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JP2002524556A - N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの合成方法 - Google Patents

N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの合成方法

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Publication number
JP2002524556A
JP2002524556A JP2000570161A JP2000570161A JP2002524556A JP 2002524556 A JP2002524556 A JP 2002524556A JP 2000570161 A JP2000570161 A JP 2000570161A JP 2000570161 A JP2000570161 A JP 2000570161A JP 2002524556 A JP2002524556 A JP 2002524556A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
acid
solvent
structural formula
water
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2000570161A
Other languages
English (en)
Inventor
ネルソン,トツド・デイ
ブパテイ,マハデバン
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Merck and Co Inc
Original Assignee
Merck and Co Inc
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Merck and Co Inc filed Critical Merck and Co Inc
Publication of JP2002524556A publication Critical patent/JP2002524556A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C07ORGANIC CHEMISTRY
    • C07DHETEROCYCLIC COMPOUNDS
    • C07D265/00Heterocyclic compounds containing six-membered rings having one nitrogen atom and one oxygen atom as the only ring hetero atoms
    • C07D265/281,4-Oxazines; Hydrogenated 1,4-oxazines
    • C07D265/301,4-Oxazines; Hydrogenated 1,4-oxazines not condensed with other rings
    • C07D265/321,4-Oxazines; Hydrogenated 1,4-oxazines not condensed with other rings with oxygen atoms directly attached to ring carbon atoms

Landscapes

  • Chemical & Material Sciences (AREA)
  • Organic Chemistry (AREA)
  • Heterocyclic Carbon Compounds Containing A Hetero Ring Having Nitrogen And Oxygen As The Only Ring Hetero Atoms (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)
  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)

Abstract

(57)【要約】 本発明は、式(5)のN−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの新規な製造方法に関する。この化合物は、薬理学的活性、特にサブスタンスP(ニューロキニン−1)受容体アンタゴニスト活性を有する化合物の合成中間体として有用である。 【化1】

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】 (発明の背景) 本発明は、ある種の治療薬を製造する際の中間体として有用な1,4−オキサ
ジン−2−オンの製造方法に関する。より詳細には、本発明は、サブスタンスP
(ニューロキニン−1)受容体アンタゴニストである医薬化合物を製造する際の
中間体となるN−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジ
ン−2−オンの製造方法を提供する。
【0002】 米国特許第5,719,147号は、光学的に純粋なグリシン誘導体を出発材
料とするベンジルオキサジノンの2工程製造方法を記載している。これらの工程
では、ラセミ化を防止するために処理パラメータ(例えば、反応時間、温度、含
水量)の調節が必要である。米国特許第5,719,147号の実施例59では
、N−ベンジル−3−(S)−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン
−2−オン[3−(S)−(4−フルオロフェニル)−4−ベンジル−2−モル
ホリノン]を以下のような複数工程で製造する。
【0003】
【化12】 光学的に純粋な(S)−(4−フルオロフェニル)グリシンが、D.A.Ev
ansらのJ.Am.Chem.Soc.,(1990)112,4011−4
030に記載されたα−アミノ酸の非対称合成手順に基づく4工程非対称合成法
によって製造されてきたことが開示されている。この4工程法は、複雑であると
同時に、所望の1,4−オキサジン−2−オンを得るための保護及びダブルアル
キル化反応が難しいため、これらの従来技術による合成方法は、実験室規模以外
の試験では非実用的である。
【0004】 米国特許第5,668,280号は、ラセミ体N−ベンジル−3−(4−フル
オロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンを出発材料として使用する代替
方法を記載しており、この方法では、最少の工程数で鏡像体純度の高い生成物が
高収率で得られた。ラセミ体N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1
,4−オキサジン−2−オンの分割は、ラセミ化剤の存在下で(−)−3−ブロ
モカンファー−8−スルホン酸((−)−3−BCSとも呼ばれる)を使用する
ことによって成し遂げられた。この方法は、実質的に純粋なN−ベンジル−3−
(S)−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンを得るため
の有効な方法であるが、(−)−3−BCSを大量に使用するのでコストが高い
。さらに、大量の(−)−3−BCSは容易に入手できない。
【0005】 キラルな3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オン誘導
体が、格別に有用なクラスの治療薬を製造するための重要な中間体であることは
認められる。このため、量産化が可能であり、費用効果的で入手容易な試薬を使
用し、従って大規模製造に実用化することが可能なN−ベンジル−3−(4−フ
ルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの製造方法の開発が要望され
ている。
【0006】 5−置換オキサジノン類を製造するための一般的な方法及び中間体は当業界で
開示されている(J.Chem.Soc.Perkin Trans.,3
587(1994);Tetrahedron51,9179(1995); Tetrahedron Lett.36,7081(1995);Bull
.Chem.Soc.,Jpn.65,2359(1992);J.Org.
