JP2003142805A - 配線基板の製造方法及び印刷用マスク - Google Patents
配線基板の製造方法及び印刷用マスクInfo
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- JP2003142805A JP2003142805A JP2001335015A JP2001335015A JP2003142805A JP 2003142805 A JP2003142805 A JP 2003142805A JP 2001335015 A JP2001335015 A JP 2001335015A JP 2001335015 A JP2001335015 A JP 2001335015A JP 2003142805 A JP2003142805 A JP 2003142805A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 被充填基板のスルーホール導体内に樹脂を形
成する際に、後に除去する樹脂量を抑制することができ
る配線基板の製造方法、及び、樹脂ペーストの印刷に用
いる印刷用マスクを提供すること。 【解決手段】 配線基板1の製造方法は、表面25から
貫通孔11内に樹脂ペースト27を印刷充填する樹脂印
刷工程と、これを硬化させる工程と、樹脂の一部を除去
して表面25を面一にする工程とを備える。そして、樹
脂印刷工程では、一部の隣り合う複数の貫通孔11につ
いては、表面25のうち、各孔領域31と包囲領域33
とからなる拡大領域35上にも、樹脂ペースト27を印
刷する。その他の貫通孔については、表面25のうち孔
領域31上にも、樹脂ペースト27を印刷する。
成する際に、後に除去する樹脂量を抑制することができ
る配線基板の製造方法、及び、樹脂ペーストの印刷に用
いる印刷用マスクを提供すること。 【解決手段】 配線基板1の製造方法は、表面25から
貫通孔11内に樹脂ペースト27を印刷充填する樹脂印
刷工程と、これを硬化させる工程と、樹脂の一部を除去
して表面25を面一にする工程とを備える。そして、樹
脂印刷工程では、一部の隣り合う複数の貫通孔11につ
いては、表面25のうち、各孔領域31と包囲領域33
とからなる拡大領域35上にも、樹脂ペースト27を印
刷する。その他の貫通孔については、表面25のうち孔
領域31上にも、樹脂ペースト27を印刷する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、配線基板の製造方
法及び印刷用マスクに関し、特に、スルーホール導体内
側の貫通孔に樹脂が充填された配線基板の製造方法、及
び、スルーホール導体内側の貫通孔に樹脂ペーストを印
刷充填するための印刷用マスクに関する。
法及び印刷用マスクに関し、特に、スルーホール導体内
側の貫通孔に樹脂が充填された配線基板の製造方法、及
び、スルーホール導体内側の貫通孔に樹脂ペーストを印
刷充填するための印刷用マスクに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、配線基板の表裏面や内部に形
成した各配線層を接続するため、例えばコア基板等にス
ルーホール導体を形成することが一般に行われている。
このような配線基板を製造するにあたり、スルーホール
導体の内側の貫通孔には、その上に積層する樹脂絶縁層
の平坦性を確保するため、樹脂(樹脂充填体)を充填し
ている。
成した各配線層を接続するため、例えばコア基板等にス
ルーホール導体を形成することが一般に行われている。
このような配線基板を製造するにあたり、スルーホール
導体の内側の貫通孔には、その上に積層する樹脂絶縁層
の平坦性を確保するため、樹脂(樹脂充填体)を充填し
ている。
【0003】具体的には、次のようにしてスルーホール
導体内に樹脂充填体を形成する。即ち、表裏面に開口す
る貫通孔が内側に形成されたスルーホール導体を有する
被充填基板(例えば、スルーホール導体が形成されたコ
ア基板)を用意する。そして、スルーホール導体の位置
及びその貫通孔の大きさに対応した透孔を有するマスク
を、被充填基板に位置合わせをして載置し、その上から
樹脂ペーストを印刷する。その後、印刷された樹脂ペー
ストを半硬化させ、被充填基板の表面側及び裏面側に膨
出する半硬化の樹脂を研磨除去して、表面及び裏面を平
坦化する。その後、さらに半硬化の樹脂を硬化させる。
導体内に樹脂充填体を形成する。即ち、表裏面に開口す
る貫通孔が内側に形成されたスルーホール導体を有する
被充填基板(例えば、スルーホール導体が形成されたコ
ア基板)を用意する。そして、スルーホール導体の位置
及びその貫通孔の大きさに対応した透孔を有するマスク
を、被充填基板に位置合わせをして載置し、その上から
樹脂ペーストを印刷する。その後、印刷された樹脂ペー
ストを半硬化させ、被充填基板の表面側及び裏面側に膨
出する半硬化の樹脂を研磨除去して、表面及び裏面を平
坦化する。その後、さらに半硬化の樹脂を硬化させる。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、配線基
板の高密度化の要請により、スルーホール導体の径及び
その内側の貫通孔の径が小さくなり、また、隣り合うス
ルーホール導体同士が狭ピッチで配置されるようになっ
てきた。このため、貫通孔内に樹脂ペーストを印刷した
ときに、例えば、印刷した樹脂ペーストの面が被充填基
板の表面より凹んでしまうなど、樹脂ペーストの穴埋め
が不完全になったり、樹脂ペーストの中に気泡(ボイ
ド)を含んだりすることがある。また、貫通孔ごとに樹
脂ペーストの穴埋め充填性が不均一になるなど、精度よ
く樹脂ペーストを印刷できないという問題が生じること
もある。また、貫通孔の径が小さくなり、スルーホール
導体が狭ピッチで配置されると、樹脂ペーストを印刷す
るためのマスクを精度よく位置合わせをすることが困難
となり、精度良く樹脂ペーストを印刷しにくくなる。
板の高密度化の要請により、スルーホール導体の径及び
その内側の貫通孔の径が小さくなり、また、隣り合うス
ルーホール導体同士が狭ピッチで配置されるようになっ
てきた。このため、貫通孔内に樹脂ペーストを印刷した
ときに、例えば、印刷した樹脂ペーストの面が被充填基
板の表面より凹んでしまうなど、樹脂ペーストの穴埋め
が不完全になったり、樹脂ペーストの中に気泡(ボイ
ド)を含んだりすることがある。また、貫通孔ごとに樹
脂ペーストの穴埋め充填性が不均一になるなど、精度よ
く樹脂ペーストを印刷できないという問題が生じること
もある。また、貫通孔の径が小さくなり、スルーホール
導体が狭ピッチで配置されると、樹脂ペーストを印刷す
るためのマスクを精度よく位置合わせをすることが困難
となり、精度良く樹脂ペーストを印刷しにくくなる。
【0005】これに対し、上記の問題が生じやすい貫通
孔については、隣り合う複数の貫通孔をまたがるように
して、樹脂ペーストを印刷する方法が考えられる。即
ち、本来の目的である貫通孔に樹脂ペーストを充填する
だけでなく、被充填基板の表面のうち、貫通孔上及び隣
り合う貫通孔の間の領域上にも樹脂ペーストを印刷する
方法である。具体例として、図10及び図11に、隣り
合う2つの貫通孔105に、貫通孔105をまたがるよ
うにして樹脂ペースト111を印刷した様子を示す。図
10は、表面103と図示しない裏面との間を貫通し、
内側に貫通孔105を有するスルーホール導体107が
複数形成された被充填基板101の部分拡大断面図であ
り、図11は表面103から見た被充填基板101の部
分拡大平面図である。このように印刷すると、樹脂ペー
スト111の貫通孔105への穴埋めが不完全になった
り、樹脂ペースト111に気泡を含んだりすることが少
なくなる。また、樹脂ペースト111の各貫通孔105
への穴埋め充填性をより均一にすることができる。
孔については、隣り合う複数の貫通孔をまたがるように
して、樹脂ペーストを印刷する方法が考えられる。即
ち、本来の目的である貫通孔に樹脂ペーストを充填する
だけでなく、被充填基板の表面のうち、貫通孔上及び隣
り合う貫通孔の間の領域上にも樹脂ペーストを印刷する
方法である。具体例として、図10及び図11に、隣り
合う2つの貫通孔105に、貫通孔105をまたがるよ
