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JP2002363623A - 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造 - Google Patents

高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造

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JP2002363623A
JP2002363623A JP2001173325A JP2001173325A JP2002363623A JP 2002363623 A JP2002363623 A JP 2002363623A JP 2001173325 A JP2001173325 A JP 2001173325A JP 2001173325 A JP2001173325 A JP 2001173325A JP 2002363623 A JP2002363623 A JP 2002363623A
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chute
furnace
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distribution
rear end
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Takashi Ida
傑 井田
Masao Fujita
昌男 藤田
Takeshi Sato
健 佐藤
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Kawasaki Steel Corp
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 分配シュートを水平に近い状態としても、シ
ュート後端から原料溢れを生じることなく炉内に原料を
装入する。 【解決手段】 分配シュート15の後端部領域に、後端高
さがシュート途中レベルに位置する平面状傾斜部10を設
け、分配シュート15を水平姿勢に近い状態にしたとき上
方の垂直シュート4から落下する原料6Bを後端からの溢
れを伴うことなく平面状傾斜部10上を滑落させ、分配シ
ュート15の先端から炉壁方向に投入するので、炉壁まで
原料6Bを適正な分布で装入できる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、高炉の炉頂部に複
数の炉頂ホッパを並列に設置し、分配シュートを介して
炉内に装入される原料の炉内分布制御に好適な高炉用ベ
ルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造に関するもの
である。
【0002】
【従来の技術】高炉操業においては、炉内に原料として
焼結鉱等の鉄鉱石とコークスとが交互に層状に装入され
る。炉内に装入された装入物は、炉内を上昇してくる高
温のガスによりまず乾燥、予熱が行われ、鉄鉱石の還元
が起こる。装入物の降下に伴って還元は順次活発とな
り、鉄鉱石中の酸化鉄は金属鉄となり、さらに吸炭する
などして溶銑となり炉底に溜まる。このようにして炉底
に溜まった溶銑は、炉底の出銑口より取り出され、銑鉄
が製造される。高炉の生産性および銑鉄の品質を向上さ
せるためには、炉内のガス通気性をよくすること、装入
物をスムーズに降下させること、ガスを炉断面上に通気
性よく上昇させること、および炉壁への熱負荷を少なく
すること、などが要求される。
【0003】高炉の形状は軸対称形をなしているが、安
定した操業には炉頂部半径方向の装入物の分布すなわち
粒度分布やコークスと鉱石との層厚分布LO /LC (L
O :鉱石層厚、LC :コークス層厚)を適正に制御し
て、ガス流分布、熱流比分布を円周方向で均一化して鉱
石の還元状況、溶解状況を円周方向で均一化する必要が
ある。また、炉半径方向については、常に変化し続ける
高炉の操業状態に対応して、炉頂での装入物分布を柔軟
にかつ高精度に制御し、最適な炉半径方向分布をもつよ
うにすることが重要である。
【0004】前記条件を満たす炉頂装入装置として高炉
では、ベル式に代わり装入物の分布制御の自由度がより
大きな分配シュートを備えたベルレス式炉頂装入装置が
採用され、分配シュートの回転数および鉛直に対する傾
動角度の変更によって多様な装入物制御が行われてい
る。ベルレス式炉頂装入装置の場合は、たとえば図7に
示すように、炉内に装入される原料6A(例えばコーク
