JP2002365286A - 細胞性免疫検出法およびその医薬への応用 - Google Patents
細胞性免疫検出法およびその医薬への応用Info
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Abstract
チドに対する特異的T細胞頻度を検定できる簡便な免疫
モニターリング系を提供する。 【解決手段】 抗原特異的T細胞の検出方法であって、
(1)末梢血単核球を採取し、(2)採取した末梢血単
核球を抗原で頻回刺激し、(3)刺激した末梢血単核球
中、該抗原に特異的なT細胞を検出する、末梢血単核球
の刺激に際し抗原提示細胞を直接用いないことを特徴と
する方法に関する。
Description
し、細胞性免疫を検定するための方法およびそれを利用
する処置に関する。生体による癌細胞やウイルス感染細
胞の排除には細胞性免疫に関与するT細胞、特に抗原特
異的T細胞が重要な役割を果たしている。また、多発性
硬化症や慢性関節リウマチなどの自己免疫疾患にも抗原
特異的T細胞の関与が知られている。抗原特異的T細胞
は、T細胞受容体(TCR)を用いて、標的細胞表面に提
示された抗原ペプチドと主要組織適合遺伝子複合体(M
HC)の複合体を特異的に認識して反応する。それによ
って、細胞傷害性T細胞 (CTL)は癌細胞やウイルス
感染細胞を傷害し、あるいは自己反応性T細胞は自己免
疫疾患を引き起こすと考えられている。従って、癌やウ
イルス感染に対して細胞傷害性T細胞(CTL)を増強
し、また自己免疫疾患に対して自己反応性T細胞を抑制
することを目的とする免疫療法を適切に行うには、抗原
特異的T細胞の検出が必須である。それを検出しモニタ
ーすることにより、治療前にどのような抗原ペプチドが
患者にとって効果的であるかを決定し、あるいは治療後
には処置に使用した抗原ペプチドの患者における効果を
確認する。
の方法として、限界希釈法、ELISPOT法、MHC
テトラマー法などが知られている。限界希釈法は、段階
希釈したT細胞をプレートにて培養した後、それを、抗
原をパルスして提示させた標的細胞に対して反応させ、
次いで各プレートにおける陽性ウエル数をもとに統計学
的な処理を行って抗原特異的T細胞の頻度を算出する
(J. Immunol. 126:1614-1620,1981)。この方法は定量
性に優れるが、通常、数段階の希釈を設定し、希釈段階
ごとに1プレート(60−96ウエル)を用意するため、
1検体を解析するために多量のT細胞サンプルを用意し
なければならない。また、この方法では、抗原特異的T
細胞の検出感度を上げるため、通常、1週間に1回の頻
度で複数回抗原ペプチドをパルスしたリンパ球を標的細
胞として用いるため、操作が煩雑である。
る抗体をウエル底面にコートしたプレートにT細胞と抗
原を加えて培養し、T細胞が産生するサイトカインをト
ラップさせた後、トラップされたサイトカインを酵素標
識二次抗体と発色基質を用いて視覚化し、陽性スポット
数をカウントして特異的T細胞の頻度を算出する(J.Imm
unol. Methods, 128: 65, 1990)。この方法では、バッ
クグラウンドが高く、スポットの陽性と陰性の判定が難
しい場合がある。
HCおよびβ2ミクログロブリンをin vitroで会合させ
たHLA・抗原ペプチド複合体の末端をビオチン化した
後、蛍光標識したストレプトアビジンに結合させて作製
したMHCテトラマーを用いて抗原特異的T細胞を染色
し、フローサイトメーター(FACS)にて解析する(Scie
nce 275:94, 1996)。この方法は、多数の検体の解析が
可能であるが、TCRとMHCテトラマーの結合のみで
検出されるので、機能していないT細胞も含めて検出さ
れる。また、各ペプチドごとのHLA・抗原ペプチド複
合体の作製を必要とする。
出するための従来方法はいずれも、採取すべき血液量、
簡便さ、検出感度等、何らかの問題を有している。そこ
で、比較的少量の血液を用いても複数の抗原ペプチドに
対する特異的T細胞頻度を検定できる簡便な免疫モニタ
ーリング系の確立が望まれている。
する手段として新たな検出方法を提供する。即ち、本発
明は、抗原特異的T細胞の検出方法であって、(1)末
梢血単核球を採取し、(2)採取した末梢血単核球を抗
原で頻回刺激し、そして(3)刺激した末梢血単核球
中、該抗原に特異的なT細胞を検出する、工程(2)に
おける末梢血単核球の刺激に際し抗原提示細胞を直接用
いないことを特徴とする方法に関する。また、本発明は
上記工程(3)における抗原特異的T細胞の検出を所定
の抗原提示細胞を用いて行う方法を包含する。
質または該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドであ
る本発明方法;頻回刺激が2回/週以上の頻度または2
−5日間隔で複数回刺激するものである本発明方法;抗
原特異的T細胞の検出を、当該T細胞が産生するサイト
カイン量、好ましくはIFN−γ量を指標に行う本発明
方法;頻回刺激をマイクロプレート、好ましくはU底マ
イクロプレートのウエル中で行う本発明方法;96穴マ
イクロプレートを用いた場合の末梢血単核球の細胞数が
2.5×104個/ウエル−2×105個/ウエル、ま
たは384穴マイクロプレートを用いた場合の末梢血単
核球の細胞数が、2.5×104個/ウエル−1×10
5個/ウエルである本発明方法、に関する。
まず患者から採取した末梢血単核球由来の抗原提示細胞
に抗原をパルスし、これを用いてT細胞を刺激した後、
所定の検出手法によって行われていた。他方、本発明
は、末梢血単核球の刺激に際し抗原提示細胞を直接用い
ずに、抗原そのものを用いて刺激する。従って、使用す
