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JP2002349855A - ガスタービン燃焼器の取り外し可能なカウル及びカウルの取り外し方法 - Google Patents

ガスタービン燃焼器の取り外し可能なカウル及びカウルの取り外し方法

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Publication number
JP2002349855A
JP2002349855A JP2002112765A JP2002112765A JP2002349855A JP 2002349855 A JP2002349855 A JP 2002349855A JP 2002112765 A JP2002112765 A JP 2002112765A JP 2002112765 A JP2002112765 A JP 2002112765A JP 2002349855 A JP2002349855 A JP 2002349855A
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cowl
combustor
dome
liner
fasteners
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JP2002112765A
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Edward John Emilianowicz
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James Michael Caldwell
ジェームズ・マイケル・カルドウェル
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General Electric Co
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General Electric Co
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    • F23RGENERATING COMBUSTION PRODUCTS OF HIGH PRESSURE OR HIGH VELOCITY, e.g. GAS-TURBINE COMBUSTION CHAMBERS
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    • F23R3/42Continuous combustion chambers using liquid or gaseous fuel characterised by the arrangement or form of the flame tubes or combustion chambers
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    • F01D25/24Casings; Casing parts, e.g. diaphragms, casing fastenings
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  • General Engineering & Computer Science (AREA)
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  • Combustion & Propulsion (AREA)
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  • Combustion Of Fluid Fuel (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 ガスタービンエンジンの環状の燃焼器組立体
(22)に流入する空気流を方向付けるための、燃焼器
を分解することなく燃焼器から取り外し可能であるカウ
ル(20)を提供する。 【解決手段】 カウル(20)は、形状が環状であり、
カウル(20)、環状のドーム(36)及びライナ(32
又は34)を共に接続し整合させる固締具(28)を受
けるための、周方向に間隔を置いて配置された複数の固
締孔(70)を有する。少なくとも1つの切欠き(7
2)がカウル(20)内にあり、各切欠きは、対応する
固締具(28)より十分に大きい寸法に作られ、対応す
る固締具(28)がドーム及びライナを互いに接続して
いる所定の位置のままで、カウル(20)を作動位置に
