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JP2002338645A - 活性エネルギー線硬化性組成物 - Google Patents

活性エネルギー線硬化性組成物

Info

Publication number
JP2002338645A
JP2002338645A JP2001143127A JP2001143127A JP2002338645A JP 2002338645 A JP2002338645 A JP 2002338645A JP 2001143127 A JP2001143127 A JP 2001143127A JP 2001143127 A JP2001143127 A JP 2001143127A JP 2002338645 A JP2002338645 A JP 2002338645A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
meth
energy ray
active energy
sodium
acrylate
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001143127A
Other languages
English (en)
Inventor
Seiji Nurishi
誠司 塗師
Hiroshi Fukushima
洋 福島
Juichi Fujimoto
寿一 藤本
Kaoru Terasawa
薫 寺澤
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Original Assignee
Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Mitsubishi Rayon Co Ltd filed Critical Mitsubishi Rayon Co Ltd
Priority to JP2001143127A priority Critical patent/JP2002338645A/ja
Publication of JP2002338645A publication Critical patent/JP2002338645A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 低粘度、低収縮性で速硬化性に優れた活性エ
ネルギー線硬化性組成物を提供する。 【解決手段】 分子内に1個のラジカル重合可能なエチ
レン性不飽和基を有する化合物(a1)と、分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)とを、(a1):(a2)=55:4
5〜95:5(質量比)でラジカル重合した架橋微粒子
(A)5〜50質量%、およびナトリウム元素濃度が
0.8〜100ppmであるラジカル重合性化合物
(B)95〜50質量%を含む活性エネルギー線硬化性
組成物。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、反応性架橋微粒子
を含む活性エネルギー線硬化性組成物に関し、さらに詳
しくは、従来の活性エネルギー線硬化性組成物では成し
得なかった、低粘度、低収縮性、速硬化性を同時に満足
できる活性エネルギー線硬化性組成物に関する。
【0002】
【従来の技術】ラジカル重合型の活性エネルギー線硬化
性組成物は、紫外線、電子線、可視光線等の活性エネル
ギー線の照射により速やかに硬化し、耐擦傷性、耐薬品
性等に優れた被膜を与えるので、各種表面加工分野に利
用されている。しかしながら、一般的な活性エネルギー
線硬化性組成物は、粘度が比較的高いので、有機溶剤や
希釈モノマーを添加することにより低粘度化し、塗工を
容易にする必要があった。この場合、VOC(揮発性有
機化合物)による環境負荷の増大や、希釈モノマーによ
る皮膚かぶれに対する対策が必要になり、また硬化速度
の低下等の問題が起きることがある。
【0003】また、活性エネルギー線硬化性組成物は、
硬化時の体積収縮が大きいので、収縮率を下げる方法と
して、分子量の大きいオリゴマーやポリマーを添加する
手法が用いられている。しかしながら、この手法では、
組成物の粘度が増大して塗工作業性が不良になったり、
ラジカル重合性官能基の数が低下することによる硬化性
低下を免れることができなった。
【0004】さらに、活性エネルギー線硬化性組成物の
硬化速度を高めるためには、多官能モノマーを使用する
必要がある。しかしながら、多官能モノマーを用いると
必然的に硬化収縮率が上がってしまう。
【0005】これら低粘度、低収縮性、速硬化性という
3つの相反する性能を満足させるために、従来より、例
えば、樹脂を発泡させる方法、特開平7−228644
号公報に記載されているような固体微粒子が添加された
組成物、特許第2703125号公報、特公平6−25
210号公報などに記載されているような反応性マイク
ロゲルが添加された組成物等が提案されている。
【0006】しかしながら、樹脂を発泡させる方法で
は、塗膜が外観不良になる場合がある等の問題があっ
た。また、固体微粒子が添加された組成物を塗料として
利用した場合も、塗膜が外観不良になる場合がある等の
