JP2002331664A - 液体吐出ヘッド駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置 - Google Patents
液体吐出ヘッド駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置Info
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- Particle Formation And Scattering Control In Inkjet Printers (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】 簡単な構成及び装置でメニスカスの振動を効
果的に抑制する液体吐出ヘッド駆動装置及び駆動方法を
提供する。また、液体吐出時には十分に振動板を撓ませ
ることができ、吐出後は残留振動を早期に減衰させる。 【解決手段】 圧電体薄膜41に印加される電圧が、イ
ンク等の液体を吐出させた圧力室収縮時の電位から、次
の吐出のための駆動前の電位に戻る途中に、電位安定期
(a4、a6)を有するようにする。特にメニスカスの
残留振動中に回路を断続的に遮断することにより、電位
の変化を抑制し、圧電体薄膜41の変形ひいては振動板
30の振動を抑制し、振動板30のコンプライアンスを
小さくすることによって圧力室の固有振動周期Tcを低
下させる。特に圧電体薄膜を用いた液体吐出ヘッドの場
合に大きな効果が得られる。
果的に抑制する液体吐出ヘッド駆動装置及び駆動方法を
提供する。また、液体吐出時には十分に振動板を撓ませ
ることができ、吐出後は残留振動を早期に減衰させる。 【解決手段】 圧電体薄膜41に印加される電圧が、イ
ンク等の液体を吐出させた圧力室収縮時の電位から、次
の吐出のための駆動前の電位に戻る途中に、電位安定期
(a4、a6)を有するようにする。特にメニスカスの
残留振動中に回路を断続的に遮断することにより、電位
の変化を抑制し、圧電体薄膜41の変形ひいては振動板
30の振動を抑制し、振動板30のコンプライアンスを
小さくすることによって圧力室の固有振動周期Tcを低
下させる。特に圧電体薄膜を用いた液体吐出ヘッドの場
合に大きな効果が得られる。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、圧電体素子に印加
する電圧制御によりインク等の液体を吐出する液体吐出
ヘッドの駆動装置に係り、特に、メニスカス振動の減衰
を促進させる駆動装置に関する。また、かかる駆動装置
を備えたプリンタ等の液体吐出装置、及び液体吐出ヘッ
ドの駆動方法に関する。
する電圧制御によりインク等の液体を吐出する液体吐出
ヘッドの駆動装置に係り、特に、メニスカス振動の減衰
を促進させる駆動装置に関する。また、かかる駆動装置
を備えたプリンタ等の液体吐出装置、及び液体吐出ヘッ
ドの駆動方法に関する。
【0002】
【従来の技術】オンデマンド型のインクジェット式記録
ヘッドは、圧電体素子や発熱素子によりインク圧力を発
生させる圧力室と、圧力室にインクを供給するインク室
と、圧力室からのインクを吐出するノズルとを備えてい
る。そして、印字信号に対応する上記素子に駆動信号を
印加して圧力を発生させ、インク滴をノズルから記録媒
体に飛翔させる。特に圧電体素子を用いたンクジェット
式記録ヘッドは、熱を使わないのでインクの劣化が生じ
にくく、目詰まりしにくいなどの長所を有している。
ヘッドは、圧電体素子や発熱素子によりインク圧力を発
生させる圧力室と、圧力室にインクを供給するインク室
と、圧力室からのインクを吐出するノズルとを備えてい
る。そして、印字信号に対応する上記素子に駆動信号を
印加して圧力を発生させ、インク滴をノズルから記録媒
体に飛翔させる。特に圧電体素子を用いたンクジェット
式記録ヘッドは、熱を使わないのでインクの劣化が生じ
にくく、目詰まりしにくいなどの長所を有している。
【0003】ところで、圧力室に圧力を発生させインク
滴が吐出された後には圧力室に圧力変動が残留するた
め、ノズル内のメニスカスは、圧力室に固有の共振周期
に基く振動を伴いながら、ノズル先端に回復していく。
しかし、近年、印字の高精細化、高速化等のため高周波
で駆動させる必要性が生じている。この必要性に応える
ため、上記残留振動が十分おさまらないうちに次の吐出
を開始しようとすると、メニスカスが安定していないた
め、吐出インク量がばらついたり、飛翔方向が変化した
りして、印字品質の低下の原因となる。
滴が吐出された後には圧力室に圧力変動が残留するた
め、ノズル内のメニスカスは、圧力室に固有の共振周期
に基く振動を伴いながら、ノズル先端に回復していく。
しかし、近年、印字の高精細化、高速化等のため高周波
で駆動させる必要性が生じている。この必要性に応える
ため、上記残留振動が十分おさまらないうちに次の吐出
を開始しようとすると、メニスカスが安定していないた
め、吐出インク量がばらついたり、飛翔方向が変化した
りして、印字品質の低下の原因となる。
【0004】特開平9−226106号公報は、図6に
示すように、圧力発生室を膨張させる第1信号を、圧力
発生室のヘルムホルツ共振周波数による周期Tcより短
い期間印加し、圧力発生室の膨張状態を保持する第2信
号をTcの1/2以下にすることを開示している。これ
により、メニスカスの初期振動を小さくしてメニスカス
を早期に減衰させることができる。
示すように、圧力発生室を膨張させる第1信号を、圧力
発生室のヘルムホルツ共振周波数による周期Tcより短
い期間印加し、圧力発生室の膨張状態を保持する第2信
号をTcの1/2以下にすることを開示している。これ
により、メニスカスの初期振動を小さくしてメニスカス
を早期に減衰させることができる。
【0005】また、特開平10−24570号公報は、
図7に示すように、圧力発生室を拡大させる第1のパル
スと、膨張状態にある圧力発生室を収縮させてノズルか
らインク滴を吐出させる第2のパルスと、圧力発生室を
再び拡大させる第3のパルスを出力させる。そして、環
境温度を検出して上記パルスの開始タイミングを制御す