る患者の血液量が少なくて済み、操作の煩雑さがなく、
一度に多数の抗原ペプチドを評価できるようになった。
よって、本発明は別の態様として、抗原特異的T細胞と
反応する抗原の検出方法であって、(1)末梢血単核球
を採取し、(2)採取した末梢血単核球を複数の抗原候
補物質でそれぞれ頻回刺激し、そして(3)いずれの抗
原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導したかを判定す
る、工程(2)における末梢血単核球の刺激に際し抗原
提示細胞を直接用いないことを特徴とする方法に関す
る。また、本発明は上記工程(3)における抗原特異的
T細胞の誘導判定を所定の抗原提示細胞を用いて行う方
法を包含する。
質または該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドであ
る本発明方法;頻回刺激が2回/週以上の頻度または2
−5日間隔で複数回刺激するものである本発明方法;抗
原特異的T細胞誘導の判定を、当該T細胞が産生するサ
イトカイン量、好ましくはIFN−γ量を定量すること
により行う本発明方法;頻回刺激をマイクロプレート、
好ましくはU底マイクロプレートのウエル中で行う本発
明方法;96穴マイクロプレートを用いた場合の末梢血
単核球の細胞数が2.5×104個/ウエル−2×10
5個/ウエル、または384穴マイクロプレートを用い
た場合の末梢血単核球の細胞数が、2.5×104個/
ウエル−1×105個/ウエルである本発明方法、に関
する。
検出できれば、癌、AIDS等の処置に有益な手段を提
供できる。そのような抗原をコードするDNAをDNA
ワクチンとして用いて初期免疫し、次いで追加免疫する
ことによりAIDSウイルスの感染を良好に防御できた
ことが示されている(Science 292;69-74,2001)。しか
し、これは防御ワクチンとしての効能を示すのみであ
り、当該DNAワクチンが治療ワクチンとして有用であ
ることを明らかにするものではない。本発明は別の態様
として、患者における目的疾患に関連する抗原を含有す
る、該疾患を処置するための該患者における該目的疾患
に固有のオーダーメイド医薬組成物を提供する。
的疾患に関連する抗原であって、(1)該患者から末梢
血単核球を採取し、(2)採取した末梢血単核球を、該
目的疾患に関連すると思われる複数の抗原候補物質でそ
れぞれ頻回刺激し、そして(3)いずれの抗原候補物質
が抗原特異的T細胞を誘導したかを判定する、工程
(2)における末梢血単核球の刺激に際し抗原提示細胞
を直接用いない方法により選定される1つまたはそれ以
上の抗原、を含有する、該疾患を処置するための該患者
における該目的疾患に固有のオーダーメイド医薬組成物
である。具体的には、抗原が抗原タンパク質または該抗
原タンパク質に由来する抗原ペプチドである本発明組成
物;疾患が癌である本発明組成物;頻回刺激が2回/週
以上の頻度または2−5日間隔で複数回刺激するもので
ある本発明組成物;抗原特異的T細胞誘導の判定を、当
該T細胞が産生するサイトカイン量、好ましくはIFN
−γ量を定量することにより行う本発明組成物、に関す
る。
る目的疾患に関連する抗原の治療学的有効量を投与する
ことを特徴とする、該患者における該目的疾患に固有の
オーダーメイド医療を可能とする該疾患を処置するため
の方法に関する。あるいは、患者における目的疾患に関
連する抗原であって、(1)該患者から末梢血単核球を
採取し、(2)採取した末梢血単核球を、該目的疾患に
関連すると思われる複数の抗原候補物質でそれぞれ頻回
刺激し、そして(3)いずれの抗原候補物質が抗原特異
的T細胞を誘導したかを判定する、工程(2)における
末梢血単核球の刺激に際し抗原提示細胞を直接用いない
方法により選定される1つまたはそれ以上の抗原、を投
与することを特徴とする、該患者における該目的疾患に
固有のオーダーメイド医療を可能とする該疾患を処置す
るための方法に関する。好ましくは、この態様におい
て、治療学的有効量を投与する方法に関する。
質または該抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドであ
る本発明方法;疾患が癌である本発明方法;頻回刺激が
2回/週以上の頻度または2−5日間隔で複数回刺激す
るものである本発明方法;抗原特異的T細胞誘導の判定
を、当該T細胞が産生するサイトカイン量、好ましくは
IFN−γ量を定量することにより行う本発明方法、に
関する。
細胞とは、TCRを用いて標的細胞表面に提示された抗
原ペプチドと主要組織適合遺伝子複合体(MHC)の複合
体を特異的に認識して反応するT細胞であり、例えばC
TL、ヘルパーT細胞などが挙げられる。以下、抗原特
異的T細胞を検出する手法および処置方法を説明する。 (1)末梢血単核球の採取 末梢血単核球の採取は、採取した末梢血からFicoll Con
ray溶液等を用いる比重遠心法により行う。採取した末
梢血単核球は通常のリンパ球培養液にて培養する。培養
した末梢血単核球は同リンパ球培養液にて適当な濃度、
好ましくは5×105個/mlに懸濁し、マイクロプレートに
播種する。ここで使用するマイクロプレートはU底プレ
ートが好ましい。各ウエルには末梢血単核球の細胞数が
2.5×104個/ウエル−2×105個/ウエルとな
るような量の培養液を加える。
の部分が含まれる。例えば、抗原が腫瘍抗原の場合、腫
瘍に特有のタンパク質、即ち腫瘍抗原タンパク質または
その抗原タンパク質に由来する抗原ペプチドが包含され
る。腫瘍抗原タンパク質としては、MAGE(Science
,254:1643,1991)、gp100(J.Exp.Med.,179:1
