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JP2003038580A - 電動車椅子レンタルシステム - Google Patents

電動車椅子レンタルシステム

Info

Publication number
JP2003038580A
JP2003038580A JP2001227233A JP2001227233A JP2003038580A JP 2003038580 A JP2003038580 A JP 2003038580A JP 2001227233 A JP2001227233 A JP 2001227233A JP 2001227233 A JP2001227233 A JP 2001227233A JP 2003038580 A JP2003038580 A JP 2003038580A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
electric wheelchair
information
self
propelled
wheelchair
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001227233A
Other languages
English (en)
Inventor
Kyoichi Taniguchi
恭一 谷口
Yukinobu Yamazaki
幸信 山崎
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Suzuki Motor Corp
Original Assignee
Suzuki Motor Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Suzuki Motor Corp filed Critical Suzuki Motor Corp
Priority to JP2001227233A priority Critical patent/JP2003038580A/ja
Publication of JP2003038580A publication Critical patent/JP2003038580A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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  • Automatic Cycles, And Cycles In General (AREA)
  • Traffic Control Systems (AREA)
  • Control Of Position, Course, Altitude, Or Attitude Of Moving Bodies (AREA)
  • Management, Administration, Business Operations System, And Electronic Commerce (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 いかなるユーザも利用でき、貸出、返却が容
易であること。 【解決手段】 無線信号によって駆動制御されて所定の
ステーション間を移動する複数の自走式電動車椅子と、
これら複数の自走式電動車椅子の運転状態を無線信号に
よって集中管理する管理センタ端末とを備えている。自
走式電動車椅子は、位置情報を生成して、位置情報と識
別コードとを管理センタ端末に送信し、また、行先情報
と識別コードとを管理センタ端末に送信する。そして、
管理センタ端末は、ルート情報を記憶し、行先情報に基
づいて所定のルート情報を読み出して、自走式電動車椅
子を識別コードにて識別して当該自走式電動車椅子から
送信された位置情報と読み出したルート情報とに基づい
て当該電動車椅子を無線信号を用いて駆動制御する情報
を生成する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、電動車椅子レンタ
ルシステムにかかり、特に、所定のステーション間を自
走する電動車椅子をユーザにレンタルする電動車椅子レ
ンタルシステムに関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、所定の範囲内において、自転
車や小型の電気自動車などの車両レンタルシステムが実
現されている。例えば、遊園地やテーマパーク、デパー
ト、所定の地域等の範囲内で、所定の車両をユーザに貸
し出している。これにより、自転車などをレンタルした
ユーザは、当該領域内をスムーズに移動することがで
き、移動時間の短縮を図ることができる。そして、さら
には、体が不自由な人にとっても電動車椅子などを利用
することにより移動が容易となるため、利便性の高いシ
ステムの提供が図られている。
【0003】そのうち最も一般的なのが、特定の一カ所
にレンタルステーションを設けて車両を準備し、人手を
介して車両をレンタルするシステムである。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記従
来例のように、ある特定の一カ所にレンタルする車両を
集中して配備した場合には、ユーザは、かならずその特
定の場所に行って、車両を借りなければならない。従っ
て、場合によっては、ユーザは現在地から相当の距離を
歩いてレンタルステーションに行くことが必要とされ、
当該ユーザにとって不便である場合が生じていた。ま
た、車両を貸し出す管理者側としても、車両が放置され
た場合にその放置位置が特定できないため、回収が非常
に困難であった。さらにエリア内に通行禁止区域等があ
っても、その場所に看板灯を立てて表示する程度の告知
しかできずそれを見落とす可能性もあり、かかる場合に
歩行者、特に子供などが密集している箇所を車両が走行
するなど、安全対策が不十分であった。
【0005】例えば、所定のデパート店内において利用
されていて、貸出場所は一カ所に限定されている場合に
は、サービスカウンター等、所定箇所に行かなければ借
りることができず、その場所を探すのに苦労するケース
も少なくない。また、所定の地域、例えば、市町村レベ
ルで実施されている自転車などの貸出サービスでは、数
カ所の貸出及び返却場所があるが、実際に車両が置いて
あるのはそのうち半分の数カ所程度であって、しかも1
カ所につき1、2台程度である場合も少なくない。これ
は、貸出スペースの確保が困難であるため貸出場所を増
やせないという事情と、貸出サービスの存在を知ってい
ても、その場所に行くこと自体相当の距離を歩くことに
なるため、借りることがないというケースも多々あると
考えられる。
【0006】さらには、従来のレンタルシステムでは、
車両が自走しないため、子供の乗車が困難であり、さら
には、ユーザの誤操作により車両に傷等を付けてしまう
こともありうる。そのため、貸出対象者も限定され、貸
出管理者側も貸出をしてよいか否かの判断したり、かか
る場合に身分証明の提示を求めることもあり、貸出サー
ビス実施にあたって、管理者側の手間が増大するという
問題が生じる。
【0007】
【発明の目的】本発明は、上記従来例の有する不都合を
改善し、特に、ユーザが運転することなく自走する電動
車椅子をレンタルしていかなるユーザも利用できると共
に、貸出、返却が容易であって、ユーザの利便性の向上
を図ることができる電動車椅子レンタルシステムを提供
することをその目的とする。
【0008】
【課題を解決するための手段】そこで、本発明では、制
御部を有し、この制御部からの指令にて駆動制御されて
走行する複数の自走式電動車椅子を備え、自走式電動車
椅子は、あらかじめ定められたステーション間のルート
に関する情報と当該自走式電動車椅子の初期位置情報と
を記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザの行き先で
ある所定のステーションに関する情報を受け付ける入力
部と、を備えると共に、自走式電動車椅子の制御部は、
当該自走式電動車椅子の位置に関する情報と入力部にて
受け付けたユーザの行き先とに対応した所定のステーシ
ョンへのルートに関する情報を記憶部から読み出し、こ
のルート情報に基づいて当該電動車椅子自体を駆動制御
し、駆動制御後の自己の位置を記憶する、という構成を
採っている(請求項1)。
【0009】このような構成にすることにより、まず、
自走式電動車椅子を借りたユーザが、入力部にて目的の
ステーションを入力する。すると、当該電動車椅子は、
自己の初期位置あるいは駆動後の位置から目的のステー
ションまでのあらかじめ定められたルートを記憶部から
読み出して、このルートに基づいて駆動モータなどを制
御して走行する。これにより、ユーザを他のステーショ
ンまで輸送することができる。従って、ユーザは、レン
タルした電動車椅子を運転することなく他のステーショ
ンにまで移動することができるため、あらゆるユーザが
利用可能となる。さらには、ステーションを複数設ける
ことにより、ユーザは容易に借りたり、返却することが
できるため、当該ユーザの利便性の向上を図ることがで
きる。
【0010】また、本発明では、無線信号によって駆動
制御されて所定のステーション間を移動する複数の自走
式電動車椅子と、これら複数の自走式電動車椅子の運転
状態を無線信号によって集中管理する管理センタ端末と
を備え、自走式電動車椅子は、当該電動車椅子自体の動
作を制御する制御部と、当該電動車椅子固有の識別コー
ドを記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザの行き先
であって所定のステーションに関する情報である行先情
報を受け付ける入力部とを備えると共に、自走式電動車
椅子の制御部が、入力部にて受け付けた行先情報と識別
コードとを管理センタ端末に送信する行先情報送信機能
を備え、そして、管理センタ端末は、自走式電動車椅子
の初期位置情報と、ステーション間のルートに関する情
報とを記憶すると共に、自走式電動車椅子の位置に関す
る情報と当該自走式電動車椅子より送信された行先情報
とに基づいた所定のルート情報を読み出すルート読出機
能と、識別コードから識別した自走式電動車椅子を読み
出したルート情報に基づいて無線信号にて駆動制御する
車椅子駆動制御機能と、駆動制御後の自走式電動車椅子
の位置を記憶する車椅子位置記憶機能とを備えた、とい
