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JP2002216955A - 有機電界発光表示装置およびその製造方法 - Google Patents

有機電界発光表示装置およびその製造方法

Info

Publication number
JP2002216955A
JP2002216955A JP2001007399A JP2001007399A JP2002216955A JP 2002216955 A JP2002216955 A JP 2002216955A JP 2001007399 A JP2001007399 A JP 2001007399A JP 2001007399 A JP2001007399 A JP 2001007399A JP 2002216955 A JP2002216955 A JP 2002216955A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
layer
electrode
insulating layer
electrode layer
display device
Prior art date
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Pending
Application number
JP2001007399A
Other languages
English (en)
Inventor
Masayasu Kakinuma
正康 柿沼
Junichi Osako
純一 大迫
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Sony Corp
Original Assignee
Sony Corp
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Sony Corp filed Critical Sony Corp
Priority to JP2001007399A priority Critical patent/JP2002216955A/ja
Publication of JP2002216955A publication Critical patent/JP2002216955A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 簡易に製造でき歩留まりを向上させると共に
大画面化が可能となる有機電界発光表示装置およびその
製造方法を提供する。 【解決手段】 基板11上に陽極層12、絶縁層15を
積層し、この絶縁層15に陽極層12に達しない深さの
貫通部15Aを陽極層12と直交するストライプ状に形
成する。次に、貫通部15AにNiメッキを施し、内部
を充填すると共に絶縁層15上に張り出す突出部Hを形
成し、断面形状がボルト状の画素分離部16Aとする。
陰極層18の形成は、この状態で基板11上の一面に行
なわれる。このとき、画素分離部16Aでは、突出部H
が基板11上の他の領域より一段高くなっており、陰極
層18が突出部Hにおいて自動的に分断される。これに
より、メタルマスクや隔壁などを用いることなく、陰極
層18が精度よくパターニングされる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、発光素子として有
機EL(ElectroLuminescence; 電界発光) 素子を利用し
た表示装置およびその製造方法に係り、特に、各電極に
対して基板の反対側に引出し電極を設ける有機EL表示
装置とその製造方法に関する。
【0002】
【従来の技術】従来より、表示装置(ディスプレイ)に
はCRT(Cathode Ray Tube)装置や、各種の素子で構
成されるフラットパネルディスプレイがある。フラット
パネルディスプレイは、軽量かつブラウン管よりも発光
効率に優れており、コンピュータやテレビジョンなどの
画面表示用に開発されてきており、現在ではアクティブ
マトリクス駆動方式の液晶ディスプレイ(LCD;Liqu
id Crystal Display)が商品化されている。LCDは、
自ら発光せずに外部光(バックライト)を受けて表示を
行なうタイプのディスプレイであり、視野角が狭い、自
発光型ではないために周囲が暗い環境下ではバックライ