うにして樹脂ペースト111を印刷した様子を示す。図
10は、表面103と図示しない裏面との間を貫通し、
内側に貫通孔105を有するスルーホール導体107が
複数形成された被充填基板101の部分拡大断面図であ
り、図11は表面103から見た被充填基板101の部
分拡大平面図である。このように印刷すると、樹脂ペー
スト111の貫通孔105への穴埋めが不完全になった
り、樹脂ペースト111に気泡を含んだりすることが少
なくなる。また、樹脂ペースト111の各貫通孔105
への穴埋め充填性をより均一にすることができる。
【0006】しかし、被充填基板101の表面103に
印刷する樹脂ペースト111の量が多くなると、被充填
基板101の表面に多くの樹脂が残ることになる。この
ため、樹脂ペースト111を半硬化させた後、表面10
3から膨出する半硬化の樹脂を研磨するときに、多量の
樹脂を研磨除去する必要が生じる。
印刷する樹脂ペースト111の量が多くなると、被充填
基板101の表面に多くの樹脂が残ることになる。この
ため、樹脂ペースト111を半硬化させた後、表面10
3から膨出する半硬化の樹脂を研磨するときに、多量の
樹脂を研磨除去する必要が生じる。
【0007】本発明はかかる現状に鑑みてなされたもの
であって、表裏面に開口するスルーホール導体を有する
被充填基板について、スルーホール導体内側の貫通孔に
樹脂(樹脂充填体)を形成する際に、後に除去しなけれ
ばならない樹脂の量を抑制することができる配線基板の
製造方法、及び、樹脂ペーストの印刷に用いる印刷用マ
スクを提供することを目的とする。
であって、表裏面に開口するスルーホール導体を有する
被充填基板について、スルーホール導体内側の貫通孔に
樹脂(樹脂充填体)を形成する際に、後に除去しなけれ
ばならない樹脂の量を抑制することができる配線基板の
製造方法、及び、樹脂ペーストの印刷に用いる印刷用マ
スクを提供することを目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段、作用及び効果】その解決
手段は、表面と裏面とを有する略板形状であり、上記表
面と裏面との間を貫通し内側に貫通孔を有するスルーホ
ール導体を複数備える被充填基板について、上記表面か
ら上記貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填する樹脂印刷
工程と、上記樹脂ペーストを硬化させる樹脂硬化工程
と、硬化した樹脂のうち上記表面より膨出する樹脂を除
去して、上記表面を面一にする除去工程と、を備える配
線基板の製造方法であって、上記樹脂印刷工程では、上
記貫通孔の中から選択した一部の隣り合う複数の貫通孔
については、上記表面のうち、上記貫通孔上及びその開
口縁近傍からなる孔領域のいずれもと、上記孔領域の周
縁の一部、及び、隣り合う上記孔領域に外側から接する
接線よりも内側に引き下がった複数の外形線、によって
囲まれた包囲領域と、からなる拡大領域上にも上記樹脂
ペーストを印刷し、上記貫通孔のうち他の各貫通孔につ
いては、上記表面のうち上記孔領域上にもそれぞれ上記
樹脂ペーストを印刷する配線基板の製造方法である。
手段は、表面と裏面とを有する略板形状であり、上記表
面と裏面との間を貫通し内側に貫通孔を有するスルーホ
ール導体を複数備える被充填基板について、上記表面か
ら上記貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填する樹脂印刷
工程と、上記樹脂ペーストを硬化させる樹脂硬化工程
と、硬化した樹脂のうち上記表面より膨出する樹脂を除
去して、上記表面を面一にする除去工程と、を備える配
線基板の製造方法であって、上記樹脂印刷工程では、上
記貫通孔の中から選択した一部の隣り合う複数の貫通孔
については、上記表面のうち、上記貫通孔上及びその開
口縁近傍からなる孔領域のいずれもと、上記孔領域の周
縁の一部、及び、隣り合う上記孔領域に外側から接する
接線よりも内側に引き下がった複数の外形線、によって
囲まれた包囲領域と、からなる拡大領域上にも上記樹脂
ペーストを印刷し、上記貫通孔のうち他の各貫通孔につ
いては、上記表面のうち上記孔領域上にもそれぞれ上記
樹脂ペーストを印刷する配線基板の製造方法である。
【0009】本発明によれば、複数のスルーホール導体
を備える被充填基板について、スルーホール導体内側の
貫通孔に樹脂ペーストを印刷する際には、各貫通孔内に
樹脂ペーストを印刷充填するだけでなく、被充填基板の
表面のうち特定の領域(拡大領域あるいは孔領域)上に
も樹脂ペーストを印刷する。
を備える被充填基板について、スルーホール導体内側の
貫通孔に樹脂ペーストを印刷する際には、各貫通孔内に
樹脂ペーストを印刷充填するだけでなく、被充填基板の
表面のうち特定の領域(拡大領域あるいは孔領域)上に
も樹脂ペーストを印刷する。
【0010】まず先に、被充填基板に形成された貫通孔
の中から選択した一部の複数の貫通孔以外の貫通孔につ
いて説明すると、これらの貫通孔については、被充填基
板の表面のうち、貫通孔上及びその開口縁近傍からなる
孔領域上にも、それぞれ樹脂ペーストを印刷する。孔領
域は、端的に言えば、貫通孔の開口全体を含み、それよ
りもやや大きい領域である。従って、貫通孔の開口全体
を完全に覆い隠すように、被充填基板の表面にも樹脂ペ
ーストを印刷することになる。
の中から選択した一部の複数の貫通孔以外の貫通孔につ
いて説明すると、これらの貫通孔については、被充填基
板の表面のうち、貫通孔上及びその開口縁近傍からなる
孔領域上にも、それぞれ樹脂ペーストを印刷する。孔領
域は、端的に言えば、貫通孔の開口全体を含み、それよ
りもやや大きい領域である。従って、貫通孔の開口全体
を完全に覆い隠すように、被充填基板の表面にも樹脂ペ
ーストを印刷することになる。
【0011】このように樹脂ペーストを印刷すると、樹
脂ペーストを硬化させたときに樹脂ペーストが被充填基
板の表面に沿って濡れ拡がり、貫通孔内の樹脂量が減少
して凹む、いわゆるブリードアウトを防止することがで
きる。また、樹脂ペーストに硬化収縮がある場合でも、
それによる樹脂の表面の凹みを防止することができる。
このため、その後除去工程で被充填基板の表面から膨出
した樹脂を除去すれば、表面を面一にすることができ
る。よって、このような基板にさらに樹脂絶縁層を積層
すれば、その樹脂絶縁層の表面も平坦に形成することが
できる。
脂ペーストを硬化させたときに樹脂ペーストが被充填基
板の表面に沿って濡れ拡がり、貫通孔内の樹脂量が減少
して凹む、いわゆるブリードアウトを防止することがで
きる。また、樹脂ペーストに硬化収縮がある場合でも、
それによる樹脂の表面の凹みを防止することができる。
このため、その後除去工程で被充填基板の表面から膨出
した樹脂を除去すれば、表面を面一にすることができ
る。よって、このような基板にさらに樹脂絶縁層を積層
すれば、その樹脂絶縁層の表面も平坦に形成することが
できる。
【0012】次に、各貫通孔の中から選択した一部の隣
り合う複数の貫通孔に、樹脂ペーストを印刷する場合に
ついて説明する。これらの選択した貫通孔については、
上述した孔領域のいずれもと、孔領域の周縁の一部、及
び、隣り合う孔領域に外側から接する接線よりも内側に
引き下がった複数の外形線、によって囲まれた包囲領域
と、からなる拡大領域上にも、上記樹脂ペーストを印刷
する。拡大領域は、該当する貫通孔についての孔領域を
すべて含む上、孔領域の周縁の一部と外形線とによって
囲まれた包囲領域をも含む広い領域である。従って、該
当する各貫通孔の開口全体を完全に覆い隠すようにした
上、その付近の部分にも樹脂ペーストが載るように、被
充填基板の表面に樹脂ペーストを印刷することになる。
り合う複数の貫通孔に、樹脂ペーストを印刷する場合に
ついて説明する。これらの選択した貫通孔については、
上述した孔領域のいずれもと、孔領域の周縁の一部、及
び、隣り合う孔領域に外側から接する接線よりも内側に
引き下がった複数の外形線、によって囲まれた包囲領域
と、からなる拡大領域上にも、上記樹脂ペーストを印刷
する。拡大領域は、該当する貫通孔についての孔領域を
すべて含む上、孔領域の周縁の一部と外形線とによって
