる。
【0023】図4は敷石1を作製する他の方法を具現化
した作製過程の縦断面図である。上記敷石1の作製方法
では、小径ドリル9と大径ドリル11とによる2回の穿
設工程によって敷石素体8に透水孔2を形成したのに対
し、この作製方法では、2段テーパードリル12を用い
る1回の穿設工程で透水孔2を穿孔加工する。すなわ
ち、2段テーパードリル12は、通水孔部7を形成する
ための10mm程度の直径を有した大径ドリル部12a
と、導水口3を形成するための5mm程度の直径を有し
て先端部に設けられた小径ドリル部12bと、この小径
ドリル部12bと大径ドリル部12aとの間に介設され
た逆円錐形状を有する切れ刃部12cとを一体に備えて
いる。
【0024】したがって、上記2段テーパードリル12
を用いて敷石素体8に穿孔加工すれば、導水口3、導水
孔部4および通水孔部7が順次連通した透水孔2を1回
の穿設工程で形成することができる。この穿設工程で
は、先端部の小径ドリル部12bで直径が5mmの小径
の孔を穿設しながら、この小径の孔を切れ刃部12cと
大径ドリル部12aとで拡径しながら所要の径に削孔し
ていくので、図3の作製方法と同様に、天然石からなる
敷石素体8に割れや欠けが発生するのを防止しながら所
望の孔形状の透水孔2を穿孔できる。また、2段テーパ
ードリル12は、先端の小径ドリル部12bが敷石素体
8の表面(図の下面)から導出した時点で推進動作を停
止させればよいので、図3の作製方法における大径ドリ
ル11のような精密な作動制御を行わなくてもよい利点
がある。
【0025】図5は、本発明の敷石の敷設方法を具現化
して構築した道路舗装構造を示す縦断面図である。この
実施の形態では、図1および図2で示した一実施の形態
の敷石1を用いて構築した場合を例示してある。路床土
13上にはコンクリート下地14が設けられる。コンク
リート下地14の表面部分には、例えば、ストレーナ加
工が施された塩化ビニール管からなる直径が50mm程
度の暗渠17が、これの略下半部を埋め込む状態で配設
される。暗渠17には、少なくともコンクリート下地1
4の上方に露出した上半部に、集水孔17aが多数個形
成されている。上記暗渠17は回所升や排水路に連結す
るように配管される。
【0026】上記暗渠17の上半部表面を含むコンクリ
ート下地14の表面には、例えば、ポリエステルの長繊
維不織布からなる透水性シート18が被せられる。この
透水性シート18を被せたコンクリート下地14の表面
には敷砂層19が形成され、その敷砂層19の表面に敷
石1が敷き詰められる。ここで、敷石1の設置高さは敷
砂層19の形成厚みによって調整される。敷砂層19の
形成厚みは、通常、30mm〜40mm程度の範囲に設
定される。隣接する各敷石1の間隙部分には、目地モル
タル20が詰め込まれる。
【0027】上記道路舗装構造では、雨天時において、
雨水が敷石1の多数個の導水口3から円錐台形状の孔空
間を有する導水孔部4を介して比較的大きな孔径の通水
孔部7に吸い込まれて、敷石1の表面の雨水が効率的に
下面に透水される。さらに、敷石1内を透水した雨水
は、敷砂層19内に浸透することにより、コンクリート
下地14の表面に達したのち、不織布からなる透水性シ
ート18に対し毛細管現象によって吸水を促進されなが
ら透過して、集水孔17aから暗渠17内に集められて
排水される。
【0028】上記道路舗装構造では、舗装材としての敷
石1が天然石を素材としながらも上述したように優れた
透水性を有しており、この敷石1の下方の敷砂層19を
透過してコンクリート下地14の表面に溜まった雨水
は、暗渠17内に集められて効率的に排水される。ま
た、透水性シート18は、敷砂層19の砂が暗渠17内
に流入するのを阻止しながら毛細管現象により雨水のみ
を効果的に吸水して暗渠17内への集水を促進する。こ
れらにより、上記道路舗装構造は、極めて優れた排水能
力を有する道路を構築しており、短時間での降雨量が多
い場合においても、その雨水を暗渠17内に効率的に集
めて確実に排水することができる。
【0029】また、上記道路舗装構造では、コンクリー
ト下地14を設けていることによって路床土13内に雨