トの消費電力が大きい、今後実用化が期待されている高
精細度の高速のビデオ信号に対して十分な応答性能を備
えていない等の問題点が指摘されている。
【0003】こうした数々の問題点を解決可能なディス
プレイとして、近年、有機発光材料を用いた有機ELデ
ィスプレイが注目されている。この有機ELディスプレ
イは自発光型のために、バックライトが不要であるだけ
でなく視野角が広く、消費電力の低減を図ることが可能
である。更に、上述の高精細度の高速のビデオ信号に対
して十分な応答性能を備えていると考えられている。そ
のため、有機ELディスプレイは、従来は液晶ディスプ
レイが主流であった用途への開発が進められてきてい
る。
【0004】このような有機ELディスプレイを構成す
るのは、透明基板上に透明導電膜よりなる短冊状の電極
層(陽極)が設けられ、この透明電極層と交差するよう
に有機発光層および金属薄膜よりなる短冊状の電極層
(陰極)が設けられて、透明電極層と金属電極層との間
に有機EL層が挟まれた構造を有する有機EL素子であ
る。この有機EL素子では、透明電極層と金属電極層と
がマトリクス構造を形成しており、選択された透明電極
層と金属電極層との間に電圧を加えて有機発光層に電流
を流すことによって、画素を発光させる。具体的な発光
方式としては、通常は単純マトリクス方式が採られる。
すなわち、一画面を構成する各画素電極の端部に駆動回
路が接続されており、選択された2つの電極層の端部に
電圧が印加される。但し、この方式では、大画面になる
ほど電極の配線抵抗に起因する電圧降下が無視できなく
なり、画素の位置によって電圧値が異なる結果、画面の
中央部と端部では輝度に差が生じてしまう。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】ところで、有機材料か
らなる発光層は、水や空気の接触等による劣化が大きな
問題となる。従って、発光層の形成後にはリソグラフィ
などのウエットプロセスを使用することはできない。そ
のために、陰極のパターニングは、一般にメタルマスク
を利用した蒸着またはスパッタ技術によって行なわれ
る。ところが、陰極のメタルマスクは極細の短冊状に開
口したものとなるため、その剛性からパターニング精度
の向上が困難となっていた。
【0006】そこで、基板上に隔壁あるいは溝を形成
し、これらをマスクとして蒸着等を行なうことにより、
所望の形状の電極をパターニングする方法が各種提案さ
れてきている。しかしながら、これらの方法では、隔壁
や溝の形成工程が複雑であるために歩留まりが低下す
る。また、これらの方法では、陰極の両脇には隔壁が形
成されたものとなる。従って、陰極・陽極の各電極層に
対し、基板の素子(電極層)が設けられる面側に引出し
電極を設け、これらを駆動回路と接続するように配線を
行う場合には、陽極から電極を引き出すスペースの確保
が非常に難しい。
【0007】ちなみに、このように陰極および陽極の各
々に引出し電極を設けるディスプレイは、本発明と同一
出願人による発明(出願番号:2000-263628 )において
提示されており、例えば大きな一枚の表示画面を構成す
る画素配線をいくつかのセルに分割して、各セル毎に駆
動させることができる。これによると、従来の単純マト
リクス方式の場合に問題となっていた配線抵抗を考慮す
る必要がなくなる。その代わりに、例えば図8のよう
に、基板111の素子(電極層112,118)が設け
られる面上に引出し電極120A,120Bを設けるに
は、絶縁層115,119に形成したコンタクトホール
に電極パッドを設けるプロセスを要する。このコンタク
トホール形成においても、有機発光層117にダメージ
を与えないようにフォトリソグラフィを使用することは
できない。更に、電極層112の方のコンタクトホール
は複数の絶縁層115,119を貫通するものであり、
深さも数μmと深いために、技術的困難が予想される。
【0008】本発明はかかる問題点に鑑みてなされたも
ので、その目的は、簡易に製造でき歩留まりを向上させ
ると共に大画面化が可能となる有機電界発光表示装置お
よびその製造方法を提供することにある。
【0009】
【課題を解決するための手段】本発明の有機電界発光表
示装置の製造方法は、第1の電極層と第1の絶縁層をこ
の順に形成する工程と、第1の絶縁層に、最初の貫通孔
を第1の電極に達するように形成する工程と、貫通孔に
