【発明の詳細な説明】
水性水素化珪素架橋性ラテックス組成物及びその製造方法
発明の背景
本発明は、被覆に適した架橋性水性(waterborne)ポリマー組成物に関する。
更に詳しくは、本発明は、エチレン系不飽和部分を含む官能性ラテックスポリマ
ー、水素化珪素物質及び該水素化珪素と該官能性ラテックスポリマーとの反応に
適当な触媒を含む水性組成物に関する。
揮発性有機溶剤の環境に対する影響について意識が高まるにつてれ、被覆への
溶剤の使用が再評価されつつある。その結果、多くの被覆製造業者は、有機系か
ら水性被覆系に切り換えつつある。硬質で強靱なフィルムを形成する水性被覆の
製造に使用される一般的な方策はこれまでは、ガラス転移温度(Tg)が室温より
高いエマルジョンポリマーを生成し且つポリマーのTgを低下させる溶剤でこのポ
リマーを可塑化し、それによってラテックスのフィルム形成温度を低下させるこ
とであった。ポリマーのガラス転移温度の低下に使用される溶剤は、当業界にお
いて融合助剤として知られているものである。代表的な熱可塑性塗料組成物中に
融合助剤が存在すると、塗料の揮発性有機含量(VOC)が増大する。
硬さ及び靱性を有する被覆の別の製造方法は、室温でフィルムを形成してから
、フィルムを架橋してフィルムに靱性と耐溶剤性を与えることができる、室温よ
り低いTgを有するラテックスを製造することである。発行された文献には、溶剤
を基剤とする系に適用されている硬化化学反応の多くの例がある。しかし、溶剤
を基剤とする系に適当な化学反応は必ずしも水性の系に適用できない。
珪素ポリマー系の架橋におけるヒドロシレーション(hydrosilation)反応の適
用は文献に公知である。Batchら(Rubber Chem.Technol.,64(2),218〜33(1991
))によって発表された論文は、珪素系に適用されるヒドロシレーション反応を記
載している。この技術の総説はまた、Silicone Rubber in Powder Form,Swanso
n,Leicht & Wegener,Amer.Chemical Society,Rubber Div.,Oct.1974にも
見られる。この化学反応の非珪素系への適用は制限される。
欧州特許出願第94109495.5号は、オルガノ水素ポリシロキサン(organohydrog
enpolysiloxane)マクロモノマーのホモポリマーまたはコポリマー、アリル基含
有ポリマー及びヒドロシレーション触媒を含む硬化性樹脂組成物を開示している
。しかし、前記特許は、水性でないメラミン樹脂組成物を教示し、水性ラテック
スポリマーの硬化にヒドロシレーション化学反応を使用することには言及してい
ない。
米国特許第5,321,082号は、多数のアルケニル基を有するポリマー、オルガノ
水素ポリシロキサン、多数のアルケニル基を有するポリマー及びヒドロシレーシ
ョン触媒を含んでなる硬化性樹脂組成物を記載している。この特許は、水性ラテ
ックスポリマーを硬化する組成物には言及していない。
米国特許第4,962,165号は、懸濁重合による珪素含有ポリマー粒子の製造方法
に言及している。この特許のポリマー粒子は、シロキサン鎖当たり少なくとも1
個の共重合性官能性基を含む官能化珪素含有物質の重合によって製造される。次
に、官能化シロキサン含有物質が懸濁重合されて、架橋シリコンゴム粒子が形成
される。あるいは、この特許の官能化シロキサン含有物質は、珪素含有物質を架
橋させてシロキサン含有物質の表面特性を改質した後で、活性な界面活性剤を用
いて懸濁重合によって共重合させることもできるし、
乳化共重合などによって他の共重合性不飽和モノマーを被覆するか封入すること
もできる。しかし、米国特許第4,962,165号は、粒子が予備架橋されるので、架
橋反応を制御する方法としてヒドロシレーション反応を使用しない。
欧州特許出願公開第0 072 068号は、自動車ボデーのような下地上に多層塗膜
を形成する方法に言及している。欧州特許出願公開第0 072 068号の方法は、支
持体に着色ベースコート組成物を適用し、ベースコートに透明なトップコート組
成物を適用し、そしてベースコート及びトップコートを別々にまたは同時に硬化
させる工程を含む。透明なトップコート組成物は、分子内に多数のヒドロシリル
基及びアルケニル基を有する樹脂、または分子内に多数のヒドロシリル基を有す
る樹脂と分子内に多数のアルケニル基を有する樹脂とのブレンドを含んでなる。
さらに、欧州特許出願公開第0 072 068号の方法は、触媒有効量のヒドロシリル
化(hydrosilylation)触媒を必要とする。これらの組成物はいずれも水性ラテッ
クスポリマーではない。
欧州特許出願公開第0 602 933号は、アクリルポリエステルまたは分子内に少
なくとも2個のアルケニルもしくはアルキニル基を有するエポキシ樹脂、及び少
なくとも2個の水素原子が各々分子内の珪素原子に直接結合した有機珪素化合物
、ヒドロシリル化触媒、ならびに有機鉄化合物及び有機アルミニウム化合物の少
なくとも1つを含んでなるヒドロシリル化組成物に言及している。これらの組成
物はいずれも水性ラテックスポリマーではない。
欧州特許出願公開第0 566 095号及び対応する米国特許第5,321,082号は、多数
のアルケニル基を有するポリマー、及び多数のヒドロシリル基を有するオルガノ
水素ポリシロキサン、複数のアルキニル基を有するポリマーならびにヒドロシリ
ル化触媒を含む硬化性樹
脂組成物に言及している。この特許の組成物は室温で安定であるが、高温では架
橋性である。これらの組成物はいずれも水性ラテックスポリマーではない。
欧州特許出願公開第0 450 844号は、分子当たり少なくとも2個のアルケニル
基を含み且つ特定の分子量を有する有機樹脂、及び分子当たり2個以上のSi−H
結合を含むオルガノ水素ポリシロキサンならびに白金触媒を含む硬化性樹脂組成
物に言及している。有機樹脂は好ましくは、アクリル樹脂、ポリエステル樹脂及
びエポキシ樹脂の少なくとも1つから選ばれる。この特許の組成物は、収縮を生
ずることなく、低温で硬化させて、優れた耐水性、耐薬品性及び再塗布性を有す
る生成物を生成できる。これらの組成物はいずれも水性ラテックスポリマーでは
ない。
米国特許第5,539,073号は、側鎖アリル基を含む水性ポリマーの製造について
記載している。この特許はさらに、このようなラテックスの金属ドライヤーによ
る酸化硬化については記載しているが、ヒドロシレーション反応の使用は教示し
ていない。
先行技術はいずれも、ヒドロシレーション反応を用いて硬化させることができ
