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JP2002509773A - 改良されたスプレー形状を有する鼻腔スプレー装置 - Google Patents

改良されたスプレー形状を有する鼻腔スプレー装置

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Publication number
JP2002509773A
JP2002509773A JP2000540884A JP2000540884A JP2002509773A JP 2002509773 A JP2002509773 A JP 2002509773A JP 2000540884 A JP2000540884 A JP 2000540884A JP 2000540884 A JP2000540884 A JP 2000540884A JP 2002509773 A JP2002509773 A JP 2002509773A
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JP
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spray
fluid
spray device
ligament
nasal
Prior art date
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Abandoned
Application number
JP2000540884A
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English (en)
Inventor
ジョン レニー,ポール
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Procter and Gamble Co
Original Assignee
Procter and Gamble Co
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Filing date
Publication date
Application filed by Procter and Gamble Co filed Critical Procter and Gamble Co
Publication of JP2002509773A publication Critical patent/JP2002509773A/ja
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    • B05B11/0062Outlet valves actuated by the pressure of the fluid to be sprayed
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    • AHUMAN NECESSITIES
    • A61MEDICAL OR VETERINARY SCIENCE; HYGIENE
    • A61MDEVICES FOR INTRODUCING MEDIA INTO, OR ONTO, THE BODY; DEVICES FOR TRANSDUCING BODY MEDIA OR FOR TAKING MEDIA FROM THE BODY; DEVICES FOR PRODUCING OR ENDING SLEEP OR STUPOR
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Abstract

(57)【要約】 【解決手段】 本発明は、スプレー発生器と、流体タンクと、出口表面を有するノーズピース(5)とを備えて体腔内に噴霧するのに適したパッケージ化スプレー装置(4)、特に、流体リガメントを有し、そのリガメントの一端部からスプレーコーンが発散するスプレーを発生することができる装置に関する。好ましくは、本装置は、スプレーコーンが帯電液滴を有する静電スプレー装置である。本発明はさらに、装置を鼻孔内へ大して差し込むことなく流体をスプレー装置から鼻腔内へ投与する方法に関する。本発明の装置および方法は、鬱血除去などの鼻の治療が必要な際に鼻治療剤を鼻腔、特に人の鼻腔内へ穏やかであるが確実に送り込むことができる。スプレーの特別な特徴により、鼻孔内へ大して差し込まないが目標部位に効果的に到達するように送り出すことができる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の分野】
本発明は、スプレー装置、特に流体リガメントおよびリガメントの一端部から
発散するスプレーコーンを有するスプレーを発生することができる装置に関する
。さらに具体的に言うと、本発明は、鼻孔に挿入する必要がない、穏やかなスプ
レーを鼻腔に送り出すことができる静電スプレー装置に関する。本発明はさらに
、スプレー装置を鼻孔内へ大して差し込むことなく流体をスプレー装置から鼻腔
へ投与する方法に関する。さらに特定化すると、本発明は、液体が最初はスプレ
ーヘッドからリガメントの形で投射されて鼻孔に入り、その後にクーロン力の作
用を受けてはじけて液滴になって霧化スプレーを発生するように、液体を静電的
に噴霧する方法に関する。
【0002】
【発明の背景】