う構成を採っている(請求項2)。
【0011】このような構成にすることにより、まず、
自走式電動車椅子を借りたユーザが、当該車椅子に乗っ
たときに入力部にて行き先を入力する。そして、行先情
報を受け付けた電動車椅子は、行先情報と当該電動車椅
子固有の識別コードとを管理センタ端末に送信する。こ
れを受信して管理センタ端末は、行先情報に対応したス
テーションまでのルート情報を自己の記憶部から読み出
す。そして、管理センタ端末は、行先情報を送信した自
走式電動車椅子を識別コードから識別し、当該識別され
た電動車椅子に対して無線信号にてルート情報に基づい
た駆動制御を行う。従って、複数の電動車椅子を1つの
管理センタ端末にて駆動制御することができるため、管
理の容易化を図ることができる。
【0012】さらに、本発明では、無線信号によって駆
動制御されて所定のステーション間を移動する複数の自
走式電動車椅子と、これら複数の自走式電動車椅子の運
転状態を無線信号によって集中管理する管理センタ端末
とを備え、自走式電動車椅子は、当該電動車椅子自体の
動作を制御する制御部と、当該電動車椅子固有の識別コ
ードを記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザの行き
先であって所定のステーションに関する情報である行先
情報を受け付ける入力部とを備えると共に、自走式電動
車椅子の制御部が、当該自走式電動車椅子の現在の位置
情報を生成する位置情報生成機能と、生成された位置情
報と識別コードとを所定の時間間隔ごとに管理センタ端
末に送信する位置情報送信機能と、入力部にて受け付け
た行先情報と識別コードとを管理センタ端末に送信する
行先情報送信機能とを備え、そして、管理センタ端末
は、ステーション間のルートに関する情報を記憶すると
共に、自走式電動車椅子より送信された行先情報に基づ
いて所定のルート情報を読み出すルート読出機能と、行
先情報を送信した自走式電動車椅子を識別コードに基づ
いて識別して当該自走式電動車椅子から送信された位置
情報と読み出したルート情報とに基づいて当該電動車椅
子を駆動制御する情報を生成する駆動制御情報生成機能
と、識別コードから識別した自走式車椅子を生成された
駆動制御情報に基づいて無線信号を用いて駆動制御する
車椅子駆動制御機能とを備えた、という構成とすると望
ましい(請求項3)。
【0013】このとき、自走式電動車椅子に所定の電波
を送信する複数の電波基地局を備え、自走式電動車椅子
の記憶部に、電波基地局から受信した電波の強弱に対応
した位置に関する情報である電波強度対応位置情報を記
憶すると共に、自走式電動車椅子の制御部が、電波基地
局から受信した電波の強弱を検知する電波強度検知機能
を備え、自走式電動車椅子が有する位置情報生成機能
は、電波強度検知機能にて検知した電波の強弱と記憶部
に記憶されている電波強弱対応位置情報とに基づいて位
置情報を生成するようにすると望ましい(請求項4)。
【0014】このような構成にすることにより、まず、
自走式電動車椅子を借りたユーザが、入力部にて行先情
報を入力する。そして、電動車椅子は、入力された行先
情報と当該電動車椅子に記憶されている識別情報とを管
理センタ端末に送信する。続いて、これら情報を受信し
た管理センタ端末は、行先情報に対応したルート情報を
自己の記憶部から読み出す。そして、この動作に前後し
て、電動車椅子は、電波基地局から受信した電波の強弱
を検知し、検知した電波の強弱と、あらかじめ記憶され
ている電波の強度に対応した位置情報とに基づいて当該
電動車椅子の現在位置に関する情報を生成し、かかる位
置情報と上記識別コードとを管理センタ端末に送信す
る。その後、位置情報と識別コードとを受信した管理セ
ンタ端末は、識別コードを参照して識別された電動車椅
子が、ルート情報に基づいて無線信号にて遠隔駆動制御
される。従って、ユーザにてレンタルされた電動車椅子
は、当該電動車椅子の現在位置に基づいて管理センタ端
末にて駆動制御されるため、当該ユーザは車椅子を運転
することなく目的のステーションにまで移動することが
できる。
【0015】そして、このとき、管理センタ端末が有す
る駆動制御情報生成機能は、ルート情報と自走式電動車
椅子の位置情報とに基づいて、当該電動車椅子がルート
上を走行するよう走行経路を補正する情報を生成すると
望ましい(請求項5)。あるいは、管理センタ端末が有
する駆動制御情報生成機能は、自走式電動車椅子が所定
のステーションに位置するときには当該電動車椅子が行
先情報に対応するステーションに走行するよう制御する
走行指令情報を生成すると共に、当該電動車椅子が走行
中のときにはルート情報と電動車椅子の位置情報とに基
づいて、電動車椅子がルート上を走行するよう走行経路
を補正する情報を生成すると、望ましい(請求項6)。
【0016】これにより、管理センタ端末にて、まず、
あらかじめ定められたルートに基づいて電動車椅子の駆
動制御が行われる。その後、走行中には、電動車椅子の
現在位置とあらかじめ定められたルートとが比較され、
当該電動車椅子がルート上を走行するよう制御される。
従って、電動車椅子が移動コースをはずれることが抑制
されるため、電動車椅子の管理が容易になると共に、確
実に目的のステーションに移動することができる。
【0017】また、管理センタ端末が、全てのステーシ
ョンにおける自走式電動車椅子の現在位置を把握すると
共に、各ステーションの電動車椅子の数に応じて所定の
ステーションに位置する自走式電動車椅子を他のステー
ションに移動するよう駆動制御する配車機能を備えると
望ましい(請求項7)。このとき、管理センタ端末が、
各ステーションごとにあらかじめ設定された自走式電動
車椅子の停車数量を記憶すると共に、この停車数量と自
走式電動車椅子の現在位置とに基づいて配車機能が作動
するとなお望ましい(請求項8)。
【0018】これにより、管理センタ端末にて、常に各
ステーションに停車している電動車椅子の台数が把握さ
れ、所定のステーションにおいて停車台数が少ない場合
には、当該台数が少ないステーションに停車台数が多い
ステーションから電動車椅子が移動制御される。従っ
て、ステーションによっては貸し出される電動車椅子が
なくなることが抑制され、ユーザは全てのステーション
にて常に電動車椅子のレンタルを利用することができる
ため、当該ユーザの利便性の向上を図ることができる。
【0019】また、管理センタ端末の車椅子駆動制御機
能は、全ての自走式電動車椅子をあらかじめ定められた
ルートに沿って同一方向に駆動制御すると望ましい(請
求項9)。これにより、同一ルート上にて、複数の電動
車椅子が対面して走行することが抑制され、管理センタ
端末による電動車椅子の駆動制御が容易となると共に、
当該電動車椅子同士の接触が抑制され、ユーザが利用し
やすい環境を整えることができる。
【0020】また、電動車椅子の入力部は、すでに入力
された行先情報に対応した目的のステーションに到着
後、再度ユーザから当該ユーザの行き先であって所定の
ステーションに関する情報である新たな行先情報を受け
付けるようにしてもよい(請求項10)。これにより、
ユーザがステーション到着後、再度行先情報を入力する
ことにより、新たな行き先のステーションに移動するこ
とができる。従って、ユーザの行き先が変更された場合
であっても、当該ユーザがステーションにて電動車椅子
を乗り換えることが抑制される。
【0021】さらに、自走式電動車椅子は、前方の障害
物を検出する接近検出センサを備えると共に、自走式電
動車椅子の制御部は、接近検出センサが障害物を検出し
たときに管理センタ端末からの駆動制御に関わらず、当
該自走式電動車椅子自体の動作を停止する状態に制御す
る非常停止制御機能を備えてもよい(請求項11)。こ
れにより、障害物により電動車椅子の走行が妨げられる
ことが抑制されると共に、歩行者などとの接触が抑制さ
れるため、安全性の向上、顧客満足度の向上を図ること
ができ、さらに、当該電動車椅子の走行コースを専用コ
ースとすることが抑制され、コストの削減を図ることが
できる。
【0022】
【発明の実施の形態】〈第1の実施形態〉以下、本発明
の第1の実施形態を、図1乃至図10を参照して説明す
る。図1は、本発明の第1の実施形態における概略を示
したブロック図である。図2は、自走式電動車椅子の外
観を示した斜視図である。図3は、自走式電動車椅子の
構成を示すブロック図である。図4は、表示パネル(入
力部)に表示されるユーザインタフェースを示す図であ
る。図5は、管理センタ端末の構成を示すブロック図で
ある。図6は、電動車椅子の入力部である表示パネルの
動作を示すフローチャートである。図7は、電動車椅子
が位置情報を一定の間隔で管理センタ端末に送信すると
きの動作を示すフローチャートである。図8は、表示パ
ネルや位置情報送信動作を含んだ電動車椅子の全体的な
動作を示すフローチャートである。図9は、管理センタ
端末の動作を示すフローチャートである。図10は、本
発明の一実施形態におけるシステム全体の動作を示すシ
ーケンス図である。
【0023】(全体構成)図1に示すように、第1の実
施形態における電動車椅子レンタルシステムは、無線信
号によって駆動制御されて所定のステーションA,B,
C間を移動する複数の自走式電動車椅子1と、これら複
数の自走式電動車椅子1の運転状態を無線信号によって
集中管理する管理センタ端末2と、自走式電動車椅子1
に所定の電波を送信する複数の電波基地局3とを備えて
いる。
【0024】ここで、この電動車椅子レンタルシステム
は、例えば、遊園地、テーマパーク、イベント会場、一
都市などの所定の領域内に設置されるものである。そし
て、所定のステーションA,B,C,・・・に停車され
ている自走式電動車椅子1は、ユーザに貸し出されるも
のであり、これにより、当該ユーザは所定の領域内を電
動車椅子1に乗って移動することができる。以下、これ
を詳述する。
【0025】(ステーション)ステーションA,B,C
は、テーマパークなどの所定の領域内に複数設けられた
場所である。例えば、ステーションA,B,Cは、テー
マパーク内の所定のアトラクション付近に形成されてい
る。そして、このステーションA,B,Cは、自走式電
動車椅子1がユーザにレンタルされる場所であると共
に、当該自走式電動車椅子1が自走して移動する際の目
的の場所となる場所である。すなわち、ステーションA
にて電動車椅子1をレンタルしたユーザは、当該電動車
椅子1に乗ることにより、ステーションBあるいはステ
