JP2003049353A - 不織布、不織布の製造方法および吸水性物品 - Google Patents
不織布、不織布の製造方法および吸水性物品Info
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Abstract
(57)【要約】
【課題】製造時に、エンボスロールに巻き付かず、さら
に、引張り強度が強い不織布、不織布の製造方法および
この不織布を用いた吸水性物品を提供することにある。 【解決手段】融解エンタルピーΔHが130J/g以上
のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混練した
後、紡糸する紡糸工程と、前記紡糸工程後、前記エチレ
ン−α−オレフィン共重合体を延伸手段によって、延伸
する延伸工程と、延伸されたエチレン−α−オレフィン
共重合体を開繊手段によって、糸条にして、均等に開繊
する開繊工程と、開繊されたエチレン−α−オレフィン
共重合体を捕集手段によって捕集する捕集工程と、捕集
されたエチレン−α−オレフィン共重合体を熱接着する
ボンディング工程と、を備えてなる。
に、引張り強度が強い不織布、不織布の製造方法および
この不織布を用いた吸水性物品を提供することにある。 【解決手段】融解エンタルピーΔHが130J/g以上
のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混練した
後、紡糸する紡糸工程と、前記紡糸工程後、前記エチレ
ン−α−オレフィン共重合体を延伸手段によって、延伸
する延伸工程と、延伸されたエチレン−α−オレフィン
共重合体を開繊手段によって、糸条にして、均等に開繊
する開繊工程と、開繊されたエチレン−α−オレフィン
共重合体を捕集手段によって捕集する捕集工程と、捕集
されたエチレン−α−オレフィン共重合体を熱接着する
ボンディング工程と、を備えてなる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、不織布、不織布の
製造方法および吸水性物品に関する。
製造方法および吸水性物品に関する。
【0002】
【背景技術】従来より、不織布を製造する方法として、
材料から紡糸した糸条からウェブを形成し、ついでボン
ディング(エンボスによる熱接着)というスパンボンド
法があるが、この方法では、1ラインにて一貫生産する
ことが可能であり、生産性が高いことから、一般的に広
く行われている方法である。
材料から紡糸した糸条からウェブを形成し、ついでボン
ディング(エンボスによる熱接着)というスパンボンド
法があるが、この方法では、1ラインにて一貫生産する
ことが可能であり、生産性が高いことから、一般的に広
く行われている方法である。
【0003】この紡糸される樹脂としては、種々のもの
が挙げられるが、中でも不織布における柔らかさと風合
いの点から、エチレン−α−オレフィン共重合体である
直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEとい
う。)を用いることが提案されている。このLLDPE
は、柔らかさ、熱接着性に優れるが、特に長繊維で一般
的に用いられているポリプロピレン樹脂(以下、PPと
いう。)と比較し、紡糸性に劣るため、LLDPEにP
Pをブレンドすることが行われている。
が挙げられるが、中でも不織布における柔らかさと風合
いの点から、エチレン−α−オレフィン共重合体である
直鎖状低密度ポリエチレン(以下、LLDPEとい
う。)を用いることが提案されている。このLLDPE
は、柔らかさ、熱接着性に優れるが、特に長繊維で一般
的に用いられているポリプロピレン樹脂(以下、PPと
いう。)と比較し、紡糸性に劣るため、LLDPEにP
Pをブレンドすることが行われている。
【0004】しかし、不織布自体、布としての引張り強
度を考えると、単糸強度の強度よりも、繊維の集合体を
いかに固定化(ボンディング)するかが、重要である。
例えば、強い単糸強度を持つ不織布用繊維の集合体であ
っても、ボンディングが悪ければ、不織布自体、布とし
ての引張り強度は低い。不織布では、ボンディング方法
として、一般的にエンボスロールを用いて加熱圧着する
熱接着を実施している。この方法は、バインダ−等の接
着樹脂を使用しないために、汎用的に用いられている。
度を考えると、単糸強度の強度よりも、繊維の集合体を
いかに固定化(ボンディング)するかが、重要である。
例えば、強い単糸強度を持つ不織布用繊維の集合体であ
っても、ボンディングが悪ければ、不織布自体、布とし
ての引張り強度は低い。不織布では、ボンディング方法
として、一般的にエンボスロールを用いて加熱圧着する
熱接着を実施している。この方法は、バインダ−等の接
着樹脂を使用しないために、汎用的に用いられている。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、LLD
PEを用いた不織布製造時においては、柔らかさ、熱接
着性に優れるゆえにエンボスロールに巻き付く場合が多
いという問題がある。一方、これを回避するために、エ
ンボスロールの温度を下げると、固定化(ボンディン
グ)があまくなり、不織布として強度が発現しないとい
う問題があった。
PEを用いた不織布製造時においては、柔らかさ、熱接
着性に優れるゆえにエンボスロールに巻き付く場合が多
いという問題がある。一方、これを回避するために、エ
ンボスロールの温度を下げると、固定化(ボンディン
グ)があまくなり、不織布として強度が発現しないとい
う問題があった。
【0006】本発明の目的は、製造時に、エンボスロー
ルに巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布、不
織布の製造方法およびこの不織布を用いた吸水性物品を
提供することにある。
ルに巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布、不
織布の製造方法およびこの不織布を用いた吸水性物品を
提供することにある。
【0007】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、前述の好
ましい性質を有する不織布を開発すべく、鋭意検討を重
ねた結果、特定の融解エンタルピーを有するエチレン−
α−オレフィン共重合体が不織布の引張り強度を向上さ
せることを見いだした。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。すなわち、本発明の不織布は、
融解エンタルピーΔHが130J/g以上のエチレン−
α−オレフィン共重合体を紡糸し、熱接着してなること
を特徴とする。
ましい性質を有する不織布を開発すべく、鋭意検討を重
ねた結果、特定の融解エンタルピーを有するエチレン−
α−オレフィン共重合体が不織布の引張り強度を向上さ
せることを見いだした。本発明は、かかる知見に基づい
て完成したものである。すなわち、本発明の不織布は、
融解エンタルピーΔHが130J/g以上のエチレン−
α−オレフィン共重合体を紡糸し、熱接着してなること
を特徴とする。
【0008】ここで、不織布は、製造するには、種々の
方法が採用できる。具体的には、例えば、スパンボンド
法、メルトブロー法、カード法等である。この不織布
は、前述の方法のいずれかを用いて形成された単層構造
でもよいし、複数の層からなる積層構造でもよい。
方法が採用できる。具体的には、例えば、スパンボンド
法、メルトブロー法、カード法等である。この不織布
は、前述の方法のいずれかを用いて形成された単層構造
でもよいし、複数の層からなる積層構造でもよい。
【0009】ここで、融解エンタルピーの測定は、示差
走査熱量計(DSC)を用いて測定する。具体的には、
例えば、試料を190℃、3分間熱処理後、降温速度1
0℃/分で、25℃まで徐冷して結晶化させ、その試料
を25℃から160℃まで昇温温度10℃/分で昇温し
た融解曲線より、融解エンタルピーを得ることができ
る。
走査熱量計(DSC)を用いて測定する。具体的には、
例えば、試料を190℃、3分間熱処理後、降温速度1
0℃/分で、25℃まで徐冷して結晶化させ、その試料
を25℃から160℃まで昇温温度10℃/分で昇温し
た融解曲線より、融解エンタルピーを得ることができ
