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JP2002516663A - ガラス微細繊維コラムとこれを利用したプラスミドDNA製造および精製方法(GlassmicrofibercolumnandmethodforthepreparationandpurificationofplasmidDNAusingthesame) - Google Patents

ガラス微細繊維コラムとこれを利用したプラスミドDNA製造および精製方法(GlassmicrofibercolumnandmethodforthepreparationandpurificationofplasmidDNAusingthesame)

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Publication number
JP2002516663A
JP2002516663A JP2000542447A JP2000542447A JP2002516663A JP 2002516663 A JP2002516663 A JP 2002516663A JP 2000542447 A JP2000542447 A JP 2000542447A JP 2000542447 A JP2000542447 A JP 2000542447A JP 2002516663 A JP2002516663 A JP 2002516663A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
column
glass microfiber
glass
dna
plasmid dna
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000542447A
Other languages
English (en)
Inventor
リー キュンジル
Original Assignee
リー キュンジル
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Priority claimed from KR1019980011710A external-priority patent/KR19980086562A/ko
Application filed by リー キュンジル filed Critical リー キュンジル
Publication of JP2002516663A publication Critical patent/JP2002516663A/ja
Pending legal-status Critical Current

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    • CCHEMISTRY; METALLURGY
    • C12BIOCHEMISTRY; BEER; SPIRITS; WINE; VINEGAR; MICROBIOLOGY; ENZYMOLOGY; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING
    • C12NMICROORGANISMS OR ENZYMES; COMPOSITIONS THEREOF; PROPAGATING, PRESERVING, OR MAINTAINING MICROORGANISMS; MUTATION OR GENETIC ENGINEERING; CULTURE MEDIA
    • C12N15/00Mutation or genetic engineering; DNA or RNA concerning genetic engineering, vectors, e.g. plasmids, or their isolation, preparation or purification; Use of hosts therefor
    • C12N15/09Recombinant DNA-technology
    • C12N15/10Processes for the isolation, preparation or purification of DNA or RNA
    • C12N15/1003Extracting or separating nucleic acids from biological samples, e.g. pure separation or isolation methods; Conditions, buffers or apparatuses therefor
