JP2003090318A - 面取り角座金付きボルトと羽子板 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 （修正有） 【課題】 木造建築における材木同士の直角接合部分を
金具補強にて行われているが、その金具の中で羽子板ボ
ルトとボルトによって接合されることが多い。しかし、
羽子板ボルトで材木同士を固定する場合にナットと座金
部分が表面より飛び出してしまう。これを回避するため
に座金掘りをするのであるが、材木を削った分だけ強度
低下と応力の集中が起きる。また、外観的にもあまりよ
くない。 【解決手段】 あらかじめ曲げてあり、面取りを施した
角座金が接合させてある角座金付ボルトで、施工上の安
全面と施工性を考慮した加工と羽子板を使用することに
より、材料を必要以上に削ることなく表面から飛び出さ
ずに材木同士を接合させることが出来る。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】この発明は、木造建築に使用
する金具であるボルト、座金を接合させておきボルトに
みぞを付け、座金に面取りを施し、羽子板に突起を付
け、羽子板の高さを多く作った木造構造の接合部をつな
ぎ合わせるための金具に関するものである。

【０００２】

【従来の技術】従来の羽子板は、羽子板ボルトという形
で、羽子板にボルトが接合されているもが多く使用され
ている。材木同士を直角に接合する場合、羽子板ボルト
とボルト

【図１０】を直角方向に使用する時に、ボルト部分のね
じ切りが施された部分、及び座金、ナットが材木表面よ
り飛び出る形になってしまっていた。そこで材木表面よ
り飛び出ないようにするために材木が側に座金掘り

【図１０】（１５）の施工がされる。しかし座金掘りを
した分だけ強度が低下し、また応力の集中する個所とな
ってしまう。施工上でも座金掘りをする分だけの労力を
要し、座金掘りされた切かすは、産業廃棄物となってし
まう。また、景観上あまりいいとは言えない。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】本発明は、その欠点で
ある材木表面からの飛び出し、座金掘りのデメリットを
解消するために、座金掘りをせずに表面から飛び出さな
い金具と、その施工性を踏まえた形状が課題であった。

【０００４】

【課題を解決するための手段】材木から座金とナット部
分の高さだけ飛び出さないようにするために、座金掘り
をせずにきれいにおさめるには角座金をボルトに接合さ
せたものを使用するのが力学的にも、体裁的にもよいも
のだと考える。

【０００５】

【発明の実施の形態】羽子板ボルトではなく羽子板に角
座金付ボルトをはめ込む形にするのだが、フラットな角
座金では、引張したときに角座金のボルト接合部から離
れている外側が曲がってしまう。そこであらかじめ反対
方向に角座金を曲げておき

【図２】（５）、材木にめり込んだときにバリが出ない
ように角座金に面取りを

【図２】（６）施しておく。また、施工時には、ほとん
どの場合インパクトレンチを使用する為、羽子板側にイ
ンパクトレンチが差し込めるだけの余裕を持たせるだけ
の羽子板高さを持たせる

【図９】（１２）。ここで、インパクトレンチ又はラチ
ェットレンチで締め込む際に空転と空転によるけがを防
ぐ目的で、角座金付ボルトのボルト部分に空転防止用み
ぞを作り

【図２】（３）、羽子板側に空転防止用突起

【図５】（１）（９）を作る。

【０００６】

【発明の効果】角座金付ボルトを使うことにより座金掘
りをすることなく表面からの金具の飛び出しを防ぐこと
が出来、角座金に面取りを施すことにより、材木へめり
込んだときの材木のバリを防ぐことが出来、また４５度
に面取りをした場合には、同じ面積の角座金よりも、材
木に対して広い範囲に圧縮力を伝えることが出来るため
に効率があがる。角座金に曲げを作っておいた分だけ、
引張力で平になりその分がスプリングワッシャーの効果
を生み出す。角座金付ボルトが回転しないようにするた
めに、おのずと材木の繊維に対して水平にされ、座金の
向きが最良な状態へとおのずと向く形になる。また、羽
子板高さを多く作ることにより、モーメントが発生し
て、締め付けに弾力を与え、ある程度の材木の収縮に対
しても体力を持たせることが出来る。

【図面の簡単な説明】

【図１】本発明の外観図

【図２】角座金付ボルトの断面図

【図３】角座金付ボルトの正面図

【図４】羽子板側面の断面図

【図５】羽子板平面図

【図６】羽子板正面図

【図７】材木の２部材を接合させたときの外観図

【図８】材木の２部材を接合させたときの平面の断面図

【図９】インパクトレンチに対する羽子板高さを表す平
面図

【図１０】普通ボルトに対して従来の座金掘りを表す断
面図

【図１１】本発明の角座金付ボルトの材木に対する断面
図

【符号の説明】

（１）は角座金付ボルト （２）は羽子板 （３）は空転防止用みぞ （４）はナット （５）は角座金部分の曲げ （６）は角座金の面取り （７）はボルト部分 （８）は座金部分 （９）は空転防止用突起 （１０）はボルト用穴 （１１）は材木 （１２）は羽子板高さ （１３）はインパクトレンチと材木の空間 （１４）はボルト （１５）は座金掘り （１６）は４５度に面取りをしてある角座金 （１７）はインパクトレンチ

Claims (3)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】角座金付ボルト 【図１】（１）の角座金部分の４５度面取り 【図２】（６）、角座金部分の曲げ 【図２】（５）を施した角座金付ボルト。
2. 【請求項２】角座金付ボルト 【図１】（１）のボルト部分の空転防止用みぞ 【図２】（３）、羽子板 【図１】（２）の空転防止用突起 【図４】（９）を施した、角座金付ボルト及び羽子板。
3. 【請求項３】建築施工時において、インパクトレンチな
   どの電動工具 【図９】（１７）を使用出来るだけの羽子板高さ 【図９】（１２）を持たせた羽子板。