る。
【0010】融解エンタルピーΔHが130J/g未満
の場合、エンボスによる熱接着する際、エンボスロール
への巻付の頻度が増える場合がある。また、エンボスロ
ールへの巻き付きを回避するため、エンボス温度を下げ
ると、引張り強度が弱くなる場合がある。したがって、
不織布が、融解エンタルピーΔHが130J/g以上の
エチレン−α−オレフィン共重合体を紡糸し、熱接着し
てなるものであれば、製造時に、エンボスロールに巻き
付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とすることが
できる。
の場合、エンボスによる熱接着する際、エンボスロール
への巻付の頻度が増える場合がある。また、エンボスロ
ールへの巻き付きを回避するため、エンボス温度を下げ
ると、引張り強度が弱くなる場合がある。したがって、
不織布が、融解エンタルピーΔHが130J/g以上の
エチレン−α−オレフィン共重合体を紡糸し、熱接着し
てなるものであれば、製造時に、エンボスロールに巻き
付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とすることが
できる。
【0011】本発明の不織布では、100℃以下の融解
エンタルピーをΔH100とした際のΔH100/ΔH
が0.3以下であることが好ましい。ΔH100/ΔH
が0.3より大きければ、エンボスによる熱接着する
際、エンボスロールへの巻付の頻度が増える場合があ
る。また、エンボスロールへの巻き付きを回避するた
め、エンボス温度を下げると、引張り強度が弱くなると
いう場合がある。したがって、100℃以下の融解エン
タルピーをΔH100とした際のΔH100/ΔHが
0.3以下であれば、製造時に、エンボスロールに巻き
付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とすることが
できる。
エンタルピーをΔH100とした際のΔH100/ΔH
が0.3以下であることが好ましい。ΔH100/ΔH
が0.3より大きければ、エンボスによる熱接着する
際、エンボスロールへの巻付の頻度が増える場合があ
る。また、エンボスロールへの巻き付きを回避するた
め、エンボス温度を下げると、引張り強度が弱くなると
いう場合がある。したがって、100℃以下の融解エン
タルピーをΔH100とした際のΔH100/ΔHが
0.3以下であれば、製造時に、エンボスロールに巻き
付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とすることが
できる。
【0012】本発明の不織布は、スパンボンド不織布で
あることが好ましい。スパンボンド不織布であることに
より、薄く、密度が高く、耐摩耗性が高い不織布とする
ことができる。
あることが好ましい。スパンボンド不織布であることに
より、薄く、密度が高く、耐摩耗性が高い不織布とする
ことができる。
【0013】本発明の不織布では、前記エチレン−α−
オレフィン共重合体の密度が、0.91〜0.95g/
cm3であることが好ましく、より好ましくは、0.9
2〜0.95g/cm3、より一層好ましくは、0.9
3〜0.95g/cm3である。
オレフィン共重合体の密度が、0.91〜0.95g/
cm3であることが好ましく、より好ましくは、0.9
2〜0.95g/cm3、より一層好ましくは、0.9
3〜0.95g/cm3である。
【0014】エチレン−α−オレフィン共重合体の密度
が、0.91g/cm3未満である場合には、不織布を
構成するエチレン−α−オレフィン共重合体からなる繊
維の剛性が小さくなりすぎ加工性に劣る場合がある。ま
た、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が、0.
95g/cm3より大きい場合には、不織布を構成する
エチレン−α−オレフィン共重合体からなる繊維の剛性
が大きくなりすぎ、これも加工性に劣り、風合い等が低
下する場合がある。したがって、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体の密度が、0.91〜0.95g/cm3
であるならば、加工性に優れた柔らかさの不織布とする
ことができる。
が、0.91g/cm3未満である場合には、不織布を
構成するエチレン−α−オレフィン共重合体からなる繊
維の剛性が小さくなりすぎ加工性に劣る場合がある。ま
た、エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が、0.
95g/cm3より大きい場合には、不織布を構成する
エチレン−α−オレフィン共重合体からなる繊維の剛性
が大きくなりすぎ、これも加工性に劣り、風合い等が低
下する場合がある。したがって、エチレン−α−オレフ
ィン共重合体の密度が、0.91〜0.95g/cm3
であるならば、加工性に優れた柔らかさの不織布とする
ことができる。
【0015】本発明の不織布では、前記エチレン−α−
オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が、
3.0〜5.0であることが好ましい。
オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/Mn)が、
3.0〜5.0であることが好ましい。
【0016】ここで、分子量分布(Mw/Mn)とは、
重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比のことをい
い、Mw/Mnは、分子量分布のひろがりを示し、均一
な分子量をもつ場合にはこの比は1になる。この分子量
分布は、超遠心法やゲル浸透クロマトグラフィーなどに
よって測定される。また、このエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を製造する際には、メタロセン触媒を用い
て、製造することができる。
重量平均分子量Mwと数平均分子量Mnの比のことをい
い、Mw/Mnは、分子量分布のひろがりを示し、均一
な分子量をもつ場合にはこの比は1になる。この分子量
分布は、超遠心法やゲル浸透クロマトグラフィーなどに
よって測定される。また、このエチレン−α−オレフィ
ン共重合体を製造する際には、メタロセン触媒を用い
て、製造することができる。
【0017】エチレン−α−オレフィン共重合体の分子
量分布(Mw/Mn)が、3.0未満の場合には、重量
の大きい分子が少ないので、不織布の引張り強度が弱く
なる場合がある。エチレン−α−オレフィン共重合体の
分子量分布(Mw/Mn)が、5.0より大きい場合に
は、重量の大きい分子が多いので、製造時に、不織布が
エンボスロールに巻き付く場合がある。したがって、エ
チレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/
Mn)が、3.0〜5.0である場合には、製造時に、
不織布がエンボスロールに巻き付くこともなく、不織布
の引張り強度が大きい不織布とすることができる。
量分布(Mw/Mn)が、3.0未満の場合には、重量
の大きい分子が少ないので、不織布の引張り強度が弱く
なる場合がある。エチレン−α−オレフィン共重合体の
分子量分布(Mw/Mn)が、5.0より大きい場合に
は、重量の大きい分子が多いので、製造時に、不織布が
エンボスロールに巻き付く場合がある。したがって、エ
チレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布(Mw/
Mn)が、3.0〜5.0である場合には、製造時に、
不織布がエンボスロールに巻き付くこともなく、不織布
の引張り強度が大きい不織布とすることができる。
【0018】本発明の不織布では、前記エチレン−α−
オレフィン共重合体のメルトインデックスが、5〜60
g/10分であることが好ましく、より好ましくは、1
0〜50g/10分、より一層好ましくは、20〜40
g/10分である。ここで、メルトインデックスは、J
IS K−7210に準拠して測定することができる。
オレフィン共重合体のメルトインデックスが、5〜60
g/10分であることが好ましく、より好ましくは、1
0〜50g/10分、より一層好ましくは、20〜40
g/10分である。ここで、メルトインデックスは、J
