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JP2002501966A - インクジェットプリンターインク - Google Patents

インクジェットプリンターインク

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JP2002501966A
JP2002501966A JP2000529388A JP2000529388A JP2002501966A JP 2002501966 A JP2002501966 A JP 2002501966A JP 2000529388 A JP2000529388 A JP 2000529388A JP 2000529388 A JP2000529388 A JP 2000529388A JP 2002501966 A JP2002501966 A JP 2002501966A
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 認知しうる臭気をもたない印刷をもたらす非水性分散液タイプのインクジェットプリンターインクを提供する。 【解決手段】 希釈剤に粒状着色料と着色剤用分散剤を含有する分散液からなり、希釈剤の50容量%以上が白油からなり、少なくとも1の分散剤が、ポリイソブチレンコハク酸イミドのような長鎖脂肪族基と少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分とをもつ少なくとも1の化合物からなり、且つこの分散剤が着色剤の少なくとも20重量%の量で存在するインクジェットプリンターインク。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】
本発明はインクジェットプリンターインクに関し、特に着色剤を希釈剤に分散
させた分散液からなるインクジェットプリンターインクに関する。
【0002】
【従来の技術とその課題】
インクジェット印刷では、液体インクが圧力下且つしばしば加熱下に印刷ヘッ
ドの極めて小さいノズルに押し込まれる。連続プリンターと称するプリンターの
場合には、連続的につくられる個々のインク滴が信号に応答して電荷を受ける帯
電域を通って印刷すべき基材に向けられる。次いでインク滴は電界を通り、電価
の強さ及び電界に応じた量だけ偏向される。基材上に印刷を形成することを要し
ないインク滴はバイパスガターに向けられる。これらのプリンターで使用するイ
ンクは伝導性であることを要する。
【0003】 「ドロップオンデマンド(DOD)プリンターとして知られているプリンター
の場合には印刷プロセス中に必要なときだけインク滴がプリントヘッドのノズル
から射出される。ドロップオンデマンドプリンターは圧力インパルス作動で射出
される静電気的に加速されたインクジェット又はインク滴シーケンスを用いうる
。DODプリンターの後者の種類のものでは、たとえばノズルを供給する流路中
のインクに作用する圧電アクチュエータを用いたり又は熱パルスに応答して蒸気
泡を発生させることによって誘発される圧力パルスを利用して各々のインク滴を
独立にノズルから射出させる。
【0004】 最近のインクジェットプリンター、特にDODプリンターに用いるに適する分
散液形のインクでは多くの基本的な要件に適合する必要がある。インクの保存中
又はプリンターのヘッド部にある間に相分離や沈降が起こらないよう安定である
必要がある;プリントヘッドから発射するに要するエネルギーが適切であるよう
に十分に低粘度である必要がある;均一サイズの単一液滴の形でプリントヘッド
から一貫して発射されうる必要があり、さらに基材上で速かに乾燥して受け入れ
うる色密度と明瞭な標準的輪郭をもつ印刷点を生ずる必要がある。これらの要件
に適合するためにインクは粘度、表面張力及び蒸発速度が所定の制限内にある必
要がある。またインクはインクジェットノズルの表面を湿潤化しないことも重要
である。これはノズルの度重なる洗浄を必要とし長い印刷操作の害となる。この
特性の尺度はインクの減少メニスカス速度(RMV)である。
【0005】 粘度、表面張力、蒸発速度及びRMVの特性はいずれもインク組成物に用いら