005,1994)、MART−1(Proc.Natl.Acad. Sci.US
A,91:3515 ,1994)、チロシナーゼ(J.Exp.Med.,17
8:489 ,1993)、MAGE関連タンパク質群(J.Exp.Med.,
179:921 ,1994)、β−カテニン(J.Exp.Med.,183:11
85,1996)、CDK4(Science ,269 :1281,199
5)、HER2/neu(J.Exp.Med.,181:2109,199
5)、p53 (変異型) (Proc.Natl.Acad.Sci.USA,93:
14704,1996)、CEA(J.Natl.Cancer.Inst. ,87:98
2,1995)、PSA(J. Natl.Cancer.Inst. ,89:293,
1997)、HPV(J.Immunol.,154:5934,1995)、EB
V(Int.Immunol.,7:653 ,1995)等が挙げられる。
が細胞内で合成された後、プロテアソームにより細胞内
で分解されることによって生成される。生成された腫瘍
抗原ペプチドは、小胞体内でMHCクラスI抗原(HL
A抗原)と結合して複合体を形成し、細胞表面に運ばれ
て抗原提示される。腫瘍抗原ペプチドとしては、SAR
T−1(J.Exp.Med.,187:277,1998、国際公開第97/46
676号)、SART−3(国際公開第00/12701号)等が
挙げられる。抗原ペプチドはアミノ酸配列が分かれば、
通常の手法、例えばFmoc法により合成できる。
本明細書においては末梢血単核球に抗原を加え、培養し
てリンパ球を反応させることを意味する。末梢血単核球
の刺激は、通常マイクロプレート、好ましくはU底マイ
クロプレートのウエル中で行う。本発明方法は、末梢血
単核球の刺激に際し抗原提示細胞を直接用いないことを
特徴としている。「直接用いない」とは、末梢血単核球
の刺激に際し、抗原提示細胞を直接末梢血単核球に加え
ないことを意味する。
頻度で複数回(3回程度)のペプチド刺激を行ってお
り、それよりも頻繁に行う必要は無いと考えられてい
た。しかし、本発明においてはペプチド刺激を頻繁に、
例えば2−5日間隔で複数回行うことにより、抗原特異
的T細胞が良好に誘導されることが明らかとなった。よ
って、本発明の頻回刺激における「頻回」とは、2回/
週以上の頻度で複数回刺激、あるいは2−5日間隔で複
数回刺激することを意味する。頻回刺激での抗原特異的
T細胞の誘導により、従来と異なり比較的短期間、即ち
〜13日で検出可能であることが明らかとなった。よっ
て、本発明における「複数回」とは、刺激する全期間が
15日、好ましくは13日を越えない範囲にて所定の間
隔で刺激することを意味する。しかし、15日を越える
範囲で刺激の回数を増やしても本発明の効果に影響しな
い。複数回の例としては、3日間隔で刺激するならば、
初日の刺激を含めて4回である。なお、頻回刺激を行う
方法は、培養上清の一部を、抗原を含む新たなリンパ球
培養液の同量と交換することにより行う。
異的なT細胞の検出 抗原特異的T細胞の検出は種々の方法により行うことが
できる。例えば、刺激した後の抗原特異的T細胞に対し
て適当な標的細胞を反応させ、それにより該T細胞が産
生するサイトカイン、好ましくはIFN−γを定量する
方法である。標的細胞を作製するにはまず、抗原を発現
していない各種細胞株に抗原特異的T細胞のHLAと適
合するHLA遺伝子を導入して安定的に発現させる。こ
れら細胞の代わりに、抗原特異的T細胞のHLAと適合
するHLA遺伝子のcDNA発現プラスミドを導入し
た、抗原を発現していない細胞も標的細胞として用いる
ことができる。また、標的細胞としては、抗原特異的T
細胞のHLAと適合するHLAを発現しているが、抗原
を発現していない各種細胞株を用いることもできる。
いた抗原、あるいは抗原ペプチドをパルスして抗原提示
細胞を作製する。ここで、末梢血単核球の刺激に用いた
抗原または抗原ペプチド以外のペプチドをパルスし、対
照としての標的細胞を作製する。これにより、培養した
末梢血単核球との反応後のサイトカイン量をそれぞれE
LISA法等により定量し、対照との差を用いて目的の
抗原特異的T細胞の産生を評価する。
誘導したかの判定 本発明は別の態様として、抗原特異的T細胞と反応する
抗原の検出方法を提供する: (1)末梢血単核球を採
取し、(2)採取した末梢血単核球を複数の抗原候補物
質でそれぞれ頻回刺激し、そして(3)いずれの抗原候
補物質が抗原特異的T細胞を誘導したかを判定する、工
程(2)における末梢血単核球の刺激に際し抗原提示細
胞を直接用いないことを特徴とする方法である。末梢血
単核球の採取、その抗原候補物質による頻回刺激は、候
補物質の数だけ刺激操作が増える以外は上記と同様であ
る。いずれの抗原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導し
たかの判定は上記と同様、例えば、刺激した後の抗原特
異的T細胞に対して適当な標的細胞を反応させ、それに
より該T細胞が産生するサイトカイン、好ましくはIF
N−γを定量し、その量を比較する方法により行う。
おける処置しようとする個々の目的疾患に応じたそれを
処置することのできる医薬組成物を意味する。例えば、
本発明医薬組成物が含有する抗原は、患者におけるHL
Aやワクチンとしての有効性に応じて患者間にて相違す
るのが通常である。本発明の抗原検出方法によれば、患
者における目的疾患に固有の抗原を検出できるため、そ
の抗原を用いればこのようなオーダーメイド医薬組成物
を調製することが可能となる。この意味において本発明