IS K−7210に準拠して測定することができる。
【0019】エチレン−α−オレフィン共重合体のメル
トインデックスが、5g/10分未満の場合には、エチ
レン−α−オレフィン共重合体の溶融温度が高くなるの
で、紡糸するためには、押出し温度を上げる必要があ
り、エチレン−α−オレフィン共重合体の劣化等でダイ
ス汚れが生じ、連続生産に支障がでる場合がある。ま
た、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデ
ックスが、60g/10分より大きい場合には、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体の溶融時の張力が低下し、
連続長繊維を製造できない場合がある。したがって、エ
チレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデックス
が、5〜60g/10分である場合には、連続生産に支
障がでることがなく、連続長繊維を有する不織布とする
ことができる。
トインデックスが、5g/10分未満の場合には、エチ
レン−α−オレフィン共重合体の溶融温度が高くなるの
で、紡糸するためには、押出し温度を上げる必要があ
り、エチレン−α−オレフィン共重合体の劣化等でダイ
ス汚れが生じ、連続生産に支障がでる場合がある。ま
た、エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデ
ックスが、60g/10分より大きい場合には、エチレ
ン−α−オレフィン共重合体の溶融時の張力が低下し、
連続長繊維を製造できない場合がある。したがって、エ
チレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデックス
が、5〜60g/10分である場合には、連続生産に支
障がでることがなく、連続長繊維を有する不織布とする
ことができる。
【0020】本発明の不織布では、前記エチレン−α−
オレフィン共重合体のα−オレフィンの構成炭素数が、
4〜8であることが好ましく、より好ましくは、構成炭
素数が、4〜6であり、さらに、その中でも好ましく
は、ブテン−1である。
オレフィン共重合体のα−オレフィンの構成炭素数が、
4〜8であることが好ましく、より好ましくは、構成炭
素数が、4〜6であり、さらに、その中でも好ましく
は、ブテン−1である。
【0021】ここで、構成炭素数が、4〜8であるエチ
レン−α−オレフィン共重合体としては、具体的には、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1などの直鎖状のものや、3−メチルブテン−1などの
分岐状のものが挙げられる。これらのα−オレフィン
は、単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いて
もよい。また、少量のジエン成分、例えば、ジシクロペ
ンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエン、1,9−デカジエン、ビニルノルボルネンなど
を併用してもよい。このエチレン−α−オレフィン共重
合体におけるα−オレフィン単位の含有量は特に制限は
なく、用途に応じて適宜選択できる。
レン−α−オレフィン共重合体としては、具体的には、
ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オクテン−
1などの直鎖状のものや、3−メチルブテン−1などの
分岐状のものが挙げられる。これらのα−オレフィン
は、単独で用いてもよく、2種以上を組合わせて用いて
もよい。また、少量のジエン成分、例えば、ジシクロペ
ンタジエン、エチリデンノルボルネン、1,4−ヘキサ
ジエン、1,9−デカジエン、ビニルノルボルネンなど
を併用してもよい。このエチレン−α−オレフィン共重
合体におけるα−オレフィン単位の含有量は特に制限は
なく、用途に応じて適宜選択できる。
【0022】本発明の不織布の製造方法は、融解エンタ
ルピーΔHが130J/g以上のエチレン−α−オレフ
ィン共重合体を溶融混練した後、紡糸する紡糸工程と、
前記紡糸工程後、前記エチレン−α−オレフィン共重合
体を延伸手段によって、延伸する延伸工程と、延伸され
たエチレン−α−オレフィン共重合体を開繊手段によっ
て、糸条にして、均等に開繊する開繊工程と、開繊され
たエチレン−α−オレフィン共重合体を捕集手段によっ
て捕集する捕集工程と、捕集されたエチレン−α−オレ
フィン共重合体を熱接着するボンディング工程と、を備
えてなることを特徴とする。
ルピーΔHが130J/g以上のエチレン−α−オレフ
ィン共重合体を溶融混練した後、紡糸する紡糸工程と、
前記紡糸工程後、前記エチレン−α−オレフィン共重合
体を延伸手段によって、延伸する延伸工程と、延伸され
たエチレン−α−オレフィン共重合体を開繊手段によっ
て、糸条にして、均等に開繊する開繊工程と、開繊され
たエチレン−α−オレフィン共重合体を捕集手段によっ
て捕集する捕集工程と、捕集されたエチレン−α−オレ
フィン共重合体を熱接着するボンディング工程と、を備
えてなることを特徴とする。
【0023】ここで、紡糸工程とは、原料の高分子物質
を溶解あるいは溶融させて粘性のある液状にし、細孔か
ら押し出したのち固化させる工程のことをいう。スパン
ボンド法の場合には、全て溶融紡糸法であり、紡糸する
際に使用する装置の口金の孔の配列は、線状、リング状
等の種類がある。
を溶解あるいは溶融させて粘性のある液状にし、細孔か
ら押し出したのち固化させる工程のことをいう。スパン
ボンド法の場合には、全て溶融紡糸法であり、紡糸する
際に使用する装置の口金の孔の配列は、線状、リング状
等の種類がある。
【0024】延伸工程とは、繊維状の高分子材料を物理
的に引き伸ばす工程のことをいう。これにより、高分子
材料の強度や弾性率の向上をはかることができる。結晶
性の高分子をガラス転移温度以上、融点以下の温度で延
伸すると、非晶部分の分子が延伸方向に引き伸ばされ、
結晶化度が増すとともに、分子が延伸方向に配向する。
その結果、延伸方向の引張強度や引張弾性率が大きくな
る。スパンボンド法の場合には、エアジェットによる延
伸方法と、ローラによる延伸方法等がある。エアジェッ
トによる延伸方法においては、ジェットの中で糸状を絡
ませずに移送することができる。ローラによる方法にお
いては、均一かつ十分に延伸ができる。
的に引き伸ばす工程のことをいう。これにより、高分子
材料の強度や弾性率の向上をはかることができる。結晶
性の高分子をガラス転移温度以上、融点以下の温度で延
伸すると、非晶部分の分子が延伸方向に引き伸ばされ、
結晶化度が増すとともに、分子が延伸方向に配向する。
その結果、延伸方向の引張強度や引張弾性率が大きくな
る。スパンボンド法の場合には、エアジェットによる延
伸方法と、ローラによる延伸方法等がある。エアジェッ
トによる延伸方法においては、ジェットの中で糸状を絡
ませずに移送することができる。ローラによる方法にお
いては、均一かつ十分に延伸ができる。
【0025】開繊工程とは、糸条にして、均等に開繊す
る工程のことをいう。スパンボンド法の場合には、静電
気帯電法と、衝突板衝撃法と、気流拡散法等がある。静
電気帯電法には、さらに、摩擦帯電法と、強制帯電法と
があり、強制帯電法には、さらに接触帯電法と、コロナ
帯電法とがある。摩擦帯電法とは、糸条と物質(摩擦棒
と呼ばれる。)を摩擦する方法である。接触帯電法と
は、エアジェットをあらかじめ帯電させて走行する糸条
に接触帯電させる方法である。コロナ帯電法とは、糸条
の近傍でコロナ放電させて静電気を帯びさせる方法であ
る。
る工程のことをいう。スパンボンド法の場合には、静電
気帯電法と、衝突板衝撃法と、気流拡散法等がある。静
電気帯電法には、さらに、摩擦帯電法と、強制帯電法と
があり、強制帯電法には、さらに接触帯電法と、コロナ
帯電法とがある。摩擦帯電法とは、糸条と物質(摩擦棒
と呼ばれる。)を摩擦する方法である。接触帯電法と
は、エアジェットをあらかじめ帯電させて走行する糸条
に接触帯電させる方法である。コロナ帯電法とは、糸条
の近傍でコロナ放電させて静電気を帯びさせる方法であ
る。
【0026】捕集工程とは、開繊された原料を捕集手段
によって捕集する工程のことをいう。スパンボンド法の