れる希釈剤及び分散剤の一方又は両方の関数である。
【0006】 分散インクは希釈剤が水性のものと基本的に非水性のものの2つのグループに
分けられる傾向にある。水性インクは基本的に無臭だがいくつかの欠点をもって
いる。特にほとんどの非水性インクに比しそれらの乾燥速度が遅くまた印刷が耐
水性ではない傾向がある。非水性インクは一般に速かに乾燥し且つ耐水性の印刷
をもたらす。しかし現在までに開発された非水性インク組成物からの印刷は使用
者によっては不快な臭気を伴う傾向があった。それ故、インクジェットプリンタ
ーインクの要求特性、特に必要な粘度、表面張力、蒸発速度、非湿潤特性及び安
定性を維持した上無臭又は実質上無臭の非水性インク組成物が望まれている。維
持すべき特性としては特に、CP 4/40測定系でBohlin CSレオメ
ータを用いて25℃で測定した粘度が35mPa.s以下、より好ましくは12
mPa.s以下であり、表面張力が25℃で22〜36mN.m、より好ましく
は24〜32mN.mであり、沸点が200℃以上であり、WO97/1563
3に記載される方法で測定したRMVが少なくとも1.0mm.秒-1、より好ま
しくは少なくとも10mm.秒-1であり、且つ70℃で6週間エージングした後
のインクの粘度変化が50%以下、好ましくは20%以下、より好ましくは10
%以下であり、上記のエージングしたインクを含有するガラスビンにヘラを挿入
し、ガラスビンの底に沿ってこすり次いで調べるために引き抜いたヘラ上に残っ
たインク粒子の観察に上記のエージングしたインクの相分離を示す明瞭な結果が
認められないような安定性をもつことを挙げることができる。
【0007】 1983年発行のPugh等の「Colloids and Surface
」、Vol.7、183〜207頁には、種々の濃度のポリイソブテンコハク酸
イミドを用いドデカン中のファーネスブラックの分散性を試験し、カーボンブラ
ック基準でコハク酸イミド3.5〜4%の濃度にて6ヶ月以上の凝集沈降時間を
達成したことが報告されている。
【0008】 WO91/15425には、少なくとも1の長鎖アルキレン又はアルキル基と
少なくとも1のアミノ基をもつ少なくとも1の化合物からなる処理剤で処理した
カーボンブラックとこの処理したカーボンブラックを含有するインク組成物が開
示されている。この処理したカーボンブラックは0.25〜20%、好ましくは
0.5〜8%の処理剤を含有し、かなりの芳香族含量(8.7%以上)をもつ油
にこれらのカーボンブラックを分散させてインクとしている。 どの刊行物もインクジェットインクに関するものではない。
【0009】 WO95/01404には、少なくとも109 オームcmの電気抵抗をもつ液
体と不溶性マーキング粒子と粒子供給剤からなるインクジェットインクが開示さ
れている。このインクはWO93/11866に記載されているタイプのインク
ジェットプリンター用に設計されている。このプリンターはインクが連続的にそ
の上を流れる三角形の板を有している。インクに電荷を付与して顔料粒子を帯電
させて印刷媒体上に顔料粒子を静電気的に射出し、溶媒の大部分は板上に残る。
このプリンターにはノズルプレートがなく、インクが上記の板上を連続的に流れ
るので、通常のインクジェット印刷に要求されるよりもインクの分散剤要求特性
は厳しくない。コハク酸イミドは粒子帯電剤として知られている多くの種類の化
合物の1つだがコハク酸イミドが粒子用の分散剤として作用しうることを開示し
たものはない。
【0010】
【課題を解決するための手段】
本発明は希釈剤に粒状着色料と着色剤用分散剤を含有する分散液からなり、該
希釈剤の50容量%以上が白油からなり、少なくとも1の分散剤が長鎖脂肪族基
と少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分とをもつ少なくとも1の化合物から
なり、且つ該少なくとも1の分散剤が着色剤の少なくとも20重量%の量で存在
することを特徴とするインクジェットプリンターインクである。
【0011】 本発明で用いるに適する白油の芳香族含量は5重量%以下である。好ましい白
油は芳香族成分を全く又は実質上含有しない。即ち芳香族含量1%以下の白油が