問題があった。
【0007】反応性マイクロゲルが添加された組成物
は、刷版用レジスト組成物として使用するに適してい
る。しかしながら、本発明者らの知見によれば、この反
応性マイクロゲルと他のラジカル重合性単量体とを混合
し、無溶剤型塗料として用いようとしても、あまりにも
マイクロゲルの架橋密度が小さ過ぎるため、ラジカル重
合性単量体がマイクロゲル内部に浸透し、マイクロゲル
が膨潤してしまう。このことによって、塗料が増粘して
しまうため、塗料の低粘度化を達成できなかった。
【0008】
【発明が解決しようとする課題】このように、従来の活
性エネルギー線硬化性組成物では、優れた低粘度、低収
縮性、速硬化性の3つの性能を同時に達成することがで
きなかった。また、熱硬化塗膜や熱硬化成型体を製造す
る際にも、低粘度かつ低収縮性の両立という点を十分に
満足することはできなかった。本発明はこれら特性を同
時に満足する活性エネルギー線硬化性組成物を提供しよ
うとするものである。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明者らは、上記課題
を解決するために鋭意検討した結果、架橋微粒子とナト
リウム元素濃度が0.8〜100ppmであるラジカル
重合性化合物とを併用すれば、従来公知の組成物に比し
て低粘度、低収縮であり、かつ優れた硬化性を示すこと
を見い出し、本発明を完成するに至った。
【0010】すなわち本発明は、分子内に1個のラジカ
ル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a
1)と、分子内に2個以上のラジカル重合可能なエチレ
ン性不飽和基を有する化合物(a2)とを、(a1):
(a2)=55:45〜95:5(質量比)でラジカル
重合した架橋微粒子(A)5〜50質量%、およびナト
リウム元素濃度が0.8〜100ppmであるラジカル
重合性化合物(B)95〜50質量%を含む活性エネル
ギー線硬化性組成物である。
【0011】
【発明の実施の形態】以下、本発明の好適な実施形態に
ついて説明する。なお、本発明において「(メタ)アク
リル酸」は「アクリル酸またはメタクリル酸」を、
「(メタ)アクリロイル基」は「アクリロイル基または
メタクリロイル基」をそれぞれ意味する。
【0012】〔成分(A)〕本発明では、成分(A)と
して架橋微粒子を用いる。この架橋微粒子は、分子内に
1個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する
化合物(a1)と、分子内に2個以上のラジカル重合可
能なエチレン性不飽和基を有する化合物(a2)とを、
(a1):(a2)=55:45〜95:5(質量比)
でラジカル重合することによって得られる微粒子であ
る。
【0013】ここで、架橋微粒子(A)とは、水分を除
去した乾燥状態のものをいう。その粒子構造としては、
単一構造、コア/シェル構造、複層構造等が挙げられ
る。
【0014】架橋微粒子(A)を構成する、分子内に1
個のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化
合物(a1)は、用途や要求性能を考慮して、適宜選択
すればよい。
【0015】この具体例としては、スチレン、α−メチ
ルスチレン、α−クロロスチレン、ビニルトルエン等の
芳香族ビニル系モノマー類;酢酸ビニル、酪酸ビニル等
のビニルエステルモノマー類;エチルビニルエーテル、
フェニルビニルエーテル等のビニルエーテル類;アクリ
ルアミド、N−メチロールアクリルアミド、N−メトキ
シメチルアクリルアミド、N−ブトキシメチルアクリル
アミド、N−t−ブチルアクリルアミド、アクリロイル
モルホリン、メチレンビスアクリルアミド等のアクリル
アミド類;(メタ)アクリル酸、(メタ)アクリル酸メ
チル、(メタ)アクリル酸エチル、(メタ)アクリル酸
プロピル、(メタ)アクリル酸n−ブチル、(メタ)ア
クリル酸i−ブチル、(メタ)アクリル酸t−ブチル、
(メタ)アクリル酸ヘキシル、(メタ)アクリル酸2−
エチルヘキシル、(メタ)アクリル酸ラウリル、(メ
タ)アクリル酸ステアリル、(メタ)アクリル酸テトラ
ヒドロフルフリル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシ
エチル、(メタ)アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、
(メタ)アクリル酸4−ヒドロキシブチル、(メタ)ア
クリル酸グリシジル、(メタ)アクリル酸ジメチルアミ
ノメチル、(メタ)アクリル酸ジエチルアミノメチル、
(メタ)アクリル酸ベンジル、(メタ)アクリル酸シク
ロヘキシル、(メタ)アクリル酸フェノキシエチル、
(メタ)アクリル酸トリシクロデカン、(メタ)アクリ
ル酸ジシクロペンタニル、(メタ)アクリル酸アリル、
(メタ)アクリル酸2−エトキシエチル、(メタ)アク
リル酸イソボルニル、(メタ)アクリル酸ジシクロペン
テニル、(メタ)アクリル酸フェニル、等の(メタ)ア
クリル酸エステル類等が挙げられる。これらは一種を単
独で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0016】架橋微粒子(A)を構成する、分子内に2
