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JP2002214522A - カメラ - Google Patents

カメラ

Info

Publication number
JP2002214522A
JP2002214522A JP2001014606A JP2001014606A JP2002214522A JP 2002214522 A JP2002214522 A JP 2002214522A JP 2001014606 A JP2001014606 A JP 2001014606A JP 2001014606 A JP2001014606 A JP 2001014606A JP 2002214522 A JP2002214522 A JP 2002214522A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
distance
sensor
backlight
subject
light
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Withdrawn
Application number
JP2001014606A
Other languages
English (en)
Inventor
Koichi Nakada
康一 中田
Osamu Nonaka
修 野中
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Olympus Corp
Original Assignee
Olympus Optical Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Olympus Optical Co Ltd filed Critical Olympus Optical Co Ltd
Priority to JP2001014606A priority Critical patent/JP2002214522A/ja
Publication of JP2002214522A publication Critical patent/JP2002214522A/ja
Withdrawn legal-status Critical Current

Links

Landscapes

  • Length Measuring Devices By Optical Means (AREA)
  • Measurement Of Optical Distance (AREA)
  • Focusing (AREA)
  • Lens Barrels (AREA)
  • Structure And Mechanism Of Cameras (AREA)
  • Automatic Focus Adjustment (AREA)

Abstract

(57)【要約】 【課題】高速、且つ高精度で測距を行い、逆光でも正し
いピント合わせを可能とすると共に、マルチ測距でも確
実に主要被写体を捉えるカメラを提供すること。 【解決手段】距離検出のために、一対のセンサアレイ3
a、3bが視差を有して被写体2の2つの像を受像す
る。そして、IRED17から被写体2に測距用光が照
射される。撮影レンズの画角は、ズーム位置検知部25
及びCPU10により判定される。また、上記一対のセ
ンサアレイ3a、3bからの2つの像の差と所定レベル
がCPU10で比較され、上記距離検出の信頼性が判定
される。上記信頼性判定結果に従って、上記IRED1
7がドライバ18によって制御される。更に、上記ズー
ム位置検知部25の出力結果に従って、CPU10内の
エリア切換部10aにより上記信頼性判定用の所定レベ
ルが切換えられる。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】この発明はカメラに関し、よ
り詳細には、オートフォーカス(AF)カメラ等に用い
られる測距装置の改良に関するものである。
【0002】
【従来の技術】オートフォーカス(AF)方式は、被写
体像信号を利用するパッシブタイプと、測距用光を投射
して反射光を検出、利用するアクティブタイプとに分け
られる。このうち、パッシブタイプのAF方式は、被写
体距離に依存せず、遠くまで良好な測距性能を有する。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、こうし
たパッシブタイプのAF方式では、像信号が明瞭である
ことが必要であり、暗い所や逆光シーンでは正確な測距
ができないものであった。
【0004】そこで、本件出願人は、特開平11−10
1936号公報にて、逆光シーンにても正しく測距する
ことができるパッシブタイプのAFの技術を提案してい
る。
【0005】一方、必ずしも最適のピント位置にてピン
ト合わせを行わなくとも、焦点深度でピントをカバーす
ることができる状況もあり、それを加味して、特開昭6
3−133014号公報に記載のAFカメラでは、測距
精度を切換え、場合によっては測距のスピードを優先し
た設計とした技術が開示されている。但し、これは、ア
クテイブAFの改良に関するものであり、パッシブタイ
プのAF、またはパッシブタイプとアクティブタイプの
両用のハイブリッドAFの技術とは異なるものである。
【0006】また、上述した特開平11−101936
号公報に記載の発明は、逆光状態を検出し、逆光検出時
に逆光部分の像を強調して正確な測距を行うものである
が、逆光部分の像のコントラストは低いので、更なる改
良を必要としている。
【0007】更に、近年、市場に出回っているズームレ
ンズ付きカメラでは、望遠(テレ)時と広角(ワイド)
時、つまり画角に応じて被写体深度が変化するので、望
遠時と同じ精度で、広角時も距離検出を行う必要はな
い。広角時に望遠時と同じ精度を得ようとすると、測距
の時間が長くなり、シャッタチャンスを逃しやすくなる
という課題を有している。
【0008】加えて、ズームレンズ付きカメラでは、逆
光の判定もズーム位置によって切換を行わないと、逆光
判定の効果が出にくくなるというものであった。
【0009】したがってこの発明は、上記実状に鑑みて
なされたものであり、従来のAFカメラが苦手としたシ
ーンでも高速の測距を行い、逆光の状況に於いても正し
いピント合わせを可能としたカメラを提供することを目