ることにより、メニスカスの振動を減衰させている。
図7に示すように、圧力発生室を拡大させる第1のパル
スと、膨張状態にある圧力発生室を収縮させてノズルか
らインク滴を吐出させる第2のパルスと、圧力発生室を
再び拡大させる第3のパルスを出力させる。そして、環
境温度を検出して上記パルスの開始タイミングを制御す
ることにより、メニスカスの振動を減衰させている。
【0006】また、特開平6−340075号は、圧電
振動子の固有周期とタイミングを合わせて、圧電振動子
の充電又は放電を一時停止することを開示している。こ
れにより、圧電振動子の減衰振動を小さくしている。
振動子の固有周期とタイミングを合わせて、圧電振動子
の充電又は放電を一時停止することを開示している。こ
れにより、圧電振動子の減衰振動を小さくしている。
【0007】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、上記特
開平9−226106号公報は、メニスカスの初期振動
を小さくすることにより減衰時期を早めようとするもの
であり、メニスカスの残留振動を積極的に抑制すること
はできない。
開平9−226106号公報は、メニスカスの初期振動
を小さくすることにより減衰時期を早めようとするもの
であり、メニスカスの残留振動を積極的に抑制すること
はできない。
【0008】また、特開平10−24570号公報で
は、メニスカスの振動タイミングに合わせるために環境
温度の検出結果に基く制御が必要であり、装置が複雑と
ならざるを得ない。
は、メニスカスの振動タイミングに合わせるために環境
温度の検出結果に基く制御が必要であり、装置が複雑と
ならざるを得ない。
【0009】また、メニスカスの振動は主としてインク
の性質(粘性など)に左右されると考えられ、振動板の
性質を改良してもメニスカスの振動改善にあまり寄与し
ないと考えられていた。しかし、圧電体素子が薄膜化さ
れると、振動板の性質(コンプライアンスなど)がメニ
スカスの振動に影響する度合いが高くなってくる。振動
板のコンプライアンスが大きい場合、インク吐出後のメ
ニスカス振動を十分に減衰させることができない。逆に
振動板のコンプライアンスが小さい場合、インク吐出時
には振動板の動きが制限されインクを十分に吐出するこ
とができない。
の性質(粘性など)に左右されると考えられ、振動板の
性質を改良してもメニスカスの振動改善にあまり寄与し
ないと考えられていた。しかし、圧電体素子が薄膜化さ
れると、振動板の性質(コンプライアンスなど)がメニ
スカスの振動に影響する度合いが高くなってくる。振動
板のコンプライアンスが大きい場合、インク吐出後のメ
ニスカス振動を十分に減衰させることができない。逆に
振動板のコンプライアンスが小さい場合、インク吐出時
には振動板の動きが制限されインクを十分に吐出するこ
とができない。
【0010】また、特開平6−340075号公報の実
施例では、振動板の厚さに比べて圧電振動子の厚さが極
めて大きいため、圧電振動子の振動を制御しても振動板
のコンプライアンスがほとんど変化しない。このため、
圧電振動子の共振周波数にタイミングを合わせないと十
分な効果を発揮することができず、そのタイミングの調
整は必ずしも容易ではなかった。
施例では、振動板の厚さに比べて圧電振動子の厚さが極
めて大きいため、圧電振動子の振動を制御しても振動板
のコンプライアンスがほとんど変化しない。このため、
圧電振動子の共振周波数にタイミングを合わせないと十
分な効果を発揮することができず、そのタイミングの調
整は必ずしも容易ではなかった。
【0011】そこで、本発明は、簡単な構成及び装置で
メニスカスの振動を効果的に抑制することのできる液体
吐出ヘッドの駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置を
提供することを目的とする。また、インク吐出時には十
分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残留振動を
早期に減衰させることができる駆動装置及び液体吐出装
置を提供することを目的とする。
メニスカスの振動を効果的に抑制することのできる液体
吐出ヘッドの駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置を
提供することを目的とする。また、インク吐出時には十
分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残留振動を
早期に減衰させることができる駆動装置及び液体吐出装
置を提供することを目的とする。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、圧電体薄膜へ
の電圧の印加によって圧力室を収縮させ液体を吐出させ
る液体吐出ヘッドの駆動装置、駆動方法、及びかかる駆
動装置と液体吐出ヘッドとを備えた液体吐出装置に係
る。そして、前記圧電体薄膜に印加される電圧は、液体
を吐出させた圧力室収縮時の電位から、次の吐出のため
の駆動前の電位に戻る途中に、電位安定期を有する。電
位安定期を設けることによって、圧電体薄膜の変形ひい
ては振動板の振動を抑制する。これによって、圧電体薄
膜及び振動板のコンプライアンスを小さくし、圧力室の
固有振動周期Tcを低下させることができる。これによ
り、簡単な構成及び装置でメニスカスの振動を効果的に
抑制することができる。
の電圧の印加によって圧力室を収縮させ液体を吐出させ
る液体吐出ヘッドの駆動装置、駆動方法、及びかかる駆
動装置と液体吐出ヘッドとを備えた液体吐出装置に係
る。そして、前記圧電体薄膜に印加される電圧は、液体
を吐出させた圧力室収縮時の電位から、次の吐出のため
の駆動前の電位に戻る途中に、電位安定期を有する。電
位安定期を設けることによって、圧電体薄膜の変形ひい
ては振動板の振動を抑制する。これによって、圧電体薄
膜及び振動板のコンプライアンスを小さくし、圧力室の
固有振動周期Tcを低下させることができる。これによ
り、簡単な構成及び装置でメニスカスの振動を効果的に
抑制することができる。
【0013】また、本発明は、液体吐出後のメニスカス