    • C12N15/1006Extracting or separating nucleic acids from biological samples, e.g. pure separation or isolation methods; Conditions, buffers or apparatuses therefor by means of a solid support carrier, e.g. particles, polymers
    • C12N15/101Extracting or separating nucleic acids from biological samples, e.g. pure separation or isolation methods; Conditions, buffers or apparatuses therefor by means of a solid support carrier, e.g. particles, polymers by chromatography, e.g. electrophoresis, ion-exchange, reverse phase

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Abstract

(57)【要約】 本発明はガラス微細繊維コラムとそれを利用したプラスミドDNA製造および精製方法に関するもので、硼珪酸塩ガラス微細繊維コラムで構成されたキットは高純度のプラスミドDNAを簡単・迅速に別途の精製過程なしに多量を得ることができ、また、アガローズゲルまたはポリアクリルアミドゲルからDNAを効果的に分離することができ、細胞内挿入同位元素定量、RNA製造、同位元素プローブ精製、PCR反応物の精製および製造されたプラスミドDNA精製等、多様に応用可能な優れた効果がある。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はガラス微細繊維(Glass microfiber:GF)コラムとこれを利用したプ
ラスミドDNA製造およびDNA精製方法に関する。詳細には、本発明は活性硼珪酸塩
微細繊維で構成されたプラスミドDNA製造および精製用コラムキットおよびこれ
を利用したプラスミドDNA製造および精製方法に関する。より詳細には、本発明
はDNA吸着力が微弱な硼珪酸塩または珪酸塩ガラス微細繊維にグア二ジンハイド
ロクロライド(Guanidine Hydrochloride)膜を形成してDNA吸着力を向上させた
材質をレジンで用いたプラスミドDNA製造および精製用コラムキットとこれを利
用して短時間内に高純度のプラスミドDNAを多量製造および精製する方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】
プラスミドDNAの製造および精製方法は、分子生物学研究において最も基本的
に広く要求される技術である。従来にもプラスミドDNAを製造する方法らが公知
されている。多くの研究室でプラスミドはマ二ュエル方法(manual method)によ
り製造されているが、時間が多くかかり信頼し得ないため、研究与件が良い研究
室ではQiagen(ドイツ)やPromega(米国)で生産される製品らを主に用いている。
これら従来の製品らは、主にシリカゲル(silica gel)にプラスミドDNAが結合さ
れる方法を利用している。一方、VogelsteinとGillespieの論文(1978)によれ
ば、溶融ガラス(flint glass)を大型溶融ガラス粒子(large flint glass p
article)、中型溶融ガラス粒子(medium flint glass particle)、粉末型
溶融ガラス粒子の粒子サイズ別に作った後、NaI溶液下でDNA結合(DNA bound)
を測定して溶融ガラス(flint glass)に結合(binding)する原理としてアガ
ローズゲルからDNAを分離する方法が公知されている。そして、この原理による
製品が"glass milk"との商品で既に用いられており、アガローズゲルからDNAを
分離するときに有用に用いられている。しかし、この製品によるDNA分離効果を
みれば、粉末型溶融ガラスにおいて最も効果的なDNA結合能を示したが、中型溶
融ガラス粒子においては急激にその効果が低下し、大型溶融ガラス粒子において
はその効果が一層著しく低下する問題点がある。更に、ガラスの材質が異なる大
型硼珪酸塩ガラス粒子(large borosilicate glass particle)においても大
型溶融ガラス粒子におけると同様にDNA結合能が効果的でなく、ガラス繊維濾過
(glass fiber filter)においては吸着力が非常に微弱であるため、小容積に
おける収得率が非常に低い問題点があった。そして、多孔性のガラス玉(porous