個以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有す
る化合物(a2)は、微粒子の架橋構造を形成するため
に用いられる成分である。
【0017】この具体例としては、ジ(メタ)アクリル
酸エチレングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリエチ
レングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,3−ブチレ
ングリコール、ジ(メタ)アクリル酸1,4−ブタンジ
オール、ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオー
ル、ジ(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒ
ドロキシピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)
アクリル酸エステル、ジ(メタ)アクリル酸ポリプロピ
レングリコール、ジ(メタ)アクリル酸ポリテトラメチ
レングリコール、トリメチロールプロパントリ(メタ)
アクリル酸エステル、エトキシレーテッドトリメチロー
ルプロパントリ(メタ)アクリル酸エステル、プロポキ
シレーテッドトリメチロールプロパントリ(メタ)アク
リル酸エステル、グリセリントリ(メタ)アクリル酸エ
ステル、エトキシレーテッドグリセリントリ(メタ)ア
クリル酸エステル、トリス(アクリロイルオキシエチ
ル)イソシアヌレート、ジトリメチロールプロパンテト
ラ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトール
トリ(メタ)アクリル酸エステル、ペンタエリスリトー
ルテトラ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリス
リトールペンタ(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタ
エリスリトールヘキサ(メタ)アクリル酸エステル等の
(メタ)アクリル酸エステル類;多塩基酸(フタル酸、
アジピン酸等)と、多価アルコール(エチレングリコー
ル、ヘキサンジオール、ポリエチレングリコール、ポリ
テトラメチレングリコール等)と、(メタ)アクリル酸
またはその誘導体との反応で得られるポリエステルポリ
(メタ)アクリレート類;グリシジルエーテル化合物
(ビスフェノールAジグリシジルエーテル、エチレング
リコールジグリシジルエーテル等)に(メタ)アクリル
酸またはその誘導体を反応させたエポキシポリ(メタ)
アクリレート類;イソシアネート化合物(ヘキサメチレ
ンジイソシアネート、イソホロンジイソシアネート、ト
リレンジイソシアネート、キシリレンジイソシアネー
ト、ジフェニルメタンジイソシアネート、水添ジフェニ
ルメタンジイソシアネート等)に、水酸基を持つ(メ
タ)アクリレート(2−ヒドロキシエチル(メタ)アク
リレート、2−ヒドロキシプロピル(メタ)アクリレー
ト、4−ヒドロキシブチル(メタ)アクリレート等)を
反応させたウレタンポリ(メタ)アクリレート類;アジ
ピン酸ジビニル、ジビニルベンゼン、ジビニルスルホ
ン、トリエチレングリコールジビニルエーテル、1,4
−シクロヘキサンジメタノールジビニルエーテル等のビ
ニル化合物;フタル酸ジアリル、イソフタル酸ジアリ
ル、マレイン酸ジアリル等の(メタ)アリル化合物が挙
げられる。これらは一種を単独で、または二種以上を組
み合わせて用いてもよい。
【0018】上記した中でも化合物(a1)として特に
好ましいのは、スチレン、(メタ)アクリル酸、(メ
タ)アクリル酸メチル、(メタ)アクリル酸エチル、
(メタ)アクリル酸プロピル、(メタ)アクリル酸n−
ブチル、(メタ)アクリル酸i−ブチル、(メタ)アク
リル酸t−ブチルである。
【0019】化合物(a2)として特に好ましいのは、
ジ(メタ)アクリル酸1,6−ヘキサンジオール、ジ
(メタ)アクリル酸ネオペンチルグリコール、ヒドロキ
シピバリン酸ネオペンチルグリコールジ(メタ)アクリ
ル酸エステル、ペンタエリスリトールトリ(メタ)アク
リル酸エステル、ペンタエリスリトールテトラ(メタ)
アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトールペンタ
(メタ)アクリル酸エステル、ジペンタエリスリトール
ヘキサ(メタ)アクリル酸エステルである。
【0020】本発明において、架橋微粒子(A)を構成
する、分子内に1個のラジカル重合可能なエチレン性不
飽和基を有する化合物(a1)と分子内に2個以上のラ
ジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する化合物
(a2)の構成比率((a1):(a2))は、質量比
で55:45〜95:5が好ましく、65:35〜9
3:7がさらに好ましい。
【0021】この構成比率において、化合物(a1)が
95質量%を超える場合、つまり化合物(a2)が5質
量%より少ない場合には、得られる架橋微粒子の架橋密
度が低くなり、これを化合物(B)に分散させると、該
微粒子内部に化合物(B)が浸透し、極度に組成物が増
粘する傾向にある。また、化合物(a1)が55質量%