る水性架橋性ポリマー組成物を開示していない。従って、揮発性有機含量(VOC)
の一因となる融合助剤または他の化合物を使用せずにヒドロシレーションによっ
て架橋するのに適当な水性ポリマー組成物へのニーズが依然としてある。
発明の要約
本発明は、(A)少なくとも1個の側鎖エチレン系不飽和官能性基を含む官能
性ラテックスポリマー、(B)少なくとも2個の反応性水素原子を含む水素化珪
素化合物、及び(C)該水素化珪素と該官能性ラテックスポリマーとの反応に適
当な触媒を包含する水性架
橋性組成物に関する。架橋性被覆組成物の製造方法も開示される。前記水性組成
物から流延されたフィルムは、フィルムの耐溶剤性及び物理的性質が向上する。
発明の詳細な説明
本発明は、(A)少なくとも1個のエチレン系不飽和官能性基を含む官能性ラ
テックスポリマー、(B)少なくとも2個の反応性水素原子を含む水素化珪素エ
マルジョン、及び(C)適当なヒドロシレーション触媒を含む水性架橋性被覆組
成物に関する。
本発明の架橋性被覆組成物は好ましくは、触媒を官能性ラテックスポリマーに
溶解させ、次いでラテックスポリマー/触媒混合物を適当な乳化された水素化珪
素化合物とブレンドすることによって製造する。前記水性組成物から流延された
フィルムは次に架橋して、フィルムの耐溶剤性及び物理的性質を向上させること
ができる。(A)官能性ラテックスポリマー
側鎖エチレン系不飽和を含む官能性ラテックスポリマーは、二官能価モノマー
、例えば、メタクリル酸アリルと別のエチレン系不飽和モノマーとの共重合によ
って製造することができる。このような方法は、米国特許第4,244,850号に記載
されており、この特許を引用することによって本明細書中に取り入れる。あるい
は、ラテックス粒子に酸、エポキシまたはカルホジイミド官能価を持たせる合成
の後、各々、二重結合を含むエポキシまたは酸官能性化合物と反応させる。この
ような方法は米国特許第4,244,850号及び同第4,033,920号に記載されており、こ
れらの特許を引用することによって本明細書中に取り入れる。
少なくとも1個の側鎖エチレン系不飽和官能性基を含む任意の官能性ラテック
スポリマーを、本発明の成分(A)として使用できる
。エチレン系不飽和基は、共有二重結合が2個の炭素原子の間に存在する基であ
る。これらの不飽和基は、触媒の存在下に水素化珪素と反応できるはずである。
本発明に係る適当なエチレン系不飽和官能性基は、側鎖アリル、(メタ)アクリ
ル、アルケンまたはアルキン官能価を含むがこれらに限定されない。
用語「ポリマー」は、本明細書全体にわたり、ホモポリマーまたはコポリマー
を示すのに用い;用語「(メタ)アクリル」は、式:
の基を示すのに用い;用語「アリル」は、式:
の基を示すのに用い;用語「アルケン」は、式:
の基を示すのに用い;用語「アルキン」は、式:
の基を示すのに用いる(前記式の全てにおいて、R0は水素またはC1〜C3−ア
ルキル基、好ましくは水素またはメチル基、より好ましくは水素である)。
本発明に係る官能性ラテックスポリマーの製造に適当な共重合性モノエチレン
系不飽和モノマーとしては、一般式(I):
(式中、R1は水素またはC1〜C3−アルキル基、R2はC1〜C20−アルキル基
、フェニル、ベンジル、アルコキシ−(C1〜C4)−アルキル、シクロペンチル、
シクロヘキシル、フリル、C1〜C4−アルキルフリル、テトラヒドロフリルまた
はC1〜C4−アルキルテトラヒドロフリルである)
で表すことができるモノエチレン系不飽和モノマー及びこれらのモノマーの組み
合わせが挙げられるが、これらに限定されない。官能
性ラテックスポリマーのガラス転移温度を改良するためには、R1が水素である
モノマーとR1がアルキル基であるモノマーとの組み合わせを使用する。式(I
)で表されるコモノマーの好ましい例は以下の通りであるが、これらに限定され
ない:(メタ)アクリレート、メチル(メタ)アクリレート、エチル(メタ)ア
クリレート、プロピル(メタ)アクリレート、イソプロピル(メタ)アクリレー
ト、ブチル(メタ)アクリレート、イソブチル(メタ)アクリレート、ヘキシル
(メタ)アクリレート、イソオクチル(メタ)アクリレート、イソデシル(メタ
)アクリレート、ラウリル(メタ)アクリレート、ステアリル(メタ)アクリレ
ート、フェノキシエチル(メタ)アクリレート、メトキシエチル(メタ)アクリ
レート、ベンジル(メタ)アクリレート、エトキシエチル(メタ)アクリレート
、2−エチルヘキシル(メタ)アクリレート、シクロペンチル(メタ)アクリレ
ート及びイソボルニル(メタ)アクリレート、ならびにこれらのモノマーの組み
合わせ。用語「アルキル」は、直鎖または分岐鎖アルキル基を示すのに用いる。
さらに、用語「(メタ)アクリレート」は、アクリレートまたはメタクリレート
を示すのに用いる。これらのモノマーの組み合わせは、官能性ラテックスポリマ
ーの適当なTgまたは他の望ましい性質を達成するのに使用できる。
C1〜C20アルコール部分を有するアクリル酸及びメタクリル酸エステルは市
販されており、あるいは公知のエステル化方法によって製造できる。
別の適当なモノエチレン系不飽和モノマーとしてはスチレンモノマーが挙げら
れる。スチレンモノマーは、スチレン、もしくは置換スチレン、例えば、C1〜
C6アルキル環置換スチレン、C1〜C3アルキルα−置換スチレンまたは環及び
α−アルキル置換スチレンの組み合わせを示す。好ましいスチレン共重合性モノ
マーとして
は、スチレン、p−メチルスチレン、o−メチルスチレン、p−ブチルスチレン
、α−メチルスチレン及びそれらの組み合わせが挙げられる。
さらに、ビニルエステルモノマーを共重合性モノエチレン系不飽和モノマーと
して使用できる。ビニルエステルモノマーとしてはまた、ビニルアルコールのビ
ニルエステル、例えば、Shell Chemical
テルは、一般式(II)
(式中、nは、商標に使用される数表示に対応する整数である)によって表すこ
とができる。
本発明の官能性ラテックスポリマーの好ましい組成は、側鎖官能性基を含むモ
ノマーが約1〜15重量%で、残りが別のエチレン系不飽和モノマーで、合計が10
0%となる。より好ましい組成は、側鎖エチレン系不飽和部分を含むモノマーを
約2〜10重量%含む。
一般に、モノマーは、常用の遊離基開始懸濁または乳化重合技術によって重合
させる。重合は、適当な温度、通常は約35℃〜約90℃において水溶性または水分
散性遊離基開始剤によって、場合によっては還元剤を組み合わせて開始できる。
モノマーの重合は回分式、半回分式または連続式で行うことができる。
本発明に係る官能性ラテックスポリマーの好ましい粒子サイズは、約0.01〜5.
