JP2002302596A - ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形品 - Google Patents
ポリアリレート樹脂組成物およびそれからなる成形品Info
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Abstract
れ、成形加工時に変色をほとんど起こさないポリアリレ
ート樹脂組成物および該組成物からなる成形品を提供す
ること。 【解決手段】 (A)ポリアリレート樹脂10〜90質量
部;および(B)少なくともテレフタル酸および1,4−
シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステルであ
って、テレフタル酸の使用量が該ポリエステルの全ジカ
ルボン酸成分に対して50〜100モル%、1,4−シクロヘ
キサンジメタノールの使用量が該ポリエステルの全ジオ
ール成分に対して50〜100モル%であるポリエステル90
〜10質量部;ならびに所望により(C)有機リン化合
物;を含んでなることを特徴とするポリアリレート樹脂
組成物および該組成物からなる成形品。
Description
組成物およびそれからなる成形品に関する。
(4―ヒドロキシフェニル)プロパンとテレフタル酸及
び/又はイソフタル酸とからなるポリアリレー卜はエン
ジニアリングプラスチックとして既によく知られてい
る。
く、機械的強度や寸法安定性に優れ、加えて透明である
ので、様々な分野で使用されているが、成形加工性の向
上、耐薬品性の向上の観点からPARをポリエチレンテレ
フタレート(PET)等の他のポリエステルとの樹脂組成
物として使用すると、該樹脂組成物はPAR単独と比較し
て耐熱性等の各種特性が顕著に低下することが問題とな
っていた。
加工性、耐薬品性は向上するものの、PAR単独と比較し
て耐熱性、耐衝撃性が顕著に低下するため、その応用は
大きく制限されていた。耐熱性が顕著に低下すると、該
組成物の製造時における予備乾燥の条件設定が難しく、
取り扱いが著しく困難になる。耐衝撃性が顕著に低下す
ると、得られる成形品が粘度低下によりクラックを顕著
に発生し易くなる。
みなされたものであって、成形性、耐熱性、耐衝撃性お
よび透明性に優れたポリアリレート樹脂組成物および該
組成物からなる成形品を提供することを目的とする。
および透明性に優れ、成形加工時に変色をほとんど起こ
さないポリアリレート樹脂組成物および該組成物からな
る成形品を提供することを目的とする。
リレート樹脂10〜90質量部、および(B)少なくともテ
レフタル酸および1,4−シクロヘキサンジメタノールか
らなるポリエステルであって、テレフタル酸の使用量が
該ポリエステルの全ジカルボン酸成分に対して50〜100
モル%、1,4−シクロヘキサンジメタノールの使用量が
該ポリエステルの全ジオール成分に対して50〜100モル
%であるポリエステル90〜10質量部を含んでなることを
特徴とするポリアリレート樹脂組成物に関する。
ト樹脂(A)とは芳香族ジカルボン酸残基単位とビスフ
ェノール類残基単位とが繰り返されてなる芳香族ポリエ
ステル重合体である。
のポリアリレート原料はビスフェノール類であり、その
具体例として、例えば2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)
プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジメチルフェ
ニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジブロモ
フェニル)プロパン、2,2-ビス(4-ヒドロキシ-3,5-ジク
ロロフェニル)プロパン、4,4'-ジヒドロキシジフェニル
スルホン、4,4'-ジヒドロキシジフェニルエーテル、4,
4'-ジヒドロキシジフェニルスルフィド、4,4'-ジヒドロ
キシジフェニルケトン、4,4'-ジヒドロキシジフェニル
メタン、1,1-ビス(4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサ
ン等が挙げられる。これらの化合物は単独で使用しても
よいし、あるいは2種類以上混合して使用してもよい。
これらの化合物の中でも少なくとも2,2-ビス(4-ヒドロ
キシフェニル)プロパンを使用することが好ましく、よ
り好ましくは当該化合物を単独で使用する。
めのポリアリレート原料の好ましい例としては、テレフ
タル酸およびイソフタル酸が挙げられる。本発明におい
ては両者が混合して用いられると得られるポリアリレー
ト樹脂組成物の溶融加工性及び機械的特性の面で特に好
ましい結果が得られる。その混合比率(テレフタル酸/
イソフタル酸)は任意に選択することができるが、モル
分率で90/10〜10/90の範囲であることが好ましく、より
好ましくは70/30〜30/70、特に好ましくは50/50であ
る。テレフタル酸の混合モル分率が10モル%未満であっ
ても90モル%を超えていても十分な重合度を得にくくな
る。
樹脂(A)は、機械的特性と流動性の観点から、極限粘
度が0.4〜1.0、好ましくは0.4〜0.8、より好ましくは0.
