JP2002328259A - 光学素子 - Google Patents
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- G02—OPTICS
- G02B—OPTICAL ELEMENTS, SYSTEMS OR APPARATUS
- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
- G02B6/24—Coupling light guides
- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/28—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals
- G02B6/293—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
- G02B6/29379—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means characterised by the function or use of the complete device
- G02B6/2938—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means characterised by the function or use of the complete device for multiplexing or demultiplexing, i.e. combining or separating wavelengths, e.g. 1xN, NxM
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- G02B6/293—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means
- G02B6/29346—Optical coupling means having data bus means, i.e. plural waveguides interconnected and providing an inherently bidirectional system by mixing and splitting signals with wavelength selective means operating by wave or beam interference
- G02B6/29361—Interference filters, e.g. multilayer coatings, thin film filters, dichroic splitters or mirrors based on multilayers, WDM filters
- G02B6/2937—In line lens-filtering-lens devices, i.e. elements arranged along a line and mountable in a cylindrical package for compactness, e.g. 3- port device with GRIN lenses sandwiching a single filter operating at normal incidence in a tubular package
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- G—PHYSICS
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- G02B6/00—Light guides; Structural details of arrangements comprising light guides and other optical elements, e.g. couplings
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- G02B6/26—Optical coupling means
- G02B6/32—Optical coupling means having lens focusing means positioned between opposed fibre ends
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- Physics & Mathematics (AREA)
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- Optics & Photonics (AREA)
- Optical Couplings Of Light Guides (AREA)
Abstract
(57)【要約】
【課題】光ファイバ11からの出射光を屈折率分布型ロ
ッドレンズ13で平行光とし、フィルタ4で反射させた
のち、再びロッドレンズ13で集光し、光ファイバ12
に結合する光学系においては、光ファイバ11からの出
射光の主光線が光ファイバ12の光軸32と一致せず、
それに起因する結合損失が発生する。 【解決手段】光ファイバ11,12の光軸31,32の
間隔をW、ロッドレンズの光軸33上の長さをZとする
とき、 W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たすようにする。ただし、gはロッドレンズ
の屈折率分布係数、Pは1周期長である。
ッドレンズ13で平行光とし、フィルタ4で反射させた
のち、再びロッドレンズ13で集光し、光ファイバ12
に結合する光学系においては、光ファイバ11からの出
射光の主光線が光ファイバ12の光軸32と一致せず、
それに起因する結合損失が発生する。 【解決手段】光ファイバ11,12の光軸31,32の
間隔をW、ロッドレンズの光軸33上の長さをZとする
とき、 W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たすようにする。ただし、gはロッドレンズ
の屈折率分布係数、Pは1周期長である。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、光ファイバを利用