0μである。より好ましい粒子サイズは、約0.05〜2.5μである。
本発明に係る官能性ラテックスポリマーのガラス転移温度(Tg)
は、約100℃以下であることができる。本発明の好ましい態様において、粒子を
周囲温度でフィルム形成するのが望ましい場合には、ガラス転移温度は好ましく
は約60℃以下であることができる。
本発明に係る官能性ラテックスポリマーの好ましい分子量は、ゲル透過クロマ
トフラフィー(GPC)によって測定された重量平均分子量(Mw)が約1,000〜10,000
,000である。重量平均分子量の好ましい範囲は約1,000〜1,000,000、より好まし
くは約5,000〜250,000である。
本発明に従って使用するのに適当なラテックスは、米国特許第5,539,073号に
記載されたアリル官能性ラテックスまたは米国特許第4,244,850号に記載された
アクリレート官能性ラテックスであるが、これらに限定されない(両特許を参照
することによって本明細書中に取り入れる)。(B)水素化珪素成分
本発明に従って架橋するのに適当な水素化珪素化合物は、一般式(III):
(式中、R3は同一または異なるC1〜C3アルキル基であり、R4はC1〜C3アル
キル基、アリール基、アラルキル、シクロアルキル基、ハロゲン化物置換C1〜
C3アルキル基またはエステル基であるから選ばれた同一または異なる基であり
、xは0〜200、好ましくは0〜100、より好ましくは0〜50の整数であり、yは
少なくとも2、好ましくは10〜50の整数である)
で表すことができる。これに関連して、式(III)によって表される
分子構造は、(IIIa)または(IIIb)基:
のブロックを含むこともできるし、前記(IIIa)及び(IIIb)基をポリマー主
鎖全体にわたってランダムに分布させることもできる。
これに関連して、用語「ブロック」は、モノマー単位が、隣接部分に欠けている
少なくとも1つの構造上または形状上の特徴を有するポリマー分子の部分と定義
される。さらに、珪素原子に直接接続している、基(IIIb)の水素原子は、本
明細書において反応性水素と称する。さらに、本明細書において、「アリール」
はフェニル、ナフチルまたはアントラセニルを意味し、これらの基中の各水素原
子は、C1〜C2アルキル基で置換されることもできる。従って、フェニルは1〜
4回置換されることができ、ナフチルは1〜6回置換されることができる。さら
に、これに関連した「アルキル」は、直鎖または分岐鎖アルキル基を意味する。
さらに、「シクロアルキル」基は、別のC1〜C2アルキル置換基を有することが
できる。
好ましい水素化珪素は、官能性ラテックスポリマーへの溶解度が増大したもの
である。好ましくは、R4基の少なくとも1つは、式:
(式中、R5はC1〜C3−アルキル基であり、R6は水素またはフェニル環のオル
ト、メタまたはパラ位のC1〜C3−アルキル基である)
によって表される。適当な水素化珪素の例は、ポリ(ジメチル−コ−メチル水素
)シロキサン、ポリ(フェニルメチル−コ−メチル水素)シロキサンなどである
が、これらに限定されない。水素化珪素物質は水性エマルジョンとするのが好ま
しい。
水素化珪素物質の水性エマルジョンは典型的に、機械的手段によって調製し、
エマルジョンを調製するために当業界で知られている界面活性剤と水を含む。界
面活性剤の一覧は、専門書:“McCutcheon's Emulsifiers Detergents”,North
American Edition and International Edition,MC Publishing Co.,Glenn Ro
ck,N.j.,1993に記載されている。適当な界面活性剤としては、官能性ラテック
スポリマーと相溶性の界面活性剤、例えば、陰イオンまたは非イオン界面活性剤
が挙げられるが、これらに限定されない。(C)触媒
本発明に係る適当な触媒は、例えば、論文:“Homogeneous Catalysis of Hyd
rosilylation by Transition Metals”,J.Speier,Advances in Organometalli
c Chemistry,Vol.17,Academic Press,1979,407〜447に記載されたようなヒ
ドロシレーション触媒である。触媒は、反応性を制御できるように選ぶことがで
きる。本発明に使用するのに適当な触媒の例としては、白金(Pt)、パラジウム
(Pd)、ロジウム(Rh)及びルテニウム(Ru)から選ばれた元素の錯体、好まし
くはPtCl4またはH2PtCl6・6H2Oが挙げられるが、これらに限定されない。他の
好ましい触媒は、白金オレフィン錯体、例えば、白金とビニルシロキサン又は無
水マレイン酸のマレエートとの錯体、PdCl2(PPh3)2,RhCl2(PPh3)3などである(
Phはフェニル基を示す)。
好ましい態様において、触媒は不活性溶剤、例えば、キシレンに溶解させて触
媒溶液を形成する。これは次に官能性ラテックスポリ
マーに添加できる。ポリマー粒子は、触媒を含む不活性溶剤で膨潤させることに
よって水性分散液を形成できる。あるいは、触媒は、官能性ラテックスポリマー
の一部または相溶性ラテックスポリマーで乳化させてから、官能性ラテックスポ
リマーに添加することもできる。水素化珪素物質及び界面活性剤の、あらかじめ
形成した水性エマルジョンを次に、水性分散液に添加して、水性架橋性ラテック
ス組成物を形成する。前記水性組成物から流延されたフィルムは架橋して、フィ
ルムの耐溶剤性及び物理的性質を向上させる。
本発明の水性架橋性ラテックス組成物は、種々の被覆配合物、例えば、建築用
被覆、金属用被覆、木材用被覆、プラスチック用被覆、布用被覆、セメント質被
覆、紙用被覆、インク及び接着剤において有用である。特定の用途に適合させら
れたこのような被覆配合物の例としては、腐蝕抑制剤、コンクリート用被覆、保
全被覆、ラテックス被覆、工業用被覆、自動車用被覆、布裏面被覆、表面印刷イ
ンク及び貼り合わせ用インクが挙げられるがこれらに限定されない。本発明の組
成物は、公知のポリマーラテックスと同様にしてこれらの被覆配合物中に混和す
ることもできるし、このような組成物の常用の成分及び/または添加剤と共に使
用することもできる。これらの被覆配合物は透明又は着色されている。
配合によって、本発明の架橋性水性ポリマー組成物を含む被覆配合物は次に、
種々の表面、下地、または製品、例えば、紙、プラスチック、スチール、アルミ
ニウム、木材、石膏ボード、コンクリート、煉瓦、組積造、またはトタン板(下
塗りされたまたはされていない)に適用することができる。塗布できる表面、下
地または一般に、製品の種類により、使用する被覆配合物の種類が決まる。被覆
配合物は、公知の手段を用いて適用できる。例えば、被覆配合物は、下地に噴霧