花粉症や風邪による鬱血などの鼻領域を冒す疾患の治療は、長らく鼻腔スプレ
ー装置によって行われてきた。最近では、身体の他の部位を狙った薬用の便利な
投与場所として、鼻腔の粘膜を使用することができることが認識されてきた。特
にインシュリンの鼻腔投与用のペン形装置を開示している国際特許第WO92/
11049号を参照されたい。しかし、流体を鼻内に投与するための装置は常に
、効果を得るために装置を鼻孔内へ部分的に挿入しなければならないように構成
されている。そのような装置の使用方法は、潜在的な不衛生およびユーザの不快
感の両方またはいずれか一方を伴うだけでなく、流体が吐出された後に鼻から流
れ出るのを避けるために、ユーザが身体または頭部を後方に傾けることが必要な
場合が多い。
【0003】 鼻腔は、身体のうちでも薬を命中させることが難しい部位である。内部鼻腔に
到達するために、薬を鼻孔から鼻前庭に導入してから、鼻腔の後部へ移動させ、
次に鼻腔弁(nasal valve)の狭いスリット形開口を通過させなければならない。 鼻腔弁を通過後、薬を下または中間鼻甲介の血管組織上へ分散させなければなら
ない。鼻甲介は、繊毛上皮および杯状細胞で覆われた勃起性組織の指状突起であ
る。鼻が鬱血した時、鼻甲介が拡張して空気通路を閉塞させる。効果を得るため
に、鬱血除去剤、抗炎症剤または抗ヒスタミン剤などの局所薬剤が鼻甲介の上皮
を覆う必要があり、その場所にそれらの薬事的作用を加えることができる。鼻甲
介は、鼻の最も多くの血管が通る部位であり、したがって、全身薬を吸収する好
都合な点である。
【0004】 特定リガメント長さを有し、リガメントの一端部から適当寸法のスプレーコー
ンが発散するようなスプレーを設計することによって、装置を鼻孔内に挿入する
ことなく、スプレーを作用薬(active)の吸収に適した鼻部分、特に鼻甲介に命中
させることができる。
【0005】 スプレーを発生する好適な手段は、静電装置を使用するものである。流体を鼻
腔または口腔投与するための静電装置が、国際特許第WO96/40441号に
記載されている。リガメントモード静電スプレー装置も、ヨーロッパ特許第A−
501,725号に記載されている。同時係属出願PCT/GB97/0274
6号は、水性流体などの低抵抗率流体の静電スプレーに適した装置を記載してい
る。
【0006】 上記国際特許第WO96/40441号は9頁および19〜21頁に、ノーズ
ピースを鼻孔に挿入し、ユーザが吸入しながら噴霧することによって装置を使用
すると記載している。したがって、効果を得るためには、装置を鼻孔に挿入する
必要があるという、ほとんどの従来技術の装置と同じ制約を受ける。これは、不
快感を与える可能性があり、不衛生的であるように多くの人が感じて、その装置
の使用を控えることになる。しかし、鼻孔の外側から噴霧すると、流体の多くが
意図した目標から外れた位置にかかり、不快な「流出」を引き起こすため、意図
した目標、特に鼻甲介へのスプレーの送り出しが非効率的になる場合が多い。
【0007】 これらの問題を解決するスプレー装置を構成することができることがわかった
【0008】 したがって、本発明の目的は、鼻腔へ流体を送り出す際の効率および快適性の
両方またはいずれか一方を改善するスプレー装置を提供することである。
【0009】 本発明のさらなる目的は、鼻孔内へ大して差し込むことなく流体の鼻腔投与を
行うスプレー装置を提供することである。
【0010】 本発明のさらなる目的は、優しく穏やかなスプレーを送り出してユーザの快適
性を高めるスプレー装置を提供することである。
【0011】 本発明のさらなる目的は、低単位体積を効果的に送り出すスプレー装置を提供
することである。
【0012】 本発明のさらなる目的は、鼻前庭内または鼻孔に湿潤感を生じることなく流体
を送り出す鼻腔スプレー装置を提供することである。
【0013】
【発明の背景】
本発明によれば、スプレー発生器と、流体タンクと、ノーズピースとを備えて
体腔内に噴霧するのに適したパッケージ化スプレー装置であって、 i)流体タンクは、薬剤、香料、塩、界面活性剤およびそれらの混合物から選
択された薬事的に容認できる治療剤を有する薬事的に容認できる流体を収容して
おり、 ii)ノーズピースから延出して、ノーズピース端部および送り出し端部を有
する流体リガメントを含むと共に、リガメントの送り出し端部から発散するスプ
レーコーンを含むスプレーを発生することができ、 iii)リガメントのノーズピース端部から送り出し端部までの長さが約1〜
約20mmであるスプレー装置が提供されている。
【0014】 好ましくは、スプレー装置は、鼻孔に入る前にスプレーを帯電させる静電スプレ
ー装置である。
【0015】 本発明のさらなる態様によれば、流体をスプレー装置から鼻腔へ投与する方法
であって、装置を鼻孔内へ大して差し込むことなく流体を鼻腔内に噴霧する段階
を含む方法が提供されている。
【0016】
【発明の実施の形態】
[流体] 本発明のスプレー装置は、薬剤、香料、塩、界面活性剤およびそれらの混合物
から選択された薬事的に容認できる治療剤を有する薬事的に容認できる流体を収
容している流体タンクを備えている。薬剤は、任意であるがそれに溶解または分
散された他の補助剤を含む。流体は、水性でも非水性でもよい。適当な水性流体
には、水と、グリセロール、プロピレングリコールなどの水溶性溶剤またはエタ
ノールまたはイソプロピルアルコールなどのアルコールと水との混合物とが含ま
れる。油中水形または水中油形乳剤のいずれの水性乳剤も使用することができる