した通信システムに用いられる光学素子に関する。さら
に詳細には、反射層を備えた屈折率分布型ロッドレンズ
を用いた光学素子に関する。
した通信システムに用いられる光学素子に関する。さら
に詳細には、反射層を備えた屈折率分布型ロッドレンズ
を用いた光学素子に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、インターネットの急速な普及によ
り、光ファイバ通信網の容量の増大が強く求められてお
り、その手段としてWDM(波長多重)通信の開発が急
速に進められている。WDM通信においては、わずかな
波長差の光を個別に変調し、1本の光ファイバにこれら
の光を多重化して伝送する。伝送の終点においては、多
重化された波長の異なる信号を波長ごとに分離して受光
する。この多重化を合波、分離を分波と呼ぶ。この合
波、分波を行う1つの方法として光学フィルタを用いた
合波・分波器が用いられている。
り、光ファイバ通信網の容量の増大が強く求められてお
り、その手段としてWDM(波長多重)通信の開発が急
速に進められている。WDM通信においては、わずかな
波長差の光を個別に変調し、1本の光ファイバにこれら
の光を多重化して伝送する。伝送の終点においては、多
重化された波長の異なる信号を波長ごとに分離して受光
する。この多重化を合波、分離を分波と呼ぶ。この合
波、分波を行う1つの方法として光学フィルタを用いた
合波・分波器が用いられている。
【0003】図6上段に合波器の例を示す。図6上段に
示すように、波長合波器は、3本の光ファイバと1対の
レンズおよびフィルタから構成される。光ファイバ10
1からは波長λ1の光が出射し、ロッドレンズ103に
入射する。λ1の光はロッドレンズ103で平行ビーム
に変換され、フィルタ104に到達する。フィルタ10
4はλ1の光を反射し、この反射された光は再びロッド
レンズ103に入射し、このレンズで集光され光ファイ
バ102に結合する。光ファイバ111からは波長λ2
の光が出射する。λ2の光はロッドレンズ113で平行
ビームに変換され、フィルタ104に到達する。フィル
タ104はλ2の光を透過し、このフィルタ104を透
過した光はロッドレンズ103に入射し、このレンズで
集光され光ファイバ102に結合する。このようにし
て、光ファイバ101から出射した波長λ1の光と、光
ファイバ111から出射した波長λ2の光は、合波され
て光ファイバ102に結合される。
示すように、波長合波器は、3本の光ファイバと1対の
レンズおよびフィルタから構成される。光ファイバ10
1からは波長λ1の光が出射し、ロッドレンズ103に
入射する。λ1の光はロッドレンズ103で平行ビーム
に変換され、フィルタ104に到達する。フィルタ10
4はλ1の光を反射し、この反射された光は再びロッド
レンズ103に入射し、このレンズで集光され光ファイ
バ102に結合する。光ファイバ111からは波長λ2
の光が出射する。λ2の光はロッドレンズ113で平行
ビームに変換され、フィルタ104に到達する。フィル
タ104はλ2の光を透過し、このフィルタ104を透
過した光はロッドレンズ103に入射し、このレンズで
集光され光ファイバ102に結合する。このようにし
て、光ファイバ101から出射した波長λ1の光と、光
ファイバ111から出射した波長λ2の光は、合波され
て光ファイバ102に結合される。
【0004】分波の場合は、図6の下段に示すように、
光ファイバ102から波長λ1とλ2の光が出射し、ロ
ッドレンズ103に入射する。これらの光はロッドレン
ズ103で平行ビームに変換され、フィルタ104に到
達する。フィルタ104はλ1の光を反射し、この反射
された光は再びロッドレンズ103に入射し、このレン
ズで集光され光ファイバ101に結合する。λ2の光は
ロッドレンズ103で平行ビームに変換され、フィルタ
104に到達する。フィルタ104はλ2の光を透過
し、このフィルタ104を透過した光はロッドレンズ1
13に入射し、このレンズで集光され光ファイバ112
に結合する。このようにして、光ファイバ102から出
射した波長λ1の光とλ2は、光ファイバ101と光フ
ァイバ112に分波される。
光ファイバ102から波長λ1とλ2の光が出射し、ロ
ッドレンズ103に入射する。これらの光はロッドレン
ズ103で平行ビームに変換され、フィルタ104に到
達する。フィルタ104はλ1の光を反射し、この反射
された光は再びロッドレンズ103に入射し、このレン
ズで集光され光ファイバ101に結合する。λ2の光は
ロッドレンズ103で平行ビームに変換され、フィルタ
104に到達する。フィルタ104はλ2の光を透過
し、このフィルタ104を透過した光はロッドレンズ1
13に入射し、このレンズで集光され光ファイバ112
に結合する。このようにして、光ファイバ102から出
射した波長λ1の光とλ2は、光ファイバ101と光フ
ァイバ112に分波される。
【0005】図6に示す光学系を実際に使用する場合に
は、図7に示すようにフィルタ4を左側のロッドレンズ
3の端面43bに密着させる場合がある。ただし、図7
においては右側のロッドレンズは省略している。このよ
うにすると、この光学系をモジュール化する場合など
に、ロッドレンズとフィルタを別々に位置決めして固定
する必要がなく、組立が容易になり、かつ長期的な安定
性も向上するという利点がある。これはロッドレンズ端
面が平面であるという特徴を生かした構成である。
は、図7に示すようにフィルタ4を左側のロッドレンズ
3の端面43bに密着させる場合がある。ただし、図7
においては右側のロッドレンズは省略している。このよ
うにすると、この光学系をモジュール化する場合など
に、ロッドレンズとフィルタを別々に位置決めして固定
する必要がなく、組立が容易になり、かつ長期的な安定
性も向上するという利点がある。これはロッドレンズ端
面が平面であるという特徴を生かした構成である。
【0006】出射側光ファイバ1及び入射側光ファイバ
2は、図6同様に平行に配置され、両光ファイバ1、2
の端面41、42とロッドレンズ3の端面43aとは、
適当な間隔をおいて対向配置されている。その間隙は空
気層である場合もあるが、マッチングオイルや接着剤な
どの媒質5で満たされる場合もある。
2は、図6同様に平行に配置され、両光ファイバ1、2
