JP2003062563A - 蛇口直結型浄水器 - Google Patents

Abstract

(57)【要約】 【課題】 浄水カートリッジ式の蛇口直結型浄水器で、
浄水ノズルの浄水吐水口を清浄に保ち且つ濾過性能を十
分発揮させる。 【解決手段】 濾過機構５を収納した長手の浄水カート
リッジ３と、浄水カートリッジ３に原水を供給する切換
弁２とを備え、切換弁２の蛇口直結部１０を蛇口に直結
する蛇口直結型浄水器１において、前記長手の方向を縦
にした浄水カートリッジ３の下部側方を切換弁２に取り
付け、浄水カートリッジ３の上端部に濾過機構を通過し
た浄水を下向きに吐出する浄水ノズル７を取り付ける。
これにより、浄水ノズル７の先端の吐水口９が流し台か
ら離れるため、流し台からの跳ね返りが吐水口９に付着
する虞は小さくなり、また、濾過機構５に均一に原水が
通過するため、濾過機構５は濾過性能を十分発揮可能と
なる。

Description

【発明の詳細な説明】

【０００１】

【発明の属する技術分野】本発明は水道栓等の蛇口に浄
水カートリッジ式浄水器を固定して使用する蛇口直結型
浄水器に係り、特に、浄水カートリッジの着脱が容易で
しかも浄水ノズルの吐水口を清浄に保つことができ、更
に浄水カートリッジの濾過性能を十分働かせるのに好適
な蛇口直結型浄水器に関する。

【０００２】

【従来の技術】活性炭と中空糸膜とを併用した小型の浄
水カートリッジが採用されるようになってきて、浄水カ
ートリッジ式浄水器を水道栓等の蛇口に固定するタイプ
の浄水器が普及する様になってきている。しかし、従来
の蛇口直結型浄水器は、例えば特許第２７４０９４４号
公報に記載されているように、若干長手の円筒形状浄水
カートリッジを切換弁に水平（横置き：円筒形状の軸が
水平となる配置）に取付け、蛇口に固定した切換弁の内
部通路を多段切換機構で切り換えることで、蛇口から切
換弁に流入した原水（水道水）をそのまま切換弁の吐水
口から直接吐出させたり、あるいは、この原水をシャワ
ー状にして直接吐出させたり、更には、原水を浄水カー
トリッジ内に通過させることで濾過してから前記と同じ
吐水口から吐出させる様になっている。

【０００３】

【発明が解決しようとする課題】上述した従来技術に係
る蛇口直結型浄水器は、流し台の中央付近まで突出する
蛇口の先端部に直接固定する構造としたため、流し台で
の作業の邪魔にならないようコンパクトに、即ち、若干
長手の円筒形状の浄水カートリッジを水平（横置き）に
配置している。浄水カートリッジ内は、通常、軸方向
に、活性炭層と中空糸膜層の２層構造になっているた
め、浄水カートリッジを横置きにすると、特に活性炭層
内に空気層が形成されたり、活性炭が下側へ偏り、各層
で均一に水が流れず、濾過能力が低下してしまうという
問題がある。

【０００４】また、従来の蛇口直結型浄水器は、浄水の
吐水口と原水の吐水口とが同一のため、原水を使用して
食器などを洗浄している最中に流し台から跳ね返った汚
水が吐水口に付着し、このため、多段切換機構を有する
切換弁で切り換え操作して、浄水を吐水口から吐出させ
たときにこの汚水が浄水に混入してしまうことがあると
いう問題もある。

【０００５】更に、流し台の底面と水道栓の蛇口とはそ
れほど離れておらず、蛇口の下に薬缶やジャーポット等
の容器を置いてこの容器内に水を入れようとすると、蛇
口と容器入口間の隙間が小さく、時に両者がぶつかるこ
とがしばしば起る。このような場合に、蛇口に浄水器が
直接固定されていると、切換弁に設けられた吐水口は蛇
口より更に切換弁の高さ分だけ下方に下がるため、大き
な薬缶やジャーポット等に浄水を入れることができなく
なってしまうという問題もある。