の「患者における目的疾患」とは患者におけるHLAに
応じて患者間にて相違するある種の抗原がワクチンとし
て働いてそれを処置できるそのような疾患を意味する。
1種のみならず、複数の異なる相当する抗原を含ませる
ことができる。これは、全ての癌細胞が共通に同一の腫
瘍抗原を発現しているとは限らないからであり、また一
つの癌細胞上に2種以上の異なる腫瘍抗原ペプチドが提
示されていることを考慮すると、複数の異なる腫瘍抗原
ペプチドを用いた治療がより効果的であると考えられる
こともその理由として挙げられる。実際上、メラノーマ
において、単一の腫瘍抗原由来のペプチドのみでは効果
が不十分であったことから、複数のペプチドのカクテル
製剤の開発が試みられている(Int.J.Cancer,66:162,19
96、Int.J.Cancer,67:54,1996)。
癌、ウイルス疾患、感染症を予防または処置するための
医薬組成物とすることができる。含有される抗原ペプチ
ドを有効成分とする医薬組成物は、細胞性免疫が効果的
に成立するようにアジュバントとともに投与したり、粒
子状の剤型にして投与することができる。アジュバント
としては、文献(Clin. Microbiol.Rev., 7:277-289, 1
994)に記載のものなどが応用可能である。また、リポソ
ーム製剤、直径数μm のビーズに結合させた粒子状の製
剤、リピッドを結合させた製剤なども考えられる。投与
方法としては、皮内投与、皮下投与、静脈注射などが考
えられる。製剤中の本発明の腫瘍抗原ペプチドあるいは
その誘導体の投与量は、治療すべき疾患、患者の年齢、
体重等により適宜調整することができるが、通常0.0001
mg〜1000mg、好ましくは 0.001mg〜1000mg、より好まし
くは0.1mg 〜10mgであり、これを数日ないし数月に1回
投与するのが好ましい。
関連する抗原の治療学的有効量を投与することを特徴と
する、該患者における該目的疾患に固有のオーダーメイ
ド医療を可能とする該疾患を処置するための方法に関す
る。本発明においてオーダーメイド医療とは、個人にお
ける特定の特性に応じて個人ごとに異なり得るその個人
に適合した医療である。本発明の抗原検出方法によれ
ば、患者における目的疾患の処置に有効な固有の抗原を
検出できるため、その抗原を用いればこのようなオーダ
ーメイド医療を可能とする処置方法を行える。あるい
は、患者における目的疾患に関連する抗原であって、本
発明の検出方法により選定される1つまたはそれ以上の
抗原を投与する、該患者における該目的疾患に固有のオ
ーダーメイド医療を可能とする該疾患を処置するための
方法である。この方法により、さらに選定した抗原の中
でより有効な抗原が臨床的に選定され得る。よって、本
発明は上記処置方法において、選定された抗原の治療学
的有効量を投与することを特徴とする方法をも包含す
る。「治療学的有効量」とは目的疾患を処置、即ち症状
の予防、または発症した症状の改善または消失、または
そのような症状の特徴的徴候の軽減を可能とする投与量
である。末梢血単核球の採取、その抗原候補物質による
頻回刺激、抗原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導した
かの判定は上記と同様である。抗原の投与量および治療
学的有効量は治療すべき疾患、患者の年齢、体重等によ
り適宜調整することができるが、通常0.0001mg〜1000m
g、好ましくは 0.001mg〜1000mg、より好ましくは0.1mg
〜10mgであり、これを数日ないし数月に1回投与する
のが好ましい。投与方法は上記の通りである。
明するが、本発明の範囲はこれらに限定されない。 実施例1EBウイルス由来抗原ペプチドを用いた抗原ペプチド特異
的T細胞の検出 健常人の多くは過去のEBウイルス感染により比較的高い
頻度のEBウイルス特異的T細胞プリカーサーを保持して
いる。そこでEBウイルス感染歴のある血中抗EBウイルス
抗体陽性の健常人の末梢血単核球(PBMC)からEBウイルス
特異的T細胞の検出を試みた。HLA-A24陽性の健常人末
梢血からFicoll Conray溶液を用いて、比重遠心法によ
りPBMCを分離した。PBMCは、45%RPMI1640培地、45%AIM-
V(GIBCOBRL社製)、10%FCSに100U/mlインターロイキ
ン-2、0.1mM NEAA(GIBCO BRL社製)を添加した培養液
(以下、リンパ球培養液と呼ぶ)で培養した。PBMCはリ
ンパ球培養液で5×105個/mlに懸濁し、96穴のU底プレ
ートに200μl/ウエルで播種した。ウエルにはEBウイル
ス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチド(アミノ酸配列:TYG
PVFMCL)[J.Immunol.158:3325-3334,1997]を10μg/mlに
なるように添加して抗原ペプチド刺激した。ウエルは3
点用意した。PBMCは、インキュベーター(37℃、5%CO2)
で培養した。培養開始3日後に培養上清を100μl吸引し
て除き、新たに20μg/mlの抗原ペプチドを含むリンパ球
培養液を100μl/ウエル添加して再刺激を行なった。培
養開始6日後と培養開始9日後にも同様な培養液交換を行
ない再刺激を行なった。培養開始11日後に抗原ペプチド
特異的T細胞活性の検出を行なった。B細胞リンパ芽球
細胞株C1R細胞にHLA-A24遺伝子を導入して安定的に発現
させたC1R-A24細胞にEBウイルス由来HLA-A24拘束性抗原
ペプチドまたは陰性対照としてHIV由来HLA-A24拘束性抗
原ペプチド(アミノ酸配列:RYLRDQQLLGI)[J.Immunol.