Chem.57,5462(1992);Tetrahedron Lett
37,4001(1996)参照)。これらの公表された方法で製造された
オキサジノンはオキサジノン環の5位に置換基を有する。従来公知の方法とは対
照的に、本発明は、オキサジノン環の5位が未置換であるオキサジノン類の製造
のための有効な方法を提供する。
【0007】 従って、本発明は、極めて簡単で迅速かつ高度に効率的な合成を経るN−ベン
ジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの製造方
法を提供する。
【0008】 (発明の概要) 本発明の新規な方法は、N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,
4−オキサジン−2−オンの合成、及び、その合成で得られた有用な中間体を包
含する。より詳細には本発明は、式
【0009】
【化13】 の化合物を製造する新規な方法に関する。
【0010】 この化合物は薬理学的活性を有する化合物の合成中間体である。特に、このよ
うな化合物は、例えば、炎症性疾患、精神障害及び嘔吐の治療に有用なサブスタ
ンスP(ニューロキニン−1)受容体アンタゴニストである。
【0011】 (発明の詳細な説明) 本発明は、式
【0012】
【化14】 のN−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ンの製造方法に関する。
【0013】 N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ンの製造方法の概略は以下の通りである。
【0014】
【化15】
【0015】 本発明の1つの実施態様は、構造式4
【0016】
【化16】 の化合物の製造方法であって、 (a)構造式1
【0017】
【化17】 の4−フルオロベンズアルデヒドを溶媒中でメタ重亜硫酸ナトリウムで処理し、
次いで、シアン化ナトリウムまたはシアン化カリウムと反応させることによって
構造式2
【0018】
【化18】 の1−シアノ−1−(4−フルオロフェニル)メタノールを生成させ、 (b)次いで、構造式2の化合物を構造式3
【0019】
【化19】 のN−ベンジルエタノールアミンで処理することによって構造式4の化合物を生
成させる工程を含む方法に関する。
【0020】 多数のシアン化物源を本発明方法に使用し得るが、シアン化ナトリウム及びシ
アン化カリウムが好ましく、シアン化ナトリウムが最も好ましい。本発明方法は
、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n−プロパノールなどのアルコ
ール、水またはその混合物のような溶媒中で行い得る。好ましい溶媒系は、メタ
ノール/水またはイソプロパノール/水であり、最も好ましい溶媒はメタノール
/水である。4−フルオロベンズアルデヒドと、メタ重亜硫酸ナトリウム及びシ
アン化ナトリウムとの反応に好ましい温度範囲は約10℃〜約50℃の範囲、よ
り好ましい反応温度範囲は約20℃〜約40℃の範囲であり、最も好ましい温度
は約30℃である。構造式2の化合物とN−ベンジル−エタノールアミンとの反
応に好ましい温度範囲は、約10℃〜約50℃の範囲、より好ましい温度範囲は
約20℃〜約40℃の範囲、最も好ましい温度範囲は約30℃±2℃である。
【0021】 効率という見地からは、上記方法によって製造された構造式4の化合物を単離
することなく、上記反応がin situで行われるのが好ましい。
【0022】 本発明の別の実施態様は、構造式5
【0023】
【化20】 のN−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ンの製造方法であって、構造式4
【0024】
【化21】 の化合物を溶媒中で強酸で処理する工程を含む方法に関する。任意に、N−ベン
ジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オンの遊離塩
基が、塩基との中和によって生成されてもよい。
【0025】 適当な強酸は、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸、トリフルオ
ロ酢酸、臭化水素、ヨウ化水素、トリフルオロメタンスルホン酸、ショウノウス
ルホン酸、硫酸、リン酸、並びに、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン
酸及びp−クロロベンゼンスルホン酸のようなアリールスルホン酸等である。好
ましい強酸は、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸、トリフルオロ
酢酸、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスルホン酸及