ーションCにまで移動することができ、その後、移動先
であるステーションB,Cにて、電動車椅子1を返却す
ることもできる。このステーションA,B,Cには、例
えば、電動車椅子1を貸し出す旨の看板が立っていた
り、柵などにより囲まれていて、複数台の自走式電動車
椅子1が停車されている。
【0026】また、各ステーションA,B,C間には、
所定の経路が設定されている。例えば、各ステーション
A,B,Cが最短距離で移動できるよう直線経路が設定
されていたり、所定のステーション間に形成されている
通路の道成に沿って走行経路が設定されている。そし
て、その経路は、自走式電動車椅子1のみが走行するこ
とができる専用道路であってもよく、歩行者が自由に歩
行することができるテーマパーク内の所定領域に形成さ
れていてもよい。
【0027】(自走式電動車椅子)図2に、自走式電動
車椅子1の外観の斜視図を示す。この自走式電動車椅子
1は、4輪式の自走式電動車椅子であり、後方の2輪が
駆動輪、また、前方の2輪が操舵輪として機能する。そ
して、シートの後方には利用者の体を保持するための揺
動式安全バー11が装着され、また、車両の先端部分に
は、所定範囲内の障害物を検知する接近検出センサ12
が取り付けられている。接近検出センサ12としては公
知の音響センサ等を流用することが可能である。
【0028】図2では揺動式安全バー11を開放して利
用者の乗降を許容する際の当該揺動式安全バー11の姿
勢について示しているが、揺動式安全バー11を図2の
状態から略90°ほど手前に揺動させて閉鎖位置に保持
することにより、自走式電動車椅子1の走行中における
不用意な乗降動作を禁止することが可能となる。ハンド
ル13は専らアームレストとして利用するためのもので
ある。
【0029】また、符号14は送受信用アンテナであっ
て、後述する電波基地局3から送信される所定の電波を
受信する。この受信された電波は、所定の入出力回路
(図示せず)を介して後述する制御部16Aに送信さ
れ、当該制御部16Aにて電動車椅子1自体の現在位置
を計測するために所定の処理が行われる。
【0030】更に、送受信用アンテナ14は、後述する
ように、当該電動車椅子1と管理センタ端末2とが、無
線信号を利用したデータのやり取りを行うために設けら
れている。従って、具体的には、後述する制御部16A
が、電動車椅子1の内部に備えられた入出力回路(図示
せず)や送受信回路(図示せず)とを介して送受信用ア
ンテナ14に接続されている。
【0031】符号15は、電動車椅子1をレンタルする
ユーザに対して所定の情報を表示する表示パネル15A
とスタートキー15Bおよび停車キー15Cを含むコン
ソールユニットである。特に、表示パネル15Aは、ユ
ーザが当該パネル上の所定箇所に触れることにより所定
の情報を入力することができるタッチパネルにて形成さ
れており、入力部15Aとしての機能を果たす。この入
力部15Aについては、後述する。
【0032】自走式電動車椅子1の所定箇所に内蔵され
る制御ユニット16は、所定の演算処理能力を有する制
御部16Aと、所定の記憶容量を有する記憶部16Bと
により構成されている。さらに具体的に言うと、制御部
16AはCPUであり、記憶部16Bは、一時的に所定
の情報を記憶するRAMや、プログラム等の情報を記憶
するROMである。
【0033】そして、記憶部16Bには、各電動車椅子
1ごとに割り当てられた固有の識別コード16Baが記
憶されている。すなわち、複数の電動車椅子1に記憶さ
れた識別コード16Baは、それぞれが異なるコードに
て形成されている。この識別コード16Baは、例え
ば、4桁の英数字にて構成されている。
【0034】また、記憶部16Bには、上記送受信用ア
ンテナ14から受信した所定の電波の強度に対応した位
置に関する情報である電波強度対応位置情報16Bbが
記憶されている。この電波強度対応位置情報16Bb
は、例えば、電波の強度が強いほど当該電波を発信した
電波基地局3からの距離が近く設定されており、強度が
弱いと遠く設定されている。そして、後述するように、
制御部16Aにて、実際に受信された電波の強度に基づ
いて所定の電波基地局3からの距離を電波強度対応位置
情報16Bbから求め、このようにして求められた複数
の電波基地局3からの距離から電動車椅子1の現在位置
を算出する。
【0035】ここで、上記現在位置を検出する手段の具
体例として、PHSを用いて現在位置を検出する公知技
術をあげることができる。かかる公知技術を利用するこ
とにより、電動車椅子1は常に自己の現在位置を算出す
ることができる。その原理等については、公知技術であ
るため省略する。
【0036】また、上記制御部16Aには、当該電動車
椅子1自体の動作を制御する走行制御機能16Aaが備
えられている。すなわち、走行制御機能16Aaは、駆
動輪回転用の走行モータM1と操舵用のステアリングモ
ータM2、ならびに、揺動式安全バー11の開鎖用アク
チュエータ(図示せず)を駆動制御するための制御モー
タを制御する。走行モータM1と駆動輪との間の動力伝
達機構およびステアリングモータM2と操舵輪との間の
ステアリング機構の構造については既に公知であるので
説明を省略する。そして、この走行制御機能16Aa
は、後述するように、管理センタ端末2にて生成された
駆動制御情報に基づいた、当該管理センタ端末2にて送
信される無線信号に従って作動する。すなわち、電動車
椅子1の進路方向などの走行状態を制御するのは管理セ
ンタ端末2であるが、実際にステアリング機構などの各
機構を直接制御するのは、電動車椅子1に搭載された制
御部16Aである。
【0037】さらに、制御部16Aには、電波基地局3
から受信した電波の強弱を検知する電波強度検知機能1
6Abと、自走式電動車椅子1の現在の位置情報を生成
する位置情報生成機能16Acと、生成された位置情報
と識別コード16Baとを所定の時間間隔ごとに管理セ
ンタ端末2に送信する位置情報送信機能16Adと、入
力部15Aにて受け付けた行先情報と識別コード16B
aとを管理センタ端末2に送信する行先情報送信機能1
6Aeと、上記接近検出センサ12が障害物を検出した
ときに管理センタ端末2からの駆動制御に関わらず、当
該自走式電動車椅子1自体の動作を停止する状態に制御
する非常停止制御機能16Afとが備えられている。
【0038】電波強度検知機能16Abは、まず、上述
したように複数の電波基地局3から送受信用アンテナ1
4を介して受信された各電波基地局3からの電波の電界
強度を個別に測定する。すなわち、複数の電波基地局3
からの電波強度をそれぞれ測定することとなる。従っ
て、複数の受信電波強度の値が検知されることとなり、
各値は制御部16Aのレジスタや、制御ユニット16の
RAM(図示せず)などに一時的に記憶され、位置情報
生成機能16Acに引き渡される。なお、この処理は、
具体的には、所定の回路が組み込まれることにより実現
することができる。すなわち、受信した電波を演算可能
なデータ形式に変換する回路などが組み込まれていて、
変換されたデータが制御部16Aにて処理されてもよ
い。
【0039】位置情報生成機能16Acは、まず、上記
電波強度検知機能16Abにて検知された各電波の強度
の各値と、記憶部16Bに記憶された電波強度対応位置
情報16Bbとをマッチングすることにより、各電波基
地局3からの距離を算出する。続いて、算出された複数
の電波基地局3からの距離から、当該電動車椅子1の絶
対的な位置を測定する。そして、この算出した値が当該
電動車椅子1の現在位置に対応し、この値に基づく位置
情報が生成される。この位置情報は、後述するように、
管理センタ端末2が認識可能な情報である。また、この
ときの位置の測定に関する原理、すなわち、詳細な説明
は、公知の技術に基づくため省略する。
【0040】位置情報送信機能16Adは、上記位置情
報を、管理センタ端末2に送受信用アンテナ14を介し
て送信する。ここで、当該機能16Adは、記憶部16
Bに記憶されている識別コード16Baを読み出し、こ
の識別コード16Baを位置情報と共に管理センタ端末
1に送信する。このように、識別コード16Baと共に
位置情報を管理センタ端末2に送信することにより、当
該管理センタ端末2は、どの電動車椅子1がどこに位置
するかを認識することができる。そして、すべての電動
車椅子1の位置を認識することができる。
【0041】行先情報送信機能16Aeは、ユーザが上
記タッチパネルにて形成されている入力部15Aから入
力した、当該ユーザの目的地、行き先であるステーショ
ンを指定する情報である行先情報を受け付ける。具体的
には、後述するように入力部15Aであるタッチパネル
上に表示された所定のステーションを、ユーザが指で触
れることにより、当該タッチパネルに触れた箇所に表示
されているステーションを指定する信号が入力部15A
から制御部16Aに送信される。その後、当該機能16
Aeは、受け付けたステーションを指定する行先情報
を、管理センタ端末2が認識できるデータ形式に変換し
て、送受信用アンテナ14を介して管理センタ端末2に
送信する。このとき、行先情報送信機能16Aeは、記
憶部16Bから識別コード16Baを読み出して、当該
識別コードBaを上記行先情報と共に管理センタ端末2
に送信する。これにより、管理センタ端末2は、どの電
動車椅子1がどのステーションA,B,Cに向かって走
行するよう駆動制御するか、あるいは、どのステーショ
ンA,B,Cを走行目的としているか否か、を認識する
ことができる。そして、さらには、所定の電動車椅子1
がいずれかのステーションに停車しているか、あるい
は、いずれかのステーション間を走行しているか、否か
を認識することができる。
【0042】ここで、自走式電動車椅子1の制御部16
Aにて、その表示内容が制御される入力部15Aである
表示パネルについて、図4を参照して説明する。図4
(a)〜(g)は、当該表示パネルに表示される内容を
示した図である。
【0043】まず、電動車椅子1が停車しているときに
は、図4(a)に示すように、ユーザに乗車を促す画面
が表示されると共に、乗車に当たっての注意事項が表示
されている。そして、乗車することを決定したユーザ
は、当該画面に表示されている「了承」ボタンを指で触
れることにより、当該電動車椅子1が貸し出されたこと
となる。
【0044】続いて、図4(b)に示すように、各ステ
ーションが表示され、目的のステーションをユーザが指
