JP2002236004A - 透光体の厚み計測方法および厚み計測装置 - Google Patents
透光体の厚み計測方法および厚み計測装置Info
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- JP2002236004A JP2002236004A JP2001032010A JP2001032010A JP2002236004A JP 2002236004 A JP2002236004 A JP 2002236004A JP 2001032010 A JP2001032010 A JP 2001032010A JP 2001032010 A JP2001032010 A JP 2001032010A JP 2002236004 A JP2002236004 A JP 2002236004A
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Abstract
(57)【要約】
【課題】 紙等の透光体の厚みを正確に計測することが
でき、したがって、計測の信頼性を向上させることがで
きるようにした厚み計測方法および厚み計測装置を提供
する。 【解決手段】 透光体、例えば、紙1を走行させてその
幅方向の全長にわたって照明手段2により順次透過照明
する。紙1の透過照明された部分を白黒のCCDライン
センサカメラ6a〜6dにより撮像する。領域濃度平均
処理部8によりラインセンサカメラ6a〜6dから順次
出力される多階調ラインデータをもとに紙1の領域ごと
におけるほぼ全体を平均化する濃度レベルデータを求め
る。検査データ処理部11は求められた平均化濃度レベ
ルデータを基準濃度レベルデータと比較し、この比較結
果から紙1の厚みを計測する。
でき、したがって、計測の信頼性を向上させることがで
きるようにした厚み計測方法および厚み計測装置を提供
する。 【解決手段】 透光体、例えば、紙1を走行させてその
幅方向の全長にわたって照明手段2により順次透過照明
する。紙1の透過照明された部分を白黒のCCDライン
センサカメラ6a〜6dにより撮像する。領域濃度平均
処理部8によりラインセンサカメラ6a〜6dから順次
出力される多階調ラインデータをもとに紙1の領域ごと
におけるほぼ全体を平均化する濃度レベルデータを求め
る。検査データ処理部11は求められた平均化濃度レベ
ルデータを基準濃度レベルデータと比較し、この比較結
果から紙1の厚みを計測する。
Description
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、抄紙等の各種フィ
ルム状、若しくはシート状の紙、不織布、フィルム状、
若しくはシート状のプラスチック等、各種の透光体の厚
みを計測し、透光体についてその厚みによる品質の欠陥
の有無を検出するためなどに利用する透光体の厚み計測
方法および厚み計測装置に関する。
ルム状、若しくはシート状の紙、不織布、フィルム状、
若しくはシート状のプラスチック等、各種の透光体の厚
みを計測し、透光体についてその厚みによる品質の欠陥
の有無を検出するためなどに利用する透光体の厚み計測
方法および厚み計測装置に関する。
【0002】
【従来の技術】例えば、抄紙にあっては、規格を達成す
るため、全体をほぼ均一な厚みに抄く必要がある。ま
た、携帯電話機に用いる不織布から成るセパレータにあ
っても、薄い部分があるとショートするため、全体をほ
ぼ均一な厚みに形成する必要がある。
るため、全体をほぼ均一な厚みに抄く必要がある。ま
た、携帯電話機に用いる不織布から成るセパレータにあ
っても、薄い部分があるとショートするため、全体をほ
ぼ均一な厚みに形成する必要がある。
【0003】従来、前記のような被検査物である透光体
の厚みを計測するには、走行する透光体を挟む両側でβ
線出射器と検知器とを透光体の幅方向に移動(走査)さ
せ、この間、β線出射器からβ線を出射し、透光体を透
過するβ線の量を検知器により検知する。そして、この
β線の透過量を基準透過量と比較することにより、透光
体の厚みを計測するようになっている。
の厚みを計測するには、走行する透光体を挟む両側でβ
線出射器と検知器とを透光体の幅方向に移動(走査)さ
せ、この間、β線出射器からβ線を出射し、透光体を透
過するβ線の量を検知器により検知する。そして、この
β線の透過量を基準透過量と比較することにより、透光
体の厚みを計測するようになっている。
【0004】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、前記の
ような従来の厚み計測方式では、β線出射器と検知器を
走行する透光体の幅方向に移動させることにより透光体
の厚みを計測するため、透光体における所望幅の蛇行面
しか厚み計測することができず、全面の厚みを計測する
ことができない。したがって、正確な厚み計測を期待す
ることはできず、信頼性に劣る。また、β線の取扱いは
危険であり、検査員が取扱いに資格を有するなど、検査
員に制約を受け、実用的であるとは言えない。
ような従来の厚み計測方式では、β線出射器と検知器を
走行する透光体の幅方向に移動させることにより透光体
の厚みを計測するため、透光体における所望幅の蛇行面
しか厚み計測することができず、全面の厚みを計測する
ことができない。したがって、正確な厚み計測を期待す
ることはできず、信頼性に劣る。また、β線の取扱いは
危険であり、検査員が取扱いに資格を有するなど、検査
員に制約を受け、実用的であるとは言えない。
【0005】本発明の目的は、前記のような従来例の問
題を解決しようとするものであって、透光体の厚みを正
確に計測することができ、したがって、計測の信頼性を
向上させることができるようにした透光体の厚み計測方
法および厚み計測装置を提供しようとするものである。
題を解決しようとするものであって、透光体の厚みを正
確に計測することができ、したがって、計測の信頼性を
向上させることができるようにした透光体の厚み計測方
法および厚み計測装置を提供しようとするものである。
【0006】
【課題を解決するための手段】前記目的を達成するため
に本発明の透光体の厚み計測方法は、透光体を透過照明
し、前記透光体の光透過による濃度レベルを検出すると
ともに、この検出データをもとに前記透光体の所定領域
ごとにおけるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レ
ベルデータを求め、この検出濃度レベルデータから前記
透光体の厚みを計測するようにしたものである。
に本発明の透光体の厚み計測方法は、透光体を透過照明
し、前記透光体の光透過による濃度レベルを検出すると
ともに、この検出データをもとに前記透光体の所定領域
ごとにおけるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レ
ベルデータを求め、この検出濃度レベルデータから前記
透光体の厚みを計測するようにしたものである。
【0007】前記目的を達成するために本発明の他の厚
み計測方法は、前記厚み計測方法において、前記透光体
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを基準濃
度レベルデータと比較し、濃度レベル差が許容値の範囲
内であるか否かにより前記透光体の厚み欠陥の有無につ
いて判定するようにしたものである。
み計測方法は、前記厚み計測方法において、前記透光体
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを基準濃
度レベルデータと比較し、濃度レベル差が許容値の範囲
内であるか否かにより前記透光体の厚み欠陥の有無につ
いて判定するようにしたものである。
【0008】前記各厚み計測方法において、前記透光体
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを順次出
力される多階調ラインデータから求めることができる。
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを順次出
力される多階調ラインデータから求めることができる。
【0009】前記目的を達成するために本発明の透光体
の厚み計測装置は、透光体を透過照明する照明手段と、
前記透光体の光透過による濃度レベルを検出する検出手
段と、この検出手段から出力される検出データをもとに
前記透光体の所定領域ごとにおけるほぼ全体の濃度レベ
ルを平均化する濃度レベルデータを求め、この検出濃度
レベルデータから前記透光体の厚みを計測する手段とを
備えたものである。
の厚み計測装置は、透光体を透過照明する照明手段と、