の端面41、42とロッドレンズ3の端面43aとは、
適当な間隔をおいて対向配置されている。その間隙は空
気層である場合もあるが、マッチングオイルや接着剤な
どの媒質5で満たされる場合もある。
【0007】ロッドレンズ3の屈折率分布は、例えば以
下の式によって表される(例えば特開昭60−9131
6号公報参照)。 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} ただし、 r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8・・・:4、6、8・・・次の屈折率分
布係数
下の式によって表される(例えば特開昭60−9131
6号公報参照)。 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} ただし、 r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8・・・:4、6、8・・・次の屈折率分
布係数
【0008】このロッドレンズの1周期長Pは、2π/
gに等しい。ロッドレンズ3の光軸上の長さZを0.2
5Pよりわずかに短く設定すると、光ファイバ1から出
射された光束はフィルタ4のある端面で略平行光線とな
る。したがって、フィルタ4によって反射された光束
は、再び集光されて光ファイバ2に戻される。
gに等しい。ロッドレンズ3の光軸上の長さZを0.2
5Pよりわずかに短く設定すると、光ファイバ1から出
射された光束はフィルタ4のある端面で略平行光線とな
る。したがって、フィルタ4によって反射された光束
は、再び集光されて光ファイバ2に戻される。
【0009】ここで、両光ファイバ1、2はロッドレン
ズ3の光軸23と平行に並べ、光ファイバ1の端面41
の位置を光軸21方向および光軸21と垂直方向に調整
すると、光ファイバ1から出射された光束は光ファイバ
2の光軸22上端面42に焦点を結ぶので、高い結合効
率を得ることができる。
ズ3の光軸23と平行に並べ、光ファイバ1の端面41
の位置を光軸21方向および光軸21と垂直方向に調整
すると、光ファイバ1から出射された光束は光ファイバ
2の光軸22上端面42に焦点を結ぶので、高い結合効
率を得ることができる。
【0010】
【発明が解決しようとする課題】ところが、図7の配置
では光ファイバ1の出射光の主光線(ガウシアンビーム
の対称中心をなす、最大強度の光線と定義する)が光フ
ァイバ2の光軸22と一致せず、図8に示すように、X
Z平面内での傾きθdが生じる。したがって、θdの大き
さに応じた結合損失が発生する。
では光ファイバ1の出射光の主光線(ガウシアンビーム
の対称中心をなす、最大強度の光線と定義する)が光フ
ァイバ2の光軸22と一致せず、図8に示すように、X
Z平面内での傾きθdが生じる。したがって、θdの大き
さに応じた結合損失が発生する。
【0011】傾きθdをなくすには、ロッドレンズ3の
長さを0.25ピッチとし、光ファイバ端面41、42
をロッドレンズ端面43aに密着させれば良い。しか
し、このように設計すると、焦点合わせやファイバ位置
の微妙な調整を行う自由度が失われてしまうという難点
が生じる。レンズ長を短くすると光ファイバ1、2の端
面41、42とレンズ3の端面43aの間隔は長くなる
ので上記調整は楽になるが、この場合は傾きθdによる
損失が大きくなってしまうという問題点がある。
長さを0.25ピッチとし、光ファイバ端面41、42
をロッドレンズ端面43aに密着させれば良い。しか
し、このように設計すると、焦点合わせやファイバ位置
の微妙な調整を行う自由度が失われてしまうという難点
が生じる。レンズ長を短くすると光ファイバ1、2の端
面41、42とレンズ3の端面43aの間隔は長くなる
ので上記調整は楽になるが、この場合は傾きθdによる
損失が大きくなってしまうという問題点がある。
【0012】
【課題を解決するための手段】本発明は、傾きθdによ
る損失を実用上差し支えない範囲に留めるための条件を
提示するものである。
る損失を実用上差し支えない範囲に留めるための条件を
提示するものである。
【0013】互いに平行に光軸間隔がWになるように配
置した出射側光ファイバ及び入射側光ファイバと、半径
方向に次式 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} で表される屈折率分布を有し、光軸上の長さがZである
屈折率分布型ロッドレンズによって構成され、出射側光
ファイバから出射した光束がロッドレンズの第1の端面
に入射され、ロッドレンズ内部で略平行光束に変換され
たのち、ロッドレンズの第1の端面に相対する第2の端
面に載置したフィルタ等の反射手段によってその少なく
とも一部が反射され、ロッドレンズ内部で再び収束光に
変換され入射側光ファイバに入射する前記光ファイバの
光軸とロッドレンズの光軸が互いに平行な光学系を有す
る光学素子において、次式 W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たすことが望ましい。ここで r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8、・・・:4、6、8、・・・次の屈折
率分布係数 P:ロッドレンズの1周期長(2π/gに等しい) Z:ロッドレンズの光軸上の長さ である。
置した出射側光ファイバ及び入射側光ファイバと、半径
方向に次式 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} で表される屈折率分布を有し、光軸上の長さがZである
屈折率分布型ロッドレンズによって構成され、出射側光
ファイバから出射した光束がロッドレンズの第1の端面
に入射され、ロッドレンズ内部で略平行光束に変換され
たのち、ロッドレンズの第1の端面に相対する第2の端
面に載置したフィルタ等の反射手段によってその少なく
とも一部が反射され、ロッドレンズ内部で再び収束光に
変換され入射側光ファイバに入射する前記光ファイバの
光軸とロッドレンズの光軸が互いに平行な光学系を有す
る光学素子において、次式 W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たすことが望ましい。ここで r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8、・・・:4、6、8、・・・次の屈折