。好ましくは、流体は、水溶液、分散液または水中油乳剤である。適当な非水性
流体は、ポリエチレングリコール、グリセロール、プロピレングリコール、ジメ
チルイソソルビド、シリコン油、ケトン、エーテルおよびそれらの混合物を含む
【0017】 特定範囲の抵抗率に限定されないが、本発明は、低抵抗率の流体、特に体抵抗
率が1×108 Ω・cm未満の流体、好ましくは1×104 Ω・cm未満、さら
に好ましくは1×103 Ω・cm未満の流体に特に適用される。必要ならば、体
積抵抗率を必要範囲に入れるために、流体は薬事的に容認できる塩などの抵抗率
調節剤を含むことができる。
【0018】 流体は、好ましくは薬事的に容認できる鼻内キャリヤである。好ましくは、鼻
腔調合物は等張性である、すなわち、それは血液および涙と同一の浸透圧を有す
る。本発明の調合物の所望の等張性は、たとえば既存の塩化ナトリウムまたは他
の薬事的に容認できる薬剤、たとえばデキストロース、ホウ酸、クエン酸、酒石
酸ナトリウム、クエン酸ナトリウム、リン酸ナトリウム、リン酸カリウム、プロ
ピレングリコールまたは他の無機または有機溶質を使用して得ることができる。
ナトリウムイオンを含有する緩衝剤には塩化ナトリウムが特に好適である。塩化
ナトリウム等価物のさらなる例は、レミントンズ・ファーマシューティカル・サ
イエンス(Remington's Pharmaceutical Science)の1491〜1497頁(アル
フォンソ・ゲンナロ(Alfonso Gennaro)第18版、1990年)に開示されてお り、これは参考として本説明に含まれる。
【0019】 [薬剤] 本流体は、広範囲の薬剤を含むことができる。「薬剤」とは、身体に対して治
療効果を有することを意図した薬または他の物質を意味する。薬剤の適当なレベ
ル(level)は0.001〜20%、好ましくは0.01〜5%、さらに好ましく は0.1〜5%である。特定薬剤のレベルは、それらの濃度、安全性プロフィー
ル(safety profile)、溶解度/分散しやすさ、および意図した効果を含む多くの
要因によって決まる。薬剤は、使用時に適用部位で効果を有することを意図され
たもの、たとえば鬱血除去剤、抗ヒスタミン剤または抗炎症剤でもよいが、それ
は、抗ウィルス剤、抗うつ剤、鎮吐剤、解熱剤、あるいはホルモンまたは同様物
などの全身吸収用のものでもよい。薬剤は、流体に溶解できるものでも、溶解で
きないものでも、粉砕微粒子液体、または流体内に分散した固体でもよい。
【0020】 適当な鬱血除去剤には、オキシメタゾリン、トラマゾリン、ザイロメタゾリン
、ナファゾリン、テトラヒドラゾリン、プソイドエフェドリン、エフェドリン、
フェニレフィン、それらの薬事的に容認できる塩、たとえば塩酸塩、およびそれ
らの混合物が含まれる。好適な鬱血除去剤は、オキシメタゾリン、ザイロメタゾ
リン、それらの薬事的に容認できる塩および混合物から選択される。ここで使用
するのに特に好適なものは、水に溶解する塩酸オキシメタゾリンである。本発明
の調合物に使用した時、鬱血除去剤は、好ましくは約0.01%〜約3.0%、
さらに好ましくは約0.01%〜約1%の濃度で存在する。
【0021】 本発明に有用な抗ヒスタミン剤は、速効性ヒスタミンH−1受容体拮抗体を含
むが、それに限定されない。そのようなH−1受容体抗ヒスタミン剤は、以下の
抗ヒスタミン剤群、すなわち、アルキルアミン、エタノールアミン、エチレンジ
アミン、ピペラジン、フェノチアジンおよびピペリジンから選択することができ
る。有用な速効性抗ヒスタミン剤の例として、アクリバスチン、カルビノキサミ
ン、ジフェンヒドラミン、クロロフェニラミン、ブロムフェニラミン、デクスク
ロロフェニラミン、ドキシラミン、クレマスチン、プロメタジン、トリメプラジ
ン、メスジラジン、ヒドロキシジン、ピリラミン、トリペレナミン、メクリジン
、トリプロリジン、アザタジン、シプロヘプタジン、ロカスチン、フェニンダミ
ン、またはそれらの薬事的に容認できる塩および混合物がある。他の有用な抗ヒ
スタミン剤として、テルフェナジン、アゼラスチン、セチリジン、アステミゾー
ル、エバスチン、ケトチフェン、ロドキサミド、ロラタジン、レボカバスチン、
メキタジン、オキサトマイド、セタスチン、タジフィリン、テメラスチン、およ
びそれらの薬事的に容認できる塩および混合物がある。本発明の調合物に使用す
る時、抗ヒスタミン物質は、好ましくは約0.01%〜約3.0%、さらに好ま
しくは約0.01%〜約1%の濃度で存在する。
【0022】 薬剤は、コルチコステロイドなどの抗炎症剤でもよい。この種類の特に好適な
薬剤は、ベクロメタゾン、フルニソライド、フルチカサン、メメタソン、ブデソ
ナイド、およびそれらの薬事的に容認できる塩および混合物からなる群から選択
されたグルココルチコイドである。本発明の調合物に使用する時、抗炎症剤は、
好ましくは約0.001%〜約0.1%、さらに好ましくは約0.01%〜約0
.1%の濃度で存在する。
【0023】 ここでは、カフェインおよびメチルキサンチンなどのキサンチン誘導体や、抗
アレルギー剤や、粘液溶解剤や、抗コリン作動薬や、非麻酔性鎮痛剤、たとえば
アセタミノフェン、アセチルサリチル酸、イブプロフェン、エトドラック、フェ
ンブプロフェン、フェノプロフェン、ケトロラック、フルルビプロフェン、イン
ドメタシン、ケトプロフェン、ナプロキセン、およびそれらの薬事的に容認でき
る塩および混合物、さらに、ブトルファノールなどの麻酔性鎮痛剤や、ロイトト