前記透光体の光透過による濃度レベルを検出する検出手
段と、この検出手段から出力される検出データをもとに
前記透光体の所定領域ごとにおけるほぼ全体の濃度レベ
ルを平均化する濃度レベルデータを求め、この検出濃度
レベルデータから前記透光体の厚みを計測する手段とを
備えたものである。
【0010】前記目的を達成するために本発明の他の厚
み計測装置は、前記厚み計測装置において、前記透光体
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを基準濃
度レベルデータと比較し、濃度レベル差が許容値の範囲
内であるか否かにより前記透光体の厚み欠陥について判
定する判定手段を備えたものである。
み計測装置は、前記厚み計測装置において、前記透光体
の所定領域ごとにおける検出濃度レベルデータを基準濃
度レベルデータと比較し、濃度レベル差が許容値の範囲
内であるか否かにより前記透光体の厚み欠陥について判
定する判定手段を備えたものである。
【0011】前記目的を達成するために本発明の更に他
の厚み計測装置は、前記各厚み計測装置において、前記
検出手段により検出し、前記透光体の両側から漏れた前
記照明手段からの照明光の照度を基準となる照度と比較
し、前記照明手段からの照明光の照度がほぼ一定となる
ように前記照明手段をフィードバック制御する制御手段
を備えたものである。
の厚み計測装置は、前記各厚み計測装置において、前記
検出手段により検出し、前記透光体の両側から漏れた前
記照明手段からの照明光の照度を基準となる照度と比較
し、前記照明手段からの照明光の照度がほぼ一定となる
ように前記照明手段をフィードバック制御する制御手段
を備えたものである。
【0012】前記各厚み計測装置において、前記照明手
段が、照明光を出射する光源と、この光源を出射する照
明光が透過し得るように収める光透過収納体と、この光
透過収納体内の温度を調整して前記光源の光量をほぼ一
定に調整する温度調整手段とを備えるのが好ましい。ま
た、前記検出手段として、白黒ラインセンサカメラを用
いることができる。
段が、照明光を出射する光源と、この光源を出射する照
明光が透過し得るように収める光透過収納体と、この光
透過収納体内の温度を調整して前記光源の光量をほぼ一
定に調整する温度調整手段とを備えるのが好ましい。ま
た、前記検出手段として、白黒ラインセンサカメラを用
いることができる。
【0013】前記のように構成された本発明によれば、
透光体のほぼ全面の光透過による濃度レベルを検出する
とともに、この検出データをもとに透光体の所定領域ご
とにおけるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レベ
ルデータを求め、この検出濃度レベルデータから透光体
の厚みを計測するので、透光体の全体の厚みを正確に計
測することができる。
透光体のほぼ全面の光透過による濃度レベルを検出する
とともに、この検出データをもとに透光体の所定領域ご
とにおけるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レベ
ルデータを求め、この検出濃度レベルデータから透光体
の厚みを計測するので、透光体の全体の厚みを正確に計
測することができる。
【0014】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施形態につい
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施
形態として透光体である紙に適用した厚み計測装置を示
す概略構成図、図2は本実施形態により厚みを計測する
紙の計測領域の例を示す説明図、図3は本実施形態によ
り厚みを計測する紙において、図2におけるw−w線上
の多階調ライン画像データを示す説明図、図4は本実施
形態により紙の厚みを計測する原理説明図、図5は本実
施形態により厚みを計測する紙の実際に則した計測領域
の平均濃度レベルを示す説明図、図6は紙厚と光透過率
の関係を示すグラフである。
て図面を参照しながら説明する。図1は本発明の一実施
形態として透光体である紙に適用した厚み計測装置を示
す概略構成図、図2は本実施形態により厚みを計測する
紙の計測領域の例を示す説明図、図3は本実施形態によ
り厚みを計測する紙において、図2におけるw−w線上
の多階調ライン画像データを示す説明図、図4は本実施
形態により紙の厚みを計測する原理説明図、図5は本実
施形態により厚みを計測する紙の実際に則した計測領域
の平均濃度レベルを示す説明図、図6は紙厚と光透過率
の関係を示すグラフである。
【0015】図1に示すように、走行装置(図示省略)
により走行している計測対象である帯状の紙1の下側に
紙1の幅方向に横断するように照明手段2が設けられて
いる。この照明手段2は蛍光灯、ハロゲン化金属ラン
プ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、赤外線ランプ等、可
視光や赤外光等を照明光として出射し得る光源3が光透
過収納体4に収められている。光源3は照明電源ユニッ
ト5により出射する光量を調整されるようになってい
る。光源3、特に、蛍光灯は周囲温度が約25〜28℃
付近をピークとし、周囲温度が低過ぎても高過ぎても温
度が低下するため、なるべく周囲温度の影響を受けず、
出射する光量をほぼ一定に保つことができるように、光
透過収納体4内の温度がペルチェ効果の利用、冷却媒体
の循環等による温度調整手段(図示省略)により調整し
得るようになっている。そして、照明手段2から出射し
た照明光により紙1の下面を照射することにより、この
照明光を紙1に透過させることができる。この照明手段
2は紙1より広い幅で照明光を出射し、紙1の両側より
照明光を上方へ漏らすように設定され、これにより照明
手段2から出射する照明光の明るさを確認することがで
きる。
により走行している計測対象である帯状の紙1の下側に
紙1の幅方向に横断するように照明手段2が設けられて
いる。この照明手段2は蛍光灯、ハロゲン化金属ラン
プ、ハロゲンランプ、水銀ランプ、赤外線ランプ等、可
視光や赤外光等を照明光として出射し得る光源3が光透
過収納体4に収められている。光源3は照明電源ユニッ
ト5により出射する光量を調整されるようになってい
る。光源3、特に、蛍光灯は周囲温度が約25〜28℃
付近をピークとし、周囲温度が低過ぎても高過ぎても温
度が低下するため、なるべく周囲温度の影響を受けず、
出射する光量をほぼ一定に保つことができるように、光
透過収納体4内の温度がペルチェ効果の利用、冷却媒体
の循環等による温度調整手段(図示省略)により調整し
得るようになっている。そして、照明手段2から出射し
た照明光により紙1の下面を照射することにより、この
照明光を紙1に透過させることができる。この照明手段
2は紙1より広い幅で照明光を出射し、紙1の両側より
照明光を上方へ漏らすように設定され、これにより照明
手段2から出射する照明光の明るさを確認することがで
きる。
【0016】走行している帯状の紙1の上側で照明手段
2と対向するように光透過による濃度レベル(透過光
量)を検出するための手段である白黒のCCDラインセ
ンサカメラ6a〜6dが配置されている。CCDライン
センサカメラ6a〜6dは512、1024、204
8、5000ビット等の線状センサであり、走行する紙
1の幅方向に沿うように一台、若しくは複数台(図示例
では4台)が配置され、走行する紙1において、照明光
により透過照明された部分を全幅にわたって順次撮像す
ることができるようになっている。また、両側に配置さ
れたCCDラインセンサカメラ6a〜6dは紙1の両側
から上方へ漏れる照明光を検出することができる。
2と対向するように光透過による濃度レベル(透過光
量)を検出するための手段である白黒のCCDラインセ
ンサカメラ6a〜6dが配置されている。CCDライン
センサカメラ6a〜6dは512、1024、204
8、5000ビット等の線状センサであり、走行する紙
1の幅方向に沿うように一台、若しくは複数台(図示例
では4台)が配置され、走行する紙1において、照明光
により透過照明された部分を全幅にわたって順次撮像す
ることができるようになっている。また、両側に配置さ
れたCCDラインセンサカメラ6a〜6dは紙1の両側
から上方へ漏れる照明光を検出することができる。
【0017】画像入力部7はCCDラインセンサカメラ
6a〜6dで撮像した256段階の多階調ライン画像デ
ータを順次取り込むことができる。領域濃度平均処理部
8は画像入力部7に取り込んだ多階調ライン画像データ
から各CCDラインセンサカメラ6a〜6dで撮像した