159:6242-6252,1997]を10μg/mlの濃度で2時間パルス
して抗原提示させた細胞を96穴プレートに1×104個/ウ
エル播種し、標的細胞とした。培養したPBMCを半量ずつ
それぞれのペプチドをパルスした標的細胞に添加して、
18時間混合培養した。培養上清を回収し、培養上清中の
IFN-γ量をELISA法により定量した。その結果、EBウイ
ルス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチドをパルスした標的
細胞に対するPBMCの反応性と陰性対照のHIV由来HLA-A24
拘束性抗原ペプチドをパルスした標的細胞に対するPBMC
の反応性との差はIFN-γ産生量で300pg/ml以上であっ
た。なお、本検討に用いた抗原ペプチドは、Fmoc法によ
り作製した。以上の検討により96穴U底プレートで1×1
05個/ウエルのPBMCを2日おきに4回EBウイルス由来HLA-
A24拘束性抗原ペプチドで刺激しながら培養することに
より、抗原ペプチド特異的なT細胞が良好に誘導される
ことが示された。
異的T細胞頻度が増加していることを限界希釈法で確認
した。実施例1と同一の健常人から同じ方法でPBMCを調
製し、一部は抗原ペプチド刺激を行わないで、下記の抗
原特異的T細胞頻度測定を行なった。また、一部のPBMC
は、実施例1と同様に96穴U底プレートで1×105 個/ウ
エル播種し、3日ごとに計4回EBウイルス由来HLA-A24拘
束性抗原ペプチドで刺激しながら培養した後、下記の抗
原特異的T細胞頻度測定を行なった。
行なった。PBMCをウエル当たり細胞数400、200、100、5
0、25、12.5を播種した96穴プレートを各細胞数ごとに1
枚ずつ用意した。この時、フィーダー細胞(feeder cel
l)として放射線照射済みの同種異型(allogenic)PBMC(2
×105 細胞/ウエル)を添加し、クローニング用培養液
(25%RPMI1640と55%AIM-Vを混合したベースに20%FC
S、1%NEAA、100U/ml IL-2、10μg/ml PHAを添加したも
の)を用いた。13日間培養した後、各ウエル中の抗原
特異的T細胞の存在の可能性を、抗原特異的T細胞がEB
ウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチドパルス標的細
胞と反応し産生するIFNγ量と陰性対照のHIV由来HLA-A2
4拘束性抗原ペプチドパルス標的細胞と反応し産生するI
FNγ量との差を指標に検討した。培養したPBMCと標的細
胞を18時間混合培養して産生された培養上清中のIFNγ
量はELISA法を用いて測定し、標的細胞間での差異が100
pg/ml以上のウエルを陽性とし、それ以外を陰性とし
た。こうして得られたデータを95%の信頼区間条件で最
小χ2法で解析した。抗原特異的T細胞頻度は37%のウ
エルが陰性な状態での細胞濃度を決定することにより計
算を行った(J.Immunol.126:1614-1620,1981)。
たPBMC中のEBウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチド
特異的T細胞頻度は検出限界の1/30000以下であり、実
施例1の方法で抗原ペプチド刺激したPBMC中のEBウイル
ス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチド特異的T細胞頻度
は、1/5639であった。以上の検討により、実施例1の手
法が抗原ペプチドに特異的なT細胞を良好に誘導するこ
とが示された。
の影響について検討した。EBウイルス由来HLA-A24拘束
性抗原ペプチドによる刺激回数、刺激間隔および培養期
間を変更させた以外は、実施例1と同様に試験を実施し
た。各実験群の条件と結果を次表に示す。この結果よ
り、2日−5日ごとの抗原ペプチド刺激により抗原ペプ
チド特異的T細胞が検出できることが示された。
の影響を調べた。PBMCをウエル当たり細胞数2×105、1
×105、5×104、2.5×104、1.25×104、0.63×104、0
で播種した。放射線照射したPBMCを添加することにより
細胞総数はすべて2×105個/ウエルとして培養を開始し
た。その他の条件は実施例1と同様にした。結果を図1
に示す。培養したPBMC数に比例して、IFN-γ量の増加が
認められ、2.5×104個/ウエルでも検出可能であった。
図1から明らかなように、培養するPBMC細胞数とIFN-γ
産生量とは比例しており、これは最終的なIFN-γ産生量
が培養開始時の抗原特異的T細胞数を反映していること
を意味する。このことは、本試験が抗原特異的T細胞頻
度の定量は困難であるが、半定量的な測定は可能である
ことを示している。
培養開始時の細胞数を1.5×105/ウエルとして、実施例
1と同様の手法でEBウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペ
プチド特異的T細胞の検出を試みた。結果を図2に示
す。IFN-γ産生量に差はあるが、測定した10名全員でEB
ウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチド特異的T細胞
が検出された。
なったが、さらに多数のサンプルを測定できるシステム
の構築のために384穴プレートを用いた検討をおこなっ
た。HLA-A24陽性の健常人のPBMCを384穴プレートに培養
液80μl/ウエルで、5×104個/ウエル播種し、培養液
を半量交換する時にペプチド刺激を行い(計5回のペプ
チド刺激)、実施例1と同様の手法によりEBウイルス由
来HLA-A24拘束性抗原ペプチド特異的T細胞の検出を試
みた。その結果、EBウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペ
プチドをパルスした標的細胞に対する反応性と陰性対照
のHIV由来HLA-A24拘束性抗原ペプチドをパルスした標的
細胞に対する反応性の差はIFN-γ産生量で2775pg/mlで
あった。この事から、アッセイシステムをマイクロ化し
ても抗原特異的T細胞を検出可能であることが示され
た。
実施例1と同様の方法により表2に示す16種類の抗原ペプ
チドの内、13種類の抗原ペプチドを用いて頻回刺激し、
それぞれの抗原に対する特異的T細胞の反応性を調べ
た。
つ培養し、IFN-γ産生量の測定の時に各wellの細胞を2
等分することにより8サンプルを測定した。そして培養
したリンパ球が、各抗原ペプチドをパルスしたHLA-A2陽
性のT2細胞(ATCCナンバー、CRL-1992)(以下、抗原ペプ
チド−T2細胞という)およびHLA-A2拘束性のHIV由来の
抗原ペプチド(アミノ酸配列:SLYTYATL)[J.Exp.Med.