好ましい。工業級の白油を用いることができ、医薬及び食品級の白油が好ましい
。希釈剤は白油が容量で希釈剤の主要成分を形成し且つ希釈剤が単一相で残る限
りは白油に加えて少なくとも1の他の液体成分を含有しうる。それ故、水を存在
させる場合も水は希釈剤の他の成分と混和するかそれに溶解しうる量に限られる
。白油との組合せで用いうる他の成分の例としては、色、臭気及び/又は安定性
を損なわない他の有機得体がある。これらの有機液体を含有させることは本質的
なことではないが、場合によっては安定性を高めるために少なくとも1の極性有
機溶媒を含有させることが好ましい。これらの好ましい例として液体脂肪酸エス
テルがある。用いる脂肪酸エステルの量は、その特性、たとえば揮発性によって
異なり、また組成物中での他の成分の選択によっても異なるが、通常20容量%
以下であれば受け入れうることが判明した。ある組成物ではより多量でも有用で
ある。
【0012】 用いうる着色剤の好ましい例としてはカーボンブラック及びThe Colo
ur Indexに顔染料として挙げられている着色剤がある。 カーボンブラックの非限定的な例としてはRegal 250R、Speci
al Black 550、Special Black FW200、Spe
cial Black 4、Mogul L、Printex U及びElft
ex 125がある。
【0013】 用いうる好ましい顔料の例は次のCI分類をもつ範囲内のものである: CI数 緑 PG 7及び36 橙 PO 5、36、38、43、51、60、62、64、 66、67及び73 赤 PR 112、149、170、178、179、 185、187、188、207、208、214、 220、224、242、251、255、260 及び264 マゼンタ/紫 PV 19、23、31及び37 及びPR 122、 181及び202 黄 PY 17、120、168、175、179、180、 181及び185 青 PB 15 黒 PB 2、5及び7。
【0014】 好ましい顔料の具体例としてはイルガライトブルーGLVO、モナストラルブ
ルーFGX、イルガライトブルーGLSM、イルガライトブルーGLNF、ヘリ
オゲンブルーL7101F、ルテチアシアニンENJ、ヘリオゲンブルーL67
00F、モナストラルグリーンGNX−C、モナステラルGBX、モナステラン
GLX、モナステラル6Y、イルガジンDPPオレンジRA、ノバパームオレン
ジH5G70、ノブパームオレンジHL、モノライトオレンジ2R、ノバパーム
レッドHFG、ホスタパームオレンジHGL、パリオゲンオレンジL2640、
シコファストオレンジ2953、イルガジンオレンジ3GL、クロモプタルオレ
ンジGP、ホスタパームオレンジGR、PVカーミンHF4C、ノバパームレッ
ドF3RK70、モノライトレッドBR、イルガジンDPPルビンTR、イルガ
ジンDPPスカーレットBK、RT−390−Dスカーレット、RT−280D
レッド、フォースブライトレッドJSM、ノバパームレッドHF4B、ノバパー
ムレッドHF3S、ノバパームRD HF2B、ビナモンレッド3BFW、クロ
モプタルレッドG、ビナモンスカーレット3Y、パリオゲンレッドL3585、
ノバパームレッドBL、パリオゲンレッド3880HD、ホスタパームレッドP
2GL、ホスタパームレッドP3GL、ホスタパームレッドE5B02、シコフ
ァストレッドL3550、サンファストマゼンタ22、マゼンタRT−243−
D、マゼンタRT355−D、レッドB RT−195−D、シンクアシアマゼ
ンタRT−358−D、モノライトバイオレットR、ミクロゾルバイオレットR
、クロモプザルバイオレットB、オラセットピンクRF、ファナルピンクD48
30、イルガライトイエロー2GP、イルガライトイエローWGP、PVファス
トイエローHG、PVファストイエローHR3、ホスタパームイエローH6G、
PVファストイエロー、パリオトールイエローD1155、パリオトールイエロ
ーD0960、ノバパームイエロー4G及びイルガジンイエロー3Rがある。
【0015】 着色剤の混合物も用いうる。そのなかには染料どうしの混合物、顔料どうしの
混合物、1以上の染料と1以上の顔料の混合物も含まれる。