的とする。
【0010】また、この発明は、ズームレンズ付きカメ
ラに於いて、最適の像信号が得られなくともピント合わ
せが可能な時にはスピードを優先してAF制御を行い、
スピード優先のAF制御を行えない場合は、スピードを
犠牲にしても正確なピント合わせを行うカメラを提供す
ることを目的とする。
【0011】
【課題を解決するための手段】すなわちこの発明は、距
離検出のために、視差を有して被写体の2つの像を受像
する一対のセンサアレイと、上記被写体に測距用光を照
射する補助光源と撮影レンズの画角を判定するズーム位
置判定手段と、上記一対のセンサアレイからの2つの像
の差と所定レベルとを比較して、上記距離検出の信頼性
を判定する信頼性判定手段と、上記信頼性判定結果に従
って、上記補助光源を制御する投光制御手段と、上記ズ
ーム位置判定手段の出力結果に従って、上記信頼性判定
用の所定レベルを切換え制御する切換制御手段と、を具
備することを特徴とする。
【0012】またこの発明は、センサアレイの出力電流
を積分して被写体の像信号を得る像信号出力手段と、上
記像信号に従って、被写体のピントを合わせるピント合
わせ手段と、撮影レンズのズーム位置を検出するズーム
位置検出手段と、上記センサアレイの所定エリアの出力
に従って、上記像信号出力手段の再積分制御を行う積分
制御手段と、上記ズーム位置検出結果に従って、上記所
定エリアを切換える切換手段と、を具備することを特徴
とする。
【0013】この発明のカメラにあっては、距離検出の
ために、一対のセンサアレイが視差を有して被写体の2
つの像を受像する。そして、上記被写体に測距用光を照
射する補助光源と、撮影レンズの画角が、ズーム位置判
定手段によって判定される。また、上記一対のセンサア
レイからの2つの像の差と所定レベルとが、信頼性判定
手段で比較されて、上記距離検出の信頼性が判定され
る。上記信頼性判定結果に従って、上記補助光源が投光
制御手段によって制御される。更に、上記ズーム位置判
定手段の出力結果に従って、切換制御手段により上記信
頼性判定用の所定レベルが切換えられる。
【0014】これにより、苦手な被写体の少ないマルチ
AFカメラを提供することができる。
【0015】またこの発明のカメラにあっては、像信号
出力手段により、センサアレイの出力電流を積分して被
写体の像信号が得られる。そして、この像信号に従っ
て、ピント合わせ手段によって被写体のピントが合わせ
られる。また、撮影レンズのズーム位置はズーム位置検
出手段で検出され、上記センサアレイの所定エリアの出
力に従って、積分制御手段にて上記像信号出力手段の再
積分制御が行われる。更に、上記ズーム位置検出結果に
従って、上記所定エリアが切換手段で切換えられる。
【0016】これにより、逆光時のようなAF困難なシ
ーンに於いても正しい距離検出が可能となる。
【0017】
【発明の実施の形態】以下、図面を参照してこの発明の
実施の形態を説明する。
【0018】この発明は、状況に応じて補正光を投射す
るもので、基本はパッシブタイプのAFながらアクティ
ブタイプAFとしての機能を有したカメラである。
【0019】特に、写真画面内の複数のポイントを測距
可能とし、図2(a)に示されるように、画面の周辺に
被写体が存在していても、正しくピント合わせを行うこ
とができる、いわゆるマルチAF機能付のカメラに搭載
する測距装置に応用する場合に効果を発揮する。
【0020】初めに、上述したマルチAF機能付きカメ
ラによる撮影シーンとコントラストとの関係について説
明する。
【0021】この種のマルチAF機能付きカメラでは、
確かに画面内の位置にかかわらず正しい距離検出ができ
る。しかしながら、例えば、図2(b)に示されるよう
な逆光シーンでは、周辺の木等のコントラストの方が明
瞭である場合、中央の人物にはピントが合わなくなって
木にピントが合ってしまうことがある。
【0022】これは、図2(a)に示される像の信号
が、図3(a)に示されるように、人物の所で明瞭に現
れるのに対し、図2(b)に示される像の信号は、図3
(b)に示されるように、背景の木の方で明瞭に現れ、
主要被写体である人物の所は、像検出時のダイナミック
レンジの制限からコントラストのない像となってしまう
からである。コントラストの無い像は、パッシブAFに
とっては苦手な被写体であり、反対にアクティブAFな
ら測距可能であるが、両方式を行おうとすると時間がか
かり、副作用となってしまう。
【0023】この発明のカメラに搭載される測距装置
は、左右に視差Bを有する2つのセンサアレイを利用し
て距離検出する。例えば、図1に示されるように、2つ
の受光レンズ1a、1bを介して被写体2の像を形成す
る。この2つの像23a、23bの相対位置差をXとす
ると、被写体距離L、視差B、及び受光レンズ1a、1
bの焦点距離fを利用して、三角測距の原理より、 X=(B・f)/L …(1) の関係となることがわかる。
【0024】尚、ここで、センサアレイ2aを右側(R
側)センサアレイと称することにする。
【0025】図4(a)に示されるように、このセンサ
アレイのうち、受光レンズ1aの光軸からθだけずらし
た位置の像を利用して距離検出すると、上記(1)式に
このθを加味した形で同様に距離算出ができる。したが
って、図4(b)に示されるように、画面内中央から角
度θだけずれた位置に存在する被写体2bに対しても正
しく測距を行うことができ、この測距装置をカメラに応
用すればピント合わせをすることができる。
【0026】例えば、図4(c)に示されるように、R
側センサアレイ2aの領域を、E1〜E7の7つに分割
すれば、中央のポイントの他、左右3点ずつの距離算出
が可能である。
【0027】このように、複数ポイントの測距が可能な
AFカメラを、マルチAF機能付きカメラと称すること
があるが、あまり測距ポイントが多いと、上述したよう
に背景や、本来、主被写体ではない雑被写体の影響を受
けて、ピンボケになることがあった。
【0028】図1は、この発明の一実施の形態によるズ
ームレンズ付きカメラの構成を示すブロックである。
尚、同図に於いては、図面の繁雑化を避けるために、こ
の発明に関連する部材のみを図示し、他の構成部材につ
いては省略している。
【0029】本実施の形態に於けるカメラは、図1に示
されるように、基本的には、いわゆるパッシブタイプの
測距装置を有して構成されているものである。