リエン受容体拮抗体や、クロモリンナトリウム、ネドクロミルおよびロドキサミ
ドなどのマスト細胞安定剤や、リポキシゲナーゼ阻害化合物も有用である。
【0024】 適当な薬剤のさらなる例は、国際特許第WO97/46243号、ヨーロッパ
特許第A−780127号、米国特許第5,124,315号、米国特許第5,
622,724号、米国特許第5,656,255号および米国特許第5,70
5,490号に見つけることができる。
【0025】 [香料] 様々な香料および芳香族化合物(たとえば、アルデヒドおよびエステル)の両
方またはいずれか一方を本発明の流体に使用することができる。これらには、た
とえば、メントール、樟脳、ユーカリプトール、ベンズアルデヒド(チェリー、
アーモンド)、シトラール(レモン、ライム)、ネラール、デカナール(オレン
ジ、レモン)、アルデヒドC−8、アルデヒドC−9およびアルデヒドC−12
(柑橘系果物)、トリルアルデヒド(チェリー、アーモンド)、2,6−ジメチ
ル−オクタナール(青色果物(green fruit))、2−ドデセナール(柑橘系、マ ンダリン)、さらにタイム、ローズマリー、セージ油などのハーブ成分が含まれ
る。本発明に使用するのに適したさらなる芳香族組成物として、ワトソン(Watso
n)他の米国特許第4,136,163号、アマノ他の米国特許第4,459,4
25号、ロウセル(Rowsell)他の米国特許第4,230,688号に記載されて いるものがあり、これらの特許はすべて、参考として本説明に含まれる。これら
の芳香族の混合物を使用することもできる。
【0026】 [界面活性剤] 本流体は、1つまたは複数の薬事的に容認できる表面活性剤も含むことができ
る。そのような表面活性剤は、薬剤または香料の分散または乳化、鼻粘膜を通し
た吸収の向上と共に、耳垢の軟化などの治療薬自体として有用であろう。表面活
性剤は、アニオン系、非イオン系、カチオン系または両性系にすることができる
が、好ましくは非イオン系である。ここで有用な一般的な非イオン表面活性剤と
して、ポリソルベート80などの無水ソルビトールの脂肪酸部分エステルのポリ
オキシエチレン誘導体や、ポリオキシエチレン50ステアリン酸塩などの脂肪酸
のポリオキシエチレン誘導体と共に、オキシエチル化第三オクチルフェノールフ
ォルムアルデヒドポリマー(スターリング・オーガニックス(Sterling Organics
)からチロキサポール(Tyloxapol)として入手できる)またはそれらの混合体があ
る。通常の濃度は重量で0.1%〜3%である。
【0027】 [塩] 本流体は、1つまたは複数の薬事的に容認できる塩も含むことができる。塩は
、塩化ナトリウムなどの鉱物塩か、クエン酸ナトリウムなどの有機酸の塩でよい
【0028】 [他の補助剤] 本流体はさらに、増粘剤、湿潤剤、沈殿防止剤、被包補助剤(encapsulating a
ids)、キレート剤および防腐剤などの他の成分を含むことができる。
【0029】 薬事的に容認できる増粘剤を使用して、調合物の粘度を選択レベルに維持する
ことができる。適当な増粘剤として、たとえば、キサンタンゴム、メチルセルロ
ース、微晶質セルロース、カルボキシメチルセルロース、キトサン、ヒドロキシ
プロピルセルロース、ヒドロキシプロピルメチルセルロース、ヒドロキシメチル
セルロース、ヒドロキシエチルセルロース、カルボキシビニルポリマー、カルボ
マー(carbomer)などや、それらの薬事的に容認できる塩がある。そのような増粘
剤の混合物も使用することができる。増粘剤の好適な濃度は、選択した薬剤によ
って決まる。重要な点は、選択した粘度を達成する量を使用することである。粘
性調合物は通常、そのような増粘剤を添加することによって溶液から調製される
【0030】 本発明に有用な流体は、粘膜の乾燥の防止および刺激の防止のために湿潤剤も
約0.01%〜約5%の割合で含むことができる。たとえば、ソルビトール、プ
ロピレングリコール、ポリエチレングリコール、グリセロールまたはそれらの混
合物を含む様々な薬事的に容認できる湿潤剤を用いることができる。増粘剤の場
合と同様に、濃度は選択した薬剤によって変わるが、これらの薬剤の有無または
それらの濃度は本発明の本質的な特徴ではない。
【0031】 本発明の調合物の保存性を高めるために、薬事的に容認できる防腐剤が一般的
に用いられる。たとえば、ベンジルアルコール、パラベンズ、フェニルエチルア
ルコール、チメロサル、クロロブタノール、クロルヘキシジングルコネート、ま
たは塩化ベンズアルコニウムを含む様々な防腐剤を用いることができる。ここで
使用するのに最適の防腐剤系(preservative system)は、塩化ベンズアルコニウ ム、クロルヘキシジングルコネート、およびキレート剤としてのEDTA二ナト
リウムの組み合わせを含む。防腐剤の適当な濃度は総量に基づいて0.001%
〜2%であるが、選択する薬剤によって大きな違いがあるであろう。
【0032】 [スプレー装置およびスプレー特性] スプレー装置は一般的に、吐出流体の投与量を制御する手段を備えているであ
ろう。これは、ユーザが自分の必要に応じて投与量を制御することができるよう
にするオン/オフスイッチのような単純なものにすることができる。好ましくは
、スプレー装置は、単位流体用量、特に約1〜約100μl、好ましくは約1〜
約20、さらに好ましくは約5〜約15μlの範囲の体積の単位用量を与えるこ
とができる。特に好適な実施形態では、装置は上記体積の多数回単位用量を与え