めっきを施して引出し電極下部を形成する工程と、第1
の絶縁層の一部を除去し、露出する第1の電極層の上に
有機電解発光層を形成し、この有機電解発光層の上に第
2の電極層および第2の絶縁層をこの順に設ける工程
と、第2の絶縁層に、2回目の貫通孔を引出し電極下部
および第2の電極層のそれぞれに達するように形成する
工程と、貫通孔に金属層を形成し、第1の電極層に対す
る引出し電極の上部および第2の電極層に対する引き出
し電極を同時に設ける工程とを含んでいる。
【0010】本発明の他の有機電界発光表示装置の製造
方法は、第1の電極層と第1の絶縁層をこの順に設ける
工程と、第1の絶縁層に貫通部を第1の電極にまで達し
ないように形成する工程と、貫通部にめっきを施し、貫
通部から第1の絶縁層上に張り出す突出部を有する画素
分離部を形成する工程とを含んでいる。
【0011】本発明の有機電界発光表示装置は、第1の
電極層の一部に、第1の絶縁層を貫通する電極下部およ
び第2の絶縁層を貫通して表面に露出する電極上部から
なる引出し電極が設けられている。
【0012】本発明の他の有機電界発光表示装置は、非
発光領域に、第1の絶縁層を貫通して上端がその上に張
り出したボルト形状の画素分離部が設けられている。
【0013】この有機電界発光表示装置およびその製造
方法では、第1の電極層に引出し電極を設ける際に、第
1の絶縁層と第2の絶縁層とで貫通孔(コンタクトホー
ル)を2段階に分けて形成するようにしたので、その形
成が容易となる。また、第2の絶縁層においては、第1
の電極層だけでなく第2の電極層についても貫通孔を設
けるようにしたので、2つの引出し電極が同時に形成さ
れる。
【0014】また、他の有機電界発光表示装置および製
造方法では、画素分離部を上記の引出し電極と同様な方
法で設けるようにしたので、その形成工程が容易である
と共に、この画素分離部を用いて簡便に各画素同士の電
気的導通が遮断される。
【0015】
【発明の実施の形態】以下、本発明の一実施の形態につ
いて図面を参照して詳細に説明する。
【0016】図1〜図7は一実施の形態に係る有機EL
表示装置の製造工程を表している。図1,図4,図6が
工程毎の断面図であり、図2,図3,図5,図6はその
うちの特定の工程の平面図である。
【0017】まず、図1(A)および図2に示したよう
に、基板11の上にストライプ状の陽極層12を形成
し、その上に陽極層12に直交する短冊状の絶縁層13
を形成する。ここで、基板11は例えばガラスなどの透
明基板であり、陽極層12には例えばITO(Indium-Ti
n Oxide)等の透明電極が用いられる。この陽極層12
は、一旦基板11の全面に成膜したのち、フォトリソグ
ラフィ等によってパターニングすることにより形成され
る。なお、陽極層12に更に抵抗値の低い補助電極を付
設して、陽極12の配線長による電圧降下の影響が軽減
されるようにしてもよい。絶縁層13は、どのような絶
縁材料であってもよく、例えばSiO2 やSiNX のほ
か、アクリル系樹脂、ポリイミド系樹脂およびポリオレ
フィン系樹脂などの有機材料を用いてもよい。なお、そ
の成膜方法も特に限定されず、例えば、真空蒸着法、ス
パッタ法、CVD(Chemical Vapor Deposition)法、ス
ピンコート法、ディップコート法、ダイコート法、グラ
ビアコート法あるいはスクリーン印刷法等のいずれであ
っても構わない。この絶縁層13もまた、フォトリソグ
ラフィ等によってパターニングされる。なお、ここで
は、陽極層12が本発明の「第1の電極層」に対応して
いる。
【0018】更に、絶縁層13の上には短冊状の金属層
14Aを、陽極層12上の所定位置には島状の金属層1
4Bをそれぞれ形成する。ここでは、金属層14Aは絶
縁層13よりも幅が狭いストライプとなっており、金属
層14Bは円形状である。また、金属層14A,14B
の材料は特に問わないが、後述するめっきの材料とのな
じみがよい材料であることが望ましく、ここではニッケ
ル(Ni)を用いる。なお、このような金属層14A,
14Bもまた、フォトリソグラフィ等によってパターニ
ングされる。
【0019】次に、図1(B)に示したように、絶縁層
15を基板11上の全面に形成する。絶縁層15は絶縁
層13と同様にして形成することができる。次いで、こ
の絶縁層15に、フォトリソグラフィ等を用いて金属層
14A,14Bに達する貫通部15Aおよび貫通孔15