より少ない場合、つまり化合物(a2)が45質量%を
超える場合には、重合時にゲル化を起こす傾向にある。
【0022】架橋微粒子(A)は、従来より知られる乳
化重合法、懸濁重合法、懸濁乳化重合法等のラジカル重
合法により得られるが、該架橋微粒子が活性エネルギー
線硬化性組成物に容易に分散する粒径を得るためには乳
化重合法で得るのがより好ましい。
【0023】乳化重合法は特に限定されず、乳化重合法
としては、例えば、一括混合重合法、モノマー滴下法、
プレエマルション法、シード重合法、多段階(コアシェ
ル)重合法等が挙げられる。
【0024】乳化重合法の場合には、ドデシルベンゼン
スルホン酸ナトリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナト
リウム、ポリオキシエチレンアルキルプロペニルフェニ
ルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩等のアニオン系
乳化剤、ラウリルトリメチルアンモニウムクロライド、
ステアリルトリメチルアンモニウムクロライド等のカチ
オン系乳化剤、ポリオキシエチレンラウリルエーテル、
ポリオキシエチレンステアリルエーテル等のノニオン系
乳化剤等の乳化剤を適宜選択して使用してもよい。
【0025】これらの乳化剤を使用する場合には、乳化
重合時の反応系(水等の溶媒、単量体、乳化剤等)の合
計量100質量%に対して0.1〜8質量%の範囲で使
用することが好ましい。
【0026】本発明において、乳化剤を使用して乳化重
合で架橋微粒子(A)を得る場合には、例えば、重合性
単量体(化合物(a1)および化合物(a2)の合計)
100質量部に対して、純水100〜300質量部、乳
化剤1〜10質量部の比率で用いればよい。
【0027】架橋微粒子(A)の数平均一次粒子径は特
に限定されるものではないが、数平均一次粒子径が10
〜1000nmの範囲内にあることが好ましい。
【0028】架橋微粒子(A)の数平均一次粒子径を1
0〜1000nmの範囲とした場合に、得られる活性エ
ネルギー線硬化性組成物の粘度が低く抑えられ、これを
硬化して得た塗膜の外観は優れる傾向にある。
【0029】乳化重合等により得られた架橋微粒子
(A)は、水を除去した乾燥状態とした上で、成分
(B)等の他の成分と混合すればよい。
【0030】この乾燥方法は特に限定されず、例えば、
凝固、洗浄、乾燥により微粉化する方法、スプレー乾燥
(噴霧乾燥)法などが挙げられる。
【0031】このうち、硬化後の塗膜外観が良好となる
点で、スプレー乾燥法が特に好ましい。
【0032】〔成分(B)〕本発明では成分(B)とし
て、ナトリウム元素濃度が0.8〜100ppmの範囲
であるラジカル重合性化合物を用いればよく、ラジカル
重合性化合物の種類は特に限定されるものではない。
【0033】この成分(B)中に含有されるナトリウム
元素濃度(ナトリウム元素換算の質量ベース)は0.8
〜100ppmの範囲であり、好ましくは1〜80pp
mの範囲である。ナトリウム濃度が0.8ppmより低
いと得られる組成物が増粘する傾向にあり、また100
ppmを超えると組成物がチキソ性を帯びる傾向にあ
る。
【0034】なお、本発明でいうナトリウム元素濃度と
は、(B)成分中のナトリウム元素濃度が0.8〜10
0ppmの範囲内となればよく、具体的にはナトリウ
ム成分を含有する化合物を1種で、または二種以上を組
み合わせたもの、ナトリウム成分を含有する化合物
に、別途ナトリウム成分を含有させたもの、ナトリウ
ム成分を含有しないラジカル重合性化合物に、ナトリウ
ム成分を含有させたもの等の形態におけるナトリウム元
素濃度を全て含むものである。
【0035】また、成分(B)中のナトリウム元素濃度
の測定方法は、特に限定されない。例えば、混酸で湿式
分解する、低温灰化装置で灰化しHClに溶解抽出す
る、などの前処理を行った後、原子吸光法、ICP発光
分析法、などの分析法によって、ナトリウム濃度の測定
が可能である。
【0036】本発明において、成分(B)中のナトリウ
ム元素濃度を調整する方法としては、特に限定されず、
例えば、まず、用いるラジカル重合性化合物中に含有さ
れるナトリウム成分をナトリウム元素質量に換算する。
その結果、必要量のナトリウム成分が既に含有されてい
る場合(上記)には、そのまま成分(B)として使用
すればよい。また、ナトリウム成分が不足している場合
(上記または)には、ラジカル重合性化合物中に別
途ナトリウム成分を混合溶解して必要量のナトリウム元
素濃度に調整したものを成分(B)として使用すればよ
い。
【0037】成分(B)中のナトリウム元素濃度の調整
作業の方法としては、特に限定されず、ホモディスパ
ー、ディゾルバー、三本ロール、ボールミル等、公知の
分散機を適宜選択して用いればよい。
【0038】本発明において、ラジカル重合性化合物
(B)の具体例としては、例えば、エチレン性不飽和基
を有する前記化合物(a1)および(a2)の具体例と
して先に列挙した各種の(メタ)アクリロイル基を有す
る化合物を挙げることができる。これらは一種を単独
で、または二種以上を組み合わせて用いてもよい。
【0039】この中でも、室温で液状であるラジカル重
合性化合物(B)が、ナトリウム元素濃度の調整が容易