囲まれた包囲領域をも含む広い領域である。従って、該
当する各貫通孔の開口全体を完全に覆い隠すようにした
上、その付近の部分にも樹脂ペーストが載るように、被
充填基板の表面に樹脂ペーストを印刷することになる。
【0013】このように樹脂ペーストを印刷すると、上
述したように、ブリードアウトを防止することができ、
また、硬化収縮による樹脂の表面の凹みも防止すること
ができる。このため、その後除去工程で被充填基板の表
面から膨出した樹脂を除去すれば、表面を面一にするこ
とができる。よって、このような基板にさらに樹脂絶縁
層を積層すれば、その樹脂絶縁層の表面も平坦に形成す
ることができる。さらに、各貫通孔の開口全体を完全に
覆い隠すようにした上、その付近の部分にも樹脂ペース
トが載るように印刷しているので、各貫通孔内を樹脂ペ
ーストで確実にかつ均一に穴埋め充填することができ、
また、樹脂ペーストに気泡が生じにくくなる。またさら
に、孔領域の周縁の一部と隣り合う孔領域に外側から接
する接線よりも内側に引き下がった外形線により囲まれ
た包囲領域に樹脂ペーストを印刷しているので、孔領域
の周縁の一部と隣り合う孔領域に外側から接する接線に
より囲まれた領域に樹脂ペーストを印刷する場合より
も、樹脂ペーストの印刷量が少なくなる。その結果、被
充填基板の表面に残る樹脂が比較的少なくなるため、こ
の樹脂の除去が容易になる。
述したように、ブリードアウトを防止することができ、
また、硬化収縮による樹脂の表面の凹みも防止すること
ができる。このため、その後除去工程で被充填基板の表
面から膨出した樹脂を除去すれば、表面を面一にするこ
とができる。よって、このような基板にさらに樹脂絶縁
層を積層すれば、その樹脂絶縁層の表面も平坦に形成す
ることができる。さらに、各貫通孔の開口全体を完全に
覆い隠すようにした上、その付近の部分にも樹脂ペース
トが載るように印刷しているので、各貫通孔内を樹脂ペ
ーストで確実にかつ均一に穴埋め充填することができ、
また、樹脂ペーストに気泡が生じにくくなる。またさら
に、孔領域の周縁の一部と隣り合う孔領域に外側から接
する接線よりも内側に引き下がった外形線により囲まれ
た包囲領域に樹脂ペーストを印刷しているので、孔領域
の周縁の一部と隣り合う孔領域に外側から接する接線に
より囲まれた領域に樹脂ペーストを印刷する場合より
も、樹脂ペーストの印刷量が少なくなる。その結果、被
充填基板の表面に残る樹脂が比較的少なくなるため、こ
の樹脂の除去が容易になる。
【0014】ここで、被充填基板は、その表面と裏面と
の間を貫通し内側に貫通孔を備えるスルーホール導体が
形成されたものであればよく、従って、絶縁層が単数層
であるものの他、複数層積層してあるものでもよい。ま
た、被充填基板の表面については、表面全体が金属層で
覆われていてもよいし、予め表面に配線層等が形成され
ていてもよい。さらに、被充填基板の内部に配線層が形
成されていてもよい。
の間を貫通し内側に貫通孔を備えるスルーホール導体が
形成されたものであればよく、従って、絶縁層が単数層
であるものの他、複数層積層してあるものでもよい。ま
た、被充填基板の表面については、表面全体が金属層で
覆われていてもよいし、予め表面に配線層等が形成され
ていてもよい。さらに、被充填基板の内部に配線層が形
成されていてもよい。
【0015】樹脂印刷工程は、上述した拡大領域や孔領
域に対応した透孔を有するマスクを用意し、これを被充
填基板上に位置合わせをして戴置して、その上から樹脂
ペーストを印刷するのが好ましい。このようにマスクを
用いることで、樹脂ペーストの印刷が容易にできるから
である。樹脂ペーストは、貫通孔内を穴埋め充填できる
ものであればよいが、被充填基板の熱膨張率と同程度の
熱膨張率であるものが好ましい。熱応力の発生を少なく
できるからである。また、前述したように樹脂硬化工程
の際、貫通孔内の樹脂の表面が、被充填基板の表面より
も凹むのを抑制するために、硬化収縮の少ないものが良
く、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂
などから適宜選択すればよい。また、これらの樹脂にシ
リカ、アルミナ等の無機粉末を混入させてもよく、更に
はCu粉末、Ag粉末等の導電粉末を含有させて、電解
メッキ被着性や導電性を付与したものであってもよい。
域に対応した透孔を有するマスクを用意し、これを被充
填基板上に位置合わせをして戴置して、その上から樹脂
ペーストを印刷するのが好ましい。このようにマスクを
用いることで、樹脂ペーストの印刷が容易にできるから
である。樹脂ペーストは、貫通孔内を穴埋め充填できる
ものであればよいが、被充填基板の熱膨張率と同程度の
熱膨張率であるものが好ましい。熱応力の発生を少なく
できるからである。また、前述したように樹脂硬化工程
の際、貫通孔内の樹脂の表面が、被充填基板の表面より
も凹むのを抑制するために、硬化収縮の少ないものが良
く、例えば、エポキシ樹脂、ポリイミド樹脂、BT樹脂
などから適宜選択すればよい。また、これらの樹脂にシ
リカ、アルミナ等の無機粉末を混入させてもよく、更に
はCu粉末、Ag粉末等の導電粉末を含有させて、電解
メッキ被着性や導電性を付与したものであってもよい。
【0016】除去工程後は、基板に樹脂絶縁層を積層
し、さらにその上に配線層を形成するなど、必要に応じ
て複数の層を積層して配線基板を製造する。なお、表面
全面が金属層で覆われた被充填基板を用いる場合には、
除去工程後、エッチング法などによって表面に配線層を
形成した後に、また、予め表面に配線層等が形成された
被充填基板を用いる場合には、除去工程の後に、それぞ
れ次の樹脂絶縁層の積層を行う。
し、さらにその上に配線層を形成するなど、必要に応じ
て複数の層を積層して配線基板を製造する。なお、表面
全面が金属層で覆われた被充填基板を用いる場合には、
除去工程後、エッチング法などによって表面に配線層を
形成した後に、また、予め表面に配線層等が形成された
被充填基板を用いる場合には、除去工程の後に、それぞ
れ次の樹脂絶縁層の積層を行う。
【0017】さらに、上記の配線基板の製造方法であっ
て、前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、前記表面から
見て、上記貫通孔が密に存在する部分の貫通孔である配
線基板の製造方法とすると良い。
て、前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、前記表面から
見て、上記貫通孔が密に存在する部分の貫通孔である配
線基板の製造方法とすると良い。
【0018】周囲よりも貫通孔が密に存在する部分につ
いては、貫通孔内と孔領域上とに樹脂ペーストを印刷す
るだけでは、特に、貫通孔への樹脂ペーストの穴埋め充
填が不完全になったり、樹脂ペースト内に気泡(ボイ
ド)を含んだりしやすい。また、特に、各貫通孔への樹
脂ペーストの穴埋め充填が不均一なりやすい。これら
は、貫通孔内への樹脂ペーストの供給不足などにより発
生する。これに対し、本発明では、貫通孔が密に存在す
る部分の貫通孔を、貫通孔の中から選択した一部の隣り
合う複数の貫通孔とし、各貫通孔内に樹脂ペーストを印
刷充填すると共に、前述した拡大領域上にも樹脂ペース
トを印刷する。従って、各貫通孔内を樹脂ペーストで確
実にかつ均一に穴埋め充填することができ、また、樹脂
ペーストに気泡が生じるのを防止することができる。一
方、孔領域と包囲領域からなる拡大領域に樹脂ペースト
を印刷するので、表面に印刷される樹脂ペースト量が比
較的少なくて済む。このため、硬化後表面に残る樹脂も
比較的少なくなり、この樹脂の除去が容易になる。
いては、貫通孔内と孔領域上とに樹脂ペーストを印刷す
るだけでは、特に、貫通孔への樹脂ペーストの穴埋め充
填が不完全になったり、樹脂ペースト内に気泡(ボイ
ド)を含んだりしやすい。また、特に、各貫通孔への樹
脂ペーストの穴埋め充填が不均一なりやすい。これら
は、貫通孔内への樹脂ペーストの供給不足などにより発
生する。これに対し、本発明では、貫通孔が密に存在す
る部分の貫通孔を、貫通孔の中から選択した一部の隣り
合う複数の貫通孔とし、各貫通孔内に樹脂ペーストを印
刷充填すると共に、前述した拡大領域上にも樹脂ペース