【0030】すなわち、このカメラは、基線長Bだけ離
間して配置される2つの受光レンズ1a及び1bと、該
受光レンズ1a及び1bの後方に焦点距離fだけ離間し
て配置され、且つ受光レンズ1a及び1bを透過して入
射される被写体2からの光束をそれぞれ受光するライン
センサ等から成るセンサアレイ3a及び3bと、該セン
サアレイ3a及び3bによって取得され光電変換された
被写体光の信号(アナログ信号)をデジタル信号に変換
するA/D変換部4と、このA/D変換部4によって変
換された光信号を受けて、像ずれ量を算出する等の所定
の演算を行う演算部5と、このカメラの測距装置全体を
制御するワンチップマイクロコンピュータ等から成る演
算制御手段であり、後述するエリア切換部10aを有す
るCPU10とから構成される。
【0031】このCPU10には、フォーカスレンズ群
11の動作を制御する合焦制御部12と、測光部13
と、閃光発光装置(以下、ストロボ装置と称する)14
の発光動作を制御するストロボ制御部15と、投光レン
ズ16を介して赤外発光ダイオード(IRED)17の
光を投射するべく制御するドライバ18と、定常光除去
回路19と、レリーズスイッチ20と、フォーカスレン
ズ群のズーム位置を検知するズーム位置検知部25等が
接続される。
【0032】上記フォーカスレンズ群11は、撮影レン
ズ群の一部を構成し、合焦動作のために光軸方向に移動
し得るものである。そして、上記合焦制御部12は、測
距装置による測距結果に基いてフォーカスレンズ群11
の移動を制御する合焦制御手段であり、アクチュエータ
やエンコーダ等から構成される。
【0033】上記測光部13では、被写体2の輝度が測
定される。また、上記ストロボ装置14は、キセノン管
等の閃光発光部等から構成されるもので、このストロボ
装置14は、ストロボ発光制御回路等から成る発光制御
手段であるストロボ制御部15によって発光動作が制御
される。
【0034】上記IRED17は、CPU10がドライ
バ18を駆動することによって投光レンズ16を介して
投射すれば、暗い所でもそのIRED像によって像検出
を行うためのものである。これにより、距離検出が可能
となる。
【0035】また、上記定常光除去回路19は、センサ
アレイ3a、3bの出力光電流のうち、定常的に出力さ
れている分を除去する回路である。上記レリーズスイッ
チ20は、撮影動作の実行を開始させるためのレリーズ
信号を発生させるスイッチ(SW)等によって構成され
ている。
【0036】更に、上記A/D変換部4には、光像信号
を積分する積分手段である積分回路4aと、測距動作時
にストロボ発光動作が必要であるか否かの判定を行う積
分判定手段である判定部4bとを有している。
【0037】また、ストロボ装置14とストロボ制御部
15とによって、ストロボ発光手段を形成している。
【0038】尚、2つの受光レンズ1a及び1bと、被
写体2までの間の距離を符号Lで示している。
【0039】次に、このように構成されたカメラに於け
る測距装置の光パターンの相対的な位置差の算出方法に
ついて説明する。
【0040】センサアレイ3a、3b上には、曲線パタ
ーン23a、23bに示されるような光パターンが形成
される。これらの光パターン23a、23bは、被写体
2の輝度分布と、2つの受光レンズ1a、1bの相対的
な位置関係に依存するものである。
【0041】つまり、2つの受光レンズ1a、1bの位
置差、すなわち基線長Bによってセンサアレイ3a、3
b上に入射される光パターン23a、23bの分布の相
対的な位置差xは、被写体2までの距離(以下、被写体
距離と称する)Lに依存して変化する。この場合に於い
て、2つの受光レンズ1a、1bの焦点距離fであれ
ば、被写体距離Lは、 L=B×f/x …(2) によって求められる。
【0042】センサアレイ3a、3bの各センサは、光
の入射量に従った電流信号を出力するので、これらをA
/D変換部4によってデジタル信号に変換すれば、演算
部5による相関演算によって像ずれ量、すなわち相対的
な位置差xを算出することができる。この結果を受け
て、CPU10では、上記(1)式に基いた演算が行わ
れる。これにより、被写体距離Lが求められる。
【0043】以上が、パッシブタイプの測距装置に於け
る三角測距方式の基本原理であり、一般的な装置構成で
ある。
【0044】また、CPU10がドライバ18を介し、
IRED17を投光レンズ16を介して投射すれば、暗
い所でもそのIRED像によって像検出ができ、距離検
出ができる。この時、定常的な光による光電流を除去す
る定常光除去回路19を作動させれば、更に有効とな
る。但し、後述するように、この光投射によるアクティ
ブモード測距は、所定の条件時のみ行うようにして、い
たずらに時間がかかることを防止している。
【0045】尚、像ずれ量演算機能は、一般的には、後
述するように2つのプロセスから成るものであるが、こ
れらはCPU10の内部に制御プログラムとして内蔵す
るようにしても良い。
【0046】このような技術を用いてカメラの焦点調節
動作を行う場合には、CPU10がカメラの動作を制御
し、撮影レンズの一部を構成する焦点調節用のフォーカ
スレンズ11等を合焦制御部12を介して駆動モータ等
のアクチュエータ(図示せず)の駆動力によって適宜制
御すれば、いわゆる自動焦点調整(AF)機能付きカメ
ラを提供することができるものである。
【0047】像のずれ量の演算のためには、2つのセン
サアレイ3a、3bに於けるセンサピッチの単位で、ど
れだけ像がずれているのかを調べる演算ステップ、すな
わち相関演算を必要とする。そして、これより細かい分
解能で更に正確なずれ量を算出する演算ステップ、すな
わち補間演算が必要となる。
【0048】ここで、相関演算及び補間演算に関する各
プロセスの概略手順について、以下に説明する。
【0049】先ず、相関演算のプロセスについて説明す
る。
【0050】センサアレイ3a上に於いて、図1に符号
23aで示されるパターンの光が入射した場合には、各
センサR1 〜R6 の出力の大きさは、図2に示されるよ
うな分布となる。この分布は、光パターン23aの波形
に対応している。
【0051】尚、図2に於いて示される符号Rは、2つ
のセンサアレイ3a、3bのうち右側のセンサアレイを
表し、同様に後述の説明に於いて示す符号Lは、左側の
センサアレイを表すものとする。またR1 〜R6 は、受