にできる、活性エネルギー線硬化性組成物の塗工作業性
に優れる、および貯蔵安定性が良好に保たれるという点
から好ましい。
【0040】ここで室温とは10〜35℃のことを指
し、液状とは室温に於ける粘度が100000mPa・
s以下であることを指す。
【0041】また、汎用性の観点からは、トリメチロー
ルプロパントリアクリル酸エステル、ジペンタエルスリ
トールヘキサアクリル酸エステル等が、低粘度であるこ
とから、アクリル酸2−ヒドロキシプロピル、アクリル
酸4−ヒドロキシブチル、ジアクリル酸1,6−ヘキサ
ンジオール、ジアクリル酸トリプロピレングリコール等
が好ましい。
【0042】また、成分(B)中には、特に、分子内に
少なくとも1個の水酸基と(メタ)アクリロイル基とを
有する化合物が少なくとも1質量%以上含まれているこ
とが、反応性架橋微粒子(A)の分散安定性の点でより
好ましい。
【0043】成分(B)中にナトリウム成分を含有させ
る場合、このナトリウム成分の種類は特に限定されな
い。
【0044】本発明に用いるナトリウム成分の具体例と
しては、例えば金属ナトリウム、酢酸ナトリウム、アル
ギン酸ナトリウム、アジ化ナトリウム、ベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、ホウ酸ナトリウム、亜塩素酸ナトリウ
ム、クロロ酢酸ナトリウム、p−クロロベンゼンスルホ
ン酸ナトリウム、塩化ナトリウム、クエン酸ナトリウ
ム、シアン酸ナトリウム、シアン化ナトリウム、N−ド
デカノイルサルコシン酸ナトリウム、ナトリウムエチラ
ート、フッ化ナトリウム、水酸化ナトリウム、ヨウ化ナ
トリウム、マレイン酸ナトリウム、プロピオン酸ナトリ
ウム、硫酸ナトリウム、ドデシルベンゼンスルホン酸ナ
トリウム、ジアルキルスルホコハク酸ナトリウム等が挙
げられる。これらは、一種を単独で、または二種以上を
組み合わせて用いてもよい。
【0045】ナトリウム成分は、ラジカル重合性化合物
中に微量に含まれる水分に溶解する。したがって、用い
るナトリウム成分は、水に対する溶解性が高いものが望
ましい。
【0046】この具体例としては、例えば、硫酸ナトリ
ウム、塩化ナトリウム、炭酸ナトリウム、クエン酸ナト
リウムが好ましい。
【0047】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物に
おいて、成分(A)と成分(B)との構成比率は、活性
エネルギー線硬化性組成物中、成分(A)は5〜50質
量%の範囲、成分(B)は95〜50質量%の範囲であ
る。
【0048】好ましくは、成分(A)は10〜40質量
%の範囲、成分(B)は90〜60質量%の範囲であ
る。
【0049】成分(A)の構成比率が50質量%を超え
ると、得られる組成物の粘度が高くなる傾向にある。ま
た、成分(A)の構成比率が5質量%より少ないと、得
られる組成物の硬化性が低下するだけでなく、硬化収縮
率が大きくなる傾向にある。
【0050】本発明の組成物は、活性エネルギー線を照
射することにより、硬化させることができる。
【0051】そこで、本発明の組成物には、活性エネル
ギー線感応性ラジカル重合開始剤(以下、光重合開始剤
という)を、適宜添加してもよい。
【0052】なお、本発明でいう活性エネルギー線と
は、電子線、紫外線、可視光線等、特に限定されるもの
ではなく、公知の活性エネルギー線を含むものである。
【0053】例えば、本発明の組成物を硬化させる場合
に、活性エネルギー線として電子線を使用する場合に
は、光重合開始剤を使用しなくても硬化させることがで
きる。
【0054】しかしながら、本発明の組成物を電子線以
外の活性エネルギー線により硬化させる場合には、本発
明の組成物に成分(C)として光重合開始剤を添加する
ことが好ましい。
【0055】光重合開始剤の具体例としては、例えば、
ベンゾフェノン、4,4−ビス(ジエチルアミノ)ベン
ゾフェノン、t−ブチルアントラキノン、2−エチルア
ントラキノン、2,4−ジエチルチオキサントン、イソ
プロピルチオキサントン、2,4−ジクロロチオキサン
トン等のチオキサントン類;ジエトキシアセトフェノ
ン、2−ヒドロキシ−2−メチル−1−フェニルプロパ
ン−1−オン、ベンジルジメチルケタール、1−ヒドロ
キシシクロヘキシル−フェニルケトン、2−メチル−2
−モルホリノ(4−チオメチルフェニル)プロパン−1
−オン、2−ベンジル−2−ジメチルアミノ−1−(4
−モルホリノフェニル)−ブタノン等のアセトフェノン
類;ベンゾインメチルエーテル、ベンゾインエチルエー
テル、ベンゾインイソプロピルエーテル、ベンゾインイ
ソブチルエーテル等のベンゾインエーテル類;2,4,
6−トリメチルベンゾイルジフェニルホスフィンオキサ
イド、ビス(2,6−ジメトキシベンゾイル)−2,
4,4−トリメチルペンチルホスフィンオキサイド、ビ
ス(2,4,6−トリメチルベンゾイル)−フェニルホ
スフィンオキサイド等のアシルホスフィンオキサイド
類;メチルベンゾイルホルメート;1,7−ビスアクリ
ジニルヘプタン;9−フェニルアクリジン等が挙げられ
る。これらは一種を単独で、または二種以上を組み合わ
せて用いてもよい。
【0056】本発明において光重合開始剤を使用する場
合、その添加量は、成分(A)および成分(B)の合計