で触れることにより選択する。このとき、例えば、現在
のステーションがAである場合には、当該ステーション
Aは選択できないようになっていて、他のステーション
であるB又はCが選択できるようになっている。
【0045】ユーザが目的地である他のステーションを
選択すると、図4(c)に示すように、走行開始するか
否かの画面が表示される。これを見たユーザは、当該電
動車椅子1の座席に座り、安全バーをおろして準備が整
い次第、「Yes」ボタンを指で触れることにより選択
する。すると、自動運転が実行される。走行中には、表
示パネル15Aには、当該テーマパーク内のアトラクシ
ョン、飲食店などの案内や、周辺ホテル、観光地などの
所定の情報が表示される。従って、ユーザは運転する必
要がないため、表示パネルに表示される上述したような
情報を見たり、あるいは周りの景色を見ることができ
る。
【0046】その後、目的地である他のステーションに
到着すると電動車椅子1は停車し、図4(e)に示すよ
うに、ユーザに目的地に着いたことを知らせる表示がな
される。そして、図4(f)に示すような画面が表示さ
れ、引き続き乗車するか否かがユーザに問われる。ユー
ザは、乗車し続け、さらに他のステーションに行きたい
場合には「Yes」を選択する。これにより、図4
(b)に示す目的地一覧が表示され、電動車椅子1は再
度ユーザにて選択されたステーションへと走行される。
一方、当該ステーションにて下車する場合には、「N
o」を選択する。これにより、図4(g)に示すような
画面が表示されると共に、安全バーのロックが解除さ
れ、ユーザは電動車椅子を降りる。
【0047】このように、ユーザは電動車椅子1の表示
パネルの表示に従って、当該表示パネルに表示されるボ
タンを指で触れることにより容易に自己の目的地等を入
力することができることと、当該電動車椅子1は自走式
であり、ユーザが運転をする必要がないことから、あら
ゆるユーザが当該レンタルシステムを容易に利用するこ
とができる。
【0048】また、上記自走式電動車椅子1の制御部1
6Aには、上述した接近検出センサ12が障害物を検出
したときに管理センタ端末2からの駆動制御に関わら
ず、当該自走式電動車椅子1自体の動作を停止する状態
に制御する非常停止制御機能が備えられている。すなわ
ち、非常停止制御機能は、常に接近検出センサ12の出
力を監視していて、当該センサ12にて障害物などが接
近した旨の出力を検出したときに、自走式電動車椅子1
の駆動を停止する。これにより、電動車椅子が障害物あ
るいは歩行者等に接近したときに自動的に停止するた
め、当該障害物などに接触することが抑制される。そし
て、停止中に電動車椅子1に乗車してるユーザが、歩行
者等に注意を呼びかけたり、障害物を退かしてもらった
り、あるいは、下車して障害物を自ら退かすことにより
回避することができる。その後は、電動車椅子1が一定
時間経過後に自動的に発信したり、あるいは、表示パネ
ル15Aに表示される指示に従って走行開始を選択する
ことにより、再び走行を始める。
【0049】従って、上記非常停止制御機能の作動に連
動して、表示パネル15A(入力部)には所定の表示が
なされる。例えば、非常停止中には、その旨が表示さ
れ、障害物を退けるなどの表示がなされたり、再スター
トボタンが表示されたりする。この表示を指で触れて選
択することにより、電動車椅子1は障害物が退けられた
と判断し、管理センタ端末2からの駆動制御に従って目
的地に向かって走行を開始する。なお、停止中には、揺
動式安全バー11のロックが解除されて、乗車している
ユーザが下車して自ら障害物を退けることができる。
【0050】ここで、上記自走式電動車椅子1の制御部
16Aが備えている各機能は、当該制御部16A(CP
U)が、上記各機能用プログラムを実行し、当該制御部
16Aに組み込まれることにより実現することができ
る。そして、これらプログラムは、あらかじめ電動車椅
子1に備えられている記憶部16(ROM)に格納され
ていて、当該記憶部16Bから読み出されて制御部16
Aに組み込まれる。これにより、制御部16Aには、上
述したような各機能が構築され、上記のように、各装置
を制御したり、各情報の処理を行う。
【0051】(管理センタ端末)管理センタ端末2は、
上記自走式電動車椅子1を貸し出す領域内に設置された
サーバコンピュータである。具体的には、テーマパーク
等の中に建てられた管理センタなどの所定の建物内に設
置されている。そして、当該電動車椅子レンタルシステ
ムを提供する業者や、テーマパーク等の運営者が、すな
わち、実際に電動車椅子の管理を行う者が、かかる管理
センタ端末2を保守、管理している。ここで、この管理
センタ端末2は、一般的なサーバコンピュータと同様
に、所定の演算処理能力を有する制御部2A(CPU)
と、所定の記憶容量を有する記憶部2Bとを備えてい
る。また、上記自走式電動車椅子1と所定の情報の送受
信をするための送受信用アンテナ21をも備えている。
但し、この送受信用アンテナ21は、管理センタの建物
自体に備えられていて、受信した情報を所定のケーブル
などを通じて管理センタ端末2が受信するようにしても
よい。図5は、管理センタ端末2の構成を示すブロック
図である。
【0052】上記記憶部2Bには、上記ステーション間
のルート(経路)に関する情報であるルート情報2Ba
を記憶している。このルート情報2Baは、各ステーシ
ョン間、本実施形態においては、ステーションAB間、
ステーションBC間、ステーションCA間を、電動車椅
子1が走行する経路に関する情報から成る。例えば、ル
ートがステーションAからステーションBを結ぶ直線で
あって、当該ステーションAから進行方向である方角が
記された情報である。または、複雑なルートであり、所
定の間隔ごとにアドレスが記された情報であってもよ
い。さらには、領域内を所定の座標系と見て、ルートを
複数の関数の結合として表し、その情報であってもよ
い。
【0053】上記制御部2Aには、自走式電動車椅子1
より送信された行先情報に基づいて所定のルート情報2
Baを読み出すルート読出機能2Aaと、行先情報を送
信した自走式電動車椅子1を識別コード16Baに基づ
いて識別して当該自走式電動車椅子1から送信された位
置情報と読み出したルート情報2Baとに基づいて当該
電動車椅子1を駆動制御する情報を生成する駆動制御情
報生成機能2Abと、識別コード16Baから識別した
自走式車椅子1を生成された駆動制御情報に基づいて無
線信号を用いて駆動制御する車椅子駆動制御機能2Ac
とが備えられている。
【0054】ルート読出機能2Aaは、電動車椅子1か
ら送信された行先情報と位置情報とから、当該電動車椅
子1がどのステーションからどのステーションに向かお
うとしているのかを認識し、これらステーション間の経
路に関する情報(ルート情報2Ba)を記憶部2Bから
読み出す。読み出されたルート情報2Baは、管理セン
タ端末2内のRAMなどの記憶媒体に一時的に保持され
る。さらに具体的に説明すると、電動車椅子1からは行
先情報と位置情報とが別々に送信されるが、これら両情
報には必ず当該電動車椅子1固有のコードである識別コ
ード16Baが一緒に送信される。従って、管理センタ
端末2は、行先情報あるいは位置情報と一緒に送信され
る識別コード16Baを参照することによって、かかる
情報がどの電動車椅子1から送信されたのかと言うこと
を認識することができる。その結果、位置情報から所定
の電動車椅子1が現在どのステーションに停車している
のかということを認識でき、行先情報からは、どのステ
ーションに向かって走行しようとしているのかというこ
とを認識することができるため、読み出すルート情報2
Baを選択することができる。
【0055】駆動制御情報生成機能2Abは、まず制御
対象となる電動車椅子1を特定する。その特定方法は、
上記同様に識別コード2Baを用いて行う。具体的に
は、上述したように所定のルート情報2Baを読み出し
たとき、このルート情報2Baに対応した電動車椅子1
の識別コード2Baを読み出す。そして、この識別コー
ド2Baに対応した電動車椅子1から送信された位置情
報を検索し、すなわち、識別コード16Baが一致する
位置情報を当該電動車椅子1から送信された位置情報と
特定し、当該電動車椅子1の現在位置を確認する。
【0056】このとき、自走式電動車椅子1が所定のス
テーションに位置するとき、すなわち、停車していると
きには、当該電動車椅子1が行先情報に対応するステー
ションに走行するよう制御する走行指令情報を生成す
る。例えば、ある電動車椅子1の現在位置がステーショ
ンAであって、その行き先がステーションBであるとき
には、当該電動車椅子1をステーションAからステーシ
ョンBに向かって走行開始するよう指令する情報が生成
される。具体的には、この情報は、ステーションAから
ステーションBに走行するために必要な、電動車椅子1
の駆動制御手順にかかる情報である。例えば、現在位置
から北東へ500m直進し、その後、北に向かってステ
アリングを切り、300m直進する、というような駆動
制御情報である。
【0057】一方、当該電動車椅子1が走行中のとき、
すなわち、ステーションAとステーションBのルート途
中を走行している場合には、当該電動車椅子1に対応し
たルート情報と現在の位置情報とに基づいて、当該電動
車椅子1がルート上を走行するよう走行経路を補正する
情報を生成する。ここで、ある所定の電動車椅子1に対
するルート情報は、所定のステーションに停車している
ときに読み出され、その後、走行中には変更されないわ
けだが、電動車椅子1の現在位置は刻一刻と変化してい
るため、常に所定の間隔ごとに当該電動車椅子1から管
理センタ端末2に送信され続けられている。従って、こ
の駆動制御情報生成機能2Abは、所定の時間間隔ごと
に、例えば、電動車椅子1から位置情報を受信するごと
に当該受信した位置情報とすでに読み出されているルー
ト情報とのマッチングを行い、当該電動車椅子1がルー
ト情報に沿った走行経路を採るよう補正情報を生成す
る。そして、この補正情報や、走行指令情報は、一時的
にRAMに格納されて以下に説明する車椅子駆動制御機
能2Acにて利用される。
【0058】車椅子駆動制御機能2Acは、上記補正情
報や走行指令情報に基づいて、無線信号を介して自走式
電動車椅子1を駆動制御する。例えば、走行指令信号が
生成された場合には、当該走行指令が自走式電動車椅子
1に成される。走行指令とは、上述したような駆動制御
手順である情報であるため、この駆動制御手順に従っ
