JP2002370986A - 糖取込促進剤 - Google Patents
糖取込促進剤Info
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Abstract
果、皮膚における細胞新生や新陳代謝の促進効果が期待
される物質を提供することである。 【解決手段】プリン塩基またはその塩を有効成分とす
る、表皮角化細胞における糖の取込促進剤。又、プリン
塩基またはその塩を皮膚に適用することを特徴とする、
表皮角化細胞における糖の取込促進方法。
Description
(ケラチノサイト)における糖の取り込みを促進する作
用を有する糖取込促進剤に関する。更に本発明は、皮膚
の表皮角化細胞における糖の取り込みを促進する方法に
関する。
皮角化細胞(ケラチノサイト)、ランゲルハンス細胞及
びメラノサイトなどの各種の細胞から成り立っている。
表皮における細胞新生、細胞分裂並びに分化(角化)に
際して、表皮、特に表皮角化細胞における糖の取り込み
が重要な役割を有している。そこで、表皮角化細胞にお
ける糖の取り込みを活発化することができれば、皮膚の
ターンオーバーや新陳代謝を促進することができ、その
結果、メラニン等の色素沈着の予防若しくは解消、細胞
の賦活化、皮膚老化防止、または表皮角化細胞の紫外線
などによる細胞障害の予防若しくは解消などに効果があ
ると期待される。
糖の取り込みを活性化することのできる物質を提供する
ことを目的とする。より具体的には、本発明は表皮細胞
の中でも表皮角化細胞における糖、特にグルコースの取
り込みを促進する物質を提供することを目的とする。更
に、本発明は、表皮角化細胞における糖の取り込みを促
進する方法を提供することを目的とする。
胞におけるグルコ−スの取り込み促進化について検討し
ていたところ、プリン塩基、とりわけアデノシンのモノ
リン酸エステルであるアデノシン一リン酸が表皮角化細
胞において優れたグルコース取り込み促進作用を発揮す
ることを見出した。本発明はかかる知見にもとづいて開
発されたものである。
り込み促進剤である; (1)プリン塩基またはその塩を有効成分とする表皮角
化細胞における糖の取込促進剤。 (2)プリン塩基がアデニン、グアニン、アデノシン一
リン酸、アデノシン5'−二リン酸、アデノシン5'−三
リン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド及びニコチン
アミドアデニンジヌクレオチドよりなる群から選択され
る少なくとも1種である、(1)記載の糖の取込促進
剤。 (3)プリン塩基がアデノシン一リン酸である(1)又
は(2)に記載の糖の取込促進剤。 (4)表皮角化細胞における糖の取込促進剤100重量
%あたり、プリン塩基またはその塩を少なくとも0.1
重量%の割合で含有する(1)乃至(3)のいずれかに
記載の糖の取込促進剤。 (5)表皮角化細胞における糖の取込促進剤100重量
%あたり、プリン塩基またはその塩を0.1〜10重量
%の割合で含有する(1)乃至(4)のいずれかに記載
の糖の取込促進剤。 (6)表皮角化細胞における糖の取込促進剤100重量
%あたり、プリン塩基またはその塩を0.1〜7重量%
の割合で含有する(1)乃至(5)のいずれかに記載の
糖の取込促進剤。 (7)糖がグルコース、アラビノース、キシロース、マ
ンノース、ガラクトース及びフルクトースよりなる群か
ら選択される少なくとも1種である、(1)乃至(6)
のいずれかに記載の糖の取込促進剤。 (8)pHが2〜8である、(1)乃至(7)のいずれ
かに記載の糖の取込促進剤。 (9)外用形態を有する、(1)乃至(8)のいずれか
に記載の糖の取込促進剤。
進方法である; (10)プリン塩基またはその塩を皮膚に適用すること
を特徴とする、表皮角化細胞における糖の取込促進方
法。 (11)プリン塩基がアデニン、グアニン、アデノシン
一リン酸、アデノシン5'−二リン酸、アデノシン5'−
三リン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド及びニコチ
ンアミドアデニンジヌクレオチドよりなる群から選択さ
れる少なくとも1種である、(10)に記載の糖の取込