移動させ又はその作動位置から取り外すことを可能にす
る。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、一般的に航空機用
ガスタービンエンジンの燃焼器に関し、具体的には、燃
焼器の構成要素が組立てられた状態のままで、取り外し
又は交換することができる環状の燃焼器のカウルに関す
る。
【0002】
【従来の技術】ガスタービンエンジンにおいて、加圧空
気は圧縮機から燃焼器に供給され、該燃焼器で燃料と混
合され燃焼される。広い範囲で用いられている1つの形
式の燃焼器は、環状の形状に構成され、同軸環状の内側
及び外側ライナとそれらの上流端でライナを相互接続す
る環状のドームプレートとにより形成される中空の燃焼
チャンバ内に火炎は封じ込まれる。ドームプレートは、
ドームと呼ばれ、燃料と空気を混合しその混合気をチャ
ンバ中に導入するための、周方向に間隔を置いて配置さ
れた複数の気化器組立体を含む。燃焼器中への加圧空気
の流れは、一般的に固定カウルにより調節され、該固定
カウルは、ドームの上流の所定の位置で燃焼器に取り付
けられ、流れに対して開口しているドームの入口にわた
る区域を形成する。カウルは、空気を、気化器組立体に
流入する中央流れと内側ライナ及び外側ライナに沿って
流れて燃焼器及びタービンを熱損傷から保護する冷却流
れとに分ける。カウルは、半径方向内側及び外側カウル
のような2つの別個の環状リングを含むか、又は単一部
品に形成されることができる。
【0003】カウル、ドーム、内側ライナ及び外側ライ
ナは、別個の部品要素であり、それらは周方向に間隔を
置いて配置された固締具の組を用いて互いに組立てられ
る。修理性及び保守性を向上させるために、構成要素は
別々に作られる。一般的に、各固締具は、カウル、ドー
ム及び2つのライナの1つに設けられている互いに整合
された固締孔を通して延びて、3つの構成要素を同時に
接続する。
【0004】燃焼器構成要素の組立ては、精度が必要で
あるために綿密な、時間のかかる工程である。ドームと
内側及び外側ライナとの間の相対的角度及び間隔は、厳
密な公差に管理されなければならない重要なパラメータ
である。意図した寸法からのずれは、火炎位置及び冷却
流れの有効性のばらつきを生じ、このばらつきにより燃
焼器性能及び構成要素の耐久性を低下させる可能性があ
る。従って、燃焼器を最初に組立てるとき、正確な寸法
管理及びドームとライナの間の適切な相対的位置を確立
するために、特殊な治工具が必要とされる。そのような
治工具は費用がかかるしまた広く入手できるものではな
い。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】残念ながら、現在の設
計方法では、カウルを保守又は交換のために取り外す場
合に、その取り外しには燃焼器を完全分解する必要があ
る。組立てられた燃焼器の残部からカウルを分離するた
めには、全ての組の固締具が取り外されなければならな
い。従って、カウルを交換するために固締具が取り外さ
れる場合に、ドーム及びライナは、組立体から開放され
るのでそれらの精密な寸法関係は失われる。再組立てに
は、適切な特殊な治工具を有する施設に部品を送ること
が必要である。これらの段階は時間も費用も掛かる。
【0006】
【課題を解決する手段】本発明によるカウルは、ガスタ
ービンエンジンの燃焼器に流入する空気流を方向付け、
また燃焼器を分解することなく燃焼器から取り外すこと
が可能である。燃焼器は環状の中空のチャンバを有して
おり、該チャンバは、チャンバの上流端の環状のドーム
と、チャンバの半径方向内側においてドームから下流に
延びる内側ライナと、チャンバの半径方向外側において
ドームから下流に延びる外側ライナと、ドーム、内側ラ
イナ及び外側ライナを組立てられた状態に取り付けるた
めの複数の固締具とにより形成される。ドームは周方向
に間隔を置いて配置された複数の第1の固締孔を有し、
また内側及び外側ライナの各々は、第1の固締孔とほぼ
整合可能な、周方向に間隔を置いて配置された複数の第
2の固締孔を有し、該孔は固締具を受け入れるための第
1及び第2の孔の対を形成する。カウルは、燃焼器に流入
する空気流を導くための環状のカウル本体を含む。カウ
ル本体上の取り付けリムが、カウル本体がドームから上
流に延びている作動位置においてカウルを燃焼器に取り
付ける。取り付けリムは、第1及び第2の孔の対とほぼ
対応する、周方向に間隔を置いて配置された複数の第3
の固締孔を有する。第3の固締孔が、作動位置において
対応する対と整合可能であり、固締具を第1、第2及び
第3の固締孔を通して共通にかつ同時に受けることがで
きる。少なくとも1つの切欠きが、取り付けリム内にあ
り、切欠きを形成する端縁と開口とを有する。切欠き
は、第3の固締孔より大きい寸法に作られ、カウルが作
