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JP2002234886A - アセタールの製造法 - Google Patents

アセタールの製造法

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Publication number
JP2002234886A
JP2002234886A JP2001282983A JP2001282983A JP2002234886A JP 2002234886 A JP2002234886 A JP 2002234886A JP 2001282983 A JP2001282983 A JP 2001282983A JP 2001282983 A JP2001282983 A JP 2001282983A JP 2002234886 A JP2002234886 A JP 2002234886A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
ketone
acetal
aldehyde
polyhydric alcohol
reaction
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001282983A
Other languages
English (en)
Inventor
Hideo Tawara
秀雄 田原
Toshinori Tanaka
俊伯 田中
Kaoru Omae
薫 大前
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Kao Corp
Original Assignee
Kao Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Kao Corp filed Critical Kao Corp
Priority to JP2001282983A priority Critical patent/JP2002234886A/ja
Publication of JP2002234886A publication Critical patent/JP2002234886A/ja
Pending legal-status Critical Current

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  • Low-Molecular Organic Synthesis Reactions Using Catalysts (AREA)
  • Organic Low-Molecular-Weight Compounds And Preparation Thereof (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】 短時間に簡便に効率よくアセタールを製造す
る方法の提供。 【解決手段】 多価アルコールとケトン又はアルデヒド
とを、多価アルコールのアセタール化される水酸基2当
量に対し、ケトン又はアルデヒドを0.5〜4当量の割
合で用い、酸触媒存在下、実質的な脱水を行わずに反応
させ、反応液から蒸留によりアセタールを得る、アセタ
ールの製造法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、化粧品等の乳化剤
や保湿剤、工業用乳化剤、界面活性剤及び食品添加物等
の製造原料、並びに各種有機合成における中間体として
有用な多価アルコールのケタール又はアセタール(以下
単にアセタールという)の製造法に関する。
【0002】
【従来の技術及び発明が解決しようとする課題】アセタ
ールの製造法としては、酸触媒存在下、多価アルコール
とケトン又はアルデヒドを、石油エーテル、ヘキサン等
の共沸脱水溶媒を用い脱水条件下で反応させる方法(例
えば特開昭60−87282号)や、捕水剤を用い反応
を行う方法(例えばUSP3,535,888号)が知
られている。しかしながら、これらの方法は脱水条件の
選定が必要であり、また、アセタール化の反応が脱水律
速であるため、高反応率を得るためには反応時間が長い
などの問題がある。
【0003】また、共沸脱水溶媒や捕水剤等で脱水を行
わなくても、反応率を上げるために大過剰(多価アルコ
ールに対して15倍モル以上)のケトン又はアルデヒド
を加えて反応を行う方法は知られている(例えばWO9
811087)。しかしこの方法は、アセタールを得る
ために、中和後、多量に用いたケトン又はアルデヒドを
除去する必要があり、生産性が悪く、工業化に適した方
法とは言えない。
【0004】本発明の課題は、短時間に簡便に効率よく
アセタールを製造する方法を提供することにある。
【0005】
【課題を解決するための手段】本発明は、多価アルコー
ルとケトン又はアルデヒドとを、多価アルコールのアセ
タール化される水酸基2当量に対し、ケトン又はアルデ
ヒドを0.5〜4当量の割合で用い、酸触媒存在下、実
質的な脱水を行わずに反応させ、反応液から蒸留により
アセタールを得る、アセタールの製造法である。
【0006】
【発明の実施の形態】本発明で用いる多価アルコールは
水酸基を2個以上もつ化合物であり、エチレングリコー
ル、プロピレングリコール、ブチレングリコール、グリ
セリン、エリスリトール、ソルビトール、トリメチロー
ルプロパン、ペンタエリスリトール、アラビノース、キ
シロース、グルコース、マンノース、ガラクトース、フ
ラクトース、イノシトール、ショ糖、乳糖、麦芽糖、セ
ロピオース、デキストリン、デンプン、セルロース、グ
ルコサゾン、グルコサミン、グルコン酸、酒石酸、アデ
ノシン、アスコルビン酸、ウリジン、オーキシン、モノ
グリセリド、ジグリセリン、トリグリセリン、モノグリ
セリルエーテル等が挙げられ、グリセリンが好ましい。
また、これら多価アルコールは、含水品を脱水したもの
を用いてもよい。
【0007】また、本発明で用いるケトンとしては、ア
セトン、メチルエチルケトン、メチルイソブチルケト
ン、シクロヘキサノン、メチル−n−プロピルケトン、