100質量部に対して、0.01〜20質量部の範囲が
好ましく、0.1〜10質量部の範囲が特に好ましい。
【0057】光重合開始剤の添加量が前記範囲にある
と、活性エネルギー線硬化性、深部硬化性、実質的な生
産性に優れかつ硬化後の塗膜の低臭気性にも優れるとい
う利点がある。
【0058】〔他の成分〕さらに、本発明の活性エネル
ギー線硬化性組成物には、必要に応じて、4−ジメチル
アミノ安息香酸メチル、4−ジメチルアミノ安息香酸エ
チル、4−ジメチルアミノ安息香酸アミル、4−ジメチ
ルアミノアセトフェノン等の公知の光増感剤を添加する
こともできる。その他、必要に応じて、離型剤、滑剤、
可塑剤、酸化防止剤、紫外線吸収剤、難燃剤、難燃助
剤、重合禁止剤、充填剤、有機溶剤、顔料、染料、シラ
ンカップリング剤等、公知の添加剤を添加することもで
きる。
【0059】これら添加剤の含有量については特に限定
されるものではなく、本発明の組成物の効果を損なわな
い範囲で用いることができる。
【0060】〔他の特性〕本発明は、前記した成分
(B)の選択およびその含有量と、成分(B)中のナト
リウム元素濃度を適宜調整すれば、成分(A)を含む組
成物の粘度を、容易に所望する粘度に調整することがで
きるものである。
【0061】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物の
粘度は、特に限定されるものではないが、塗工作業性の
点から、25℃におけるE型粘度で10000mPa・
s以下とすることが好ましく、5000mPa・s以下
とすることががより好ましい。
【0062】また、本発明の活性エネルギー線硬化性組
成物の硬化収縮率は、成分(A)の構成成分および含有
量を適宜調整すれば、調整することができる。
【0063】硬化収縮率は、基材への密着性、基材の反
りを防ぐという点から、13%以下であることが好まし
く、11%以下であることがより好ましい。
【0064】〔製法〕本発明の活性エネルギー線硬化性
組成物を製造するには、各成分を適宜混合すればよく、
本発明による特段の制限はないが、塗工作業性に優れた
組成物とするには均一な分散体であることが望ましいの
で、各成分を混合して分散機で混合・分散させることが
好ましい。
【0065】例えば、成分(A)、成分(B)、および
必要に応じて成分(C)、ナトリウム成分、光増感剤や
離型剤等を混合して、ホモディスパー、ディゾルバー、
三本ロール、ボールミル等、任意の分散機を用いて分散
させることができる。あるいは成分(A)を成分(B)
に混合・分散した後、さらに他の成分を混合・分散させ
るというように、段階的に製造することもできる。
【0066】本発明の活性エネルギー線硬化性組成物
は、木工用ハードコーティング材、紙用コーティング
材、成形品、接着剤、塗料、インキ、レジスト、光造形
材など各種用途に使用可能である。
【0067】
【実施例】以下、実施例により本発明をさらに詳細に説
明する。なお、以下の記載において、「部」は特記の無
い限り「質量部」を意味する。
【0068】<実施例1> [原料プレエマルションの調製]成分(a1)としてメ
チルメタクリレート50部およびn−ブチルメタクリレ
ート30部、成分(a2)としてペンタエリスリトール
トリアクリレート15部およびジビニルベンゼン5部、
過酸化物開始剤(日本油脂(株)製、商品名パーブチル
H)0.3部、ポリオキシエチレンアルキルプロペニル
フェニルエーテル硫酸エステルアンモニウム塩(旭電化
(株)製、商品名アデカリヤソープSE−10N)5
部、純水40部を混合し、攪拌を続けることにより、プ
レエマルションを得た。
【0069】[架橋微粒子(A−I)の調製]2Lの4
つ口フラスコに、純水145部、ロンガリット0.06
部、エチレンジアミン四酢酸二ナトリウム0.001
部、硫酸第一鉄七水和物0.0005部を入れ、いかり
型攪拌棒により150rpmで攪拌した。窒素ガス通気
により系内を窒素ガスで置換した後、昇温を開始し、内
温が60℃に達したところで、プレエマルションの滴下
を開始し、30分かけて40部滴下し、さらに30分間
内温60℃で攪拌を続けた。その後、プレエマルション
の残り120部を2時間かけて全量滴下し終えた。内温
を60℃に維持したまま攪拌を2時間続けたところで冷
却し、乳白色のエマルションを得た。得られたエマルシ
ョンの一部をサンプリングし、大塚電子(株)製ダイナ
ミック光散乱光度計DLS−600を用い、一次粒子の
25℃における平均粒径R1を測定したところ、20
8.6nmであった。
【0070】得られたエマルションについて、大川原化
工機(株)製L−8型スプレードライヤーを用い、チャ
ンバー入口温度120℃、チャンバー出口温度60℃、
アトマイザ回転数25000rpmの条件で噴霧乾燥を
行った。得られた架橋微粒子(A−I)にはブロッキン
グ物は認められず、高い流動性を示した。
【0071】[架橋微粒子(A−II)〜(A−IV)の調
製]表1に記載した組成とする以外は、前記架橋微粒子
(A−I)の調製と同様にして、架橋微粒子(A−II)
〜(A−IV)を得た。
【0072】[成分(B)のナトリウム元素濃度の調
整]トリプロピレングリコールジアクリレート(I)
(ICP発光分光分析法によるナトリウム元素濃度は
0.2ppm)100質量部に無水硫酸ナトリウム0.