【0016】 本発明の1の好ましい態様では、着色剤はヘキサクロモ系で最も広範囲の色彩
と色調をもたらすように選ばれる。
【0017】 用いる着色剤の量は用いる着色剤の種類及びそのインクからの印刷に必要な色
の強さに依存するが通常はインク組成物の2〜20重量%、好ましくは4〜15
重量%である。
【0018】 従来本質的に非水性の希釈剤に着色剤を分散させた系の安定化に用いられてい
る分散剤系はそれらを含有するインクが望ましくない臭気をもつ傾向があるので
本発明のインクに用いるには適していない傾向がある。しかし、本発明によれば
、長鎖脂肪族基とα,β−ジカルボン酸基をもつ少なくとも1の化合物を分散剤
として用いることによって、この問題を解決できることを見出した。ここで長鎖
脂肪族基とは鎖中に少なくとも36の炭素原子をもつアルキル基又はアルケニル
基を意味する。アルケニル基は1又は2以上の不飽和炭素−炭素基を含有しうる
。この基は、たとえばポリイソブテン、ポリブタジエン又はエチレン/プロピレ
ンコポリマー等のオレフィン又はオレフィン混合物のポリマー又はオリゴマーか
らなっていてよい。好ましい鎖長はポリオレフィンの性質に依存するポリイソブ
テンの場合好ましい分子量は700〜5000の範囲である。エチレン/プロピ
レンコポリマーの場合はより大きい分子量が好ましい。
【0019】 α,β−ジカルボン酸部分とは遊離のα,β−ジカルボン酸及び、その誘導体
、たとえばモノ又はジエステル、モノ又はジアミド、無水物又はイミドをいう。
1の好ましい態様では、この部分(即ち基)は、たとえばジカルボン酸無水物又
はイミド、たとえばコハク酸無水物、コハク酸イミドのように、環状である。こ
の部分は長鎖脂肪族基に直接結合していてもまた中間の原子又は基を介して結合
していてもよい。これらの部分をもつ化合物は、たとえばα,β−エチレン性不
飽和ジカルボン酸又はその誘導体、たとえば無水マレイン酸、を所望の鎖長をも
つオレフィンのホモ又はコポリマーにグラフトすることによってつくることがで
きる。
【0020】 1の好ましい態様では、この化合物は、ポリアルケニルコハク酸イミド等の長
鎖アルキル又はアルケニルイミドから選ばれる。これらの化合物はたとえばα,
β−エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物、典型的には無水マレイン酸、をポリ
オレフィン、たとえばポリイソブチレン又はエチレン/プロピレンコポリマーに
グラフトし、生成物をモノ又はポリアミンと反応させてN−置換コハク酸イミド
を生成させることによって得ることができる。少なくとも1のアミノ窒素含有化
合物が特に好ましいことが判明した。好ましい化合物の具体例としては、Che
vlonから商品名OLOA、たとえばOLOA 1200、として市販されて
いるもの、Shellから商品名SPA、たとえばSPA 220TP、SPA
230TP及びSPA 285として市販されているもの、Lubrizol
からコード番号2153及び2155として市販されているもの、及びExxo
nから商標名Paranox、たとえばParanox 105、として市販さ
れているものがある。
【0021】 アミノ基をもつ化合物は臭気をもちまた一般に多くの人にとって望ましくない
とされる臭気を示す傾向があることが知られていながら、分散剤としてこれらの
化合物を用いた本発明のインクは意外にも実質上無臭であることが判った。
【0022】 別の好ましい態様におけるα,β−ジカルボン酸部分はたとえばコハク酸エス
テル等のエステルである。好ましいエステルはエチレングリコール及びプロピレ
ングリコール等の2価のアルコールやペンタエリスリトール等の3価以上のアル
コールを包含する多価アルコールである。好ましいエステルの具体例はShel
lから市販されているSPA 210である。
【0023】 更に別の好ましい態様におけるα,β−ジカルボン酸部分は、たとえばポリイ
ソブテン、無水コハク酸におけるような酸無水物である。これらの化合物は、た
とえば無水マレイン酸等のα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸無水物を、た
とえばポリイソブチレン、ポリブタジエン又はエチレン/プロピレンコポリマー