率分布係数 P:ロッドレンズの1周期長(2π/gに等しい) Z:ロッドレンズの光軸上の長さ である。
【0014】上記条件範囲は W・g・(0.25−Z/P)2≦2×10-5 であればより好ましい。
【0015】両光ファイバの端面は、両光ファイバの光
軸に垂直な直線に平行であって、両光ファイバの光軸に
垂直な平面に対して傾斜角を有することが望ましく、ま
たロッドレンズの光ファイバに対向する端面も、前記両
光ファイバの光軸に垂直な直線に平行であって、両光フ
ァイバの光軸に垂直な平面に対して傾斜角を有すること
が望ましい。
軸に垂直な直線に平行であって、両光ファイバの光軸に
垂直な平面に対して傾斜角を有することが望ましく、ま
たロッドレンズの光ファイバに対向する端面も、前記両
光ファイバの光軸に垂直な直線に平行であって、両光フ
ァイバの光軸に垂直な平面に対して傾斜角を有すること
が望ましい。
【0016】
【発明の実施の形態】以下、実施の形態を用いて本発明
をさらに具体的に説明する。本発明の実施の形態である
光学素子の光学系を図1に示す。上段はYZ平面(側
面)図であり、下段はXZ平面(上面)図である。基本
的な光学系は図7に示したものと同様である。本実施の
形態における光学素子は、出射側光ファイバ11と屈折
率分布型ロッドレンズ13と入射側光ファイバ12とが
配列されて構成されている。
をさらに具体的に説明する。本発明の実施の形態である
光学素子の光学系を図1に示す。上段はYZ平面(側
面)図であり、下段はXZ平面(上面)図である。基本
的な光学系は図7に示したものと同様である。本実施の
形態における光学素子は、出射側光ファイバ11と屈折
率分布型ロッドレンズ13と入射側光ファイバ12とが
配列されて構成されている。
【0017】図1に示すように、出射側光ファイバ11
及び入射側光ファイバ12は平行に配置され、その光軸
31と32の間隔はWである。光ファイバの端面(ロッ
ドレンズとの対向面)51、52は、反射光によるクロ
ストークを防止するために通常斜めに加工されている。
この斜め面(斜め加工した端面)51、52は図1にお
いてXY平面に平行な面がX軸の周りに回転した方向に
傾斜している(傾き角をXY平面とこの斜め面の角度で
定義し、θFとする)。θFは6゜〜8゜の場合が多い。
及び入射側光ファイバ12は平行に配置され、その光軸
31と32の間隔はWである。光ファイバの端面(ロッ
ドレンズとの対向面)51、52は、反射光によるクロ
ストークを防止するために通常斜めに加工されている。
この斜め面(斜め加工した端面)51、52は図1にお
いてXY平面に平行な面がX軸の周りに回転した方向に
傾斜している(傾き角をXY平面とこの斜め面の角度で
定義し、θFとする)。θFは6゜〜8゜の場合が多い。
【0018】同じ理由によりロッドレンズ3の端面(光
ファイバとの対向面)53aも斜めに加工されているこ
とが多い(この端面の傾き角もθFと同様に定義し、θR
とする)。両光ファイバ11、12の端面51、52と
ロッドレンズ13の端面53aとは、適当な間隔Lをお
いて対向配置されており、その間隙部分を満たす媒質5
の屈折率をnLとする。
ファイバとの対向面)53aも斜めに加工されているこ
とが多い(この端面の傾き角もθFと同様に定義し、θR
とする)。両光ファイバ11、12の端面51、52と
ロッドレンズ13の端面53aとは、適当な間隔Lをお
いて対向配置されており、その間隙部分を満たす媒質5
の屈折率をnLとする。
【0019】ロッドレンズ13の屈折率分布は、以下の
式によって表される。 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} ここで、 r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8・・・:4、6、8・・・次の屈折率分
布係数
式によって表される。 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} ここで、 r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8・・・:4、6、8・・・次の屈折率分
布係数
【0020】このロッドレンズの1周期長Pは、2π/
gに等しい。ロッドレンズ13の光軸33上の長さZ
は、0.25Pよりわずかに短くしているので、光ファ
イバ1から出射された光束は反射手段であるフィルタ4
などのある端面53bで略平行光線となる。従って、フ
ィルタ4によって反射された光束は、再び集光して入射
側光ファイバ12に戻される。なお、ロッドレンズの有
効半径r0とはロッドレンズの光学性能が有効に発揮さ
れる範囲を言う。ロッドレンズの外周部分は収差が大き
いなどレンズ特性に乱れがある場合があり、通常、有効
半径はロッドレンズの物理的半径より小さい。ただし、
各図において、物理的半径部分については図示を省略し
ている。
gに等しい。ロッドレンズ13の光軸33上の長さZ
は、0.25Pよりわずかに短くしているので、光ファ
イバ1から出射された光束は反射手段であるフィルタ4
などのある端面53bで略平行光線となる。従って、フ
ィルタ4によって反射された光束は、再び集光して入射
側光ファイバ12に戻される。なお、ロッドレンズの有
効半径r0とはロッドレンズの光学性能が有効に発揮さ
れる範囲を言う。ロッドレンズの外周部分は収差が大き
いなどレンズ特性に乱れがある場合があり、通常、有効
半径はロッドレンズの物理的半径より小さい。ただし、
各図において、物理的半径部分については図示を省略し
ている。
【0021】ここで、両光ファイバ11、12はZ軸と
平行に並べ、その光軸31、32のY座標を、ロッドレ
ンズの光軸33を基準としてΔyとする。ΔyとLを調
整すると、光ファイバ11から出射された光束は光ファ
イバ12の光軸32上端面52に焦点を結ぶので、高い
結合効率を得ることができる。
平行に並べ、その光軸31、32のY座標を、ロッドレ
ンズの光軸33を基準としてΔyとする。ΔyとLを調
整すると、光ファイバ11から出射された光束は光ファ
イバ12の光軸32上端面52に焦点を結ぶので、高い
結合効率を得ることができる。
【0022】この光学系で問題となる主光線の傾きθd
に起因する結合損失の大きさは、ロッドレンズの屈折率