びp−クロロベンゼンスルホン酸等である。最も好ましい強酸は、塩化水素ガス
を包含する塩酸である。最も好ましい強酸は塩化水素ガスである。
【0026】 本発明の方法は、適当な溶媒中で行い得る。適当な溶媒としては、エーテル例
えばジオキサン、エステル例えば酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プロ
ピル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸sec−ブチル、プロピオン酸n
−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、または水
、またはそれらの混合物等が挙げられる。ジオキサン、酢酸イソプロピル、酢酸
イソブチルまたは酢酸イソプロピル/水が特に好ましく、酢酸イソプロピル/水
が最も好ましい。反応に好ましい温度範囲は、約−10℃〜約50℃の範囲、よ
り好ましい温度範囲は約30℃〜約45℃の範囲、最も好ましい温度範囲は約3
8℃±3℃である。所望の場合には、炭酸水素カリウム、炭酸水素ナトリウム、
炭酸カリウムまたは炭酸ナトリウムのような弱塩基を使用することによって遊離
塩基を生成させてもよい。
【0027】 効率という見地からは、上記方法によって製造されたヒドロキシニトリルを単
離することなく、上記反応がin situで行われるのが好ましい。
【0028】 N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ンの全体的製造方法の中の好ましい方法は、以下の式に要約できる。
【0029】
【化22】
【0030】 出発材料の多くは市販されているか、又は、文献に記載されており、他のもの
は、類似化合物に関して文献に記載された方法に準じて製造することができる。
得られる反応生成物の反応及び精製を行うために必要な技術は当業者に公知であ
る。精製手順としては、結晶化、順相クロマトグラフィーまたは逆相クロマトグ
ラフィー等が挙げられる。
【0031】 以下の実施例は、本発明の単なる代表例の詳細な記載であり、開示された本発
明はこれらの実施例の記載に限定されない。
【0032】 実施例1 N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ン(方法A) メタ重亜硫酸ナトリウム(5.70g,30mmol)を脱気した水(47.
5mL)に添加し、固体を溶解させた。4−フルオロベンズアルデヒド(6.9
4g,55.9mmol)を周囲温度で添加し、次いでメタノール(2mL)を
添加し、得られた混合物を30分間撹拌した(内部温度は30℃に上昇し、5分
以内に重亜硫酸塩付加錯体の沈殿物が生成される)。シアン化ナトリウム(2.
77g,56.5mmol)を添加し(温度が26℃から30℃に上昇する)、
混合物を45分間激しく撹拌した。
【0033】 N−ベンジルエタノールアミン(8.84g,100%純度と想定して58.
4mmol)を添加し、次いでメタノール(12mL)を添加し、得られた混合
物を30℃で5時間、次いで周囲温度で一夜激しく撹拌して反応を完了させた。
水(22.5mL)と酢酸イソプロピル(59mL)とを添加し、相を分離させ
た。有機層を水(3×22.5mL)で洗浄し、次いで酢酸イソプロピルを添加
して100mLに希釈した。この希釈レベルにおける含水量をカールフィッシャ
ー法によって測定した。望ましい総含水量は1.108g,61.5mmolで
あった(4−フルオロベンズアルデヒドに対し1.1当量)。含水量がこの限界
値(典型値=1700μg/100μL)を上回っている場合は、望ましい含水
量を下回るまで、40の真空下共沸蒸留によって溶液を脱水させ、適量の新しい
酢酸イソプロピルを添加し、次いで所要の含水量に達するために必要な量の水を
添加する。これによって酢酸イソプロピル中のヒドロキシニトリル中間体の溶液
が得られる(容量=100mL,KF=1108μg/100μL)。室温で撹
拌されたヒドロキシニトリル溶液に塩化水素ガス(5.1g,140mmol)
を吹き込み(温度は40℃に上昇する)、得られたスラリーをヒドロキシニトリ
ル中間体が液中に残存しなくなるまで、40℃で3〜4時間熟成させた。
【0034】 遊離塩基を得るために、オキサジノンHCl塩のスラリーを、10mLの酢酸
イソプロピル洗浄液と共に、炭酸水素カリウムの飽和水溶液(60mL)に添加
し(発泡に注意)、5分間撹拌後に層を分離させた。有機層に水(10mL)及
び固体メタ重亜硫酸ナトリウム(3g)を添加し、5分間撹拌後に層を分離させ
た。次に、有機層を水(10mL)で洗浄した。有機層を減圧下の共沸蒸留によ
って脱水し、酢酸イソプロピルで最終容量72mL(カールフィッシャー<14
0μg/ml)まで希釈した。定量したところ、溶液は13.1gのオキサジノ
ン遊離塩基を含有していた。