水が浸透しないので、路床土13の土質とは無関係に優
れた排水能力を常に確保できる。これに対し、従来の道
路舗装構造では、路床土13が粘質土であった場合に、
短時間での降雨量が多いときに路床土上に溜まった雨水
により路面の沈下や一部崩壊によって路面の平面度が損
なわれたり、層路盤の敷砂が流出したりといった不具合
が生じるおそれがあり、また、道路としての排水能力を
超えた雨水が溢流して舗装材が冠水したりすることがあ
り、雨天時の快適な歩行を確保できない。
【0030】また、上記道路舗装構造は、上述のように
短時間での降雨量が多い場合に優れた排水能力を発揮す
るものであるのに加えて、特に、夏期において晴天の日
が続いた場合にも、コンクリート下地14の有する水の
遮断機能によって敷砂層19が常に水分を含んだ状態に
保持される。これにより、敷石1は、水分を含んだ敷砂
層19による冷却作用によって高温に熱せられるのが阻
止される。特に、上記実施の形態の道路舗装構造では、
敷石1が天然石を素材として形成されているので、その
敷石が高温に熱せられて乾燥状態になることに起因する
劣化や割れの発生が効果的に防止される。
【0031】なお、好ましくは、図5に破線で示すよう
に、敷砂層19の高さ方向の中間部分の砂に高分子吸水
剤21を混合すれば、この高分子吸水剤21は常に水分
を含浸した状態を維持するので、敷石1を一層効果的に
冷却することができる。また、高分子吸水剤21は、敷
砂層19全体の砂に混合してもよい。
【0032】また、上記実施の形態の敷石の敷設方法に
よって構築する道路舗装構造では、敷石1として、本発
明の一実施の形態に係る天然石からなるものを用いた場
合を例示して説明しているが、上記道路舗装構造は、レ
ンガ、セラミック製またはコンクリート製の敷石であっ
ても、これら敷石が多孔性つまり透水性を有していれ
ば、上述したと同様の効果を得ることができる。
【0033】
【発明の効果】以上のように、本発明の敷石によれば、
素材である天然石に固有の微妙で美しい色や模様によ
り、自然と調和する渋い味わいや高級感をかもし出す路
面を構築することができる。また、上記敷石は、雨天時
において、表面に配設された多数個の導水口から雨水を
内部に吸い込むときに、導水口自体は小さな孔径である
が、この導水口が下方に向け拡開する孔形状を有する導
水孔部を介して比較的大きな孔径の通水孔部に連通して
いるので、表面の雨水を効率的に裏面まで透水させるこ
とができ、雨水によって冠水するといったことが生じな
い。さらに、導水口は小さな孔径であるから、例えば、
女性のハイヒールの踵部が導水口に引っ掛かったりする
トラブルが発生するおそれがなく、これにより、上記敷
石を敷き詰めて構築した路面は、雨天時においても快適
な歩行を確保できるものとなる。
【0034】また、本発明の敷石の作製方法によれば、
小径穿孔工具によって小径のガイド孔を穿孔したのち
に、このガイド孔に沿って大径穿孔工具を推進させなが
ら所要径の通水孔部を穿孔するので、天然石からなる敷
石素体に割れや欠けが発生するのを防止しながら所望の
孔形状の透水孔を穿孔することが可能となり、天然石を
素材としながらも透水性に優れた敷石を歩留り良く作製
することができる。また、2段テーパー穿孔工具によっ
て敷石素体に穿孔加工を行うようにすれば、導水口、導
水孔部および通水孔部が順次連通した透水孔を1回の穿
設工程によって能率的に形成することができ、しかも、
先端部の小径穿孔部で小径の孔を穿設しながら、この小
径の孔を切れ刃部と大径穿孔部とで拡径しながら所要の
径に削孔していくので、天然石からなる敷石素体に割れ
や欠けが発生するのを防止しながら所望の孔形状の透水
孔を穿孔できる。
【0035】また、本発明の敷石の敷設方法によれば、
この敷設方法によって構築される道路舗装構造は、敷石
内を透水したのちに敷砂層内に浸透してコンクリート下
地の表面に達した雨水が、透水性シートを透過して集水
孔から排水管内に集められて効率的に排水されるので、
極めて優れた排水能力を有したものとなり、短時間での
降雨量が多い場合においても、その雨水を排水管内に効