紙1の幅方向と走行方向における所定の領域ごとに多階
調濃度レベルをディジタル化し、平均化処理してメモリ
に記憶する。欠陥検出処理部9は、CCDラインセンサ
カメラ6a〜6dで撮像し、画像入力部7に取り込んだ
多階調ライン画像データをディジタル化してメモリに格
納するとともに、紙1の幅方向と走行方向における所定
の領域ごとに多階調領域(エリア)画像データを作成し
てメモリに格納する。この欠陥検出処理部9でデータを
作成する領域は、領域濃度平均処理部8でデータを作成
する領域と同じでもよいが、異なっていてもよい。そし
て、この多階調領域画像データの各画素部の濃度レベル
をあらかじめメモリに格納されている基準となる256
段階の多階調領域画像データの対応する各画素部の濃度
レベルと比較し、両画像データの対応部分の濃度レベル
差を許容値をもとに、ピンホール、異物混入等、明欠
陥、暗欠陥の欠陥箇所を判定することができるようにな
っている。
6a〜6dで撮像した256段階の多階調ライン画像デ
ータを順次取り込むことができる。領域濃度平均処理部
8は画像入力部7に取り込んだ多階調ライン画像データ
から各CCDラインセンサカメラ6a〜6dで撮像した
紙1の幅方向と走行方向における所定の領域ごとに多階
調濃度レベルをディジタル化し、平均化処理してメモリ
に記憶する。欠陥検出処理部9は、CCDラインセンサ
カメラ6a〜6dで撮像し、画像入力部7に取り込んだ
多階調ライン画像データをディジタル化してメモリに格
納するとともに、紙1の幅方向と走行方向における所定
の領域ごとに多階調領域(エリア)画像データを作成し
てメモリに格納する。この欠陥検出処理部9でデータを
作成する領域は、領域濃度平均処理部8でデータを作成
する領域と同じでもよいが、異なっていてもよい。そし
て、この多階調領域画像データの各画素部の濃度レベル
をあらかじめメモリに格納されている基準となる256
段階の多階調領域画像データの対応する各画素部の濃度
レベルと比較し、両画像データの対応部分の濃度レベル
差を許容値をもとに、ピンホール、異物混入等、明欠
陥、暗欠陥の欠陥箇所を判定することができるようにな
っている。
【0018】照明光基準濃度管理部10は、両側のCC
Dラインセンサカメラ6a、6dにより検出し、画像入
力部7に取り込んだ多階調ライン画像データから紙1の
両側方において上方へ漏れた照明光の明るさ、すなわ
ち、照度を得て、この照度をあらかじめ設定してメモリ
に格納してある基準照度と比較し、許容値を逸脱する
と、照明手段2の光源3から出射される照明光の照度が
ほぼ一定となるように照明電源ユニット5をフィードバ
ック制御する。
Dラインセンサカメラ6a、6dにより検出し、画像入
力部7に取り込んだ多階調ライン画像データから紙1の
両側方において上方へ漏れた照明光の明るさ、すなわ
ち、照度を得て、この照度をあらかじめ設定してメモリ
に格納してある基準照度と比較し、許容値を逸脱する
と、照明手段2の光源3から出射される照明光の照度が
ほぼ一定となるように照明電源ユニット5をフィードバ
ック制御する。
【0019】検査データ処理部11は、領域濃度平均処
理部8で平均化処理された256段階の多階調の検出濃
度レベルデータを、あらかじめ設定してメモリに格納し
てある光透過による256段階の基準濃度レベルデータ
と比較し、濃度レベル(透過光量)の比較結果に基づき
紙1の厚みを計測することができる。本実施形態におい
ては、検査データ処理部11は、領域濃度平均処理部8
で平均化処理された多階調の検出濃度レベルデータを基
準濃度レベルデータと比較し、この比較結果から許容値
をもとに紙1における厚みの欠陥を判定することがで
き、計測データおよび欠陥判定データをメモリに格納す
ることができるようになっている。また、検査データ処
理部11は、欠陥検出処理部9で判定した紙1の明欠
陥、暗欠陥の有無についてのデータをメモリに格納する
ことができる。そして、検査データ処理部11は、紙1
の厚みの計測結果および欠陥の有無についての判定結果
および紙1の明欠陥、暗欠陥の有無についての判定結果
等をCRT等から成る表示部12に表示させることがで
き、また、それらのデータをそれぞれ出力することがで
きる。
理部8で平均化処理された256段階の多階調の検出濃
度レベルデータを、あらかじめ設定してメモリに格納し
てある光透過による256段階の基準濃度レベルデータ
と比較し、濃度レベル(透過光量)の比較結果に基づき
紙1の厚みを計測することができる。本実施形態におい
ては、検査データ処理部11は、領域濃度平均処理部8
で平均化処理された多階調の検出濃度レベルデータを基
準濃度レベルデータと比較し、この比較結果から許容値
をもとに紙1における厚みの欠陥を判定することがで
き、計測データおよび欠陥判定データをメモリに格納す
ることができるようになっている。また、検査データ処
理部11は、欠陥検出処理部9で判定した紙1の明欠
陥、暗欠陥の有無についてのデータをメモリに格納する
ことができる。そして、検査データ処理部11は、紙1
の厚みの計測結果および欠陥の有無についての判定結果
および紙1の明欠陥、暗欠陥の有無についての判定結果
等をCRT等から成る表示部12に表示させることがで
き、また、それらのデータをそれぞれ出力することがで
きる。
【0020】ロータリーエンコーダ13は紙1の走行量
を検出するために紙1が所定長走行するごとにタイミン
グパルスを発生する。外部インターフェース14はロー
タリーエンコーダ13からタイミングパルスが入力する
ことにより、画像入力部7、領域濃度平均処理部8、欠
陥検出処理部9を制御し、画像入力部7にCCDライン
センサカメラ6a〜6dから撮像範囲の瞬間画像を取り
込ませ、画像入力部7の画像から領域濃度平均処理部8
でロータリーエンコーダ13によるタイミングパルスで
指定された領域ごとに濃度レベルを平均化処理させ、欠
陥検出処理部9で画像入力部7の画像からロータリーエ
ンコーダ13によるタイミングパルスを改行信号として
多階調領域画像データを作成させ、欠陥の有無について
判定させる。
を検出するために紙1が所定長走行するごとにタイミン
グパルスを発生する。外部インターフェース14はロー
タリーエンコーダ13からタイミングパルスが入力する
ことにより、画像入力部7、領域濃度平均処理部8、欠
陥検出処理部9を制御し、画像入力部7にCCDライン
センサカメラ6a〜6dから撮像範囲の瞬間画像を取り
込ませ、画像入力部7の画像から領域濃度平均処理部8
でロータリーエンコーダ13によるタイミングパルスで
指定された領域ごとに濃度レベルを平均化処理させ、欠
陥検出処理部9で画像入力部7の画像からロータリーエ
ンコーダ13によるタイミングパルスを改行信号として
多階調領域画像データを作成させ、欠陥の有無について
判定させる。
【0021】以上の構成について、以下、その動作と共
に更に詳細に説明する。紙厚と光透過率の関係は、紙の
材質、抄紙方式等、紙の種類によって異なるため、厚み
を計測する紙ごとに、あらかじめ、図6に示すような、
紙厚と光透過率との関係を示す較正曲線(calibr
ation curve)を求め、紙厚と光透過量(濃
度)の基準レベルとの対応データ、例えば、濃度レベル
値と紙厚とが対応するように配列して検査データ処理部
11のメモリに格納しておく。
に更に詳細に説明する。紙厚と光透過率の関係は、紙の
材質、抄紙方式等、紙の種類によって異なるため、厚み
を計測する紙ごとに、あらかじめ、図6に示すような、
紙厚と光透過率との関係を示す較正曲線(calibr
ation curve)を求め、紙厚と光透過量(濃
度)の基準レベルとの対応データ、例えば、濃度レベル
値と紙厚とが対応するように配列して検査データ処理部
11のメモリに格納しておく。
【0022】そして、図1に示すように、厚み計測対象
である紙1を走行させ、照明手段2から出射する照明光
により紙1を下側から順次透過照明し、紙1を上側から
その幅方向の全長にわたって白黒のCCDラインセンサ
カメラ6a〜6dにより走行方向に沿って順次撮像す
る。この撮像に際し、紙1が所定長走行するごとにロー
タリーエンコーダ13からタイミングパルスが外部イン
タフェース14に入力され、この外部インタフェース1
4からの信号により画像入力部7がCCDラインセンサ
カメラ6a〜6dで撮像した256段階の多階調ライン
画像データを順次取り込み、領域濃度平均処理部8が画
像入力部7に取り込んだ多階調ライン画像データからロ
ータリーエンコーダ13によるタイミングパルスで指定
され、CCDラインセンサカメラ6a〜6dで撮像され
た幅と所望長さの領域ごとに多階調濃度レベルを平均化
処理する。
である紙1を走行させ、照明手段2から出射する照明光