5〜0.7であることが望ましい。本明細書中、極限粘度は
フェノールと四塩化エタンとの等量混合物を溶媒として
調製された温度20℃の溶液を用いて測定された値を用い
ている。
(A)として、例えば、市販のユニチカ社製U-100、Dパ
ウダーおよびLパウダーを好ましく使用することができ
る。
(B)はジカルボン酸成分とジオール成分とを重合させ
てなり、ジカルボン酸成分として少なくともテレフタル
酸(TPA)を用い、ジオール成分として少なくとも1,4
−シクロヘキサンジメタノール(CHDM)を用いたポリエ
ステルである。
の使用量は該ポリエステル(B)を構成する全ジカルボ
ン酸成分に対して50〜100モル%、好ましくは70〜100モ
ル%、より好ましくは85〜100モル%である。テレフタ
ル酸の使用量が少なすぎると、樹脂の重合度が上がりに
くく、ペレット化することが困難である。テレフタル酸
はC1〜C3アルキルのエステル化物であってもよい。
が、好ましくは芳香族ジカルボン酸を用いる。芳香族ジ
カルボン酸の具体例として、例えば、イソフタル酸(IP
A)、フタル酸、ナフタレンジカルボン酸、ジフェン
酸、およびそれらのC1〜C3アルキルのエステル化物、な
らびにそれらの混合物等を挙げることができる。特に好
ましい他のジカルボン酸成分としてはイソフタル酸を単
独で用いる。
シクロヘキサンジメタノールの使用量は該ポリエステル
(B)を構成する全ジオール成分に対して50〜100モル
%、好ましくは60〜100モル%、より好ましくは80〜100
モル%である。1,4−シクロヘキサンジメタノールの使
用量が少なすぎると、耐衝撃性が顕著に低下し、また耐
熱性が低下する傾向がある。
好ましくは脂肪族ジオールを用いる。脂肪族ジオールの
具体例として、例えば、エチレングリコール(EG)、ネ
オペンチルグリコール、ジエチレングリコール、トリエ
チレングリコール、ポリエチレングリコール、1,2−プ
ロパンジオール、1,3−プロパンジオール、1,5−ペンタ
ンジオール、1,6−ヘキサンジオール、3−メチル−1,5
−ペンタンジオール、ポリテトラメチレングリコール、
およびそれらの混合物等を挙げることができる。特に好
ましい他のジオール成分としてはエチレングリコールを
単独で用いる。
(B)は、機械的物性および成形加工性の観点から、極
限粘度が0.5〜1.2、好ましくは0.6〜1.0であることが望
ましい。
て、例えば、市販のサーミックス6761(イーストマンケ
ミカル社製)、デュラスターDS2000(イーストマンケミ
カル社製)、イースターDN003(イーストマンケミカル
社製)を好ましく使用することができる。
(B)との配合比は、樹脂組成物の成形加工性、耐熱
性、耐薬品性の観点から、質量比(ポリアリレート樹脂
/ポリエステル(B))で10/90〜90/10、好ましくは2
0/80〜60/40、より好ましくは30/70〜60/40)であ
ることが好ましい。ポリアリレート樹脂(A)およびポ
リエステル(B)はそれぞれ2種以上組み合わせて使用さ
れてよく、その場合、全ポリアリレート樹脂(A)と全
ポリエステル(B)との配合比が上記範囲内であればよ
い。
望により、ポリマーとして上記のポリアリレート樹脂
(A)およびポリエステル(B)の他に、ポリブチレンテ
レフタレート(PBT)および/またはポリカーボネート
(PC)を含んでいてもよい。PBTを含有させることによ
って、耐薬品性がさらに向上し、該樹脂組成物からなる
成形品が有機溶媒に溶解し難くなる。また、PCをさらに
含有させることによって、樹脂組成物の加熱時の流動性
がさらに向上し、成形加工性がより向上する。
タル酸とを重合させてなる公知のポリエステルであり、
好ましくは極限粘度0.5〜1.0を有する。PBTは市販のNOV
ADUR5008(三菱エンプラ社製)を好ましく使用すること