180: 1283-1293, 1994]をパルスしたT2細胞(以下、H
IV−T2細胞という)に対して反応して産生したIFN-γ量
を定量し、その差が有意であるかをt検定で調べた。結
果を表3に示す。
原ペプチド−T2細胞に対して反応して産生されたIFN-γ
量からHIV−T2細胞に対して反応して産生されたIFN-γ
量を差し引いた値の2ウエル分の平均値である。また、
差が0pg/mlより小さい場合は、<0pgと表記してい
る。癌ワクチンとして投与するペプチドを選定する判定
基準は次の通りである。各抗原ペプチド−T2細胞に反応
して産生されたIFN-γ量がHIV−T2細胞に対して反応し
て産生されたIFN-γ量よりも大きくかつ有意差検定でp
<0.05のウエルが1個以上存在した抗原ペプチド、また
は抗原ペプチド−T2細胞に反応して産生されたIFN-γ量
がHIV−T2細胞に対して反応して産生されたIFN-γ量よ
り大きくてその差が100pg/ml以上のウエルが存在した抗
原ペプチドを、癌ワクチンとして投与するペプチドとし
て選択した。この子宮頸癌患者の場合、抗原ペプチド特
異的T細胞の存在頻度が高く、反応性が良好なペプチド4
種類ppMAPkkk294、ppMAPkkk432、WHSC2103およびHNRPL
501を上記判定基準に基づいて選定した。
(Seppic社)を用いてW/Oエマルションを作製し、子宮
頸癌患者に各3mgを約2週間おきに計5回、皮下投与し
た。投与前と投与後の腫瘍マーカーの癌胎児性抗原(CE
A)と扁平上皮癌関連抗原(SCC)の測定値の推移を図
3、図4に示した。また、腫瘍の縮小率を図5に示した。
癌ワクチンの投与により、CEA値は低下して安定し、SCC
値は上昇傾向が押さえられ、高値ながら安定する傾向が
認められた。また、ワクチン投与に伴い、腫瘍が70%程
度縮小するのが観察された。これらの結果より本発明の
新細胞性免疫定性法により選択された抗原ペプチドを用
いたが癌ワクチンは癌の治療に有効であることが示され
た。
し、実施例7と同様の方法により表4に示す14種類の抗原
ペプチドの内、13種類の抗原ペプチドに対する反応性を
調べた。
つ培養し、IFN-γ産生量の測定の時に各ウエルの細胞を
3等分することにより9サンプルを測定した。そして培養
したリンパ球が、各抗原ペプチドをパルスしたHLA-A24
陽性のC1R-A24細胞(以下、抗原ペプチド−C1R-A24細胞
という)およびHLA-A24拘束性のHIV由来の抗原ペプチド
(アミノ酸配列:RYLRDQQLLGI)[前掲]をパルスしたC
1R-A24細胞(以下、HIV− C1R-A24細胞という)に対し
て反応して産生したIFN-γ量を定量し、かつその差が有
意であるかをt検定で調べてp値を求めた。結果を表5に
示す。
原ペプチド−C1R-A24細胞に対して反応して産生したIFN
-γ量からHIV−C1R-A24細胞に対して反応して産生したI
FN-γ量を差し引いた値の3ウエル分の平均値を示した。
また、差が0pg/mlより小さい場合は、<0pgと表記し
た。癌ワクチンとして投与するペプチドを選定する判定
基準は実施例7におけるそれと同じである。この子宮頸
癌患者の場合、上記の判定基準に基づいてSART2 161、S
ART2 889、lck 208およびART4 34の4種類の抗原ペプチ
ドを選定した。更にこれらの抗原ペプチドを用いた癌ワ
クチンの投与を5回以上行った後に患者の抹消血単核球
を分離し、上記と同様の方法にて表4の14種類の抗原
ペプチドに対する反応性を調べた。その結果を表6に示
す。
の4種類の抗原ペプチドを選択して、8回目以降の癌ワ
クチンの投与に使用した。
(Seppic社)を用いてW/Oエマルションを作製して、子
宮頸癌患者に各3mgを約2週間おきに皮下投与した。1投
与前と12回投与までの腫瘍マーカーの癌胎児性抗原(CE
A)の測定値の推移を図6に示した。癌ワクチンの投与に
より、CEA値は上昇傾向が押さえられ、高値ながら安定
する傾向が認められた。また、ワクチン投与前、3回投
与後、6回投与後における患者末梢血単核球のワクチン
投与に用いた抗原ペプチドに対する反応性をそれぞれ、
実施例1の方法に準じた方法にて測定した。その結果を
表7に示す。
対する反応性に変化がなかったが、SART1 161、lck
208、及びART4 75に対する反応性の向上が認められ、
ワクチン投与により抗原ペプチド特異的なT細胞の頻度
が高くなっていることが示唆された。このように本発明
の細胞性免疫検出法は、癌ワクチンに使用する抗原ペプ
チドの選定のみならず、投与した抗原ペプチドに対する
特異的なT細胞誘導のモニターリングやワクチン治療開
始後に更に有効な抗原ペプチドを選択して投与する抗原
ペプチドを変更するためデータを取得する場合にも有用
であることが示された。
実施例7の方法により上記表2に示す16種類の抗原ペプチ
ドの内、13種類の抗原ペプチドに対する反応性を調べ
た。結果を表8に示す。
に低値であったが、ppMAPkkk 432のみを投与のための抗
原ペプチドとして選択した。
社)を用いてW/Oエマルションを作製し、前立腺癌患者
に3mgを約2週間おきに皮下投与した。腫瘍マーカーであ
る前立腺特異抗原(PSA)の測定値の推移を図7に示し
た。上昇傾向にあったPSA値はワクチン投与2回目以降、
減少傾向に転じ、ワクチン投与5回目以降では治療開始
前よりも低値となった。このように本発明の新細胞性免
疫定性法で多数の候補ペプチドから患者の治療に有効な
患者体内に存在頻度の高いT細胞を容易に選択できる有
用な方法であることが示された。
的」ではないが、実施例4にて検討したように「半定量
的」な方法である。しかしながら、本発明方法は使用す
る患者の血液(リンパ球)の量が少なくて済み、しかも
多くの抗原ペプチドを短時間で評価することができるの
で、患者の治療前(ワクチン投与前)に、治療に用いる
べきペプチドを決定する際に非常に有効である。
る抗原の検出方法は、全ての癌細胞が共通に同一の腫瘍
抗原を発現しているとは限らず、また一つの癌細胞上に
2種以上の異なる腫瘍抗原ペプチドが提示されているこ
とから複数の異なる腫瘍抗原ペプチドを用いた治療がよ
り効果的であることを考慮すると、非常に有益な方法で
ある。さらに、ワクチン投与前後の抗原特異的T細胞の
変動をモニターする、即ち投与した抗原ペプチドが有効
であるか否かを検討する際にも非常に有効である。本発
明方法は、システマチックに抗原特異的T細胞を検出す
るためのマイクロ手法を可能とする。
より癌患者の末梢血T細胞中の各種癌抗原ペプチドに対
するCTL前駆体の頻度を測定し、反応性の良い抗原ペプ
チドを選択すれば、癌ワクチンとして癌患者に投与する
治療を実施して良好な成績が得られる。