光レンズ1a、1bの光軸を基準とする各センサの絶対
位置を表すものとする。この場合に於いて、左側センサ
1 〜L6 から、右側センサR1 〜R6 と略等しい出力
信号が得られるものとすると、両者の相対位置差xは0
となる。したがって、求められる被写体距離Lは、無限
遠となる。
【0052】また、被写体2が有限距離に存在する場
合、すなわち無限遠に存在しない場合には、両センサア
レイ3a、3b上に入射された像の相対的な位置差x
と、個々のセンサ間のピッチSPとによって決定される
センサ数だけずれた(シフトした)位置の左側センサL
には、図3に示されるように、上述のセンサ出力R1
6 (図2参照)に類似した値の出力信号が得られる。
【0053】図4に於ける縦軸の値、すなわち右側セン
サRと左側センサLとの差の和FF (i) は、次式によっ
て求められる。 FF(i) =Σ|R(i) −L(i) | …(3) すなわち、右側のセンサRの任意のセンサ出力と、これ
に対応する左側センサLのセンサ出力とを減算し、その
絶対値を各センサ毎に加算した結果がFFである。ここ
で、先ず、Ri からLi を減算してその絶対値をとり、
所定の幅でiを変化させて、これらを加算する。
【0054】次に、Ri またはLi の一方のセンサを一
単位だけずらして、同様の演算を行って差をとる。する
と、次の下記(4)式によって、FF(i+1) を表現する
ことができる。 FF(i+1) =Σ|R(i+1) −L(i) | …(4) このように、順次、ずらし量を変更させてFFを得るこ
とができる。そして、センサRとセンサLとの差の和F
Fが最小値(Fmin )となる位置が、最もよく対応がと
れている位置と考えられることから、この場合に於ける
ずらし量(シフト量)が、上述した図3に於いてシフト
させる符号Sとして求められる。
【0055】以上が、相関演算に関するプロセスの概略
手順である。このFmin を相関関数最小値と称し、これ
が十分小さいと測距の信頼性が高いと判定できる。この
ような判定を信頼性判定と称する。
【0056】また、符号Sで示される値を加味して、両
センサアレイ3a、3bの出力分布を図示すると、図3
で示されたものと同様に、L側の各センサに於いてシフ
ト量Sだけずれた各センサの出力分布に対応して、R側
の各センサからも同等の出力が得られる。
【0057】次に、図2、図3及び図5を参照して、補
間演算のプロセスについて説明する。
【0058】実際の2つのセンサアレイ3a、3b上の
像のずれ量は、各センサのピッチSPによって正確にず
れるわけではなく、また正確な測距動作を実現するため
には、センサピッチSPよりも細かい精度によって像ず
れ量を検出しなければならない。そこで、補間演算が行
われることとなる。
【0059】図2及び図3に於いて、符号R及び符号L
は、それぞれ図1に示されるセンサアレイ3a、3bを
構成する各センサのセンサ出力のうちの一部を表すもの
である。
【0060】また、図5は、相関演算のプロセスが終了
した各センサの出力を、シフト量Sだけずらした後、比
較しやすいような形態にグラフ化したものである。すな
わち、図5に於いてL0 〜L4 で示されているのは、正
確には、L(S) 〜L(S+4) として記述されるべきもので
あるのが、繁雑化を避けるために符号(S)を省略して
いる。
【0061】ここで、L側のセンサには、シフト量Sだ
けずらした後に於いても、R側のセンサを基準とする相
対的な位置差x(図1参照)だけずれた光が入射してい
るものとする。この場合に於いて、例えばセンサL1
は、R0 とR1 に入射される光が混じり合って入射し、
同様にL側の各センサにもセンサRを基準とした位置差
xだけずれた光が順次入射している。したがって、L側
の各センサ出力(L1〜L3 )は、下記式に示されるよ
うに表現されることがわかる。 L1 =(1−x)・R1 +xR0 …(5) L2 =(1−x)・R2 +xR1 …(6) L3 =(1−x)・R3 +xR2 …(7) 上述したFmin と、このFmin からシフト量をプラス方
向とマイナス方向にずらしたFFの値F-1及び値F+1と
を、各センサRn 、Ln の出力を用いて表現すると、下
記式のように表すことができる。 Fmin =Σ|Rn −Ln | …(8) F-1=Σ|R(n-1) −Ln | …(9) F+1=Σ|R(n+1) −Ln | …(10) 更に、上記(5)〜(7)式を用いて、(8)〜(1
0)式を展開すると、各値Fmin 、F-1、F+1は、下記
(11)式のように表すことができる。
【0062】
【数1】
【0063】また、上記(11)式に於ける下線を付し
て示した部分、すなわち {|R0 −R1 |+|R1 −R2 |+|R2 −R3 |} とあるのを、(ΣΔR)として表すと、この(ΣΔR)
に依存せずに、上述したずれ量(位置差)xは、下記
(12)式による演算から求めることができる。
【0064】
【数2】
【0065】以上が、補間演算のプロセスである。
【0066】尚、これらの演算は、図1に於ける演算部
5に於いて行われることとなるが、これに限らず、例え
ば演算制御手段であるCPU10の内部にて、所定のプ
ログラムに従って行うように構成しても良い。
【0067】図6は、こうしたCPU10による演算処
理動作を説明するフローチャートである。
【0068】すなわち、CPU10では、先ず、センサ
アレイ3a、3bの各センサの出力を受ける(データ読
込み処理)。その後、ステップS2に於いて、所定のプ
ログラム(ソフトウェア)に従って上述した相関演算が
行われる。そして、ステップS3に於いて、信頼性判定
が行われる。
【0069】ここで、信頼性判定の結果がOKならば、
ステップS4に移行して補間演算が実行される。そし
て、その結果に基いて、ステップS5にて、撮影レンズ
のフォーカスレンズ11等の繰り出し量が算出される。
【0070】一方、上記ステップS3に於いて、信頼性
判定の結果がNGならば、ステップS6に移行して警告
が行われる。
【0071】その後、合焦制御部12等によって合焦調
節のための制御が行われる。
【0072】以上説明したようなパッシブAFの基本動
作を行う測距装置に於いては、逆光条件下で被写体の明
るさが足りずにコントラストがない場合、明確な光像信
号を得ることができず、測距の精度が劣化するという問
題が生じる。
【0073】逆光条件下では、各センサアレイ3a、3