等のポリオレフィンにグラフトすることによって得ることができる。グラフト生
成物はポリオレフィン主鎖に結合した1又は2以上の酸無水物基を有しうる。好
ましい化合物の具体例としてはRevertex Chemicalsから市販
されているLithene N4−5000−3がある。
【0024】 長鎖脂肪族基と少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分とをもつ1以上の化
合物が分散剤として用いられる。1の好ましい態様では、多くの黒及びシアン顔
料の場合のように、着色剤が塩基性反応性基をもつ化合物を含むことが好ましく
、また分散剤が少なくとも1のイミド基と少なくとも1の酸無水物基をもつこと
がインク組成物の安定性を高めることから好ましい。
【0025】 本発明のさらに別の好ましい態様では、少なくとも1の上記分散剤化合物、好
ましくはα,β−ジカルボン酸部分がイミドであるものであって、ホウ素を含有
するものがホウ素がインクの安定性とRMVの1又は両方を改良することから、
好ましい。これらの好ましい具体例はExxonから市販されているParan
ox 106及びRaranox 1273がある。ホウ素含有物質の使用は、
着色剤が、多くの黒及びシアン顔料にみられるように、塩基性反応性基をもつ場
合特に有効である。
【0026】 上記した分散剤のなかでも用いる着色剤との組合せによってその効果に差が出
ることが判った。希釈剤の組成の変更も、安定性等のインクの1以上の性質に影
響する。それ故分散剤の性状及び/又は濃度の調節が必要となりうる。
【0027】 必要な分散剤の量は用いる分散剤と着色剤に依存する。しかし前記したPug
h等の文献からの予測と異なり、着色剤重量基準で20%以下の分散剤では本発
明の組成物を安定化するのは困難ないし不可能である。好ましくは着色剤の重量
基準で20〜150%、より好ましくは40〜100%用いられる。
【0028】 本発明のインク組成物の安定性は多くの場合着色剤の性能に依存しまた安定性
もこれらの多くの場合さらなる分散剤及び/又は相乗剤の添加によって増加する
。前記のテストで70℃で少なくとも12週間後に粘度上昇が50%以下で且つ
明瞭な相分離が認められない程度に組成物が安定であることが好ましい。
【0029】 希釈剤、分散剤及び着色剤に加えて、インクジェットインク分散組成物に通常
加えられる他の成分、たとえば分散相乗剤、粘度変性剤、も本発明の組成物に含
有させうる。これら分散相乗剤の具体例としてはZeneca Colours
から商標名Solsperseとして市販されているものがある。粘度変性剤の
具体例としてはAmocoから市販されているポリイソブチレンのIndopo
l L−100及びCrodaから市販されているオレイルアルコールのNov
ol等の長鎖アルキルアルコールがある。
【0030】
【実施例】
本発明の実施例を示すが本発明はこれらに限定されるものではない。特に断り
のない限り部は重量基準で示す。これらの例に記載したインクは次のようにして
つくった。分散剤、顔料及び少量の希釈剤から初期分散液をつくり、これにさら
なる希釈剤を加えて所望の顔料濃度に調節する。次の例に記載したインク組成物
はいずれも25℃の粘度が35mPa.s以下、沸点が200℃以上、RMVが
1.0mm.秒-1以上であり、EP−A0277703及びEP−A−0278
590に記載されているタイプの128流路をもつドロップオンデマンド圧電イ
ンクジェットプリントヘッドから容易に射出でき紙表面を変性する必要なしに無
地の紙に良好な色密度の明確な印刷をもたらした。これらのインクからの印刷に
は認知しうる臭気はなかった。
【0031】 例1: 次の組成の黒インクをつくった: モグルL 11部 OLOA 1200 4.4部 リトール 84.6部 OLOAはChevronから市販されている長鎖アルキルコハク酸イミド分
散剤である。 リトールはWitcoから市販されている医薬級の白油である。この組成物は
70℃で少なくとも12週間後も、安定であり、RMVは9であった。
【0032】 例2−4: 次の組成の3つのインクをつくった:
【0033】
【表1】