分布によって決まる光学特性およびロッドレンズの形
状、光ファイバとロッドレンズの位置関係に依存する。
そこでこの結合損失の性質を具体的な光学系に対してシ
ミュレーションによって調べた。結合効率の計算には、
米国Sinclair Optics社製の光学設計ソフトウェア「Osl
o Six」を用いた。
に起因する結合損失の大きさは、ロッドレンズの屈折率
分布によって決まる光学特性およびロッドレンズの形
状、光ファイバとロッドレンズの位置関係に依存する。
そこでこの結合損失の性質を具体的な光学系に対してシ
ミュレーションによって調べた。結合効率の計算には、
米国Sinclair Optics社製の光学設計ソフトウェア「Osl
o Six」を用いた。
【0023】図6に示す光学系について、各種パラメー
タを変えて最適化を行ない、結合損失の計算を行なった
結果を表1に示す。光ファイバは両者とも使用波長λ=
1550nm、開口数(NA)=0.1(1/e2強度
での広がり)の単一モード光ファイバとした。
タを変えて最適化を行ない、結合損失の計算を行なった
結果を表1に示す。光ファイバは両者とも使用波長λ=
1550nm、開口数(NA)=0.1(1/e2強度
での広がり)の単一モード光ファイバとした。
【0024】計算に際しては、以下のパラメータ r0:ロッドレンズの有効半径 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 θF:光ファイバ端面の傾き角度 θR:ロッドレンズ端面の傾き角度 W:両光ファイバの光軸間隔 を最初に設定してから、 L:光ファイバとロッドレンズの端面間隔 Δy:Y軸方向の光ファイバ光軸の位置(ロッドレンズ
光軸を基準とする) を変化させ、焦点位置が入射側光ファイバの光軸上端面
に一致するように最適化した。
光軸を基準とする) を変化させ、焦点位置が入射側光ファイバの光軸上端面
に一致するように最適化した。
【0025】高次の屈折率分布係数については、h4=
+0.67とすることにより球面収差を補正した。結合
損失に関する計算結果は、反射層の反射率が100%の
場合の結合損失をdB単位で表したものである。境界面
でのフレネル反射と内部吸収は無視している。
+0.67とすることにより球面収差を補正した。結合
損失に関する計算結果は、反射層の反射率が100%の
場合の結合損失をdB単位で表したものである。境界面
でのフレネル反射と内部吸収は無視している。
【0026】計算結果より、結合損失の大きさは、 ・両光ファイバの光軸間隔Wに比例する(図2参照)。 ・ロッドレンズ長Zの0.25Pからのずれ(0.25
−Z/P)の2乗に比例する(図3参照)。 ・ 屈折率分布係数gに比例する(図4参照)。 という性質があることが示された。したがって結合損失
は W・g・(0.25−Z/P)2 に比例するといえる。
−Z/P)の2乗に比例する(図3参照)。 ・ 屈折率分布係数gに比例する(図4参照)。 という性質があることが示された。したがって結合損失
は W・g・(0.25−Z/P)2 に比例するといえる。
【0027】このことを示すため、表1の結果をグラフ
化したものが図5であり、横軸は W・g・(0.25−Z/P)2 であり、縦軸は結合損失である。このグラフから、よい
比例関係があることが読み取れる。この比例関係を用い
れば、結合損失をある値以下におさえるために W・g・(0.25−Z/P)2 を一定値以下にすればよいことがわかる。
化したものが図5であり、横軸は W・g・(0.25−Z/P)2 であり、縦軸は結合損失である。このグラフから、よい
比例関係があることが読み取れる。この比例関係を用い
れば、結合損失をある値以下におさえるために W・g・(0.25−Z/P)2 を一定値以下にすればよいことがわかる。
【0028】複数の要素を組み合わせた光学系からなる
光学素子には複数の要因により、損失が発生する。θd
に起因する結合損失はその内の一つに過ぎず、光学素子
全体を低損失に設計するためには、この損失を最低でも
0.3dB以下に抑える必要がある。このためには、図
5より W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たす設計を行なえばよい。
光学素子には複数の要因により、損失が発生する。θd
に起因する結合損失はその内の一つに過ぎず、光学素子
全体を低損失に設計するためには、この損失を最低でも
0.3dB以下に抑える必要がある。このためには、図
5より W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たす設計を行なえばよい。
【0029】さらに結合損失を小さく、たとえば0.1
dB以下とするには W・g・(0.25−Z/P)2≦2×10-5 の条件とすれば良い。
dB以下とするには W・g・(0.25−Z/P)2≦2×10-5 の条件とすれば良い。
【0030】ここで、ロッドレンズ13の光軸33上の
長さZは、ロッドレンズ13と光ファイバ11、12と
の間隔Lをある程度取るために、Z<0.25Pである
のが望ましい。Lの値は、ロッドレンズ近軸光線の式よ
り、 L=cot(gZ)/(n0・g) と表わされる。焦点調節の余裕をとるためには、Lの値
が5μm(光ファイバー結合の焦点深度)以上が必要な
ので、上記数式によるLの値が5μm以上となるように
Zの値を決めることが望ましい(レーザー研究 Vol.8,
No.5, pp13 (1980)参照)。
長さZは、ロッドレンズ13と光ファイバ11、12と
の間隔Lをある程度取るために、Z<0.25Pである
のが望ましい。Lの値は、ロッドレンズ近軸光線の式よ
り、 L=cot(gZ)/(n0・g) と表わされる。焦点調節の余裕をとるためには、Lの値
が5μm(光ファイバー結合の焦点深度)以上が必要な
ので、上記数式によるLの値が5μm以上となるように
Zの値を決めることが望ましい(レーザー研究 Vol.8,
No.5, pp13 (1980)参照)。
【0031】表1を参照すると、Z=0.245Pのと
きでも、Lが50μm程度とれる場合もあり、Zは0.
25Pより僅かに小さくすれば、Lに関してある程度の
調整代が確保される。一方、Lが大きくなり過ぎると斜
め端面に起因するコマ収差が大きくなるので、Zの下限
は0.15P以上、より好ましくは0.20P以上の範
囲とする。
きでも、Lが50μm程度とれる場合もあり、Zは0.