促進方法。 (12)プリン塩基がアデノシン一リン酸である(1
0)又は(11)に記載の糖の取込促進方法。 (13)糖がグルコース、アラビノース、キシロース、
マンノース、ガラクトース及びフルクトースよりなる群
から選択される少なくとも1種である、(10)乃至
(12)のいずれかに記載の糖の取込促進方法。 (14)プリン塩基またはその塩を少なくとも0.1重
量%の割合で含有する組成物を皮膚に適用することを特
徴とする、(10)乃至(13)のいずれかに記載の糖
の取込促進方法。 (15)プリン塩基またはその塩を0.1〜10重量%
の割合で含有する組成物を皮膚に適用することを特徴と
する、(10)乃至(14)のいずれかに記載の糖の取
込促進方法。 (16)プリン塩基またはその塩を0.1〜7重量%の
割合で含有する組成物を皮膚に適用することを特徴とす
る、(10)乃至(15)のいずれかに記載の糖の取込
促進方法。 (17)組成物のpHが2〜8である、(14)乃至
(16)のいずれかに記載の糖の取込促進方法。
込促進剤 本発明の表皮角化細胞における糖の取込促進剤は、プリ
ン塩基又はその塩を有効成分とすることを特徴とするも
のである。
ン核を骨格とする各種の誘導体の総称であり、これらの
中には、アデニン、グアニン、及びそれらの脱アミノ化
物(ヒポキサンチン、キサンチン)、アデノシン、グア
ノシン、イノシン、アデノシンのリン酸エステル(アデ
ノシン2'-リン酸、アデノシン3'−リン酸、アデノシ
ン5'−リン酸、アデノシン5'−二リン酸、アデノシン
5'−三リン酸)、グアノシンのリン酸エステル(グア
ノシン3'−リン酸、グアノシン5'−リン酸、グアノシ
ン5'−二リン酸、グアノシン5'−三リン酸)、アデニ
ロコハク酸、キサンチン酸、イノシン酸、フラビンアデ
ニンジヌクレオチド(FAD)、ニコチンアミドアデニ
ンジヌクレオチド(NAD)などが含まれる。なかでも
本発明において用いられるプリン塩基としては、アデニ
ン、グアニン、アデノシン一リン酸[アデノシン2'−
リン酸、アデノシン3'−リン酸、アデノシン5'−リン
酸(AMP)]、アデノシン5'−二リン酸(ADP)、
アデノシン5'−三リン酸(ATP)、フラビンアデニ
ンジヌクレオチド(FAD)、及びニコチンアミドアデ
ニンジヌクレオチド(NAD)を好適に例示することが
できる。より好ましくはアデノシン一リン酸、特にアデ
ノシン5'−リン酸(AMP)である。
に代えて、または組み合わせて、プリン塩基の塩を配合
することもできる。ここでプリン塩基の塩としては、ナ
トリウム塩やカリウム塩等のアルカリ金属塩;マグネシ
ウム塩、カルシウム塩及びバリウム塩などのアルカリ土
類金属塩;アルギニンやリジンなどの塩基性アミノ酸
塩;アンモニウムやトリシクロヘキシルアンモニウム塩
等のアンモニウム塩;モノエタノールアミン、ジエタノ
ールアミン、トリエタノールアミン、モノイソプロパノ
ールアミン、ジイソプロパノールアミン及びトリイソプ
ロパノールアミンなどの各種のアルカノールアミン塩な
どを例示することができる。好ましくは、ナトリウム塩
等のアルカリ金属塩である。より好ましくはアデノシン
一リン酸一ナトリウム及びアデノシン一リン酸二ナトリ
ウムを例示することができる。
種単独で使用しても、また2種以上を任意に組み合わせ
て使用することもでき、本発明の効果を妨げないことを
限度として、その組み合わせの態様も特に制限されるも
のではない。
表皮細胞に作用して、特にその表皮角化細胞の糖の取り
込み能を促進するように機能する。ゆえに、当該物質
は、皮膚に適用されることによってその効果を発揮し、
その効果を有効に利用することができる。よって、該物
質はそれ単独で表皮角化細胞における糖取込促進剤とし
て用いてもよいし、またそれを有効成分として、他に薬
学的または香粧的に許容される基剤、担体または添加物
を配合して、糖取込促進作用を有する化粧品や外用の医
薬品又は医薬部外品などの皮膚外用剤(糖取込促進剤)
として調製することができる。後者の場合、皮膚外用剤
の中に配合するプリン塩基またはその塩の配合割合は、
本発明の効果を奏することを限度として特に制限されな
い。通常、最終製品である皮膚外用剤(糖取込促進剤)
100重量%中に約0.1重量%以上、好ましくは約0.