動位置にあるとき、切欠きが対応する第1及び第2の固
締孔の対と整合するような形状にされている。切欠きの
端縁は、固締具の1つが取り付けリムに係合することな
く第1及び第2の孔の対の中に受け入れ可能になるよう
に、孔から外方に間隔を置いている。切欠きは、ドー
ム、内側ライナ及び外側ライナを組立てられた状態に保
ちながら、カウルを作動位置に取り付け又はその位置か
ら取り外すことができるようにする。
【0007】別の態様においては、本発明による燃焼器
組立体は、ガスタービンエンジン用である。燃焼器は、
形状がほぼ環状であり、前方の環状のドームとドームの
下流のライナにより形成される、中空の燃焼チャンバを
含む。複数の固締具が、周方向に間隔を置いた位置でド
ームとライナを接続するために、ドーム及びライナに設
けられている整合された孔を通して延びる。ほぼ一様な
環状の形状を有するカウル本体は、取り付け位置におい
てドームとライナ上に取り付け可能である。カウル本体
は、ドームとライナに設けられている整合された孔にほ
ぼ対応するそれを貫いて延びる、周方向に間隔を置いて
配置された複数の固締孔を有し、固締具を受け入れてカ
ウル本体をドームとライナに接続する。カウル本体内の
少なくとも1つの切欠きは、対応する少なくとも1つの
固締具よりも十分に大きい寸法に作られ、対応する少な
くとも1つの固締具がドーム及びライナを互いに接続し
ている所定の位置のままで、カウル本体を取り付け位置
に移動させ又はその位置から取り外すことを可能にす
る。
【0008】さらに別の態様においては、本発明による
方法は、ガスタービンエンジンの燃焼器組立体から、燃
焼器が組立てられたままで、カウルを取り外す。燃焼器
は環状の中空のチャンバを有しており、該チャンバは、
チャンバの上流端のドームと、チャンバの半径方向内側
においてドームから下流に延びる内側ライナと、チャン
バの半径方向外側においてドームから下流に延びる外側
ライナとにより形成される。カウルは、カウル、ドーム
及びライナの1つに設けられている整合された固締孔を
通して共通にかつ同時に延びる第1の組の固締具によっ
て、チャンバに流入する空気流を調節するための作動位
置において燃焼器組立体に取り付け可能である。燃焼器
組立体は、ドーム及びライナの1つに設けられている整
合された固締孔を通して延びかつカウルとは係合してい
ない第2の組の固締具を有している。第2の組の固締具
は、カウル内に形成された切欠きにほぼ整合されてい
る。該方法は、第2の組の固締具を所定の位置に残した
ままで、第1の組の固締具を取り外す段階と、第2の組
の固締具によりドーム及びライナを互いに接続された状
態に保ちながら、燃焼器組立体からカウルを分離する段
階とを含む。
【0009】本発明の他の特徴は、一部は明らかであ
り、また一部は以下に指摘されるであろう。
【0010】
【発明の実施の形態】対応する参照符号は、図面の幾つ
かの図を通して対応する部分を示す。
【0011】ここで図面、特に図1から図3までを参照
すると、ガスタービンエンジン用の本発明の2部材構成
のカウルを、全体を符号20で示している。カウル20
は、燃焼器を分解することなくエンジンの燃焼器組立体
22から取り外し可能かつ交換可能に構成されている。
カウル20は、半径方向外側カウル24(図1)及び半
径方向内側カウル26(図2)を含む。外側カウル24
及び内側カウル26は、例えば、ボルト又はリベットの
ような複数の適当な固締具により燃焼器組立体22上に
別々に取り付けられる。
【0012】組立てられると、燃焼器22は、同軸環状
の内側ライナ32及び外側ライナ34とライナの上流端
を相互接続する環状の構造部材36とで境界を形成され
た環状の中空の燃焼チャンバ30(図3)を有する。環
状の部材36は、当業者には既知であり、今後はドーム
プレート又はドームと呼ぶことにする。チャンバ30
は、燃焼生成物がタービン(図示せず)へ流出するため
に下流端38で開口している。ドーム36内に配置され
るのは、霧化された燃料/空気混合気をチャンバ30に
供給するための、周方向に間隔を置いて配置された複数
の気化装置40である。各気化装置40は、燃料ノズル
42及び空気スワーラ44を含む。燃料ノズル42は、
ノズルの上流端に接続された供給管(図示せず)から燃
料を受ける。点火器(図示せず)のような適当な点火手
段が設けられて、燃焼チャンバ30内の混合気に点火す
る。
【0013】内側及び外側ライナ32、34は、チャン
バ30のそれぞれ半径方向内側及び外側においてドーム
36から下流に延びる。各ライナは、その長さ方向に沿
って複数のスロット開口52を有し、ライナ表面に沿っ
て冷却空気を導入することを可能にする。冷却空気は、
対流冷却フィルムを形成してライナ及び下流のタービン
をそれらが曝される極めて高温の環境による損傷から保