により紙1を下側から順次透過照明し、紙1を上側から
その幅方向の全長にわたって白黒のCCDラインセンサ
カメラ6a〜6dにより走行方向に沿って順次撮像す
る。この撮像に際し、紙1が所定長走行するごとにロー
タリーエンコーダ13からタイミングパルスが外部イン
タフェース14に入力され、この外部インタフェース1
4からの信号により画像入力部7がCCDラインセンサ
カメラ6a〜6dで撮像した256段階の多階調ライン
画像データを順次取り込み、領域濃度平均処理部8が画
像入力部7に取り込んだ多階調ライン画像データからロ
ータリーエンコーダ13によるタイミングパルスで指定
され、CCDラインセンサカメラ6a〜6dで撮像され
た幅と所望長さの領域ごとに多階調濃度レベルを平均化
処理する。
【0023】照明手段2によって透過照明された紙1の
被検査面をCCDラインセンサカメラ6a〜6dによっ
て撮像した場合、CCDラインセンサカメラ6a〜6d
からの出力信号は、照明光が紙1を透過した光量によっ
て規定されるので、紙1の厚い部分で低いレベルとな
り、紙1の薄い部分で高いレベルとなり、紙1の厚みに
よって濃度差を生じ、濃淡に対応したレベルのパルス形
状の変化として現われる。そこで、紙1の所望の領域に
ついて前記のように領域濃度平均処理部8により平均化
処理することにより、紙1の抄紙時における坪量の多寡
による紙全体の濃淡(紙厚)の傾向を得ることができ
る。そして、領域濃度平均処理部8はこれらの平均化さ
れた検査濃度レベルデータをディジタル化してメモリに
格納し、検査データ処理部11がこの平均化された検査
濃度レベルデータをあらかじめメモリに格納してある紙
1のディジタル化された基準となる256段階の多階調
濃度レベルデータと比較し、この比較結果から濃度に対
応する紙1の領域ごとの厚みを計測し、更には欠陥の有
無について判定し、これらのデータをメモリに格納す
る。なお、前記基準濃度レベルデータについては走行す
る紙1の検査済みの検査面から作成することができ、ま
たは抄紙見本をもとにあらかじめ作成することもでき、
その他の既知のデータからあらかじめ作成することもで
きる。
被検査面をCCDラインセンサカメラ6a〜6dによっ
て撮像した場合、CCDラインセンサカメラ6a〜6d
からの出力信号は、照明光が紙1を透過した光量によっ
て規定されるので、紙1の厚い部分で低いレベルとな
り、紙1の薄い部分で高いレベルとなり、紙1の厚みに
よって濃度差を生じ、濃淡に対応したレベルのパルス形
状の変化として現われる。そこで、紙1の所望の領域に
ついて前記のように領域濃度平均処理部8により平均化
処理することにより、紙1の抄紙時における坪量の多寡
による紙全体の濃淡(紙厚)の傾向を得ることができ
る。そして、領域濃度平均処理部8はこれらの平均化さ
れた検査濃度レベルデータをディジタル化してメモリに
格納し、検査データ処理部11がこの平均化された検査
濃度レベルデータをあらかじめメモリに格納してある紙
1のディジタル化された基準となる256段階の多階調
濃度レベルデータと比較し、この比較結果から濃度に対
応する紙1の領域ごとの厚みを計測し、更には欠陥の有
無について判定し、これらのデータをメモリに格納す
る。なお、前記基準濃度レベルデータについては走行す
る紙1の検査済みの検査面から作成することができ、ま
たは抄紙見本をもとにあらかじめ作成することもでき、
その他の既知のデータからあらかじめ作成することもで
きる。
【0024】欠陥検出処理部9においては、画像入力部
7に順次取り込んだ256段階の多階調ライン画像デー
タをディジタル化してメモリに格納するとともに、ロー
タリーエンコーダ13から外部インタフェース14を介
して送出されるパルスを改行信号として多階調領域(エ
リア)画像データを作成する。そして、この多階調領域
画像データの各画素部の濃度レベルを、メモリにあらか
じめディジタル化して格納してある基準となる256段
階の多階調領域(エリア)画像データの対応する各部の
濃度レベルと比較し、あらかじめ設定してある両画像の
対応部分の濃度レベル差の許容値をもとに欠陥の有無に
ついて判定し、この判定データをメモリに格納する。な
お、この基準領域画像データについても前記と同様に作
成することができる。
7に順次取り込んだ256段階の多階調ライン画像デー
タをディジタル化してメモリに格納するとともに、ロー
タリーエンコーダ13から外部インタフェース14を介
して送出されるパルスを改行信号として多階調領域(エ
リア)画像データを作成する。そして、この多階調領域
画像データの各画素部の濃度レベルを、メモリにあらか
じめディジタル化して格納してある基準となる256段
階の多階調領域(エリア)画像データの対応する各部の
濃度レベルと比較し、あらかじめ設定してある両画像の
対応部分の濃度レベル差の許容値をもとに欠陥の有無に
ついて判定し、この判定データをメモリに格納する。な
お、この基準領域画像データについても前記と同様に作
成することができる。
【0025】検査データ処理部11で計測した紙厚の計
測データおよびその品質欠陥の有無についての判定デー
タと、欠陥検出処理部9で判定した品質欠陥の有無につ
いてのデータを表示部12に表示する。これにより、検
査員が紙厚のデータ、品質欠陥の有無についての判定結
果を確認することができる。また、検査データ処理部1
1は計測データおよび判定データを出力することがで
き、更には検査員が品質欠陥の有無について聴覚、若し
くは視覚等により確認し得るように警報を報知すること
ができる。
測データおよびその品質欠陥の有無についての判定デー
タと、欠陥検出処理部9で判定した品質欠陥の有無につ
いてのデータを表示部12に表示する。これにより、検
査員が紙厚のデータ、品質欠陥の有無についての判定結
果を確認することができる。また、検査データ処理部1
1は計測データおよび判定データを出力することがで
き、更には検査員が品質欠陥の有無について聴覚、若し
くは視覚等により確認し得るように警報を報知すること
ができる。
【0026】計測原理の一例について更に具体的に説明
する。領域濃度平均処理部8において紙1の濃度レベル
を平均化処理する計測領域については、紙1が大きい面
積に裁断されて使用される場合には大きい領域で計測
し、紙1が小さい面積に裁断されて使用される場合には
小さい領域で計測する、すなわち、紙1を裁断して使用
する大きさに対応した領域で計測するのが好ましい。
今、紙1の幅が1mとし、各CCDラインセンサカメラ
6a、6b、6c、6dは、0.25mm×4096ビ
ットの分解能を有し、領域濃度平均処理部8では図2に
示すように、各CCDラインセンサカメラ6a、6b、
6c、6dごとに紙1の幅xが250mm、紙1の走行
方向の長さyが250mmの領域a1、a2、a3、a
4、a5、…、b1、b2、b3、b4、b5、…、c
1、c2、c3、c4、c5、…、d1、d2、d3、
d4、d5、…で濃度レベルを平均化処理するものとす
る。
する。領域濃度平均処理部8において紙1の濃度レベル
を平均化処理する計測領域については、紙1が大きい面
積に裁断されて使用される場合には大きい領域で計測
し、紙1が小さい面積に裁断されて使用される場合には
小さい領域で計測する、すなわち、紙1を裁断して使用
する大きさに対応した領域で計測するのが好ましい。
今、紙1の幅が1mとし、各CCDラインセンサカメラ
6a、6b、6c、6dは、0.25mm×4096ビ
ットの分解能を有し、領域濃度平均処理部8では図2に
示すように、各CCDラインセンサカメラ6a、6b、
6c、6dごとに紙1の幅xが250mm、紙1の走行
方向の長さyが250mmの領域a1、a2、a3、a
4、a5、…、b1、b2、b3、b4、b5、…、c
1、c2、c3、c4、c5、…、d1、d2、d3、
d4、d5、…で濃度レベルを平均化処理するものとす
る。
【0027】そして、今、図2における領域a1〜d1
におけるw−w線の多階調ライン画像信号が図3に示す
ようであったとする。領域濃度平均処理部8では前記の
ような多階調ライン画像信号をディジタルデータに変換
して順次加算し、画素数で除算して平均化された検出濃
度レベルデータを求める。ここで、紙1には図3に示す
ように、ピンホール等の明欠陥15、16や異物混入等
による暗欠陥17、18が存在する(なお、図3におい
ては、説明の都合上、w−w線上に明欠陥15、16、
暗欠陥17、18が存在するように示しているが、各ラ
イン上にこのような欠陥が集中して存在することはな
い。)。しかしながら、前記のように幅xが250m
m、走行方向の長さyが250mmのような大きさの領
域a1等における画素数は、x、yの分解能が0.25