5重量%以上含まれるような割合で配合することができ
る。又、その上限については、本発明の効果である糖取
込促進効果を有する限り制限されないが、例えば約10
重量%、好ましくは約7重量%、さらに好ましくは約6
重量%を挙げることができる。即ち、かかる上限及び下
限に基づいて、プリン塩基またはその塩の配割合を任意
に設定することができ、その一例として、最終製品であ
る皮膚外用剤(糖取込促進剤)100重量%あたり0.
1〜10重量%、0.1〜7重量%、0.5〜10重量%
の範囲を挙げることができる。製品の安定性や他成分の
配合の兼ね合いから、好ましくは0.5〜7重量%、更
に好ましくは1〜6重量%の範囲を例示することができ
る。
細胞におけるグルコースの取込能について優れた促進効
果を発揮するものである。また糖としては、グルコース
に限らず、アラビノース、キシロース、マンノース、ガ
ラクトースまたはフルクトースなどの単糖を対象とする
ことができる。なお、本発明の糖の取込促進剤は、糖、
特に単糖のいずれか少なくとも1つについて表皮角化細
胞への取り込みを促進する作用を有していればよく、糖
全てについて取り込みを促進する作用を有する必要はな
い。より好適な糖としてはグルコースを挙げることがで
きる。
通常外用剤に配合される各種の成分、例えば界面活性
剤、可溶化成分、油脂類、多価アルコール、増粘剤、防
腐剤、着色剤、分散剤、pH調整剤または香料等を配合
することができる。なお、これらの成分は1種単独で、
または2種以上を任意に組み合わせて配合することがで
きる。
活性剤、アニオン界面活性剤、ノニオン界面活性剤及び
両性界面活性剤のいずれをも使用することができる。
等の低級アルコール;グリセリン,エチレングリコー
ル,及びプロピレングリコール等の多価アルコール;水
素添加大豆リン脂質、ポリオキシエチレンソルビタン脂
肪酸エステル、ポリオキシエチレンラノリンアルコー
ル、ポリオキシエチレンヒマシ油、ポリオキシエチレン
硬化ヒマシ油、ポリオキシエチレンステロール、ポリオ
キシエチレンアルキルエーテル、ポリオキシエチレンポ
リオキシプロピレンアルキルエーテル、ポリオキシエチ
レンアルキルフェニルエーテル等を挙げることができ
る。
油、ゴマ油、大豆油、サフラワ-油、アボガド油、ヒマ
ワリ油、トウモロコシ油、菜種油、メンジツ油、ヒマシ
油、椿油、ヤシ油、オリ-ブ油、ケシ油、カカオ油、ホ
ホバ油、牛脂、豚脂、羊毛油等の油脂類;ワセリン、流
動パラフィン、スクワラン、α−オレフィンオリゴマー
等の炭化水素系液状油;ミリスチン酸イソプロピル、イ
ソステアリン酸イソプロピル、ミリスチン酸ミリスチ
ル、パルミチン酸セチル、イソオクタン酸セチル、ミリ
スチン酸イソセチル、ミリスチン酸n−ブチル、ミリス
チン酸オクチルドデシル、リノレン酸イソプロピル、リ
シノール酸プロピル、リシノール酸イソプロピル、リシ
ノール酸イソブチル、リシノール酸ヘプチル、セバシン
酸ジエチル、アジピン酸ジイソプロピル等の高級脂肪酸
エステル;サラシミツロウ、鯨ロウ、木ロウ等のロウ
類;セチルアルコール、ステアリルアルコール、ベヘニ
ルアルコール、バチルアルコール、キミルアルコール等
の高級脂肪族アルコール;ワックス類;ステアリン酸、
オレイン酸、パルミチン酸等の高級脂肪酸;炭素数12〜
18の飽和又は不飽和脂肪酸のモノ、ジ、トリグリセライ
ド混合物;メチルポリシロキサン、ジメチルポリシロキ
サン、メチルフェニルポリシロキサン、メチルハイドロ
ゲンポリシロキサンなどの鎖状シリコーン;デカメチル