また塗布することによって適用できる。一般に、被覆
は、使用する触媒の種類に応じて、当業界において知られるようにして、加熱に
よって乾燥させるか自然乾燥させることができる。別の面として、本発明は、本
発明の組成物を用いた被覆配合物が塗布された造形品または成形品に関する。
本発明の架橋性水性ポリマー組成物は、単独で使用することもできるし、また
は他の常用の水性ポリマーと一緒に使用することもできる。このようなポリマー
としては、水分散性ポリマー、例えば、ポリエステル、ポリエステル−アミド、
セルロースエステル、アルキド樹脂、ポリウレタン、エポキシ樹脂、ポリアミド
、アクリル樹脂、ビニルポリマー、米国特許第5,539,073号に記載されたような
側鎖アリル基を有するポリマー、スチレン−ブタジエンポリマー、ビニルアセテ
ート−エチレンコポリマーなどからなる水分散性ポリマーが挙げられるが、これ
らに限定されない。
本発明について一般的に説明したが、いくつかの具体的実施例を参照すること
によってさらに理解を得ることができる。これらの実施例は、単に説明のために
記載するのであって、特に断らない限り、限定的なものではない。
実施例例1−触媒エマルジョンの製造
白金(II)ジビニルテトラメチルジシロキサン錯体(キシレン中Pt 2.2重量%
)5.67gを、モンサント(Monsanto)から入手できるXI-100ポリアリルグリシジ
ルエーテル25.0g中に混合した。次いで
カーバイド、Union Carbideから市販の、ノニルフェノールと約40モルのエチレ
ンオキシドとの反応生成物;水中70重量%溶液)1.25gを添加することによって
、この混合物を乳化させた。混合しながら、この混合物に脱イオン水35gを徐々
に添加した。次に、この混
合物を超音波乳化機を用いて2分間乳化させて、固形分41重量%を含む触媒エマ
ルジョンを製造した。例2−アリル官能性ラテックスの製造
凝縮器、モーター付き撹拌軸、窒素パージ及び表面下供給管を挿着したIL樹脂
缶に、脱イオン水221g、炭酸ナトリウム2.80g、H
rnational,Inc.(日本)から市販のポリオキシエチレンアルキルフェニルエーテ
ルアンモニウムスルフェート)6.40gをH2O中9.7%
から入手可能)0.74g、メタクリル酸メチル(MMA)2.40g、スチレン(STY)3.97g
、アクリル酸2−エチルヘキシル(2-EHA)4.63g及びトリメチロールプロパント
リアクリレート(TMPTA)0.02gを添加した。反応器の内容物を80℃に加熱し、次
いで、過酸化ナトリウム2.95gの脱イオン水16ml中溶液を反応器に添加した。30
分の保持時
クインダストリーズ社、Cytec Industries,Inc.から市販のジオク
活性剤3.92g、MMA 45.64g、STY75.4g、2-EHA 87.9g及びTMPTA 0.42gからな
るモノマーエマルジョン供給物を140分間にわたって反応器中に供給した。同時
に、脱イオン水43.04g中過酸化ナトリウム1.67gを300分間にわたって反応器中
に供給した。第1のモ
リーズ社から入手可能なN−オクタデシルスルホスクシナメート界面活性剤)4.
19g、STY 113g、2-EHA 78.9g、メタクリル酸アリル19.0g及び2−エチルヘ
キシルメルカプトプロピオネート1.92gからなる第2のモノマー供給を次の140
分間にわたって反応器中に
供給した。次いで、反応器を冷却させ、ラテックスを100メッシュスクリーンを
通して濾過した。例3−ポリ(メチルフェニル−コ−メチル水素)シロキサンエマルジョンの製造
ラウリル硫酸ナトリウム0.50gを脱イオン水30gに溶解させた。この溶液に撹
拌しながら、HPM-502ポリ(メチルフェニル−コ−メチル水素)シロキサン(ゲ
レスト、Gelestから入手可能)20gを添加した。次いで、この溶液を、超音波乳
化機を用いて乳化させた。得られたエマルジョンは、動的光散乱によって測定た
粒子サイズが420nmであった。例4−架橋性ラテックス組成物の製造
例2のアリル官能性ラテックス50gに、例1のXI-100/Pt触媒エマルジョン1.
22gを添加した。ラテックスを24時間撹拌した。このラテックスに、例3のポリ
(フェニルメチル−コ−メチル水素)シロキサン2gを添加し、ラテックスを緩
やかに振盪した。水性架橋性ラテックス組成物のフィルムを亜鉛セリニド(zinc
selinide)の結晶上に流延した。スペクトルと、1649cm-1のアリル吸光度対1601c
m-1のスチレン吸光度の比を得た。次いで、フィルムを60℃に30分間加熱し、ス
ペクトルを再び記録した。アリル対スチレンの吸光度比を表1に示す。アリル官
能価は56%減少した。例5−比較例−非架橋性ラテックス組成物の製造
例2のアリル官能性ラテックス50gに例1のXI-100/Ptエマルジョン1.22gを
添加した。ラテックスを24時間撹拌した。ラテックスのフィルムを亜鉛セリニド
の結晶上に流延した。FT-IRスペクトルと、1649cm-1のアリル吸光度対1601cm-1
のスチレン吸光度の比を得た。次いで、フィルムを60℃に30分間加熱し、FT-IR
スペクトルを再び記録した。アリル対スチレンの吸光度比を表1に示す。アリル
官能価は2%減少した。
表1−アリル/スチレン比の変化を示す比較例 例6−反応速度と温度
水性架橋性ラテックス組成物を例4と同様にして製造した。水性架橋性ラテッ
クスのいくつかのフィルムを亜鉛セリニドの結晶上に流延した。スペクトルを得
、1649cm-1のアリル吸光度対1601cm-1のスチレン吸光度の比を得た。次いで、フ
ィルムを75℃、90℃、105℃及び120℃に加熱した。SiHの相対吸光度(relative a
bsorbance)(2150cm-1)を記録し、室温の吸光度に対する吸光度比を経時的に求め
、SiH官能価の経時的消費が明らかなことを確認した。
前記教示に鑑みて本発明の多くの変更及び変形が可能なことは明らかである。
従って、添付した請求の範囲の範囲内であるならば、本明細書中に具体的に記載
した以外の方法で本発明を実施できることはいうまでもない。DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
Aqueous silicon hydride crosslinkable latex composition and method for producing the same
Background of the Invention
The present invention relates to crosslinkable waterborne polymer compositions suitable for coating.