ス)、6B(例えば鉱石)は、いったんベルトコンベア8
によりそれぞれ2基の炉頂ホッパ1A、1Bに貯蔵される。
炉頂ホッパ1A、1Bにそれぞれ貯蔵された原料6A、6Bは、
原料受入れ完了後に外気と遮断され、高圧の炉内と同じ
圧力に調整される。
【0005】例えば、炉頂ホッパ1A内の圧力調整後に、
炉頂ホッパ1A内の原料6Aが下部に設けた流量調整ゲート
2Aを用いて排出され、傾斜シュート2を原料6Aが流れ落
ちる。傾斜シュート2を流れ落ちた原料6Aは、集合シュ
ート3の出口部に固設した垂直シュート4を通過して落
下する。ここを落下した原料6Aは、垂直シュート4の出
口部に連結ピン7を介して鉛直に対する傾動角度αを調
整自在に支持されると共に炉円周方向に旋回する分配シ
ュート5に供給される。
【0006】この際に、傾斜シュート2を滑り落ちる原
料6Aは、集合シュート3の下部に設けた垂直シュート4
の中心ではなく炉頂ホッパ1Aの反対側内面に沿う偏流と
なって落下する。このとき、垂直シュート4内を通過す
る原料6Aが、どちらの炉頂ホッパ1A、1Bから排出される
かで、垂直シュート4内で異なる落下ルートをとること
になり、垂直シュート4の直下にある分配シュート5の
異なる位置に落下することになる。
【0007】図8に示すように、分配シュート5の平面
上での旋回位置角度が0°、360 °、720 °では炉頂ホ
ッパ1Aの位置と分配シュート5の位置が高炉16の炉中心
に対する反対側にあるため、原料6Aは傾斜シュート2お
よび分配シュート5上を同一方向に向けて滑落するため
装入速度(時間当り装入量( ton/h ))が大きく、原
料6Aの排出がスムーズに行われる。一方、分配シュート
5の旋回位置角度が180 °、540 °では、分配シュート
5の位置と炉頂ホッパ1Aの位置が炉中心に対する同一側
にあるため、傾斜シュート2を滑落した原料6Aは180 °
方向転換して分配シュート5上を反対方向に向け滑落す
る。このため、分配シュート5上で原料6Aの滞留が生じ
装入速度が小さくなって、装入量の減少傾向が生じる。
【0008】さらに、分配シュート5は、鉛直に対する
傾動角度αをもって旋回していることもあって、分配シ
ュート5の上端部に供給される原料6Aまたは6Bは分配シ
ュート5上を蛇行しながら斜めに流れる。その結果、分
配シュート5の炉円周方向に対する旋回角度によって分
配シュート5上を移動する時間、分配シュート5の先端
から放物線の落下軌跡を描きながら排出する原料6Aまた
は6Bの落下方向、装入速度、落下軌跡が変動する。最終
的には、炉内堆積位置の変動を招いて装入物層の炉周方
向における装入物分布の偏差とりわけコークスと鉱石と
の層厚分布LO/LC に大きな偏差が生じる。
【0009】このような装入物分布の偏差が生じると、
もし、2つの炉頂ホッパ1A、1Bのうち、一方から原料6A
(コークス)を切り出し、他方から原料6B(鉱石)を切
り出して、これを交互に堆積させると炉周方向のLO
C 分布が大きく異なったものになる。こうした変動を
放置すると、炉内通気性を阻害することになり、安定し
た高炉操業ができなくなるという問題があった。
【0010】分配シュート上での落下位置変動を抑制し
て炉内に装入される原料分布を安定化する手段として実
開昭58-184551 号公報、実開昭58-176945 号公報および
実開昭58-176946 号公報には、垂直シュートの下方に原
料流路調整機構を設置するものが開示されている。ま
た、特開昭50-149504 号公報には、分配シュートによる
装入軌跡の円周方向での変動に対して特定区間で傾動角
度を変更して原料を装入するものが開示されている。
【0011】ところで最近の高炉操業では、装入原料の
コストを下げるためできるだけコストの安い細粒鉱石を
多く使用したいというニーズがあるが、高炉に装入する
細粒原料の増加は、炉内を上昇するガスの通気抵抗を増
大する原因となる。炉内の通気抵抗が増大すると、炉内
を下降する装入物を上昇ガスにより押し上げる力が大き
くなり、装入物の降下を阻害する。結果的に高炉の下部
に設けた羽口から供給する送風量を抑制せざるを得なく
なり、高炉の出銑量低下を余儀なくされる。
【0012】高炉内部には、羽口から吹き込まれる熱風
により形成されるレースウェイ先端にコークスの運動が
少ない山形状の領域いわゆる炉芯が存在する。この炉芯
を構成するコークスの粒度が低下したり、炉芯の空隙が
低下すると、炉芯の通気・通液性が悪化し、送風圧の上
昇、スリップの多発、排滓性の悪化を引き起こす。これ
を回避するためには、高炉内に通気性の良いコークスを
炉中心部に優先して装入し、安定した炉内熱風の中心流
を確保し、トータルとして炉内の通気抵抗を下げ、高炉