ができる。
ート残基単位とが繰り返されてなるポリ炭酸エステルで
ある。ビスフェノール類残基単位を導入するためのPC原
料としてのビスフェノール類としては、例えば2,2-ビス
(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-ジブ
ロモ-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、2,2-ビス(3,5-
ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4
-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-ビス(3,5-
ジメチル-4-ヒドロキシフェニル)シクロヘキサン、1,1-
ビス(4-ヒドロキシフェニル)デカン、1,3-または1,2-ビ
ス(4-ヒドロキシフェニル)プロパン、1,1-ビス(4-ヒド
ロキシフェニル)シクロドデカン、4,4'-ジヒドロキシジ
フェニルエーテル、4,4'-ジチオジフェノール、4,4'-ジ
ヒドロキシ-3,3'-ジクロロジフェニルエーテル、4,4'-
ジヒドロキシ-2,5-ジヒドロキシジフェニルエーテル等
が挙げられる。その他にも米国特許明細書第2,999,835
号、第3,028,365号、第3,334,154号および第4,131,575
号に記載されているジフェノールが使用できる。これら
は単独で使用してもよいし、あるいは2種類以上混合し
て使用してもよい。これらの化合物の中でも少なくとも
2,2-ビス(4-ヒドロキシフェニル)プロパンを使用するこ
とが好ましく、より好ましくは当該化合物を単独で使用
する。カーボネート残基単位を導入するためのPC原料と
しては、例えばホスゲン、あるいはジフェニルカーボネ
ート等が挙げられる。
しく、そのようなPCとして、例えば、市販の住友ダウ社
製カリバー200-30、200-13、200-3を好ましく使用する
ことができる。
合計量、すなわちポリアリレート樹脂(A)、ポリエス
テル(B)および所望により含有されるPBTまたはPCの合
計量に対して30質量%以下が好適である。なお当該含有
量は、耐薬品性または流動性の向上効果を有効に得る観
点からは、全ポリマー成分の合計量に対して10質量%以
上が好ましい。PBTおよびPCを同時に含有させる場合
は、全ポリマー成分の合計量、すなわちポリアリレート
樹脂(A)、ポリエステル(B)、PBTおよびPCの合計量
に対するPBTおよびPCの合計含有量が上記範囲内であれ
ばよい。
に有機リン化合物(C)を含有することが好ましい。上
記した材料からなる本発明の樹脂組成物は成形性、耐熱
性、耐衝撃性および透明性に優れているものの、成形加
工時において熱によって褐色に変色する傾向がある。そ
のような樹脂組成物に有機リン化合物(C)をさらに含
有させておくと、当該変色を有効に抑制できるためであ
る。
ート化合物および/またはフォスファイト化合物が使用
可能であり、好ましくは少なくともフォスフェート化合
物を用いる。フォスフェート化合物を用いることにより
成形加工時の変色をより有効に抑制できる。
で表される化合物である。
炭素数が1〜24、好ましくは2〜18、より好ましくは4〜1
8のアルキル基またはアルケニル基である。R2は炭素数
が1〜24、好ましくは2〜18、より好ましくは4〜18のア
ルキル基またはアルケニル基である。R1、R2のいずれか
が炭素数25以上のアルキル基またはアルケニル基である
と、成形加工時の樹脂組成物の変色を抑制できない。ま
た、R1は水素あるいはR2と同一のアルキル基またはアル
ケニル基であることが好ましい。炭素数が1〜24のアル
キル基またはアルケニル基として、例えば、メチル基、