25Pより僅かに小さくすれば、Lに関してある程度の
調整代が確保される。一方、Lが大きくなり過ぎると斜
め端面に起因するコマ収差が大きくなるので、Zの下限
は0.15P以上、より好ましくは0.20P以上の範
囲とする。
【0032】本発明における光ファイバ(出射側光ファ
イバ11及び入射側光ファイバ12)は光通信用の単一
モード光ファイバ(使用波長域は900nmから160
0nm程度)を前提としているが、ステップインデック
ス型や屈折率分布型のマルチモード光ファイバなどを他
の波長域で使用することも、もちろん可能である。
イバ11及び入射側光ファイバ12)は光通信用の単一
モード光ファイバ(使用波長域は900nmから160
0nm程度)を前提としているが、ステップインデック
ス型や屈折率分布型のマルチモード光ファイバなどを他
の波長域で使用することも、もちろん可能である。
【0033】本発明に使用するロッドレンズ13の有効
部分の外径2r0は0.1mmから5mmの範囲にある
ことが望ましい。外径が上記の範囲を越えるロッドレン
ズは、製作が困難である。
部分の外径2r0は0.1mmから5mmの範囲にある
ことが望ましい。外径が上記の範囲を越えるロッドレン
ズは、製作が困難である。
【0034】また、ロッドレンズ13の有効部分の外径
は光ファイバ11から出射された光束を無駄なく利用す
るために光ファイバ11のクラッド外径dfの2倍以上
であるのがより望ましく、dfの規格が0.125mm
であることから、2r0は0.25mm以上であること
が望ましい。また、外径が2mmを超えると光学素子全
体の小型軽量化が困難となるため、2mm以下であるこ
とがより望ましい。なお、通信用ロッドレンズの事実上
の国際標準となっている外径1.8mmは特に望ましい
値であり、計算はr0=0.9mmの場合を中心に行っ
ている。
は光ファイバ11から出射された光束を無駄なく利用す
るために光ファイバ11のクラッド外径dfの2倍以上
であるのがより望ましく、dfの規格が0.125mm
であることから、2r0は0.25mm以上であること
が望ましい。また、外径が2mmを超えると光学素子全
体の小型軽量化が困難となるため、2mm以下であるこ
とがより望ましい。なお、通信用ロッドレンズの事実上
の国際標準となっている外径1.8mmは特に望ましい
値であり、計算はr0=0.9mmの場合を中心に行っ
ている。
【0035】もちろん、Wはdfより小さくすることは
できない。また2本の光ファイバ11、12とロッドレ
ンズ13の間で光の入出射が無駄なく行われるために
は、少なくとも両光ファイバ11、12のクラッド外周
部がロッドレンズ13の有効径の外側に出ない必要があ
る。このためWは、 df≦W≦2r0−df の範囲にある必要がある。実際には光ファイバからの出
射光はその開口角にしたがって広がりをもつので、Wは
上式の上限より充分小さく設定するのが望ましい。
できない。また2本の光ファイバ11、12とロッドレ
ンズ13の間で光の入出射が無駄なく行われるために
は、少なくとも両光ファイバ11、12のクラッド外周
部がロッドレンズ13の有効径の外側に出ない必要があ
る。このためWは、 df≦W≦2r0−df の範囲にある必要がある。実際には光ファイバからの出
射光はその開口角にしたがって広がりをもつので、Wは
上式の上限より充分小さく設定するのが望ましい。
【0036】ロッドレンズ13の中心屈折率n0の下限
は、材料としてガラスやプラスチックを用いる場合、
1.4程度となる。また、ロッドレンズ13の材料とし
てガラスを用い、酸化鉛、酸化ランタン等の高屈折率成
分を多くすると、中心屈折率n 0は最大2.0程度まで
大きくすることができる。しかし、高屈折率成分を多く
するとイオン交換の速度が極端に遅くなったり、失透し
易くなる、といった問題点が生じるため、中心屈折率n
0の望ましい範囲は1.55以上1.80以下である。
は、材料としてガラスやプラスチックを用いる場合、
1.4程度となる。また、ロッドレンズ13の材料とし
てガラスを用い、酸化鉛、酸化ランタン等の高屈折率成
分を多くすると、中心屈折率n 0は最大2.0程度まで
大きくすることができる。しかし、高屈折率成分を多く
するとイオン交換の速度が極端に遅くなったり、失透し
易くなる、といった問題点が生じるため、中心屈折率n
0の望ましい範囲は1.55以上1.80以下である。
【0037】ロッドレンズ13の明るさは、レンズが光
を取り込むことのできる範囲を示す開口角θ=n0・g
・r0(単位rad)によって規定され、この開口角θ
は、 0.1≦θ≦1.0 の範囲にあるのが望ましい。θの値が0.1未満の場合
には、開口数NAが小さくなるために光ファイバ11か
ら出射する光をすべて集めることが困難となり、ケラレ
損失が大きくなる。また、θの値が1.0を超える屈折
率差の大きいロッドレンズは製作が困難となる。ロッド
レンズの製作が容易なさらに望ましい範囲は、0.15
≦θ≦0.60である。
を取り込むことのできる範囲を示す開口角θ=n0・g
・r0(単位rad)によって規定され、この開口角θ
は、 0.1≦θ≦1.0 の範囲にあるのが望ましい。θの値が0.1未満の場合
には、開口数NAが小さくなるために光ファイバ11か
ら出射する光をすべて集めることが困難となり、ケラレ
損失が大きくなる。また、θの値が1.0を超える屈折
率差の大きいロッドレンズは製作が困難となる。ロッド
レンズの製作が容易なさらに望ましい範囲は、0.15
≦θ≦0.60である。
【0038】ロッドレンズ13の収差量は、屈折率分布