More specifically, the present invention provides a functional latex polymer comprising an ethylenically unsaturated moiety.
-For the reaction of the silicon hydride material and the silicon hydride with the functional latex polymer
It relates to an aqueous composition comprising a suitable catalyst.
As awareness of the impact of volatile organic solvents on the environment increases,
The use of solvents is being re-evaluated. As a result, many coating manufacturers are
Are switching to aqueous coating systems. Aqueous coatings that form hard, tough films
The general strategy used in manufacturing has been that glass transition temperature (Tg)
Solvents that produce high emulsion polymers and reduce the polymer Tg
Plasticizing the remer, thereby lowering the film forming temperature of the latex.
And Solvents used to lower the glass transition temperature of polymers are known to the industry.
And is known as a fusion aid. In typical thermoplastic coating compositions
The presence of coalescing agents increases the volatile organic content (VOC) of the paint.
Another method of making a coating having hardness and toughness is to form a film at room temperature and then
Can crosslink the film to give the film toughness and solvent resistance.
To produce a latex with a lower Tg. Published literature includes solvents
There are many examples of curing chemistries that have been applied to system-based systems. But the solvent
Chemical reactions suitable for systems based on are not always applicable to aqueous systems.
Applicability of hydrosilation reaction in cross-linking of silicon polymer system
Uses are known in the literature. Batch et al. (Rubber Chem. Technol., 64 (2), 218-33 (1991)
)) Describes a hydrosilation reaction applied to silicon systems.
It is listed. A review of this technology can also be found in Silicone Rubber in Powder Form, Swanso
n, Leicht & Wegener, Amer. Chemical Society, Rubber Div., Oct. 1974 as well
Can be seen. The application of this chemistry to non-silicon systems is limited.
European Patent Application No. 94109495.5 discloses an organohydrogenpolysiloxane (organohydrog
enpolysiloxane) Homopolymer or copolymer of macromonomer, containing allyl group
Disclosed is a curable resin composition comprising a polymer having a polymer and a hydrosilation catalyst.
. However, the patent teaches a non-aqueous melamine resin composition and uses an aqueous latex
Does not mention the use of hydrosilation chemistry to cure copolymers.
Absent.
U.S. Pat.No. 5,321,082 discloses a polymer having a large number of alkenyl groups, organo.
Hydrogen polysiloxane, polymer having multiple alkenyl groups, and hydrosilase
A curable resin composition comprising an optional catalyst. This patent covers aqueous latte
No mention is made of compositions which cure the polymer.
U.S. Pat. No. 4,962,165 discloses a method for producing silicon-containing polymer particles by suspension polymerization.
Is mentioned. The polymer particles of this patent have at least one per siloxane chain.
It is produced by the polymerization of a functionalized silicon-containing material containing individual copolymerizable functional groups. Next
Then, the functionalized siloxane-containing material is subjected to suspension polymerization to form crosslinked silicone rubber particles.
Is done. Alternatively, the functionalized siloxane-containing material of this patent bridges a silicon-containing material.
After bridging to modify the surface properties of the siloxane-containing material, use an active surfactant
It can be copolymerized by suspension polymerization,
Coating or encapsulating other copolymerizable unsaturated monomers, such as by emulsion copolymerization
Can also. However, U.S. Pat.No. 4,962,165 teaches that the particles are
No hydrosilation reaction is used as a way to control the bridge reaction.
EP-A-0 072 068 discloses a multilayer coating on a substrate such as an automobile body.
Are mentioned. The method of EP-A-0 072 068 is
Apply the colored base coat composition to the carrier, and set a transparent top coat
Apply the composition and cure the basecoat and topcoat separately or simultaneously
Including the step of causing Transparent topcoat compositions contain multiple hydrosilyls in the molecule.
Resin with alkenyl and alkenyl groups, or with multiple hydrosilyl groups in the molecule
And a resin having a large number of alkenyl groups in the molecule.
Furthermore, the method of EP-A-0 072 068 discloses that a catalytically effective amount of hydrosilyl
Requires a hydrosilylation catalyst. All of these compositions are aqueous latex
Not a polymer.
EP-A-0 602 933 discloses an acrylic polyester or low molecular weight
An epoxy resin having at least two alkenyl or alkynyl groups;
Organosilicon compounds in which at least two hydrogen atoms are each directly bonded to a silicon atom in the molecule
, A hydrosilylation catalyst, and a small amount of an organic iron compound and an organoaluminum compound.
Reference is made to a hydrosilylation composition comprising at least one. These compositions
None of the objects are aqueous latex polymers.
EP-A-0 566 095 and corresponding U.S. Pat.
Having multiple alkenyl groups, and organo having multiple hydrosilyl groups
Hydrogen polysiloxane, polymer having a plurality of alkynyl groups, and hydrosilyl
Curable tree containing a catalyst
Reference is made to a fat composition. The composition of this patent is stable at room temperature, but is
It is a bridge. None of these compositions are aqueous latex polymers.
EP 0 450 844 discloses at least two alkenyls per molecule.
Organic resin containing a group and having a specific molecular weight, and two or more Si-H per molecule
Curable resin composition containing organohydrogenpolysiloxane containing a bond and platinum catalyst
Mentions things. Organic resins are preferably acrylic resins, polyester resins and
And at least one of epoxy resins. The composition of this patent produces shrinkage.
It cures at low temperature without dislocation and has excellent water resistance, chemical resistance and recoatability
Product can be produced. Both of these compositions are aqueous latex polymers
Absent.
U.S. Pat.No. 5,539,073 describes the preparation of aqueous polymers containing pendant allyl groups.