Bを形成する。貫通部15A,貫通孔15Bは、例えば
金属層14A,14Bの直上にこれらの形状に従って設
けられる。なお、ここでは、絶縁層15が本発明の「第
1の絶縁層」に対応している。
【0020】次に、図1(C)および図3に示したよう
に、貫通部15A,貫通孔15Bにめっきを施し、内部
を充填させたものを画素分離部16A,引出し電極下部
16Bとする。このときのめっき材料は特に問わない
が、ここではニッケル(Ni)を用いる。なお、めっき
法も電気めっき、無電解めっきのいずれでもよい。
【0021】ここで、貫通部15A,貫通孔15BにN
iがめっきによって充填されると、このめっき部分は盛
り上がり、遂には貫通部15Aまたは貫通孔15Bから
絶縁層15の上に張り出す。従って、画素分離部16A
および引出し電極下部16Bは、それぞれ、貫通部15
A,貫通孔15BにNiが充填されて形成された部分
と、絶縁層15上に張り出す突出部Hとを有しており、
共に断面形状がボルト状となる。なお、突出部Hの寸法
は、後述する陰極層18の厚みやその成膜方法に応じて
適宜決定されるものであり、例えば、突出部Hの厚みは
1μm以上、その張出し部分の長さは数μm以上とする
ことができる。
【0022】次に、図1(D)に示したように、絶縁層
15全体にエッチングを施す。ここで、エッチング方法
としてはウエット、ドライのいずれもが可能であり、ど
のような方法であってもよい。これにより絶縁層15の
表面が均一に削られるが、画素分離部16Aおよび引出
し電極下部16Bの周囲は、これらの突出部Hのために
エッチングされ難くなっている。従って、画素分離部1
6Aおよび引出し電極下部16Bは、突出部Hの直下に
おいて絶縁層15が取り巻く構造となる。
【0023】次に、図4(A)に示したように、絶縁層
15の一部をフォトリソグラフィ等によって除去する。
この部分が発光領域Pにあたり、この上で生じる発光を
実際に基板11を通して反対側からみるときには、この
領域が画素に対応して光って見える。ここでは、後に形
成する陰極層18と陽極層12が短絡しないように、絶
縁層15を図のような順テーパ型にパターニングする。
【0024】次に、図4(B)および図5に示したよう
に、例えばメタルマスクを用いたパターニングにより有
機発光層17を形成する。なお、有機発光層17は通
常、陽極層12の側から順に、正孔輸送層、発光層およ
び電子輸送層が積層されてなる有機化合物層である。ま
た、その材料は特に限定されないが、具体的には、正孔
輸送層としてはα−ナフチルフェニルジアミン,ポルフ
ィリン,金属テトラフェニルポルフィリン,金属ナフタ
ロシアニン等が挙げられ、発光層としては、アントラセ
ン,ナフタリン,フェナントレン,ピレン,クリセン,
クマリン,アクリジン,スチルベン,トリス(8−キノ
リノラト)アルミニウム錯体,ビス(ベンゾキノリノラ
ト)ベリリウム錯体,トリ(ジベンゾイルメチル)フェ
ナントロリンユーロピウム錯体ジトルイルビニルビフェ
ニルなどの発光効率が高い材料が挙げられる。電子輸送
層の材料としては、例えば、キノリン,ペリレン,ビス
スチリル,ピラジン,またはこれらの誘導体が挙げられ
る。
【0025】次に、図4(C)に示したように、基板1
1の全面に陰極層18を覆うように成膜する。陰極層1
8の材料としては、例えば、アルミニウム(Al),イ
ンジウム(In),マグネシウム(Mg),銀(A
g),カルシウム(Ca),バリウム(Ba),リチウ
ム(Li)が挙げられる。これらの金属は単体でも、他
の金属との合金としてもよい。このときの成膜はどのよ
うな方法であってもよく、一面にべた膜を形成するよう
にする。このとき、画素分離部16Aおよび引出し電極
下部16Bでは、突出部Hが基板11上の他の領域より
一段高くなっており、陰極層18が突出部Hにおいて分
断される。また、その周縁の張出しと絶縁層15の表面
は不連続であるから、当初は分断されていた陰極層18
が成膜されるにつれて突出部Hによる段差を越えて1つ
の層に連続することが阻止される。
【0026】従って、陰極層18は画素分離部16Aに
よって自動的に切り分けられ、ストライプ状に形成され
る。ここで、陰極層18のうち、分断されて引出し電極
下部16Bの上に取り残された陰極層18Bは、引出し
電極の一部を構成するものとなる。更に、各突出部Hの
直下は絶縁層15で覆われているために、陰極層18が