glass bead)を用いるときには卓越なDNA結合活性を見せたが、DNAを結合す
るに長時間が所要され、玉からの収得時にDNAの分解(degradation)が発生し、
収得率もまた量的分析には適合でないと言う問題点があった。そして、前記シリ
カゲルは粉末型溶融ガラスにおけると同様に非常に効果的なDNA結合効果を見せ
たが、代謝調節(handle mechanically)の問題があり、収得率が低かった。シ
リカゲルはプラスミドDNA製造用コラムキットとして用いられており、'Qiagen'
と'Promega'製品が商品化されている。しかし、前記製品らはプラスミドDNA製造
過程で落下流れ(gravity flow)を利用したコラム通過方式を利用することに
より長時間が要求され、製造DNAにレジンスラリ−(resin slurry)が含有され
ているため別途の精製過程が要求され、エンドヌクリ−ス(endonuclease)が含
有されているため長時間保管時に自家消化(self digestion)が起こり、エン
ドトキシン(endotoxin)のような蛋白質不純物が除去されないため、哺乳類細
胞(mammalian cell)のトランスフェクション(trasfection)時に細胞毒性を
誘発して細胞が死滅したり、動物実験では免疫反応を誘発する問題等が引き起こ
されることにより、高純度のDNA精製が要求されている。また、これら外国製品
を輸入するには多くの費用が消耗されるため、簡単な工程で高純度のプラスミド
DNAを多量得ることができる低価のプラスミドDNA製造コラムミキット開発の必要
性が切実に要求されて来た。
【0003】 一方、DNA精製は、同位元素標識プロ−ブ(Probe)の精製、PCR反応物の精製
、既に精製されたプラスミドDNAのRNAおよびエンドヌクリース、エンドトキシン
のような蛋白質不純物を除去して純度を増加させる方法である。この外にも細胞
増殖(Cell proliferation assay)に関する実験時に培養細胞に同位元素を投
与して細胞含有培養液をコラムにスピン(spin)で通過させると細胞内に挿入
されなかった同位元素はコラムを通過するようになり、細胞内に挿入された同位
元素だけがコラムに存在するようになって、別途の高費用装置が無くても細胞内
挿入同位元素量を定量することができる。従って、本発明者達は前記のようなDN
A定量を短時間に高純度で多量を得ることができるように硼珪酸塩ガラス微細繊
維をレジンにする新規のコラムキットを製造することにより本発明を完成した。
【0004】 即ち、本発明者達は理化学的に不活性物質であり、弱酸・弱アルカリ性に抵抗
性であり、1.0μm粒子(particle)で水分の吸収力が卓越であり、ロ−デイング
量(loading capacity)が少なくても結果が正確であり、長期間の貯蔵にも微
生物による汚染問題がないメリットを有しており、不純物を除去する非常に優れ
た能力を有する珪酸塩の硼素化合物である硼珪酸塩(Borosilicate)にグア二ジ
ンハイドロクロライドを含有させると非常に強力なDNA吸着力を発揮することを
シリカゲルと比較し確認して、これをプラスミドDNA製造および精製用コラムキ
ットにレジンとして用いることにより、本発明を完成した。グアニジンハイドロ
クロライドを含有する硼珪酸塩はシリカゲルよりDNA吸着力が2〜4倍高かった。 本発明の目的は、活性硼珪酸塩微細繊維膜で構成したプラスミドDNA製造およ
び精製用コラムキットを提供することにある。 本発明の別の目的は、前記プラ
スミドDNA製造および精製用コララムキットの製造方法を提供することにある。
【0005】 本発明のまた別の目的は、前記プラスミドDNA製造および精製用コラムキット
を用いてアガロスゲルやポリアクリルアミドからDNA精製、同位元素標識プロ−
ブ精製、PCR反応物精製および既に製造されたプラスミドDNAの精製、ゲノムDNA
製造、RNA製造と細胞内に挿入された同位元素の定量方法等を提供することにあ
る。
【0006】
【発明が解決しようとる課題】
本発明の前記目的は、ガラス繊維(Glass fiber:GF)小型・中型および大型
コラムキット用硼珪酸塩ガラス微細繊維膜多層コラムとガラス微細繊維膜/パー
チクルコラム等を製造し、製造したコラムキットを利用してプラスミドDNAを高
純度で製造し、製造されたプラスミドDNAを制限酵素で切断、細胞トランスフェ
クションおよび形質導入、35S塩基序列分析、自動塩基序列分析、PCR反応産物の
塩基序列分析、精製したDNA産物の蛋白質発現等を調査して本発明プラスミドDNA
製造および精製コラムキットの機能的優秀性を証明することにより達成した。
【0007】
【課題を解決するための手段】
本発明は硼珪酸塩ガラス繊維小型コラムキット用ガラス微細繊維多層コラム、