の炉況を安定化させるのが一般的である。
【0013】高炉内に通気性の良いコークスを炉中心部
に優先して装入する手段として、ベルレス式炉頂装入装
置では、図9に示すように連結ピン7を支点にして分配
シュート5をできるだけ垂直姿勢に近付けて高炉16の中
心付近に原料6A(ここではコークス)を装入するのが一
般的である。通常、トラフ状の分配シュート5は、その
後端部5Aに壁を設けてあるが、分配シュート5を垂直姿
勢に近付けて原料6Aを装入するには、垂直シュート4と
干渉しないように分配シュート5の後端壁を撤去した構
造としている。
【0014】これにより分配シュート5を垂直姿勢に近
付けた状態で原料6Aを装入する際、垂直シュート4から
落下する原料6Aは、開放構造の後端から分配シュート5
内に導くことが可能になる。
【0015】
【発明が解決しようとする課題】しかし、図9に示す分
配シュート5の構造を採った場合、中心付近以外に原料
を装入する際に新たな問題が発生した。前記したように
図8において、分配シュートと炉項ホッパの位置関係に
より、分配シュート上で原料の滞留が生じることから、
この原料滞留時に図10に示すように分配シュート5の後
端から原料6Bの溢れを生じるという問題である。
【0016】この原料の溢れが激しい場合、1旋回当り
装入量の3%程度に達し、円周方向の原料分布に異常を
きたすことになる。また、分配シュート5の後端から溢
れた原料6Bは炉中心部に落下することになり、鉱石が炉
中心部に多く偏在すると、通気性を悪化させるなど、適
正な装入物分布の形成を阻害する要因となる問題点があ
った。
【0017】前記実開昭58-184551 号公報、実開昭58-1
76945 号公報および実開昭58-176946 号公報のように垂
直シュートの下方に原料流路調整機構を設置し、これに
より分配シュート上での落下位置変動を抑制し、炉内に
装入される原料分布を安定化するものでは、周辺には分
配シュートの旋回・傾動機構があり、原料流路調整機構
を備えるにはスペースの制約が大きい上に、流路中の調
整機構は衝撃、磨耗、粉塵対策が困難であるという欠点
があり、課題である分配シュートの後端から原料溢れを
防止する手段とはならない。
【0018】特開昭50-149504 号公報のように装入軌跡
の円周方向での変動に対して特定区間で分配シュートの
傾動角度を変更して原料を装入するものでは、分配シュ
ート上で流路を狭めるため閉塞の危険が高く、閉塞後は
適切な原料の分配が困難となり、また、分配シュートの
後端からの原料溢れを防止する手段とならないのは同様
である。
【0019】本発明は、前記従来技術の問題点を解決
し、分配シュートを水平に近い状態とした場合に、シュ
ート後端からの原料溢れを低減できるとともに分配シュ
ートを垂直に近い状態とし炉中心部にコークスを集中装
入することを可能とし、さらに炉半径方向および円周方
向の原料装入量変動を抑制することができる高炉用ベル
レス式炉頂装入装置の分配シュート構造を提供すること
を目的とするものである。
【0020】
【課題を解決するための手段】本発明は、このような問
題点を解消すべく種々検討を重ねた結果により達成され
たものであり、その要旨とするところは下記の通りであ
る。前記目的を達成するための請求項1記載の本発明
は、高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造
において、前記分配シュートの後端部領域に後端高さが
上方の垂直シュートから落下する原料を受入れ可能とす
るシュート高さの途中レベルに位置し、シュート軸線に
平行なシュート前方領域に原料を滑落させる傾斜部を設
けたことを特徴とする高炉用ベルレス式炉頂装入装置の
分配シュート構造である。
【0021】請求項2記載の本発明は、前記分配シュー
トの後端部領域に、該分配シュートを垂直姿勢に近い状
態にしたとき前記後端高さが前記上方の垂直シュートか
ら落下する原料を受入れ可能とするシュート高さの途中
レベルに位置し、前記分配シュートを水平姿勢に近い状
態にしたとき前記上方の垂直シュートから落下する原料
をシュート軸線に平行なシュート前方領域に滑落させる
傾斜部を設けたことを特徴とする請求項1記載の高炉用
ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造である。
【0022】請求項3記載の本発明は、前記傾斜部の傾
斜角度θをシュート軸線に対して5°≦θ≦30°とする
ことを特徴とする請求項1または2記載の高炉用ベルレ
ス式炉頂装入装置の分配シュート構造である。
【0023】
【発明の実施の形態】以下、本発明の実施の形態を図面
に基づいて詳細に説明する。なお、高炉用ベルレス式炉