画素分離部16Aや引出し電極下部16Bに接触してこ
れらが短絡することがより確実に防止される。なお、こ
こでは、陰極層18が「第2の電極層」に対応する。
【0027】なお、この突出部Hは、以上に説明したよ
うな機能を果たすように寸法形状を設定されている。そ
れについては、前述したように陰極層18の厚みやその
成膜方法が考慮される。例えば、陰極層18の成膜が蒸
着法で行なわれる場合には、膜材料の直進性が強いため
に突出部Hの張出し部分の寸法は長くする必要はない。
これに対し、スパッタ法を用いる場合には、膜材料の回
り込みがあるので突出部Hの張出し部分の寸法は比較的
大きく設定されなければならない。なお、突出部Hの厚
みは、陰極層18の厚みより十分厚ければよい。
【0028】次に、図4(D)に示したように、絶縁層
19を基板11の全面に形成する。この絶縁層19も、
絶縁層13および絶縁層15と同様の材料、同様の成膜
方法により形成できる。
【0029】次に、図6(A)および図7に示したよう
に、例えばメタルマスクを用いるドライエッチングある
いはレーザ加工によって、絶縁層19に貫通孔19B,
19Cを形成する。貫通孔19Bは引出し電極下部16
Bの上に(陰極層19を介して)設けられ、貫通孔19
Cは、発光領域Pや画素分離部16Aの形成領域以外の
所定位置において、陰極層19に達するように設けられ
る。このように、本実施の形態では隔壁が不要な分、発
光領域P以外の領域を広くとることができ、電極引出し
のスペースを容易に確保できる。なお、ここでは、絶縁
層19が本発明の「第2の絶縁層」に対応している。
【0030】最後に、図6(B)に示したように、例え
ばメタルマスクを用いる蒸着またはスパッタによって貫
通孔19B,19Cを電極材料で充填し、それぞれ引出
し電極上部20B,引出し電極20Cとする。これによ
り、陽極層12には、基板11側から金属層14B,引
出し電極下部16B,陰極層18Bおよび引出し電極上
部20Bが積み上げられて構成される引出し電極が設け
られる。
【0031】このようにして、突出部Hを有し、断面形
状がボルト状となった画素分離部16Aおよび引出し電
極下部16Bを備えると共に、陰極層18が全面に成膜
されることによって形成される有機EL表示装置の表示
部が作製される。この表示部の各引出し電極には、例え
ば、タイル基板の上面側に設けられた駆動回路(図示せ
ず)を基板の下面側から半田などで導通させつつ接着す
る。これにより、表示部から電極を引き出し、表示部の
直上に駆動回路を設けた有機EL表示装置が製造され
る。特に、表示部が複数のセルに区分される場合には、
セル毎に個別に駆動回路を接続することによって、大型
であっても表示部における電圧降下を考慮する必要のな
い装置となる。
【0032】本実施の形態によれば、陽極層12に別々
に形成された引出し電極下部16Bと引出し電極上部2
0Bを直列に接続するようにしたので、電極形成のため
の貫通孔15B,19Bも2段階に分けて形成され、絶
縁層15と絶縁層19とを一度に貫き通す必要がない。
よって、陽極層12からの電極引出しを容易に達成でき
る。
【0033】また、引出し電極上部20Bは、引出し電
極20Cと同時に形成されるようにしたので、有機EL
表示装置を効率よく製造することができる。
【0034】また、引出し電極下部16Bに、絶縁層1
5から一段高く突出すると共に周辺に張出した突出部H
を設けるようにしたので、一面に形成される陰極層18
を突出部Hにより自動的に分断して、陰極層18との接
触を防止することができる。同時に、画素分離部16A
にも絶縁層15から一段高く突出すると共に周辺に張出
した突出部Hを設けるようにしたので、一面に形成され
る陰極層18を画素分離部16Aの位置で自動的に切り
分けてストライプ形状とすることができ、隣接する画素
間の導通を遮断することができる。このようにして、陰
極パターニングに従来用いられていた隔壁等の替わりに
画素分離部16Aを設けることで、工程を容易かつ簡素
化することができる。
【0035】更に、画素分離部16A、引出し電極上部
20Bおよび引出し電極20Cを、発光領域Pを素子中
央としてその周辺に配置するようにしたので、これまで
隔壁を設けた場合には非常に困難であった電極の引出し
を行なうことが可能となる。
【0036】更にまた、画素分離部16Aおよび引出し
電極下部16Bを、突出部Hの直下では絶縁層15に取