ることができる。用量体積は事前に設定されていることが好ましいが、ユーザが
所望体積に調節することもできる。装置は、流体を保持するタンクと、タンクか
らスプレー発生器へ単位用量を選択的に送り出す計量供給手段とを適当に備えて
いる。計量手段は、たとえば計測弁(metered valve)またはシリンジポンプにす ることができる。
【0033】 この装置は、ノーズピースから延出してノーズピース端部および送り出し端部
を有する流体リガメントを有するスプレーを発生することができ、このスプレー
はさらに、リガメントの送り出し端部から発散するスプレーコーンを有する。「
ノーズピース端部」とは、リガメントの軸線に直交する方向に延びてノーズピー
スの外側とちょうど接触する平面(以下の説明ではノーズピース平面)がリガメ
ントの中心と交差する点のことである。リガメントは、ノーズピース端部から送
り出し端部までの長さが好ましくは約1〜約20mm、さらに好ましくは約1〜
約10mm、さらにもっと好ましくは約2〜約8mm、特に約3〜約6mmであ
る。
【0034】 好適な実施形態では、スプレーコーンは、約10〜約90゜、好ましくは20
〜約50゜、さらに好ましくは約30〜約40゜のテーパ角度を有する。静電装
置では、流体の粘度または表面張力を変更することによって、流体の流量または
流出速度を変更することによって、あるいは印加電圧、電位の傾きまたは電界強
化(field intensifying)電極を使用して電界強さを変更することによって、リガ
メントの長さおよびスプレーのテーパ角度を調節することができる。
【0035】 リガメントはノーズピース平面の装置側の点、たとえば本説明に開示されてい
るようなエラストマーセルフシール弁から発してノーズピース内の通路を通過す
るので、リガメントの全長は、ノーズピース端部から送り出し端部までの長さよ
り長くすることができ、また、そうであることが好ましい。リガメントの発生点
からノーズピース平面までの距離は、約2mm〜約15mm、好ましくは約3〜
約10mm、さらに好ましくは約5〜約9mmであることが適当である。このよ
うに、リガメント長さの制御を助ける電界強化装置としてノーズピースを使用す
ることができる。この目的のため、ノーズピースは好ましくは、プラスチックな
どの非導電性材料であり、そのプラスチックはたとえばポリプロピレンでよいが
、鼻に当てて保持した場合に高い快適性を与える軟質熱可塑性エラストマーであ
ることが好ましい。セルフシール弁用にここで記載するエラストマーは、ノーズ
ピースにも適している。
【0036】 リガメントモードスプレーに適した静電装置が、国際特許第WO96/404
41号、ヨーロッパ特許第A−501,725号、同時係属出願PCT/GB9
7/02746に記載されている。好ましくは、本装置は、ヨーロッパ特許第A
−501,725号またはPCT/GB97/02746の実施例に従って、ジ
ェットが機械的手段によって形成され、流体に印加された高電圧によってそのジ
ェットまたはリガメントがはじけてスプレーコーンになるようにする装置である
。ジェットは、たとえばシリンジポンプによって発生することができる。適当な
ジェット速度は約0.5〜約8、好ましくは約1〜約3ms-1 である。
【0037】 適当な高電圧は、約1kV〜約10kV、好ましくは約2kV〜約7kV、さ
らに好ましくは約2kV〜約5kVの範囲である。
【0038】 小型手持ち式装置の制約があっても、昇圧変圧器に接続された低電圧(1.5
Vで充分である)バッテリから好都合に流体に電圧を印加することができる。バ
ッテリは、好ましくは長期耐用形であり、再充電可能にすることができる。金属
シリンジポンプを使用する場合、好ましくは絶縁プラスチックハウジング内に収
容されているポンプを介して流体に電圧を印加することができる。あるいは、流
体内に挿入された電極によって流体を帯電させることができる。機械的にポンプ
に呼び水を差すために使用することもできる外部スイッチを用いてユーザが発生
器を作動させることができる。好ましくは、スイッチは、ユーザが高電圧回路へ
の地帰路を完成するための金属部分を含む。装置構造全体に適した配置がPCT
/GB97/02746に示されている。このように、ユーザは実効電荷を獲得
しない。電荷の蓄積を防止するために、交流電圧を印加するようにした変更構造
を使用することもできる。
【0039】 本装置を作動させてスプレーを送り出すことができる。スプレーのリガメント
は、鼻孔開口を通って鼻前庭内へ、好ましくは鼻腔弁開口からわずかな距離の位
置まで延びた後、はじけてスプレーコーンを形成する。装置は、それぞれ2つの
鼻孔に向かう2つのスプレーを同時に吐出するように構成することができる。2
つのスプレーは、2つの個別の計量供給手段から発生することができるが、「Y
」字形弁を使用して単一ジェットを2分割するなどの方法で単一供給源から与え
ることもできる。
【0040】 単位体積で清浄な締め切りを行うために、好ましくは装置は、流体側および送
り出し側を有するエラストマーセルフシール出口弁を含み、流体側で流体に圧力
が加えられた時に弁が開放して流体を通すことができ、その圧力が除去された時
に密閉する。「出口弁」によって、エラストマー弁が最終的な吐出弁であり、弁
の下流側に流体の流量を機械的に規制または変更する他の装備部材がないことを
意味している。ここで非常に好適な実施形態では、弁はスリット弁である。弁は
、単一のスリットを有するか、2つ以上の交差スリットを有して、たとえば十文