硼珪酸塩ガラス繊維大型コラムキット用ガラス微細繊維多層コラム、硼珪酸塩中
型コラムキット用ガラス微細繊維膜/パーチクルコラム、小型および中型コラム
キット用硼珪酸塩ガラス微細繊維と珪酸塩ガラス微細繊維多層コラムおよび中型
コラムキット用シリカゲルコラムとシリカゲル/硼珪酸塩ガラス微細繊維二重窓
コラムを製造し、前記製造したコラムでプラスミドDNAを精製して収率を調査す
る段階;E.coli菌株培養液をGF小型コラムキット、GF中型コラムキットまたはG
F大型コラムキットで精製して高純度のプラスミドDNAを製造する段階;および前
記製造したプラスミドDNAを制限酵素処理して切断、35S塩基序列分析、ドイツQi
agen社のコラムキットと細胞トランスフェクションと形質導入による蛋白質発酵
効果とを比較、自動塩基序列分析器を利用して精製されたDNAの塩基序列を分析
、PCRで増幅させたDNAを一つは精製し、他の一つは精製しなかった状態でDNAを
得た後、ゲル状で電気泳動して過剰プライマ一除去の調査、本発明GFマトリック
ス大型コラムを利用して菌株培養液でプラスミドDNAをWA溶液で洗浄した後、コ
ラムに通過させる方法、WA溶液で洗浄せずにエタノールを沈殿させてDW溶液に溶
かしRNaseを加えて不活性化させた後コラムに通過させる方法で分離精製して収
得率と純度を比較し、また、PCR増幅したDNAを電気泳動で分離し、この分離液を
GF小型コラムで精製してDNA分離性能を調査することにより、本発明コラムのDNA
分離性能を調査する段階から構成される。 以下、本発明の具体的な方法を実施例と実験例を挙げて説明するが、本発明の
権利範囲が下記実施例と実験例にのみ制限されるのではない。
【0008】
【発明の実施の形態】
実施例1:ガラス微細繊維コラムの製造およびプラスミドDNAの収得
【0009】 実験例1:GF小型コラムキット用ガラス微細繊維膜多層コラムの製造および使
用 硼珪酸塩ガラス微細繊維で直径8mmの円形を作り、多数個を重ねて2〜10mmの
複数層13にして直径13mm、長さ31mmの小さいスピン小型コラム(spin mini co
lumn)11に挿入した後、7.5mmのリング(ring)12を挿入して内容物を固定し、
ガス滅菌した(図1a)。製造されたガラス繊維コラムを用いるときには収集チ
ュ−ブ10に入れて用いた(図1b)。硼珪酸塩ガラス微細繊維膜の多層コラムは
プラスミドDNAの純度と収得率を改善するために膜の厚さを2mmずつ急激に増加
させた。製造された硼珪酸塩ガラス微細繊維膜が多層に構成されたGF小型コラム
を用いてプラスミドDNAを分離した結果、プラスミドDNA収得率は、図2から見ら
れる通り、8mmで最大約200μgのプラスミドDNAを得た。しかし、10mm以上では
より以上の収得率が増加しなかった。
【0010】 実験例2:GF最大コラムキット用ガラス微細繊維膜多層コラムの製造および使
用 実験例1におけると同様の方法でGF大型コラムキット用ガラス微細繊維膜多層
コラムを製造した。図3aに示した通り、直径22mm,長さ86mmの大型コラム
31にガラス微細繊維膜33を直径22mmの円形に切断して約1gを最大コラム
に充填し、十字形のリング32で固定した。製造された大型コラムを用いるとき
には50mlファルコンチュ−ブ(falcon tube)30を収集チュ−ブ(collecti
ng tube)として用いた(図3b)。前記コラムを用いて約250mlの培養液から約
1.2mgのプラスミドDNAを収得した。
【0011】 実験例3:GF中型および小型マトリックスコムキット用ガラス微細繊維膜/パ゜
ーチクルコラムの製造および使用 硼珪酸塩ガラス微細繊維と10mM Tris/HCl pH7.5,1mM EDTA溶液をミキサ
ーで混合してガラス微細繊維パーチクル懸濁液を作った。図4aに示した直徑15m
m、長さ80mmのポリプロピレン中型コラム22に2mm程で直徑8mmの円形ガラス微
細繊維パーチクル24を入れた後、ガラス微細繊維パーチクル懸濁液を入れスイ
ンロ−タ−遠心分離(swing rotor centrifuge)でスピンして、5〜10mmのガ
ラス微細繊維膜/パーチクル二重コラム層を作り、直徑8mmのリングまたは直徑
8mmの溶融ガラスで内容物を固定してガス滅菌した。製造されたガラス繊維コラ
ムを用いるときにはエぺンドプチュ−ブ21を支えて収集チュ−ブ20に入れて
用いた(図4b)。ガラス微細繊維膜の増加によるプラスミドDNA収得量およびガ
ラス微細繊維パーチクルの容量増加によるプラスミドDNA収得量は、それぞれ図
5から見られる通り増加した。また、硼珪酸塩ガラス微細繊維膜を直徑約3mm以
下にペ−パ−切断機(paper cutter)で切断して、約0.1gのレジンを小型コラ