り巻かれるようにしたので、これらと陰極層18をより
確実に絶縁することができる。
【0037】以上、実施の形態を挙げて本発明を説明し
たが、本発明はこの実施の形態に限定されるものではな
く、種々の変形が可能である。例えば、上記実施の形態
では画素分離部16Aと引出し電極を共に設けるように
したが、いずれか一方のみを設けるようにしてもよい。
また、引出し電極については、引出し電極下部16Bに
必ずしも突出部Hを設けなくともよい。
【0038】更に、上記実施の形態では突出部Hを、絶
縁層15から一段高く突出すると共に周辺に張出した形
状としたが、突出部Hはその上を覆うように形成される
層を段差により分断する機能を持つものであるから、少
なくとも絶縁層15から上方に一段高く突出していれば
よい。
【0039】
【発明の効果】以上説明したように請求項1ないし請求
項7に記載の有機電界発光表示装置の製造方法によれ
ば、第1の絶縁層に、最初の貫通孔を第1の電極に達す
るように形成する工程と、貫通孔にめっきを施して引出
し電極下部を形成する工程と、第2の絶縁層に、2回目
の貫通孔を引出し電極下部および第2の電極層のそれぞ
れに達するように形成する工程と、貫通孔に金属層を形
成し、第1の電極層に対する引出し電極の上部および第
2の電極層に対する引き出し電極を同時に設ける工程と
を含むようにしたので、第1の絶縁層と第2の絶縁層と
を一度に貫き通す加工が不要となる。また、同時に2つ
の引出し電極の形成が行なわれる。従って、第1の電極
層からの電極引出しを容易に達成でき、大画面化を図る
ことができると共に、このような引き出し電極を有する
構造の有機EL表示装置を効率よく製造でき、その歩留
まりを向上させることができる。
【0040】また、請求項8に記載の有機電界発光表示
装置の製造方法によれば、第1の絶縁層に貫通部を第1
の電極にまで達しないように形成する工程と、貫通部に
めっきを施し、貫通部から第1の絶縁層上に張り出す突
出部を有する画素分離部を形成する工程とを含むように
したので、画素分離部の上から一面に形成される第2の
電極層は突出部によって自動的に切り分けられてストラ
イプ形状となり、同時に、画素分離部によって隣接する
画素間の導通が遮断される。従って、従来は隔壁等を用
いたセルフアライメントによって行なわれていた陰極パ
ターニングを画素分離部により行なうことで、高いパタ
ーニング精度を保ちつつ製造工程を容易かつ簡素化する
ことができる。
【0041】請求項9または請求項10に記載の有機電
界発光表示装置によれば、第1の電極層の一部に、第1
の絶縁層を貫通する電極下部および第2の絶縁層を貫通
して表面に露出する電極上部からなる引出し電極が設け
られているようにしたので、その製造過程において第1
の電極層からの電極引出しを容易に行なうことができ、
大画面化を図ると同時に歩留まりを向上させることがで
きる。
【0042】請求項11に記載の有機電界発光表示装置
は、非発光領域に、第1の絶縁層を貫通して上端がその
上に張り出したボルト形状の画素分離部が設けられてい
るようにしたので、画素分離部の上から一面に形成され
る第2の電極層は突出部によって自動的に切り分けられ
てストライプ形状となり、同時に、画素分離部によって
隣接する画素間の導通が遮断される。従って、第2の電
極層が容易な方法で高精度に形成されたものとすること
ができ、同時に、第1および第2の電極層に対し引出し
電極を設けるスペースが確保されて大画面化を図ること
ができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の一実施の形態に係る有機EL表示装置
の製造工程を説明するための断面図である。
【図2】図1(A)の工程を説明するための平面図であ
る。
【図3】図1(C)の工程を説明するための平面図であ
る。
【図4】図1の工程に続く工程毎の断面図である。
【図5】図4(B)の工程を説明するための平面図であ
る。
【図6】図4の工程に続く工程毎の断面図である。
【図7】図6(A)の工程を説明するための平面図であ
る。
【図8】有機EL表示装置の構成の一例を説明するため
の図である。
【符号の説明】
11…基板、12…陽極層、13…絶縁層、14A,1
4B…金属層、15…絶縁層、15A…貫通部、15
B,19B,19C…貫通孔、16A…画素分離部、1
6B…引出し電極下部、17…有機発光層、18,18