トを印刷する。従って、各貫通孔内を樹脂ペーストで確
実にかつ均一に穴埋め充填することができ、また、樹脂
ペーストに気泡が生じるのを防止することができる。一
方、孔領域と包囲領域からなる拡大領域に樹脂ペースト
を印刷するので、表面に印刷される樹脂ペースト量が比
較的少なくて済む。このため、硬化後表面に残る樹脂も
比較的少なくなり、この樹脂の除去が容易になる。
【0019】さらに、前記の配線基板の製造方法であっ
て、前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、隣り合う貫通
孔の間隔が所定値以下に配置された複数の貫通孔である
配線基板の製造方法とすると良い。
て、前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、隣り合う貫通
孔の間隔が所定値以下に配置された複数の貫通孔である
配線基板の製造方法とすると良い。
【0020】隣り合う貫通孔の間隔が所定値以下に配置
された複数の貫通孔については、貫通孔内と孔領域上と
に樹脂ペーストを印刷するだけでは、特に、貫通孔への
樹脂ペーストの穴埋め充填が不完全になったり、樹脂ペ
ースト内に気泡(ボイド)を含んだりしやすい。また、
特に、各貫通孔への樹脂ペーストの穴埋め充填が不均一
なりやすい。これに対し、本発明では、隣り合う貫通孔
の間隔が所定値以下に配置された複数の貫通孔を、貫通
孔の中から選択した一部の隣り合う複数の貫通孔とし、
各貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填すると共に、前述
した拡大領域上にも樹脂ペーストを印刷する。従って、
各貫通孔内を樹脂ペーストで確実にかつ均一に穴埋め充
填することができ、また、樹脂ペーストに気泡が生じる
のを防止することができる。一方、孔領域と包囲領域か
らなる拡大領域に樹脂ペーストを印刷するので、表面に
印刷される樹脂ペースト量が比較的少なくて済む。この
ため、硬化後表面に残る樹脂も比較的少なくなり、この
樹脂の除去が容易になる。
された複数の貫通孔については、貫通孔内と孔領域上と
に樹脂ペーストを印刷するだけでは、特に、貫通孔への
樹脂ペーストの穴埋め充填が不完全になったり、樹脂ペ
ースト内に気泡(ボイド)を含んだりしやすい。また、
特に、各貫通孔への樹脂ペーストの穴埋め充填が不均一
なりやすい。これに対し、本発明では、隣り合う貫通孔
の間隔が所定値以下に配置された複数の貫通孔を、貫通
孔の中から選択した一部の隣り合う複数の貫通孔とし、
各貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填すると共に、前述
した拡大領域上にも樹脂ペーストを印刷する。従って、
各貫通孔内を樹脂ペーストで確実にかつ均一に穴埋め充
填することができ、また、樹脂ペーストに気泡が生じる
のを防止することができる。一方、孔領域と包囲領域か
らなる拡大領域に樹脂ペーストを印刷するので、表面に
印刷される樹脂ペースト量が比較的少なくて済む。この
ため、硬化後表面に残る樹脂も比較的少なくなり、この
樹脂の除去が容易になる。
【0021】また、他の解決手段は、表面と裏面とを有
する略板形状であり、上記表面と裏面との間を貫通し内
側に貫通孔を有するスルーホール導体を複数備える被充
填基板について、上記貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充
填するための印刷用マスクであって、上記表面のうち、
上記貫通孔上及びその開口縁近傍からなる孔領域に対応
する形状を有する第1透孔、並びに、上記表面のうち、
複数の上記孔領域と、上記孔領域の周縁の一部、及び、
上記孔領域に外側から接する接線よりも内側に引き下が
った複数の外形線、によって囲まれた包囲領域と、から
なる拡大領域に対応する形状を有する第2透孔、を備え
る印刷用マスクである。
する略板形状であり、上記表面と裏面との間を貫通し内
側に貫通孔を有するスルーホール導体を複数備える被充
填基板について、上記貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充
填するための印刷用マスクであって、上記表面のうち、
上記貫通孔上及びその開口縁近傍からなる孔領域に対応
する形状を有する第1透孔、並びに、上記表面のうち、
複数の上記孔領域と、上記孔領域の周縁の一部、及び、
上記孔領域に外側から接する接線よりも内側に引き下が
った複数の外形線、によって囲まれた包囲領域と、から
なる拡大領域に対応する形状を有する第2透孔、を備え
る印刷用マスクである。
【0022】本発明のマスクを利用すれば、複数のスル
ーホール導体を備える被充填基板について、スルーホー
ル導体内側の貫通孔に樹脂ペーストを印刷する際に、各
貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填するだけでなく、被
充填基板の表面のうち特定の領域(拡大領域あるいは孔
領域)上にも樹脂ペーストを印刷することができる。具
体的には、ある貫通孔については、被充填基板の表面の
うち、貫通孔上及びその開口縁近傍からなる孔領域上に
も樹脂ペーストを印刷することができる。従って、この
貫通孔について、ブリードアウトや硬化収縮による樹脂
表面の凹みを防止することができる。このため、その後
除去工程で被充填基板の表面から膨出した樹脂を除去す
れば、表面を面一にすることができる。よって、このよ
うな基板にさらに樹脂絶縁層を積層すれば、その樹脂絶
縁層の表面も平坦に形成することができる。
ーホール導体を備える被充填基板について、スルーホー
ル導体内側の貫通孔に樹脂ペーストを印刷する際に、各
貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填するだけでなく、被
充填基板の表面のうち特定の領域(拡大領域あるいは孔
領域)上にも樹脂ペーストを印刷することができる。具
体的には、ある貫通孔については、被充填基板の表面の
うち、貫通孔上及びその開口縁近傍からなる孔領域上に
も樹脂ペーストを印刷することができる。従って、この
貫通孔について、ブリードアウトや硬化収縮による樹脂
表面の凹みを防止することができる。このため、その後
除去工程で被充填基板の表面から膨出した樹脂を除去す
れば、表面を面一にすることができる。よって、このよ
うな基板にさらに樹脂絶縁層を積層すれば、その樹脂絶
縁層の表面も平坦に形成することができる。
【0023】一方、ある複数の貫通孔については、各孔
領域と、孔領域の周縁の一部及び孔領域に外側から接す
る接線よりも内側に引き下がった複数の外形線によって
囲まれた包囲領域と、からなる拡大領域上にも、樹脂ペ
ーストを印刷することができる。従って、これらの貫通
孔については、ブリードアウトや硬化収縮による樹脂表
面の凹みを防止することができるだけでなく、各貫通孔
内を樹脂ペーストで確実にかつ均一に穴埋め充填するこ
とができ、また、樹脂ペースト内に気泡が生じるのを防
止することができる。さらに、被充填基板の表面に残る
樹脂を比較的少なくすることができるため、この樹脂の
除去が容易になる。
領域と、孔領域の周縁の一部及び孔領域に外側から接す
る接線よりも内側に引き下がった複数の外形線によって
囲まれた包囲領域と、からなる拡大領域上にも、樹脂ペ
ーストを印刷することができる。従って、これらの貫通
孔については、ブリードアウトや硬化収縮による樹脂表
面の凹みを防止することができるだけでなく、各貫通孔
内を樹脂ペーストで確実にかつ均一に穴埋め充填するこ
とができ、また、樹脂ペースト内に気泡が生じるのを防
止することができる。さらに、被充填基板の表面に残る
樹脂を比較的少なくすることができるため、この樹脂の
除去が容易になる。
【0024】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照しつつ説明する。本実施形態1で製造する配線
基板1について、図1に部分拡大断面図を示す。この配
線基板1は、主面3と図示しない裏面とを有する略矩形
の略板形状である。その中心には、ガラス繊維布にエポ
キシ樹脂を含浸させた複合材からなる略板形状のコア基