護する。位置決め部材54が、エンジンの他の内部部品
に対して燃焼器22を位置決めするために又は点火器を
取り付けるために外側ライナ34上に設置される。
【0014】燃焼器22への加圧空気の流れは、ドーム
36の上流の作動取り付け位置(図3)において燃焼器
組立体に取り付けられるカウル20により調節される。
カウルは、ドームのすぐ上流に高い静圧領域を確立す
る。外側カウル24及び内側カウル26の各々は、最小
限の圧力損失で空気の流れを導くような形状にされた環
状のカウル本体56を有する。内側及び外側カウルの前
縁58は、間隔A(図3)だけ離されており、その間隔
が流れに対して開口しているドーム36の入口にわたる
「捕捉区域」を形成する。カウル20は、ディフューザ
(図示せず)からの空気流れを、捕捉区域を通して気化
装置40に流入する中央流れとカウルの外側を外側ライ
ナ34の外側表面及び内側ライナ32の内側表面に沿っ
て流れる冷却流れとに分ける。各カウルの前縁58は、
一般的に空気流のはく離及び全体の圧力損失を最小限に
するような形状にされる。
【0015】燃焼器22の作動特性は、従来のものと変
わりがないので、これ以上詳細には説明しない。
【0016】図1及び図2に示すように、ドーム36
は、それぞれ内側リムフランジ60及び外側リムフラン
ジ62により形成される半径方向内側バンド及び半径方
向外側バンドを有する。各リムフランジ60、62は、
その中に周方向に間隔を置いて配置された第1の固締孔
64の列を有する。各列には、ドームの大きさに応じて
20個から60個までの第1の固締孔64があるのが好
ましい。内側ライナ32及び外側ライナ34の各々は、
それぞれのフランジ60、62内の第1の固締孔64と
ほぼ整合可能である、周方向に間隔を置いて配置された
対応する第2の固締孔66の列を有し、該孔の列が第1
及び第2の孔の対を形成する。整合された対は、複数の
固締具28を受けて、ドーム36、内側ライナ32及び
外側ライナ34を組立てられた状態に取り付ける接合部
29を形成するように構成されている。ドーム36と内
側及び外側ライナ32、34との間の相対的角度及び間
隔は、厳密に管理されなければならない重要なパラメー
タである。従って、燃焼器22を最初に組立てるとき、
空気スワーラ44の正確な配置とドームとライナの間の
適切な相対的位置決めとを確実に行うには、特殊な治工
具(図示せず)が必要とされる。
【0017】外側カウル24及び内側カウル26の各々
は、カウル本体56がドーム36から上流に延びている
作動位置においてカウルを燃焼器組立体22に取り付け
るための取り付けバンドすなわちリム68を有する。各
取り付けリム68は、カウル本体56の下流端にほぼ沿
って配置され、周方向に間隔を置いて配置された複数の
第3の固締孔70を有する。第3の固締孔70は、整合
された第1及び第2の孔64、66の対とほぼ対応し、
カウルが図3に示す作動位置に配置されるときに第1及
び第2の孔に整合可能である。第1、第2及び第3の固締孔
64、66、70は、同時にそれらを通して共通の固締
具28を受けるために、ほぼ等しい直径を有する。各カ
ウル24、26の取り付けリム68は、カウル本体56
と一体であるのが好ましく、また燃焼器組立体22の対
応する表面との係合を強めるために波形とすることがで
きる。異なる取り付けリムを備えるカウルも本発明の技
術的範囲から逸脱しないことが分かる。カウル24、2
6の各々は、インベストメント鋳造法で単一部品として
形成されることが好ましい。
【0018】全体を符号72で示す少なくとも1つの切
欠きが、各カウル24、26の取り付けリム68内に形
成されて、燃焼器22を分解することなくカウルを取り
付け又は取り外すことを可能にする。各カウル内には3
つの切欠き72があるのが好ましい。各切欠き72は、
切欠きを形成する端縁74とカウル本体56の下流端の
方向に面する開口とを有し、ほぼ三日月形又はU字形に
なっている。他の形状の切欠きも本発明の技術的範囲か
ら逸脱しない。各切欠き72は、カウルが作動位置にあ
るときに、切欠きの端縁74が、対応する整合された第
1及び第2の固締孔64、66の対及び対応する固締具か
ら外方に間隔を置くように、第3の固締孔70より大き
く、かつ1つの固締具28の最大直径D(図4)より大
きい寸法を有している。その結果、カウル本体56は、
固締具28がドーム36及びライナ32、34のうちの
1つを取り付ける所定の位置のままで、取り付け位置に
又はその位置から自由に移動させることができる。取り
付けられた固締具28はカウルの移動を妨げないので、
カウル20は、燃焼器22が組立てられた状態のまま
で、取り付け又は交換することができる。
【0019】1つの実施形態において、各カウル24、
26は、取り付けリム68の円周の周りにほぼ均等な間