03質量部をホモディスパーを用いて4000rpmで
15分間攪拌しナトリウム濃度100.2ppmのトリ
プロピレングリコールジアクリレート(II)を得た。ト
リプロピレングリコールジアクリレート(I)を64.
35質量部、トリプロピレングリコールジアクリレート
(II)を0.65質量部をホモディスパーを用いて40
00rpmで5分間攪拌し、ナトリウム濃度1.2pp
mのトリプロピレングリコールジアクリレートを調整し
た。
【0073】(ナトリウム元素濃度の測定方法)成分約
75mgを石英フラスコに採り、PROLABO製mi
crodigest300を用い、硫酸、硝酸、過酸化
水素によりマイクロ波湿式分解を行った。その後、50
ml容量に希釈し、日本ジャーレルアュシュ社製ICA
P−575 MK−IIを用いICP発光分光分析法によ
りナトリウム元素濃度の測定を行った。
【0074】[活性エネルギー線硬化性組成物の調製]
架橋微粒子(A−I)35部、ナトリウム濃度が1.2
ppmであるトリプロピレングリコールジアクリレート
65部、1−ヒドロキシシクロヘキシル−フェニルケト
ン(チバスペシャリティーケミカルズ(株)製、商品名
イルガキュア184)3部を混合し、ホモディスパーを
用いて4000rpmで5分間攪拌し、乳白色の活性エ
ネルギー線硬化性組成物を得た。
【0075】[活性エネルギー線硬化性組成物の評価]
上記活性エネルギー線硬化性組成物について以下の各評
価を行ったところ、表2に示すように、優れた特性を有
することが確認された。
【0076】E型粘度:得られた活性エネルギー線硬化
性組成物の25℃におけるE型粘度を測定し、以下評価
基準に従い評価した。 ○:20〜1000mPa・s ×:1000mPa・s以上 硬化収縮率:得られた活性エネルギー線硬化性組成物の
液比重と硬化物比重の差による硬化収縮率を測定し、以
下評価基準に従い評価した。 ○:12%未満 ×:12%以上 塗膜外観:得られた活性エネルギー線硬化性組成物を、
バーコーター#3にてガラス基板上に塗装し、80W/
cmの高圧水銀灯3本、ランプ高さ10cm、コンベア
速度3m/分の条件で紫外線を照射し、塗膜を完全硬化
させて硬化塗膜の外観を目視で以下の通りに評価した。 ○:透明、平滑な面で良好 ×:白濁、凹凸が残り、使用不可能 指触乾燥性:得られた活性エネルギー線硬化性組成物
を、バーコーター#3にてガラス基板上に塗装し、80
W/cmの高圧水銀灯1本、ランプ高さ10cm、コン
ベア速度16m/分の条件で紫外線を照射し、指触乾燥
性テストにて塗膜表面がタックフリーとなる最低照射回
数を測定し、以下の評価基準に従い評価した。 ○:4回以下 ×:5回以上
【0077】
【表1】 表1中の略号は以下の通りである: MMA:メチルメタクリレート n−BMA:n−ブチルメタクリレート PETA:ペンタエリスリトールトリアクリレート TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート DVB:ジビニルベンゼン
【0078】
【表2】 (注1)A−V:球形シリカゲル(粒径50nm)。 (注2)配合物がチキソ性を示し、E型粘度を測定でき
ず。 (注3)(A)成分の配合量が多く、均一分散できず、
E型粘度を測定できず。 (注4)塗膜に空気が混入し、硬化収縮率は測定でき
ず。
【0079】表2中の略号は以下の通りである。 TPGDA(I):トリプロピレングリコールジアクリ
レート(ナトリウム元素濃度0.2ppm) TPGDA(II):トリプロピレングリコールジアク
リレート(ナトリウム元素濃度100.2ppm) TMPTA:トリメチロールプロパントリアクリレート 4HBA:4−ヒドロキシブチルアクリレート Irg184:光重合開始剤(チバスペシャリティーケ
ミカルズ(株)製、商品名イルガキュア184)。
【0080】<実施例2〜6、比較例1〜7>まず、表
1に記載した組成とする以外は、前記架橋微粒子(A−
I)の調製と同様にして、架橋微粒子(A−II)〜
(A−IV)を得た。さらに表2に示す成分と組成比率
に変更したこと以外は実施例1と同様にして活性エネル
ギー線硬化性組成物を調製した。また、成分(B)のT
MPTA/4HBAの配合比率は、実施例4〜6、およ
び比較例1、4〜7も含めて、全て5/3の比率であ
る。これら活性エネルギー線硬化性組成物について、実
施例1と同様にして評価を行った。その結果を表2に示
す。
【0081】表2に示した通り、実施例1〜6では、E
型粘度、硬化収縮率、指触乾燥性について良好な結果が
示され、低粘度、低収縮、速硬化の3つの性能を同時に
満足する活性エネルギー線硬化性組成物が得られること
を確認できた。
【0082】一方、比較例1では、架橋微粒子を用いて
いないので、硬化収縮率と指触乾燥性が劣っていた。
【0083】比較例2では、活性エネルギー線組成物中
のナトリウム濃度が低いために低粘度化が達成できなか
った。
【0084】比較例3では、(B)成物中のナトリウム
濃度が高いため、配合物はチキソ性を示し、E型粘度は
測定できなかった。また、硬化塗膜は得られたものの、
塗膜中に空気が混入してしまい、硬化収縮率は測定する
ことができなかった。
【0085】比較例4では、架橋微粒子の添加量が少な
いために速硬化性が得られなかった。
【0086】比較例5では、架橋微粒子の添加量が多い
ために粘度が高くなり、塗膜を形成することができなか
った。