ム、約0.42gのレジンを中型コラムに充填し、4.2MグアニジンHClをロ−デイング
しスピンで通過させて活性−コラム(active‐column)を製造した。小型コラム
を用いるときには約100μg、中型コラムを用いるときには約200μgのプラスミド
DNAを収得した。これらコラムを利用したプラスミドDNA収得量および純度は下記
表1の通りであった。
【0012】 (表1) 小型および中型コラム別プラスミドDNAの純度および収得量 E.coli JM109 OD260/OD280 コラムの種類 培養液 (純度) 収得量 GFマトリックス小型コラム 10ml 1.7〜1.9 〜100μg GFマトリックス中型コラム 100ml 1.7〜1.9 〜200μg
【0013】 実験例4:硼珪酸塩ガラス微細繊維コラムと珪酸塩ガラス微細繊維繊維コラム
によるプラスミドDNA収得率の比較 硼珪酸塩ガラス微細繊維と珪酸塩ガラス微細繊維の材質によるプラスミドDNAの
収得率を比較するためにそれぞれの材質で実験例1と同じ方法によりコラムを製
造し、E.coli培養液からプラスミドDNAをそれぞれ製造して、収得率と純度を比
較分析した。実験結果、図6から見られる通り、珪酸塩ガラス微細繊維コラムに
おける収得率は硼珪酸塩ガラス微細繊維コラムに比べて約20%減少し、純度もま
たOD260/OD280=1.5であって、硼珪酸塩ガラス微細繊維コラムにより製造
されたプラスミドDNA純度OD260/OD280=1.7〜1.8には及ばなかった。
【0014】 実験例5:シリカゲルコラムとシリカゲル/硼珪酸塩微細繊維二重窓コラムによ
り製造されたプラスミドDNAの収得量と純度の比較 実験例3で実施された通り、五つの中型コラムには約8mmのシリカゲルを満た
し、他の五つの中型コラムには約2mmの硼珪酸塩ガラス微細繊維膜/パーチクル
層を作りその上に更に約6mm層のシリカゲル層を作った後、実験例2における通
り、プラスミドDNAを製造して、純度および収得量を分析した。実験結果、表2
に示した通り、シリカゲルコラムに硼珪酸塩ガラス微細繊維層を導入した時の収
得率と純度はそれぞれシリカゲル単独に比べて著しく増加した。以下、全ての実
験に提供されたプラスミドDNAは硼珪酸塩ガラス微細繊維コラムにより製造され
たものを用いた。
【0015】 (表2)コラム別プラスミドDNA純度と収得量の実験結果 E.coli JM109 OD260/OD280 コラムの種類 培養液 (純度) 収得量 シリカゲル 200ml 1.2〜1.540 〜80μg シリカゲル/硼珪酸塩 200ml 1.5〜1.870 〜90μg ガラス微細繊維
【0016】 実施例2:プラスミドDNAの製造 前記実施例1で製造されたGF小型コラムキット、GF中型コラムキットまたはGF大
型コラムキットを利用してプラスミドDNAを製造した。プラスミドを含有したE
.coli菌株を培養し、この菌株培養液を遠心分離してペレットを得た。このペ
レットをBuffer A 溶液(50mM Tris、10mM EDTA pH8.0、100μg/ml RNase
A)に溶かしてBuffer B 溶液(20mM NaOH、1.0% SDS(W/V))で細胞ライシ
スした後、Buffer C溶液(3.2mM Potassium acetate、pH5.0)で中和させた
。中和処理した溶液を遠心分離して上澄液を前記グアニジンHClで活性化されたG
FコラムキットでDNAと結合させてヌクリ−ズを除去した後、洗浄して溶出させて
、高純度のプラスミドDNAを得た。この際、ヌクリ−ズを除去するために4.2Mグ
アニジンハイドロクロライドを用い、洗浄溶液としては10mM Tris/HCl(pH7.5)
、50mM NaCl、0.1mMEDTA、70%エタノールを用いた。
【0017】 実施例3:製造されたプラスミドDNAの分子生物学的評価および分析
【0018】 実験例1:制限酵素処理 前記実施例2で製造されたプラスミドDNAを制限酵素E.coliとHindIIIで切断さ
せた結果、図7に示した通り、効果的なDNA切断が成された。
【0019】 実験例2:35Sシーケンシン分析 実施例2で製造されたプラスミドDNA10μgとドイツQiagen社の製品で製造され
たプラスミドDNA10μgをa35S d-ATPを利用してSequenaseTMバージョン2.0
DNAシーケンシンキット(United State Biochemical)で反応させてシーケ
ンシンゲルから分離した後、自動放射線グラフイーを実施した。実験結果、図8
から見られる通り、本発明のコラムキットで製造されたDNAのシーケンシン分析
は鮮明にDNAバンドが分離された反面、ドイツQiagen社製品で製造されたDNAのシ
ーケンシン分析では効果的にDNAバンドの分離が成されなかった。