シクロペンタシロキサン、オクタメチルシクロテトラシ
ロキサン、メチルシクロシロキサンなどの環状シリコー
ン;架橋型メチルポリシロキサン及び架橋型メチルフェ
ニルポリシロキサン等の架橋型シリコーン;例えばポリ
オキシエチレンやポリオキシプロピレン等で変性した変
性シリコーンなどのシリコーン油などが例示できる。好
ましくは、ワセリン、流動パラフィン、スクワラン、α
−オレフィンオリゴマー等の炭化水素系液状油である。
また、油分が固形の場合は補助溶解剤を用いるのが良
い。
セリン、重合度2〜10のポリグリセリン(例えばジグ
リセリン、トリグリセリン、テトラグリセリンなど)、
エチレングリコール、ジエチレングリコール、ポリエチ
レングリコール、1,3-ブチレングリコール、プロピレン
グリコール、ジプロピレングリコール、イソプレングリ
コール、ペンタジオール、ソルビトール、マルチトー
ル、フルクトースなどが例示できる。
またはその塩に、必要に応じて上記各任意成分を配合混
合し、さらに必要に応じてその他の溶媒や通常使用され
る外用剤の基剤又は担体等を配合することによって、ペ
ースト状、ムース状、ジェル状、液状、乳液状、懸濁液
状、クリーム状、軟膏状、シート状、エアゾール状、ス
プレー状、などの各種所望の外用剤の形態に調製するこ
とができる。これらは当業界の通常の方法にて製造する
ことができる。
を備えていればよいが、皮膚や粘膜に対する低刺激性、
及び皮膚使用感のよさという観点から、好ましくはpH
2〜7、より好ましくはpH3〜7、更に好ましくはp
H5〜7の弱酸性〜中性であることが望ましい。
用医薬品若しくは皮膚外用医薬部外品等の皮膚に適用さ
れるものとして調製される限り、その具体的形態並びに
用途は特に制限はされない。例えば、ファンデーショ
ン、頬紅、口紅、マスカラ、アイシャドウ、アイライナ
ー、白粉、眉墨及び美爪料等のメーキャップ化粧料;乳
液、クリーム、ローション、オイル及びパックなどの基
礎化粧料;洗顔料やクレンジング、ボディ洗浄料などの
洗浄料;整髪剤、養毛剤などの頭髪用化粧料;創傷治癒
剤、清拭剤、清浄剤、美白剤、紫外線防御剤、浴用剤な
どの、各種の外用組成物として調製することができる。
これらは、使用者の年齢、性別、用途、皮膚患部の症状
の程度等に応じて適当量または適当回数、皮膚に塗布し
て使用される。
付又は噴霧して使用されることにより、表皮角化細胞の
糖の取込を促進することができる。その結果として、皮
膚のターンオーバーを促進し、皮膚疾患若しくは皮膚障
害、皮膚老化などを予防し、また改善するのに効果を奏
することが期待される。なお、ここでいう皮膚疾患及び
皮膚障害には、しみ、そばかす、紅斑、日焼け、くすみ
等の色素(メラニン)沈着、しわ等が包含される。
進する方法 前述するように、上記プリン塩基またはその塩は、表皮
角化細胞における糖の取り込みを促進することができ
る。即ち、本発明は、上記プリン塩基またはその塩を用
いて表皮角化細胞における糖の取込みを促進する方法を
提供するものである。
み促進方法は、プリン塩基若しくはその塩をそのまま又
はこれらの物質を含む組成物を皮膚に適用することによ
って実施することができる。
その塩としては前記糖の取込促進剤で用いたものと同じ
ものが使用でき、又取り込みの対象となる糖についても
前記糖の取込促進剤の取込対象である糖と同様である。
その塩を皮膚に適用する方法としては、プリン塩基また
はその塩が対象とする皮膚部分に接触する形で使用され
る限り、特に制限されない。例えば、プリン塩基または