減衰振動中の一定期間に、前記圧電体薄膜に接続される
回路を遮断する。圧電体薄膜に接続される回路を遮断す
ることによって、圧電体薄膜の電位変化を確実に抑制す
ることができる。なお、上記駆動装置において、前記回
路の遮断を、メニスカス減衰振動中に断続的に行なうこ
とが望ましい。
減衰振動中の一定期間に、前記圧電体薄膜に接続される
回路を遮断する。圧電体薄膜に接続される回路を遮断す
ることによって、圧電体薄膜の電位変化を確実に抑制す
ることができる。なお、上記駆動装置において、前記回
路の遮断を、メニスカス減衰振動中に断続的に行なうこ
とが望ましい。
【0014】また、本発明は、前記圧力室の固有周期T
cを、液体吐出後のメニスカス減衰振動中に、液体吐出
時より短縮させるものである。これにより液体吐出後の
メニスカス減衰振動時の固有周期を液体吐出時の固有周
期より短縮させることができる。そして、液体吐出時に
は十分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残留振
動を早期に減衰させることができる。
cを、液体吐出後のメニスカス減衰振動中に、液体吐出
時より短縮させるものである。これにより液体吐出後の
メニスカス減衰振動時の固有周期を液体吐出時の固有周
期より短縮させることができる。そして、液体吐出時に
は十分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残留振
動を早期に減衰させることができる。
【0015】特に、電圧印加時に圧電体薄膜に発生する
分極が0.25[C/m2]以上である場合に大きな効
果が得られる。
分極が0.25[C/m2]以上である場合に大きな効
果が得られる。
【0016】また、前記圧電体薄膜の膜厚は、0.5μ
m〜2μmであることが望ましい。圧電体薄膜の膜厚が
小さいことにより、圧電体薄膜及び振動板のコンプライ
アンスを大幅に変化させることができ、残留振動を効果
的に抑制することができる。また、前記圧力室収縮時か
ら前記電位安定期の開始までの時間は、前記圧力室の固
有周期より短い時間であることが望ましい。これによ
り、残留振動を早期に減衰させることができる。
m〜2μmであることが望ましい。圧電体薄膜の膜厚が
小さいことにより、圧電体薄膜及び振動板のコンプライ
アンスを大幅に変化させることができ、残留振動を効果
的に抑制することができる。また、前記圧力室収縮時か
ら前記電位安定期の開始までの時間は、前記圧力室の固
有周期より短い時間であることが望ましい。これによ
り、残留振動を早期に減衰させることができる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を、図
面を参照して説明する。
面を参照して説明する。
【0018】(インクジェットプリンタの全体構成)図
1は、本実施形態の駆動装置が使用される液体吐出装置
であるプリンタの構造を説明する斜視図である。このプ
リンタには、本体2に、トレイ3、排出口4および操作
ボタン9が設けられている。さらに本体2の内部には、
液体吐出ヘッドであるインクジェット式記録ヘッド1、
供給機構6、制御回路8が備えられている。制御回路8
が本発明の駆動装置を備えている。
1は、本実施形態の駆動装置が使用される液体吐出装置
であるプリンタの構造を説明する斜視図である。このプ
リンタには、本体2に、トレイ3、排出口4および操作
ボタン9が設けられている。さらに本体2の内部には、
液体吐出ヘッドであるインクジェット式記録ヘッド1、
供給機構6、制御回路8が備えられている。制御回路8
が本発明の駆動装置を備えている。
【0019】インクジェット式記録ヘッド1は、後述の
圧電体素子を備えている。インクジェット式記録ヘッド
1は、制御回路8から供給される吐出信号に対応して、
ノズルからインクを吐出可能に構成されている。
圧電体素子を備えている。インクジェット式記録ヘッド
1は、制御回路8から供給される吐出信号に対応して、
ノズルからインクを吐出可能に構成されている。
【0020】本体2は、プリンタの筐体であって、用紙
5をトレイ3から供給可能な位置に供給機構6を配置
し、用紙5に印字可能なようにインクジェット式記録ヘ
ッド1を配置している。トレイ3は、印字前の用紙5を
供給機構6に供給可能に構成され、排出口4は、印刷が
終了した用紙5を排出する出口である。
5をトレイ3から供給可能な位置に供給機構6を配置
し、用紙5に印字可能なようにインクジェット式記録ヘ
ッド1を配置している。トレイ3は、印字前の用紙5を
供給機構6に供給可能に構成され、排出口4は、印刷が
終了した用紙5を排出する出口である。
【0021】供給機構6は、モータ600、ローラ60
1・602、その他の図示しない機械構造を備えてい
る。モータ600は、制御回路8から供給される駆動信
号に対応して回転可能になっている。機械構造は、モー
タ600の回転力をローラ601・602に伝達可能に
構成されている。ローラ601および602は、モータ
600の回転力が伝達されると回転するようになってお
り、回転によりトレイ3に載置された用紙5を引き込
み、ヘッド1によって印刷可能に供給するようになって
いる。
1・602、その他の図示しない機械構造を備えてい
る。モータ600は、制御回路8から供給される駆動信
号に対応して回転可能になっている。機械構造は、モー
タ600の回転力をローラ601・602に伝達可能に
構成されている。ローラ601および602は、モータ
600の回転力が伝達されると回転するようになってお
り、回転によりトレイ3に載置された用紙5を引き込
み、ヘッド1によって印刷可能に供給するようになって
いる。
【0022】制御回路8は、図示しないCPU、RO
M、RAM、インターフェース回路などを備えている。
制御回路8は、図示しないコネクタを介してコンピュー
タから供給される印字情報に対応させて、駆動信号を供
給機構6に供給したり、吐出信号をインクジェット式記
録ヘッド1に供給したりすることができる。また、制御
回路8は操作パネル9からの操作信号に対応させて動作
モードの設定、リセット処理などが行えるようになって
いる。
M、RAM、インターフェース回路などを備えている。