【０００６】更に従来の蛇口直結型浄水器は、浄水カー
トリッジが切換弁にネジ等で固定されていたり、またケ
ース内に収納される構造のため、浄水カートリッジの交
換が容易でないという問題や、切換弁で水の水量調整が
できないため水道栓の元栓で水量調整しなければならな
いという問題もある。

【０００７】本発明の目的は、ワンタッチで浄水カート
リッジの交換が可能で、切換弁の調整で水量調節がで
き、背丈の高いジャーポット等の容器にも容易に浄水を
注入でき、浄水の吐水口を清浄に保つことができ、浄水
カートリッジの濾過性能を十分働かせることが可能な蛇
口直結型浄水器を提供することにある。

【０００８】

【課題を解決するための手段】上記目的は、濾過機構を
収納した長手の浄水カートリッジと、該浄水カートリッ
ジに原水を供給する切換弁とを備え、該切換弁を蛇口に
直結する蛇口直結型浄水器において、前記長手の方向を
縦にした前記浄水カートリッジの下部側方を前記切換弁
に取り付け、該浄水カートリッジの上端部に前記濾過機
構を通過した浄水を下向きに吐出する浄水ノズルを取り
付けることで、達成される。これにより、高いジャーポ
ット等の容器にも容易に浄水を注入でき、切換弁より高
い位置に浄水の吐水口が来るため、浄水吐水口を清浄に
保つことができる。

【０００９】好適には、上記において、前記浄水ノズル
を、前記浄水カートリッジの上端部に回転可能、且つ、
回転させたとき前記蛇口と水道栓との接続部に非干渉と
なる状態で取り付けたことを特徴とする。この構成によ
り、浄水ノズルが流し台での作業に邪魔な場合には浄水
ノズルを切換弁の上部に退避可能となり、また、浄水ノ
ズルから吐出する浄水で切換弁を洗浄できるので、衛生
的となる。

【００１０】更に好適には、上記において、前記浄水ノ
ズルは、前記浄水カートリッジの上端部に着脱自在に取
り付けたことを特徴とする。この構成により、浄水ノズ
ルを取り外して洗浄することができ、衛生的である。

【００１１】更に好適には、上記において、前記切換弁
は、前記原水を前記浄水カートリッジに送出する第１通
路と前記原水をそのまま切換弁から排出する第２通路と
を切り換える切換機構と、前記第２通路の流路面積を調
整して前記切換弁から排出される原水の水量を調整する
調整機構とを備えたことを特徴とする。この構成によ
り、水道栓の元栓で水量調整する必要がなくなり、簡単
に節水効果を得ることができる。

【００１２】更に好適には、上記において、前記濾過機
構は、前記長手の方向の下部に活性炭層を設け、該活性
炭層の上部に中空糸膜層を設け、前記原水を前記活性炭
層を通過させてから前記中空糸膜層を通過する構成とし
たことを特徴とする。この構成により、原水は均一に活
性炭層を通過し、その後、均一に中空糸膜層を通過する
ため、従来の様に濾過層に空気層が形成されることがな
く、浄化性能を十分発揮することができる。

【００１３】更に好適には、上記において、前記浄水カ
ートリッジは前記切換弁にワンタッチで着脱する係合機
構で取り付けたことを特徴とする。これにより、容易に
浄水カートリッジの交換が可能となる。

【００１４】

【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態を図面
を参照して説明する。

【００１５】図１は、本発明の一実施形態に係る蛇口直
結型浄水器の要部破断側面図である。この図１において
破断してある箇所は、浄水カートリッジ上部及び切換弁
である。また、図２は、図１に示す蛇口直結型浄水器の
要部破断上面図であり、この図２において破断してある
箇所は、切換弁である。