頂装入装置において、炉頂ホッパ1A、1Bから排出した原
料6A、6Bを分配シュートに落下させるまでの装置は、図
7に従って説明したものと同様であるので説明を省略す
る。
【0024】本発明では、図1〜図3に示すように、炉
頂部に複数基、例えば2基の炉頂ホッパ1A、1Bを並設し
た高炉用ベルレス式炉頂装入装置において、分配シュー
ト15は、横断面が円弧状でシュート軸線Xに平行なトラ
フ状のケーシング11およびケーシング11の後端部に設け
た底面が傾斜した平面状で円弧状の側面壁を有する傾斜
ケーシング12を備えている。ケーシング11および傾斜ケ
ーシング12の内面はそれぞれ耐磨耗性に優れたライナ1
3、14で保護されており、ケーシング11とライナ13でシ
ュート本体9が、また傾斜ケーシング12とライナ14で平
面状傾斜部10が形成される。ケーシング11の後端部11A
は、傾斜ケーシング12の下面に沿う平面状となってい
る。平面状傾斜部10の後端高さ(h)は、シュート本体
9の高さ(H)に対してシュート途中レベルに位置し、
平面状傾斜部10の側方は側面壁で囲まれている。
【0025】平面状傾斜部10の傾斜角度θは、シュート
軸線Xに対して5°≦θ≦30°とするのが好ましい。そ
の理由は、シュート軸線Xに対して傾斜角度θが5°未
満であると、図4に示すように、分配シュート15の鉛直
に対する傾動角度αを水平に近い状態で原料6Bを装入す
る場合、傾斜角度が緩く、原料流を前方に押しやる効果
が少ないため、分配シュート15の後端から原料溢れが生
じる可能性が大きくなる。分配シュート15の後端から溢
れた原料6Bが炉中心部に落下して、炉口径の拡大に対応
する炉壁までの適正な原料装入分布の形成が阻害され
る。また、傾斜角度θがシュート軸線に対して30°を超
えると、図5に示すように、分配シュート15を垂直姿勢
に近付けた状態で通気性の良い原料6A(コークス)を炉
中心部に優先して装入する場合に、平面状傾斜部10の後
端に垂直シュート4から落下する原料が衝突する可能性
が大きくなり、炉中心部へのコークス優先装入を阻害す
るからである。すなわち、実質的に有効な傾斜領域を形
成できないからである。
【0026】なお、ライナ13、14は、セラミック製や耐
磨耗性金属製の板状ライナユニットをケーシング11と傾
斜ケーシング12の内面にそれぞれ敷き詰めて固定する板
状タイプあるいはケーシング11の内側に離間して配設さ
れた多数の仕切板の間に粒状原料を充填するセルフライ
ニングタイプなど各種タイプを採用できる。ここでは、
ライナ13、14として板状タイプを使用した場合を示す。
なお、ケーシング11および傾斜ケーシング12の外面は炉
内で高温に曝されるため図示を省略した耐火材で保護す
るのが好ましい。
【0027】以下、本発明の作用について説明する。図
4に示すように、垂直シュート4から落下する原料6B
(例えば、鉱石)が鉛直からの傾動角度αを約50°以上
とする水平状態(原料がシュート上を滑落できる傾動角
度αは確保する必要はある)で旋回する分配シュート15
に導かれる場合、原料6Bの鉱石は、分配シュート15の平
面状傾斜部10に衝突して斜面を滑り落ち、シュート後端
からの原料溢れを伴うことなく下流側領域のシュート本
体9へ押し出される。そして、シュート本体9を滑り落
ちた原料6Bの鉱石は、分配シュート15の先端から炉容積
の拡大に応じた生産量増大に見合う原料装入速度で炉口
径を拡大した炉壁方向に投入され、炉壁までの原料6Bの
適正な分布での鉱石装入を可能にする。従来の分配シュ
ート5により装入した場合、溢れ割合が、〔(溢れ量)
/(1旋回当たりの装入量)〕×100 =約2〜2.5 %で
あったのに対して、本発明の分配シュート15による溢れ
割合は、0.2 〜0.4 %に低減できた。
【0028】なお、本発明の分配シュート15では、図6
に示すように、シュート軸線Xに平行なケーシング11と
ライナ13でシュート本体9を形成し、また後端部領域の
ケーシング11もシュート軸線Xに平行とし、後端部領域
のライナ14のみにより平面状傾斜部を形成することも可
能である。これにより同様の作用、効果を得ることがで
きる。
【0029】本発明の分配シュート15によれば、分配シ
ュート15を水平姿勢に近い状態あるいは垂直姿勢に近付
けた状態とする場合を除く通常の傾斜角度範囲で分配シ
ュート15を旋回する場合には、従来と同様に安定した状
態で原料6A、6Bを炉内の円周方向および半径方向に向け
て分布させることができる。前記実施の形態では、分配
シュート15の後端部領域にシュート幅方向が平面状にな
った傾斜部を設ける場合について説明したが、幅方向平
面状の代わりに、幅方向がシュート本体9の円弧半径よ
りも大きい半径を有する平面により近い円弧状に形成し