【0034】 エスチゾル312は英国バーネットのHaltermann社から市販されて
いる飽和ココナッツ脂肪酸エステル混合物である。 3つのインク組成物はいずれも70℃で少なくとも6週間後も安定であった。
【0035】 例5: 次の組成をもつインクをつくった(重量部で示す): リーガルブラック250R 11 OLOA 1200 2.2 リゼンN4−5000−3.5Na 0.5 リトール 86.3 リーガルブラック250RはCabot Corp.から市販されている塩基
反応性基をもつカーボンブラックである。リゼンN4−5000−3.5Naは
Revertex Chemicalsから市販されている液状ポリブタジエン
−グラフト−無水マレイン酸である。生成物は70℃で6週間後も安定であった
【0036】 例6: 次の組成をもつインクをつくった(重量部で示す): イルガライトブルーGLVO 5 ソルスパース5000 0.5 OLOA 1200 2.9 リゼンN4−5000−3.5MA 0.8 リトール 90.8 ソルスパース5000はZeneca Coloursから市販されている置
換アンモニウムフタロシアニンタイプの分散相乗剤である。 このインクは70℃で6週間後も粘度の大きな変化はなかった。リゼンの量を
2倍の1.6部にした時にはリゼンを0.8部用いたときの改良をしのぐ大きな
改良は認められなかった。
【0037】 例7: 次の組成をもつインクをつくった: リーガル250R 11 イルガライトブルーGLVO Paranox 106 11 リトール 78 Paranox 106はExxonから市販されているホウ素化した長鎖ア
ルキル又はアルケニルコハク酸イミドである。このインクの性状は次のとおりで
ある: RMV >4 70℃で少なくとも12週間安定
【0038】 例8: 次の組成をもつインクをつくった: モグルL 11部 SAP 210 5.5部 クレアロール 28.5部 リトール 55部 SAP 210はShellから市販されている。クレアロールはWitco
から市販されている白油である。この組成物は25℃で約11の粘度をもち、7
0℃で少なくとも6週間安定であった。
【0039】 例9−38: 本発明のインクジェットプリンターインクのさらなる例として次の組成物をつ
くった。 略号は次のとおりである: 分散剤: A = OLOA 1200 B = リゼンN45000−3.5MA C = ルブリゾール2153 D = ルブリゾール2155 E = SAP 210 F = SAP 285 G = パラノックス106 H = パラノックス1273 J = パラノックス105 分散相乗剤: K = ソルスパース5000 L = ソルスパース22000 M = OLOA 219
【0040】
【表2】
【0041】
【表3】
【0042】
【表4】
【0043】
【表5】
【0044】
【表6】
【0045】
【表7】
【0046】 パラノックス106はExxonから市販されているホウ素化したポリイソブ
チレンコハク酸イミドである。 パラノックス105及びパラノックス1273はExxonから市販されてい
るポリイソブチレンコハク酸イミド分散剤である。 ルブリゾール2153及びルブリゾール2155はLubrizolから市販
されているポリイソブチレンコハク酸イミド分散剤である。
【0047】 SAP 210はShellから市販されている多価アルコールの長鎖脂肪族
−置換コハク酸エステルである。 SAP 285はShellから市販されている塩素化ポリイソブチレンビス
コハク酸イミド分散剤である。 ソルスパース5000及びソルスパース22000はZeneca Colo
ursから市販されている分散相乗剤である。
【0048】 ウラバーFNSはオランダのDSMから市販されているアルキル置換ノボラッ
クである。 ノボルはCrodaから市販されているオレイルアルコールである。 インドポールL−100はAmocoから市販されているポリイソブチレン粘
度変性剤である。
【0049】 例39: 次の組成をもつ本発明のインクをつくった: フォースブライトレッドJSM 5部 パラノックス106 1.25部 リトール 93.75部 パラノックス106の濃度を0.74部にへらしまたリトールの濃度を94.