bの周辺部には強い光が入射し、中央部近傍では弱い光
が入射する。そこで、CPU10はエリア切換部10a
を有し、この出力に従って各センサアレイ3a、3bは
アレイの特定のエリアの信号を取出せるような構成にな
っている。これは、センサアレイのチップに各センサ画
素から出力された信号を、後段の回路につなげたり、切
離したりするスイッチ手段を有するためである。この効
果により、画面内特定エリアの像信号を優先して積分制
御したり、特定エリアのみの像信号を読出せるような工
夫が可能である。
【0074】測距用の受光レンズはズーミングせず、撮
影レンズのみがズーミングすると、図10に示されるよ
うに、ズーミングによって画角は広角(W)時、望遠
(T)時と切替わるが、測距センサのモニタ部2aは変
化しない。
【0075】そこで、この発明では、画角と測距位置の
整合をとるために、広角(W)時は、図4(c)に示さ
れるように、センサアレイをE1〜E7の7エリアに分
割し、図4(b)に示されるような構図でも、人物(被
写体)2bが測距できるようにし、望遠(T)時には、
画角が狭くなるのに合わせて、図11に示されるよう
に、センサアレイの有効なエリアも狭くして、ET1〜
ET5の5つのエリアに分割して画面外の対象物を誤っ
て測距しないようにしている。
【0076】また、望遠時は被写体が遠くなる傾向があ
り、画面内に占める割合からしても測距センサ上に占め
る像の大きさは小さくなるので、各エリアの幅も連動し
て狭くするようにしている。したがって、この発明では
ズームレンズの撮影時画角に従って測距エリアを切替
え、逆光測定に用いるエリアを切替えるようにしてい
る。更に、ズーム位置により、必要な測距精度が変化す
ることを考慮した測距制御を行っている。
【0077】ここで、この発明の一実施の形態の測距動
作について、図12及び図13のフローチャートを参照
して説明する。
【0078】これはCPU10が、内部にプログラムさ
れた演算制御用ROM(図示せず)によって所定のシー
ケンスにて実行するものである。このフローチャート
は、大別して、次のような考え方によっている。
【0079】.逆光判定時等、主要被写体の像のコン
トラストが不明瞭な時は再積分による再像検出を行う
(ステップS37以降)。 .再像検出でも測距がうまくいかない場合は、アクテ
ィブAFを行う(ステップS38以降)。 .上記再積分、アクティブAF実行の処理は、通常測
距に比べ時間がかかるので極力実行したくない。 .上記の実行しない条件としては、ズーム位置ワイ
ド時は、被写界深度が深いので通常測距の制度で補える
確率が高い。したがって、ステップS21でワイド時に
はNGになりにくい方のローコントラスト判定係数、信
頼性判定係数を選択するようにする。.また、テレ時
とワイド時では、逆光判定時の測距エリアを切替える必
要がある。
【0080】これは、図14(a)に示されるような構
図でも、テレ(T)時とワイド(W)時では、測距用セ
ンサ上の像が異なるからである。つまり、撮影系はズー
ミングするが、測距系はズーミングしないためで(図1
0参照)、テレ時は図14(b)に示されるように狭い
像となり、ワイド時は図14(c)に示されるように広
い像となる。すなわち、ワイド時よりテレ時の方が逆光
判定エリアを狭くする必要があり、エリア配分を、ワイ
ド時には図4(c)に示されるようにし、テレ時は図1
1に示されるようにして、センサアレイの分割を切替え
る。
【0081】このテレ、ワイドによる領域設定を行うの
が、ステップS11〜S13であり、また、領域切換時
の処理をステップS33〜S35で行うようにしてい
る。
【0082】すなわち、測距動作が開始されると、先
ず、ステップS11に於いてズーミングの状態が判定さ
れる。ここで、テレ(T)の場合はステップS12へ移
行して、センサアレイがテレ時の領域に配分される。一
方、上記ステップS11にてワイド(W)の場合は、ス
テップS13に移行して、ワイド時の領域に配分され
る。
【0083】次いで、ステップS14にて、CPU10
のRAM内の1ビットをフラグとして用いる際の逆光フ
ラグがリセットされる。このフラグは、逆光判定がなさ
れた場合に“1”、なされない場合に“0”とされる。
したがって、この逆光フラグがモニタされることによっ
て、CPU10は逆光時と、逆光ではない場合の判定制
御を切換えることができる。そして、ステップS15で
は、先ず、図4(c)のE1〜E7として示したセンサ
アレイの全エリアを利用して積分制御が開始される。
【0084】ステップS16〜S19では、積分制御及
びデータ読込みが行われる。ここで、図2(a)、
(b)に示されるようなシーンでは、図3(a)、
(b)に示されるように、何れか1つのセンサデータが
判定レベルに達した時に、積分を終了して像データを得
るようにする。したがって、図2(b)に示されるよう
に、主要被写体である人物の顔が暗い場合には、十分な
像信号が人物の領域では得られない。そこで、同実施の
形態では、後述するステップS37から逆光判定時はス
テップS40〜S43に移行して再積分が行われて、逆
光時も人物の像を得られるようにしている。
【0085】さて、ステップS16では、積分量が所定
のレベルになるまでに要する時間がtINT としてカウン
トされる。そして、ステップS17に於いて、上記積分
量が所定レベルに達したか否かが判定される。ここで、
所定レベルに達していればステップS19へ移行し、達
していない場合はステップS18へ移行する。これは、
暗い場合には積分に時間がかかるので、ステップS18
にて所定時間経過したか否かが判定される。所定時間に
達していなければ上記ステップS16へ移行し、所定時
間経過したならば、積分を中断してステップS19へ移
行する。
【0086】ステップS19では、A/D変換部4によ
り、各センサの積分電圧がデジタル信号として変換さ
れ、CPU10に入力される。
【0087】次に、ステップS20に於いて、上述した
逆光フラグの状態が判定される。ここで、逆光フラグが
“0”、すなわち逆光であると判定されない場合は、ス
テップS21に移行してズーム位置が判定される。その
結果、ズーム位置がテレ側であればステップS22へ、
ワイド側であればステップS24へ移行する。また、上
記ステップS20にて逆光フラグが“1”、すなわち逆
光であると判定された場合はステップS24へ移行す