率的に集めて確実に排水することができる。また、コン
クリート下地を設けていることによって路床土内に雨水
が浸透しないので、路床土の土質とは無関係に優れた排
水能力を常に確保できる。さらに、コンクリート下地の
有する水の遮断機能によって敷砂層が常に水分を含んだ
状態に保持されるので、敷石が天然石を素材として形成
されたものであっても、この敷石は、常に水分を含んだ
敷砂層による冷却作用によって高温に熱せられるのが阻
止されるので、高温に熱せられて乾燥状態になることに
起因する劣化や割れの発生が効果的に防止される。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る敷石を示す斜視
図。
【図2】同上の敷石の縦断面図。
【図3】(a)〜(c)は同上の敷石の作製方法を具現
化した作製過程を工程順に示した縦断面図。
【図4】同上の敷石の他の作製方法を具現化した作製過
程を示す縦断面図。
【図5】本発明の敷石の敷設方法を具現化して構築した
道路舗装構造を示す縦断面図。
【符号の説明】
1 敷石 2 透水孔 3 導水口 4 導水孔部 7 通水孔部 8 敷石素体 9 小径ドリル(小径穿孔工具) 10 ガイド孔 11 大径ドリル(大径穿孔工具) 11b 切れ刃 12 2段テーパードリル(2段テーパー穿孔工具) 12a 大径ドリル部(大径穿孔部) 12b 小径ドリル部(小径穿孔部) 12c 切れ刃部 13 路床土 14 コンクリート下地 17 暗渠(排水管) 17a 集水孔 18 透水性シート 19 敷砂層 21 高分子吸水剤

Claims (5)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 天然石を素材としてブロック状に形成さ
    れ、 表面から裏面に向けて貫通する多数の透水孔を有し、 前記透水孔は、表面に開口した導水口と、この導水口か
    ら下方に向け拡開した孔形状を有する導水孔部と、この
    導水孔部の下端の径で裏面まで貫通した通水孔部とが連
    設されてなることを特徴とする敷石。
  2. 【請求項2】 請求項1に記載の敷石を作製する方法で
    あって、 天然石をブロック状とした敷石素体を形成する工程と、 小径穿孔工具によって前記敷石素体の裏面から表面に貫
    通するガイド孔を穿設する工程と、 形成すべき通水孔部の径と同一径を有し、且つ先端部に
    逆円錐形状の切れ刃を備えた大径穿孔工具によって前記
    裏面から前記ガイド孔に沿ってこのガイド孔を拡径する
    ように削孔加工を進めて、前記大径穿孔工具の先端が前
    記敷石素体の表面またはこれを若干通過した位置に達し
    た時点で前記大径穿孔工具の作動および推進動作を停止
    して、前記大径穿孔工具を前記裏面側に抜脱する工程と
    を有していることを特徴とする敷石の作製方法。
  3. 【請求項3】 請求項1に記載の敷石を作製する方法で
    あって、 天然石をブロック状とした敷石素体を形成する工程と、 小径穿孔部を先端部に備え、形成すべき通水孔部の径と
    同一径を有する大径穿孔部が逆円錐形状の切れ刃部を介
    して前記小径穿孔部に連設された2段テーパー穿孔工具
    を用いて、前記敷石素体の裏面から表面に貫通する透水
    孔を穿設する工程とを有していることを特徴とする敷石
    の作製方法。
  4. 【請求項4】 路床土上にコンクリート下地を設ける工
    程と、 前記コンクリート下地の表面に、少なくとも上半部に複
    数の集水孔が形成された排水管を配管する工程と、 前記排水管の表面を含む前記コンクリート下地の表面に
    透水性シートを被せたのちに敷砂層を設ける工程と、 透水性を有する敷石を前記敷砂層の上面に敷き詰める配
    置で配設する工程とを備えていることを特徴とする敷石
    の敷設方法。
  5. 【請求項5】 敷砂層の砂の少なくとも一部に高分子吸
    水剤を混合する請求項4に記載の敷石の敷設方法。
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