隔に配置されている3つの切欠き72を有する。それに
よって、カウルが取り外されるとき、対応する数の固締
具28(本実施形態においては3つ)が燃焼器組立体2
2内に保持されることが可能になる。3つの固締具は、
ドーム36とライナ32、34のうちの1つとの間のい
かなる不安定さ又は相対的動きを防止するのに効果的で
ある。しかしながら、1つの切欠き72又は任意の数の
切欠きを有するカウル20も本発明の技術的範囲から逸
脱しないことが分かる。
【0020】次に図4には、ドーム36、内側ライナ3
2及び内側カウル26を取り付けるための継手29を詳
細に示す。外側ライナ34、ドーム36及び外側カウル
24を接続する継手のような他の継手は、ほぼ類似して
いるが、接続される構成要素の半径方向の順序は、逆に
(すなわち、ライナを半径方向最外側位置に、またカウ
ルを最内側の位置に)してもよい。さらに、固締具28
は、ボルトとして示されているが、この種の固締具に限
定されない。図4に示すボルトは、頭部76とそれぞれ
ドーム及びライナ内の整合された第1及び第2の固締孔
64、66の対を通して延びる軸部78とを有してい
る。ボルト28は、雌ねじを切った留めナット80又は
ナットプレート82中のナットにより所定の位置に保持
される。一般的に、ボルトの頭部76は、適当な工具
(例えば、アレンレンチ)を受けるための凹み84を有
する。図4の接合部29は、ボルト頭部76がライナ3
6に係合し、軸部78が第1及び第2の固締孔64、6
6のみを通して延びるように、切欠き72をボルト28
のところに位置させて取り付けられたカウル26を有す
る。開口を備える切欠き72に代えて閉囲された第3の
固締孔70をこの接合部のところに位置させてカウルを
取り付けた場合、ボルト頭部76はカウル26に係合
し、またボルト軸部78は第1、第2及び第3の固締孔
64、66、70を通して延びることになる。
【0021】作業中に、各カウル20は、燃焼器が組立
てられた状態のままで、燃焼器組立体22から取り外さ
れることが可能である。先ず、第1の組のボルト固締具
28が取り外されるが、その第1の組は、それぞれカウ
ル、ドーム及びライナのうちの1つに設けられている整
合された固締孔64、66、70を通して共通にかつ同
時に延びるボルトを含む。例えば、周方向に間隔を置い
て配置された30個の固締孔を有する燃焼器と3つの切
欠きを備えるカウルとの場合には、第1の組の固締具
は、27個のボルト28を含むことになる。切欠き72
に対応し、ドーム及びライナに設けられている整合され
た固締孔64、66のみを通して延びる第2の組の固締
具は、所定の位置に残される。その時、カウル20は、
第2の組の固締具がドーム及びライナを組立てられた状
態に引き続き保ちながら、燃焼器組立体22から分離す
ることができる。次いで、修理されたカウル又は交換カ
ウル20は、3つの切欠き72を第2の組のボルト固締
具28の周りに位置させて、前述の作動位置において燃
焼器22上にカウルを置くことにより取り付けることが
できる。次に第1の組のボルト28が、再び取り付けら
れる。
【0022】従って、本発明は、燃焼器22を完全に分
解することなく任意の場所でカウルを交換することを可
能にし、それにより保守や修理の時間及び費用を削減す
る。さらに、本発明は、カウルを交換する場合にドーム
36及びライナ32、34を正確に位置決めするための
特別な治工具の必要性を無くすので、それによって特別
な治工具が利用できない場所でのカウル交換を可能にす
る。また、ドーム36及び空気スワーラ44の前面の保
守又は点検が、燃焼器を完全に分解することなく、より
経済的に実施されることが可能になる。
【0023】図5及び図6に示す本発明の第2の実施形
態88は、比較的大きい半径方向寸法すなわち高さを有
するドームを備える燃焼器92上に単体部品の構造カウ
ル90を含む。本実施形態に示す燃焼器92は二重環状
構成を有しており、該構成は、様々なエンジン運転状態
のときにある程度独立して作動する、半径方向に間隔を
置いて配置された2つの別々の空気燃料スワーラ組立体
96、98の環状リングを備えている。センタボデー1
00がこの2つのリングの間に延びている。
【0024】第2の実施形態88のカウル90は、組立
て又はインベストメント鋳造法により1つの部品として
構成されるのが好ましい。カウルは、燃焼器92の半径
方向内側部に取り付けるための内側取り付けリム104
と燃焼器の半径方向外側部に取り付けるための外側取り
付けリム106とを有する。カウル90は、内側及び外
側取り付けリムを接続する構造リブ102を有し、燃焼
器の構造上の安定性を高める。少なくとも1つの切欠き
72が、取り付けリム104及び106の各々に形成さ
れるが、3つの切欠きが各リムの周りにほぼ均等に間隔
を置いて配置されることが好ましい。カウル90は、6