It has been described. The patent further discloses such latex metal dryers.
Although oxidative curing is described, the use of hydrosilation reactions is taught.
Not.
All of the prior art can be cured using a hydrosilation reaction.
No aqueous crosslinkable polymer composition is disclosed. Therefore, volatile organic content (VOC)
Hydrosilation without the use of fusion aids or other compounds that contribute to
There remains a need for aqueous polymer compositions suitable for cross-linking.
Summary of the Invention
The present invention provides (A) a functional group comprising at least one side chain ethylenically unsaturated functional group.
Latex polymer, (B) borohydride containing at least two reactive hydrogen atoms
A silicon compound and (C) a reaction between the silicon hydride and the functional latex polymer.
Aqueous frame containing appropriate catalyst
It relates to a bridging composition. Also disclosed is a method of making the crosslinkable coating composition. The aqueous composition
Films cast from objects have improved solvent resistance and physical properties of the film.
DETAILED DESCRIPTION OF THE INVENTION
The present invention relates to (A) a functional group containing at least one ethylenically unsaturated functional group.
Tex polymer, (B) silicon hydride containing at least two reactive hydrogen atoms
Aqueous crosslinkable coating set comprising a marjon and (C) a suitable hydrosilation catalyst
About adult.
The crosslinkable coating composition of the present invention preferably converts the catalyst to a functional latex polymer.
And then dissolve the latex polymer / catalyst mixture in a suitable emulsified borosilicate
It is manufactured by blending with an elemental compound. Cast from the aqueous composition
The film is then crosslinked to improve the solvent resistance and physical properties of the film
Can be.(A) Functional latex polymer
Functional latex polymers containing pendant ethylenic unsaturation are difunctional monomers
For example, by copolymerization of allyl methacrylate with another ethylenically unsaturated monomer.
Can be manufactured. Such a method is described in U.S. Pat.No. 4,244,850.
And incorporated herein by reference. There
Synthesizes latex particles with acid, epoxy or carbodiimide functionality
Thereafter, each is reacted with an epoxy or acid functional compound containing a double bond. this
Such methods are described in U.S. Patent Nos. 4,244,850 and 4,033,920.
These patents are incorporated herein by reference.
Any functional latex containing at least one pendant ethylenically unsaturated functional group
Polymers can be used as component (A) of the present invention.
. An ethylenically unsaturated group is a group in which a covalent double bond exists between two carbon atoms.
You. These unsaturated groups should be able to react with silicon hydride in the presence of a catalyst.
Suitable ethylenically unsaturated functional groups according to the present invention include side-chain allyl, (meth) acrylic
, Alkene or alkyne functionality.
The term “polymer” is used throughout this specification to refer to homopolymers or copolymers.
The term "(meth) acryl" is used to indicate the formula:
The term "allyl" is used to denote a group of the formula:
The term "alkene" is used to denote a group of the formula:
The term "alkyne" is used to denote a group of the formula:
(In all of the above formulas, R0Is hydrogen or C1~ CThree-A
Alkyl group, preferably hydrogen or methyl group, more preferably hydrogen).
Copolymerizable monoethylene suitable for producing the functional latex polymer according to the present invention
As the unsaturated monomer, a compound represented by the general formula (I):
(Where R1Is hydrogen or C1~ CThree-Alkyl group, RTwoIs C1~ C20-Alkyl group
, Phenyl, benzyl, alkoxy- (C1~ CFour) -Alkyl, cyclopentyl,
Cyclohexyl, furyl, C1~ CFourAlkylfuryl, tetrahydrofuryl or
Is C1~ CFour-Alkyltetrahydrofuryl)
Monoethylenically unsaturated monomers and their combinations represented by
Combinations include, but are not limited to. Sensuality
In order to improve the glass transition temperature of the reactive latex polymer, R1Is hydrogen
Monomer and R1Is used in combination with a monomer in which is an alkyl group. Formula (I
Preferred examples of the comonomer represented by) are as follows, but are not limited thereto.
None: (meth) acrylate, methyl (meth) acrylate, ethyl (meth) acrylate
Acrylate, propyl (meth) acrylate, isopropyl (meth) acrylate
G, butyl (meth) acrylate, isobutyl (meth) acrylate, hexyl
(Meth) acrylate, isooctyl (meth) acrylate, isodecyl (meth)
) Acrylate, lauryl (meth) acrylate, stearyl (meth) acryle
Phenoxyethyl (meth) acrylate, methoxyethyl (meth) acrylate
, Benzyl (meth) acrylate, ethoxyethyl (meth) acrylate
, 2-ethylhexyl (meth) acrylate, cyclopentyl (meth) acryle
And isobornyl (meth) acrylates and combinations of these monomers
Fit. The term "alkyl" is used to indicate a straight or branched chain alkyl group.
Further, the term "(meth) acrylate" refers to acrylate or methacrylate
Used to indicate The combination of these monomers is a functional latex polymer
Can be used to achieve the appropriate Tg or other desired properties of the protein.
C1~ C20Acrylic and methacrylic esters having an alcohol moiety are commercially available.
It is commercially available or can be produced by a known esterification method.
Other suitable monoethylenically unsaturated monomers include styrene monomers.
It is. The styrene monomer is styrene or a substituted styrene, for example, C1~
C6Alkyl-substituted styrene, C1~ CThreeAlkyl α-substituted styrene or ring; and
2 shows combinations of α-alkyl-substituted styrene. Preferred styrene copolymerizable mono
As a ma
Is styrene, p-methylstyrene, o-methylstyrene, p-butylstyrene
, Α-methylstyrene and combinations thereof.
Furthermore, the vinyl ester monomer is replaced with a copolymerizable monoethylenically unsaturated monomer.
Can be used. Vinyl ester monomers also include vinyl alcohol
Nyl esters such as Shell Chemical
Ter has the general formula (II)
(Where n is an integer corresponding to the numeral used in the trademark)
Can be.
The preferred composition of the functional latex polymer of the present invention is a polymer containing side-chain functional groups.
Nomer is about 1-15% by weight, the rest is another ethylenically unsaturated monomer, totaling 10
It becomes 0%. A more preferred composition includes a monomer containing a side chain ethylenically unsaturated moiety.
About 2 to 10% by weight.
Generally, monomers are polymerized by conventional free radical initiated suspension or emulsion polymerization techniques.
Let it. The polymerization is water soluble or water soluble at a suitable temperature, usually about 35 ° C to about 90 ° C.
With a fugitive free-radical initiator, it can optionally be started in combination with a reducing agent.