その塩を単独で、又はこれらの物質を有効成分として、
他に薬学的又は香粧的に許容される基材、担体又は添加
物を配合した組成物を皮膚に塗布又は噴霧してもよい
し、貼付剤の形態にして皮膚に貼り付けることもでき
る。組成物の形態で用いる場合、該組成物に配合するプ
リン塩基またはその塩の配合割合は、本発明の効果を奏
することを限度として特に制限されない。通常、該組成
物100重量%中にプリン塩基またはその塩が約0.1
重量%以上、好ましくは約0.5重量%以上含まれるよ
うな割合で配合することができる。又、その上限につい
ては、本発明の効果である糖取込促進効果を奏する限り
制限されないが、例えば約10重量%、好ましくは約7
重量%、更に好ましくは約6重量%を挙げることができ
る。即ち、かかる上限及び下限に基づいて、プリン塩基
またはその塩の配合割合を任意に設定することができ、
その一例として、該組成物100重量%あたり0.1〜
10重量%、0.1〜7重量%、0.5〜10重量%の範
囲を挙げることができる。好ましくは0.5〜7重量
%、更に好ましくは1〜6重量%の範囲を例示すること
ができる。又、該組成物のpHとしては、通常2〜8を
備えていればよいが、皮膚や粘膜に対する低刺激性、及
び使用感のよさという観点から、好ましくはpH2〜
7、より好ましくはpH3〜7、更に好ましくはpH5
〜7の弱酸性であることが望ましい。
は、プリン塩基またはその塩を配合した各種外用組成物
(例えば、ファンデーション、頬紅、口紅、マスカラ、
アイシャドウ、アイライナー、白粉、眉墨及び美爪料等
のメーキャップ化粧料;乳液、クリーム、ローション、
オイル及びパックなどの基礎化粧料;洗顔料やクレンジ
ング、ボディ洗浄料などの洗浄料;整髪剤、養毛剤など
の頭髪用化粧料;創傷治癒剤、清拭剤、清浄剤、美白
剤、紫外線防御剤、浴用剤など)の使用を通してプリン
塩基またはその塩を皮膚に適用する方法を例示すること
ができる。
量並びに回数については、特に制限されず、例えば、プ
リン塩基またはその塩の種類、使用者の年齢、性別、用
途、皮膚患部の症状の程度、塗布形態等に応じて、適当
量のプリン塩基またはその塩を、一日に一回若しくは数
回、皮膚に塗布することができる。
明するが、本発明はこれらの実施例に何ら限定されるも
のではない。なお、下記の処方において特に言及しない
限り、%は重量%を意味するものとする。
の影響を調べた。試験物質としてアデノシン5’−リン
酸・2Na(AMP−2Na)、アデノシン、イノシン
を使用し、またコントロールとして試験物質を配合しな
い系を用いて同様にして実験を行った。 <試薬等の調製方法>1.ヒト表皮角化細胞の調製 ヒト表皮角化細胞(正常ヒト新生児由来包皮表皮角化細
胞、NHEK(F)、クラボウ製)を10cmシャーレで
1回培養し、使用するまで凍結保存した。使用時に当該
凍結保存細胞を24穴プレートで約6〜7日間培養し、
70〜80%コンフルエントになった時点で、本件の実
験に使用した。2.1%BSA/グルコース不含有培地(pH7.4)
の調製 表皮角化細胞増殖用無血清培地(Humedia-KG2特注培
地、クラボウ)に、該培地製品に付属するカルシウム溶
液1mlとフェノールレッド0.1mlを加え、グルコ
ースを含まない培地を調製した。この培地に活性炭処理
して不純物を除去したウシ血清アルブミン(BSA)を
1%濃度になるまで加え、NaOHでpH7.4に調整
した。3.3H-2-デオキシグルコース溶液の調製 10mM 2-デオキシグルコース1mlと250μCi/