26部に増やして実験を繰返したところ安定な分散液をうることはできなかった
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (81)指定国 EP(AT,BE,CH,CY, DE,DK,ES,FI,FR,GB,GR,IE,I T,LU,MC,NL,PT,SE),OA(BF,BJ ,CF,CG,CI,CM,GA,GN,GW,ML, MR,NE,SN,TD,TG),AP(GH,GM,K E,LS,MW,SD,SZ,UG,ZW),EA(AM ,AZ,BY,KG,KZ,MD,RU,TJ,TM) ,AL,AM,AT,AU,AZ,BA,BB,BG, BR,BY,CA,CH,CN,CU,CZ,DE,D K,EE,ES,FI,GB,GD,GE,GH,GM ,HR,HU,ID,IL,IN,IS,JP,KE, KG,KP,KR,KZ,LC,LK,LR,LS,L T,LU,LV,MD,MG,MK,MN,MW,MX ,NO,NZ,PL,PT,RO,RU,SD,SE, SG,SI,SK,SL,TJ,TM,TR,TT,U A,UG,US,UZ,VN,YU,ZW (72)発明者 タタム,ジョン フイリップ イギリス国ケンブリッジシャー シービー 7 5アールワイ イスレハム ミル ス トリート 5 Fターム(参考) 4J039 AB06 AD17 BA04 BC01 BC02 BC07 BC20 BE01 BE12 BE22 CA07 EA15 EA16 EA17 EA19 EA20 EA21 EA44 GA24

Claims (21)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 希釈剤に粒状着色料と着色剤用分散剤を含有する分散液から
    なり、該希釈剤の50容量%以上が白油からなり、少なくとも1の分散剤が長鎖
    脂肪族基と少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分とをもつ少なくとも1の化
    合物からなり、且つ該少なくとも1の分散剤が着色剤の少なくとも20重量%の
    量で存在することを特徴とするインクジェットプリンターインク。
  2. 【請求項2】 該化合物がα,β−エチレン性不飽和ジカルボン酸又はその
    誘導体をオレフィンポリマー又はコポリマーにグラフトする工程をもつ方法でつ
    くられる請求項1のインクジェットプリンターインク。
  3. 【請求項3】 該オレフィンがポリブタジエン、ポリイソブタン又はエチレ
    ン/プロピレンコポリマーである請求項1のインクジェットプリンターインク。
  4. 【請求項4】 該α,β−ジカルボン酸部分が環状である請求項1〜3のい
    ずれか1項のインクジェットプリンターインク。
  5. 【請求項5】 該環状部分が酸無水物基及びイミド基から選ばれる請求項4
    のインクジェットプリンターインク。
  6. 【請求項6】 該化合物がポリブタジエン−無水マレイン酸グラフト物で
    ある請求項5のインクジェットプリンターインク。
  7. 【請求項7】 該化合物がポリアルケニルコハク酸イミドである請求項5の
    インクジェットプリンターインク。
  8. 【請求項8】 該化合物がポリイソブチレン−無水マレイン酸グラフト物を
    アミンと反応させて得られるN−置換コハク酸イミドである請求項7のインクジ
    ェットプリンターインク。
  9. 【請求項9】 該N−置換コハク酸イミドが少なくとも1のアミノ窒素原子
    をもつ請求項8のインクジェットプリンターインク。
  10. 【請求項10】 該化合物がホウ素を含有する請求項7〜9のいずれか1項
    のインクジェットプリンターインク。
  11. 【請求項11】 該分散剤が、少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分が
    酸無水物基である少なくとも1の化合物及び少なくとも1のα,β−ジカルボン
    酸部分が(N−置換イミド基でもよい)イミド基である少なくとも1の化合物か
    らなる請求項1〜10のいずれか1項のインクジェットプリンターインク。
  12. 【請求項12】 少なくとも1の酸無水物基を含有する化合物が着色剤の5
    0重量%以下の量で存在する請求項11のインクジェットプリンターインク。
  13. 【請求項13】 着色剤が塩基性の反応基をもつ請求項11又は12のイン
    クジェットプリンターインク。
  14. 【請求項14】 着色剤が黒顔料及びシアン顔料から選ばれる請求項13の
    インクジェットプリンターインク。
  15. 【請求項15】 少なくとも1のα,β−ジカルボン酸部分がエステルであ
    る請求項1〜4のいずれか1項のインクジェットプリンターインク。
  16. 【請求項16】 少なくとも1のα,β−不飽和ジカルボン酸部分をもつ化
    合物がポリアルケニルコハク酸エステルである請求項15のインクジェットプリ
    ンターインク。
  17. 【請求項17】 エステルが多価アルコールから誘導される請求項16のイ
    ンクジェットプリンターインク。
  18. 【請求項18】 多価アルコールがペンタエリスリトールである請求項17
    のインクジェットプリンターインク。
  19. 【請求項19】 分散剤を形成する化合物が着色剤の20〜150重量%存
    在する請求項1〜18のいずれか1項のインクジェットプリンターインク。
  20. 【請求項20】 希釈剤が少なくとも1の極性有機化合物をもつ請求項1〜
    19のいずれか1項のインクジェットプリンターインク。
  21. 【請求項21】 希釈剤が脂肪酸エステル及び長鎖アルコールから選ばれる
    少なくとも1の化合物を有する請求項20のインクジェットプリンターインク。
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