The polymerization of the monomers can be carried out batchwise, semibatchwise or continuously.
The preferred particle size of the functional latex polymer according to the present invention is from about 0.01 to 5.
0μ. A more preferred particle size is about 0.05-2.5μ.
Glass transition temperature (Tg) of the functional latex polymer according to the present invention
Can be up to about 100 ° C. In a preferred embodiment of the present invention, the particles
If it is desired to form the film at ambient temperature, the glass transition temperature is preferably
Can be up to about 60 ° C.
The preferred molecular weight of the functional latex polymer according to the present invention is determined by gel permeation chromatography.
Weight average molecular weight (Mw) measured by toffee (GPC) is about 1,000 to 10,000
, 000. The preferred range of the weight average molecular weight is about 1,000 to 1,000,000, more preferably
Or about 5,000 to 250,000.
Latexes suitable for use in accordance with the present invention are described in U.S. Pat.No. 5,539,073.
Allyl-functional latex described or described in U.S. Pat.No. 4,244,850
Acrylate functional latex, but not limited to (see both patents)
In the present specification.(B) Silicon hydride component
Silicon hydride compounds suitable for crosslinking according to the present invention have the general formula (III):
(Where RThreeAre the same or different C1~ CThreeAn alkyl group;FourIs C1~ CThreeAl
Kill group, aryl group, aralkyl, cycloalkyl group, halide-substituted C1~
CThreeThe same or different groups selected from alkyl groups or ester groups
, X is an integer of 0 to 200, preferably 0 to 100, more preferably 0 to 50, and y is
At least 2, preferably an integer from 10 to 50)
Can be represented by In this connection, represented by formula (III)
The molecular structure is represented by the group (IIIa) or (IIIb):
And the above-mentioned groups (IIIa) and (IIIb)
It can also be randomly distributed throughout the chain.
In this context, the term "block" means that the monomer units are missing in adjacent parts
Defined as a portion of a polymer molecule having at least one structural or morphological feature
Is done. Further, the hydrogen atom of the group (IIIb) directly connected to the silicon atom
In the description, it is referred to as reactive hydrogen. Further, as used herein, "aryl"
Means phenyl, naphthyl or anthracenyl, and each hydrogen atom in these groups is
The child is C1~ CTwoIt can be substituted with an alkyl group. Therefore, phenyl is 1 to
It can be substituted four times and naphthyl can be substituted one to six times. Further
In addition, "alkyl" in this context means a straight or branched chain alkyl group.
In addition, a “cycloalkyl” group is another C1~ CTwoMay have an alkyl substituent
it can.
Preferred silicon hydrides have increased solubility in the functional latex polymer
It is. Preferably, RFourAt least one of the groups has the formula:
(Where RFiveIs C1~ CThree-An alkyl group, R6Is hydrogen or ol
C in the meta, para or para position1~ CThree-Alkyl group)
Represented by An example of a suitable silicon hydride is poly (dimethyl-co-methylhydrogen).
) Siloxane, poly (phenylmethyl-co-methylhydrogen) siloxane, etc.
However, it is not limited to these. Preferably, the silicon hydride material is an aqueous emulsion.
New
Aqueous emulsions of silicon hydride materials are typically prepared by mechanical means,
Contains a surfactant and water known in the art for preparing emulsions. World
A list of surfactants can be found in the technical book: "McCutcheon's Emulsifiers Detergents", North
American Edition and International Edition, MC Publishing Co., Glenn Ro
ck, N.j., 1993. Suitable surfactants include the functional latex
Surfactants compatible with copolymers, such as anionic or nonionic surfactants
But not limited thereto.(C) Catalyst
Suitable catalysts according to the invention are described, for example, in the article: "Homogeneous Catalysis of Hyd
rosilylation by Transition Metals ”, J. Speier, Advances in Organometalli
c As described in Chemistry, Vol. 17, Academic Press, 1979, 407-447.
It is a drosylation catalyst. The catalyst can be chosen to control the reactivity.
Wear. Examples of suitable catalysts for use in the present invention include platinum (Pt), palladium
Complex of elements selected from (Pd), rhodium (Rh) and ruthenium (Ru), preferred
Or PtClFourOr HTwoPtCl6・ 6HTwoO, but is not limited thereto. other
Preferred catalysts are platinum olefin complexes, such as platinum and vinyl siloxane or
Water maleic acid complex with maleate, PdClTwo(PPhThree)Two, RhClTwo(PPhThree)ThreeAnd so on (
Ph represents a phenyl group).
In a preferred embodiment, the catalyst is dissolved in an inert solvent, such as xylene, and contacted.
A medium solution is formed. This is then a functional latex poly
Can be added to the The polymer particles are swollen with an inert solvent containing a catalyst.
Therefore, an aqueous dispersion can be formed. Alternatively, the catalyst is a functional latex polymer
Emulsify with a portion of a compatible latex polymer or
It can also be added to limers. Of silicon hydride material and surfactant
The aqueous emulsion formed is then added to the aqueous dispersion to form an aqueous crosslinkable latex.
To form a composition. The film cast from the aqueous composition is crosslinked to form a film.
Improves the solvent resistance and physical properties of lum.
The aqueous crosslinkable latex composition of the present invention can be used in various coating formulations, for example, architectural
Coating, metal coating, wood coating, plastic coating, cloth coating, cementitious coating
Useful in coatings, paper coatings, inks and adhesives. Tailored to specific applications
Examples of such coating formulations include corrosion inhibitors, concrete coatings, and preservatives.
Whole coating, latex coating, industrial coating, automotive coating, cloth back coating, surface printing
Ink and bonding ink, but are not limited thereto. Set of the present invention
The composition is incorporated into these coating formulations in the same manner as known polymer latexes
And may be used with the conventional components and / or additives of such compositions.
Can also be used. These coating formulations are transparent or colored.
Depending on the formulation, the coating formulation comprising the crosslinkable aqueous polymer composition of the invention may then be:
Various surfaces, substrates, or products, such as paper, plastic, steel, aluminum
, Wood, gypsum board, concrete, brick, masonry, or galvanized board (below
Painted or unpainted). Applicable surface, below
The nature of the product, or in general, determines the type of coating formulation used. Coating
The formulation can be applied using known means. For example, the coating formulation is sprayed on the substrate
It can also be applied by coating. Generally, coating
Depends on the type of catalyst used, as is known in the art.
Therefore, it can be dried or air dried. In another aspect, the invention relates to a book
The present invention relates to a shaped article or molded article to which a coating composition using the composition of the present invention has been applied.