る。
【0088】そして、ローコントラスト判定の係数ΔR
0 、信頼性判定の係数Fmin 0 が、上記明暗に応じてス
テップS22及びS23、またはステップS24及びS
25にて、それぞれ設定される。
【0089】明るいシーンでは撮影レンズの絞り値FN
o.は大きくても良く、被写界深度も深くなるので、暗
い場合よりもピント位置制御が僅かにずれていても、ピ
ントのボケは写真上に現れない。そこで、像のコントラ
ストが小さくても、または、信頼性が低くても(Fmin
が大きくても)測距成功と判断するように、ステップS
22に於けるΔR1 はステップS24に於けるΔR2
りも小さく、また、ステップS23に於けるFmin 1
ステップS25に於けるFmin 2 よりも大きくして、各
々、判定係数ΔR0 、Fmin 0 に代入するようにされて
いる。
【0090】次に、ステップS26にて、R側センサア
レイの所定領域のセンサデータの最大値と最小値の差が
ΔRとされる。このΔRが大きいとコントラストが大き
いと判断でき、小さいとローコントラストで測距に不適
と判断できる。そのため、続くステップS27に於い
て、上述したΔR0 とΔRとが比較される。
【0091】ここで、ΔRがΔR0 よりも小さい場合
は、先の積分で得られた像データは測距に不適当である
として、補間演算及び距離算出が行われずにステップS
32に移行する。
【0092】一方、上記ステップS27にてコントラス
トOKと判定された場合は、ステップS28にて相関演
算が行われる。次いで、ステップS29に於いて、上記
ステップ28で求められた相関関数の最小値Fmin と、
所定の値Fmin 0 とが比較されて、信頼性判定が行われ
る。
【0093】ここで、最小値Fmin が所定の値Fmin 0
より大きい場合には、2つのセンサアレイで求められた
2像の一致度が低く、測距には不適当であるとして、ス
テップS32に移行する。これは、ローコントラストの
判定と同様で、補間演算及び距離算出は行われない。つ
まり、逆光判定時(ステップS24、S25)または、
被写界深度の深いワイド時(ステップS21を“NO”
に分岐時)は、ΔR0が小さく、Fmin 0 が大きく設定
される。
【0094】一方、上記ステップS29にて、最小値F
min よりも所定の値Fmin 0 が大きい場合には、このF
min もOKであるとして、ステップS30に移行して上
述した補間演算が行われる。次いで、ステップS31に
て距離が算出される。
【0095】次に、ステップS32に於いて、領域の変
更が終了したか否かが判定される。
【0096】ここで、領域変更がまだ終了していない場
合はステップS33に移行し、終了した場合はステップ
S36に移行する。
【0097】ステップS33では、ズーム位置が判定さ
れる。そして、ズーム位置がテレ側であれば、ステップ
S34へ移行してテレ側の領域へ変更がなされる。一
方、ズーム位置がワイド側であれば、ステップS35へ
移行してワイド側へ領域が変更される。上記ステップS
34、S35にて領域が変更されると、上記ステップS
24へ移行する。
【0098】領域変更が終了した場合は、ステップS3
6に於いて逆光フラグの状態が判定される。ここで、逆
光フラグが“0”、すなわち逆光であると判定されない
場合はステップS37へ移行し、逆光フラグが“1”、
すなわち逆光であると判定された場合はステップS38
に移行する。
【0099】ところで、上述したステップS16〜S2
0にて、積分制御及びデータ読込みが行われるが、図2
(a)及び(b)に示されるようなシーンでは、図3
(a)及び(b)に示されるように、何れか1つのセン
サデータが判定レベルに達した時に、積分が終了して像
データが得られるようにしている。したがって、図2
(b)に示されるように、主要被写体である人物の顔が
暗い場合には、十分な像信号が人物の領域では得られな
い。
【0100】そこで、本実施の形態では、ステップS3
7にて、逆光判定時は後述するステップS40〜S43
で再積分が行われて、逆光時も人物の像が得られるよう
にしている。
【0101】つまり、ステップS37では、図4(c)
に示されるエリアE1〜E7の何れかの領域がローコン
トラスト判定され、且つ、その他の複数エリアが多く積
分されているような場合(図3(b)に示されるような
場合)に逆光状態であると判定され、低コントラスト域
に於いて適正な積分がなされるように、ステップS39
以降の積分制御がなされる。一方、逆光状態であると判
定されない場合はステップS45へ移行する。
【0102】ステップS39では、逆光部の輝度が判定
される。ここで、所定の輝度よりも明るい場合はステッ
プS40へ移行し逆光対策が施されるが、暗い場合はス
テップS44へ移行する。
【0103】ステップS40にて積分がリセットされる
と、続くステップS41にて再度積分が開始される。こ
の場合、センサアレイの低コントラスト域が利用され
る。そして、ステップS42にて、積分時間のリミッタ
が延長されて暗い部分の積分が十分できるようにされ
る。その後、ステップS43にて、上述した逆光フラグ
が“1”にセットされると、上記ステップS16へ移行
する。
【0104】また、上記ステップS36にて逆光である
と判定がなされても、ステップS38で中央部がNGで
あれば、ステップS44以降の処理が行われる。すなわ
ち、ステップS44では、IREDまたはストロボ装置
のストロボ光投射によるアクティブモードの測距が行わ
れる。これは、逆光部には主要被写体が存在する確率が
高く、極力、この位置の距離算出を行いたいために行わ
れる処理である。
【0105】尚、このステップS44に於けるサブルー
チン「アクティブAF」の詳細な動作については後述す
る。
【0106】こうして、各エリアの距離が求められる
と、ステップS45にて最も近い距離が選択されてピン
ト合わせ距離LP とされる。
【0107】このように、逆光判定がなされた場合とな
されない場合とでフラグが切替わるので、これによっ
て、ステップS21で判定が行われ、ステップS22〜
S25で各々ローコントラスト判定係数ΔR0 と信頼性
判定係数Fmin 0 が切替えられるようにしている。この
時、上述したように、ステップS21でズーム位置も加
味される。
【0108】また、逆光時に再積分して得られるセンサ
データは、図16に示されるようになり、背景は飽和