【００１６】図１及び図２において、本実施形態に係る
蛇口直結型浄水器１は、切換弁２と、浄水カートリッジ
３と、浄水ノズル７とからなる。浄水カートリッジ３
は、詳細は後述するようにして、切換弁２からワンタッ
チで取り外すことができ、また、ワンタッチで装着可能
となっている。

【００１７】浄水カートリッジ３は、ほぼ円筒形状のケ
ース４と、ケース４内の下部に収納された活性炭層（図
示せず）及びその上部に配置された中空糸膜層５とを備
える。ケース４には、中空糸膜層５の汚れ具合を確認す
るための覗き穴６が設けられている。なお、この覗き穴
６は必ずしも必要でなくその都度必要に応じて設けられ
る。本実施形態の浄水カートリッジ３は、垂直（縦置
き：軸線が垂直となるように配置）になるように切換弁
２に取り付けられるように下方の周壁に結合部（後述）
を設け、また底部に底蓋４ａが設けられ、この底蓋４ａ
に水抜き弁体４ｃが蓋体４ｂで固定されている。更に上
方の肩部には雄ネジ部４ｄが螺刻され、頂部は突出しこ
の突出部にほぼ円形状をした開口部４ｄが設けられてい
る。そして、この吐水口に浄水ノズル７が装着される。

【００１８】この浄水ノズル７は、浄水カートリッジ３
の上端部から水平方向に延びる中空筒体のノズル８とノ
ズルキャップ９とからなり、ノズル８の一端には根元ス
カート部８ａが形成され、その内部にカートリッジの雄
ネジ部４ｄと結合される雌ネジ部８ｃ及び開口部４ｅと
嵌着されるキャップ部８ｂが設けられ、他端にノズルキ
ャップ９が連結されている。根元スカート部８ａは、開
口部４ｅに回動自在且つ液密に固着され、浄水カートリ
ッジ３の上端部を覆蓋して螺合し、更に、矢印Ａ方向に
回転可能且つ浄水カートリッジ３から着脱自在に取り付
けられている。なお、上述の着脱自在な固着手段は、ネ
ジ結合に代え他の固着手段、例えば、嵌め込み固着手段
等を用いることもできる。

【００１９】浄水ノズル７はカートリッジ３の上端部か
ら水平方向に延び、先端のノズルキャップ９は下方に浄
水吐出口９ａを持っている。この浄水吐出口９ａと周壁
の結合部との位置関係は、切換弁２を蛇口（図示省略）
に装着した際に、浄水ノズル７の回動に伴って、浄水吐
出口９ａの先端が蛇口に接触しない寸法に設定されてい
る。この設定は、浄水カートリッジ３の容器の高さ、切
換弁２との結合部の位置、或いは浄水カートリッジ３と
浄水ノズル７との結合部の調整により行われる。この位
置に設定することにより、浄水ノズルが回動した際に、
蛇口ノズルに接触しないので、浄水ノズルの不使用時に
切換弁の上部へ持ってくることができ、他の作業の邪魔
にならないことになる。

【００２０】この浄水カートリッジ３には、後述するよ
うに、切換弁２から浄水カートリッジ下部に原水（水道
水）が供給され、この原水は下層の活性炭層で先ず化学
物質等が吸着除去されながら水圧で上昇し、次に中空糸
層５で微粒子等が除去される。このようにして生成され
た浄水は、浄水ノズル７を通って浄水吐水口９ａから吐
出される。このように、本実施形態では、浄水カートリ
ッジ３が縦置きタイプとなっており、浄水カートリッジ
３内部で活性炭層や中空糸層に均一に原水が通って濾過
されるため、その濾過性能を十分に発揮することができ
る。

【００２１】切換弁２は、図１に示す様に、上端面に蛇
口直結部１０が設けられている。図示しない水道栓のノ
ズルは、図１の紙面の背面側から蛇口直結部１０まで伸
びており、そこから下部に曲がる蛇口が蛇口直結部１０
の開口１０ａ内に挿入され、蛇口直結部１０を切換弁２
に螺着することで、シールパッキン１１により蛇口がこ
の切換弁２に液密に固定される。

