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JP2003028067A - 圧縮機の弁組立体 - Google Patents

圧縮機の弁組立体

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JP2003028067A
JP2003028067A JP2002005167A JP2002005167A JP2003028067A JP 2003028067 A JP2003028067 A JP 2003028067A JP 2002005167 A JP2002005167 A JP 2002005167A JP 2002005167 A JP2002005167 A JP 2002005167A JP 2003028067 A JP2003028067 A JP 2003028067A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 吐出弁のリフト量が一定に保たれ吐出弁が弁
プレートに堅固に固定されることにより、冷媒吐出時の
異常騒音を低減できる圧縮機の弁組立体を提供する。 【解決手段】 弁組立体100は、冷媒吐出孔112を
有する弁プレート110と、一端が弁プレート110に
固定され冷媒吐出孔112を開閉する吐出弁130と、一
端が吐出弁130と共に弁プレート110に固定され吐
出弁130の上部に位置して吐出弁130のリフト量
(L)を制限するキーパ140と、キーパ140の下方に
所定の幅(W)と高さ(H)に突設されたビード143とを
備える。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は圧縮機の弁組立体に
係り、さらに詳しくは冷媒吐出時の異常騒音を低減する
ことができる弁組立体に関する。
【0002】
【従来の技術】一般に、圧縮機は冷蔵庫などの冷凍装置
において冷媒を圧縮するために幅広く使用されている。
【0003】図1に示したように、一般の往復動式圧縮
機は、本体ケース10内に固定子21と回転子22など
を含む電動機構部20と、回転子22の中央に押し込ま
れたクランクシャフト23の回転により冷媒を吸入して
圧縮させた後吐出する圧縮機構部30を備える。 圧縮
機構部30は冷媒が収まるシリンダ31と、シリンダ31
の内部を往復移動し、冷媒を圧縮するピストン32を備
え、シリンダ31の前方にはシリンダ31を密閉するシ
リンダヘッド33が設けられる。一方、シリンダヘッド
33とシリンダ31との間には冷媒がシリンダ31内に
供給されたりシリンダ31から吐出されうるように弁組
立体40が介在される。
【0004】図2に示したように、弁組立体40は冷媒
吐出孔41が形成された弁プレート42と、弁プレート
42とシリンダヘッド33との間に設けられ冷媒吐出孔
41を開閉する吐出弁43と、吐出弁43の上部に設け
られその開放程度を拘束するキーパ44とを備える。
【0005】吐出弁43は弁プレート42に固定される
固定端43aと、冷媒吐出孔41の上部に位置し、ピス
トン32の圧縮力により上下に振動する自由端43bを
備える。
【0006】キーパ44は吐出弁43の固定端43aと
接合される固定端44aと、吐出弁43の自由端43b
の上側に位置する開放端44bを備える。吐出弁43が
所定高さのリフト量(L)を有するように、キーパ44は
固定端44aから開放端44bが上向きに折り曲げられ
た形状に形成される。
【0007】ところが、以上のように構成された従来の
弁組立体40によるに、吐出弁43が適正なリフト量(L)
を有するようにキーパ44を正確に折り曲げて加工すべ
きであるが、折曲加工の特性上正確な加工が困難であ
る。もしリフト量(L)が適正値より大きくキーパ44が
加工されれば、冷媒吐出時吐出弁43が過多に開放され
キーパ44と衝突することにより騒音が発生する。
【0008】また、従来の弁組立体40によれば、キー
パ44の固定端44a側の下方の平坦度などが不良であ
れば、吐出弁43とキーパ44が接合部分で密着できな
くなる。吐出弁43とキーパ44が接合部分で密着され
なければ、吐出弁43のリフト量(L)が一定に保たれず
吐出弁43が安定的に作動できない。従って、冷媒吐出
時吐出弁43がキーパ44と衝突したり、吐出弁43の
自由端43bが残余振動により震えることにより異常騒
音が発生する。
【0009】
【発明が解決しようとする課題】本発明は前述した問題
点を解決するために案出されたもので、その目的は吐出
弁のリフト量が一定に保たれ、吐出弁が弁プレートに堅
固に固定されることにより冷媒吐出時の異常騒音を低減
することができる圧縮機の弁組立体を提供するところに
ある。
【0010】
【課題を解決するための手段】前述したような本発明の
目的は、冷媒吐出孔を有する弁プレートと、一端が前記
弁プレートに固定され、前記冷媒吐出孔を開閉する吐出
弁と、一端が前記吐出弁と共に前記弁プレートに固定さ