制御回路8は、図示しないコネクタを介してコンピュー
タから供給される印字情報に対応させて、駆動信号を供
給機構6に供給したり、吐出信号をインクジェット式記
録ヘッド1に供給したりすることができる。また、制御
回路8は操作パネル9からの操作信号に対応させて動作
モードの設定、リセット処理などが行えるようになって
いる。
【0023】(インクジェット式記録ヘッドの構成)図
2は、上記駆動装置により駆動されるインクジェット式
記録ヘッドの構造の説明図である。インクジェット式記
録ヘッド1は、図に示すように、ノズル板10、圧力室
基板20および振動板30を備えて構成されている。こ
のヘッドは、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッド
を構成している。
2は、上記駆動装置により駆動されるインクジェット式
記録ヘッドの構造の説明図である。インクジェット式記
録ヘッド1は、図に示すように、ノズル板10、圧力室
基板20および振動板30を備えて構成されている。こ
のヘッドは、オンデマンド形のピエゾジェット式ヘッド
を構成している。
【0024】圧力室基板20は、圧力室(キャビティ)
21、側壁(隔壁)22、リザーバ23および供給口2
4を備えている。圧力室21は、シリコン等の基板をエ
ッチングすることにより形成されたインクなどを吐出す
るために貯蔵する空間となっている。側壁22は圧力室
21間を仕切るよう形成されている。リザーバ23は、
インクを共通して各圧力室21に充たすための流路とな
っている。供給口24は、リザーバ23から各圧力室2
1にインクを導入可能に形成されている。
21、側壁(隔壁)22、リザーバ23および供給口2
4を備えている。圧力室21は、シリコン等の基板をエ
ッチングすることにより形成されたインクなどを吐出す
るために貯蔵する空間となっている。側壁22は圧力室
21間を仕切るよう形成されている。リザーバ23は、
インクを共通して各圧力室21に充たすための流路とな
っている。供給口24は、リザーバ23から各圧力室2
1にインクを導入可能に形成されている。
【0025】ノズル板10は、圧力室基板20に設けら
れた圧力室21の各々に対応する位置にそのノズル穴1
1が配置されるよう、圧力室基板20の一方の面に貼り
合わせられている。ノズル板10を貼り合わせた圧力室
基板20は、さらに筐体25に納められて、インクジェ
ット式記録ヘッド1を構成している。
れた圧力室21の各々に対応する位置にそのノズル穴1
1が配置されるよう、圧力室基板20の一方の面に貼り
合わせられている。ノズル板10を貼り合わせた圧力室
基板20は、さらに筐体25に納められて、インクジェ
ット式記録ヘッド1を構成している。
【0026】振動板30は圧力室基板20の他方の面に
貼り合わせられている。振動板30には圧電体素子(図
示しない)が設けられている。振動板30には、インク
タンク口(図示せず)が設けられて、図示しないインク
タンクに貯蔵されているインクを圧力室基板20内部に
供給可能になっている。
貼り合わせられている。振動板30には圧電体素子(図
示しない)が設けられている。振動板30には、インク
タンク口(図示せず)が設けられて、図示しないインク
タンクに貯蔵されているインクを圧力室基板20内部に
供給可能になっている。
【0027】(層構造)図3に、上記インクジェット式
記録ヘッドのさらに具体的な構造を説明する断面図を示
す。この断面図は、一つの圧力室及び圧電体素子の断面
を拡大したものである。図に示すように、振動板30
は、絶縁膜31および下部電極32を積層して構成さ
れ、圧電体素子40は下部電極32上に圧電体薄膜層4
1及び上部電極42を積層して構成されている。このイ
ンクジェット式記録ヘッド1は、圧電体素子40、圧力
室21およびノズル穴11が一定のピッチで連設されて
構成されている。このノズル間のピッチは、印刷精度に
応じて適時設計変更が可能である。例えば400dpi
(dot per inch)になるように配置される。
記録ヘッドのさらに具体的な構造を説明する断面図を示
す。この断面図は、一つの圧力室及び圧電体素子の断面
を拡大したものである。図に示すように、振動板30
は、絶縁膜31および下部電極32を積層して構成さ
れ、圧電体素子40は下部電極32上に圧電体薄膜層4
1及び上部電極42を積層して構成されている。このイ
ンクジェット式記録ヘッド1は、圧電体素子40、圧力
室21およびノズル穴11が一定のピッチで連設されて
構成されている。このノズル間のピッチは、印刷精度に
応じて適時設計変更が可能である。例えば400dpi
(dot per inch)になるように配置される。
【0028】絶縁膜31は、導電性でない材料、例えば
二酸化珪素(SiO2)により厚さ1μm程度に形成さ
れ、圧電体薄膜層の変形により変形し、圧力室21の内
部の圧力を瞬間的に高めることが可能に構成されてい
る。
二酸化珪素(SiO2)により厚さ1μm程度に形成さ
れ、圧電体薄膜層の変形により変形し、圧力室21の内
部の圧力を瞬間的に高めることが可能に構成されてい
る。
【0029】下部電極32は、圧電体薄膜層に電圧を印
加するための一方の電極であり、導電性を有する材料、
例えば、白金(Pt)などにより厚さ0.2μm程度に
形成されている。下部電極32は、圧力室基板20上に
形成される複数の圧電体素子に共通な電極として機能す
るように絶縁膜31と同じ領域に形成される。ただし、
圧電体薄膜層41と同様の大きさに、すなわち上部電極
と同じ形状に形成することも可能である。
加するための一方の電極であり、導電性を有する材料、
例えば、白金(Pt)などにより厚さ0.2μm程度に
形成されている。下部電極32は、圧力室基板20上に
形成される複数の圧電体素子に共通な電極として機能す
るように絶縁膜31と同じ領域に形成される。ただし、
圧電体薄膜層41と同様の大きさに、すなわち上部電極
と同じ形状に形成することも可能である。
【0030】上部電極42は、圧電体薄膜層に電圧を印
加するための他方の電極となり、導電性を有する材料、
例えば白金(Pt)又はイリジウム(Ir)で厚さ0.