mm/画素の場合、約100万画素となり、このような
多数の画素数の平均化処理に際し、前記のような明欠陥
15、16や暗欠陥17、18が仮に各領域a1等に複
数箇所に存在していたとしても平均化処理に影響を及ぼ
すおそれはない。
におけるw−w線の多階調ライン画像信号が図3に示す
ようであったとする。領域濃度平均処理部8では前記の
ような多階調ライン画像信号をディジタルデータに変換
して順次加算し、画素数で除算して平均化された検出濃
度レベルデータを求める。ここで、紙1には図3に示す
ように、ピンホール等の明欠陥15、16や異物混入等
による暗欠陥17、18が存在する(なお、図3におい
ては、説明の都合上、w−w線上に明欠陥15、16、
暗欠陥17、18が存在するように示しているが、各ラ
イン上にこのような欠陥が集中して存在することはな
い。)。しかしながら、前記のように幅xが250m
m、走行方向の長さyが250mmのような大きさの領
域a1等における画素数は、x、yの分解能が0.25
mm/画素の場合、約100万画素となり、このような
多数の画素数の平均化処理に際し、前記のような明欠陥
15、16や暗欠陥17、18が仮に各領域a1等に複
数箇所に存在していたとしても平均化処理に影響を及ぼ
すおそれはない。
【0028】領域濃度平均処理部8で平均化処理した結
果、例えば、CCDラインセンサカメラ6aにより撮像
した領域a1〜a5の平均濃度レベルが図4に示すよう
になったとする。検査データ処理部11では領域a1〜
a5の平均化された濃度レベルデータと基準濃度レベル
データAとを比較し、基準濃度レベル値と紙厚とが対応
して配列されたテーブルを参照して紙1の領域a1〜a
5における厚みを計測する。今、紙1としてインディア
紙を用いたとすると、このインディア紙1においては、
基準の紙厚が0.040mm付近であるので、その厚み
と光透過率の較正曲線は図6に示すようになる。そし
て、図示例では、領域a1においては、その平均濃度レ
ベルデータのレベル値が「200」であり、基準濃度レ
ベルデータAのレベル値「200」と同じであるので、
厚みが0.040mmであると判定する。領域a2にお
いては、その平均濃度レベルデータのレベル値が「20
5」であり、基準濃度レベルデータAのレベル値「20
0」に対して「+5」レベルであるので、厚みが0.0
36mmであると判定する。領域a3、a4において
は、その平均濃度レベルデータのレベル値が「210」
であり、基準濃度レベルデータAのレベル値「200」
に対して「+10」レベルであるので、厚みが0.03
2mmであると判定する。領域a5においては、その平
均濃度レベルデータのレベル値が「195」であり、基
準濃度レベルデータAのレベル値「200」に対して
「−5」レベルであるので、厚みが0.044mmであ
ると判定する。
果、例えば、CCDラインセンサカメラ6aにより撮像
した領域a1〜a5の平均濃度レベルが図4に示すよう
になったとする。検査データ処理部11では領域a1〜
a5の平均化された濃度レベルデータと基準濃度レベル
データAとを比較し、基準濃度レベル値と紙厚とが対応
して配列されたテーブルを参照して紙1の領域a1〜a
5における厚みを計測する。今、紙1としてインディア
紙を用いたとすると、このインディア紙1においては、
基準の紙厚が0.040mm付近であるので、その厚み
と光透過率の較正曲線は図6に示すようになる。そし
て、図示例では、領域a1においては、その平均濃度レ
ベルデータのレベル値が「200」であり、基準濃度レ
ベルデータAのレベル値「200」と同じであるので、
厚みが0.040mmであると判定する。領域a2にお
いては、その平均濃度レベルデータのレベル値が「20
5」であり、基準濃度レベルデータAのレベル値「20
0」に対して「+5」レベルであるので、厚みが0.0
36mmであると判定する。領域a3、a4において
は、その平均濃度レベルデータのレベル値が「210」
であり、基準濃度レベルデータAのレベル値「200」
に対して「+10」レベルであるので、厚みが0.03
2mmであると判定する。領域a5においては、その平
均濃度レベルデータのレベル値が「195」であり、基
準濃度レベルデータAのレベル値「200」に対して
「−5」レベルであるので、厚みが0.044mmであ
ると判定する。
【0029】このようにしてインディア紙1の全体にお
ける厚みを計測することができる。ところで、紙1は抄
紙時の坪量(g/1m2)によって厚みが決まり、この
坪量は前記のように領域a1、a2、a3、a4、a
5、…ごとに大きく変動することはなく、一般的には、
数十m、或は数百mの長さにより変動することになり、
図4の変動については計測原理の理解を助けるための例
示であるに過ぎない。実際には、その一例として、CC
Dラインセンサカメラ6aにより撮像した領域a1、a
2、a3、a4、a5、…の平均濃度レベルデータYが
計測開始端から約5000mの間で図5に示すようにな
ったとする。
ける厚みを計測することができる。ところで、紙1は抄
紙時の坪量(g/1m2)によって厚みが決まり、この
坪量は前記のように領域a1、a2、a3、a4、a
5、…ごとに大きく変動することはなく、一般的には、
数十m、或は数百mの長さにより変動することになり、
図4の変動については計測原理の理解を助けるための例
示であるに過ぎない。実際には、その一例として、CC
Dラインセンサカメラ6aにより撮像した領域a1、a
2、a3、a4、a5、…の平均濃度レベルデータYが
計測開始端から約5000mの間で図5に示すようにな
ったとする。
【0030】計測開始端から125m付近までの範囲Y
1ではその平均濃度レベルが約「195」〜「200」
の間であるので、厚みが約0.044mm〜0.040
mmの範囲で計測される。約125m〜約540mの範
囲Y2ではその平均濃度レベルが約「200」〜「20
4」の間であるので、厚みが約0.040mm〜0.0
352mmの範囲で計測される。約540m〜約175
0mの範囲Y3ではその平均濃度レベルが約「190」
〜「200」の間であるので、厚みが約0.048mm
〜0.040mmの範囲で計測される。約1750m〜
約2165mの範囲Y4ではその平均濃度レベルが約
「200」〜「202」の間であるので、厚みが約0.
040mm〜0.038mmの範囲で計測される。約2
165m〜約2750mの範囲Y5ではその平均濃度レ
ベルが約「195」〜「200」の間であるので、厚み
が約0.044mm〜0.040mmの範囲で計測され
る。約2750m〜約3460mの範囲Y6ではその平
均濃度レベルが約「200」〜「211」の間であるの
で、厚みが約0.040mm〜0.0332mmの範囲
で計測される。約3460m〜約3670mの範囲Y7
ではその平均濃度レベルが約「190」〜「200」の
間であるので、厚みが約0.048mm〜0.040m
mの範囲で計測される。約3670m〜約4250mの
範囲Y8ではその平均濃度レベルが約「180」〜「1
90」の間であるので、厚みが約0.056mm〜0.
048mmの範囲で計測される。約4250m〜約50
00mの範囲Y9ではその平均濃度レベルが約「19
0」〜「200」の間であるので、厚みが約0.048
mm〜0.040mmの範囲で計測される。
1ではその平均濃度レベルが約「195」〜「200」
の間であるので、厚みが約0.044mm〜0.040
mmの範囲で計測される。約125m〜約540mの範
囲Y2ではその平均濃度レベルが約「200」〜「20
4」の間であるので、厚みが約0.040mm〜0.0
352mmの範囲で計測される。約540m〜約175
0mの範囲Y3ではその平均濃度レベルが約「190」
〜「200」の間であるので、厚みが約0.048mm
〜0.040mmの範囲で計測される。約1750m〜
約2165mの範囲Y4ではその平均濃度レベルが約
「200」〜「202」の間であるので、厚みが約0.
040mm〜0.038mmの範囲で計測される。約2
165m〜約2750mの範囲Y5ではその平均濃度レ
ベルが約「195」〜「200」の間であるので、厚み
が約0.044mm〜0.040mmの範囲で計測され
る。約2750m〜約3460mの範囲Y6ではその平
均濃度レベルが約「200」〜「211」の間であるの
で、厚みが約0.040mm〜0.0332mmの範囲
で計測される。約3460m〜約3670mの範囲Y7
ではその平均濃度レベルが約「190」〜「200」の
間であるので、厚みが約0.048mm〜0.040m
mの範囲で計測される。約3670m〜約4250mの
範囲Y8ではその平均濃度レベルが約「180」〜「1
90」の間であるので、厚みが約0.056mm〜0.