場合には、ランダム捕集法と直交配列補修法等がある。
ランダム捕集法とは、紡出した糸条をネットコンベア上
で捕集する方法である。直交配列捕集法とは、紡出した
糸条が直交するように所定の方向に揺動させ、直交配列
組織に捕集する方法である。
によって捕集する工程のことをいう。スパンボンド法の
場合には、ランダム捕集法と直交配列補修法等がある。
ランダム捕集法とは、紡出した糸条をネットコンベア上
で捕集する方法である。直交配列捕集法とは、紡出した
糸条が直交するように所定の方向に揺動させ、直交配列
組織に捕集する方法である。
【0027】ボンディング工程は、不織布を構成する繊
維そのものを部分的に加熱圧着させて繊維同士を接合さ
せる工程のことをいう。具体的には、例えば、凸状の彫
刻を表面に施されたエンボスロールと、表面の平滑なフ
ラットロールによって、挟圧することによって、エンボ
スパターンの部分が部分接合され熱接着が行われる。柔
らかい不織布を得るという観点から、前述したエンボス
ロールを用いて部分接着させる方が、全面をボンディン
グする方法よりも、好ましい。また、エンボスロールの
エンボスパターンがロール表面上を占める面積は、3〜
40%が好ましく、5〜30%がより好ましい。面積の
割合が、3%未満の場合には、エンボス適性に優れた材
料を使用しても、接着面積が不足するので、不織布の強
度が小さい場合がある。40%より大きい場合には、接
着面積が大きくなるので、不織布の風合いが固くなる場
合がある。
維そのものを部分的に加熱圧着させて繊維同士を接合さ
せる工程のことをいう。具体的には、例えば、凸状の彫
刻を表面に施されたエンボスロールと、表面の平滑なフ
ラットロールによって、挟圧することによって、エンボ
スパターンの部分が部分接合され熱接着が行われる。柔
らかい不織布を得るという観点から、前述したエンボス
ロールを用いて部分接着させる方が、全面をボンディン
グする方法よりも、好ましい。また、エンボスロールの
エンボスパターンがロール表面上を占める面積は、3〜
40%が好ましく、5〜30%がより好ましい。面積の
割合が、3%未満の場合には、エンボス適性に優れた材
料を使用しても、接着面積が不足するので、不織布の強
度が小さい場合がある。40%より大きい場合には、接
着面積が大きくなるので、不織布の風合いが固くなる場
合がある。
【0028】融解エンタルピーΔHが130J/g未満
のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混練して、
紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボ
ンディング工程と、からなる不織布の製造方法で不織布
を製造した場合には、エンボスによる熱接着する際、エ
ンボスロールへの巻付の頻度が増える場合がある。ま
た、エンボスロールへの巻き付きを回避するため、エン
ボス温度を下げると、引張り強度が弱くなるという場合
がある。したがって、融解エンタルピーΔHが130J
/g以上のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混
練して、紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工
程と、ボンディング工程と、からなる不織布の製造方法
で不織布を製造するならば、製造時に、エンボスロール
に巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とする
ことができる。
のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混練して、
紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボ
ンディング工程と、からなる不織布の製造方法で不織布
を製造した場合には、エンボスによる熱接着する際、エ
ンボスロールへの巻付の頻度が増える場合がある。ま
た、エンボスロールへの巻き付きを回避するため、エン
ボス温度を下げると、引張り強度が弱くなるという場合
がある。したがって、融解エンタルピーΔHが130J
/g以上のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混
練して、紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工
程と、ボンディング工程と、からなる不織布の製造方法
で不織布を製造するならば、製造時に、エンボスロール
に巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とする
ことができる。
【0029】本発明の不織布の製造方法では、前記紡糸
工程、前記延伸工程、前記開繊工程は、密閉された導風
路の巾を徐々に狭くしていく密閉導風路方式により実施
されることが好ましい。ここで、密閉導風路方式は、絞
り板法ともいい、紡糸工程、延伸工程、開繊工程を行う
装置の、例えば、紡糸口金から捕集ネットまでの空間を
閉空間としている方法である。この紡糸口金から吐出さ
れる糸条を冷却空気で冷やしながら、捕集ネットまでの
空間を途中絞り込むことによって、冷却空気の速度を高
速にする。そして、この高速の冷却空気により、糸条を
細化、延伸する。これによれば、密閉導風路方式により
実施されることにより、高速の冷却空気により、糸条を
細化、延伸するので、延伸の際の糸切れが発生しにく
い。
工程、前記延伸工程、前記開繊工程は、密閉された導風
路の巾を徐々に狭くしていく密閉導風路方式により実施
されることが好ましい。ここで、密閉導風路方式は、絞
り板法ともいい、紡糸工程、延伸工程、開繊工程を行う
装置の、例えば、紡糸口金から捕集ネットまでの空間を
閉空間としている方法である。この紡糸口金から吐出さ
れる糸条を冷却空気で冷やしながら、捕集ネットまでの
空間を途中絞り込むことによって、冷却空気の速度を高
速にする。そして、この高速の冷却空気により、糸条を
細化、延伸する。これによれば、密閉導風路方式により
実施されることにより、高速の冷却空気により、糸条を
細化、延伸するので、延伸の際の糸切れが発生しにく
い。
【0030】本発明の不織布の製造方法では、前記不織
布は、スパンボンド不織布であることが好ましい。スパ
ンボンド不織布は、連続長繊維であるので、引張り強度
の強い不織布を得ることができる。また、スパンボンド
不織布を製造するスパンボンド法の場合には、前述の紡
糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボン
ディング工程の各工程を一貫して行うので、不織布の製
造装置のコストを低く抑えることができる。
布は、スパンボンド不織布であることが好ましい。スパ
ンボンド不織布は、連続長繊維であるので、引張り強度
の強い不織布を得ることができる。また、スパンボンド
不織布を製造するスパンボンド法の場合には、前述の紡
糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボン
ディング工程の各工程を一貫して行うので、不織布の製
造装置のコストを低く抑えることができる。
【0031】本発明の不織布の製造方法では、前記紡糸
工程前に、前記エチレン−α−オレフィン共重合体にポ
リプロピレンを添加することが好ましい。ここで、添加
するポリプロピレンは、ホモ、ランダムのどちらでもよ
く、メルトインデックスが、5〜60g/10分、密度
が、0.92〜0.95g/cm 3 、添加量が、1.0
〜30質量%、であることが好ましい。これによれば、
紡糸工程前に、エチレン−α−オレフィン共重合体にポ
リプロピレンを添加することにより、紡糸性が向上させ
ることができる。また、エチレン−α−オレフィン共重
合体のみの場合と比較して、延伸の際の糸切れが、起こ
りにくくなる。
工程前に、前記エチレン−α−オレフィン共重合体にポ
リプロピレンを添加することが好ましい。ここで、添加
するポリプロピレンは、ホモ、ランダムのどちらでもよ
く、メルトインデックスが、5〜60g/10分、密度
が、0.92〜0.95g/cm 3 、添加量が、1.0
〜30質量%、であることが好ましい。これによれば、
紡糸工程前に、エチレン−α−オレフィン共重合体にポ