250μl 3H-2-デオキシグルコース60μlと1%BSA
/グルコース不含有培地(pH7.4)940μlを混
合した。
皮角化細胞をPBS(−)(Ca2+、Mg2+ フリー phospha
te buffered saline)で3回洗浄し、これに表皮角化細
胞増殖用無血清培地(Humedia-KG2特注培地、クラボ
ウ;増殖添加剤無添加)を加えて、2時間培養した。2
時間後、PBS(−)で3回洗浄し、試験物質(表1参
照)を溶解した1%BSA/グルコース不含有培地(p
H7.4)を1ml加えて30分間培養した。30分
後、3H-2-デオキシグルコース溶液を培地1mlあたり
20μl加え、10分間放置し、その後氷冷したグルコ
ースを含むPBS(−)で3回洗浄した。0.1%SDS
を含む0.1N NaOHを0.5ml加え、2時間以上
静置して細胞を溶解した。0.1%SDSを含む0.11
N HClを0.5mlを加え、細胞溶解液を酸性にし
た。80μlをタンパク質定量(DC Protein Assay, Bi
o-Rad社製)に用い、750μlをガラスビンに移した。液
体シンチレーションカウンター用のカクテル(ACS-II、
Amersham社製)を20ml添加し、軽く撹拌後、液体シ
ンチレーションカウンターで放射活性を測定した。得ら
れた放射活性から、単位タンパク量あたりの放射活性を
求め、非特異的な3H-2-デオキシグルコースの取り込み
による放射活性をひいて、3H-2-デオキシグルコースの
取り込み量(H−DPM(μg)/μg protein)を算出し
た。
めた。そしてコントロールと対比するために、コントロ
ールにおいて細胞が取り込んだ3H-2−デオキシグルコー
ス量を1とした場合の各比率を算出した。結果を図1に
示す。なお、図1中、横軸は各プリン塩基(AMP−2
Na、アデノシン、イノシン)の濃度(logM)を、縦
軸は細胞が取り込んだ2−デオキシグルコース量(H−
DPM(μg)/μg protein)についてコントロールを1
とした場合の比率を示す。
AMP−2Naはコントロール(試験物質無添加)によ
るグルコース取り込み量を、10-6M濃度で約1.48
倍、10-5M濃度で約1.61倍の割合で促進した。2
回目の実験でも同様に、コントロールによるグルコース
取り込み量を10-6M濃度で約1.48倍、10-5M濃
度で約1.43倍の割合で促進した。
AMP−2Naと同様に表皮角化細胞のグルコース取り
込みを促進する作用が確認された。しかしながら、図1
からわかるように、同濃度でアデノシンとAMP−2N
aとの表皮角化細胞に対するグルコース取り込み促進作
用を比べると、AMP−2Naのほうが低濃度でより効
果的にグルコースの取り込みを促進し、10-6Mにおい
て1回目の実験でAMP−2Naがアデノシンの約1.1
6倍、2回目の実験では約1.32倍も促進効果が高
く、統計的に有意差があった(1回目の実験:p<0.0
5、2回目の実験:p<0.05)。また、イノシンにつ
いては、AMP−2Naの方が低濃度(10 -7M)でよ
り効果的にグルコースの取り込みを促進するといえる。
シン及びイノシンなどのプリン塩基には表皮角化細胞の
グルコース取り込み能促進作用があり、特にAMP−2
Naはより低濃度でその作用が確認され、グルコース取
り込み能の促進作用に優れていることがわかった。
おける糖の取り込み能を促進することができる。そして
その結果として、皮膚のターンオーバーや新陳代謝を促