て、走行モータM1を駆動するよう指令する信号や、現
在位置から右に30°進行方向が変わるようステアリン
グを切る、というような信号が電動車椅子1に送信され
る。そして、これを受けた電動車椅子1は、上述した走
行制御機能にて走行モータM1、ステアリングモータM
2が駆動制御される。
【0059】そして、補正情報が生成された場合であっ
ても、かかる補正指令に基づいた走行指令が電動車椅子
1に送信される。これにより、電動車椅子1の走行経路
は常に修正される。
【0060】従って、電動車椅子1は、走行開始時に生
成された走行指令情報のみで目的のステーションに到達
することも可能であるが、走行中に補正信号が生成され
て当該信号に基づいて駆動制御されることにより、走行
経路が修正されて、より確実に目的のステーションの到
達することができる。
【0061】このとき、上記管理センタ端末2の制御部
2Aが備えている各機能は、当該制御部2A(CPU)
が、上記各機能用プログラムを実行し、当該制御部16
Aに組み込まれることにより実現することができる。そ
して、これらプログラムは、あらかじめ電動車椅子1に
備えられている記憶部2B(ROM)に格納されてい
て、当該記憶部2Bから読み出されて制御部2Aに組み
込まれる。これにより、制御部2Aには、上述したよう
な各機能が構築され、上記のように、各装置を制御した
り、各情報の処理を行う。
【0062】ここで、上記のように管理センタ端末2か
ら駆動制御される自走式電動車椅子1の動作を、再度説
明する。電動車椅子1が停車中には、走行指令が管理セ
ンタ端末2からなされる。このとき、送信された指令に
は、目的のステーションに到着できる一連のシーケンス
処理指令が含まれており、かかる指令を電動車椅子1は
自己のRAM等の一時的に格納し、当該指令を逐次読み
出して実行していく。そして、走行途中にて補正信号に
よる走行指令が送信された場合には、上記すでに送信さ
れている走行指令を破棄して、補正信号による走行指令
に基づいてステアリングモータM2などを駆動制御して
もよい。そして、その後は、補正信号による走行指令に
基づいて、目的のステーションにまで走行することとな
る。
【0063】ところで、管理センタ端末2には、複数の
自走式電動車椅子1から行先情報や位置情報が送信され
るが、かかる情報には全て識別コード16Baが一緒に
送信されるため、当該識別コード16Baが一致するも
ののみを同一の電動車椅子1から送信された情報として
当該管理センタ端末2は処理する。従って、ある所定の
識別コード16Baと共に送信された行先情報や位置情
報は、相互に関係して処理され、逆に言えば、異なる識
別コード16Baと共に送信された各情報は、相互に影
響を及ぼすことはない。
【0064】(動作)次に、本発明の第1の実施形態に
おける動作を、図6乃至図10を参照して説明する。ま
ず、上記各装置の動作を図6乃至図9にて説明し、そし
て図10にて、本システム全体としての動作を説明す
る。
【0065】(表示動作)図6に示す表示パネルの表示
動作について説明する。ユーザが所定のステーションに
て電動車椅子1をレンタルしたときには、表示パネルに
は、まず、スタート画面が表示されている(ステップS
1)。このスタート画面には、電動車椅子1をレンタル
して利用する際における注意事項等が表示されていて、
かかる注意事項に了承しない場合には(ステップS
2)、当該ユーザは自走式電動車椅子1をレンタルする
ことができない。一方、ユーザは、注意事項に了承する
場合には、図4(a)に示すように画面上の「了承」ボ
タンを指で触れることにより、自走式電動車椅子1をレ
ンタルすることができる。
【0066】続いて、表示パネルには、領域内の行き先
である複数のステーションが表示される(図4(b)参
照)。そして、ユーザの行き先であるいずれかのステー
ションを、当該ユーザが表示パネル上にて選択すること
により(ステップS3)、運転開始するか否かがユーザ
に問われる(ステップS4)。このとき、ユーザが運転
開始に了承しない場合には、すなわち、図4(c)に示
す画面にて「No」を選択した場合には、再度行き先を
選択するか否かが問われ(ステップS5)、選択する場
合にはステップS4に戻る。そして、行き先を選択しな
い場合、あるいは、行き先を選択したにもかかわらず再
び運転開始に了承しない場合には、電動車椅子1は走行
を行わず、当該電動車椅子1のレンタルが終了する。
【0067】一方、図4(c)の画面にて、「Yes」
を選択した場合には(ステップS4)、電動車椅子1が
自走し、ユーザは自動運転にて目的地へと移動される
(ステップS6)。この間、表示パネルには、図4
(d)に示すように、「自動運転中」という画面が表示
されたり、当該テーマパーク内の宣伝や、天気予報、交
通情報など、ユーザに有益な種々の情報が表示される。
そして、ユーザは、自己が乗っている電動車椅子1を運
転する必要がないため、視線を表示パネルに向けても問
題はない。
【0068】その後、ユーザを乗せた電動車椅子1が目
的地である所定のステーションに到着したときには(ス
テップS7)、目的地到着を知られる表示(図4(e)
参照)がなされた後に、引き続き乗車するか否かをユー
ザに問う情報が表示される(ステップS8)。この表示
に対して、ユーザは他の目的地に行きたい場合には、図
4(f)にて「Yes」を選択することにより、ステッ
プS4の行き先選択画面に戻る。到着したステーション
にて下車する場合には、「No」を選択したり、一定時
間が経過することにより、乗車は終了する。
【0069】(位置情報送信動作)次に、図7に示す電
動車椅子1が自己の位置を管理センタ端末2に送信する
動作について説明する。この動作は、電動車椅子1の電
源が投入されている限り、一定の時間間隔にて絶えず実
行されて続けられる。
【0070】まず、電動車椅子1は、複数の電波基地局
3から常に発信されている所定の電波を、送受信用アン
テナ14を介して受信する(ステップS11)。このと
き、電動車椅子1は、複数の電波基地局3からそれぞれ
が発信する異なる電波を受信する。
【0071】続いて、受信された電波は、各電波ごとに
その強弱が検知される(ステップS12)。そして、あ
らかじめ定められた各電波の強弱に応じた当該各電波を
発信している電波基地局3からの距離に関する情報と、
実際に検知された各電波の強弱とが比較されることによ
り、当該電波を受信した電動車椅子1が、現在どの電波
基地局3からどのくらい離れた位置にいるのかが算出さ
れる(ステップS13)。
【0072】続いて、電動車椅子1の複数の電波基地局
3からの距離が算出されることにより、当該車椅子1の
位置が算出される。そして、この現在位置に関する位置
情報が生成される(ステップS14)。その後、この位
置情報と、電動車椅子1固有の識別コードとが管理セン
タ端末2にアンテナ14を介して送信される。
【0073】そして、上述したように、上記動作は一定
の時間間隔ごとに実行されている。例えば、電動車椅子
1は、3秒間隔おきに自己の現在の位置情報を生成し、
管理センタ端末2に送信する。これにより、刻一刻と変
化する電動車椅子1の現在位置に基づいて、後述するよ
うに常に走行時の進路変更制御が行われるため、あらか
じめ定められたコースから外れることが抑制され、確実
に目的地に到着することができる。
【0074】(電動車椅子の動作)次に、上述した動作
を含めて、図8に示すユーザにてレンタルされた電動車
椅子1自体の一連の動作を説明する。まず、入力部15
Aにてユーザから行き先が入力されるまで待機される
(ステップS21)。そして、ユーザから行き先のステ
ーションが選択された場合には、行先情報と識別コード
とが、アンテナ14を介して管理センタ端末2に送信さ
れる(ステップS22)。
【0075】そして、この送信動作に前後して、電波基
地局3から所定の電波を受信した場合には(ステップS
23)、電波の強弱と、これに対応するデータとから位
置データが作成され(ステップS24)、当該位置デー
タと共に識別コードがアンテナ14を介して管理センタ
端末2に送信される(ステップS25)。これにより、
管理センタ端末2は、電動車椅子1の現在位置と、行き
先と認識することができるため、これらの情報に基づい
て当該電動車椅子1を駆動制御することができる。従っ
て、電動車椅子1は、管理センタ端末2から駆動制御さ
れるための指令が送信されるのを待つ。
【0076】その後、電動車椅子1が、管理センタ端末
2が送信した走行指令や、走行経路を補正する信号など
を受信した場合には(ステップS26)、当該指令に基
づいて、すなわち、管理センタ端末2に制御されて、目
的のステーションに向かって走行する(ステップS2
7)。そして、所定の時間が経過したときに目的のステ
ーションに到着していない場合(ステップS28)、す
なわち、所定のステーションに停車していない場合に
は、再度電波基地局3から電波を受信し、管理センタ端
末2に制御されて走行する。そして、これを繰り返すこ
とにより、電動車椅子1は目的のステーションに到達す
ることができる。
【0077】そして、上記のように電動車椅子1が走行
中に、上述した接近検出センサ12にて障害物等が検出
されると、走行停止の割り込み処理がなされる。一旦停
止して、その後、走行が再開されるときには、ステップ
S23から開始される。
【0078】ここで、本実施形態においては、全ての電
動車椅子1の進行方向が一定の方向に定められているた
め、すなわち、例えば、図1に示すように、ステーショ
ンがA,B,Cの3つであるときに、電動車椅子1はい
ずれもA→B、B→C、C→Aの方向にしか走行しない
ようになっているため、ユーザがステーションAからス
テーションCに直接移動したいような場合であっても、
ステーションBを経由してA→Cに走行することとな
る。
【0079】また、各ステーション間の距離、すなわ
ち、各ステーション間における移動コースの道なりの距
離を、電動車椅子1がバッテリーの充電なしで連続走行
できる距離以内に設定しておくことで、不要な停止が抑
制され、信頼性の向上を図ることができる。
【0080】(管理センタ端末の動作)次に、図9に示
す管理センタ端末2の動作を説明する。まず、所定の電
動車椅子1から送信された行先情報及び識別コードを、
送受信用アンテナ21を介して受信する(ステップS3
1)。このとき、管理センタ端末1は、あらかじめ全て
の電動車椅子1から位置情報を受信しているため、当該