係数h4、h6、h8、・・・によって決定される。本発
明での使用状況下では、h4=+0.67とすれば、開
口数NAが0.2以下の範囲で球面収差量がほぼ回折限
界以下となるので、十分な性能が得られる(レーザー研
究 Vol.8, No.5, pp13 (1980)参照)。収差量をさらに
小さくするためには、h6、h8、・・・の値を最適化す
ればよい。
係数h4、h6、h8、・・・によって決定される。本発
明での使用状況下では、h4=+0.67とすれば、開
口数NAが0.2以下の範囲で球面収差量がほぼ回折限
界以下となるので、十分な性能が得られる(レーザー研
究 Vol.8, No.5, pp13 (1980)参照)。収差量をさらに
小さくするためには、h6、h8、・・・の値を最適化す
ればよい。
【0039】出射側光ファイバ11及び入射側光ファイ
バ12の端面(ロッドレンズとの対向面)51,52の
法線と光ファイバの光軸31、32とのなす角度θF
は、4°から15°の範囲にあるのが望ましい。この角
度が4°未満であるとクロストーク防止の効果が十分得
られず、また、15°を超えるとコマ収差が発生して結
合効率が低下するおそれがある。通常、角度θFは6°
から8°の範囲に設定されており、これがより望ましい
範囲である。
バ12の端面(ロッドレンズとの対向面)51,52の
法線と光ファイバの光軸31、32とのなす角度θF
は、4°から15°の範囲にあるのが望ましい。この角
度が4°未満であるとクロストーク防止の効果が十分得
られず、また、15°を超えるとコマ収差が発生して結
合効率が低下するおそれがある。通常、角度θFは6°
から8°の範囲に設定されており、これがより望ましい
範囲である。
【0040】同じ理由により、ロッドレンズ13の端面
(光ファイバとの対向面)53aも斜めに加工されてお
り、その角度をθRとする。角度θRについても、4°か
ら15°の範囲にあるのが望ましく、より望ましいのは
6°から8°の範囲である。
(光ファイバとの対向面)53aも斜めに加工されてお
り、その角度をθRとする。角度θRについても、4°か
ら15°の範囲にあるのが望ましく、より望ましいのは
6°から8°の範囲である。
【0041】光ファイバ11、12の端面51、52と
ロッドレンズ13の端面53aの間隙は、空気もしくは
真空とするのが最も簡単である。しかし、前述したよう
に屈折率の大きい媒質5で満たせば結合損失を減らす効
果があると共に、境界面でのフレネル反射が減少するの
で無反射コートを省略することができるという長所もあ
る。光通信用の単一モード光ファイバのコア中心屈折率
は1.45程度(石英の値)であるので、上記媒体の屈
折率nLは、 1.4≦nL≦1.8 が特に望ましい範囲である。
ロッドレンズ13の端面53aの間隙は、空気もしくは
真空とするのが最も簡単である。しかし、前述したよう
に屈折率の大きい媒質5で満たせば結合損失を減らす効
果があると共に、境界面でのフレネル反射が減少するの
で無反射コートを省略することができるという長所もあ
る。光通信用の単一モード光ファイバのコア中心屈折率
は1.45程度(石英の値)であるので、上記媒体の屈
折率nLは、 1.4≦nL≦1.8 が特に望ましい範囲である。
【0042】表1より、標準的な数値例を説明する。光
ファイバはクラッド外径125μmで端面を8°に斜め
加工した単一モード光ファイバを使用する。ロッドレン
ズは有効部分の外径が1.8mmでレンズ長は0.23
Pとする。レンズ中心の屈折率は1.59、屈折率分布
係数g=0.326mm-1である。この場合、開口率は
0.467となる。この組合せで、W=250μm、間
隙は空気とすると W・g・(0.25−Z/P)2=3.26×10-5 である。このときL=0.2366mm、Δy=−1
9.7μmが最適位置であり、計算による結合損失は
0.18dBと0.3dB以下との要求を満たしてい
る。同じ構成で、光ファイバとロッドレンズの端面の間
に屈折率1.5の接着剤を介在させた場合、L=0.3
64mmとやや大きくなり、結合損失が0.12dB程
度とかなり改善される好ましい結果となる。
ファイバはクラッド外径125μmで端面を8°に斜め
加工した単一モード光ファイバを使用する。ロッドレン
ズは有効部分の外径が1.8mmでレンズ長は0.23
Pとする。レンズ中心の屈折率は1.59、屈折率分布
係数g=0.326mm-1である。この場合、開口率は
0.467となる。この組合せで、W=250μm、間
隙は空気とすると W・g・(0.25−Z/P)2=3.26×10-5 である。このときL=0.2366mm、Δy=−1
9.7μmが最適位置であり、計算による結合損失は
0.18dBと0.3dB以下との要求を満たしてい
る。同じ構成で、光ファイバとロッドレンズの端面の間
に屈折率1.5の接着剤を介在させた場合、L=0.3
64mmとやや大きくなり、結合損失が0.12dB程
度とかなり改善される好ましい結果となる。
【0043】レンズ長を0.24Pとし、それ以外は上
記と同様な条件とした場合、 W・g・(0.25−Z/P)2=0.82×10-5 であり、結合損失が0.1dB以下となる条件を満たす
ようになる。計算上の結合損失も0.055dBと0.
1dB以下となる。ただしL=0.1174mmと光フ
ァイバとロッドレンズの間隙は小さくなる。
記と同様な条件とした場合、 W・g・(0.25−Z/P)2=0.82×10-5 であり、結合損失が0.1dB以下となる条件を満たす
ようになる。計算上の結合損失も0.055dBと0.