048mmの範囲で計測される。約4250m〜約50
00mの範囲Y9ではその平均濃度レベルが約「19
0」〜「200」の間であるので、厚みが約0.048
mm〜0.040mmの範囲で計測される。
【0031】また、紙厚の計測に際し、インディア紙1
の基準となる厚みに対し、使用上、問題とならないイン
ディア紙1の薄くなる側と厚くなる側の許容値、すなわ
ち、基準濃度レベルAに対し、使用上、問題とならない
一定の許容値を加算して得られる「明」側の許容濃度レ
ベルBと、基準濃度レベルAに対し、一定の許容値を減
算して得られる「暗」側の許容濃度レベルCを設定す
る。
の基準となる厚みに対し、使用上、問題とならないイン
ディア紙1の薄くなる側と厚くなる側の許容値、すなわ
ち、基準濃度レベルAに対し、使用上、問題とならない
一定の許容値を加算して得られる「明」側の許容濃度レ
ベルBと、基準濃度レベルAに対し、一定の許容値を減
算して得られる「暗」側の許容濃度レベルCを設定す
る。
【0032】今、基準となるインディア紙1の厚みに対
して薄くなる側の許容値を0.032mm、すなわち、
「明」側の許容濃度レベルBの値を「210」に設定
し、基準となるインディア紙1の厚みに対して厚くなる
側の許容値を0.048mm、すなわち、「暗」側の許
容濃度レベルCの値を「190」に設定したとする。そ
の結果、検査データ処理部11は、計測範囲Y1〜Y
5、Y7、Y9においては、その平均化濃度レベルが基
準濃度レベルAに対して「暗」側、若しくは「明」側に
高くなっているが、許容濃度レベルB〜Cの範囲内であ
り、基準となる紙厚に対して許容値内で厚くなり、若し
くは薄くなっているだけであるので、正常であると判定
する。計測範囲Y6においては、その平均化濃度レベル
が基準濃度レベルAに対して「明」側に低くなってお
り、そのうち、Y6aの範囲においては「明」側の許容
濃度レベルBの範囲外であるので、欠陥であると判定
し、その他の部分については許容濃度レベルBの範囲内
であり、基準となる紙厚に対して許容値内で薄くなって
いるだけであるので、正常であると判定する。計測範囲
Y8においては、その平均化濃度レベルが基準濃度レベ
ルAに対して「暗」側に低くなり、しかも、許容濃度レ
ベルCの範囲外であり、基準となる紙厚に対して許容値
を外れて厚くなっているので、欠陥であると判定する。
して薄くなる側の許容値を0.032mm、すなわち、
「明」側の許容濃度レベルBの値を「210」に設定
し、基準となるインディア紙1の厚みに対して厚くなる
側の許容値を0.048mm、すなわち、「暗」側の許
容濃度レベルCの値を「190」に設定したとする。そ
の結果、検査データ処理部11は、計測範囲Y1〜Y
5、Y7、Y9においては、その平均化濃度レベルが基
準濃度レベルAに対して「暗」側、若しくは「明」側に
高くなっているが、許容濃度レベルB〜Cの範囲内であ
り、基準となる紙厚に対して許容値内で厚くなり、若し
くは薄くなっているだけであるので、正常であると判定
する。計測範囲Y6においては、その平均化濃度レベル
が基準濃度レベルAに対して「明」側に低くなってお
り、そのうち、Y6aの範囲においては「明」側の許容
濃度レベルBの範囲外であるので、欠陥であると判定
し、その他の部分については許容濃度レベルBの範囲内
であり、基準となる紙厚に対して許容値内で薄くなって
いるだけであるので、正常であると判定する。計測範囲
Y8においては、その平均化濃度レベルが基準濃度レベ
ルAに対して「暗」側に低くなり、しかも、許容濃度レ
ベルCの範囲外であり、基準となる紙厚に対して許容値
を外れて厚くなっているので、欠陥であると判定する。
【0033】前記のように、紙1は坪量(g/1m2)
によって厚みが決まるので、前記のように紙厚を計測
し、更には欠陥の有無について判定することにより、検
査対象である紙1の坪量を得ることができ、判定結果に
基づき、抄紙機における坪量の制御にフィードバックす
ることができる。
によって厚みが決まるので、前記のように紙厚を計測
し、更には欠陥の有無について判定することにより、検
査対象である紙1の坪量を得ることができ、判定結果に
基づき、抄紙機における坪量の制御にフィードバックす
ることができる。
【0034】前記欠陥の検出原理の一例について更に具
体的に説明する。今、前記のように図2で示した紙1の
w−w線における多階調ライン画像が図3に示すような
256段階の多階調濃度レベルを有する信号波形の形態
で提供され、この信号波形が256段階の階調データと
して欠陥検出処理部9のメモリに格納される。照明手段
2によって透過照明された紙1の被検査面をCCDライ
ンセンサカメラ6a〜6dによって撮像した場合、前記
のようにCCDラインセンサカメラ6a〜6dからの出
力信号は照明光の透過量によって規定されるため、ピン
ホール等の明欠陥15、16部分で高いレベルとなり、
異物付着等の暗欠陥17、18部分で低いレベルとな
る。
体的に説明する。今、前記のように図2で示した紙1の
w−w線における多階調ライン画像が図3に示すような
256段階の多階調濃度レベルを有する信号波形の形態
で提供され、この信号波形が256段階の階調データと
して欠陥検出処理部9のメモリに格納される。照明手段
2によって透過照明された紙1の被検査面をCCDライ
ンセンサカメラ6a〜6dによって撮像した場合、前記
のようにCCDラインセンサカメラ6a〜6dからの出
力信号は照明光の透過量によって規定されるため、ピン
ホール等の明欠陥15、16部分で高いレベルとなり、
異物付着等の暗欠陥17、18部分で低いレベルとな
る。
【0035】このように多階調ライン画像データに現わ
れた各パルスの変形部分を検出するには、この変形部分
を含む多階調ライン画像データを、標準となる紙1のレ
ベルである基準の多階調ライン画像データと重ね合わ
せ、基準画像データから逸脱する部分を検出することに
より行われる。図3に示すように、紙1のw−w線(図
1参照)において、CCDラインセンサカメラ6a〜6
dにより撮像した各幅xの被検査面多階調ライン画像デ
ータの濃度レベルと基準多階調ライン画像データAの濃
度レベルとが一致しておれば、欠陥がなく、被検査面多
階調ライン画像データの濃度レベルと基準多階調ライン
画像データAの濃度レベルとが一致しておらず、被検査
面多階調ライン画像データの濃度レベルが基準多階調ラ
イン画像データAの濃度レベルに対して「明」側、若し
くは「暗」側のいずれかにパルス形状の変化として現わ
れれば欠陥となる。しかしながら、目立たず、使用上、
問題とならない欠陥を欠陥として認識しないように基準
多階調ライン画像データAに対し、「明」側と「暗」側
の濃度レベル差に一定の許容値、すなわち、軽欠陥濃度
レベルD、Eと重欠陥濃度レベルF、Gを設定する。
れた各パルスの変形部分を検出するには、この変形部分
を含む多階調ライン画像データを、標準となる紙1のレ
ベルである基準の多階調ライン画像データと重ね合わ
せ、基準画像データから逸脱する部分を検出することに
より行われる。図3に示すように、紙1のw−w線(図
1参照)において、CCDラインセンサカメラ6a〜6
dにより撮像した各幅xの被検査面多階調ライン画像デ
ータの濃度レベルと基準多階調ライン画像データAの濃
度レベルとが一致しておれば、欠陥がなく、被検査面多
階調ライン画像データの濃度レベルと基準多階調ライン
画像データAの濃度レベルとが一致しておらず、被検査
面多階調ライン画像データの濃度レベルが基準多階調ラ
イン画像データAの濃度レベルに対して「明」側、若し
くは「暗」側のいずれかにパルス形状の変化として現わ
れれば欠陥となる。しかしながら、目立たず、使用上、
問題とならない欠陥を欠陥として認識しないように基準
多階調ライン画像データAに対し、「明」側と「暗」側
の濃度レベル差に一定の許容値、すなわち、軽欠陥濃度
レベルD、Eと重欠陥濃度レベルF、Gを設定する。
【0036】欠陥検出処理部11ではCCDラインセン
サカメラ6aで撮像した幅xにおける「明」側欠陥15
については、「明」側の重欠陥濃度レベルFの範囲を逸
脱しているので、重欠陥であると判定し、CCDライン
センサカメラ6bで撮像した幅xにおける「暗」側の欠
陥17については、「暗」側の軽欠陥濃度レベルEを逸
脱しているので、軽欠陥であると判定し、CCDライン
センサカメラ6cで撮像した幅xにおける「明」側の欠
陥16については、「明」側の軽欠陥濃度レベルDの範
囲内であるので、欠陥ではないと判定し、CCDライン
センサカメラ6dで撮像した幅xにおける「暗」側の欠
陥18については、「暗」側の重欠陥濃度レベルGの範
囲を逸脱しているので、重欠陥であると判定する。
サカメラ6aで撮像した幅xにおける「明」側欠陥15
については、「明」側の重欠陥濃度レベルFの範囲を逸
脱しているので、重欠陥であると判定し、CCDライン
センサカメラ6bで撮像した幅xにおける「暗」側の欠
陥17については、「暗」側の軽欠陥濃度レベルEを逸
脱しているので、軽欠陥であると判定し、CCDライン
センサカメラ6cで撮像した幅xにおける「明」側の欠
陥16については、「明」側の軽欠陥濃度レベルDの範
囲内であるので、欠陥ではないと判定し、CCDライン
センサカメラ6dで撮像した幅xにおける「暗」側の欠
陥18については、「暗」側の重欠陥濃度レベルGの範
囲を逸脱しているので、重欠陥であると判定する。