メチル−n−ブチルケトン、メチル−sec−ブチルケト
ン、メチル−t−ブチルケトン、メチル−n−ヘキシル
ケトン、メチル−2−フリルケトン、ジエチルケトン、
エチル−n−プロピルケトン、ジ−n−ヘキシルベンジ
ルケトン、アセトフェノン、n−ブチロフェノン、ベン
ゾイン等が挙げられ、アルデヒドとしては、ホルムアル
デヒド、アセトアルデヒド、プロピオンアルデヒド、ブ
チルアルデヒド等が挙げられる。これらのケトン又はア
ルデヒドの中では、アセトンが好ましい。
【0008】本発明においては、効率的にアセタールを
得る観点から、多価アルコールのアセタール化される水
酸基2当量に対し、ケトン又はアルデヒドを0.5〜4
当量、好ましくは0.5〜2当量の割合で用い、実質的
な脱水を行わずに反応させる。
【0009】本発明において、実質的な脱水を行わない
とは、脱水を行わないことのみならず、アセタール化率
を90%以上に行う場合を目的として脱水を行わないこ
とを意味する。よって、その目的を目指さない範囲での
少量脱水は行っても構わない。
【0010】また、原料である多価アルコール、ケト
ン、アルデヒドは、含水したものを用いてもよいが、本
反応は水が生成する平衡反応であるため、反応中の水分
が少ない方がアセタール化率が向上するため、予め脱水
し、水分を低減した原料を用いることが好ましい。
【0011】本発明に用いられる酸触媒は、特に限定さ
れないが、塩酸、硫酸等の無機酸、パラトルエンスルホ
ン酸、ベンゼンスルホン酸等の有機酸等が挙げられる。
酸触媒は、多価アルコールに対して、好ましくは0.0
01〜50重量%、更に好ましくは0.05〜1.0重
量%用いる。
【0012】本発明においては、減圧又は常圧下、好ま
しくは10〜200℃、更に好ましくは20〜100℃
の反応温度で、脱水を行わずに、多価アルコールのアセ
タール化を行う。反応終了後、酸触媒を中和し、未反応
のケトン又はアルデヒドと生成した水を減圧留去等の方
法で除いた後、アセタールを蒸留により得る。
【0013】更に、本発明においては、上記の蒸留前に
回収したケトン又はアルデヒドと、アセタール回収後の
多価アルコールを含んだ残液とを用いて、同様のアセタ
ール化を行うのが好ましい。
【0014】
【発明の効果】本発明により、化粧品等の乳化剤や保湿
剤、工業用乳化剤、界面活性剤及び食品添加物等の製造
原料、並びに各種有機合成の中間体として有用な多価ア
ルコールのアセタールを短時間で簡便に効率よく合成す
ることが可能となる。
【0015】
【実施例】尚、例中の%は特記しない限り重量基準であ
る。
【0016】実施例1 ケトンとしてアセトン、多価アルコールとしてグリセリ
ンを、表1に示す割合で用い、硫酸を多価アルコールに
対して0.1%仕込み、65℃の温度で1時間反応を行
った。次に触媒を水酸化ナトリウムで中和し、アセトン
を減圧留去した後、1.33kPaで80〜100℃で減
圧蒸留を行い、目的物である2,2−ジメチル−1,3
−ジオキソラン−4−メタノールを得た。仕込み重量収
率{[生成アセタールg/(グリセリンg+アセトン
g)]×100(wt%)}を表1に示す。
【0017】
【表1】
【0018】表1から明らかなように、グリセリンに対
して0.5〜4倍モルのアセトンを使用した場合に、仕
込み重量収率が高い。
【0019】実施例2:2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−メタノールの合成) 3L4ツ口フラスコに、グリセリン920.9g(1
0.0モル)とアセトン1162.0g(20.0モ
ル)と硫酸1.04gを仕込み、65℃の温度で1時間
反応を行った。次に触媒を水酸化ナトリウムで中和し、
アセトンを減圧留去した後、1.33kPaで80〜10
0℃で減圧蒸留を行い、目的物である2,2−ジメチル
−1,3−ジオキソラン−4−メタノールを留分として
528.6g得た。ガスクロ純度99.6area%、仕込
み重量収率25.4wt%。トータル合成時間5時間。
【0020】上記の減圧留去したアセトン(含水7%)
100gを、理論段数10段、還流比2の精留塔にて蒸
留を行い、回収アセトン(含水1%)を95g得た。上
記減圧蒸留の残液(グリセリンが主成分)46gに、こ
の回収アセトン(含水1%)58gと硫酸0.05gを
仕込み、65℃の温度で1時間反応を行った。次に触媒
を水酸化ナトリウムで中和し、アセトンを減圧留去した
後、1.33kPaで80〜100℃で減圧蒸留を行い、
目的物である2,2−ジメチル−1,3−ジオキソラン
−4−メタノールを留分として24.0g得た。ガスク
ロ純度99.2area%。
【0021】比較例1:2,2−ジメチル−1,3−ジ
オキソラン−4−メタノールの合成 1L4ツ口フラスコに、グリセリン50g(0.54モ
ル)とアセトン630.7g(10.86モル)と硫酸
3.4gを仕込み、還流下4時間反応を行った。次に触
媒を水酸化ナトリウムで中和し、アセトンを減圧留去し
た後、目的物である2,2−ジメチル−1,3−ジオキ
ソラン−4−メタノールを留分として71g得た。ガス
クロ純度95area%、仕込み重量収率10.4wt%。ト
ータル合成時間6時間。

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 多価アルコールとケトン又はアルデヒド
    とを、多価アルコールのケタール又はアセタール(以下
    単にアセタールという)化される水酸基2当量に対し、
    ケトン又はアルデヒドを0.5〜4当量の割合で用い、
    酸触媒存在下、実質的な脱水を行わずに反応させ、反応
    液から蒸留によりアセタールを得る、アセタールの製造
    法。
  2. 【請求項2】 ケトン又はアルデヒドが、蒸留前に回収
    したケトン又はアルデヒドである請求項1記載の製造
    法。
  3. 【請求項3】 多価アルコールが、アセタール回収後の
    残液中に含まれるものである請求項1又は2記載の製造
    法。
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