全ての電動車椅子1の現在位置は把握している。従っ
て、所定の電動車椅子1から行先情報を受信したときに
は、当該電動車椅子1が停車しているステーションも把
握している。
【0081】続いて、受信した行先情報に対応した経路
情報であるモデルコースを読み出す(ステップS3
2)。モデルコースとは、電動車椅子1の現在停車して
いるステーションから当該電動車椅子1の行き先のステ
ーションまでの経路である。このとき、管理センタ端末
2は、まず、受信した行先情報と共に受信した識別コー
ドから、当該行先情報を送信した電動車椅子1を認識す
る。そして、その電動車椅子1が現在停車しているステ
ーションをも認識し、現在地のステーションから行先行
き先のステーションまでのモデルコースを、自己の端末
2の記憶部から読み出す。
【0082】続いて、管理センタ端末2は、電動車椅子
1をモデルコールに基づいて走行制御する。このとき、
電動車椅子1から常に所定の時間間隔にて位置情報が送
信される場合には、当該位置情報と共に識別コードを電
動車椅子1から受信し(ステップS33)、このとき受
信した識別コードが、モデルコースを読み出した電動車
椅子1、すなわち、現在駆動制御している電動車椅子1
のものであるか否かを認識する(ステップS34)。こ
れにより、同時に複数台の電動車椅子1の駆動制御をし
ている場合には、送信された位置情報がどの電動車椅子
1のものであるかを認識する。
【0083】そして、受信した位置情報が、駆動制御し
ている電動車椅子1のものである場合には、当該位置情
報と当該電動車椅子1が駆動制御されているモデルコー
スとを比較する(ステップS35)。一方、駆動制御の
対象となっていない電動車椅子1の位置情報である場合
には、他の位置情報の受信を待つ(ステップS33に戻
る)。このとき、駆動制御の対象となっていない電動車
椅子1は所定のステーションに停車しているため、かか
る位置情報から当該電動車椅子1がどのステーションに
停車しているかを管理センタ端末2は記憶する。
【0084】続いて、現在位置を認識したときに、すで
に行き先である目的のステーションに到着している場合
には(ステップS36)、管理センタ端末2による電動
車椅子の駆動制御が終了する。一方、目的のステーショ
ンに到着していない場合には、上述した位置情報とモデ
ルコースとの隔たりを修正する補正信号が生成される
(ステップS37)。そして、補正信号に基づいた駆動
制御信号が、無線にて電動車椅子1に送信され、当該電
動車椅子1は駆動制御される。
【0085】その後、電動車椅子1から所定の時間間隔
ごとに位置情報を受信し、かかる位置情報とモデルコー
スを参照して、当該モデルコースに沿った駆動制御を実
行する。
【0086】(全体の動作)次に、図10に示すシーケ
ンス図を参照して、システム全体の動作を説明する。ま
ず、電動車椅子1が所定のステーションにてユーザに貸
し出され、当該ユーザから行先情報の入力を受け付ける
(ステップS41)。すると、電動車椅子1は、受け付
けた行先情報と共に当該電動車椅子固有の識別コードを
管理センタ端末2に送信する。
【0087】そして、上記行先情報を管理センタ端末2
に送信するに前後して、電動車椅子1は複数の電波基地
局3から常に送信されている電波を受信し、受信した電
波の強弱と、あらかじめ記憶されている情報とから、現
在位置をに関する情報を生成する(ステップS43,ス
テップS44)。この生成された位置情報は、識別コー
ドと共に管理センタ端末2に送信される(ステップS4
5)。
【0088】続いて、管理センタ端末2は、所定の電動
車椅子1の現在の位置情報と行先情報とから、あらかじ
め定められたモデルコースを記憶部から読み出す(ステ
ップS46)。そして、このモデルコースに基づいて、
電動車椅子1を駆動制御してもよく、現在位置とモデル
コースとを比較することにより、当該電動車椅子1がモ
デルコース上を走行するよう走行経路を補正する情報を
作成し、かかる情報に基づいて駆動制御してもよい(ス
テップS48,ステップS49)。このようにすること
により、電動車椅子1は走行することができる。なお、
所定の時間間隔ごとに、電動車椅子1は電波基地局3か
ら電波を受信して位置情報を管理センタ端末2に送信
し、かかる位置情報とモデルコースとに基づいて電動車
椅子1の走行経路が制御される。すなわち、図10のス
テップS43以下の動作が、ステップS46を除いて、
電動車椅子1が行き先であるステーションに到着するま
で繰り返されることとなる。
【0089】ここで、上記動作は、各電動車椅子1ごと
に実行されている。管理センタ端末2は、各電動車椅子
1から送信される識別コードにて当該各電動車椅子1を
識別することにより、複数台の電動車椅子1の駆動制御
を実行することができる。
【0090】このようにすることにより、テーマパーク
などの所定の領域内にて電動車椅子1の貸出サービスが
提供されている場合において、当該電動車椅子1を借り
るユーザは、自走式の電動車椅子1に乗車して移動する
ことができ、運転する必要がないため、いずれのユーザ
にとっても容易に利用することができる。そして、管理
センタ端末2が電動車椅子1の現在位置を常に確認して
駆動制御するため、管理が容易であり、当該電動車椅子
1の盗難防止ともなる。さらには、位置制御時に携帯電
話等を使用しないため、通信料等によるコストの低減を
図ることができる。
【0091】〈第2の実施形態〉以下、本発明の第2の
実施形態について説明する。当該第2の実施形態は、第
1の実施形態とほぼ同一の構成要素を備えると共に、さ
らに、各ステーションに配車されている電動車椅子1の
台数に応じて、他のステーションに停車されている電動
車椅子1を配車する機能を有している。例えば、あるテ
ーマパークにおいて、所定のステーションC付近に人気
のあるアトラクションがあるとする。かかる場合には、
多くのユーザが電動車椅子1をレンタルしてステーショ
ンCに移動することとなる。そして、ユーザはアトラク
ション利用後、ステーションCにて電動車椅子1をレン
タルして他のステーションに移動すればよいが、そうで
ない場合には、当該ステーションCに電動車椅子1が多
く集まってしまうと共に、他のステーションに配車され
る電動車椅子1が不足してしまう。従って、ユーザがあ
るステーションに行き、電動車椅子1を利用したいとき
に利用することができないという事態が生じ、不便を強
いられる。従って、かかる機能を設けた。以下、詳述す
る。
【0092】(構成)本実施形態における自走式電動車
椅子レンタルシステムは、上述した第1の実施形態にお
けるシステムが備える構成要素に、以下のような構成要
素を新たに備えている。すなわち、管理センタ端末2
が、全てのステーションA,B,Cにおける自走式電動
車椅子1の現在位置を把握すると共に、各ステーション
の電動車椅子1の数に応じて所定のステーションに位置
する自走式電動車椅子1を他のステーションに移動する
よう駆動制御する配車機能を備えている。
【0093】この配車機能は、所定の間隔ごとに作動す
る機能であって、例えば、1時間ごとに作動して電動車
椅子1の配車を実行する。これに先だって、管理センタ
端末2の記憶部には、各ステーションA,B,Cごとに
あらかじめ設定された自走式電動車椅子1の停車数量が
記憶されている。ここで、停車数量とは、例えば、各ス
テーションに配車される電動車椅子1の最小数であり、
具体的には、ステーションAに5台、ステーションBに
3台、ステーションCに3台、というように設定され
る。但し、必ずしも具体的な数字が決定されている必要
はなく、例えば、ステーションAには少なくとも3台
で、他のステーションは0台でもよい、というように設
定されていてもよい。あるいは、全てのステーションに
少なくとも1台配車、というように設定されていてもよ
い。
【0094】そして、配車機能は、まず、現在の各ステ
ーションにおける配車状況を認識する。これは、上述し
たように、各電動車椅子1から送信される位置情報に基
づいて認識することができる。このとき、所定の電動車
椅子1が位置情報から各ステーション間を移動中である
と認識された場合には、当該電動車椅子1の配車されて
いるステーションは、行き先のステーションであると認
識するものとする。こうして、全ての電動車椅子1の停
車状況を把握する。
【0095】続いて、配車機能は、把握した停車状況と
上記停車数量とを比較する。すなわち、どのステーショ
ンの電動車椅子1の数量が不足しているか、余っている
のかを設定された停車数量より判断する。そして、電動
車椅子1の数量が不足しているステーションが存在して
いる場合には、かかるステーションに隣のステーション
から電動車椅子1を移動する。このとき、隣のステーシ
ョンの台数が不足したときには、さらに隣のステーショ
ンから電動車椅子1を移動する。これは、第1の実施形
態と同様に、各ステーション間の電動車椅子の移動は、
一方向のみの移動しかしていないため、多い場所から少
ない場所に所定の方向に走行させるとすると、ほぼ全コ
ースを一周することも起こりうるからである。従って、
近くのステーションから移動することで配車時の移動時
間の短縮化を図ることができる。
【0096】このようにすることにより、例えば、例え
ば、A→B→C→Aというようにステーション間を電動
車椅子1が移動する場合であって、ステーションCの台
数が1台不足し、さらに、ステーションBから1台移動
すると、当該Bの台数が1台不足する場合には、Bから
Cに1台、そして、AからBに1台、同時に移動するよ
うに駆動制御するようにする。その結果、すべてが同一
の進行方向を有していることにより、電動車椅子1が相
互にすれ違うなどのことが抑制されると共に、移動時間
の短縮化を図ることができる。なお、このときの駆動制
御は、当然のことながら管理センタ端末2が行うように
なっている。
【0097】ここで、上記配車機能は、管理センタ端末
2の制御部に当該機能用プログラムが組み込まれること
により実現することができる。従って、かかるプログラ
ムがあらかじめ管理センタ端末2の記憶部に記憶されて
いて、必要なときに読み出されて制御部に組み込まれ
る。
【0098】(動作)次に、図11を参照して、第2の
実施形態における配車機能の動作を説明する。この配車
機能は、管理センタ端末2に備えられているタイマ機能
にて時間が計測され、あらかじめ定められた一定時間が
経過するごとに作動する。
【0099】配車機能が作動すると、まず、記憶部に記