【0037】前記のような厚み計測、欠陥検査に際し、
特に、紙においては、坪量(1m2に対する原料の量)
によって厚みが決定され、しかも、繊維同士が絡んだ状
態で抄かれるため、繊維の太さ等により光の透過量に変
動(バラツキ)を有する。このような条件下にあって、
前記従来例のように局部的に光透過量を計測した場合に
は、必ずしも紙の厚みを正確に計測することができると
は言えず、むしろ、前記本実施形態のようにかなりな面
積部分の透過量の平均化されたデータにより厚み計測す
るのが好ましいと言える。そして、この面積の広さにつ
いては任意に選択することができる。
特に、紙においては、坪量(1m2に対する原料の量)
によって厚みが決定され、しかも、繊維同士が絡んだ状
態で抄かれるため、繊維の太さ等により光の透過量に変
動(バラツキ)を有する。このような条件下にあって、
前記従来例のように局部的に光透過量を計測した場合に
は、必ずしも紙の厚みを正確に計測することができると
は言えず、むしろ、前記本実施形態のようにかなりな面
積部分の透過量の平均化されたデータにより厚み計測す
るのが好ましいと言える。そして、この面積の広さにつ
いては任意に選択することができる。
【0038】また、厚み計測等に際し、照明光両端基準
濃度管理部10がCCDラインセンサカメラ6a、6d
により紙1の両側から上方へ漏れた照明手段2の光源3
からの照明光の明るさを基準の明るさと比較し、常にほ
ぼ一定となるように照明電源ユニット5を介して照明手
段2の光源3の明るさをフィードバック制御するので、
紙1の濃度レベルの検出に際し、照明光の照度の差異に
よる影響を受けるのを抑制することができ、測定精度を
向上させることができる。更に、本実施形態において
は、光源3を収めた光透過収納体4内の温度を温度調整
手段により調整するので、周囲温度の影響を受けること
なく、光源3から出射する照明光の光量を常にほぼ一定
に保つことができて紙1を常にほぼ一定の照度で安定的
に照明することができる。したがって、照明光基準濃度
管理部10による光源3に対するフィードバック制御の
回数、制御幅を極めて少なく抑制することができ、検査
精度を更に一層、向上させて検査の信頼性を向上させる
ことができる。また、光源3を冷却することにより、光
源3が高温の周囲温度で破損するのを防止することがで
き、また、光源3は光透過収納体4により保護している
ので、破損するのを防止することができる。したがっ
て、危険の発生を防止することができるとともに、後始
末の煩わしさを解消することができる。
濃度管理部10がCCDラインセンサカメラ6a、6d
により紙1の両側から上方へ漏れた照明手段2の光源3
からの照明光の明るさを基準の明るさと比較し、常にほ
ぼ一定となるように照明電源ユニット5を介して照明手
段2の光源3の明るさをフィードバック制御するので、
紙1の濃度レベルの検出に際し、照明光の照度の差異に
よる影響を受けるのを抑制することができ、測定精度を
向上させることができる。更に、本実施形態において
は、光源3を収めた光透過収納体4内の温度を温度調整
手段により調整するので、周囲温度の影響を受けること
なく、光源3から出射する照明光の光量を常にほぼ一定
に保つことができて紙1を常にほぼ一定の照度で安定的
に照明することができる。したがって、照明光基準濃度
管理部10による光源3に対するフィードバック制御の
回数、制御幅を極めて少なく抑制することができ、検査
精度を更に一層、向上させて検査の信頼性を向上させる
ことができる。また、光源3を冷却することにより、光
源3が高温の周囲温度で破損するのを防止することがで
き、また、光源3は光透過収納体4により保護している
ので、破損するのを防止することができる。したがっ
て、危険の発生を防止することができるとともに、後始
末の煩わしさを解消することができる。
【0039】なお、前記実施形態では256段階の多階
調ライン画像データを得るようにしているが、512段
階、若しくは1024段階等の所望の多階調ライン画像
データを得るようにすることができる。また、前記実施
形態では、領域濃度平均処理部8において、画像入力部
7から順次出力されるライン画像データを順次加算し、
画素数で除算して平均値を求めるようにしているが、ラ
イン画像データを順次積算(総和)することにより平均
化処理するようにしてもよい。また、4台のラインセン
サカメラ6a〜6bを用いているため、各カメラ6a〜
6dで撮像した領域ごとに濃度レベルの平均化処理を行
っているが、カメラが1台である場合には、その全領域
の濃度レベルの平均処理を行えばよい。また、CCDラ
インセンサカメラに代えて多数のセンサをライン状に配
置することもでき、ライン画像データに限らず、ライン
データを得ることもでき、更には所定の領域の全体の濃
度レベルを一度に検出して平均化処理することもでき
る。また、厚みを計測する領域は透光体の長さ方向に対
して連続的でもよく、一定間隔ごとでもよい。更に、計
測対象物である紙等の透光体を照明するには可視光を用
いることにより、取扱いやすさ、安全性、低コスト化等
を図ることができるが、赤外線、紫外線、β線、r線、
x線などを使用することもできる。このほか、本発明
は、その基本的技術思想を逸脱しない範囲で種々変更す
ることができる。
調ライン画像データを得るようにしているが、512段
階、若しくは1024段階等の所望の多階調ライン画像
データを得るようにすることができる。また、前記実施
形態では、領域濃度平均処理部8において、画像入力部
7から順次出力されるライン画像データを順次加算し、
画素数で除算して平均値を求めるようにしているが、ラ
イン画像データを順次積算(総和)することにより平均
化処理するようにしてもよい。また、4台のラインセン
サカメラ6a〜6bを用いているため、各カメラ6a〜
6dで撮像した領域ごとに濃度レベルの平均化処理を行
っているが、カメラが1台である場合には、その全領域
の濃度レベルの平均処理を行えばよい。また、CCDラ
インセンサカメラに代えて多数のセンサをライン状に配
置することもでき、ライン画像データに限らず、ライン
データを得ることもでき、更には所定の領域の全体の濃
度レベルを一度に検出して平均化処理することもでき
る。また、厚みを計測する領域は透光体の長さ方向に対
して連続的でもよく、一定間隔ごとでもよい。更に、計
測対象物である紙等の透光体を照明するには可視光を用
いることにより、取扱いやすさ、安全性、低コスト化等
を図ることができるが、赤外線、紫外線、β線、r線、
x線などを使用することもできる。このほか、本発明
は、その基本的技術思想を逸脱しない範囲で種々変更す
ることができる。
【0040】
【発明の効果】以上説明したように本発明によれば、透
光体の全面の光透過による濃度レベルを検出するととも
に、この検出データをもとに透光体の所定領域ごとにお
けるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レベルデー
タを求め、この検出平均化濃度レベルデータから透光体
の厚みを計測するので、透光体の厚みを正確に計測する
ことができる。したがって、計測の信頼性を向上させる
ことができる。
光体の全面の光透過による濃度レベルを検出するととも
に、この検出データをもとに透光体の所定領域ごとにお
けるほぼ全体の濃度レベルを平均化する濃度レベルデー
タを求め、この検出平均化濃度レベルデータから透光体
の厚みを計測するので、透光体の厚みを正確に計測する
ことができる。したがって、計測の信頼性を向上させる
ことができる。
【図1】本発明の一実施形態に係る透光体の厚み計測装
置を示す概略構成図である。
置を示す概略構成図である。
【図2】本実施形態により厚みを計測する紙の計測領域
の例を示す説明図である。
の例を示す説明図である。
【図3】本実施形態により厚みを計測する紙において、
図2におけるw−w線上の多階調ライン画像データを示
す説明図である。
図2におけるw−w線上の多階調ライン画像データを示
す説明図である。
【図4】本実施形態により紙の厚みを計測する原理説明
図である。
図である。
【図5】本実施形態により厚みを計測する紙の実際に則
した計測領域の平均化濃度レベルを示す説明図である。
した計測領域の平均化濃度レベルを示す説明図である。
【図6】紙厚と光透過率の関係を示すグラフである。
1 紙(透光体) 2 照明手段 6a〜6d 白黒のCCDラインセンサカメラ 7 画像入力部 8 領域濃度平均処理部 9 欠陥検出処理部 10 照明光基準濃度管理部 11 検査データ処理部 12 表示部