エチル基、n-プロピル基、イソプロピル基、n-ブチル
基、イソブチル基、s-ブチル基、t-ブチル基、ペンチ
ル基、ヘキシル基、オクチル基、2-エチルヘキシル基、
ラウリル基、ミリスチル基、ステアリル基、オレイル
基、ベヘニル基、テトラコシル基等が挙げられる。
して、例えば、エチルアシッドフォスフェート、ブチル
アシッドフォスフェート、ブトキシエチルアシッドフォ
スフェート、2−エチルヘキシルアシッドフォスフェー
ト、オレイルアシッドフォスフェート、テトラコシルア
シッドフォスフェート等が挙げられる。これらの具体例
の中でも、より好ましくはブチルアシッドフォスフェー
ト、2−エチルヘキシルアシッドフォスフェート、オレ
イルアシッドフォスフェートである。フォスフェート化
合物は2種以上組み合わせて使用してよい。
例えば、トリスノニルフォスファイト、トリスフェニル
フォスファイト、トリストリデシルフォスファイト、ト
リス(モノノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(モノ・ジノニルフェニル)フォスファイト、トリス
(2,4−ジ−t−ブチルフェニル)フォスファイト、
トリス(2−t−ブチルフェニル)フォスファイト、ト
リス(2,4−ジ−t−ブチル−5−メチルフェニル)
フォスファイト、トリス(2,5−ジ−t−ブチルフェ
ニル)フォスファイト、トリス(2−t−ブチルフェニ
ル)フォスファイト、トリス[2−(1,1−ジメチル
プロピル)フェニル]フォスファイト、トリス[2,4
−ジ−(1,1−ジメチルプロピル)フェニル]フォス
ファイト、トリス(2−シクロヘキシルフェニル)フォ
スファイト、トリスフェニルフォスファイト、トリス
(オクチルチオエチル)フォスファイト、トリス(オク
チルチオプロピル)フォスファイト、トリス(クレジル
チオプロピル)フォスファイト、トリス(3,5−ジ−
t−ブチル−4−ヒドロキシフェニル)フォスファイ
ト、4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t
−ブチルフェニル−ジ−トリデシル)フォスファイト、
4,4’−ブチリデン−ビス(3−メチル−6−t−ブ
チルフェニル−ジ−オクチル)フォスファイト、1,
1,3−トリス(2−メチル−4−ジトリデシルフォス
ファイト5−t−ブチルフェニル)ブタン、ビス(2,
4−ジ−t−ブチルフェニル)スピロペンタエリスリト
ールジフォスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル
−4−メチルフェニル)スピロペンタエリスリトール−
ジフォスファイト、ビス(2,6−ジ−t−ブチル−4
−エチルフェニル)スピロペンタエリスリトール−ジフ
ォスファイト、ビス(2,4,6−トリ−t−ブチルフ
ェニル)スピロペンタエリスリトール−ジフォスファイ
ト、ビス(ノニルフェニル)スピロペンタエリスリトー
ル−ジフォスファイト等が挙げられる。これらの具体例
の中でも、特にビス(ノニルフェニル)スピロペンタエ
リスリトール−ジフォスファイト、ビス(2,6−ジ−
t−ブチル−4−メチルフェニル)スピロペンタエリス
リトール−ジフォスファイトを上記フォスフェート化合
物と組み合わせて用いることが好ましい。
マー成分(ポリアリレート樹脂(A)およびポリエステ
ル(B)、ならびに所望により含有されるPBTおよび/ま
たはPCの合計量)100質量部に対して0.01〜0.5質量部、
好ましくは0.03〜0.3質量部が望ましい。含有量が少な
すぎると、樹脂組成物の成形加工時の変色を防止する効
果が乏しくなり、また透明性が若干低下する傾向があ
る。含有量が多すぎると、かえって変色が起こり、また
透明性が若干低下する傾向がある。有機リン化合物を2
種類以上組み合わせて用いる場合はそれらの合計量が上