【0020】 実施例3:細胞トランスフェクションと形質導入 実施例1で製造された本発明のコラムキットと既存のコラムキット(ドイツQ
iagen社)を用いて細胞トランスフェクションと形質導入を実施した。実験結果
、図9aおよび9bか見られる通り、本発明のコラムキットで製造されたプラスミ
ドDNAをトランスフェクションしたときには殆ど全ての細胞内で効果的な蛋白質
発現が成されて染色された反面(図9b)、従来製品のコラムキット(Qiagen社
)で製造されたDNAをトランスフェクションしたときには効果的な蛋白質発現(
図9a)が成されなかった。
【0021】 実験例4:自動塩基序列分析 本発明における自動塩基序列分析は、ABI PRIMTM染色末端サイクルシーケ
ンシン準備反応キット(ABI PRIMTMDye terminater cycle sequencing r
eady reaction kit)(Perkin Elmer)を利用して実施し、末端準備反応混合物
(terminal ready reaction mix)8μl、鋳型DNA0.4μg、プライマー3pmole
を20μl反応体積で96℃/30min、50℃/15sec、60℃/4minの間反応をBio Rad G
ene CyclerTMで25サイクル反応後、エタノールで沈殿させてスピードバク(s
peed vac)で乾燥して、自動塩基序列分析器(Automatic sequencer;Applied
Biosystem)で分析した。実験結果、図10および11の通り、非常に効果的なシーケ
ンス分析が成された。この際、前記で用いられた鋳型は1.2kbクーロンされたDNA
含有pGEM7Zであり、プライマーはT7プライマーまたはSP6プライマーである。
【0022】 実験例5:PCR反応およびPCR反応物の精製 実施例1で製造されたコラムから得たCMV‐TNFプラスミドDNAを鋳型としてPCR
反応を実施した。即ち、20ng CMV TNFプラスミド、1mM dNTP 2
uL、10x結合buffer 5uL、Tag 2UおよびTNAアンチセンスプライマー混合物に隣
接プロモータープライマーまたは遠接プロモータープライマーをそれぞれ入れて
95℃で5min間反応後、95℃‐1min、55℃‐1min、72℃‐1minの条件で30サイクル
反応後、72℃‐10min反応させた。反応物を2グループに分けて1グループは同じ
容積の4.2MグアニジンHClを混合してマイクロDNA精製コラムに通過させた後、溶
液で洗浄してDNAを収得した。二つのグループをそれぞれアガローズゲル状で電
気泳動した結果、図12に示した通り、マイクロDNA精製コラムで精製されたPCR反
応物では過剰のプライマーが完全に除去された。
【0023】 実験例6:DNAの精製 実施例1で製造されたGFマトリックス大型コラムを利用して三つのグループの2
50ml培養液からプラスミドDNAを製造した。第一方法はWA溶液で洗浄する一般的
な方法であり、第二方法はWA溶液で洗浄しなくエタノールを沈殿させて500μlDW
溶液に溶かし、第三方法は第二方法で製造されたプラスミドDNAを250μlずつ分
けた後それぞれ20μl RNase A(3mg/ml)を加えて37℃で30分間反応後60℃で10
分間不活性化させた後、反応物をマイクロコラムに通過させた。これは、表3に
示した通り、それぞれのプラスミドDNAをアガローズゲル状で分離した。この結
果を図13に示した。エタノールを洗浄しなかったプラスミドDNAは高濃度の収得
率を見せたがRNA汚染を見せた。一方、このプラスミドDNAをRNaseA処理後マイク
ロコラムに通過させたときにはRNA不純物が完全に除去され、DNA純度(OD260
/OD280)もまた1.72から1.90に増加した。従って、前記方法でプラスミド製
造上の固疾的な問題になっているDNA汚染問題を完全に除去してDNA収得率および
純度を増加させることができた。
【0024】 (表3)GFマトリックス大型コラムを用いたDNAの精製 OD260/OD280 濃度 全体DNA WA洗浄 1.44 7.60 760μg 洗浄しない 1.68 10.80 1.08μg 洗浄しなくコラム精製 1.90 11.75 1.175mg
【0025】 実験例7:アガローズゲルまたはポリアクリルアミドからのDNA分離 アガローズゲル/TAEまたはTBEから電気泳動してDNAを分離し、バンドを切り取
って透析バッグ(dialysis bag)の中に入れてTAE溶液を満たした後、電気泳動
してDNAをゲルから分離した。溶液を採って同じ容積の4.2Mグアニジンハイドロ
クロライドを加えて本発明のGF小型コラムに入れてスピンした後、WA溶液(10mM
Tris/HCl pH7.5、30mM EDTA、70%エタノール)で洗浄し、次にDW50μlを入