字を形成することができる。しかし、弁は単一スリットを有することが好ましい
。弁は平形にすることができるが、好ましくはドーム形である、すなわち、非平
面的弁が半球形または円錐台形のドームなどを備えたリセスを有することを意味
する。好適な実施形態では、弁は実質的に、外周に沿ってフランジを有する半球
形ドームの形であって、弁を装置内に保持するためにカラーをはめ付けることが
できる。フランジを含めた弁の直径は、一般的に約2〜約6mmで、ドーム部分
の直径は約1〜約4mm、一般的に約2.5mmで、内側から外側までの厚さが
約0.5〜約1.5mm、好ましくは約1mmである。弁は、均一厚さである必
要はない。好適な実施形態では、弁のドームの外表面が半球形であり、内表面は
スリットを形成するドームの上部に小さい平坦部分を備えている。適当なスリッ
ト幅は、約50〜約400μm、好ましくは約150〜約250μmである。ス
リット幅とは、最初に形成した時のスリットの最長寸法のことであることを理解
されたい。ここで使用する「エラストマー」とは、弾性圧縮可能であると共に弾
性伸長可能である材料のことである。ポリウレタン、クロロプレン、ブチル、ブ
タジエンおよびスチレン−ブタジエンゴムや、2部(part)室温加硫(RTV)シ
リコーンなどのシリコーンエラストマーを含むが、それらに限定されない広範囲
のエラストマーを使用することができる。ここで使用するのに好ましいのは2部
シリコーンRTVである。適当なシリコーンRTVは、NuSilの商標で入手
することができ、約30〜約80ショアA、好ましくは約40〜70ショアAの
硬さを有する。任意であるが、エラストマーを適当な可塑剤または発泡剤と混合
してそれらの圧縮性を高めることができる。エラストマーではまた、導電性など
のそれの特性を変更するために他の物質をその内部に分散させてもよい。引き裂
き強さが低いエラストマーを用いる場合、長期的にスリットを開いた状態に保持
すると、スリットの幅が大きくなるであろう。スリット弁は、予定の弁と同一の
寸法および形状の射出成形エラストマーシールに尖った先端を有するピンを突き
刺すことによって形成することができる。スリット幅は、ピンの幅にほぼ比例す
る。ピンは平形ブレードにすることができるが、多角形または丸形断面を有する
こともできる。ピンは多角形、または特に丸形断面を有することが好ましい。鋭
いエッジを有するピンは、使用の際に穴でななく、フラップとして作動する切れ
目を形成することがわかっている。これによって、直線的でないジェットを生じ
るか、2つ以上のジェットを形成することもあり、信頼性が低い、または予測で
きないスプレーを生じるであろう。適当なピン直径は、約100〜350、さら
に好ましくは150〜250μmである。シリコーンエラストマーを使用する時
、スリットを形成した後に穿孔ピンを素早く後退させることによって望ましくな
いスリットの拡大を避けることが好ましい。さらに、エラストマーシールの構造
および穿孔方法がスリット形成の効率および再現性に大きな影響を与えることが
わかっている。シールをドームの外側からよりも内側から穿孔した方が信頼性の
高いスリットを形成することができる。
【0041】 流体側で流体に圧力が加えられた時、弁が開放し、その圧力が除去された時、
密閉する。前述したように、シリンジポンプなどの計量供給手段によって流体に
圧力を加えることができる。加える圧力は、約200〜約5000ミリバール(
20〜500kPa)、好ましくは約500〜約3000ミリバール(50〜3
00kPa)の範囲が適当である。弁を通る流量は一般的に、加えられた圧力に
比例し、約5〜約50、さらに好ましくは約5〜約30μls-1 の範囲が適当 である。そのような圧力で、開示の弁形式かつスリット寸法である場合、流出速
度が約0.5〜約8、好ましくは約1〜約3ms-1 の直線的な流体リガメント が得られる。
【0042】 流出リガメントの直径は、ある程度は流量によって決定され、一般的にスリッ
ト弁の幅より小さい。200μmの弁スリット幅を用いた時でも、流量に応じて
、50μm未満のリガメント直径を得ることができる。リガメント直径は、はじ
けてスプレーコーンになった後のスプレーの粒径に大きく影響し、この粒径は大
まかに言ってリガメント直径と同様である。密に分布したほぼ単分散スプレーが
得られることが、リガメントモード静電スプレーの特徴である。このため、中央
液滴寸法が20〜約80、好ましくは約30〜約70μm、さらに好ましくは約
40〜60μmのスプレーを得ることができ、粒径分布は一般的に標準偏差が5
μm未満、一般的に2μm未満、好ましくは1μm未満である。鼻腔スプレーで
は、粒子が肺へ運び込まれないように、粒径が10μm以下であることが望まし
いと一般的に理解されている。しかし、スプレー粒子に静電荷を与えていること
によって、帯電粒子は迅速に地絡面を見つけようとするため、それらが鼻を越え
て運ばれる可能性が大幅に減少すると考えられる。
【0043】 先端弁の清浄な停止性能は、弁の背後に圧力逃がし機構を導入することによっ
てさらに改善することができる。これは、エラストマーの弛緩によって加圧され
た残留流体が、容器出口から滴り落ちないでタンクに戻るようにする流体タンク
へのバイパスの形をとることができる。
【0044】 必要ならば、幾つかのセルフシール弁を直列配置で使用して、好都合に小さい
スプレー粒径を保持しながら高い体積スループット(volume throughputs)を得る