憶されている停車情報が読み出される(ステップS6
1)。その後、各電動車椅子1から送信される位置情報
が受信される(ステップS62)。このとき、いずれか
のステーションに停車してなくて、ステーション間を走
行中の電動車椅子1がある場合には(ステップS6
3)、当該電動車椅子1の行き先である目的のステーシ
ョンをこの電動車椅子1の現在の停車位置と仮定する
(ステップS64)。こうして、全ての電動車椅子1の
位置情報が受信されて、全ての位置を把握するまで(ス
テップS65)、位置情報の受信を繰り返す。
【0100】続いて、停車情報と全電動車椅子1の位置
情報とを比較し(ステップS66)、電動車椅子1の台
数が不足しているステーションがある場合には(ステッ
プS67)、隣のステーションから電動車椅子1が移動
されるよう駆動制御する(ステップS68)。そして、
電動車椅子1の台数が全てのステーションであらかじめ
設定された条件を満たすよう繰り返す。
【0101】このようにすることにより、あらかじめ多
くのユーザが利用することが予測されるステーションに
常に電動車椅子1が所定台数配車されるように設定する
ことで、当該ステーションに電動車椅子1が絶えず配車
されるため、ユーザの利便性の向上を図ることができ
る。
【0102】ここで、上記管理センタ端末2の配車機能
は、各ステーションの時刻ごとにおける電動車椅子1の
利用実績をデータベースとして自己の端末2に記憶し、
さらに、当該データベースを参照して時刻ごとに各ステ
ーションの停車数量を変更するよう作動すると望まし
い。詳述すると、まず、管理センタ端末2が各電動車椅
子1の位置情報を時刻ごとに確認し、ユーザに利用され
ている電動車椅子を認識する。そして、電動車椅子1の
利用状況を、時間ごとに端末2の記憶部に記憶する。後
日、当該記憶されたデータベースを参照して、各ステー
ションにおける最小の停車台数が変更されて、かかる設
定に基づいて上述したように配車が行われる。例えば、
「午後1時から午後2時までの間に、Aステーションで
は12台、Bステーションでは2台、Cステーションで
は5台の利用あり」というような情報がデータベースと
して蓄積される。そして、ほぼ同様の台数の利用状況が
数日続いて場合には、上記台数の割合に基づいて電動車
椅子1が配分される。このようにすることにより、各ス
テーションの利用状況に応じた台数の電動車椅子1が当
該各ステーションに配車されるので、ユーザの待ち時間
の減少等、電動車椅子1の利用効率のさらなる向上を図
ることができる。
【0103】〈第3の実施形態〉以下、本発明の第3の
実施形態について説明する。第3の実施形態は、無線信
号によって駆動制御されて所定のステーション間を移動
する複数の自走式電動車椅子1と、これら複数の自走式
電動車椅子1の運転状態を無線信号によって集中管理す
る管理センタ端末2とを備えている点では、上記第1、
第2の実施形態と同様である。但し、本実施形態におい
ては、上述した電波基地局3が備えられていない点で上
記実施形態と異なる。このため、管理センタ端末2は、
電動車椅子1の初期位置を記憶すると共に、常に駆動制
御したときの移動経路等を考慮して全ての電動車椅子の
現在位置を把握している。これにより、上記実施形態同
様に、管理センタ端末2が電動車椅子1を駆動制御する
ことができる。以下、これを詳述する。
【0104】自走式電動車椅子1は、当該電動車椅子1
自体の動作を制御する制御部と、当該電動車椅子固有の
識別コードを記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザ
の行き先であって前記所定のステーションに関する情報
である行先情報を受け付ける入力部とを備えている。そ
して、自走式電動車椅子1の制御部が、入力部にて受け
付けた行先情報と識別コードとを前記管理センタ端末に
送信する行先情報送信機能を備えている。この点は、上
記実施形態と同様である。
【0105】管理センタ端末2は、自走式電動車椅子1
の初期位置情報と、ステーション間のルートに関する情
報とを記憶している。すなわち、自走式電動車椅子1
は、それぞれに初期位置が与えられており、かかる初期
位置情報が管理センタ端末2に記憶されている。この初
期位置情報は、あらかじめ電動車椅子1が停車されてい
るステーションに関する情報であったり、さらにステー
ションの内部のより詳細な位置に関する情報であると望
ましい。例えば、1mのオーダーで設定されている位置
情報である。
【0106】また、自走式電動車椅子1の位置に関する
情報と当該自走式電動車椅子1より送信された行先情報
とに基づいた所定のルート情報を読み出すルート読出機
能と、識別コードから識別した自走式電動車椅子1を読
み出したルート情報に基づいて無線信号にて駆動制御す
る車椅子駆動制御機能と、駆動制御後の自走式電動車椅
子の位置を記憶する車椅子位置記憶機能とを備えてい
る。
【0107】ルート読出機能は、上述した電動車椅子1
の初期位置情報と行先情報とに基づいてルート情報を読
み出してもよく、あるいは、車椅子がすでに移動され
て、初期位置とは異なるステーションに停車している場
合には、後述するようにRAMやハードディスクなどの
記憶部に記憶された移動後の車椅子の位置情報と行先情
報とに基づいてであってもよい。
【0108】そして、車椅子駆動制御機能は、例えば、
駆動制御対象である電動車椅子1の初期位置からルート
情報に基づいて駆動制御情報を生成し、さらにこれに基
づいて無線にて電動車椅子1を駆動制御する。例えば、
ステーションAの出口に位置する電動車椅子1がステー
ションBに移動されるとき、あらかじめ定められたルー
トが直進500m、その後、90°左に旋回して500
mというような場合には、かかる指令が管理センタ端末
2から電動車椅子1に送信され、当該車椅子1が駆動制
御される。従って、電動車椅子1の初期位置は、その向
きまでも厳密に記憶されていると望ましい。また、電動
車椅子1に方位を検出する手段が備えられていて、管理
センタ端末2が方位に基づいて当該電動車椅子1を駆動
制御してもよい。
【0109】そして、移動後は、駆動制御した電動車椅
子1の現在位置を管理センタ端末2自体の記憶部に記憶
する。このとき、駆動制御情報通りに電動車椅子1が移
動しているはずであるので、駆動制御した制御量を電動
車椅子1の初期位置に加算して、当該電動車椅子1の現
在位置とする。この位置に関する情報は、その後の電動
車椅子1のルート設定時や駆動制御時に、初期位置情報
と同様に利用される。
【0110】〈第4の実施形態〉以下、本発明の第4の
実施形態について説明する。第4の実施形態は、制御部
16Aを有し、この制御部16Aからの指令にて駆動制
御されて走行する複数の自走式電動車椅子1を備え、自
走式電動車椅子1は、あらかじめ定められたステーショ
ン間のルートに関する情報と当該自走式電動車椅子1の
初期位置情報とを記憶する記憶部16Bと、ユーザから
当該ユーザの行き先である所定のステーションに関する
情報を受け付ける入力部15Aと、を備えている。従っ
て、本実施形態における電動車椅子1は、管理センタ端
末2にて駆動制御されるものではなく、完全に自走する
電動車椅子1である。以下、これを詳述する。
【0111】本実施形態では、上述した第3の実施形態
において管理センタ端末2が記憶している電動車椅子1
の初期位置を当該電動車椅子1自身が記憶部16Bにあ
らかじめ記憶している。そして、同様に、第3の実施形
態における管理センタ端末2の制御部が有している駆動
制御機能なども電動車椅子1自体が有している。すなわ
ち、自走式電動車椅子1の制御部16Aは、当該自走式
電動車椅子1の位置に関する情報(初期位置情報あるい
は駆動後の現在位置情報)と入力部15Aにて受け付け
たユーザの行き先とに対応した所定のステーションへの
ルートに関する情報を記憶部15Bから読み出し、この
ルート情報に基づいて当該電動車椅子自体1を駆動制御
し、駆動制御後の自己の位置を記憶する、という機能を
有している。
【0112】その動作を説明する。まず、あらかじめ電
動車椅子1の記憶部16Bに記憶されている初期位置情
報に対応する位置に、当該電動車椅子1が配置される。
その後、ユーザにて行き先が選択され、これにより、初
期位置と行き先とに対応したステーション間のルート情
報が、電動車椅子1の記憶部16Bから読み出される。
そして、電動車椅子1は読み出したルートに基づいて走
行することとなる。このとき、途中で走行経路の補正等
がなされないが、専用道路などを走行することで、走行
中にあらかじめ定められたルートから外れることが抑制
され、目的のステーションに到着することができる。さ
らに、このとき、走行してきた方向、距離などを記憶し
ているため、あるいは、ルートに基づいて走行してきた
と仮定して走行後の現在位置を記憶部16Bに記憶して
いる。これにより、続いて、他のユーザがさらに別のス
テーションまで乗車する場合には、当該記憶している位
置が初期位置となって上述したように他のステーション
に走行することができる。
【0113】
【発明の効果】本発明は、以上のように構成され機能す
るので、これによると、所定のステーション間を自走す
る電動車椅子を、複数のステーションを設けて貸し出し
及び返却できるようにしたので、ユーザが運転する必要
がなく子供や高齢者などいずれのユーザも容易に利用す
ることができ、また、どこにいても電動車椅子を借りや
すく利便性の向上を図ることができ、さらには、電動車
椅子という低速で移動し、四輪であって走行時に安定性
の高い車両を用いたので、安全性の高い車両のレンタル
システムを提供することができる、という従来にない優
れた効果を有する。
【0114】そして、電動車椅子が電波基地局からの電
波を用いて自己の位置を常に管理センタ端末に送信する
ことにより、当該管理センタ端末は電動車椅子の位置を
把握し、当該電動車椅子を目的のステーションまで走行
経路を修正しつつ駆動制御するため、ユーザを目的のス
テーションに確実に輸送することができる。
【0115】さらに、管理センタ端末が各ステーション
に停車している電動車椅子の台数に応じて当該電動車椅
子を配車する場合には、所定のステーションにてユーザ
が電動車椅子を利用したいときに利用することができな
いということが抑制され、ユーザの利便性の向上を図る
ことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施形態における概略を示した
ブロック図である。