し、人物の像が得られるが、逆光なのでフレアがあった
り、暗い等、その他の条件と同じでローコントラスト判
定、信頼性判定が行われると、せっかく得られた像によ
って測距がなされない。つまり、ステップS26では、
R側センサの所定領域のセンサデータのMAXとMIN
の差がΔRとされ、続くステップS27でこれが上記ロ
ーコントラスト判定係数ΔR0 と比較されて、ローコン
トラストと判定されるとステップS30の補間演算及び
ステップS31の距離算出が行われないようにされてい
る。
【0109】更に、ステップS32〜S35の領域変更
してステップS24へ移行するループにより、各領域に
ついて距離が算出されていくが、この時、ズーム位置が
加味された領域変更とする。全ての領域でローコントラ
スト判定、または信頼性判定がなされず、距離算出がな
されるように、ステップS36の逆光判定処理で逆光判
定が終っていないと判定された場合には、上述したよう
に、ステップS37にて逆光判定及び逆光対策処理(ス
テップS40〜S43)が行われる。
【0110】図15は、上述した図12及び図13のフ
ローチャートに於けるステップS44のサブルーチン
「アクティブAF」の動作を説明するフローチャートで
ある。
【0111】先ず、ステップS51にてIRED17が
投光されて、ステップS52により発光が所定回数に達
するまで繰り返される。そして、ステップS53に於い
て、積分量が判定される。その結果、積分量が小さい場
合はステップS54へ移行してストロボ装置14による
投光が行われる。一方、積分量が大きい場合は、ステッ
プS59に移行してIRED17による投光が行われ
る。
【0112】上記ステップS54によりストロボ装置1
4による投光が行われると、続くステップS55にて積
分量が判定される。ここで、積分量が所定量に達してい
ない場合は、ステップS56に移行して発光が所定回数
行われたか否かが判定される。その結果、所定回数に達
していなければ上記ステップS54に移行する。一方、
所定回数発光が行われた場合、及び上記ステップS55
にて積分量がOKであれば、ステップS57へ移行す
る。
【0113】そして、ステップS57にてローコントラ
スト判定の定数ΔR0 が、次いでステップS58にて信
頼性判定の係数Fmin 0 が、明暗に応じて、それぞれΔ
3、Fmin 3 として設定される。
【0114】また、上記ステップS59によりIRED
17による投光が行われると、続くステップS60にて
積分量が判定される。ここで、積分量が所定量に達して
いない場合は、ステップS61に移行して発光が所定回
数行われたか否かが判定される。その結果、所定回数に
達していなければ上記ステップS59に移行する。一
方、所定回数発光が行われた場合、及び上記ステップS
60にて積分量がOKであれば、ステップS62へ移行
する。
【0115】そして、ステップS62にてローコントラ
スト判定の定数ΔR0 が、次いでステップS63にて信
頼性判定の係数Fmin 0 が、明暗に応じて、それぞれΔ
4、Fmin 4 として設定される。
【0116】明るいシーンでは撮影レンズの絞り値FN
o.は大きくても良く、被写界深度も深くなるので、暗
い場合よりもピント位置制御が僅かにずれていても、ピ
ントのボケは写真上に現れない。そこで、像のコントラ
ストが小さくても、または、信頼性が低くても(Fmin
が大きくても)測距成功と判断するように、ステップS
57に於けるΔR3 はステップS62に於けるΔR4
りも小さく、また、ステップS58に於けるFmin 3
ステップS63に於けるFmin 4 よりも大きくして、各
々、判定係数ΔR0 、Fmin 0 に代入するようにされて
いる。
【0117】次に、ステップS64にて、R側センサア
レイの所定領域のセンサデータの最大値と最小値の差が
ΔRとされる。このΔRが大きいとコントラストが大き
いと判断でき、小さいとローコントラストで測距に不適
と判断できる。そのため、続くステップS65に於い
て、上述したΔR0 とΔRとが比較される。
【0118】ここで、ΔRがΔR0 よりも小さい場合
は、先の積分で得られた像データは測距に不適当である
として、ステップS70に移行する。
【0119】一方、上記ステップS65にてコントラス
トOKと判定された場合は、ステップS66に移行して
相関演算が行われる。次いで、ステップS67に於い
て、上記ステップ66で求められた相関関数の最小値F
min と、所定の値Fmin 0 とが比較されて、信頼性判定
が行われる。
【0120】ここで、最小値Fmin が所定の値Fmin 0
より大きい場合には、2つのセンサアレイで求められた
2像の一致度が低く、測距には不適当であるとして、ス
テップS70に移行する。一方、最小値Fmin よりも所
定の値Fmin 0 が大きい場合には、このFmin もOKで
あるとして、ステップS68に移行して補間演算が行わ
れる。次いで、ステップS69にて距離が算出される。
【0121】また、上記ステップS70では光量判定が
行われ、続くステップS71にてその光量から距離算出
が行われる。
【0122】このようなフローチャートにより、図2
(b)に示されるような逆光シーンであっても、図16
に示されるように人物の像が得られ、尚かつ、この部分
は特別にローコントラスト判定や信頼性判定を緩めて、
マルチAF時に採用されやすくして優先度を高めたの
で、背景に影響されないピント合わせが可能となる。
【0123】図12及び図13のフローチャート於ける
ステップS45の処理動作を、単に最も近い距離の選択
ではなく、図17に示されるように、ローコントラスト
判定や信頼性判定の基準を緩くした、逆光部を選択しに
くくするようなフローチャートに置換えてもよい。
【0124】すなわち、距離選択のルーチンが開始され
ると、先ず、ステップS81にて、逆光部の距離と非逆
光部の距離が比較される。ここで、非逆光部の方が遠距
離の場合はステップS82に移行し、両者にあまり差が
ない場合、或いは逆光部の方が遠距離の場合は、ステッ
プS84に移行する。
【0125】ステップS82では、逆光部の距離と所定
距離(例えば至近距離)とが比較される。ここで、逆光
部の距離の方が遠距離の場合は、ステップS83に移行
してこの逆光部距離が採用される。一方、上記ステップ
S82にて、逆光部距離の方が所定距離よりも近距離で
あった場合は、ステップS84に移行する。