1μm程度に形成されている。
加するための他方の電極となり、導電性を有する材料、
例えば白金(Pt)又はイリジウム(Ir)で厚さ0.
1μm程度に形成されている。
【0031】圧電体薄膜層41は、例えばペロブスカイ
ト構造を持つチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電
性セラミックスの結晶であり、振動板30上に所定の形
状で形成されている。圧電体薄膜層41の厚さは、十分
な液体吐出性を発揮するために0.5μm以上が好まし
く、残留振動を効果的に抑制するために2μm以下が好
ましい。例えば1μm程度に形成される。
ト構造を持つチタン酸ジルコン酸鉛(PZT)等の圧電
性セラミックスの結晶であり、振動板30上に所定の形
状で形成されている。圧電体薄膜層41の厚さは、十分
な液体吐出性を発揮するために0.5μm以上が好まし
く、残留振動を効果的に抑制するために2μm以下が好
ましい。例えば1μm程度に形成される。
【0032】(印刷動作)上記インクジェット式記録ヘ
ッド1の構成において、印刷動作を説明する。制御回路
8から駆動信号が出力されると、供給機構6が動作し用
紙5がヘッド1によって印刷可能な位置まで搬送され
る。制御回路8から吐出信号が供給されず圧電体素子4
0の下部電極32と上部電極42との間に電圧が印加さ
れていない場合、圧電体薄膜層41には変形を生じな
い。吐出信号が供給されていない圧電体素子40が設け
られている圧力室21には、圧力変化が生じず、そのノ
ズル穴11からインク滴は吐出されない。
ッド1の構成において、印刷動作を説明する。制御回路
8から駆動信号が出力されると、供給機構6が動作し用
紙5がヘッド1によって印刷可能な位置まで搬送され
る。制御回路8から吐出信号が供給されず圧電体素子4
0の下部電極32と上部電極42との間に電圧が印加さ
れていない場合、圧電体薄膜層41には変形を生じな
い。吐出信号が供給されていない圧電体素子40が設け
られている圧力室21には、圧力変化が生じず、そのノ
ズル穴11からインク滴は吐出されない。
【0033】一方、制御回路8から吐出信号が供給され
圧電体素子40の下部電極32と上部電極42との間に
一定電圧が印加された場合、圧電体薄膜層41に変形を
生じる。吐出信号が供給された圧電体素子40が設けら
れている圧力室21ではその振動板30が大きくたわ
む。このため圧力室21内の圧力が瞬間的に高まり、ノ
ズル穴11からインク滴が吐出される。ヘッド中で印刷
させたい位置の圧電体素子に吐出信号を個別に供給する
ことで、任意の文字や図形を印刷させることができる。
圧電体素子40の下部電極32と上部電極42との間に
一定電圧が印加された場合、圧電体薄膜層41に変形を
生じる。吐出信号が供給された圧電体素子40が設けら
れている圧力室21ではその振動板30が大きくたわ
む。このため圧力室21内の圧力が瞬間的に高まり、ノ
ズル穴11からインク滴が吐出される。ヘッド中で印刷
させたい位置の圧電体素子に吐出信号を個別に供給する
ことで、任意の文字や図形を印刷させることができる。
【0034】(駆動装置)図4は、本実施形態による駆
動装置の回路図である。図に示されるように、インクジ
ェットヘッドのノズルごと(圧力室ごと)に備えられた
圧電体薄膜素子40は、電気回路上コンデンサとして表
現される。各コンデンサの一方の電極は共通にされて当
該共通電極は接地されている。また、他方の電極は各圧
電体薄膜素子40を選択的に動作させる駆動装置に接続
されている。
動装置の回路図である。図に示されるように、インクジ
ェットヘッドのノズルごと(圧力室ごと)に備えられた
圧電体薄膜素子40は、電気回路上コンデンサとして表
現される。各コンデンサの一方の電極は共通にされて当
該共通電極は接地されている。また、他方の電極は各圧
電体薄膜素子40を選択的に動作させる駆動装置に接続
されている。
【0035】駆動装置は、圧電体薄膜素子40を駆動さ
せるための駆動波形を発生する波形発生回路81、波形
発生回路81からの駆動波形を各圧電体薄膜素子40に
選択的に伝達させるノズル選択回路82、圧電体薄膜素
子40に接続される回路を断続的に切断可能な切断回路
83を備えている。
せるための駆動波形を発生する波形発生回路81、波形
発生回路81からの駆動波形を各圧電体薄膜素子40に
選択的に伝達させるノズル選択回路82、圧電体薄膜素
子40に接続される回路を断続的に切断可能な切断回路
83を備えている。
【0036】切断回路83は、コンデンサの上記一方の
電極(共通電極)と接地点との間に1つ備えられていて
もよく、または図示するようにコンデンサの上記他方の
電極とノズル選択回路82との間にそれぞれ設けられて
いてもよい。切断回路83は、例えば高周波のパルス発
生回路と、このパルスを受けて、圧電体薄膜素子40に
接続される回路を断続的に切断する高速応答性のトラン
ジスタとを備えている。
電極(共通電極)と接地点との間に1つ備えられていて
もよく、または図示するようにコンデンサの上記他方の
電極とノズル選択回路82との間にそれぞれ設けられて
いてもよい。切断回路83は、例えば高周波のパルス発
生回路と、このパルスを受けて、圧電体薄膜素子40に
接続される回路を断続的に切断する高速応答性のトラン
ジスタとを備えている。
【0037】(駆動信号)図5は、本実施形態による駆
動装置により圧電体素子に印加される電圧波形の例を示
す波形図である。図5に示す波形は、電位上昇期a1、
電位維持期a2、電位下降期a3、a5、a7、電位安
定期(放電中断期)a4、a6を備えている。電位上昇
期a1及び電位維持期a2では、圧電体薄膜に電圧を印
加して圧力室を収縮させることにより、インクをノズル
から吐出させる。電位下降期では、圧力室を拡大させる