板(樹脂絶縁層)5を備える。そして、その両面には、
エポキシ樹脂等からなるソルダーレジスト層(樹脂絶縁
層)7がそれぞれ積層されている。
面を参照しつつ説明する。本実施形態1で製造する配線
基板1について、図1に部分拡大断面図を示す。この配
線基板1は、主面3と図示しない裏面とを有する略矩形
の略板形状である。その中心には、ガラス繊維布にエポ
キシ樹脂を含浸させた複合材からなる略板形状のコア基
板(樹脂絶縁層)5を備える。そして、その両面には、
エポキシ樹脂等からなるソルダーレジスト層(樹脂絶縁
層)7がそれぞれ積層されている。
【0025】このうちコア基板5には、これを貫通する
直径約300μmのスルーホール9が所定の位置に複数
形成され、それらの内周面には、略筒状で内側に直径約
250μmの貫通孔11を有する厚さ約25μmのスル
ーホール導体13がそれぞれ形成されている。そして、
各スルーホール導体13内には、エポキシ樹脂等からな
る略円柱形状の樹脂充填体15が充填されている。一
方、ソルダーレジスト層7には、これを貫通するパッド
用開口17が所定の位置に複数形成されている。
直径約300μmのスルーホール9が所定の位置に複数
形成され、それらの内周面には、略筒状で内側に直径約
250μmの貫通孔11を有する厚さ約25μmのスル
ーホール導体13がそれぞれ形成されている。そして、
各スルーホール導体13内には、エポキシ樹脂等からな
る略円柱形状の樹脂充填体15が充填されている。一
方、ソルダーレジスト層7には、これを貫通するパッド
用開口17が所定の位置に複数形成されている。
【0026】コア基板5とソルダーレジスト層7との層
間には、配線やパッド等の所定パターンの配線層19が
形成されている。配線層19の一部は、コア基板5に形
成されたスルーホール導体13と接続している。また、
配線層19のうちパッド19pは、この配線基板1にI
Cチップなどの電子部品を搭載するため、ソルダーレジ
スト層7のパッド用開口17内に露出している。なお、
このパッド19pの表面には、酸化防止のため、Niメ
ッキ層が形成され、さらにその表面にはAuメッキ層が
形成されている(図示しない)。
間には、配線やパッド等の所定パターンの配線層19が
形成されている。配線層19の一部は、コア基板5に形
成されたスルーホール導体13と接続している。また、
配線層19のうちパッド19pは、この配線基板1にI
Cチップなどの電子部品を搭載するため、ソルダーレジ
スト層7のパッド用開口17内に露出している。なお、
このパッド19pの表面には、酸化防止のため、Niメ
ッキ層が形成され、さらにその表面にはAuメッキ層が
形成されている(図示しない)。
【0027】このような配線基板1は、次のようにして
製造する。即ち、まず、コア基板5の両面にCu箔が張
られた略板形状の両面銅張のコア基板5を用意し、ドリ
ルにより直径約300μmのスルーホール9を所定の位
置に複数穿孔する(図2参照)。次に、このコア基板5
に無電解Cuメッキ及び電解Cuメッキを順次施し、コ
ア基板5の表裏面の略全面にCuメッキ層を加え、銅箔
とCuメッキ層とからなる導体層23を形成する。また
これと共に、スルーホール9の内周面に、略筒状で内側
に直径約250μmの貫通孔11を有する厚さ約25μ
mのスルーホール導体13を形成する。
製造する。即ち、まず、コア基板5の両面にCu箔が張
られた略板形状の両面銅張のコア基板5を用意し、ドリ
ルにより直径約300μmのスルーホール9を所定の位
置に複数穿孔する(図2参照)。次に、このコア基板5
に無電解Cuメッキ及び電解Cuメッキを順次施し、コ
ア基板5の表裏面の略全面にCuメッキ層を加え、銅箔
とCuメッキ層とからなる導体層23を形成する。また
これと共に、スルーホール9の内周面に、略筒状で内側
に直径約250μmの貫通孔11を有する厚さ約25μ
mのスルーホール導体13を形成する。
【0028】この状態の基板が、本発明でいう被充填基
板21に該当する。図2は、この被充填基板21の部分
拡大断面図を示し、図3は、この被充填基板21を表面
25側から見た部分拡大平面図を示す。これらの図から
判るように、被充填基板21には、スルーホール導体1
3が密に存在する部分もあれば、粗に存在する部分もあ
る。隣り合う貫通孔11同士が最も近づいているもので
は、それらの間隔が約670μmと非常に狭い。以下、
この被充填基板21に基づいて、配線基板1を製造して
いく。
板21に該当する。図2は、この被充填基板21の部分
拡大断面図を示し、図3は、この被充填基板21を表面
25側から見た部分拡大平面図を示す。これらの図から
判るように、被充填基板21には、スルーホール導体1
3が密に存在する部分もあれば、粗に存在する部分もあ
る。隣り合う貫通孔11同士が最も近づいているもので
は、それらの間隔が約670μmと非常に狭い。以下、
この被充填基板21に基づいて、配線基板1を製造して
いく。
【0029】樹脂印刷工程において、図4及び図5に示
すように、スルーホール導体13の貫通孔11に、エポ
キシ樹脂等からなり22〜23℃における粘度が約15
00Pa・sの樹脂ペースト27を印刷充填する。また
これと共に、被充填基板21の表面25のうち、貫通孔
11付近の特定の領域上にも樹脂ペースト27を印刷す
る。
すように、スルーホール導体13の貫通孔11に、エポ
キシ樹脂等からなり22〜23℃における粘度が約15
00Pa・sの樹脂ペースト27を印刷充填する。また
これと共に、被充填基板21の表面25のうち、貫通孔
11付近の特定の領域上にも樹脂ペースト27を印刷す
る。
【0030】具体的には、この樹脂印刷工程は、印刷用
マスク51を用いて行う。図6は、その印刷用マスク5
1の平面図を示す。この印刷用マスク51は、ステンレ
ス製のメタルマスクであり、厚さ約150μmの略板形
状である。印刷用マスク51には、樹脂ペースト27を
被充填基板21に印刷するために、複数の第1透孔53
及び第2透孔55が形成されている。第1透孔53は、
被充填基板21の表面25のうち、貫通孔11上及びそ
の開口縁近傍からなる孔領域31に対応する形状である
(図7も参照)。いずれの第1透孔53も同形状(円形
状)である。一方、第2透孔55は、複数の貫通孔11
についての孔領域31と、孔領域31の周縁の一部31
s、及び、孔領域31に外側から接する接線37よりも
内側に引き下がった複数の外形線39、によって囲まれ
た包囲領域33とからなる拡大領域35に対応する形状
である(図7及び図8も参照)。第2透孔55は、第1
透孔53とは異なり、様々な形状のものが存在する。
マスク51を用いて行う。図6は、その印刷用マスク5
1の平面図を示す。この印刷用マスク51は、ステンレ
ス製のメタルマスクであり、厚さ約150μmの略板形
状である。印刷用マスク51には、樹脂ペースト27を
被充填基板21に印刷するために、複数の第1透孔53
及び第2透孔55が形成されている。第1透孔53は、
被充填基板21の表面25のうち、貫通孔11上及びそ
の開口縁近傍からなる孔領域31に対応する形状である
(図7も参照)。いずれの第1透孔53も同形状(円形
状)である。一方、第2透孔55は、複数の貫通孔11
についての孔領域31と、孔領域31の周縁の一部31
s、及び、孔領域31に外側から接する接線37よりも
内側に引き下がった複数の外形線39、によって囲まれ
た包囲領域33とからなる拡大領域35に対応する形状
である(図7及び図8も参照)。第2透孔55は、第1
透孔53とは異なり、様々な形状のものが存在する。
【0031】樹脂ペースト27を印刷するにあたり、ま
ず、被充填基板21の表面25に印刷用マスク51を位
置合わせをして載置する。そして、スキージ等を用い
て、印刷マスク51の上から樹脂ペースト27を印刷し
ていく。このようにすれば、各貫通孔11内に樹脂ペー
ストが印刷充填されるだけでなく、被充填基板21の表
面25のうち特定の領域(孔領域31及び拡大領域3
3)上にも樹脂ペースト27が印刷される。
ず、被充填基板21の表面25に印刷用マスク51を位
置合わせをして載置する。そして、スキージ等を用い
て、印刷マスク51の上から樹脂ペースト27を印刷し
ていく。このようにすれば、各貫通孔11内に樹脂ペー
ストが印刷充填されるだけでなく、被充填基板21の表