【0035】 実施例2 N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン−2−オ
ン(方法B) 工程12−[N−ベンジル−(2−ヒドロキシエチル)]−アミノ−4’−
フルオロフェニル−アセトニトリル
【0036】
【化23】
【0037】 100L容の丸底フラスコに、熱電対、オーバーヘッド撹拌機、N導入口及
びシアン化物スクラバー(NaOH/ブリーチ、pH≧12)への出口を配備し
た。次に、容器に水(20.5L)及びメタ重亜硫酸ナトリウム(2.46kg
)を充填した。完全に溶解した後、4−フルオロベンズアルデヒド(3.00k
g)を添加し、次いでメタノール(860mL)洗浄液を添加した。35分間激
しく撹拌した後、シアン化ナトリウム(1.197kg)を粉末漏斗を介して白
色懸濁液に添加した。粉末漏斗を水(300mL)で洗浄した。[シアン化物は
細胞呼吸を停止させるので極めて慎重に扱う必要がある。この反応に携わる人間
は適正な訓練を受け、適切な防護具を着用し、解毒剤(亜硝酸アミル)を(フー
ドでなく)手近に置かなければならない]。
【0038】 反応混合物を40分間激しく撹拌し、次いでN−ベンジルエタノールアミン(
4.02kg)を添加し、次いでMeOH(5.2L)洗浄液を添加した。2相
系を30+2℃で5時間激しく撹拌し、次いで室温で8〜16時間熟成させた。
反応混合物に、水(9.7L)及び酢酸イソプロピル(25.5L)を添加した
。15分間激しく撹拌した後、2相系を100Lの分離用抽出器に移した。反応
容器を酢酸イソプロピル(2L)で洗浄した。水層を除去した後、有機層を水(
9.7L)及び20%塩化ナトリウム(9.7L)で順次洗浄した。有機層を次
に酢酸イソプロピル(8L)で希釈した。2−[N−ベンジル−(2−ヒドロキ
シエチル)]−アミノ−4’−フルオロフェニル−アセトニトリル溶液の最終容
量は約40Lであった。典型的には、カールフィッシャー=13mg/mL(5
20g、28.9mol、1.2当量の水)が観察される。2−[N−ベンジル
−(2−ヒドロキシエチル)]−アミノ−4’−フルオロフェニル−アセトニト
リルの酢酸イソプロピル溶液を次の工程で直接使用した。
【0039】 工程2N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル)−1,4−オキサジン
−2−オン
【0040】
【化24】
【0041】 100L容の丸底フラスコに、オーバーヘッド撹拌機、塩化水素ガスの液面下
導入口、シアン化物スクラバー(NaOH/ブリーチ、pH>12)を配備した
。前工程で得られた2−[N−ベンジル−(2−ヒドロキシエチル)]−アミノ
−4’−フルオロフェニル−アセトニトリルの酢酸イソプロピル溶液を反応容器
に充填し、次いで3±2℃に冷却した。内部温度を≦40℃に維持しながら、塩
化水素ガス(2.25kg)を液面下ラインから撹拌バッチに吹き込んだ。添加
の終了後、反応混合物を38±2℃で1時間熟成させ、室温まで徐々に冷却した
。典型的には、反応は38±3℃で6時間で完了する。簡便にするために、反応
混合物を室温で一夜熟成させてもよい。
【0042】 スラリーを、100L容のバッチ抽出器中に入れた水25L中に5.5kgの
炭酸水素カリウムを含む濾過溶液に室温で移した。最初の反応容器を酢酸イソプ
ロピル(8L)で洗浄し、これも炭酸水素カリウム溶液に移した。得られた2相
系を、(±)−オキサジン塩酸塩が完全に溶解するまで(<30分)室温で撹拌
した。炭酸水素塩を急冷すると、COの放出が生じる。典型的な最終pH=7
.3である。溶液が塩基性でないときは、追加の炭酸水素カリウム溶液を添加す
る。
【0043】 2相系を10分間沈降させ次いで分離した。有機層の4−フルオロベンズアル
デヒドを定量し(HPLC)、水相のシアン化物含量を定量した。典型的には、
4−フルオロベンズアルデヒド<3 LCAP(以下のHPLC条件)及びシア
ン化物<200ppmが観察される。
【0044】 HPLC条件: カラム: Zorbax RX−C8、4.6×250mm、粒度5μm 移動相: (A)アセトニトリル−(B)0.1%HPOで緩衝した水 段階勾配: 20:80のA:Bから80:20のA:Bに15分間で到達し5
分間維持、80:20のA:Bから20:80のA:Bに5分間で到達 流速: 1.0mL/分、@45.0℃、検出@220nm 4−フルオロベンズアルデヒド: Rt=10.5分 ヒドロキシニトリル: Rt=15.0分 オキサジノン: Rt=15.8分 次に、有機層に、水4.3L中のメタ重亜硫酸ナトリウム1.3kgの溶液を
充填し、25分間撹拌した。有機相の4−フルオロベンズアルデヒド含量(分離
前)をHPLCで定量した。4−フルオロベンズアルデヒドの(オキサジノンに
対する)相対面積%が>0.6%である場合には、反応混合物を更に15分間撹