リプロピレンを添加することにより、紡糸性が向上させ
ることができる。また、エチレン−α−オレフィン共重
合体のみの場合と比較して、延伸の際の糸切れが、起こ
りにくくなる。
【0032】本発明の不織布の製造方法では、前記ボン
ディング工程の際の、熱接着温度が110℃以上である
ことが好ましい。
ディング工程の際の、熱接着温度が110℃以上である
ことが好ましい。
【0033】ボンディング工程の際の、熱接着温度が1
10℃未満の場合には、不織布のボンディングがあまく
なり、強度が発現しない場合がある。したがって、ボン
ディング工程の際の、熱接着温度が110℃以上である
場合には、ボンディングが効果を発揮し、強度を上げる
ことができる。
10℃未満の場合には、不織布のボンディングがあまく
なり、強度が発現しない場合がある。したがって、ボン
ディング工程の際の、熱接着温度が110℃以上である
場合には、ボンディングが効果を発揮し、強度を上げる
ことができる。
【0034】本発明の吸水性物品は、前述の不織布の製
造方法によって得られたことを特徴とする。ここで、フ
ィルム等と比較すると、風合い、通気性に優れ、また、
布に比べ軽く、薄くすることができるので、紙オムツ、
生理用ナプキン等の吸水性物品として好適に用いられ
る。
造方法によって得られたことを特徴とする。ここで、フ
ィルム等と比較すると、風合い、通気性に優れ、また、
布に比べ軽く、薄くすることができるので、紙オムツ、
生理用ナプキン等の吸水性物品として好適に用いられ
る。
【0035】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に
係る製造装置1が示されている。製造装置1は、紡糸工
程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程を実施する。
製造装置1は、ホッパ−10と、押出機11と、ダイ1
2と、紡糸索引機13と、コンベア14と、巻き取りロ
ール20と、ボンディング装置2と、を備えて構成され
る。
に基づいて説明する。図1には、本発明の一実施形態に
係る製造装置1が示されている。製造装置1は、紡糸工
程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程を実施する。
製造装置1は、ホッパ−10と、押出機11と、ダイ1
2と、紡糸索引機13と、コンベア14と、巻き取りロ
ール20と、ボンディング装置2と、を備えて構成され
る。
【0036】ホッパー10は、原料であるエチレン−α
−オレフィン共重合体を入れる開口部を有する。ここか
ら、押出機11へ原料を注入する。原料であるエチレン
−α−オレフィン共重合体は、融解エンタルピーΔHが
130J/g以上であり、密度が、0.91〜0.95
g/cm3、分子量分布(Mw/Mn)が、3.0〜
5.0、メルトインデックスが、5〜60g/10分の
ものを用いることができる。α−オレフィンの具体例と
しては、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1などの直鎖状のものや、3−メチルブテン−
1などがある。
−オレフィン共重合体を入れる開口部を有する。ここか
ら、押出機11へ原料を注入する。原料であるエチレン
−α−オレフィン共重合体は、融解エンタルピーΔHが
130J/g以上であり、密度が、0.91〜0.95
g/cm3、分子量分布(Mw/Mn)が、3.0〜
5.0、メルトインデックスが、5〜60g/10分の
ものを用いることができる。α−オレフィンの具体例と
しては、ブテン−1、ペンテン−1、ヘキセン−1、オ
クテン−1などの直鎖状のものや、3−メチルブテン−
1などがある。
【0037】押出機11は、短軸または長軸押出機が採
用できる。ダイ12は、スパンボンド法を行うための公
知のダイを用いることができ、その大きさ、形状は、目
的に応じて適宜変更できる。
用できる。ダイ12は、スパンボンド法を行うための公
知のダイを用いることができ、その大きさ、形状は、目
的に応じて適宜変更できる。
【0038】紡糸索引機13は、図2に示すように、紡
糸工程を行う紡糸口金130と、冷却塔131と、延伸
工程を実施するフィラメント索引部132と、開繊工程
を行う開繊部133と、を備えて構成される。紡糸索引
機13は、紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、を実
施する。
糸工程を行う紡糸口金130と、冷却塔131と、延伸
工程を実施するフィラメント索引部132と、開繊工程
を行う開繊部133と、を備えて構成される。紡糸索引
機13は、紡糸工程と、延伸工程と、開繊工程と、を実
施する。
【0039】紡糸口金130は、供給された原料を複数
の糸条にするものである。なお、図示しないが、糸条に
するために、紡糸口金130には、冷却塔131側に向
いた複数のノズルが設けられており、この複数のノズル
を原料が通ることにより、糸条が形成される。
の糸条にするものである。なお、図示しないが、糸条に
するために、紡糸口金130には、冷却塔131側に向
いた複数のノズルが設けられており、この複数のノズル
を原料が通ることにより、糸条が形成される。
【0040】冷却塔131は、紡糸した原料を冷やす機
能を持つものである。フィラメント索引部132は、紡
糸索引機13の絞り込まれた円筒状の部分のくびれた部
分に設けられ、紡糸した原料を高速で索引して細化、つ
まり、延伸する機能を持つ。開繊部133は、円筒状の
くびれた部分のくびれが広がった部分に設けられ、開繊
部133で冷却空気による乱流で糸条を均一に開繊させ
る。
能を持つものである。フィラメント索引部132は、紡
糸索引機13の絞り込まれた円筒状の部分のくびれた部
分に設けられ、紡糸した原料を高速で索引して細化、つ
まり、延伸する機能を持つ。開繊部133は、円筒状の
くびれた部分のくびれが広がった部分に設けられ、開繊
部133で冷却空気による乱流で糸条を均一に開繊させ
る。
【0041】コンベア14は、図1に示すように、ロー
ル141、142と、吸引機143と、ベルト144
と、を備えて構成される。コンベア14は、捕集工程を
実施する。ロール141、142は、金属製、ゴム製等
任意の部材より構成される。また、ベルト144も、金
属製、ゴム製等任意の部材より構成される。ベルト14
4は、ロール141、142に巻装されている。また、
図示しないが、ロール141、142の少なくともどち
らか1つには、モータ等の駆動手段が取り付けられ、回
転できるようになっている。吸引機143は、開繊工程
までを経て、空気を吸引することにより、糸条になった
原料をコンベア14に導くために、巻装されたベルト1
44の内部に設けられている。
ル141、142と、吸引機143と、ベルト144
と、を備えて構成される。コンベア14は、捕集工程を
実施する。ロール141、142は、金属製、ゴム製等
任意の部材より構成される。また、ベルト144も、金
属製、ゴム製等任意の部材より構成される。ベルト14
4は、ロール141、142に巻装されている。また、
図示しないが、ロール141、142の少なくともどち
らか1つには、モータ等の駆動手段が取り付けられ、回
転できるようになっている。吸引機143は、開繊工程
までを経て、空気を吸引することにより、糸条になった
原料をコンベア14に導くために、巻装されたベルト1
44の内部に設けられている。
【0042】ボンディング工程を行う、ボンディング装
置2は、エンボスロール40と、フラットロール41
と、を備えて構成される。この不織布30は、エンボス
ロール40とフラットロール41の間に挿通されてい
る。エンボスロール40は、不織布30の表面に、フラ
ットロール41は、不織布30の裏面にくるように配置
されている。エンボスロール40は、金属製であり、ロ
ール表面に所定の間隔、深さ、模様でエンボスパターン
が形成されている。エンボスロール40の内部には、温
度調整可能な電熱ヒータが組み込まれている。
置2は、エンボスロール40と、フラットロール41
と、を備えて構成される。この不織布30は、エンボス
ロール40とフラットロール41の間に挿通されてい
る。エンボスロール40は、不織布30の表面に、フラ
ットロール41は、不織布30の裏面にくるように配置
されている。エンボスロール40は、金属製であり、ロ