utic application thereof <130> 178241 <140> <141> 2001-09-18 <160> 32 <170> PatentIn Ver. 2.1 <210> 1 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <304> 88 <306> 633-639 <307> 2000 <400> 1 Leu Leu Gln Ala Glu Ala Pro Arg Leu 1 5 <210> 2 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <304> 88 <306> 633-639 <307> 2000 <400> 2 Arg Leu Ala Glu Tyr Gln Ala Tyr Ile 1 5 <210> 3 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Jpn. J. Cancer Res. <304> 92 <306> 762-767 <307> 2001 <400> 3 Lys Leu Lys His Tyr Gly Pro Gly Trp Val 1 5 10 <210> 4 <211> 8 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Jpn. J. Cancer Res. <304> 92 <306> 762-767 <307> 2001 <300> <303> Jpn. J. Cancer Res. <304> 92 <306> 762-767 <400> 4 Val Leu Glu Gly Met Glu Val Val 1 5 <210> 5 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <307> 2001 <400> 5 Lys Leu Val Glu Arg Leu Gly Ala Ala 1 5 <210> 6 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <307> 2001 <400> 6 Asp Val Trp Ser Phe Gly Ile Leu Leu 1 5 <210> 7 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 7 Arg Ile Ile Tyr Asp Arg Lys Phe Leu 1 5 <210> 8 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 8 Gly Leu Leu Phe Leu His Thr Arg Thr 1 5 <210> 9 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 9 Asp Leu Leu Ser His Ala Phe Phe Ala 1 5 <210> 10 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 10 Ala Ser Leu Asp Ser Asp Pro Trp Val 1 5 <210> 11 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 11 Ile Leu Gly Glu Leu Arg Glu Lys Val 1 5 <210> 12 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 12 Arg Leu Gln Glu Trp Cys Ser Val Ile 1 5 <210> 13 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 13 Leu Ile Ala Asp Phe Leu Ser Gly Leu 1 5 <210> 14 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 14 Ile Leu Pro Arg Lys His His Arg Ile 1 5 <210> 15 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 15 Ala Leu Val Glu Phe Glu Asp Val Leu 1 5 <210> 16 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 61 <306> 2038-2046 <307> 2001 <400> 16 Asn Val Leu His Phe Phe Asn Ala Pro Leu 1 5 10 <210> 17 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <304> 81 <306> 459-466 <307> 1999 <400> 17 Glu Tyr Arg Gly Phe Thr Gln Asp Phe 1 5 <210> 18 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> J. Immunol. <304> 164 <306> 2565-2574 <307> 2000 <400> 18 Asp Tyr Ser Ala Arg Trp Asn Glu Ile 1 5 <210> 19 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> J. Immunol. <304> 164 <306> 2565-2574 <307> 2000 <400> 19 Ala Tyr Asp Phe Leu Tyr Asn Tyr Leu 1 5 <210> 20 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> J. Immunol. <304> 164 <306> 2565-2574 <400> 20 Ser Tyr Thr Arg Leu Phe Leu Ile Leu 1 5 <210> 21 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 59 <306> 4056-4063 <307> 1999 <400> 21 Val Tyr Asp Tyr Asn Cys His Val Asp Leu 1 5 10 <210> 22 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 59 <306> 4056-4063 <307> 1999 <400> 22 Ala Tyr Ile Asp Phe Glu Met Lys Ile 1 5 <210> 23 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> J. Immunol. <304> 163 <306> 4994-5004 <307> 1999 <400> 23 Lys Phe His Arg Val Ile Lys Asp Phe 1 5 <210> 24 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> J. Immunol. <304> 163 <306> 4994-5004 <307> 1999 <400> 24 Asp Phe Met Ile Gln Gly Gly Asp Phe 1 5 <210> 25 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Eur. J. Immunol. <304> 31 <306> 323-332 <307> 2001 <400> 25 His Tyr Thr Asn Ala Ser Asp Gly Leu 1 5 <210> 26 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Eur. J. Immunol. <304> 31 <306> 323-332 <307> 2001 <400> 26 Thr Phe Asp Tyr Leu Arg Ser Val Leu 1 5 <210> 27 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Eur. J. Immunol. <304> 31 <306> 323-332 <307> 2001 <400> 27 Asp Tyr Leu Arg Ser Val Leu Glu Asp Phe 1 5 10 <210> 28 <211> 8 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 60 <306> 3550-3558 <307> 2000 <400> 28 