ことができる。弁を形成するシールは、従来の射出成形工程によって好都合に製
造することができる。
【0045】 [方法] このスプレー装置は、体腔、特に人の鼻、口または耳に噴霧するのに適してい
る。少量で優しいスプレーは、眼科スプレーにも適する。好ましくは、本装置は
鼻腔スプレー装置である。スプレー装置から鼻腔へ流体を投与するのに好適な方
法は、装置を鼻孔内へ大して差し込まないで流体を鼻腔内に噴霧する段階を含む
。「鼻孔内へ大して差し込まない」とは、ノズルなどを鼻前庭内へまったく挿入
しないことを意味する。使用するには、装置のノーズピースを好ましくは鼻孔開
口と接触させて、ここに説明したノーズピースに対する電界強化効果を十分に利
用できるようにする。接触を確実にするため、または方向決めを助けるためにユ
ーザが圧力を加えると、ある程度の鼻孔の広がりまたは鼻中隔軟骨部との重なり
が生じるであろうが、ノーズピースが鼻孔によって完全に包囲されることは決し
てない。
【0046】 次に、添付の図面を参照しながら本発明を例示して説明する。
【0047】 図1を参照すると、鼻は、鼻甲介2内に位置する鼻腔1を有しており、この鼻
甲介は上皮で覆われた渦巻き形の指状構造体であり、炎症を起こしやすい。鼻腔
に続く外部開口は2つの鼻孔3を通っている。鼻甲介は鼻腔の後部に位置してい
るので、スプレー装置を鼻孔内へ挿入することなくそれらを効果的に噴霧するこ
とは一般的に困難であった。
【0048】 図2および図3を参照すると、鼻孔に挿入されることなくユーザの鼻孔開口に
当たるように構成された軟質エラストマーノーズピース5を備えたスプレー装置
4が示されている。ノーズピースにはシリンジポンプ7につながった通路6が設
けられており、シリンジポンプ7は内部の詳細が示されていないが、エラストマ
ー出口弁8からスプレーリガメントを発生するために使用される。装置の絶縁ケ
ース9はさらに、交換式流体タンク、バッテリ、変圧器、およびこの変圧器から
流体に高電圧を供給する電子回路を包囲している(図示せず)。装置には、ポン
プに機械的に呼び水を差してそれの放出を開始させることによって所定単位用量
の流体を送り出すための作動機構10が設けられている。作動機構は、ユーザか
ら高電圧回路までの地帰路を形成する金属部分を含む。
【0049】 次に図4を参照すると、スプレーは、リガメント11と、テーパ角度θを有す
るスプレーコーン12とを有する。実際に、テーパ角度は、一定距離から染め出
し紙(disclosing paper)上にスプレーしてから、スプレーパターンの直径を測定
するか、バックライトを当てながら高速ビデオ写真を使用してスプレーを直接的
に観察することによって測定することができる。リガメントは、リガメントがは
じけてスプレーコーンになる場所である送り出し端部13と、平面A−Aがリガ
メント11と交差する点として定められるノーズピース端部14とを有する。平
面A−Aは、リガメントの軸線に直交する方向でノーズピース5の先端とちょう
ど接触するように延びている。
【0050】 図5は、本発明に従ったエラストマー出口弁8を示している。ノズルは円形に
対称的(circularly symmetrical)であり、ノズルをスプレー装置に固定するため
のフランジ15と、ドーム形ヘッド16と、リセス17と、リセスからドームの
上部まで延びたスリット18とを有する。ノズルは、実質的に同一構造のシール
を射出成形してから、断面が円形で直径が200μmの尖ったピンでリセスの内
側からドームに穿孔することによって形成される。
【0051】 [例] 以下の例は、本発明の範囲に入る実施形態をさらに説明して示す。これらの例
は説明のためにすぎず、本発明の制限と解釈すべきではない。
【0052】 例I 後述するものと同様な従来の混合技法を使用して以下の成分を組み合わせるこ
とによって、本発明の流体を調製する。 成分 重量% 塩酸オキシメタゾリン 0.31 二水化クエン酸ナトリウム 1.75 クエン酸 0.35 チロキサポール 0.70 クロルヒキシジンジグルコネート 0.054 塩化ベンズアルコニウム 0.02 樟脳 0.04 ユーカリプトール 0.02 二水化EDTA二ナトリウム 0.01 蒸留水 q.s.100ml
【0053】 適当な寸法の容器内で、上記成分を水に、一度に1つずつ添加して、次のもの
を添加する前に各々を溶解させる。すべての成分を添加した後、浄水を使用して
バッチを適当な重量にする。溶液は、体積抵抗率が120Ω・cmである。溶液
を可撓性ラミネートタンクに充填し、図2に示されている種類の静電スプレーに
はめ込む。装置のノーズピースを鼻孔に当てた状態に保持し、スプレーリガメン
トが鼻孔に入るように装置の方向を定める。装置を作動させると、8μlの溶液
が約1秒間で吐出される。吐出流体は、鼻またはその内部のいずれも目立つほど
に濡らすことなく、鼻の鬱血を緩和する。少量で穏やかな送り出しである結果、
ユーザはスプレーから大した物理的衝撃を感じない。
【0054】 例II 例Iに記載した方法と同様な従来の混合技法を用いて以下の成分を組み合わせ
ることによって、さらなる流体を調製する。 成分 重量% フルニソライド 0.025 クロルフェニラミン 0.350 レボカバスチン 0.0125 プロピレングリコール 2.000 ポリエチレングリコール 1.000 エチレンジアミンテトラ酢酸 0.050 塩化ベンズアルコニウム 0.010 蒸留水 q.s.100ml
【0055】 例Iのようにして、約10μlの流体調合物の鼻腔スプレー投与を使用して、