ール表面に所定の間隔、深さ、模様でエンボスパターン
が形成されている。エンボスロール40の内部には、温
度調整可能な電熱ヒータが組み込まれている。
【0043】フラットロール41は、金属製であり、ロ
ール表面は平滑になっている。フラットロール41の内
部には、温度調整可能な電熱ヒータが組み込まれてい
る。また、これらエンボスロール40、フラットロール
41の少なくともどちらか1つには、図示しないが、モ
ータ等の駆動手段が取り付けられており、回転自在にな
っている。
ール表面は平滑になっている。フラットロール41の内
部には、温度調整可能な電熱ヒータが組み込まれてい
る。また、これらエンボスロール40、フラットロール
41の少なくともどちらか1つには、図示しないが、モ
ータ等の駆動手段が取り付けられており、回転自在にな
っている。
【0044】巻き取りロール20は、略シート状になっ
た不織布30を巻き取る。この巻き取りロール20は、
任意の部材よりなり、目的に応じて適宜、大きさ等を変
更できる。
た不織布30を巻き取る。この巻き取りロール20は、
任意の部材よりなり、目的に応じて適宜、大きさ等を変
更できる。
【0045】以下のような手順で、スパンボンド法によ
る不織布30を製造する。 1)まず、原料であるエチレン−α−オレフィン共重合
体をホッパー10に入れ、押出機11に原料を注入す
る。押出機11を動作させ、ダイ12を通して、原料を
紡糸索引機13へ投入する。 2)冷却塔131により、原料が紡糸される(紡糸工
程)。 3)フィラメント索引部132により、紡糸した原料を
高速で索引して細化、つまり、延伸が行われる(延伸工
程)。 4)延伸工程後、開繊部133にて開繊させる(開繊工
程)。
る不織布30を製造する。 1)まず、原料であるエチレン−α−オレフィン共重合
体をホッパー10に入れ、押出機11に原料を注入す
る。押出機11を動作させ、ダイ12を通して、原料を
紡糸索引機13へ投入する。 2)冷却塔131により、原料が紡糸される(紡糸工
程)。 3)フィラメント索引部132により、紡糸した原料を
高速で索引して細化、つまり、延伸が行われる(延伸工
程)。 4)延伸工程後、開繊部133にて開繊させる(開繊工
程)。
【0046】5)開繊された原料は、コンベア14上に
捕集される。この際、原料は、略シート上に捕集されて
いる(捕集工程)。 6)不織布30が、ボンディング装置2内のエンボスロ
ール40とフラットロール41の間を挿通される。 7)エンボスロール40とフラットロール41内部の電
熱ヒータを作動させ、加熱、加圧しながら、不織布30
を熱接着する。この後、熱接着が完了した不織布30
は、巻き取りロール20に巻かれる(ボンディング工
程)。 完成した不織布30は、その表面にエンボスパターンが
形成されている。
捕集される。この際、原料は、略シート上に捕集されて
いる(捕集工程)。 6)不織布30が、ボンディング装置2内のエンボスロ
ール40とフラットロール41の間を挿通される。 7)エンボスロール40とフラットロール41内部の電
熱ヒータを作動させ、加熱、加圧しながら、不織布30
を熱接着する。この後、熱接着が完了した不織布30
は、巻き取りロール20に巻かれる(ボンディング工
程)。 完成した不織布30は、その表面にエンボスパターンが
形成されている。
【0047】上述のような本実施形態によれば、次のよ
うな効果がある。 (1)融解エンタルピーΔHが130J/g以上のエチ
レン−α−オレフィン共重合体を溶融混練して、紡糸工
程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボンディ
ング工程と、からなる不織布の製造方法で不織布を製造
するので、製造時に、エンボスロール40に巻き付か
ず、さらに、引張り強度が強い不織布30とすることが
できる。 (2)延伸工程で、高速の冷却空気により、糸条を細
化、延伸するので、延伸の際の糸切れが発生しにくい。
うな効果がある。 (1)融解エンタルピーΔHが130J/g以上のエチ
レン−α−オレフィン共重合体を溶融混練して、紡糸工
程と、延伸工程と、開繊工程と、捕集工程と、ボンディ
ング工程と、からなる不織布の製造方法で不織布を製造
するので、製造時に、エンボスロール40に巻き付か
ず、さらに、引張り強度が強い不織布30とすることが
できる。 (2)延伸工程で、高速の冷却空気により、糸条を細
化、延伸するので、延伸の際の糸切れが発生しにくい。
【0048】なお、本発明は前記実施形態に限定される
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。紡糸工程を
行う前に、例えば、ホッパーに原料であるエチレン−α
−オレフィン共重合体を投入する際に、ポリプロピレン
を添加してもよい。その他、本発明を実施する際の具体
的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範
囲内で他の構造等としてもよい。
ものではなく、本発明の目的を達成できる範囲での変
形、改良は、本発明に含まれるものである。紡糸工程を
行う前に、例えば、ホッパーに原料であるエチレン−α
−オレフィン共重合体を投入する際に、ポリプロピレン
を添加してもよい。その他、本発明を実施する際の具体
的な構造および形状等は、本発明の目的を達成できる範
囲内で他の構造等としてもよい。
【0049】
【実施例】以下、実施例および比較例を挙げて、本発明
をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容
に限定されるものではない。 [実施例1]以下、実施例および比較例を挙げて、本発
明をより具体的に説明する。前記実施形態において、具
体的条件を下記の通りとして不織布30を製造した。
をより具体的に説明する。なお、本発明は実施例の内容
に限定されるものではない。 [実施例1]以下、実施例および比較例を挙げて、本発
明をより具体的に説明する。前記実施形態において、具
体的条件を下記の通りとして不織布30を製造した。
【0050】
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉
押出機11 :45mmΦ短軸押出機
紡糸口金130のノズルの本数 :452本
紡糸口金130のノズルの孔径 :0.4mm
紡糸口金130のノズル1本あたりの吐出量 :0.42g/分
捕集工程前の略シート状の不織布30の厚み :0.4mm
捕集工程前の略シート状の不織布30の目付 :30g/m2
【0051】
エンボスロール40の直径 :300mm
エンボスロール40のロール表面上に占めるエンボスパタ−ンの割合 :13
%
エンボスロール40とフラットロール41の間の線圧 :30kg/cm
エンボスロール40 :トクデン(株)製の誘電発熱
ローラ
【0052】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :出光石油化学(株)
グレード :JL5064
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):35
分子量分布 :3.94
密度 :0.937
融解エンタルピ− :166.5
ΔH100/ΔH :0.20
なお、融解エンタルピーΔHの測定は、示差走査熱量計
(DSC)を用いて測定する。具体的には、原料を19
0℃、3分間熱処理後、降温速度10℃/分で、25℃
まで徐冷して結晶化させ、その原料を25℃から160
℃まで昇温温度10℃/分で昇温した融解曲線より、融
解エンタルピーを得た。なお、ΔH100は、100℃
以下の融解エンタルピーである。以上の各条件は、表1
に示した。
(DSC)を用いて測定する。具体的には、原料を19
0℃、3分間熱処理後、降温速度10℃/分で、25℃
まで徐冷して結晶化させ、その原料を25℃から160
℃まで昇温温度10℃/分で昇温した融解曲線より、融
解エンタルピーを得た。なお、ΔH100は、100℃
以下の融解エンタルピーである。以上の各条件は、表1
に示した。
【0053】〈評価方法〉製造装置1とボンディング装
置2を用いて製造する不織布30が、製造時のエンボス
ロール40の温度を変化させて、6時間連続生産するこ
とにより評価を行った。その温度は、108、110、