【図2】図1に開示した自走式電動車椅子の外観を示し
た斜視図である。
【図3】図1に開始した自走式電動車椅子の構成を示す
ブロック図である。
【図4】図1に開示した表示パネル(入力部)に表示さ
れるユーザインタフェースを示す図である。
【図5】図1に開示した管理センタ端末の構成を示すブ
ロック図である。
【図6】図1に開示した電動車椅子の入力部である表示
パネルの動作を示すフローチャートである。
【図7】図1に開示した電動車椅子が位置情報を一定の
間隔で管理センタ端末に送信するときの動作を示すフロ
ーチャートである。
【図8】図6乃至図7に開示した表示パネルや位置情報
送信動作を含んだ電動車椅子の全体的な動作を示すフロ
ーチャートである。
【図9】図1に開示した管理センタ端末の動作を示すフ
ローチャートである。
【図10】本発明の一実施形態におけるシステム全体の
動作を示すシーケンス図である。
【図11】本発明の第2の実施形態における管理センタ
端末が有する配車機能の動作を示すフローチャートであ
る。
【符号の説明】
1 自走式電動車椅子 2 管理センタ端末 3 電波基地局 11 揺動安全バー 12 接近検出センサ 14 送受信用アンテナ(電動車椅子側) 2A 制御部(管理センタ端末側) 2Aa ルート読出機能 2Ab 駆動制御情報生成機能 2Ac 車椅子駆動制御機能 2B 記憶部(管理センタ端末側) 2Ba ルート情報 15A 入力部(表示パネル) 16A 制御部(電動車椅子側) 16Aa 走行制御機能 16Ab 電波強度検知機能 16Ac 位置情報生成機能 16Ad 位置情報送信機能 16Ae 行先情報送信機能 16Af 非常停止制御機能 16B 記憶部(電動車椅子側) 16Ba 識別コード 16Bb 電波強度対応位置情報 A,B,C ステーション
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Fターム(参考) 5H180 AA27 BB04 BB05 EE01 FF13 FF32 LL01 LL08 LL09 5H301 AA01 BB20 CC03 CC06 DD01 DD07 DD17 GG10 KK02 KK03 KK08 LL01 LL02 LL08 LL11

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 制御部を有し、この制御部からの指令に
    て駆動制御されて走行する複数の自走式電動車椅子を備
    え、 前記自走式電動車椅子は、あらかじめ定められたステー
    ション間のルートに関する情報と当該自走式電動車椅子
    の初期位置情報とを記憶する記憶部と、ユーザから当該
    ユーザの行き先である前記所定のステーションに関する
    情報を受け付ける入力部と、を備えると共に、 前記自走式電動車椅子の制御部は、当該自走式電動車椅
    子の位置に関する情報と前記入力部にて受け付けたユー
    ザの行き先とに対応した所定のステーションへのルート
    に関する情報を前記記憶部から読み出し、このルート情
    報に基づいて当該電動車椅子自体を駆動制御し、駆動制
    御後の自己の位置を記憶することを特徴とする電動車椅
    子レンタルシステム。
  2. 【請求項2】 無線信号によって駆動制御されて所定の
    ステーション間を移動する複数の自走式電動車椅子と、
    これら複数の自走式電動車椅子の運転状態を無線信号に
    よって集中管理する管理センタ端末とを備え、 前記自走式電動車椅子は、当該電動車椅子自体の動作を
    制御する制御部と、当該電動車椅子固有の識別コードを
    記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザの行き先であ
    って前記所定のステーションに関する情報である行先情
    報を受け付ける入力部とを備えると共に、 前記自走式電動車椅子の制御部が、前記入力部にて受け
    付けた行先情報と前記識別コードとを前記管理センタ端
    末に送信する行先情報送信機能を備え、 前記管理センタ端末は、前記自走式電動車椅子の初期位
    置情報と、前記ステーション間のルートに関する情報と
    を記憶すると共に、 前記自走式電動車椅子の位置に関する情報と当該自走式
    電動車椅子より送信された行先情報とに基づいた所定の
    ルート情報を読み出すルート読出機能と、前記識別コー
    ドから識別した前記自走式電動車椅子を前記読み出した
    ルート情報に基づいて無線信号にて駆動制御する車椅子
    駆動制御機能と、駆動制御後の前記自走式電動車椅子の
    位置を記憶する車椅子位置記憶機能と、を備えたことを
    特徴とする電動車椅子レンタルシステム。
  3. 【請求項3】 無線信号によって駆動制御されて所定の
    ステーション間を移動する複数の自走式電動車椅子と、
    これら複数の自走式電動車椅子の運転状態を無線信号に
    よって集中管理する管理センタ端末とを備え、 前記自走式電動車椅子は、当該電動車椅子自体の動作を
    制御する制御部と、当該電動車椅子固有の識別コードを
    記憶する記憶部と、ユーザから当該ユーザの行き先であ
    って前記所定のステーションに関する情報である行先情
    報を受け付ける入力部とを備えると共に、 前記自走式電動車椅子の制御部が、当該自走式電動車椅
    子の現在の位置情報を生成する位置情報生成機能と、生
    成された位置情報と前記識別コードとを所定の時間間隔
    ごとに前記管理センタ端末に送信する位置情報送信機能
    と、前記入力部にて受け付けた行先情報と前記識別コー
    ドとを前記管理センタ端末に送信する行先情報送信機能
    とを備え、 前記管理センタ端末は、前記ステーション間のルートに
    関する情報を記憶すると共に、 前記自走式電動車椅子より送信された行先情報に基づい
    て所定のルート情報を読み出すルート読出機能と、前記
    行先情報を送信した前記自走式電動車椅子を前記識別コ
    ードに基づいて識別して当該自走式電動車椅子から送信
    された位置情報と前記読み出したルート情報とに基づい
    て当該電動車椅子を駆動制御する情報を生成する駆動制
    御情報生成機能と、前記識別コードから識別した前記自
    走式車椅子を前記生成された駆動制御情報に基づいて無
    線信号を用いて駆動制御する車椅子駆動制御機能とを備
    えたことを特徴とする電動車椅子レンタルシステム。
  4. 【請求項4】 前記自走式電動車椅子に所定の電波を送
    信する複数の電波基地局を備え、 前記自走式電動車椅子の記憶部に、前記電波基地局から
    受信した電波の強弱に対応した位置に関する情報である
    電波強度対応位置情報を記憶すると共に、 前記自走式電動車椅子の制御部が、前記電波基地局から
    受信した電波の強弱を検知する電波強度検知機能を備
    え、 前記自走式電動車椅子が有する位置情報生成機能は、前
    記電波強度検知機能にて検知した電波の強弱と記憶部に
    記憶されている電波強弱対応位置情報とに基づいて前記
    位置情報を生成することを特徴とする請求項3記載の電
    動車椅子レンタルシステム。
  5. 【請求項5】 前記管理センタ端末が有する駆動制御情
    報生成機能は、前記ルート情報と前記自走式電動車椅子
    の位置情報とに基づいて、当該電動車椅子がルート上を
    走行するよう走行経路を補正する情報を生成することを
    特徴とする請求項3又は4記載の電動車椅子レンタルシ
    ステム。
  6. 【請求項6】 前記管理センタ端末が有する駆動制御情
    報生成機能は、前記自走式電動車椅子が所定のステーシ
    ョンに位置するときには当該電動車椅子が前記行先情報
    に対応するステーションに走行するよう制御する走行指
    令情報を生成すると共に、当該電動車椅子が走行中のと
    きには前記ルート情報と前記電動車椅子の位置情報とに
    基づいて、前記電動車椅子がルート上を走行するよう走
    行経路を補正する情報を生成することを特徴とする請求
    項3又は4記載の電動車椅子レンタルシステム。
  7. 【請求項7】 前記管理センタ端末が、前記全てのステ
    ーションにおける前記自走式電動車椅子の現在位置を把
    握すると共に、各ステーションの電動車椅子の数に応じ
    て所定のステーションに位置する前記自走式電動車椅子
    を他のステーションに移動するよう駆動制御する配車機
    能を備えたことを特徴とする請求項3,4,5又は6記
    載の電動車椅子レンタルシステム。
  8. 【請求項8】 前記管理センタ端末が、前記各ステーシ
    ョンごとにあらかじめ設定された前記自走式電動車椅子
    の停車数量を記憶すると共に、 この停車数量と前記自走式電動車椅子の現在位置とに基
    づいて前記配車機能が作動することを特徴とする請求項
    7記載の電動車椅子レンタルシステム。
  9. 【請求項9】 前記管理センタ端末の車椅子駆動制御機
    能は、前記全ての自走式電動車椅子を前記あらかじめ定
    められたルートに沿って同一方向に駆動制御することを
    特徴とする請求項3,4,5,6,7又は8記載の電動
    車椅子レンタルシステム。
  10. 【請求項10】 前記電動車椅子の入力部は、すでに入
    力された行先情報に対応した目的のステーションに到着
    後、再度ユーザから当該ユーザの行き先であって前記所
    定のステーションに関する情報である新たな行先情報を
    受け付けることを特徴とする請求項3,4,5,6,
    7,8又は9記載の電動車椅子レンタルシステム。
  11. 【請求項11】 前記自走式電動車椅子は、前方の障害
    物を検出する接近検出センサを備えると共に、 前記自走式電動車椅子の制御部は、前記接近検出センサ
    が障害物を検出したときに前記管理センタ端末からの駆
    動制御に関わらず、当該自走式電動車椅子自体の動作を
    停止する状態に制御する非常停止制御機能を備えたこと
    を特徴とする請求項3,4,5,6,7,8,9又は1
    0記載の電動車椅子のレンタルシステム。
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