面25のうち特定の領域(孔領域31及び拡大領域3
3)上にも樹脂ペースト27が印刷される。
【0032】具体的に説明すると、貫通孔11が粗に存
在する部分の各貫通孔11、あるいは、隣り合う貫通孔
11同士の間隔が所定値(本実施形態では約700μ
m)よりも広く配置された各貫通孔11については、各
貫通孔11内に樹脂ペースト27が印刷充填される他、
被充填基板21の表面25のうち、貫通孔11上及びそ
の開口縁近傍からなる各孔領域31上にも、樹脂ペース
ト27が印刷される(図4、図5及び図7参照)。つま
り、貫通孔11の開口全体を完全に覆い隠すように、被
充填基板21の表面25にも樹脂ペースト27が印刷さ
れる。
在する部分の各貫通孔11、あるいは、隣り合う貫通孔
11同士の間隔が所定値(本実施形態では約700μ
m)よりも広く配置された各貫通孔11については、各
貫通孔11内に樹脂ペースト27が印刷充填される他、
被充填基板21の表面25のうち、貫通孔11上及びそ
の開口縁近傍からなる各孔領域31上にも、樹脂ペース
ト27が印刷される(図4、図5及び図7参照)。つま
り、貫通孔11の開口全体を完全に覆い隠すように、被
充填基板21の表面25にも樹脂ペースト27が印刷さ
れる。
【0033】一方、貫通孔11が密に存在する部分の複
数の貫通孔11、あるいは、隣り合う貫通孔11同士の
間隔が所定値(本実施形態では約700μm)以下に配
置された複数の貫通孔11については、各貫通孔11内
に樹脂ペースト27が印刷充填される他、被充填基板2
1の表面25のうち、孔領域31のいずれもと、孔領域
31の周縁の一部31s、及び、隣り合う孔領域31に
外側から接する接線37よりも内側に引き下がった複数
の外形線39、によって囲まれた包囲領域33とからな
る拡大領域35上にも、樹脂ペーストが印刷される(図
4、図5、図7及び図8参照)。つまり、該当する各貫
通孔11の開口全体を完全に覆い隠すようにした上、そ
の付近の部分にも樹脂ペースト27が載るように、被充
填基板21の表面25に樹脂ペースト27が印刷され
る。このため、各貫通孔11内を樹脂ペースト27で確
実にかつ均一に穴埋め充填することができ、また、樹脂
ペースト27に気泡が生じにくくなる。さらに、接線3
7よりも内側に引き下がった外形線39により囲まれた
領域に印刷されるので、接線37により囲まれた領域に
印刷される場合よりも、被充填基板21の表面25に印
刷される樹脂ペースト27量が比較的少なくて済む。
数の貫通孔11、あるいは、隣り合う貫通孔11同士の
間隔が所定値(本実施形態では約700μm)以下に配
置された複数の貫通孔11については、各貫通孔11内
に樹脂ペースト27が印刷充填される他、被充填基板2
1の表面25のうち、孔領域31のいずれもと、孔領域
31の周縁の一部31s、及び、隣り合う孔領域31に
外側から接する接線37よりも内側に引き下がった複数
の外形線39、によって囲まれた包囲領域33とからな
る拡大領域35上にも、樹脂ペーストが印刷される(図
4、図5、図7及び図8参照)。つまり、該当する各貫
通孔11の開口全体を完全に覆い隠すようにした上、そ
の付近の部分にも樹脂ペースト27が載るように、被充
填基板21の表面25に樹脂ペースト27が印刷され
る。このため、各貫通孔11内を樹脂ペースト27で確
実にかつ均一に穴埋め充填することができ、また、樹脂
ペースト27に気泡が生じにくくなる。さらに、接線3
7よりも内側に引き下がった外形線39により囲まれた
領域に印刷されるので、接線37により囲まれた領域に
印刷される場合よりも、被充填基板21の表面25に印
刷される樹脂ペースト27量が比較的少なくて済む。
【0034】次に、樹脂硬化工程において、被充填基板
21を120℃で20分間加熱して、印刷した樹脂ペー
スト27を熱硬化させる。なお、硬化の度合いは、完全
に樹脂ペースト27を硬化しても良いし、半硬化の状態
まで樹脂ペースト27を硬化させても良いが、後に除去
工程で余分な樹脂を研磨除去することを考慮すると、研
磨に耐えうる程度の半硬化の状態に留めておくのが好ま
しい。この方が余分な樹脂の研磨除去が容易にできるか
らである。
21を120℃で20分間加熱して、印刷した樹脂ペー
スト27を熱硬化させる。なお、硬化の度合いは、完全
に樹脂ペースト27を硬化しても良いし、半硬化の状態
まで樹脂ペースト27を硬化させても良いが、後に除去
工程で余分な樹脂を研磨除去することを考慮すると、研
磨に耐えうる程度の半硬化の状態に留めておくのが好ま
しい。この方が余分な樹脂の研磨除去が容易にできるか
らである。
【0035】この工程において、樹脂ペースト27は、
一旦流動化して被充填基板21の表面25に沿って濡れ
拡がろうとする。しかし、本実施形態では、貫通孔11
内だけでなく、表面25のうち、孔領域31上あるいは
孔領域31と包囲領域33からなる拡大領域35上にも
樹脂ペースト27を印刷しているので、表面25上の樹
脂ペースト27が濡れ拡がっても、貫通孔11内に充填
した樹脂ペースト27までは濡れ拡がらない。即ち、貫
通孔11内に充填した樹脂ペースト27は、表面25よ
りも膨出した状態になる。従って、熱硬化により樹脂ペ
ースト27が硬化収縮しても、充填した樹脂は、被充填
基板21の表面25よりも膨出する。
一旦流動化して被充填基板21の表面25に沿って濡れ
拡がろうとする。しかし、本実施形態では、貫通孔11
内だけでなく、表面25のうち、孔領域31上あるいは
孔領域31と包囲領域33からなる拡大領域35上にも
樹脂ペースト27を印刷しているので、表面25上の樹
脂ペースト27が濡れ拡がっても、貫通孔11内に充填
した樹脂ペースト27までは濡れ拡がらない。即ち、貫
通孔11内に充填した樹脂ペースト27は、表面25よ
りも膨出した状態になる。従って、熱硬化により樹脂ペ
ースト27が硬化収縮しても、充填した樹脂は、被充填
基板21の表面25よりも膨出する。
【0036】次に、除去工程において、被充填基板21
の表面25から膨出した樹脂を、研磨ロールによる研磨
やベルトサンダーによる研磨で研磨除去し、図9に示す
ように、その表面25を面一にする。これにより、樹脂
充填体15がそれぞれ形成される。その際、印刷工程に
おいて、接線37より内側に引き下がった外形線39等
で囲まれる包囲領域33に樹脂ペースト27を印刷し
て、被充填基板21の表面25上に印刷する樹脂ペース
ト27の量を少なくしているので、被充填基板21の表
面25上、特に、拡大領域35内にはそれほど多くの樹
脂が残らない。このため、表面25から膨出した余分な
樹脂の研磨を容易に行うことができる。なお、被充填基
板21の裏面側も同様に研磨して裏面を面一にする。
の表面25から膨出した樹脂を、研磨ロールによる研磨
やベルトサンダーによる研磨で研磨除去し、図9に示す
ように、その表面25を面一にする。これにより、樹脂
充填体15がそれぞれ形成される。その際、印刷工程に
おいて、接線37より内側に引き下がった外形線39等
で囲まれる包囲領域33に樹脂ペースト27を印刷し
て、被充填基板21の表面25上に印刷する樹脂ペース
ト27の量を少なくしているので、被充填基板21の表
面25上、特に、拡大領域35内にはそれほど多くの樹
脂が残らない。このため、表面25から膨出した余分な
樹脂の研磨を容易に行うことができる。なお、被充填基
板21の裏面側も同様に研磨して裏面を面一にする。
【0037】次に、表面25及び裏面の導体層23をパ
ターニングして、配線層19を形成する(図1参照)。
具体的には、導体層23上にエッチングレジスト層を形
成し、これを露光・現像して配線層19のパターンと対
応する所定パターンに形成する。そして、このレジスト
層から露出する導体層23をエッチング除去する。エッ
チング後、エッチングレジスト層を剥離すれば、所定パ
ターンの配線層19が形成される。
ターニングして、配線層19を形成する(図1参照)。
具体的には、導体層23上にエッチングレジスト層を形
成し、これを露光・現像して配線層19のパターンと対
応する所定パターンに形成する。そして、このレジスト
層から露出する導体層23をエッチング除去する。エッ
チング後、エッチングレジスト層を剥離すれば、所定パ
ターンの配線層19が形成される。