112、115℃であった。また、連続生産できた条件
で、エンボスロール40の温度が一番高かった不織布3
0のMD方向(不織布30の移動方向)の引張り強度を
JIS L−1906に準拠して測定した。以上のエン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
置2を用いて製造する不織布30が、製造時のエンボス
ロール40の温度を変化させて、6時間連続生産するこ
とにより評価を行った。その温度は、108、110、
112、115℃であった。また、連続生産できた条件
で、エンボスロール40の温度が一番高かった不織布3
0のMD方向(不織布30の移動方向)の引張り強度を
JIS L−1906に準拠して測定した。以上のエン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0054】[実施例2]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0055】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :出光石油化学(株)
グレード :2074G
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):25
分子量分布 :3.01
密度 :0.940
融解エンタルピ− :166.8
ΔH100/ΔH :0.19
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0056】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0057】[実施例3]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0058】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :住友化学(株)
グレード :GA802
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):20
分子量分布 :4.49
密度 :0.935
融解エンタルピ− :154.6
ΔH100/ΔH :0.23
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0059】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0060】[実施例4]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0061】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :東ソ−(株)
グレード :M70
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):20
分子量分布 :3.08
密度 :0.935
融解エンタルピ− :152.8
ΔH100/ΔH :0.24
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0062】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0063】[実施例5]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0064】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :日本ユニカ−(株)
グレード :G5382
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):20
分子量分布 :3.38
密度 :0.934
融解エンタルピ− :149.8
ΔH100/ΔH :0.25
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0065】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0066】[比較例1]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0067】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :出光石油化学(株)
グレード :JL3034
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):30
分子量分布 :3.50
密度 :0.923
融解エンタルピ− :116.5
ΔH100/ΔH :0.44
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0068】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0069】[比較例2]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0070】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :出光石油化学(株)
グレード :2034G
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):25
分子量分布 :3.08
密度 :0.920
融解エンタルピ− :106.8
ΔH100/ΔH :0.48
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0071】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0072】[比較例3]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0073】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :出光石油化学(株)
グレード :2024G
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):25
分子量分布 :2.92
密度 :0.915
融解エンタルピ− :88.7
ΔH100/ΔH :0.53
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0074】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0075】[比較例4]
〈製造装置1とボンディング装置2の具体的条件〉実施
例1と同様であった。
例1と同様であった。
【0076】
〈原料の具体的条件〉
エチレン−ブテン−1共重合体
製造会社 :現代(株)
グレード :UJ814
メルトインデックス(JIS K−7210に準拠して測定):20
分子量分布 :3.72
密度 :0.924
融解エンタルピ− :120.1
ΔH100/ΔH :0.39
原料の各条件の測定は、実施例1と同様にして行った。
以上の各条件は、表1に示した。
以上の各条件は、表1に示した。
【0077】〈評価方法〉実施例1と同様に行い、エン
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
ボスロール40への巻き付き、引張り強度の評価結果
は、表2に示した。
【0078】
【表1】
【0079】
【表2】
【0080】表2中で、○は、エンボスロール40への
不織布30の巻きつきがなく、連続生産が可能であった
ことを示す。△は、エンボスロール40への不織布30
の巻きつきがみられたが、連続生産はできたことを示
す。×は、連続生産ができなかったことを示す。表2か
ら明らかなように、実施例1〜5と比較例1〜4と比較
して、実施例1〜5のほうが、エンボスロール40への
巻きつきが起こりにくく、引張り強度が大きいことがわ
かる。
不織布30の巻きつきがなく、連続生産が可能であった
ことを示す。△は、エンボスロール40への不織布30
の巻きつきがみられたが、連続生産はできたことを示
す。×は、連続生産ができなかったことを示す。表2か