れ、前記吐出弁の上部に位置して該吐出弁のリフト量を
制限するキーパと、前記キーパの下方に所定の幅と高さ
に突設されたビードを備える弁組立体を提供することに
より達成される。
【0011】ここで、前記ビードは前記吐出弁及び前記
キーパのそれぞれの固定端を前記弁プレートに締結する
締結部材の中心から前記冷媒吐出孔の方向に所定間隔ほ
ど離隔形成される。
【0012】前記ビードの高さが0.1〜0.5mmの
時、前記吐出弁のリフト量は0.36mm〜0.66m
mであり、望ましくは前記ビードの高さが0.23mm
の時、前記吐出弁のリフト量は0.56mmである。ま
た、前記ビードの幅は0.5〜2.0mmであり、望ま
しくは1.5mmである。
【0013】本発明に係る弁組立体によれば、ビードが
吐出弁の上面を加圧するので、吐出弁のリフト量が一定
に保たれ、吐出弁の固定端が弁プレートに堅固に固定さ
れる。従って、吐出弁が安定的に作動することにより冷
媒吐出時発生する異常騒音を低減することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、添付した図面に基づき本発
明の望ましい実施例を詳述する。但し、従来の技術と同
一な部分については同一な参照符号を付し、その詳細な
説明は省く。
【0015】図3に示した通り、本発明に係る弁組立体
100は、冷媒吸入孔111及び冷媒吐出孔112が形
成された弁プレート110と、弁プレート110とシリ
ンダ31(図1参照)との間に設けられ、冷媒吸入孔11
1を開閉する吸入弁121が形成された吸入弁プレート
120と、弁プレート110とシリンダヘッド33との
間に設けられ、冷媒吐出孔112を開閉する吐出弁13
0と、吐出弁130の上部に設けられ、その開放速度を
拘束するキーパ140を備える。
【0016】吐出弁130は冷媒吐出孔112の上部に
位置し、ピストンが冷媒を加圧することにより上下に振
動する自由端131と、弁プレート110に固定される
固定端132とからなる。
【0017】キーパ140は吐出弁130の自由端13
1の上部に位置する開放端141と、吐出弁130の固
定端132と共に弁プレート110に固定される固定端
142とからなる。吐出弁130の固定端132とキー
パ140の固定端142は、リベット150のような締
結部材により弁プレート110に締結される。
【0018】一方、50は吸入マフラーを示す。圧縮機
の外部から流入された冷媒は吸入マフラー50を通して
シリンダヘッド33に流入され、その後吸入弁121が
開放されれば、冷媒吸入孔111を介してシリンダ31
の内部に吸込まれる。
【0019】図4に示した通り、キーパ140は開放端
141と固定端142の高さを等しく平板形に形成され
る。キーパ140の固定端142にはリベット150を
締結するための固定孔144が形成されている。キーパ
140の下方には所定の幅(W)と高さ(H)にビード(bea
d)143が突設されている。このビード143は固定孔
144から開放端141の方向に所定間隔ほど離隔形成
される。
【0020】一方、ビード143はキーパ140の上面
をプレス加工することにより形成することもでき、キー
パ140の下方に別の突出部材を取付ける方法で形成す
ることもできる。
【0021】図5に示した通り、吐出弁130の固定端
132とキーパ140の固定端142を弁プレート11
0にリベット150で締結すれば、キーパ140の固定
端142が弁プレート110の方向に加圧されることに
より、キーパ140の開放端141はビード143を中
心に弁プレート110と遠ざかる方向(すなわち、図5
の上側方向)に傾斜する。
【0022】従って、吐出弁130のリフト量(L)はビ
ード143の高さ(H)と、キーパ140上のビード14
3の形成位置により相違になる。すなわち、リフト量
(L)は概略次の式により決まる。
【0023】
【数2】 ここで、Lは吐出弁130のリフト量を、Dはキーパ
140の固定端142の終端からビード143の中心ま
での距離を、Dはキーパ140の固定端142の終端
から冷媒吐出孔112の中心までの距離を、Hはビード
143の高さを示す。
【0024】もしDが7.5mmでありDが18m
mの場合、ビード143の高さ(H)を0.233mmに
すれば、リフト量(L)は0.56mmになる。このよう
にD とDの距離が決まった状態でビード143の高
さ(H)を変更することにより吐出弁130のリフト量
(L)を調節することができる。
【0025】吐出弁130のリフト量(L)は冷媒の安定
的な吐出及び吐出騒音の最小化のために0.36mm〜
0.66mmほどになることが望ましい。かかるリフト
量(L)を合わせるためにビード143はその高さ(H)が
0.1〜0.5mmに形成される。
【0026】一方、ビード143の幅(W)は吐出弁13
0との接触面積を考慮して、0.5〜2.0mmほどに
形成することが望ましい。
【0027】図6は従来の弁組立体40(図2参照)と本
発明に係る弁組立体100における圧縮機の騒音をそれ