れスピンして分離した。実験結果、図14に示した通り、優れたDNA分離性能を発
揮した。その結果を表4にまとめた。本発明のコラムキットは、第一、簡単・迅
速にプラスミドDNAを製造し、第二、DNA収得率が極めて優れるためGF小型コラム
キットでは既存のスピンコラムキットに比べて約50〜100倍(〜200μg)までのDN
A量を、GF中型コラムキットの場合には約400μgのDNA量を得られ、GF大型コラム
キットの場合には2.2mgのプラスミドDNAを得ることができ、第三、ガラス微細繊
維で製造したプラスミドDNAは分光光度計の測定により純度(OD260/OD280
)=1.7〜1.9の高純度のプラスミドDNAを得た。最大プラスミド収得量および効率
的な条件は表5に示した。また、第四,E.Coliで多く現れるヌクリーズを除去し
、JM109菌株で現れるカーボハイドレートを除去するため、効果的にヌクリーズ
活性を遮断した。
【0026】 (表4)カオトロフイック塩およびグアニジンHClによるGF中型コラムキットを用
いて製造したプラスミドDNAの効率性 洗浄方法 E.coli JM109 プラスミドの OD260/OD280 最大DNA 培養液 種類 (純度) 収得量 カオトロフィック塩 200ml pGem 7Z 1.7〜1.8 50〜100μg グアニジンHCl 200ml pGem 7Z 1.7〜1.9 200〜400μg
【0027】 (表5)GFコラムキットによる効率的なプラスミドの収得量および条件 製造方法 E.coli プラスミド OD260/OD280 GFレジン DNAの JM109培養液 の種類 (純度) の量 収得量 GF小型 コラムキット 10ml pGem 7% 1.7〜1.8 0.1g 〜70μg GF中型 コラムキット 100mL pGem 7% 1.6〜1.9 0.42g 〜200μg GF大型 コラムキット 250mL pGem 7% 1.7〜1.9 1〜1.34g 832μg〜2.2mg
【0028】 GF小型コラムとGF中型コラムはGFマトリックスコラム方式で製造されたものを用
い、GF大型コラムはGF多層コラム方式で製造されたものを用いた。
【0029】
【発明の効果】
前記実施例で詳細に説明した通り、本発明のガラス微細繊維コラムは簡単・迅
速にプラスミドDNAを製造して高純度のプラスミドDNAを多量得ることができる効
果があり、製造されたプラスミドDNAは純度が卓越であるため、また別の精製過
程なしに多様な反応に用いることができる効果がある。また、本発明のコラムキ
ットを用いてアガローズゲルまたはポリアミドゲルからDNAを効果的に分離する
ことができ、細胞内挿入同位元素定量、RNA製造、同位元素プローブ精製、PCR反
応物の精製および既に製造されたプラスミドDNA精製等、多様に応用可能な優れ
た効果があるため、生物医学産業上非常に有用な発明である。
【0030】
【図面の簡単な説明】
【図1】図1aは硼珪酸塩ガラス微細繊維膜多層コラムキット(GF mini column
kit)の分解図である。図1bは1aに示したコラムキットの組み立て断面図であ
る。
【図2】硼珪酸塩ガラス微細繊維膜の増加によるプラスミドDNA収得率の変化を
示したグラフである。
【図3】図3aは大型硼珪酸塩ガラス微細繊維膜多層コラムキットの分解図であ
る。図3bは図3aに示したコラムキットの断面図である。
【図4】図4aはガラス微細繊維膜/パーチクルコラムキット(GF midi column
kit)の分解図である。図4bは図4aに示したコラムキットの組み立て断面図
である。
【図5】ガラス微細繊維パーチクルの増加によるプラスミドDNA収得率の変化を
示したグラフである。
【図6】硼珪酸塩ガラス微細繊維と珪酸塩ガラス微細繊維の材質によるプラスミ
ドDNAの収得率を比較したグラフである。
【図7】本発明のコラムキットで製造されたプラスミドDNAの制限酵素切断結果
を示す。
【図8】本発明のコラムキットで製造されたプラスミドDNAの35SdATPシーケンシ
ン分析結果である。
【図9】図9aは従来のコラムキットで製造されたプラスミドDNAのトランスフェ
クションでβ‐ガラキトシダーゼ蛋白質生産による染色反応を示した写真である
。図9bは本発明のコラムキットで製造されたプラスミドDNAのトランスフェクシ
ョンでβ‐ガラキトシダーゼ蛋白質生産による染色反応を示した写真である。
【図10】本発明のコラムキットにより製造されたpGEM7ZプラスミドDNAをT7プ
ライマーを用いて自動塩基序列を分析した分析表である。
【図11】本発明のキットにより製造されたpGEM7ZプラスミドDNAをSp6プライマ
ーを用いて自動塩基序列を分析した分析表である。
【図12】本発明のコラムキットで製造されたプラスミドDNAを鋳型としてプラ