【0087】比較例6では、化合物a2を使用せずに架
橋微粒子(A−IV)を製造したため、架橋微粒子の架
橋度が小さくなり極度に組成物が増粘し低粘度化が達成
できなかった。
【0088】比較例7では、架橋微粒子の代わりにシリ
カゲル(A−V)を混合して用いたので、高反応性を達
成する活性エネルギー線硬化性組成物は得られず、また
良好な塗膜外観が得られなかった。
【0089】
【発明の効果】このように、本発明は、架橋微粒子
(A)を含む組成物中に、特定範囲のナトリウム元素濃
度である化合物(B)を含有させることにより、組成物
全体の粘度を低下させることができ、かつ低収縮性、速
硬化性を同時に満足する活性エネルギー線硬化性組成物
を得ることが可能としたものである。
【0090】これにより、従来の活性エネルギー線硬化
性樹脂組成物では達成不可能であった、低粘度、低収
縮、速硬化の3つの性能を同時に満足することが可能と
なった。
【0091】そこで、本発明の組成物は、成形品、接着
剤、塗料、インキ、レジスト、注型、光造形材等、広範
囲の分野で使用可能である。特に、塗工作業性および速
硬化性に優れ、かつ硬化時に低収縮であり基材に反りが
生じないことから、光学材料分野等の精密物品用に好適
である。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) C09D 5/00 C09D 5/00 Z (72)発明者 藤本 寿一 愛知県名古屋市東区砂田橋四町目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 (72)発明者 寺澤 薫 愛知県名古屋市東区砂田橋四町目1番60号 三菱レイヨン株式会社商品開発研究所内 Fターム(参考) 4J002 BC011 BC041 BC071 BC081 BC091 BC111 BE011 BE041 BF011 BF021 BF041 BF051 BG011 BG071 BG131 BJ001 BN111 BQ001 CD201 CF271 CH051 CK021 DA117 DD037 DD057 DD087 DE057 DE197 DF017 DF027 DG047 DK007 EC077 ED088 EE028 EE058 EG027 EG057 EH076 EU018 EU238 EV257 EV308 EW148 FD158 GH01 GJ01 GP03 4J026 AA17 AA21 AA31 AA37 AA38 AA40 AA43 AA45 AA46 AA47 AA48 AA50 AA55 BA28 BA30 DA03 DA04 DA07 DB05 DB36 GA07 GA09 4J038 CC022 CF012 CG032 CG072 CG142 CG172 CH022 CH032 CH052 CH062 CH072 CH082 CH122 CH202 CJ022 CJ082 CJ112 CJ252 CJ272 CJ282 FA081 FA091 FA121 FA141 FA151 FA161 FA201 FA251 FA261 FA281 HA066 HA116 HA246 HA276 JA19 JA31 JA33 JA34 JA45 JA48 JB15 JB18 JB28 JC14 JC18 JC20 JC26 KA03 KA09 KA20 MA02 MA15 NA04 NA11 NA17 NA24 NA26 PA17 PB14 PC06 PC10

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】分子内に1個のラジカル重合可能なエチレ
    ン性不飽和基を有する化合物(a1)と、分子内に2個
    以上のラジカル重合可能なエチレン性不飽和基を有する
    化合物(a2)とを、(a1):(a2)=55:45
    〜95:5(質量比)でラジカル重合した架橋微粒子
    (A)5〜50質量%、およびナトリウム元素濃度が
    0.8〜100ppmであるラジカル重合性化合物
    (B)95〜50質量%を含む活性エネルギー線硬化性
    組成物。
  2. 【請求項2】前記(A)成分と前記(B)成分の合計量
    100質量部に対して、活性エネルギー線感応性ラジカ
    ル重合開始剤(C)を0.01〜20質量部含む、請求
    項1記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
  3. 【請求項3】前記(B)成分が常温で液状である、請求
    項1または2記載の活性エネルギー線硬化性組成物。
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Cited By (2)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
JP2007084782A (ja) * 2005-08-26 2007-04-05 Nippon Shokubai Co Ltd (メタ)アクリル系樹脂組成物及び(メタ)アクリル系硬化物品
JP2012140616A (ja) * 2010-12-30 2012-07-26 Cheil Industries Inc アクリル系微粒子およびこれを含む拡散フィルム

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