【0038】次に、コア基板5及び配線層19上に、パ
ッド用開口17を有するソルダーレジスト層7を形成す
る(図1参照)。具体的には、コア基板5及び配線層1
9上に半硬化のソルダーレジスト層を形成し、パッド用
開口17に対応した所定パターンのマスクを用いて露光
し現像する。その後、さらに加熱処理し硬化させて、所
定パターンのソルダーレジスト層7を形成する。その
際、スルーホール導体13の貫通孔11に充填した樹脂
充填体15の表面が凹んでいないので、ソルダーレジス
ト層7の表面も平坦に形成することができる。
ッド用開口17を有するソルダーレジスト層7を形成す
る(図1参照)。具体的には、コア基板5及び配線層1
9上に半硬化のソルダーレジスト層を形成し、パッド用
開口17に対応した所定パターンのマスクを用いて露光
し現像する。その後、さらに加熱処理し硬化させて、所
定パターンのソルダーレジスト層7を形成する。その
際、スルーホール導体13の貫通孔11に充填した樹脂
充填体15の表面が凹んでいないので、ソルダーレジス
ト層7の表面も平坦に形成することができる。
【0039】その後は、ソルダーレジスト層7から露出
するパッド21p上に、酸化防止のため、Niメッキ層
を形成し、さらにその上にAuメッキ層を形成する。こ
のようにして、図1に示した配線基板1が完成する。
するパッド21p上に、酸化防止のため、Niメッキ層
を形成し、さらにその上にAuメッキ層を形成する。こ
のようにして、図1に示した配線基板1が完成する。
【0040】以上において、本発明を実施形態に即して
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適
用できることはいうまでもない。例えば、上記実施形態
では、被充填基板21として単数層のコア基板5を用い
ているが、被充填基板は、その表面と裏面との間を貫通
し内側に貫通孔を有するスルーホール導体が形成された
ものであればよく、複数の樹脂絶縁層等が積層された基
板などを被充填基板とすることもできる。また、コア基
板上に複数の樹脂絶縁層と配線層を交互に形成したもの
でもよい。
説明したが、本発明は上記実施形態に限定されるもので
はなく、その要旨を逸脱しない範囲で、適宜変更して適
用できることはいうまでもない。例えば、上記実施形態
では、被充填基板21として単数層のコア基板5を用い
ているが、被充填基板は、その表面と裏面との間を貫通
し内側に貫通孔を有するスルーホール導体が形成された
ものであればよく、複数の樹脂絶縁層等が積層された基
板などを被充填基板とすることもできる。また、コア基
板上に複数の樹脂絶縁層と配線層を交互に形成したもの
でもよい。
【0041】また、上記実施形態では、22〜23℃に
おける粘度が約1500Pa・sの高粘度の樹脂ペース
ト27を用いているが、この粘度の範囲は、300Pa
・s以上であるのが好ましい。またさらに、22〜23
℃における粘度が600Pa・s以上であるのが好まし
く、特に1500Pa・s以上であるのが好ましい。
おける粘度が約1500Pa・sの高粘度の樹脂ペース
ト27を用いているが、この粘度の範囲は、300Pa
・s以上であるのが好ましい。またさらに、22〜23
℃における粘度が600Pa・s以上であるのが好まし
く、特に1500Pa・s以上であるのが好ましい。
【0042】また、上記実施形態では、樹脂ペースト2
7として、熱硬化性樹脂にフィラー、硬化剤、脱泡剤等
を添加したものを用いている。熱硬化性樹脂としては、
エポキシ系樹脂を用いているが、エポキシ系樹脂として
は、いわゆるBP(ビスフェノール)型、PN(フェノ
ールノボラック)型、CN(クレゾールノボラック)型
を用いるのが好ましい。中でも特に、BP型を主体とす
るものが良く、BPA(ビスフェノールA)型やBPF
(ビスフェノールF)型が最適である。また、樹脂は、
感光性を有する樹脂でも良く、感光性を有する場合には
紫外線等を照射することにより半硬化させることが可能
であり、この後でさらに熱硬化を行って硬化させること
ができる。
7として、熱硬化性樹脂にフィラー、硬化剤、脱泡剤等
を添加したものを用いている。熱硬化性樹脂としては、
エポキシ系樹脂を用いているが、エポキシ系樹脂として
は、いわゆるBP(ビスフェノール)型、PN(フェノ
ールノボラック)型、CN(クレゾールノボラック)型
を用いるのが好ましい。中でも特に、BP型を主体とす
るものが良く、BPA(ビスフェノールA)型やBPF
(ビスフェノールF)型が最適である。また、樹脂は、
感光性を有する樹脂でも良く、感光性を有する場合には
紫外線等を照射することにより半硬化させることが可能
であり、この後でさらに熱硬化を行って硬化させること
ができる。
【0043】また、フィラーとしては、セラミックフィ
ラー、誘電体フィラー、金属フィラー等が挙げられる。
セラミックフィラーとしては、シリカ、アルミナ等が良
い。誘電体フィラーとしては、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛等が良い。金属フィラー
としては、銅、銀、銀/銅合金等が良い。また、無機フ
ィラーの場合は、粒径が1〜40μm、金属フィラーの
場合は、粒径が0.5〜40μmの範囲内にあることが
好ましい。さらに、誘電体フィラーの含有量は、樹脂に
対して10〜60wt%の範囲が、金属フィラーの含有
量は樹脂に対して10〜70wt%の範囲が好ましい。
また、硬化剤としては、無水カルボン酸系やアミン系の
ものを用いることができる。また、脱泡剤としては、樹
脂ペーストはできる限り揮発性物質を含まないことが好
ましいので、樹脂ペーストにした状態の揮発減量割合が
1%以下、好ましくは0.5%以下となる脱泡剤を用い
るのがよい。
ラー、誘電体フィラー、金属フィラー等が挙げられる。
セラミックフィラーとしては、シリカ、アルミナ等が良
い。誘電体フィラーとしては、チタン酸バリウム、チタ
ン酸鉛、チタン酸ジルコン酸鉛等が良い。金属フィラー
としては、銅、銀、銀/銅合金等が良い。また、無機フ
ィラーの場合は、粒径が1〜40μm、金属フィラーの
場合は、粒径が0.5〜40μmの範囲内にあることが
好ましい。さらに、誘電体フィラーの含有量は、樹脂に
対して10〜60wt%の範囲が、金属フィラーの含有
量は樹脂に対して10〜70wt%の範囲が好ましい。
また、硬化剤としては、無水カルボン酸系やアミン系の
ものを用いることができる。また、脱泡剤としては、樹
脂ペーストはできる限り揮発性物質を含まないことが好
ましいので、樹脂ペーストにした状態の揮発減量割合が
1%以下、好ましくは0.5%以下となる脱泡剤を用い
るのがよい。
【0044】また、上記実施形態では、印刷用マスクと
してステンレス製のマスクを用いているが、樹脂ペース
ト27を被充填基板21に印刷することができれば、い
ずれの材質のものを用いることもできる。例えば、ステ
ンレス以外の金属製のマスクや、PET、ポリイミド、
PPS等の樹脂製のマスクを挙げることができる。
してステンレス製のマスクを用いているが、樹脂ペース
ト27を被充填基板21に印刷することができれば、い
ずれの材質のものを用いることもできる。例えば、ステ
ンレス以外の金属製のマスクや、PET、ポリイミド、
PPS等の樹脂製のマスクを挙げることができる。
【図1】実施形態に係る配線基板の部分拡大断面図であ
る。
る。
【図2】実施形態に係る被充填基板の部分拡大断面図で
ある。
ある。
【図3】実施形態に係る被充填基板の表面側から見た部
分拡大平面図である。
分拡大平面図である。
【図4】実施形態に係る被充填基板に樹脂ペーストを印
刷した様子を示す部分拡大断面図である。
刷した様子を示す部分拡大断面図である。
【図5】実施形態に係る被充填基板に樹脂ペーストを印
刷した様子を示す部分拡大平面図である。
刷した様子を示す部分拡大平面図である。
【図6】実施形態に係る印刷用マスクの部分拡大平面図
である。
である。
【図7】実施形態に係る被充填基板に樹脂ペーストを印
刷した様子を示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔
付近及びこれらから離れた1つの貫通孔付近の様子を示
す部分拡大平面図である。