進する効果を期待することができる。このため、本発明
の糖取り込み促進剤は、小皺を防ぎ皮膚に弾力性を与え
たり、また色素沈着を防止し皮膚の美白化を維持促進す
る等、皮膚の老化防止や美肌化といった効果が期待でき
る皮膚化粧料、外用医薬品または外用医薬部外品として
有用である。
角−)、アデノシン(−▲−)、イノシン(−○−)に
ついて表皮角化細胞における3H-2-デオキシグルコース
(2-DG)の取り込み促進効果を調べた結果を示す図で
ある。なお、各図において横軸は各プリン塩基の濃度
(logM)を、縦軸は細胞タンパク質1μgあたりの3H-
2-デオキシグルコースの取り込み量(H−DPM(μ
g)/μgタンパク質)(細胞が取り込んだ2−デオキ
シグルコース量について、コントロールについての該量
を1とした場合の比率)を示す。
Claims (12)
- 【請求項1】プリン塩基またはその塩を有効成分とする
表皮角化細胞における糖の取込促進剤。 - 【請求項2】プリン塩基がアデニン、グアニン、アデノ
シン一リン酸、アデノシン5'−二リン酸、アデノシン
5'−三リン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド及び
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドよりなる群から
選択される少なくとも1種である、請求項1記載の糖の
取込促進剤。 - 【請求項3】プリン塩基がアデノシン一リン酸である請
求項1又は2に記載の糖の取込促進剤。 - 【請求項4】表皮角化細胞における糖の取込促進剤10
0重量%あたり、プリン塩基またはその塩を少なくとも
0.1重量%の割合で含有する請求項1乃至3のいずれ
かに記載の糖の取込促進剤。 - 【請求項5】表皮角化細胞における糖の取込促進剤10
0重量%あたり、プリン塩基またはその塩を0.1〜1
0重量%の割合で含有する請求項1乃至4のいずれかに
記載の糖の取込促進剤。 - 【請求項6】糖がグルコース、アラビノース、キシロー
ス、マンノース、ガラクトース及びフルクトースよりな
る群から選択される少なくとも1種である、請求項1乃
至5のいずれかに記載の糖の取込促進剤。 - 【請求項7】プリン塩基またはその塩を皮膚に適用する
ことを特徴とする、表皮角化細胞における糖の取込促進
方法。 - 【請求項8】プリン塩基がアデニン、グアニン、アデノ
シン一リン酸、アデノシン5'−二リン酸、アデノシン
5'−三リン酸、フラビンアデニンジヌクレオチド及び
ニコチンアミドアデニンジヌクレオチドよりなる群から
選択される少なくとも1種である、請求項7に記載の糖
の取込促進方法。 - 【請求項9】プリン塩基がアデノシン一リン酸である請
求項7又は8に記載の糖の取込促進方法。 - 【請求項10】糖がグルコース、アラビノース、キシロ
ース、マンノース、ガラクトース及びフルクトースより
なる群から選択される少なくとも1種である、請求項7
乃至9のいずれかに記載の糖の取込促進方法。 - 【請求項11】プリン塩基またはその塩を少なくとも
0.1重量%の割合で含有する組成物を皮膚に適用する
ことを特徴とする、請求項7乃至10のいずれかに記載
の糖の取込促進方法。 - 【請求項12】プリン塩基またはその塩を0.1〜10
重量%の割合で含有する組成物を皮膚に適用することを
特徴とする、請求項7乃至11のいずれかに記載の糖の
取込促進方法。
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