Ala Phe Leu Arg His Ala Ala Leu 1 5 <210> 29 <211> 10 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Cancer Res. <304> 60 <306> 3550-3558 <307> 2000 <400> 29 Asp Tyr Pro Ser Leu Ser Ala Thr Asp Ile 1 5 10 <210> 30 <211> 9 <212> PRT <213> Homo sapiens <300> <303> Int. J. Cancer <304> 88 <306> 633-639 <307> 2000 <400> 30 Glu Tyr Cys Leu Lys Phe Thr Lys Leu 1 5 <210> 31 <211> 9 <212> PRT <213> EB Virus <300> <303> J. Immunol. <304> 158 <306> 3325-3334 <307> 1997 <400> 31 Thr Tyr Gly Pro Val Phe Met Cys Leu 1 5 <210> 32 <211> 11 <212> PRT <213> Human immunodeficiency virus <300> <303> J. Immunol. <304> 159 <306> 6242-6252 <307> 1997 <400> 32 Arg Tyr Leu Arg Asp Gln Gln Leu Leu Gly Ile 1 5 10
する抗原特異的T細胞検出感度の影響を示すグラフであ
る。
球からのEBウイルス由来HLA-A24拘束性抗原ペプチド特
異的T細胞の検出結果を示すグラフである。
原ペプチドにて処置した前後の癌胎児性抗原(CEA)の
測定値の推移を示すグラフである。
原ペプチドにて処置した前後の扁平上皮癌関連抗原(SC
C)の測定値の推移を示すグラフである。
原ペプチドにて処置した前後の腫瘍の縮小率を示すグラ
フである。
原ペプチドにて処置した前後の癌胎児性抗原(CEA)の
測定値の推移を示すグラフである。
原ペプチドにて処置した前後の前立腺特異抗原(PSA)
の測定値の推移を示すグラフである。
Claims (28)
- 【請求項1】 抗原特異的T細胞の検出方法であって、 (1)末梢血単核球を採取し、 (2)採取した末梢血単核球を抗原で頻回刺激し、そし
て (3)刺激した末梢血単核球中、該抗原に特異的なT細
胞を検出する、工程(2)における末梢血単核球の刺激
に際し抗原提示細胞を直接用いないことを特徴とする方
法。 - 【請求項2】 抗原が抗原タンパク質または該抗原タン
パク質に由来する抗原ペプチドである、請求項1記載の
方法。 - 【請求項3】 頻回刺激が2回/週以上の頻度で複数回
刺激するものである、請求項1または2記載の方法。 - 【請求項4】 頻回刺激が2−5日間隔で複数回刺激す
るものである、請求項1または2記載の方法。 - 【請求項5】 抗原特異的T細胞の検出を、当該T細胞
が産生するサイトカイン量を指標に行う、請求項1−4
のいずれかに記載の方法。 - 【請求項6】 サイトカインがIFN−γである、請求
項5記載の方法。 - 【請求項7】 頻回刺激をマイクロプレートのウエル中
で行う、請求項1−6のいずれかに記載の方法。 - 【請求項8】 マイクロプレートがU底マイクロプレー
トである、請求項7記載の方法。 - 【請求項9】 96穴マイクロプレートを用いた場合の
末梢血単核球の細胞数が2.5×104個/ウエル−2
×105個/ウエルである、請求項7または8記載の方
法。 - 【請求項10】 384穴マイクロプレートを用いた場
合の末梢血単核球の細胞数が、2.5×104個/ウエ
ル−1×105個/ウエルである、請求項7または8記
載の方法。 - 【請求項11】 抗原特異的T細胞と反応する抗原の検
出方法であって、 (1)末梢血単核球を採取し、 (2)採取した末梢血単核球を複数の抗原候補物質でそ
れぞれ頻回刺激し、そして (3)いずれの抗原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導
したかを判定する、工程(2)における末梢血単核球の
刺激に際し抗原提示細胞を直接用いないことを特徴とす
る方法。 - 【請求項12】 抗原が抗原タンパク質または該抗原タ
ンパク質に由来する抗原ペプチドである、請求項11記
載の方法。 - 【請求項13】 頻回刺激が2回/週以上の頻度で複数
回刺激するものである、請求項11または13記載の方
法。 - 【請求項14】 頻回刺激が2−5日間隔で複数回刺激
するものである、請求項11または13記載の方法。 - 【請求項15】 抗原特異的T細胞誘導の判定を、当該
T細胞が産生するサイトカイン量を定量することにより
行う、請求項11−14のいずれかに記載の方法。 - 【請求項16】 サイトカインがIFN−γである、請
求項15記載の方法。 - 【請求項17】 頻回刺激をマイクロプレートのウエル
中で行う、請求項11−16のいずれかに記載の方法。 - 【請求項18】 マイクロプレートがU底マイクロプレ
ートである、請求項17記載の方法。 - 【請求項19】 96穴マイクロプレートを用いた場合
の末梢血単核球の細胞数が2.5×104個/ウエル−
2×105個/ウエルである、請求項17または18記
載の方法。 - 【請求項20】 384穴マイクロプレートを用いた場
合の末梢血単核球の細胞数が、2.5×104個/ウエ
ル−1×105個/ウエルである、請求項17または1
8記載の方法。 - 【請求項21】 患者における目的疾患に関連する抗原
を含有する、該疾患を処置するための該患者における該
目的疾患に固有のオーダーメイド医薬組成物。 - 【請求項22】 患者における目的疾患に関連する抗原
であって、 (1)該患者から末梢血単核球を採取し、 (2)採取した末梢血単核球を、該目的疾患に関連する
と思われる複数の抗原候補物質でそれぞれ頻回刺激し、
そして (3)いずれの抗原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導
したかを判定する、工程(2)における末梢血単核球の
刺激に際し抗原提示細胞を直接用いない方法により選定
される1つまたはそれ以上の抗原、を含有する、該疾患
を処置するための該患者における該目的疾患に固有のオ
ーダーメイド医薬組成物。 - 【請求項23】 抗原が抗原タンパク質または該抗原タ
ンパク質に由来する抗原ペプチドである、請求項21ま
たは22記載の医薬組成物。 - 【請求項24】 疾患が癌である、請求項21または2
2記載の医薬組成物。 - 【請求項25】 患者における目的疾患に関連する抗原
の治療学的有効量を投与することを特徴とする、該患者
における該目的疾患に固有のオーダーメイド医療を可能
とする該疾患を処置するための方法。 - 【請求項26】 患者における目的疾患に関連する抗原
であって、 (1)該患者から末梢血単核球を採取し、 (2)採取した末梢血単核球を、該目的疾患に関連する
と思われる複数の抗原候補物質でそれぞれ頻回刺激し、
そして (3)いずれの抗原候補物質が抗原特異的T細胞を誘導
したかを判定する、工程(2)における末梢血単核球の
刺激に際し抗原提示細胞を直接用いない方法により選定
される1つまたはそれ以上の抗原、を投与することを特
徴とする、該患者における該目的疾患に固有のオーダー
メイド医療を可能とする該疾患を処置するための方法。 - 【請求項27】 抗原が抗原タンパク質または該抗原タ
ンパク質に由来する抗原ペプチドである、請求項25ま
たは26記載の方法。 - 【請求項28】 疾患が癌である、請求項25または2
6記載の方法。
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