ことにより、吐出されなかったインクをノズル内に引き
込むとともに、図示しないインクタンクから新たにイン
クを引き込む。このときノズル内のメニスカスには残留
振動が残る。このとき振動板のコンプライアンスが大き
く、振動板が長い周期で大きく振動すると、メニスカス
の残留振動が減衰しにくい傾向にある。振動板のコンプ
ライアンスを小さくしてメニスカス振動の減衰を促進す
るため、本実施形態では以下の方法をとる。
動装置により圧電体素子に印加される電圧波形の例を示
す波形図である。図5に示す波形は、電位上昇期a1、
電位維持期a2、電位下降期a3、a5、a7、電位安
定期(放電中断期)a4、a6を備えている。電位上昇
期a1及び電位維持期a2では、圧電体薄膜に電圧を印
加して圧力室を収縮させることにより、インクをノズル
から吐出させる。電位下降期では、圧力室を拡大させる
ことにより、吐出されなかったインクをノズル内に引き
込むとともに、図示しないインクタンクから新たにイン
クを引き込む。このときノズル内のメニスカスには残留
振動が残る。このとき振動板のコンプライアンスが大き
く、振動板が長い周期で大きく振動すると、メニスカス
の残留振動が減衰しにくい傾向にある。振動板のコンプ
ライアンスを小さくしてメニスカス振動の減衰を促進す
るため、本実施形態では以下の方法をとる。
【0038】振動板が振動すると、圧電体薄膜が変形
し、これによって圧電体内の分極が変化して電位を発生
する(圧電効果)。本実施形態では、メニスカスの減衰
振動時に少なくとも1回、又は2回以上の電位安定期を
設けることによって、電位の変化すなわち分極の変化を
抑制する。分極の変化が抑制されれば圧電体の変形が抑
制される。すなわち圧電体薄膜を備えた振動板のコンプ
ライアンスを小さくすることができる。
し、これによって圧電体内の分極が変化して電位を発生
する(圧電効果)。本実施形態では、メニスカスの減衰
振動時に少なくとも1回、又は2回以上の電位安定期を
設けることによって、電位の変化すなわち分極の変化を
抑制する。分極の変化が抑制されれば圧電体の変形が抑
制される。すなわち圧電体薄膜を備えた振動板のコンプ
ライアンスを小さくすることができる。
【0039】振動板のコンプライアンスが小さくなる
と、メニスカスの減衰振動における振幅が小さくなる。
また、メニスカスの振動周期(圧力室の固有振動周期T
c)が小さくなる。これにより、メニスカス振動の減衰
が早くなり、高周波駆動が可能になる。なお、この例で
は、電位安定期は図5の電位下降期a3、a5、a7の
間で2回表れている。図に示されるように、電位安定期
には電位が一定(フラット)となることが好ましい。
と、メニスカスの減衰振動における振幅が小さくなる。
また、メニスカスの振動周期(圧力室の固有振動周期T
c)が小さくなる。これにより、メニスカス振動の減衰
が早くなり、高周波駆動が可能になる。なお、この例で
は、電位安定期は図5の電位下降期a3、a5、a7の
間で2回表れている。図に示されるように、電位安定期
には電位が一定(フラット)となることが好ましい。
【0040】メニスカスが残留振動を示す期間は、振動
板も振動するので圧電体の変形による電位変化が生じ
る。そこでインク吐出後のメニスカス減衰振動中に、回
路遮断期間を設けることによって、圧電体の電位変化及
びこれによる圧電体の変形及び振動板の振動を抑制す
る。これにより圧電体及び振動板の剛性を高くしてメニ
スカスの残留振動を効果的に抑制することができる。
板も振動するので圧電体の変形による電位変化が生じ
る。そこでインク吐出後のメニスカス減衰振動中に、回
路遮断期間を設けることによって、圧電体の電位変化及
びこれによる圧電体の変形及び振動板の振動を抑制す
る。これにより圧電体及び振動板の剛性を高くしてメニ
スカスの残留振動を効果的に抑制することができる。
【0041】特に圧電体として圧電体薄膜を用いた場
合、この圧電体薄膜の剛性は一般的に低くたわみ易い。
このため、圧電体薄膜のコンプライアンスが圧力室の共
振周期に及ぼす影響が非常に大きい。従って、圧電体薄
膜を用いたインクジェット式記録ヘッドに本実施形態の
駆動装置及び駆動方法を適用して圧電体薄膜のコンプラ
イアンスが小さくなるように制御すると、極めて効果的
である。そのため、圧電体薄膜の厚さは2μm以下であ
ることが好ましい。また、電圧印加時に圧電体薄膜に発
生する分極が0.25[C/m2]以上となるような圧
電体薄膜を用いた場合には、圧電体の電位変動抑制(分
極変動抑制)によるコンプライアンス低減効果が高い。
合、この圧電体薄膜の剛性は一般的に低くたわみ易い。
このため、圧電体薄膜のコンプライアンスが圧力室の共
振周期に及ぼす影響が非常に大きい。従って、圧電体薄
膜を用いたインクジェット式記録ヘッドに本実施形態の
駆動装置及び駆動方法を適用して圧電体薄膜のコンプラ
イアンスが小さくなるように制御すると、極めて効果的
である。そのため、圧電体薄膜の厚さは2μm以下であ
ることが好ましい。また、電圧印加時に圧電体薄膜に発
生する分極が0.25[C/m2]以上となるような圧
電体薄膜を用いた場合には、圧電体の電位変動抑制(分
極変動抑制)によるコンプライアンス低減効果が高い。
【0042】圧力室収縮時から電位安定期の開始までの
時間(図5にa3で示す期間)は、圧力室の固有周期と
同一である必要はないので、駆動波形の調整は比較的容
易である。むしろ、圧力室収縮時から電位安定期の開始
までの時間が、圧力室の固有周期より短い時間、例えば
5μ秒以下であることが望ましい。これにより残留振動
を早期に減衰させることができる。
時間(図5にa3で示す期間)は、圧力室の固有周期と
同一である必要はないので、駆動波形の調整は比較的容
易である。むしろ、圧力室収縮時から電位安定期の開始