拌し、再定量し、上記の基準に適合するまで繰り返す。
【0045】 2つの層を分離し、有機部分を水(4.3L)で洗浄した。バッチを濾過し(
5μのインラインフィルター)、酢酸イソプロピル(12L)で希釈した。これ
を真空下(26in)で濃縮し、酢酸イソプロピル(12L)で希釈し、最終容
量38Lに再濃縮し、酢酸イソプロピル(18L)で希釈し、最終バッチ容量4
4Lに再濃縮した。カールフイッシャーが>300マイクログラム/mLの場合
、追加の酢酸イソプロピルと共に蒸留を継続し、最終バッチ容量を酢酸イソプロ
ピルで44Lに調節する。(±)−N−ベンジル−3−(4−フルオロフェニル
)−1,4−オキサジン−2−オン遊離塩基の溶液(140g/L,91%)が
得られた。
【0046】 本発明を幾つかの具体的な実施態様に基づいて記載及び説明したが、当業者は
、本発明の精神及び範囲を逸脱することなく、手順及びプロトコルについて種々
の応用、変更、修正、置換、欠失または付加が可能であることを理解できよう。
例えば、化合物を製造するための試薬または方法を上述の方法から変更した結果
として本文中に記載した特定条件以外の反応条件を使用してもよいことは理解さ
れよう。同様に、出発材料の比活性は、存在する特定の置換基または製造条件に
対応または依存して変化し得、このような予測された結果の変動または差異は、
本発明の目的及び実施に応じて熟慮される。従って、本発明が特許請求の範囲に
よって定義されること、及び、このような特許請求の範囲は正当であると考えら
れるできるだけ広い範囲に解釈されるべきであることを理解されたい。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AE,AL,AM,AT,AU,AZ,BA ,BB,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CR, CU,CZ,DE,DK,DM,EE,ES,FI,G B,GD,GE,GH,GM,HR,HU,ID,IL ,IN,IS,JP,KE,KG,KR,KZ,LC, LK,LR,LS,LT,LU,LV,MD,MG,M K,MN,MW,MX,NO,NZ,PL,PT,RO ,RU,SD,SE,SG,SI,SK,SL,TJ, TM,TR,TT,UA,UG,US,UZ,VN,Y U,ZA,ZW (72)発明者 ブパテイ,マハデバン アメリカ合衆国、ニユー・ジヤージー・ 07065、ローウエイ、イースト・リンカー ン・アベニユー・126 Fターム(参考) 4C056 AA02 AB01 AC03 AD01 AE02 AF01 EA06 EB03 EC02 4H006 AA02 AC41 AC54 BB14 BB31 QN30 4H039 CA42 CH20

Claims (25)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 構造式5 【化1】 の化合物の製造方法であって、 (a)構造式1 【化2】 の4−フルオロベンズアルデヒドを第一溶媒中でメタ重亜硫酸ナトリウムで処理
    し、次いで、シアン化ナトリウム及びシアン化カリウムから選択されたシアン化
    物源と反応させることによって構造式2 【化3】 の1−シアノ−1−(4−フルオロフェニル)メタノールを生成させる工程、 (b)次いで、構造式2の化合物を構造式3 【化4】 のN−ベンジルエタノールアミンで処理することによって構造式4 【化5】 の化合物を生成させる工程、 (c)次いで、構造式4の化合物を第二溶媒中で強酸で処理して構造式5の化
    合物を生成させる工程 を含んでなる方法。
  2. 【請求項2】 シアン化物源がシアン化ナトリウムである、請求項1に記載
    の方法。
  3. 【請求項3】 第一溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、
    n−プロパノール、水及びそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方
    法。
  4. 【請求項4】 第一溶媒が、メタノール/水及びイソプロパノール/水から
    選択される、請求項1に記載の方法。
  5. 【請求項5】 第一溶媒がメタノール/水である、請求項1に記載の方法。
  6. 【請求項6】 4−フルオロベンズアルデヒドと、メタ重亜硫酸ナトリウム
    及びシアン化ナトリウムとの反応を約10℃〜約50℃の温度範囲で行う、請求
    項1に記載の方法。
  7. 【請求項7】 4−フルオロベンズアルデヒドと、メタ重亜硫酸ナトリウム
    及びシアン化ナトリウムとの反応を約30℃の温度で行う、請求項1に記載の方
    法。
  8. 【請求項8】 構造式2の化合物とN−ベンジル−エタノールアミンとの反
    応を約10℃〜約50℃の温度範囲で行う、請求項1に記載の方法。