【００２２】切換弁２の図１に示す右側には、多段切換
機構のレバー１２が矢印Ｂ方向に回動可能で且つ３位置
（原水吐出位置、原水シャワー吐出位置、浄水吐出位
置）を切換選択可能に取り付けられている。

【００２３】切換弁２の図１に示す左側の、レバー１２
に対向する位置には、水量調整ツマミ１３が矢印Ｃ方向
に回転可能に取り付けられている。

【００２４】切換弁２の下面側の蛇口対向面には、原水
吐出口１４が開口されており、この原水吐出口１４の周
りには、原水吐出口１４とは遮蔽された原水シャワー吐
出口１５が設けられている。この原水シャワー吐出口１
５には多数の小孔が設けられており、原水をシャワー状
にして吐出する様になっている。

【００２５】多段切換機構のレバー１２は、その回動位
置によって、蛇口から切換弁２に供給された原水を、原
水吐出口１４から吐出させたり（原水吐出位置）、原水
シャワー吐出口１５から吐出させたり（原水シャワー吐
出位置）、浄水カートリッジ３の方向に流したり（浄水
吐出位置）する。また、水量調整ツマミ１３は、矢印Ｃ
方向に回転することで、本実施形態では、原水シャワー
吐出口１５から吐出されるシャワー状原水の水量を調整
するようになっている。

【００２６】以下、多段切換機構と水量調整機構を、図
１及び図２を参照して説明する。多段切換機構は、切換
弁２内部において軸中心に回動する円筒体１６を備え、
この円筒体１６の一端面側は閉塞しており、その閉塞面
から延びる回転軸体１７がレバー１２に固定されてい
る。即ち、この円筒体１６は、レバー１２の回動に従っ
て切換弁２内部で回動する様になっている。

【００２７】円筒体１６の他端面側は開口しており、こ
の開口から内部の内周面に沿って軸方向に進退する摺動
弁体１８が挿入されている。この摺動弁体１８のツマミ
１３側は縮径された弁棒１９が突設されており、この弁
棒１９の先端が水量調整ツマミ１３に固定されている。

【００２８】ツマミ１３の外周には雄ネジ部１３ａが螺
刻されており、このツマミ１３が螺合する切換弁２の外
壁には、雌ネジ部２ａが螺刻されている。このため、ツ
マミ１３を矢印Ｃ方向に回転すると、ツマミ１３は軸方
向（レバー１２方向）に進退し、これに伴って、摺動弁
体１８の円筒体１６内での摺動位置が軸方向に進退する
様になっている。円筒体１６の開口端は、弁棒１９の支
持体（次に述べる筒状ハウジング２０）によって閉塞さ
れている。

【００２９】円筒体１６全体は、筒状ハウジング２０内
に収納されており、筒状ハウジング２０内で液密に回動
する様になっている。この筒状ハウジング２０の周壁に
は、蛇口直結部１０に直結された蛇口に連通する開口孔
２０ａと、原水吐出口１４に連通する開口孔２０ｂと、
原水シャワー吐出口１５に連通する開口孔２０ｃと、浄
水カートリッジ３に連通する開口孔２０ｄ（図２に図
示）が設けられている。

【００３０】この筒状ハウジング２０内を液密に回動す
る円筒体１６の周壁上半部には、レバー１２が上述した
３位置のいずれの位置においても蛇口から供給された原
水を開口孔２０ａを介して取り込む取水口１６ａが穿設
されており、円筒体１６の周壁下半部には、離間した３
個の、原水用排出口１６ｂ（図２に図示）と、原水シャ
ワー用排出口（図示省略）と、原水浄水用排出口１６ｄ
（図２に図示）が設けられている。