記範囲内であればよい。
発明の効果が得られる限り、紫外線吸収剤、ブルーイン
グ剤、難燃剤、離型剤、帯電防止剤、滑剤等の各種添加
剤を含んでいても良い。
所定の材料を混合してなる。混合は材料を単にドライブ
レンドすることによって達成されてもよいし、または材
料を溶融、混練することによって達成されてもよい。後
の成形加工時の取り扱いの容易さの観点から、本発明の
ポリアリレート樹脂組成物はペレット形態の混練物であ
ることが好ましい。
記ポリエステル(B)および所望によりPCを含むため、
流動性に優れ、より容易に成形加工を行うことができ
る。すなわち、本発明の樹脂組成物は任意の方法、例え
ば、射出成形法、押し出し成形法、圧縮成形法または溶
液キャスティング法で各種成型品に成形することができ
る。本発明の樹脂組成物は射出成形法または押出し成形
法によって射出成形品または押出し成形品に成形される
ことが好ましく、特に押出し成形法による場合には押出
しシートに成形されることが好ましい。樹脂組成物の流
動性が劣ると、射出成形法または押出し成形法による成
形、特に射出成形法による大型成形品、薄肉成形品の成
形が著しく困難になるためである。
るため、該組成物の製造時における予備乾燥を容易に行
うことができ、取り扱いが容易である。また、本発明の
樹脂組成物は耐衝撃性にも優れているため、射出成形時
の金型からの離形時の突き出しによるクラック、離形抵
抗により生じる歪によるクラックが発生しにくく、ま
た、押出成形時のシートの割れ発生も発生し難い。ま
た、本発明の樹脂組成物は透明性にも優れているため、
比較的厚みの大きい成形品に成形しても、該成形品は所
望の透明性を有している。また、本発明の樹脂組成物は
耐薬品性にも優れているため、得られる成形品は有機溶
媒に溶解し難い。
ン化合物(C)を含有させることによって耐変色性が向
上するため、得られる成形品は良好な無色透明性を有し
ている。
成物は、高い耐熱性、耐衝撃性、透明性および耐薬品
性、さらには優れた無色透明性が要求される用途、例え
ば、医薬品や食飲料の容器本体や、車載用芳香剤容器等
の各種容器、クレジットカードやICカード等のカード本
体あるいはオーバレイフィルム等へ好適に用いることが
できる。以下、実施例および比較例により本発明をさら
に詳しく説明するが、下記実施例に制限されるものでは
ない。
た。 樹脂 Dパウダー:商品名Dパウダー、ユニチカ社製ポリアリレ
ート樹脂(極限粘度0.7) Lパウダー:商品名Lパウダー、ユニチカ社製ポリアリレ
ート樹脂(極限粘度0.5) PCT:TPA100%、CHDM100%、極限粘度0.9(以下、モノ
マーの使用割合を示す「%」は「モル%」を意味するも
のとする。) サーミックス6761:TPA95%、IPA5%、CHDM100%、極限
粘度0.9(イーストマンケミカル社製) デュラスターDS2000:TPA75%、IPA25%、CHDM100%、
極限粘度0.7(イーストマンケミカル社製) イースターDN003:TPA100%、CHDM65%、EG35%、極限
粘度0.7(イーストマンケミカル社製) PETG6763:TPA100%、CHDM30%、EG70%、極限粘度0.7
(イーストマンケミカル社製) PCTA:TPA40%、IPA60%、CHDM100%、極限粘度0.5 PC:カリバー200-13(住友ダウ社製ポリカーボネート樹
脂) PBT:NOVADUR5008(三菱エンプラ社製ポリブチレンテレ
フタレート樹脂) PET:NEH2070(ユニチカ社製ポリエチレンテレフタレー
ト樹脂) 有機リン化合物 JP504:フォスフェート化合物(城北化学社製)アルキ
ルアシッドフォスフェート AX71:フォスフェート化合物(旭電化社製)アルキルア
シッドフォスフェート PEP36、PEP4C:フォスファイト化合物(旭電化社製)