1dB以下となる。ただしL=0.1174mmと光フ
ァイバとロッドレンズの間隙は小さくなる。
【0044】逆にレンズ長を0.21Pとすると、 W・g・(0.25−Z/P)2=1.30×10-4 となり上記の条件を外れる。
【0045】本発明で提示したパラメータW・g・
(0.25−Z/P)2はn0やr0含まない。これは、
レンズのパラメータであるgとZが与えられたとき、W
を上式に従って適切に設定すれば、その他のレンズや光
ファイバのパラメータにはよらず、結合損失の小さい光
学系が実現できることを意味している。図5に示した各
点は表1の種々の条件による計算結果を含んでおり、こ
れは結合損失とW・g・(0.25−Z/P)2の直線
関係が、レンズや光ファイバのパラメータにはよらずに
成り立つことを示している。
(0.25−Z/P)2はn0やr0含まない。これは、
レンズのパラメータであるgとZが与えられたとき、W
を上式に従って適切に設定すれば、その他のレンズや光
ファイバのパラメータにはよらず、結合損失の小さい光
学系が実現できることを意味している。図5に示した各
点は表1の種々の条件による計算結果を含んでおり、こ
れは結合損失とW・g・(0.25−Z/P)2の直線
関係が、レンズや光ファイバのパラメータにはよらずに
成り立つことを示している。
【0046】また本発明で提示した上記のパラメータ
は、反射手段の特性にも無関係である。本発明の光学素
子がはじめに説明したように、合波素子あるいは分波素
子である場合には、反射手段として波長選択性のフィル
タが用いられる。これはロッドレンズ端面に光学多層膜
を形成することによって実現できる。この他、目的によ
って反射手段は金属反射層、その他の機能を有する反射
手段であっても本発明の条件は適用できる。
は、反射手段の特性にも無関係である。本発明の光学素
子がはじめに説明したように、合波素子あるいは分波素
子である場合には、反射手段として波長選択性のフィル
タが用いられる。これはロッドレンズ端面に光学多層膜
を形成することによって実現できる。この他、目的によ
って反射手段は金属反射層、その他の機能を有する反射
手段であっても本発明の条件は適用できる。
【0047】さらに、上記の実施形態では出射側光ファ
イバと入射側光ファイバが1個のロッドレンズに対して
1対、各1本の場合について説明している。しかし物理
的な配置が可能な限り、1個のロッドレンズに対して複
数本、複数対の出射側、入射側光ファイバを設けてもよ
い。
イバと入射側光ファイバが1個のロッドレンズに対して
1対、各1本の場合について説明している。しかし物理
的な配置が可能な限り、1個のロッドレンズに対して複
数本、複数対の出射側、入射側光ファイバを設けてもよ
い。
【0048】
【表1】
【0049】
【発明の効果】以上説明したように、本発明によれば、
1端面に反射手段を有する屈折率分布型ロッドレンズの
他端面に出射側光ファイバと入射側光ファイバの対を設
けた光学素子の結合損失を一定値以下の小さい値とする
ことができる。
1端面に反射手段を有する屈折率分布型ロッドレンズの
他端面に出射側光ファイバと入射側光ファイバの対を設
けた光学素子の結合損失を一定値以下の小さい値とする
ことができる。
【図1】 本発明の光学素子を示す図である。
【図2】 本発明の光学素子の特性の計算例を示す図で
ある。
ある。
【図3】 本発明の光学素子の他の特性の計算例を示す
図である。
図である。
【図4】 本発明の光学素子の他の特性の計算例を示す
図である。
図である。
【図5】 本発明が提案するパラメータに対する光学素
子の特性の計算例を示す図である。
子の特性の計算例を示す図である。
【図6】 ロッドレンズを用いた分波・合波素子の光学
系を示す図である。
系を示す図である。
【図7】 ロッドレンズを用いた光学素子の一形態を模
式的に表した図である。
式的に表した図である。
【図8】 ロッドレンズを用いた光学素子の主光線を表
わした図である。
わした図である。
1、11、101、111 出射側光ファイバ 2、12、102 入射側光ファイバ 3、13、103、113 ロッドレンズ 4、104 フィルタ 5 光ファイバとロッドレンズの間隙を満たす媒質 6 主光線 21,22,31,32 光ファイバの光軸 23,33 ロッドレンズの光軸 41,42、51、52 光ファイバの端面 43a、43b、53a、53b ロッドレンズの端面
Claims (4)
- 【請求項1】互いに平行に光軸間隔がWになるように配
置した出射側光ファイバ及び入射側光ファイバと、半径
方向に次式 n(r)2 =n0 2 ・{1−(g・r)2 +h4(g・
r)4+h6(g・r)6 +h8(g・r)8 +・・・} で表される屈折率分布を有し、光軸上の長さがZである
屈折率分布型ロッドレンズとによって構成され、 前記出射側光ファイバから出射した光束が前記ロッドレ
ンズの第1の端面に入射され、該ロッドレンズ内部で略
平行光束に変換されたのち、該ロッドレンズの第1の端
面に相対する第2の端面に載置した反射手段によってそ
の少なくとも一部が反射され、ロッドレンズ内部で再び
収束光に変換され前記入射側光ファイバに入射する前記
光ファイバの光軸とロッドレンズの光軸が互いに平行な
光学系を有する光学素子において、 次式 W・g・(0.25−Z/P)2≦6×10-5 の条件を満たすことを特徴とする光学素子。ここで r:ロッドレンズの光軸から測った径方向の距離 n0:ロッドレンズの光軸上での屈折率 g:2次の屈折率分布係数 h4、h6、h8・・・:4、6、8・・・次の屈折率分
布係数 P:ロッドレンズの1周期長(2π/gに等しい) である。 - 【請求項2】請求項1に記載の光学素子において、 W・g・(0.25−Z/P)2≦2×10-5 の条件を満たす光学素子。
- 【請求項3】前記両光ファイバの端面が、両光ファイバ
の光軸に垂直な直線に平行で、かつ両光ファイバの光軸
に垂直な平面に対して傾斜角を有することを特徴とする
請求項1または2に記載の光学素子。 - 【請求項4】前記ロッドレンズの前記光ファイバに対向
する端面が、前記両光ファイバの光軸に垂直な直線に平
行で、かつ両光ファイバの光軸に垂直な平面に対して傾
斜角を有することを特徴とする請求項1または2に記載
の光学素子。
Priority Applications (4)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
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JP2001129344A JP2002328259A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 光学素子 |
US10/131,047 US6807337B2 (en) | 2001-04-26 | 2002-04-25 | Optical device |
CNB021185174A CN1249472C (zh) | 2001-04-26 | 2002-04-26 | 光学仪器 |
EP02009264A EP1253450A3 (en) | 2001-04-26 | 2002-04-26 | Multiplexsystem using a GRIN lens and a filter |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001129344A JP2002328259A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 光学素子 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
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Family
ID=18977884
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001129344A Pending JP2002328259A (ja) | 2001-04-26 | 2001-04-26 | 光学素子 |
Country Status (4)
Country | Link |
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US (1) | US6807337B2 (ja) |
EP (1) | EP1253450A3 (ja) |
JP (1) | JP2002328259A (ja) |
CN (1) | CN1249472C (ja) |
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