【００３１】レバー１２を原水吐出位置に回動したとき
は、原水排出口１６ｂが筒状ハウジング２０の開口孔２
０ｂに整列すると共に、他の２つの排出口は筒状ハウジ
ング２０によって閉塞される。同様に、レバー１２を原
水シャワー吐出位置に回動したときは、原水シャワー用
排出口が筒状ハウジング２０の開口孔２０ｃに整列する
と共に、他の２つの排出口は筒状ハウジング２０によっ
て閉塞される。同様に、レバー１２を浄水吐出位置に回
動したときは、原水浄水用排出口１６ｄが筒状ハウジン
グ２０の開口孔２０ｄに整列すると共に、他の２つの排
出口は筒状ハウジング２０によって閉塞される。

【００３２】上述した構成の蛇口直結型浄水器では、レ
バー１２を原水吐出位置に回動したときは、開口孔２０
ｂと原水排出口１６ｂが連通するため、蛇口から供給さ
れた原水は、開口孔２０ａ→取水口１６ａ→円筒体１６
内部→原水排出口１６ｂ→開口孔２０ｂ→原水吐出口１
４と連通し、他の通路は遮断されるため、原水が原水吐
出口１４から吐出される。

【００３３】レバー１２を原水シャワー吐出位置に回動
したときは、原水シャワー用排出口が筒状ハウジング２
０の開口孔２０ｃに連通するため、蛇口から供給された
原水は、開口孔２０ａ→取水口１６ａ→円筒体１６内部
→原水シャワー用排出口→開口孔２０ｃ→原水シャワー
吐出口１５と連通し、他の通路は遮断されるため、原水
は原水シャワー吐出口１５からシャワー状になって吐出
される。

【００３４】ここで、水量調整ツマミ１３を回動する
と、円筒体１６内部において摺動弁体１８が軸方向に摺
動し、円筒体１６の周壁に設けられている上述した原水
シャワー用排出口の開口面積を調整することになる。こ
れにより、上記の連通通路に流れる水量が調整され、原
水シャワー吐出口１５から吐出される水量が調整され、
節水効果を得ることができる。

【００３５】レバー１２を浄水吐出位置に回動すると、
原水浄水用排出口１６ｄが筒状ハウジング２０の開口孔
２０ｄに連通する。これにより、蛇口から供給された原
水は、開口孔２０ａ→取水口１６ａ→円筒体１６内部→
原水浄水用排出口１６ｄ→開口孔２０ｄ→浄水カートリ
ッジ３と連通し、他の通路は遮断されるため、原水は浄
水カートリッジ３に供給され、前述したように原水は濾
過され、浄水吐水口９ａから吐出される。

【００３６】斯かる蛇口直結型浄水器では、浄水吐水口
９ａが蛇口位置より高い位置になるため、流し台に高い
ジャーポット等の容器を置いても、容易にこの容器内に
浄水を注入することが可能となる。また、原水吐出口１
４よりも高い位置に浄水吐水口９ａが設けられているた
め、流し台で跳ね返った汚水が浄水吐水口９ａに付着す
る虞は小さい。

【００３７】浄水カートリッジ３の浄水ノズル７を矢印
Ａ方向に回動したとき、蛇口直結部１０に直結された水
道栓ノズルとは干渉しない位置に浄水ノズル７が設けら
れているため、浄水吐出口９ａを切換弁２の上方に退避
させることで、浄水吐水口９ａの汚染を回避することが
可能となる。

【００３８】このように浄水ノズル７を退避させること
で、浄水ノズル７が流し台での作業の邪魔になることも
なくなる。また、浄水は専用の浄水ノズル７から吐出さ
れるので衛生的であり、更にまた浄水で切換弁２を洗う
こともできる。更に、浄水ノズル７を浄水カートリッジ
３から取り外して洗浄できるため、浄水ノズル７の衛生
も保つことができる。