ら明らかなように、実施例1〜5と比較例1〜4と比較
して、実施例1〜5のほうが、エンボスロール40への
巻きつきが起こりにくく、引張り強度が大きいことがわ
かる。
【発明の効果】不織布が、融解エンタルピー△Hが13
0J/g以上のエチレン−α−オレフィン共重合体を紡
糸し、熱接着してなるならば、製造時に、エンボスロー
ルに巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とす
ることができる。
0J/g以上のエチレン−α−オレフィン共重合体を紡
糸し、熱接着してなるならば、製造時に、エンボスロー
ルに巻き付かず、さらに、引張り強度が強い不織布とす
ることができる。
【図1】本発明の実施形態にかかる製造装置を示す概略
図である。
図である。
【図2】図1の実施形態にかかる紡糸索引機を示す概略
図である。
図である。
1 製造装置
2 ボンディング装置
10 ホッパー
11 押出機
12 ダイ
13 紡糸索引機
14 コンベア
20 巻き取りロール
30 不織布
40 エンボスロール
41 フラットロール
130 紡糸口金
131 冷却塔
132 フィラメント索引部
133 開繊部
141、142 ロール
143 吸引機
144 ベルト
Claims (14)
- 【請求項1】融解エンタルピーΔHが130J/g以上
のエチレン−α−オレフィン共重合体を紡糸し、熱接着
してなることを特徴とする不織布。 - 【請求項2】請求項1に記載の不織布において、 100℃以下の融解エンタルピーをΔH100とした際
のΔH100/ΔHが0.3以下であることを特徴とす
る不織布。 - 【請求項3】請求項1または請求項2に記載の不織布に
おいて、 前記不織布は、スパンボンド不織布であることを特徴と
する不織布。 - 【請求項4】請求項1から請求項3のいずれかに記載の
不織布において、 前記エチレン−α−オレフィン共重合体の密度が、0.
91〜0.95g/cm3であることを特徴とする不織
布。 - 【請求項5】請求項1から請求項4のいずれかに記載の
不織布において、 前記エチレン−α−オレフィン共重合体の分子量分布
(Mw/Mn)が、3.0〜5.0であることを特徴と
する不織布。 - 【請求項6】請求項1から請求項5のいずれかに記載の
不織布において、 前記エチレン−α−オレフィン共重合体のメルトインデ
ックスが、5〜60g/10分であることを特徴とする
不織布。 - 【請求項7】請求項1から請求項6のいずれかに記載の
不織布において、 前記エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィ
ンの構成炭素数が、4〜8であることを特徴とする不織
布。 - 【請求項8】請求項7に記載の不織布において、 前記エチレン−α−オレフィン共重合体のα−オレフィ
ンが、ブテン−1であることを特徴とする不織布。 - 【請求項9】融解エンタルピーΔHが130J/g以上
のエチレン−α−オレフィン共重合体を溶融混練した
後、紡糸する紡糸工程と、 前記紡糸工程後、前記エチレン−α−オレフィン共重合
体を延伸手段によって、延伸する延伸工程と、 延伸されたエチレン−α−オレフィン共重合体を開繊手
段によって、糸条にして、均等に開繊する開繊工程と、 開繊されたエチレン−α−オレフィン共重合体を捕集手
段によって捕集する捕集工程と、 捕集されたエチレン−α−オレフィン共重合体を熱接着
するボンディング工程と、を備えてなることを特徴とす
る不織布の製造方法。 - 【請求項10】請求項9に記載の不織布の製造方法にお
いて、 前記紡糸工程、前記延伸工程、前記開繊工程は、密閉さ
れた導風路の巾を徐々に狭くしていく密閉導風路方式に
より実施されることを特徴とする。 - 【請求項11】請求項9または請求項10に記載の不織
布の製造方法において、 前記不織布は、スパンボンド不織布であることを特徴と
する不織布。 - 【請求項12】請求項9から請求項11のいずれかに記
載の不織布の製造方法において、 前記紡糸工程前に、前記エチレン−α−オレフィン共重
合体にポリプロピレンを添加することを特徴とする不織
布の製造方法。 - 【請求項13】請求項9から請求項12のいずれかに記
載の不織布の製造方法において、 前記ボンディング工程の際の、熱接着温度が110℃以
上であることを特徴とする不織布の製造方法。 - 【請求項14】請求項9から請求項13のいずれかに記
載の不織布の製造方法によって、得られた不織布を用い
た吸水性物品。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001239269A JP2003049353A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 不織布、不織布の製造方法および吸水性物品 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001239269A JP2003049353A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 不織布、不織布の製造方法および吸水性物品 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2003049353A true JP2003049353A (ja) | 2003-02-21 |
Family
ID=19070047
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001239269A Withdrawn JP2003049353A (ja) | 2001-08-07 | 2001-08-07 | 不織布、不織布の製造方法および吸水性物品 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2003049353A (ja) |
Cited By (3)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005048903A1 (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-02 | Uni-Charm Co., Ltd. | 使い捨てのパンツ型着用物品 |
JP2009013559A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Reifenhaeuser Gmbh & Co Kg Maschinenfabrik | スパンボンドウエブを形成する装置 |
WO2021200371A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 東レ株式会社 | スパンボンド不織布 |
-
2001
- 2001-08-07 JP JP2001239269A patent/JP2003049353A/ja not_active Withdrawn
Cited By (5)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2005048903A1 (ja) * | 2003-11-20 | 2005-06-02 | Uni-Charm Co., Ltd. | 使い捨てのパンツ型着用物品 |
US7361802B2 (en) | 2003-11-20 | 2008-04-22 | Uni-Charm Corporation | Disposable pull-on wearing article |
CN100425218C (zh) * | 2003-11-20 | 2008-10-15 | 尤妮佳股份有限公司 | 一次性短裤型穿着用品 |
JP2009013559A (ja) * | 2007-06-29 | 2009-01-22 | Reifenhaeuser Gmbh & Co Kg Maschinenfabrik | スパンボンドウエブを形成する装置 |
WO2021200371A1 (ja) * | 2020-03-31 | 2021-10-07 | 東レ株式会社 | スパンボンド不織布 |
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