刷した様子を示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔
付近及びこれらから離れた1つの貫通孔付近の様子を示
す部分拡大平面図である。
【図8】実施形態に係る被充填基板に樹脂ペーストを印
刷した様子を示す平面図のうち、多数(9つ)の隣り合
う貫通孔付近の様子を示す部分拡大平面図である。
刷した様子を示す平面図のうち、多数(9つ)の隣り合
う貫通孔付近の様子を示す部分拡大平面図である。
【図9】実施形態に係る被充填基板の表面を研磨除去し
た後の様子を示す部分拡大断面図である。
た後の様子を示す部分拡大断面図である。
【図10】被充填基板に樹脂ペーストを印刷した様子を
示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔付近及びこれ
らから離れた1つの貫通孔付近の様子を示す部分拡大断
面図である。
示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔付近及びこれ
らから離れた1つの貫通孔付近の様子を示す部分拡大断
面図である。
【図11】被充填基板に樹脂ペーストを印刷した様子を
示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔付近及びこれ
らから離れた1つの貫通孔付近の様子を示す部分拡大平
面図である。
示す平面図のうち、2つの隣り合う貫通孔付近及びこれ
らから離れた1つの貫通孔付近の様子を示す部分拡大平
面図である。
1 配線基板
5 コア基板
11 貫通孔
13 スルーホール導体
15 樹脂充填体
21 被充填基板
23 導体層
25 (被充填基板の)表面
27 樹脂ペースト
31 孔領域
31s (孔領域の)周縁の一部
33 包囲領域
35 拡大領域
37 接線
39 外形線
51 印刷用マスク
53 第1開口
55 第2開口
─────────────────────────────────────────────────────
フロントページの続き
Fターム(参考) 2H114 AB08 AB15 AB17 EA01 EA04
5E314 AA32 AA36 AA42 BB06 CC07
DD06 DD10 EE09 FF05 FF08
FF19 GG24
5E317 AA24 BB02 BB12 CC32 CC33
CD01 CD21 CD23 CD32 GG16
Claims (4)
- 【請求項1】表面と裏面とを有する略板形状であり、上
記表面と裏面との間を貫通し内側に貫通孔を有するスル
ーホール導体を複数備える被充填基板について、 上記表面から上記貫通孔内に樹脂ペーストを印刷充填す
る樹脂印刷工程と、 上記樹脂ペーストを硬化させる樹脂硬化工程と、 硬化した樹脂のうち上記表面より膨出する樹脂を除去し
て、上記表面を面一にする除去工程と、を備える配線基
板の製造方法であって、 上記樹脂印刷工程では、 上記貫通孔の中から選択した一部の隣り合う複数の貫通
孔については、上記表面のうち、 上記貫通孔上及びその開口縁近傍からなる孔領域のいず
れもと、 上記孔領域の周縁の一部、及び、隣り合う上記孔領域に
外側から接する接線よりも内側に引き下がった複数の外
形線、によって囲まれた包囲領域と、 からなる拡大領域上にも上記樹脂ペーストを印刷し、 上記貫通孔のうち他の各貫通孔については、上記表面の
うち上記孔領域上にもそれぞれ上記樹脂ペーストを印刷
する配線基板の製造方法。 - 【請求項2】請求項1に記載の配線基板の製造方法であ
って、 前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、前記表面から見
て、上記貫通孔が密に存在する部分の貫通孔である配線
基板の製造方法。 - 【請求項3】請求項1に記載の配線基板の製造方法であ
って、 前記一部の隣り合う複数の貫通孔は、隣り合う貫通孔の
間隔が所定値以下に配置された複数の貫通孔である - 【請求項4】表面と裏面とを有する略板形状であり、上
記表面と裏面との間を貫通し内側に貫通孔を有するスル
ーホール導体を複数備える被充填基板について、上記貫
通孔内に樹脂ペーストを印刷充填するための印刷用マス
クであって、 上記表面のうち、上記貫通孔上及びその開口縁近傍から
なる孔領域に対応する形状を有する第1透孔、並びに、 上記表面のうち、 複数の上記孔領域と、 上記孔領域の周縁の一部、及び、上記孔領域に外側から
接する接線よりも内側に引き下がった複数の外形線、に
よって囲まれた包囲領域と、 からなる拡大領域に対応する形状を有する第2透孔、を
備える印刷用マスク。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001335015A JP2003142805A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 配線基板の製造方法及び印刷用マスク |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001335015A JP2003142805A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 配線基板の製造方法及び印刷用マスク |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003142805A true JP2003142805A (ja) | 2003-05-16 |
Family
ID=19150057
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001335015A Pending JP2003142805A (ja) | 2001-10-31 | 2001-10-31 | 配線基板の製造方法及び印刷用マスク |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003142805A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007281450A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 配線基板の製造方法および印刷用マスク |
US11264533B2 (en) | 2019-04-26 | 2022-03-01 | Nichia Corporation | Method of manufacturing light-emitting module and light-emitting module |
CN114698244A (zh) * | 2020-12-30 | 2022-07-01 | 深南电路股份有限公司 | 封装基板定位孔铺铜方法及线路板 |
-
2001
- 2001-10-31 JP JP2001335015A patent/JP2003142805A/ja active Pending
Cited By (4)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
JP2007281450A (ja) * | 2006-03-17 | 2007-10-25 | Ngk Spark Plug Co Ltd | 配線基板の製造方法および印刷用マスク |
US11264533B2 (en) | 2019-04-26 | 2022-03-01 | Nichia Corporation | Method of manufacturing light-emitting module and light-emitting module |
US11611014B2 (en) | 2019-04-26 | 2023-03-21 | Nichia Corporation | Light-emitting module |
CN114698244A (zh) * | 2020-12-30 | 2022-07-01 | 深南电路股份有限公司 | 封装基板定位孔铺铜方法及线路板 |
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