【００３９】次に、図３〜図７を参照して、浄水カート
リッジ３と切換弁２とのワンタッチ取付機構について説
明する。図３は、本実施形態に係る蛇口直結型浄水器１
で切換弁２から浄水カートリッジ３を外した状態を示す
上面図であり、図４は、切換弁２に浄水カートリッジ３
を装着した状態を示す上面図である。尚、図３及び図４
では、浄水カートリッジ３の浄水ノズル７は外してあ
る。

【００４０】切換弁２の一側面には、切換弁２の前記開
口孔２０ｄに連通する詳細は後述するＴ型接続管４０
（図２、図５参照）が一体に連結されており、このＴ型
接続管４０は、切換弁２の周壁に設けられた連結部３０
内に収納されている。浄水カートリッジ３にも前記Ｔ型
接続管４０と着脱自在に接続される嵌合部３１が浄水カ
ートリッジ３の下部側方部に設けられている。

【００４１】図５は、浄水カートリッジ３からＴ型接続
管４０を外した状態を示す側面図であって、うちＴ型接
続管４０及び接続部は、図３の一点鎖線Ｄ−Ｄの縦断面
図である。また図６は、浄水カートリッジ３とＴ型接続
管４０を接続した状態を示す側面図である。Ｔ型接続管
４０には側方に突出する連通管４１が設けられており、
この連通管４１が、図２に示される様に、筒状ハウジン
グ２０に一体に連結され、前記の開口孔２０ｄに連通す
る。

【００４２】図７は、Ｔ型接続管４０の縦断面図であ
る。Ｔ型接続管４０の中央管４２は、上記の連通管４１
が側面から連通しており、この中央管４２が、浄水カー
トリッジ３側の原水取入口（図示省略）に接続される様
になっている。Ｔ型接続管４０の反浄水カートリッジ側
には、ボール弁体４３を収納する弁室４４と、ボール弁
体４５を収納する弁室４６が設けられている。下側に設
けられたボール弁体４３は、中央管４２内の内圧が所定
水圧以上になったとき、警告弁スプリング４７の弾発力
に抗して図８に示す様に下動し、原水を矢印Ｄ方向すな
わち重力下方（流し台方向）に逃がす様になっている。
これにより、浄水カートリッジ３内の水圧が所定水圧以
上にならないようにしている。

【００４３】弁室４４、４６の周壁の浄水カートリッジ
３側には、夫々、片持ち梁式の弾性片５０、５１が浄水
カートリッジ３の方向に突設されており、各弾性片５
０、５１の先端部には、外方向（反中央管４２方向）に
鋸歯状に曲がる係合突起５０ａ、５１ａが形成されてい
る。この係合突起５０ａ、５１ａは、浄水カートリッジ
３側の嵌合部３１内に設けられた図示しない嵌合板の係
止孔に係合し、Ｔ型接続管４０がこの嵌合板から反浄水
カートリッジ３の方向に抜けないようになっている。

【００４４】各弾性片５０、５１の外側には、夫々、弾
性片５０、５１を内方（中央管４２方向）に撓ませる押
しボタン片５２、５３が設けられており、指で両押しボ
タン片５２、５３を押さえることで、前記の嵌合板の係
止孔から係合突起５０ａ、５１ａを外すようになってい
る。また、このとき弾性片５０、５１が内方に撓みすぎ
ると弾性片５０、５１が折れたり塑性変形する虞がある
ため、弾性片５０、５１には、中央管４２方向に突出す
る撓み規制突起５４、５５が突設されている。

【００４５】このように、本実施形態に係る蛇口直結型
浄水器は、上述した構成のＴ型接続管４０と、嵌合部３
１を設けたため、浄水カートリッジ３を、ワンタッチで
切換弁２に装着でき、また、ワンタッチで切換弁２から
取り外すことができる。

【００４６】

【発明の効果】本発明によれば、ワンタッチで浄水カー
トリッジの交換ができ、切換弁で水量調節ができ、高い
ジャーポット等の容器にも容易に浄水を注入でき、浄水
の吐水口を清浄に保つことができ、浄水カートリッジの
濾過性能を十分働かせることが可能となる。