B…陰極層、19…絶縁層、20B…引き出し電極上
部、20C…引き出し電極、H…突出部

Claims (11)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 第1の電極層と第1の絶縁層をこの順に
    形成する工程と、 前記第1の絶縁層に、第1の貫通孔を前記第1の電極層
    に達するように形成する工程と、 前記第1の貫通孔に引出し電極下部を形成する工程と、 前記第1の絶縁層の一部を除去し、露出する前記第1の
    電極層の上に有機電解発光層を形成し、この有機電解発
    光層の上に第2の電極層および第2の絶縁層をこの順に
    設ける工程と、 前記第2の絶縁層に、第2の貫通孔を前記引出し電極下
    部および第2の電極層のそれぞれに達するように形成す
    る工程と、 前記第2の貫通孔に金属層を形成し、第1の電極層に対
    する引出し電極の上部および第2の電極層に対する引き
    出し電極を同時に設ける工程とを含むことを特徴とする
    有機電界発光表示装置の製造方法。
  2. 【請求項2】 前記引出し電極下部に、前記第1の貫通
    孔から前記第1の絶縁層上に張り出す突出部を形成する
    ことを特徴とする請求項1に記載の有機電界発光表示装
    置の製造方法。
  3. 【請求項3】 前記第1の絶縁層にエッチングを施し、
    前記突出部の直下を前記第1の絶縁層で覆う工程を含む
    ことを特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装
    置の製造方法。
  4. 【請求項4】 前記第2の電極層を、均一かつ前記有機
    電界発光層および前記突出部の上一面に成膜することを
    特徴とする請求項2に記載の有機電界発光表示装置の製
    造方法。
  5. 【請求項5】 前記引出し電極下部を、前記第1の貫通
    孔にめっきを施して形成することを特徴とする請求項1
    に記載の有機電界発光表示装置の製造方法。
  6. 【請求項6】 前記第2の貫通孔を、前記第2の絶縁層
    にメタルマスクを施したドライエッチングまたはレーザ
    加工により形成することを特徴とする請求項1に記載の
    有機電界発光表示装置の製造方法。
  7. 【請求項7】 前記第2の貫通孔に、金属層を前記第2
    の絶縁層にメタルマスクを施した蒸着またはスパッタに
    より形成することを特徴とする請求項1に記載の有機電
    界発光表示装置の製造方法。
  8. 【請求項8】 第1の電極層と第1の絶縁層をこの順に
    設ける工程と、 前記第1の絶縁層に貫通部を前記第1の電極にまで達し
    ないように形成する工程と、 前記貫通部にめっきを施し、前記貫通部から第1の絶縁
    層上に張り出す突出部を有する画素分離部を形成する工
    程とを含むことを特徴とする有機電界発光表示装置の製
    造方法。
  9. 【請求項9】 基板の一面に、第1の電極層、有機電界
    発光層および第2の電極層が積層された発光領域と、前
    記第1の電極層の一部を含んだ非発光領域を覆う第1の
    絶縁層と、前記第2の電極層の上全体を覆う第2の絶縁
    層とを備える有機電界発光表示装置において、 前記第1の電極層の一部に、前記第1の絶縁層を貫通す
    る電極下部および前記第2の絶縁層を貫通して表面に露
    出する電極上部からなる引出し電極が設けられているこ
    とを特徴とする有機電界発光表示装置。
  10. 【請求項10】 前記電極下部は、上端が前記第1の絶
    縁層の上に張り出す突出部を有することを特徴とする請
    求項9に記載の有機電界発光表示装置。
  11. 【請求項11】 基板の一面に、第1の電極層、有機電
    界発光層および第2の電極層が積層された発光領域と、
    前記第1の電極層の一部を含んだ非発光領域を覆う第1
    の絶縁層と、前記第2の電極層の上全体を覆う第2の絶
    縁層とを備える有機電界発光表示装置において、 前記非発光領域に、前記第1の絶縁層を貫通して上端が
    その上に張り出した画素分離部が設けられていることを
    特徴とする有機電界発光表示装置。
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