  9. 【請求項9】 構造式2の化合物とN−ベンジル−エタノールアミンとの反
    応を約30℃±2℃の温度で行う、請求項1に記載の方法。
  10. 【請求項10】 強酸が、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸
    、トリフルオロ酢酸、臭化水素、ヨウ化水素、トリフルオロメタンスルホン酸、
    ショウノウスルホン酸、硫酸、リン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
    ホン酸及びp−クロロベンゼンスルホン酸から選択される、請求項1に記載の方
    法。
  11. 【請求項11】 強酸が、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸
    、トリフルオロ酢酸、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエ
    ンスルホン酸及びp−クロロベンゼンスルホン酸から選択される、請求項1に記
    載の方法。
  12. 【請求項12】 強酸が、塩化水素ガスを包含する塩酸である、請求項1に
    記載の方法。
  13. 【請求項13】 強酸が塩化水素ガスである、請求項1に記載の方法。
  14. 【請求項14】 第二溶媒が、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−プ
    ロピル、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸sec−ブチル、プロピオン酸
    n−ブチル、プロピオン酸イソブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、ジオキ
    サン、水及びそれらの混合物から選択される、請求項1に記載の方法。
  15. 【請求項15】 第二溶媒が酢酸イソプロピル/水である、請求項1に記載
    の方法。
  16. 【請求項16】 構造式4 【化6】 の化合物の製造方法であって、 (a)構造式1 【化7】 の4−フルオロベンズアルデヒドを溶媒中でメタ重亜硫酸ナトリウムで処理し、
    次いで、シアン化ナトリウム及びシアン化カリウムから選択されるシアン化物源
    と反応させることによって構造式2 【化8】 の1−シアノ−1−(4−フルオロフェニル)メタノールを生成させる工程、 (b)次いで、構造式2の化合物を構造式3 【化9】 のN−ベンジルエタノールアミンで処理することによって構造式4の化合物を生
    成させる工程 を含んでなる方法。
  17. 【請求項17】 シアン化物源がシアン化ナトリウムである、請求項16に
    記載の方法。
  18. 【請求項18】 溶媒が、メタノール、エタノール、イソプロパノール、n
    −プロパノール、水及びそれらの混合物から選択される、請求項16に記載の方
    法。
  19. 【請求項19】 溶媒がメタノール/水である、請求項16に記載の方法。
  20. 【請求項20】 構造式5 【化10】 の化合物の製造方法であって、構造式4 【化11】 の化合物を溶媒中で強酸で処理し、構造式5の化合物を生成させることを含んで
    なる方法。
  21. 【請求項21】 強酸が、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸
    、トリフルオロ酢酸、臭化水素、ヨウ化水素、トリフルオロメタンスルホン酸、
    ショウノウスルホン酸、硫酸、リン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエンスル
    ホン酸及びp−クロロベンゼンスルホン酸から選択される、請求項20に記載の
    方法。
  22. 【請求項22】 強酸が、塩化水素ガスを包含する塩酸、メタンスルホン酸
    、トリフルオロ酢酸、ショウノウスルホン酸、ベンゼンスルホン酸、p−トルエ
    ンスルホン酸及びp−クロロベンゼンスルホン酸から選択される、請求項20に
    記載の方法。
  23. 【請求項23】 強酸が塩化水素ガスである、請求項20に記載の方法。
  24. 【請求項24】 溶媒が、酢酸エチル、酢酸イソプロピル、酢酸n−メチル
    、酢酸イソブチル、酢酸n−ブチル、酢酸sec−ブチル、プロピオン酸n−ブ
    チル、プロピオン酸イソブチル、酪酸エチル、酪酸n−プロピル、ジオキサン、
    水及びそれらの混合物から選択される、請求項20に記載の方法。
  25. 【請求項25】 第二溶媒が酢酸イソプロピル/水である、請求項20に記
    載の方法。
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