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 高城 清次 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダックエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 高橋 和代 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダックエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 前部 初代 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダックエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 高橋 光直 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダックエ ンジニアリング株式会社内 (72)発明者 氷上 好孝 京都市南区上鳥羽大柳町1番5 ダックエ ンジニアリング株式会社内 Fターム(参考) 2F065 AA30 AA49 BB01 BB15 BB23 CC02 EE03 FF46 FF67 FF70 GG02 GG03 GG16 GG24 HH13 HH15 JJ03 JJ05 JJ09 JJ26 NN02 NN17 NN20 QQ03 QQ23 QQ25 QQ27 QQ42 RR06 RR09 3B154 AB22 BA53 BB18 BC42 CA13 CA16 CA22 CA29 DA30
Claims (7)
- 【請求項1】 透光体を透過照明し、前記透光体の光透
過による濃度レベルを検出するとともに、この検出デー
タをもとに前記透光体の所定領域ごとにおけるほぼ全体
の濃度レベルを平均化する濃度レベルデータを求め、こ
の検出濃度レベルデータから前記透光体の厚みを計測す
る透光体の厚み計測方法。 - 【請求項2】 透光体の所定領域ごとにおける検出濃度
レベルデータを基準濃度レベルデータと比較し、濃度レ
ベル差が許容値の範囲内であるか否かにより前記透光体
の厚み欠陥の有無について判定する請求項1記載の透光
体の厚み計測方法。 - 【請求項3】 透光体の所定領域ごとにおける検出濃度
レベルデータを順次出力される多階調ラインデータから
求める請求項1または2記載の透光体の厚み計測方法。 - 【請求項4】 透光体を透過照明する照明手段と、前記
透光体の光透過による濃度レベルを検出する検出手段
と、この検出手段から出力される検出データをもとに前
記透光体の所定領域ごとにおけるほぼ全体の濃度レベル
を平均化する濃度レベルデータを求め、この検出濃度レ
ベルデータから前記透光体の厚みを計測する手段とを備
えた透光体の厚み計測装置。 - 【請求項5】 透光体の所定領域ごとにおける検出濃度
レベルデータを基準濃度レベルデータと比較し、濃度レ
ベル差が許容値の範囲内であるか否かにより前記透光体
の厚み欠陥の有無について判定する判定手段を備えた請
求項4記載の透光体の厚み計測装置。 - 【請求項6】 検出手段により検出し、透光体の両側か
ら漏れた照明手段からの照明光の照度を基準となる照度
と比較し、前記照明手段からの照明光の照度がほぼ一定
となるように前記照明手段をフィードバック制御する制
御手段を備えた請求項4または5記載の透光体の厚み計
測装置。 - 【請求項7】 照明手段が、照明光を出射する光源と、
この光源を出射する照明光が透過し得るように収める光
透過収納体と、この光透過収納体内の温度を調整して前
記光源の光量をほぼ一定に調整する温度調整手段とを備
えた請求項4ないし6のいずれかに記載の透光体の厚み
計測装置。
Priority Applications (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001032010A JP2002236004A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 透光体の厚み計測方法および厚み計測装置 |
Applications Claiming Priority (1)
Application Number | Priority Date | Filing Date | Title |
---|---|---|---|
JP2001032010A JP2002236004A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 透光体の厚み計測方法および厚み計測装置 |
Publications (1)
Publication Number | Publication Date |
---|---|
JP2002236004A true JP2002236004A (ja) | 2002-08-23 |
Family
ID=18896009
Family Applications (1)
Application Number | Title | Priority Date | Filing Date |
---|---|---|---|
JP2001032010A Pending JP2002236004A (ja) | 2001-02-08 | 2001-02-08 | 透光体の厚み計測方法および厚み計測装置 |
Country Status (1)
Country | Link |
---|---|
JP (1) | JP2002236004A (ja) |
Cited By (8)
Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
---|---|---|---|---|
WO2004104290A1 (ja) * | 2003-05-21 | 2004-12-02 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | 自動判別装置 |
WO2006054545A1 (ja) * | 2004-11-19 | 2006-05-26 | Daicel Chemical Industries, Ltd. | 自動判別装置及び自動判別方法 |
JP2006208065A (ja) * | 2005-01-26 | 2006-08-10 | Ckd Corp | 不良検査装置及びptp包装機 |
JP2007061780A (ja) * | 2005-09-02 | 2007-03-15 | Matsushita Electric Ind Co Ltd | 膜測定装置およびそれを用いる塗工装置 |
JP2009079933A (ja) * | 2007-09-25 | 2009-04-16 | Fujinon Corp | 大型サンプル測定用干渉計装置 |
CN108444417A (zh) * | 2018-03-20 | 2018-08-24 | 中国电子科技集团公司第三十八研究所 | 一种多层平纹织物厚度减小量的获取方法 |
WO2020066274A1 (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-02 | Ckd株式会社 | 包装体の製造装置及び包装体の製造方法 |
JP7514085B2 (ja) | 2020-02-28 | 2024-07-10 | 花王株式会社 | 繊維シートの製造装置及び製造方法 |
-
2001
- 2001-02-08 JP JP2001032010A patent/JP2002236004A/ja active Pending
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Publication number | Priority date | Publication date | Assignee | Title |
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GB2435325A (en) * | 2004-11-19 | 2007-08-22 | Daicel Chem | Automatic judging device and automatic judging method |
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WO2020066274A1 (ja) * | 2018-09-27 | 2020-04-02 | Ckd株式会社 | 包装体の製造装置及び包装体の製造方法 |
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CN112639450A (zh) * | 2018-09-27 | 2021-04-09 | Ckd株式会社 | 包装体的制造装置及包装体的制造方法 |
KR20210065988A (ko) * | 2018-09-27 | 2021-06-04 | 시케이디 가부시키가이샤 | 포장체의 제조 장치 및 포장체의 제조 방법 |
EP3859319A4 (en) * | 2018-09-27 | 2022-07-13 | CKD Corporation | PACKAGING MANUFACTURING DEVICE AND PACKAGING MANUFACTURING METHOD |
US11660825B2 (en) | 2018-09-27 | 2023-05-30 | Ckd Corporation | Manufacturing device of package and manufacturing method of package |
KR102594612B1 (ko) * | 2018-09-27 | 2023-10-25 | 시케이디 가부시키가이샤 | 포장체의 제조 장치 및 포장체의 제조 방법 |
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