個の固締具28を所定の位置に残したままで、取り外す
ことができるが、3個の固締具はドーム36と内側ライ
ナ32を接続し、また3個の固締具はドームと外側ライ
ナ34を接続しているものである。カウル90は、本発
明の技術的範囲から逸脱することなく、1つの取り付け
リム104又は106に1つの切欠き72を有してもよ
いし、あるいは2つの取り付けリムに任意の数及び配置
の切欠きを有してもよいことが分かる。
【0025】本発明又はその好ましい実施形態の要素を
説明する場合に、限定的意味で「1つ」、「2つ」、
「複数」及び「多数」などの数詞の特定のないものは、
1つ又はそれ以上の要素があることを意図する。
【0026】本発明の技術的範囲から逸脱することなく
種々の変更を行なうことが可能であるので、上述の説明
又は添付の図面に示す全ての事項は、例示的なものとし
て解釈し限定的意味で解釈すべきではない。なお、特許
請求の範囲に記載された符号は、理解容易のためであっ
てなんら発明の技術的範囲を実施例に限縮するものでは
ない。
【図面の簡単な説明】
【図1】 半径方向外側ライナ、ドーム及び外側カウル
を含む、本発明によるガスタービンエンジン用の環状の
燃焼器組立体の1部の分解斜視図。
【図2】 半径方向内側ライナ、ドーム及び内側カウル
の分解斜視図。
【図3】 燃焼器組立体の概略側面断面図。
【図4】 図3の固締具接合部の詳細図。
【図5】 単一部品のカウルを有する、本発明の第2の
実施形態の概略側面断面図。
【図6】 図5の第2の実施形態のカウルの斜視図。
【符号の説明】
20 カウル 22 燃焼器 24 半径方向外側カウル 26 半径方向内側カウル 28 固締具 29 接合部 30 燃焼チャンバ 32 内側ライナ 34 外側ライナ 36 ドーム 40 気化装置 42 燃料ノズル 44 空気スワーラ 52 スロット開口 54 位置決め部材 58 カウルの前縁
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 エドワード・ジョン・エミリアノウィッチ アメリカ合衆国、オハイオ州、ウエスト・ チェスター、レパード・レーン、6460番 (72)発明者 ジェームズ・マイケル・カルドウェル アメリカ合衆国、ケンタッキー州、アレク サンドリア、ウインザー・コート、109番

Claims (10)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 ガスタービンエンジンの燃焼器(22)
    に流入する空気流を方向付けるための、前記燃焼器を分
    解することなく該燃焼器から取り外し可能であるカウル
    (20)であって、前記燃焼器(22)は環状の中空の
    チャンバ(30)を有しており、該チャンバは、該チャ
    ンバの上流端の環状のドーム(36)と、該チャンバの
    半径方向内側において前記ドームから下流に延びる内側
    ライナ(32)と、該チャンバの半径方向外側において
    前記ドームから下流に延びる外側ライナ(34)と、前
    記ドーム、内側ライナ及び外側ライナを組立てられた状
    態に取り付けるための複数の固締具とにより形成され、
    前記ドーム(36)は周方向に間隔を置いて配置された
    複数の第1の固締孔(64)を有し、また前記内側及び
    外側ライナ(32、34)の各々は、前記第1の固締孔
    (64)とほぼ整合可能な、周方向に間隔を置いて配置
    された複数の第2の固締孔(66)を有し、該孔は前記
    固締具(28)を受け入れるための第1及び第2の孔の対
    を形成しており、前記カウル(20)は、 前記燃焼器(22)に流入する空気流を導くための環状
    のカウル本体(56)と、 該カウル本体(56)が前記ドーム(36)から上流に
    延びている作動位置において、前記カウル(20)を前
    記燃焼器(22)に取り付けるために前記カウル本体上
    に配置され、前記第1及び第2の孔の対とほぼ対応す
    る、周方向に間隔を置いて配置された複数の第3の固締
    孔(70)を有しており、該第3の固締孔が、前記作動
    位置において前記対応する対と整合可能であり、前記固
    締具(28)を前記第1、第2及び第3の固締孔を通し
    て共通にかつ同時に受けることができるようになってい
    る、取り付けリム(68)と、 該取り付けリム(68)内の少なくとも1つの切欠き
    (72)と、を含み、 該少なくとも1つの切欠き(72)は、該切欠きを形成
    する端縁(74)と開口とを有し、前記第3の固締孔
    (70)より大きい寸法に作られ、前記カウル(20)
    が前記作動位置にあるとき、前記切欠き(72)が対応
    する第1及び第2の固締孔(64、66)の対と整合