イマーを混合してPCR反応を実施した後、反応物をアガローズゲル状で確認した
写真である。
【図13】本発明のコラムキットを利用したプラスミド製造過程のうちエタノー
ルによる洗浄過程を省略して製造されたプラスミドに含有されたRNAをRNaseで反
応させた後、反応物を本発明のコラムに通過させてプラスミド中のRNAおよび蛋
白質不純物を除去して純度を高めたものである。
【図14】アガロースゲルからDNAバンドを切り取ってGF小型コラムキットを利
用して分離した後、アガローズゲルで電気泳動した写真である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),AU,BR,C A,CN,ID,IN,JP,MX,NZ,US (54)【発明の名称】 ガラス微細繊維コラムとこれを利用したプラスミドDNA製造および精製方法(Glassmi crofibercolumnandmethodforthepreparationand purificationofplasmidDNAusingthesame)

Claims (13)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガラス微細繊維膜を多層に重ねて作ったレジンを含有するコラムで構成したガ
    ラス微細繊維膜多層コラムキット。
  2. 【請求項2】 ガラス微細繊維膜とガラス微細繊維パ一チクルを二重窓で作ったレジンを含有
    するコラムで構成したガラス微細繊維膜マトリックスコラムキット。
  3. 【請求項3】 前記ガラス微細繊維膜多層コラムキットは小型スピンコラムチュ−ブ11、収集
    チュ−ブ11、リング12または溶融ガラス、ガラス微細繊維膜多層13を含むコラム
    で構成することを特徴とする請求項1記載のガラス微細繊維多層コラムキット。
  4. 【請求項4】 前記ガラス微細繊維マトリックスコラムキットは中型コラムチュ−ブ22,収集
    チュ−ブ20、エペンドプチュ−ブ21、リング23または溶融ガラス(flint)、ガラ
    ス微細繊維膜とガラス微細繊維パ一チクルを二重窓24で作ったガラス微細繊維マ
    トリックスコラムで構成することを特徴とする請求項2記載のガラス微細繊維マ
    トリックスコラムキット。
  5. 【請求項5】 前記ガラス微細繊維膜の材質は硼珪酸塩または珪酸塩と硼珪酸塩が混合された
    ことを特徴とする請求項1記載のコラムキット。
  6. 【請求項6】 前記ガラス微細繊維膜多層コラムが小型・中型または大型のサイズであること
    を特徴とする請求項1記載のコラムキット。
  7. 【請求項7】 前記ガラス微細繊維膜およびガラス微細繊維パ一チクルの材質は硼珪酸塩また
    は珪酸塩と硼珪酸塩が混合されたものであることを特徴とする請求項2記載のコ
    ラムキット。
  8. 【請求項8】 前記ガラス微細繊維マトリックスコラムが小型・中型または大型のサイズであ
    ることを特徴とする請求項1または2記載のコラムキット。
  9. 【請求項9】 請求項1および2記載のガラス微細繊維膜多層コラムキットとガラス微細繊維
    マトリックスコラムキットを利用したプラスミドDNAの製造方法。
  10. 【請求項10】 請求項1および2記載のガラス微細繊維膜多層コラムキットとガラス微細繊維
    マトリックスコラムキットを利用したアガロ−ズゲルまたはポリアクリルアミド
    ゲルからのDNA分離方法。
  11. 【請求項11】 請求項1および2記載のガラス微細繊維膜多層コラムキットとガラス微細繊維マ
    トリックスコラムキットを利用したコラム内に残存する細胞内挿入同位元素の定
    量方法。
  12. 【請求項12】 請求項1および2記載のガラス微細繊維膜多層コラムキットとガラス微細繊維
    マトリックスコラムキットを利用してDNAに混合されたRNAの除去および不純物蛋
    白質を除去することによりDNAの純度を高めるDNAの精製方法.
  13. 【請求項13】 請求項1および2記載のガラス微細繊維膜多層コラムキッとガラス微細繊維マ
    トリックスコラムキットを利用した同位元素標識プローブの精製方法。
JP2000542447A 1998-04-02 1999-04-01 ガラス微細繊維コラムとこれを利用したプラスミドDNA製造および精製方法(GlassmicrofibercolumnandmethodforthepreparationandpurificationofplasmidDNAusingthesame) Pending JP2002516663A (ja)

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