【0126】そして、ステップS84では、逆光部距離
が採用されないように、また、逆光部距離があまりにも
近過ぎる場合は、これも異常であるとして不採用にされ
るようにしている。
【0127】つまり、図2(b)に示されるような、人
物のスナップ写真が撮られるような状況のみ、ステップ
S83にて逆光部が採用されるようにして、いたずらに
信頼性を下げた部分でピント合わせがなされないように
歯止めをかけてもよい。
【0128】以上説明したように本実施の形態によれ
ば、人物のスナップ写真等で、逆光になっても正しくピ
ント合わせができるAFカメラをが提供することができ
る。
【0129】
【発明の効果】以上説明したように、この発明によれ
ば、ズームレンズ付きカメラの特徴を考慮し、逆光シー
ン等従来のAFが苦手としたシーンでも高速の測距を行
い、逆光の状況に於いても正しいピント合わせを可能と
したカメラを提供することができる。
【0130】また、この発明によれば、ズームレンズ付
きカメラに於いて、最適の像信号が得られなくともピン
ト合わせが可能な時にはスピードを優先してAF制御を
行い、スピード優先のAF制御を行えない場合は、スピ
ードを犠牲にしても正確なピント合わせを行うカメラを
提供することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】この発明の一実施の形態によるズームレンズ付
きカメラの構成を示すブロックである。
【図2】(a)は写真画面内に複数の測距ポイントを有
した撮影シーンの例を示した図、(b)は撮影シーンの
主要被写体が逆光の場合の例を示した図である。
【図3】(a)は図2(a)の撮影シーンの像信号の例
を示した図、(b)は図2(b)の撮影シーンの像信号
の例を示した図である。
【図4】(a)は被写体の位置とセンサアレイとの関係
を示した図、(b)は画面中央から角度θだけずれた位
置に存在する主要被写体の例を示した図、(c)はセン
サアレイ3aのエリア分割の例を示した図である。
【図5】センサアレイ3a上のセンサR1 〜R6 の出力
を示した図である。
【図6】センサアレイ3a上のセンサL1+S 〜L6+S
出力を示した図である。
【図7】右側センサRと左側センサLとの差の和FFセ
ンサのずらし量との関係を示した図である。
【図8】相関演算のプロセスが終了した各センサの出力
を、シフト量Sだけずらした後、比較しやすいような形
態にグラフ化した図である。
【図9】この発明の一実施の形態でCPU10による演
算処理動作を説明するフローチャートである。
【図10】測距センサのモニタ部と、広角(W)時及び
望遠(T)時の画角の例を示した図である。
【図11】望遠時のセンサアレイ3aのエリア分割の例
を示した図である。
【図12】この発明の一実施の形態の測距動作について
説明するフローチャートである。
【図13】この発明の一実施の形態の測距動作について
説明するフローチャートである。
【図14】構図とセンサアレイの像信号の関係を示した
図である。
【図15】図12及び図13のフローチャートに於ける
ステップS44のサブルーチン「アクティブAF」の動
作を説明するフローチャートである。
【図16】逆光のシーンに於けるセンサアレイの像信号
の例を示した図である。
【図17】図12及び図13のフローチャート於けるス
テップS45の処理動作に替わる距離選択の動作を説明
するフローチャートである。
【符号の説明】
1a、1b 受光レンズ、 2 被写体、 3a、3b センサアレイ、 4 A/D変換部、 5 演算部、 10 CPU、 10a エリア切換部、 11 フォーカスレンズ群、 12 合焦制御部、 13 測光部、 14 閃光発光装置(ストロボ装置)、 15 ストロボ制御部、 16 投光レンズ、 17 赤外発光ダイオード(IRED)、 18 ドライバ、 19 定常光除去回路、 20 レリーズスイッチ、 25 ズーム位置検知部。
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (51)Int.Cl.7 識別記号 FI テーマコート゛(参考) G02B 7/32 G02B 7/11 N 2H101 G03B 13/36 B 17/12 G03B 3/00 A Fターム(参考) 2F065 AA06 BB05 CC16 DD04 DD06 DD09 DD11 FF09 FF15 GG07 GG08 HH02 JJ02 JJ05 JJ09 JJ25 LL06 NN01 NN17 QQ03 QQ14 QQ23 QQ25 QQ34 QQ41 SS03 SS13 UU05 2F112 AC03 BA05 BA06 CA02 DA04 EA09 FA00 FA03 FA07 FA12 FA29 FA33 FA45 2H011 BA14 BB03 2H044 DA01 DA02 DA04 DB02 DC02 DE06 2H051 BB20 CB07 CB20 CC03 EB13 2H101 DD22

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 距離検出のために、視差を有して被写体
    の2つの像を受像する一対のセンサアレイと、 上記被写体に測距用光を照射する補助光源と撮影レンズ
    の画角を判定するズーム位置判定手段と、 上記一対のセンサアレイからの2つの像の差と所定レベ
    ルとを比較して、上記距離検出の信頼性を判定する信頼
    性判定手段と、 上記信頼性判定結果に従って、上記補助光源を制御する
    投光制御手段と、 上記ズーム位置判定手段の出力結果に従って、上記信頼
    性判定用の所定レベルを切換え制御する切換制御手段
    と、 を具備することを特徴とするカメラ。
  2. 【請求項2】 センサアレイの出力電流を積分して被写
    体の像信号を得る像信号出力手段と、 上記像信号に従って、被写体のピントを合わせるピント
    合わせ手段と、 撮影レンズのズーム位置を検出するズーム位置検出手段
    と、 上記センサアレイの所定エリアの出力に従って、上記像
    信号出力手段の再積分制御を行う積分制御手段と、 上記ズーム位置検出結果に従って、上記所定エリアを切
    換える切換手段と、 を具備することを特徴とするカメラ。
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