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JP2002208121A - Mrヘッド及びそれを備えた磁気記録再生装置 - Google Patents

Mrヘッド及びそれを備えた磁気記録再生装置

Info

Publication number
JP2002208121A
JP2002208121A JP2001000608A JP2001000608A JP2002208121A JP 2002208121 A JP2002208121 A JP 2002208121A JP 2001000608 A JP2001000608 A JP 2001000608A JP 2001000608 A JP2001000608 A JP 2001000608A JP 2002208121 A JP2002208121 A JP 2002208121A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
head
magnetic
magnetic recording
free layer
recording medium
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2001000608A
Other languages
English (en)
Inventor
Hiroyuki Hasegawa
博幸 長谷川
Hiromi Takeda
裕美 武田
Shogo Nasu
昌吾 那須
Takeshi Takahashi
高橋  健
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Panasonic Holdings Corp
Original Assignee
Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Matsushita Electric Industrial Co Ltd filed Critical Matsushita Electric Industrial Co Ltd
Priority to JP2001000608A priority Critical patent/JP2002208121A/ja
Publication of JP2002208121A publication Critical patent/JP2002208121A/ja
Pending legal-status Critical Current

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Abstract

(57)【要約】 (修正有) 【課題】 高密度記録された磁気記録媒体からの信号を
再生でき、かつ低密度記録された磁気記録媒体からの信
号も歪の少ない良好なSN比で再生できるMRヘッド、
及びこのようなMRヘッドが搭載された磁気記録再生装
置を提供する。 【解決手段】 磁路の少なくとも一部にスピンバルブ型
トンネル磁気抵抗効果素子からなるMR素子21が配さ
れている。MR素子21を構成している自由層22は異
方性磁気抵抗効果材料からなり、異方性磁気抵抗効果素
子としての機能を兼ね備えている。MR素子21および
自由層22の両方に、信号検出用の出力端子5,23が
設けられている。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は、磁気抵抗効果(M
R:MagnetoResistive)素子を具備したMRヘッド、及
びそれを備えた磁気記録再生装置に関し、特に、高密度
に記録された磁気記録媒体からの情報を再生でき、且つ
低密度記録された磁気記録媒体の情報の読み出しも可能
にするMRヘッド、及びそれを備えた磁気記録再生装置
に関する。
【0002】
【従来の技術】近年、磁気記録が高密度化されるととも
に、薄膜技術を用いて製造されるMRヘッド等の磁気ヘ
ッドが注目されている。周知のように、VTRやテープ
ストリーマといった回転シリンダ方式の磁気記録再生装
置に用いられる磁気ヘッドにも、MRヘッドを用いると
いう試みがなされつつある。
【0003】ヨーク型のMRヘッドの典型的な構造を示
す斜視図を図15に、断面図を図16に示す。図15に
示されているMRヘッドは、向かって左側の側面におい
て磁気テープ、磁気ディスク等の磁気記録媒体と接触す
る。記録媒体からの磁束は、下部磁性ヨーク101から
上部後部磁性ヨーク102、MR素子103、上部前部
磁性ヨーク104へと導かれ、MR素子103の磁化回
転による抵抗変化を、センス電流を通電した出力端子1
05により取り出す構成となっている。現在のところ、
このような磁気ヘッドには、異方性磁気抵抗効果材料を
用いたMR素子、あるいは巨大磁気抵抗効果(GMR:
Giant MagnetoResistive)材料を用いたGMR素子を用
いるのが一般的である。なお、図15において、106
は磁気ギャップ、107はバイアス導体である。また、
図16において、108は下部基板、109は接着層、
110は上部基板である。
【0004】このようなヨーク型のMRヘッドにおいて
磁気記録媒体からの微弱な磁気信号を優れたSN比で再
生するためには、ヨークの磁気効率を高めるとともにM
R素子の磁界感度を改善することが効果的である。この
ように改善することで、磁気記録媒体からの微弱な磁界
に対してもMR素子内で大きな磁化回転角が得られるた
め、高い感度で再生信号を得ることができる。
【0005】
【発明が解決しようとする課題】しかしながら、このよ
うに感度が高められたMRヘッドで、過去に低密度記録
された磁気記録媒体を再生した場合、特に長波長にて記
録された領域でMRヘッド内にあまりにも多量の磁束が