までの時間が、圧力室の固有周期より短い時間、例えば
5μ秒以下であることが望ましい。これにより残留振動
を早期に減衰させることができる。
【0043】
【発明の効果】本発明の液体吐出ヘッド駆動装置および
駆動方法によれば、簡単な構成及び装置でメニスカスの
振動を効果的に抑制することができる。また、液体吐出
時には十分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残
留振動を早期に減衰させることができる。
駆動方法によれば、簡単な構成及び装置でメニスカスの
振動を効果的に抑制することができる。また、液体吐出
時には十分に振動板を撓ませることができ、吐出後は残
留振動を早期に減衰させることができる。
【図1】本実施形態の駆動装置が使用されるプリンタの
構造を説明する斜視図である。
構造を説明する斜視図である。
【図2】上記駆動装置により駆動されるインクジェット
式記録ヘッドの構造の説明図である。
式記録ヘッドの構造の説明図である。
【図3】上記インクジェット式記録ヘッドのさらに具体
的な構造を説明する断面図である。
的な構造を説明する断面図である。
【図4】本実施形態による駆動装置の回路図である。
【図5】本実施形態による駆動装置により圧電体素子に
印加される電圧波形の例を示す波形図である。
印加される電圧波形の例を示す波形図である。
【図6】従来の駆動装置による波形図の一例である。
【図7】従来の駆動装置による波形図の他の例である。
【符号の説明】 10…ノズル板、 20…圧力室基板、 30…振動
板、 31…絶縁膜、32…下部電極、 40…圧電体
素子、 41…圧電体薄膜層、 42…上部電極、 2
1…圧力室
板、 31…絶縁膜、32…下部電極、 40…圧電体
素子、 41…圧電体薄膜層、 42…上部電極、 2
1…圧力室
Claims (12)
- 【請求項1】 圧電体薄膜への電圧の印加によって圧力
室を収縮させ液体を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動装
置であって、 前記圧電体薄膜に印加される電圧は、液体を吐出させた
圧力室収縮時の電位から、次の吐出のための駆動前の電
位に戻る途中に、電位安定期を有する駆動装置。 - 【請求項2】 圧電体薄膜への電圧の印加によって圧力
室を収縮させ液体を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動装
置であって、 液体吐出後のメニスカス減衰振動中の一定期間に、前記
圧電体薄膜に接続される回路を遮断する駆動装置。 - 【請求項3】 請求項2において、 前記回路の遮断を、メニスカス減衰振動中に断続的に行
なう駆動装置。 - 【請求項4】 圧電体薄膜への電圧の印加によって圧力
室を収縮させ液体を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動装
置であって、 前記圧力室の固有周期を、液体吐出後のメニスカス減衰
振動中に、液体吐出時より短縮させる駆動装置。 - 【請求項5】 請求項1乃至請求項4の何れか一項にお
いて、 電圧印加時に前記圧電体薄膜に発生する分極が0.25
[C/m2]以上である駆動装置。 - 【請求項6】 圧電体薄膜を備えた液体吐出ヘッドと、
当該圧電体薄膜への電圧の印加によって圧力室を収縮さ
せ液体を吐出させる駆動装置と、を備えた液体吐出装置
において、 前記駆動装置が前記圧電体薄膜に印加する電圧は、液体
を吐出させた圧力室収縮時の電位から、次の吐出のため
の駆動前の電位に戻る途中に、電位安定期を有する、液
体吐出装置。 - 【請求項7】 圧電体薄膜を備えた液体吐出ヘッドと、
当該圧電体薄膜への電圧の印加によって圧力室を収縮さ
せ液体を吐出させる駆動装置と、を備えた液体吐出装置
において、 前記駆動装置は、前記圧力室の固有周期を、液体吐出後
のメニスカス減衰振動中に、液体吐出時より短縮させ
る、液体吐出装置。 - 【請求項8】 請求項6又は請求項7において、 電圧印加時に前記圧電体薄膜に発生する分極が0.25
[C/m2]以上である、液体吐出装置。 - 【請求項9】 請求項6乃至請求項8の何れか一項にお
いて、 前記圧電体薄膜の膜厚は0.5μm〜2μmである、液
体吐出装置。 - 【請求項10】 請求項6乃至請求項9の何れか一項に
おいて、 前記圧力室収縮時から前記電位安定期の開始までの時間
は、前記圧力室の固有周期より短い時間である、液体吐
出装置。 - 【請求項11】 圧電体薄膜への電圧の印加によって圧
力室を収縮させ液体を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動
方法であって、 前記圧電体薄膜に印加される電圧は、液体を吐出させた
圧力室収縮時の電位から、次の吐出のための駆動前の電
位に戻る途中に、電位安定期を有する駆動方法。 - 【請求項12】 圧電体薄膜への電圧の印加によって圧
力室を収縮させ液体を吐出させる液体吐出ヘッドの駆動
方法であって、 液体吐出後のメニスカス減衰振動中の一定期間に、前記
圧電体薄膜に接続される回路を遮断する駆動方法。
Priority Applications (2)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2002058636A JP2002331664A (ja) | 2001-03-09 | 2002-03-05 | 液体吐出ヘッド駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置 |
US10/094,429 US6805420B2 (en) | 2001-03-09 | 2002-03-08 | Drive unit for liquid ejection head and liquid ejection apparatus provided with such unit |