    し、前記切欠きの端縁(74)は、前記固締具(28)
    の1つが前記取り付けリム(68)に係合することなく
    前記第1及び第2の孔の対の中に受け入れ可能になるよ
    うに、前記孔から外方に間隔を置くような形状にされて
    おり、また前記少なくとも1つの切欠き(72)は、前
    記ドーム(36)、内側ライナ(32)及び外側ライナ
    (34)を前記組立てられた状態に保ちながら、前記カ
    ウル(20)を前記作動位置に取り付け又はその位置か
    ら取り外すことができるようにする、ことを特徴とする
    カウル(20)。
  2. 【請求項2】 前記取り付けリム(68)内には複数の
    切欠き(72)があることを特徴とする、請求項1に記
    載のカウル(20)。
  3. 【請求項3】 前記複数の切欠き(72)は、前記取り
    付けリム(68)の円周の周りに等間隔に配置されるこ
    とを特徴とする、請求項2に記載のカウル(20)。
  4. 【請求項4】 前記取り付けリム(68)は、前記カウ
    ル本体(56)の下流端にほぼ沿って配置されることを
    特徴とする、請求項3に記載のカウル(20)。
  5. 【請求項5】 前記取り付けリム(68)は、まさに3
    つの切欠き(72)を有することを特徴とする、請求項
    2に記載のカウル(20)。
  6. 【請求項6】 前記カウル本体(56)は、前記燃焼器
    (22)の半径方向外側部に取り付け可能な外側カウル
    本体(24)を含み、また前記燃焼器の半径方向内側部
    に取り付け可能な内側カウル本体(26)をさらに含む
    ことを特徴とする、請求項1に記載のカウル(20)。
  7. 【請求項7】 前記取り付けリムは、前記燃焼器(2
    2)の半径方向内側部に取り付けるための内側取り付け
    リム(104)を含んでおり、また前記カウル(20)
    は、前記燃焼器の半径方向外側部に取り付けるための外
    側取り付けリム(106)をさらに含むことを特徴とす
    る、請求項1に記載のカウル(20)。
  8. 【請求項8】 前記外側取り付けリム(106)は少な
    くとも1つの切欠き(72)を有することを特徴とす
    る、請求項7に記載のカウル(20)。
  9. 【請求項9】 ガスタービンエンジンの燃焼器組立体
    (22)から、該燃焼器が組立てられたままで、カウル
    (20)を取り外す方法であって、前記燃焼器(22)
    は環状の中空のチャンバ(30)を有しており、該チャ
    ンバは、該チャンバの上流端のドーム(36)と、該チ
    ャンバの半径方向内側において前記ドームから下流に延
    びる内側ライナ(32)と、該チャンバの半径方向外側
    において前記ドームから下流に延びる外側ライナ(3
    4)とにより形成されており、前記カウル(20)は、
    該カウル(20)、前記ドーム(36)及び前記ライナ
    (32、34)の1つに設けられている整合された固締
    孔(64、66、70)を通して共通にかつ同時に延び
    る第1の組の固締具(28)によって、前記チャンバ
    (30)に流入する空気流を調節するための作動位置に
    おいて前記燃焼器(22)組立体に取り付け可能であ
    り、該燃焼器組立体は、前記ドーム(36)及び前記ラ
    イナ(32、34)の1つに設けられている整合された
    固締孔(64、66)を通して延びかつ前記カウル(2
    0)とは係合していない第2の組の固締具(28)を有
    しており、該第2の組の固締具は、前記カウル(20)
    内に形成された切欠き(72)にほぼ整合しており、前
    記方法は、 前記第2の組の固締具を所定の位置に残したままで、前
    記第1の組の固締具(28)を取り外す段階と、 前記第2の組の固締具により前記ドーム(36)及びラ
    イナを互いに接続された状態に保ちながら、前記燃焼器
    組立体(22)から前記カウル(20)を分離する段階
    と、を含むことを特徴とする方法。
  10. 【請求項10】 前記燃焼器組立体(22)上で交換カ
    ウル(20)を前記作動位置に置き、前記交換カウル
    (20)、前記ドーム(36)及び前記ライナ(32、
    34)の1つに設けられている整合された固締孔(6
    4、66、70)を通して前記第1の組の固締具(2
    8)を取り付けることにより、前記交換カウル(20)
    を前記燃焼器組立体(22)に取り付ける段階をさらに
    含むことを特徴とする、請求項9に記載の方法。
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