合物を溶媒として得られた温度20℃の溶液を用いて測定
し、dl/g単位で表した。 (2)アイゾッド衝撃値:ASTM D256に準じて測定した。 (3)荷重たわみ温度:ASTM D648に準じ、荷重0.46MPa
にて測定した。 (4)全光透過率(T%):色調測定装置(日本電色製SZ-
Σ80型測色器)により、JIS K7103に基づいてT%を測定
した。 (5)イエローインデックス(YI):色調測定装置(日
本電色製SZ-Σ80型測色器)により、JIS K7103に基づい
てイエローインデックスを測定した。
4、及び0.05質量部のPEP36をクボタ社製連続定流供給装
置を用いて、同方向2軸押出機(東芝機械社製TEM‐37B
S)の主供給口に供給した。樹脂温度300℃、吐出量14kg
/時で溶融混練を行い、ノズルからストランド状に引取
った樹脂組成物を水浴にくぐらせて冷却固化し、ペレタ
イザーでカッティングした後、100℃で12時間熱風乾燥
することによって樹脂組成物のペレットを得た。次い
で、得られた樹脂組成物ペレットを、射出成形機(東芝
機械社製IS100E-3S)を用いて樹脂温度280℃で成形し、
物性測定用試験片および見本板を作製した。物性測定用
試験片は1日以上室温にて放置した後に、該試験片のア
イゾット衝撃値および荷重たわみ温度を測定した。ま
た、厚さ2mmの見本板を用いて、T%およびYIの測定を行
った。
6761を40質量部、0.02質量部のJP504、0.06質量部のAX7
1及び0.1質量部のPEP4Cを用いた他は、実施例1と同様
の溶融混練を行って、樹脂組成物のペレットを得た。該
ペレットを用いたこと以外、実施例1と同様にして物性
測定用試験片および見本板を作製し、評価を行った。
6761を40質量部、PC20質量部、0.12質量部のAX71、0.1
質量部のPEP36を用いた他は、実施例1と同様の溶融混
練を行って、樹脂組成物のペレットを得た。該ペレット
を用いたこと以外、実施例1と同様にして物性測定用試
験片および見本板を作製し、評価を行った。
6761を40質量部、PBT20質量部、0.08質量部のJP504を用
いた他は、実施例1と同様の溶融混練を行って、樹脂組
成物のペレットを得た。該ペレットを用いたこと以外、
実施例1と同様にして物性測定用試験片および見本板を
作製し、評価を行った。
000を40質量部、0.06質量部のAX71、0.1質量部のPEP36
を用いた他は、実施例1と同様の溶融混練を行って、樹
脂組成物のペレットを得た。該ペレットを用いたこと以
外、実施例1と同様にして物性測定用試験片および見本
板を作製し、評価を行った。
部、0.03質量部のJP504を用いた他は、実施例1と同様
の溶融混練を行って、樹脂組成物のペレットを得た。該
ペレットを用いたこと以外、実施例1と同様にして物性
測定用試験片および見本板を作製し、評価を行った。
761を80質量部、0.05質量部のJP504、0.1質量部のPEP4C
を用いた他は、実施例1と同様の溶融混練を行って、樹
脂組成物のペレットを得た。該ペレットを用いたこと以
外、実施例1と同様にして物性測定用試験片および見本
板を作製し、評価を行った。
施例5と同様の溶融混練を行って、樹脂組成物のペレッ
トを得た。該ペレットを用いたこと以外、実施例5と同
様にして物性測定用試験片および見本板を作製し、評価
を行った。
5質量部とした他は、実施例1と同様の溶融混練を行っ
て、樹脂組成物のペレットを得た。該ペレットを用いた
こと以外、実施例1と同様にして物性測定用試験片およ
び見本板を作製し、評価を行った。
は、実施例6と同様の溶融混練を行って、樹脂組成物の
ペレットを得た。該ペレットを用いたこと以外、実施例
6と同様にして物性測定用試験片および見本板を作製