アレルギーまたはアレルギー様症状の緩和を行うことができる。
【0056】 例III 例Iに記載した方法と同様な従来の混合技法を用いて以下の成分を組み合わせ
ることによって、本発明の流体を調製する。 成分 重量% ベクロメタゾンジプロプリオネート、一水和物 0.042 クロルフェニラミン 0.500 アビセル(Avicel)RC−591* 0.200 デキストロース 5.100 ポリソルベート80 0.050 塩化ベンズアルコニウム 0.020 フェニルエチルアルコール 0.025 蒸留水 q.s.100ml *FMC社から供給されている微晶質セルロースおよびナトリウムカルボキシメ
チルセルロース
【0057】 例Iのようにして、約10μlの流体調合物の鼻腔スプレー投与を使用して、
アレルギーまたはアレルギー様症状の緩和を行うことができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】 人の鼻の断面図である。
【図2】 本発明に従ったスプレー装置の斜視図である。
【図3】 エラストマーノズルとノーズピースおよび計量供給手段の関係を
示す図2のスプレー装置の非常に簡略化した断面図である。
【図4】 本発明に従った装置から流出するスプレーを示す概略部分断面図
である。
【図5】 本発明に従ったエラストマー出口弁の拡大断面図である。
【符号の説明】
4 スプレー装置 5 ノーズピース
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SL,SZ,UG,ZW),E A(AM,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ ,TM),AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB ,BG,BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ, DE,DK,EE,ES,FI,GB,GD,GE,G H,GM,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP ,KE,KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR, LS,LT,LU,LV,MD,MG,MK,MN,M W,MX,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD ,SE,SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR, TT,UA,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (71)出願人 ONE PROCTER & GANBL E PLAZA,CINCINNATI, OHIO,UNITED STATES OF AMERICA Fターム(参考) 4F034 AA07 AA10 BA01 BA05 BA31 BB04 BB12 CA25 DA05 DA23

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 スプレー発生器と、流体タンクと、ノーズピースとを備えて
    体腔内に噴霧するのに適したパッケージ化スプレー装置であって、 i)該流体タンクは、薬剤、香料、塩、界面活性剤およびそれらの混合物から
    選択された薬事的に容認できる治療剤を有する薬事的に容認できる流体を収容し
    ており、 ii)前記ノーズピースから延出して、ノーズピース端部および送り出し端部
    を有する流体リガメントを含むと共に、該リガメントの前記送り出し端部から発
    散するスプレーコーンを含むスプレーを発生することができ、 iii)前記リガメントの前記ノーズピース端部から前記送り出し端部までの
    長さが1〜20mmであるスプレー装置。
  2. 【請求項2】 請求項1記載の静電スプレー装置。
  3. 【請求項3】 1kV〜10kVの範囲の電圧を流体に印加する請求項2記
    載の静電スプレー装置。
  4. 【請求項4】 スプレーコーンは、テーパ角度が10〜90゜、好ましくは
    20〜50゜、さらに好ましくは30〜40゜である請求項1乃至3のいずれか
    1項記載のスプレー装置。
  5. 【請求項5】 体積が1〜20、好ましくは5〜15μlの単位流体用量を
    与えるようにした請求項1乃至4のいずれか1項記載のスプレー装置。
  6. 【請求項6】 多数回単位流体用量(multiple unit fluid doses)を与える ようにした請求項5記載のスプレー装置。
  7. 【請求項7】 流体をスプレー装置から鼻腔へ投与する方法であって、装置
    を鼻孔内へ大して差し込むことなく流体を鼻腔内に噴霧する段階を含む方法。
  8. 【請求項8】 前記装置は、同時に2つの鼻孔内に噴霧する請求項7記載の
    方法。
  9. 【請求項9】 前記装置は、体積が1〜20、好ましくは5〜15μlの単
    位流体用量を与えるようにした請求項7または8記載の方法。
  10. 【請求項10】 請求項1乃至6のいずれか1項の装置を使用した請求項7
    乃至9のいずれか1項記載の方法。
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