【図面の簡単な説明】

【図１】 本発明の一実施形態に係る蛇口直結型浄水器
の要部破断側面図である。

【図２】 図１に示す蛇口直結型浄水器の要部破断上面
図である。

【図３】 図１に示す浄水カートリッジを切換弁から外
した状態を示す上面図である。

【図４】 図３に示す浄水カートリッジを切換弁に接続
した状態を示す上面図である。

【図５】 図１に示す浄水カートリッジを切換弁のＴ型
接続管から外した状態を示す要部側面図である。

【図６】 図５に示す浄水カートリッジをＴ型接続管に
接続した状態を示す要部側面図である。

【図７】 図５に示すＴ型接続管の縦断面図である。

【図８】 図７に示すＴ型接続管のボール弁体が開弁し
た状態を示す図である。

【符号の説明】

１ 蛇口直結型浄水器 ２ 切換弁 ３ 浄水カートリッジ ７ 浄水ノズル ９ ノズルキャップ １０ 蛇口直結部 １２ 多段切換機構のレバー １３ 水量調整用のツマミ １４ 原水排出口 １５ 原水シャワー排出口 １８ 摺動弁体 ３１ 浄水カートリッジ側の嵌合部 ４０ Ｔ型接続管 ４１ 連通管 ４２ 中央管 ５０、５１ 弾性片 ５０ａ、５１ａ 係合突起 ５２、５３ 押しボタン片

───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き Ｆターム(参考） 4D006 GA07 HA02 JA02Z JA51Z JA63Z JA70A KB12 KE02Q MA01 PB06 PC52 4D024 AA02 BA02 BC01 CA13 DB05 4D064 AA17 BJ02 BJ04 BJ11

Claims (6)

【特許請求の範囲】
1. 【請求項１】 濾過機構を収納した長手の浄水カートリ
   ッジと、該浄水カートリッジに原水を供給する切換弁と
   を備え、該切換弁を蛇口に直結する蛇口直結型浄水器に
   おいて、前記長手の方向を縦にした前記浄水カートリッ
   ジの下部側方を前記切換弁に取り付け、該浄水カートリ
   ッジの上端部に前記濾過機構を通過した浄水を下向きに
   吐出する浄水ノズルを取り付けたことを特徴とする蛇口
   直結型浄水器。
2. 【請求項２】 前記浄水ノズルを、前記浄水カートリッ
   ジの上端部に回転可能、且つ、回転させたとき前記蛇口
   と水道栓との接続部に非干渉となる状態で取り付けたこ
   とを特徴とする請求項１記載の蛇口直結型浄水器。
3. 【請求項３】 前記浄水ノズルは、前記浄水カートリッ
   ジの上端部に着脱自在に取り付けたことを特徴とする請
   求項１または請求項２に記載の蛇口直結型浄水器。
4. 【請求項４】 前記切換弁は、前記原水を前記浄水カー
   トリッジに送出する第１通路と前記原水をそのまま切換
   弁から排出する第２通路とを切り換える切換機構と、前
   記第２通路の流路面積を調整して前記切換弁から吐水さ
   れる原水の水量を調整する調整機構とを備えたことを特
   徴とする請求項１乃至請求項３のいずれかに記載の蛇口
   直結型浄水器。
5. 【請求項５】 前記濾過機構は、前記長手の方向の下部
   に活性炭層を設け、該活性炭層の上部に中空糸膜層を設
   け、前記原水を前記活性炭層を通過させてから前記中空
   糸膜層を通過する構成としたことを特徴とする請求項１
   乃至請求項４のいずれかに記載の蛇口直結型浄水器。
6. 【請求項６】 前記浄水カートリッジは前記切換弁にワ
   ンタッチで着脱する係合機構で取り付けたことを特徴と
   する請求項１乃至請求項５のいずれかに記載の蛇口直結
   型浄水器。