The crosslinkable aqueous polymer composition of the present invention can be used alone, or
Can also be used with other conventional aqueous polymers. Such a polymer
As a water-dispersible polymer, for example, polyester, polyester-amide,
Cellulose ester, alkyd resin, polyurethane, epoxy resin, polyamide
, Acrylic resin, vinyl polymer, as described in US Patent 5,539,073
Polymer having side chain allyl group, styrene-butadiene polymer, vinyl acetate
Water-dispersible polymer such as ethylene-ethylene copolymer.
It is not limited to them.
Having generally described the invention, reference is made to certain specific embodiments.
Can gain further understanding. These examples are merely for illustrative purposes.
It is described and is not limited unless otherwise specified.
ExampleExample 1-Preparation of a catalyst emulsion
Platinum (II) divinyltetramethyldisiloxane complex (Pt 2.2% by weight in xylene
5.) 5.67 g of XI-100 polyallyl glycidide available from Monsanto
And mixed into 25.0 g of ether. Then
Carbide, commercially available from Union Carbide, nonylphenol and about 40 moles of ethyl
Reaction product with an oxide; 70% by weight solution in water)
This mixture was emulsified. While mixing, gradually add 35 g of deionized water to this mixture.
Was added. Next,
The mixture was emulsified for 2 minutes using an ultrasonic emulsifier to obtain a catalyst emulsifier containing 41% by weight of solids.
Rejon was manufactured.Example 2 Preparation of Allyl Functional Latex
IL resin with condenser, motorized stirring shaft, nitrogen purge and subsurface feed pipe
In a can, 221 g of deionized water, 2.80 g of sodium carbonate, H
Polyoxyethylene alkyl phenylate commercially available from Rnational, Inc. (Japan)
6.40 g of ammonium sulphate)Two9.7% in O
0.74 g, methyl methacrylate (MMA) 2.40 g, styrene (STY) 3.97 g
, 4.63 g of 2-ethylhexyl acrylate (2-EHA) and trimethylolpropant
0.02 g of acrylate (TMPTA) was added. Heat the contents of the reactor to 80 ° C, then
A solution of 2.95 g of sodium peroxide in 16 ml of deionized water was added to the reactor. 30
When holding minutes
Commercially available dioctane from Cytec Industries, Inc.
It consists of 3.92 g of activator, 45.64 g of MMA, 75.4 g of STY, 87.9 g of 2-EHA and 0.42 g of TMPTA.
The monomer emulsion feed was fed into the reactor over 140 minutes. simultaneous
And 1.67 g of sodium peroxide in 43.04 g of deionized water in the reactor for 300 minutes.
Supplied. The first model
N-octadecyl sulfosuccinamate surfactant available from Leeds) 4.
19 g, STY 113 g, 2-EHA 78.9 g, allyl methacrylate 19.0 g and 2-ethyl
A second monomer feed consisting of 1.92 g of xyl mercaptopropionate was added to the next 140
In the reactor for minutes
Supplied. The reactor was then cooled and the latex was screened with a 100 mesh screen.
And filtered through.Example 3-Preparation of poly (methylphenyl-co-methylhydrogen) siloxane emulsion
0.50 g of sodium lauryl sulfate was dissolved in 30 g of deionized water. Stir into this solution
While stirring, HPM-502 poly (methylphenyl-co-methylhydrogen) siloxane
Rest, available from Gelest) 20 g. This solution is then added to the ultrasonic milk
The emulsion was emulsified using a chemical machine. The resulting emulsion was measured by dynamic light scattering
The particle size was 420 nm.Example 4-Preparation of a crosslinkable latex composition
To 50 g of the allyl-functional latex of Example 2 was added the XI-100 / Pt catalyst emulsion of Example 1 1.
22 g were added. The latex was stirred for 24 hours. This latex was added to the poly
2 g of (phenylmethyl-co-methylhydrogen) siloxane is added and the latex is relaxed.
Shake quickly. Films of the aqueous crosslinkable latex composition were coated with zinc serinide (zinc
selinide). Spectrum and 1649cm-1Allyl absorbance of 1601c
m-1The styrene absorbance ratio was obtained. Then heat the film to 60 ° C for 30 minutes,
The vector was again recorded. The absorbance ratio of allyl to styrene is shown in Table 1. Ally
Performance fell by 56%.Example 5-Comparative Example-Preparation of a non-crosslinkable latex composition
To 50 g of the allyl-functional latex of Example 2 was added 1.22 g of the XI-100 / Pt emulsion of Example 1.
Was added. The latex was stirred for 24 hours. Latex film with zinc serinide
Was cast on the crystal. FT-IR spectrum and 1649cm-1Allyl absorbance vs. 1601cm-1
The styrene absorbance ratio was obtained. Next, the film was heated to 60 ° C. for 30 minutes, and the FT-IR
The spectrum was recorded again. The absorbance ratio of allyl to styrene is shown in Table 1. Allyl
The functionality was reduced by 2%.
Table 1-Comparative examples showing changes in allyl / styrene ratio Example 6-Reaction rate and temperature
An aqueous crosslinkable latex composition was prepared as in Example 4. Aqueous crosslinkable latex
Some films of dexamethas were cast on zinc serinide crystals. Get the spectrum
, 1649cm-1Allyl absorbance vs. 1601cm-1The styrene absorbance ratio was obtained. Next,
The film was heated to 75 ° C, 90 ° C, 105 ° C and 120 ° C. Relative absorbance of SiH (relative a
bsorbance) (2150cm-1) Is recorded, and the absorbance ratio with respect to the absorbance at room temperature is determined over time.
, The consumption of SiH functionality over time was evident.
Obviously, many modifications and variations of the present invention are possible in light of the above teachings.
Accordingly, within the scope of the appended claims, the following claims are set forth specifically.
It goes without saying that the present invention can be carried out by a method other than the method described above.
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フロントページの続き
(81)指定国 EP(AT,BE,CH,DE,
DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,IT,L
U,MC,NL,PT,SE),BR,CN,JP,M
X
(72)発明者 テイラー,ジェイムス ウェイン
アメリカ合衆国,テネシー 37660,キン
グスポート,フォレスト リッジ ドライ
ブ 1016────────────────────────────────────────────────── ───
Continuation of front page
(81) Designated countries EP (AT, BE, CH, DE,
DK, ES, FI, FR, GB, GR, IE, IT, L
U, MC, NL, PT, SE), BR, CN, JP, M
X
(72) Inventor Taylor, James Wayne
United States, Tennessee 37660, Kin
Gusport, Forest Ridge Dry
Step 1016