た傾斜部とすることも可能であり、これにより同様の作
用、効果を得ることができる。
【0030】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、分
配シュートの後端部領域に上方の垂直シュートから落下
する原料をシュート軸線に平行な下流側領域へ導く傾斜
部を設けたので、垂直シュートから落下する原料が水平
姿勢で旋回する分配シュートに導かれる場合、原料は、
シュート後端からの原料溢れを伴うことなく分配シュー
トの傾斜部から下流側領域へ押し出される。そして、分
配シュート内を流下した原料は、分配シュートの先端か
ら炉壁方向に投入され、炉壁までの原料の適正な分布で
の装入を可能にする。また、分配シュートを垂直姿勢に
近付けた状態としても、垂直シュートから落下する原料
を分配シュートの傾斜部の後端内側に導くことができ
る。これにより通気性の良いコークスを分配シュートの
先端から炉中心部に優先して装入することが可能にな
り、安定した炉内熱風の中心流を確保し、トータルとし
て炉内の通気抵抗を下げ、高炉の炉況を安定化させるこ
とができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明に係る分配シュートを示す平面図であ
る。
【図2】図1のA−A矢視方向を示す断面図である。
【図3】図1のB−B矢視方向を示す正面図である。
【図4】本発明に係る垂直シュートから落下する原料が
水平姿勢に近付けた状態で分配シュート15に導かれる状
況を示す側面図である。
【図5】本発明に係る垂直シュートから落下する原料が
垂直姿勢に近付けた状態で分配シュートに導かれる状況
を示す側面図である。
【図6】本発明に係る他の分配シュートを示す断面図で
ある。
【図7】従来の高炉用ベルレス式炉頂装入装置を示す模
式図である。
【図8】分配シュートの旋回位置、炉頂ホッパの位置お
よび原料落下速度の関係を示す説明図である。
【図9】従来の垂直シュートから落下する原料が垂直姿
勢に近付けた状態の分配シュートに導かれる状況を示す
側面図である。
【図10】垂直シュートから落下する原料が水平姿勢に近
付けた状態の分配シュートに導かれる状況を示す側面図
である。
【符号の説明】
1A、1B 炉頂ホッパ 2 傾斜シュート 3 集合シュート 4 垂直シュート 5、15 分配シュート 6A、6B 原料 7 連結ピン 8 ベルトコンベア 9 シュート本体 10 平面状傾斜部 11 ケーシング 5A、11A 後端部 12 傾斜ケーシング 13、14 ライナ 16 高炉
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 佐藤 健 岡山県倉敷市水島川崎通1丁目(番地な し) 川崎製鉄株式会社水島製鉄所内 Fターム(参考) 3F011 BA02 BB01 BC02 3F078 AA06 AA07 BA02 4K015 GB04

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シ
    ュート構造において、前記分配シュートの後端部領域に
    後端高さが上方の垂直シュートから落下する原料を受入
    れ可能とするシュート高さの途中レベルに位置し、シュ
    ート軸線に平行なシュート前方領域に原料を滑落させる
    傾斜部を設けたことを特徴とする高炉用ベルレス式炉頂
    装入装置の分配シュート構造。
  2. 【請求項2】 前記分配シュートの後端部領域に、該分
    配シュートを垂直姿勢に近い状態にしたとき前記後端高
    さが前記上方の垂直シュートから落下する原料を受入れ
    可能とするシュート高さ途中レベルに位置し、前記分配
    シュートを水平姿勢に近い状態にしたとき前記上方の垂
    直シュートから落下する原料をシュート軸線に平行なシ
    ュート前方領域に滑落させる傾斜部を設けたことを特徴
    とする請求項1記載の高炉用ベルレス式炉頂装入装置の
    分配シュート構造。
  3. 【請求項3】 前記傾斜部の傾斜角度θをシュート軸線
    に対して5°≦θ≦30°とすることを特徴とする請求項
    1または2記載の高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配
    シュート構造。
JP2001173325A 2001-06-08 2001-06-08 高炉用ベルレス式炉頂装入装置の分配シュート構造 Expired - Lifetime JP3975692B2 (ja)

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