ぞれ測定した結果をグラフで示した。図面において、点
線は0.46mmのリフト量(L)を有する従来の弁組立
体40であり、細い実線は0.46mmのリフト量(L)
を有する本発明に係る弁組立体100であり、太い実線
は0.56mmのリフト量(L)を有する本発明に係る弁
組立体100である。
【0028】図6の通り、吐出弁130のリフト量(L)
が0.56mmの時、全体的に冷媒の吐出騒音を低減す
る効果が高いことが測定された。特に、8kHz周波数
帯域において、従来の弁組立体40から発生する吐出騒
音は約33.3dBほどである一方、本発明に係る弁組
立体100から発生する吐出騒音は28dBほどであっ
て、本発明により8kHz周波数帯域における吐出騒音
が大幅に低減されたことが分かる。
【0029】図6の実験では、吐出弁130のリフト量
(L)を0.56mmに合わせるため、Dが7.5mm
でありDが18mmの状態で、ビード143の高さ
(H)を0.233mmに形成した。また、ビード143
の幅(W)は1.5mmに形成した。
【0030】
【発明の効果】以上述べた通り、本発明によれば、従来
のようにキーパ140を折り曲げることなく、下方に形
成されたビード143によりキーパ140が傾斜するこ
とにより吐出弁130のリフト量(L)が確保されるの
で、吐出弁130が適切なリフト量(L)を有するように
キーパ40を加工することが容易である。
【0031】また、本発明によれば、ビード143が吐
出弁130の上面を加圧するので、吐出弁130のリフ
ト量(L)が一定に保たれ、吐出弁130の固定端132
が弁プレート110に堅固に固定される。従って、吐出
弁130が安定的に作動することにより冷媒吐出時発生
する異常騒音を低減することができる。
【0032】以上では本発明の望ましい実施例について
示しかつ説明したが、本発明は前述した実施例に限ら
ず、特許請求の範囲において請求する本発明の要旨を逸
脱せず当該発明の属する技術分野において通常の知識を
持つ者ならば誰でも変形実施が可能である。
【図面の簡単な説明】
【図1】一般の往復動式圧縮機の断面図である。
【図2】従来の弁組立体の側断面図である。
【図3】本発明に係る弁組立体の分解斜視図である。
【図4】図3の弁組立体のうちキーパの側断面図であ
る。
【図5】図3の弁組立体の結合状態側断面図である。
【図6】従来の弁組立体が適用された圧縮機と本発明の
弁組立体が適用された圧縮機において周波数帯域別吐出
騒音を測定した結果を比較して示したグラフである。
【符号の説明】
50 吸入マフラー 100 弁組立体 110 弁プレート 111 冷媒吸入孔 112 冷媒吐出孔 120 吸入弁プレート 121 吸入弁 130 吐出弁 131 自由端 132、142 固定端 140 キーパ 141 開放端 143 ビード 144 固定孔 150 リベット

Claims (7)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 冷媒吐出孔を有する弁プレートと、 一端が該弁プレートに固定され、前記冷媒吐出孔を開閉
    する吐出弁と、 一端が前記吐出弁と共に前記弁プレートに固定され、該
    吐出弁の上部に位置して前記吐出弁のリフト量を制限す
    るキーパと、 前記キーパの下方に所定の幅と高さに突設されたビード
    とを備えることを特徴とする圧縮機の弁組立体。
  2. 【請求項2】 前記ビードは前記吐出弁及び前記キーパ
    のそれぞれの固定端を前記弁プレートに締結する締結部
    材の中心から前記冷媒吐出孔の方向に所定間隔ほど離隔
    形成されることを特徴とする請求項1に記載の圧縮機の
    弁組立体。
  3. 【請求項3】 前記吐出弁のリフト量は次の式から決ま
    ることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機の弁組立
    体: 【数1】 ここで、Lは前記吐出弁のリフト量を、Dは前記キー
    パの固定端の終端から前記ビード中心までの距離を、D
    は前記キーパの固定端の終端から前記冷媒吐出孔中心
    までの距離を、Hは前記ビードの高さを示す。
  4. 【請求項4】 前記ビードの高さが0.1〜0.5mm
    の時、前記吐出弁のリフト量は0.36mm〜0.66mm
    であることを特徴とする請求項2に記載の圧縮機の弁組
    立体。
  5. 【請求項5】 前記ビードの高さが0.23mmの時、
    前記吐出弁のリフト量は0.56mmであることを特徴
    とする請求項4に記載の圧縮機の弁組立体。
  6. 【請求項6】 前記ビードの幅は0.5〜2.0mmで
    あることを特徴とする請求項5に記載の圧縮機の弁組立
    体。
  7. 【請求項7】 前記ビードの幅は1.5mmであること
    を特徴とする請求項6に記載の圧縮機の弁組立体。
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