し、評価を行った。
いた他は実施例7と同様の溶融混練を行って、樹脂組成
物のペレットを得た。該ペレットを用いたこと以外、実
施例7と同様にして物性測定用試験片および見本板を作
製し、評価を行った。
実施例6と同様の溶融混練を行って、樹脂組成物のペレ
ットを得た。該ペレットを用いたこと以外、実施例6と
同様にして物性測定用試験片および見本板を作製し、評
価を行った。
量部用いた他は、実施例6と同様の溶融混練を行って、
樹脂組成物のペレットを得た。しかしながら射出成形時
に樹脂組成物の流動性が不十分であったので物性測定用
試験片が採取できず、評価を行うことができなかった。
量部用いた他は、実施例6と同様の溶融混練を行って、
樹脂組成物のペレットを得た。該ペレットを用いたこと
以外、実施例6と同様にして物性測定用試験片および見
本板を作製し、評価を行った。
イゾット衝撃値、荷重たわみ温度において優れ、同時に
全光透過率にも優れた樹脂組成物であることがわかる。
実施例1〜7より、有機リン化合物、特にフォスフェート
化合物を含有させることにより、無色透明性が向上する
ことがわかる。
おけるCHDMの割合が本発明の範囲から外れていたため、
アイゾット衝撃値、T%が低くなっている。比較例3は
ポリエステル(B)の組成におけるTPAの割合が本発明の
範囲から外れていたため、アイゾット衝撃値が低くなっ
ている。比較例4はポリアリレート(A)とポリエステル
(B)の割合が本発明の範囲から外れているため、成形
加工性が著しく低下している。比較例5はポリアリレー
ト(A)とポリエステル(B)の割合が本発明の範囲から
外れているため、耐熱性が低くなっている。
成物を提供した。本発明のポリアリレート樹脂組成物
は、成形性、耐熱性、耐衝撃性および透明性に優れ、有
機リン化合物、特にフォスフェート化合物を含有させる
ことにより、無色透明性を向上させることができる。
Claims (8)
- 【請求項1】 (A)ポリアリレート樹脂10〜90質量
部、および(B)少なくともテレフタル酸および1,4−
シクロヘキサンジメタノールからなるポリエステルであ
って、テレフタル酸の使用量が該ポリエステルの全ジカ
ルボン酸成分に対して50〜100モル%、1,4−シクロヘ
キサンジメタノールの使用量が該ポリエステルの全ジオ
ール成分に対して50〜100モル%であるポリエステル90
〜10質量部を含んでなることを特徴とするポリアリレー
ト樹脂組成物。 - 【請求項2】 ポリエステル(B)のジカルボン酸成分
としてさらにイソフタル酸を用いた請求項1に記載のポ
リアリレート樹脂組成物。 - 【請求項3】 ポリエステル(B)のジオール成分とし
てさらにエチレングリコールを用いた請求項1または2に
記載のポリアリレート樹脂組成物。 - 【請求項4】 さらに有機リン化合物(C)を全ポリマ
ー成分100質量部に対して0.01〜0.3質量部含んでなる請
求項1〜3いずれかに記載のポリアリレート樹脂組成物。 - 【請求項5】 有機リン化合物(C)として少なくとも
フォスフェート化合物を用いた請求項4に記載のポリア
リレート樹脂組成物。 - 【請求項6】 ポリアリレート樹脂(A)の極限粘度が
0.4〜1.0であり、ポリエステル(B)の極限粘度が0.5〜
1.2である請求項1〜5いずれかに記載のポリアリレート
樹脂組成物。 - 【請求項7】 さらにポリブチレンテレフタレートおよ
び/またはポリカーボネートを含んでなり、これらの含
有量が全ポリマー成分に対して30質量%以下である請求
項1〜6いずれかに記載のポリアリレート樹脂組成物。 - 【請求項8】 請求項1〜7いずれかに記載のポリアリレ
ート樹脂組成物からなる射出成形品または押出し成形
品。
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