Applications Claiming Priority (3)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001-67526 | 2001-03-09 | ||
JP2001067526 | 2001-03-09 | ||
JP2002058636A JP2002331664A (ja) | 2001-03-09 | 2002-03-05 | 液体吐出ヘッド駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002331664A true JP2002331664A (ja) | 2002-11-19 |
Family
ID=26610993
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
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JP2002058636A Withdrawn JP2002331664A (ja) | 2001-03-09 | 2002-03-05 | 液体吐出ヘッド駆動装置及びこれを備えた液体吐出装置 |
Country Status (2)
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KR100637427B1 (ko) * | 2005-08-17 | 2006-10-23 | 삼성전기주식회사 | 노즐 막힘 방지용 잉크젯 헤드 |
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JP2014503390A (ja) * | 2010-12-21 | 2014-02-13 | オセ−テクノロジーズ ビーブイ | 圧力チャンバの圧電性アクチュエータメンブレンの操作 |
JP6326863B2 (ja) * | 2014-02-27 | 2018-05-23 | セイコーエプソン株式会社 | 液体吐出装置、及び残留振動検出方法 |
JP6518417B2 (ja) * | 2014-09-01 | 2019-05-22 | 東芝テック株式会社 | 液体循環装置 |
CN114888620B (zh) * | 2022-05-11 | 2023-07-21 | 南京工程学院 | 利用液体介质抑制加工振动的工件加工装置及加工方法 |
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---|---|---|---|---|
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JP3250596B2 (ja) * | 1994-07-01 | 2002-01-28 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式記録装置 |
JP3356202B2 (ja) | 1996-07-09 | 2002-12-16 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット記録装置 |
JP3402349B2 (ja) * | 1996-01-26 | 2003-05-06 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式記録ヘッド |
JP3500831B2 (ja) | 1996-02-22 | 2004-02-23 | セイコーエプソン株式会社 | インクジェット式記録装置 |
JPH1142775A (ja) * | 1997-07-28 | 1999-02-16 | Brother Ind Ltd | インクジェット記録装置およびインク吐出制御方法 |
WO1999014050A1 (fr) * | 1997-09-12 | 1999-03-25 | Citizen Watch Co. Ltd. | Actionnement de tete jet d'encre |
JP2001150672A (ja) * | 1999-01-29 | 2001-06-05 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置、及び、インクジェット式記録ヘッドの駆動方法 |
JP2002273912A (ja) * | 2000-04-18 | 2002-09-25 | Seiko Epson Corp | インクジェット式記録装置 |
US6540338B2 (en) * | 2000-10-06 | 2003-04-01 | Seiko Epson Corporation | Method of driving ink jet recording head and ink jet recording apparatus incorporating the same |
-
2002
- 2002-03-05 JP JP2002058636A patent/JP2002331664A/ja not_active Withdrawn
- 2002-03-08 US US10/094,429 patent/US6805420B2/en not_active Expired - Lifetime
Also Published As
Publication number | Publication date |
---|---|
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