流れ込んでしまうため、MR素子が磁気飽和して線形性
のよい出力が得られないという問題が生じる。この傾向
は、特に磁性層の厚い磁気記録媒体を再生したときに顕
著であり、場合によっては信号が極度にひずみ、記録さ
れた情報が正確に検出できないことすら起こり得る。
【0006】本発明は、これらの問題を解決するため
に、高密度記録された磁気記録媒体からの信号を再生で
き、かつ低密度記録された磁気記録媒体からの信号もひ
ずみの少ない良好なSN比で再生できるMRヘッドを提
供し、さらにこのようなMRヘッドが搭載された磁気記
録再生装置を提供するものである。
【0007】
【課題を解決するための手段】上記の目的を達成するた
めに、本発明のMRヘッドは、磁路の少なくとも一部に
配置されたスピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子
と、該スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子に設け
られた信号検出用端子とを備えたヨーク型のMRヘッド
において、前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素
子を構成する自由層が、低密度記録された磁気記録媒体
の再生時に磁気飽和しない程度の厚さに設定されている
ことを特徴としている。
【0008】さらに、前記MRヘッドにおいて、前記自
由層の厚さを30nm以上とすることが好ましい。
【0009】この構成によれば、検出素子としてトンネ
ル磁気抵抗効果素子を用いているので、低密度記録され
た磁気記録媒体の再生時に磁気飽和しない程度に自由層
を厚く形成してもMR比が低下せず、自由層の厚みによ
るヘッド設計上の制約も生じない。従って、低密度記録
された磁気記録媒体を再生する場合に検出素子が飽和す
ることなく、一方、高密度記録された磁気記録媒体を再
生する場合には十分なSN比を持つ再生信号を得ること
ができる。これにより、低密度記録された磁気記録媒体
の再生互換性を容易に実現することが可能となる。
【0010】また、本発明のMRヘッドは、磁路の少な
くとも一部に配置されたスピンバルブ型トンネル磁気抵
抗効果素子と、該スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果
素子に設けられた信号検出用端子とを備えたMRヘッド
において、前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素
子を構成する自由層の少なくとも一部が異方性磁気抵抗
効果材料にて形成され、且つ前記自由層の異方性磁気抵
抗効果材料にて形成された部分に信号検出用端子が設け
られて、前記自由層の異方性磁気抵抗効果材料にて形成
された部分が異方性磁気抵抗効果素子として機能するこ
とを特徴とする構成とすることも可能である。
【0011】この構成によれば、スピンバルブ型トンネ
ル磁気抵抗効果素子及び異方性磁気抵抗効果素子の両方
を検出素子として使用することができる。従って、低密
度に記録された磁気記録媒体からの信号磁束量に合わ
せ、磁気飽和せず適切な出力が得られるように、自由層
の異方性磁気抵抗効果素子部分の膜厚を設計することに
より、低密度記録された磁気記録媒体の場合は異方性磁
気抵抗効果素子を用いて再生することができる。また、
高密度記録された信号磁束の少ない磁気記録媒体の場合
は、よりMR比の高いスピンバルブ型トンネル磁気抵抗
効果素子を用いて再生することにより、十分なSN比で
信号を再生することができる。これにより、低密度記録
された磁気記録媒体の再生互換性を容易に実現すること
ができる。
【0012】また、本発明のMRヘッドを、磁気記録媒
体からの磁束が磁性ヨークにて前記スピンバルブ型トン
ネル磁気抵抗効果素子へと導かれるヨーク型MRヘッド
とすることが好ましい。
【0013】また、本発明のMRヘッドを、磁気記録媒
体からの磁束が開磁路構造の磁束ガイドにより前記スピ
ンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子へと導かれるフラ
ックスガイド型MRヘッドとすることも可能である。
【0014】さらに、本発明のMRヘッドは、前記異方
性磁気抵抗効果材料として、高いMR比と良好な軟磁性
特性とを両立できるニッケル鉄合金を使用することが好
ましい。
【0015】さらに、本発明のMRヘッドは、前記自由
層に磁気バイアスを印加するためのバイアス導体が設け
られていることが好ましい。
【0016】この構成によれば、例えばセンス電流の磁
界や周辺に配置された磁性体の影響により理想的な状態
からはずれてしまった自由層の磁化方向を修正すること
ができる。これにより、感度が高く、線形性の良い再生
信号を得ることができる。
【0017】本発明の磁気記録再生装置は、本発明のM
Rヘッドを備えたことを特徴としている。この構成によ
り、上述したような本発明のMRヘッドの効果を実現
し、様々な種類の磁気記録媒体における再生互換性を実
現できる磁気記録再生装置の提供が可能となる。
【0018】また、本発明の磁気記録再生装置は、本発
明のMR素子を備え、さらに、スピンバルブ型トンネル
磁気抵抗効果素子と異方性磁気抵抗効果素子との間で、
検出に使用する素子を切り替える切り替え手段を備えた
構成とすることもできる。
【0019】この構成によれば、例えばヘッド出力のひ
ずみやビットエラーレートなどを参照して使用する検出
素子を切り替えることができるので、より最適な検出素
子を選択することができる。これにより、様々な種類の
磁気記録媒体における再生互換性の実現が可能な磁気記
録再生装置を提供することができる。
【0020】また、本発明の磁気記録再生装置は、本発
明のMRヘッドを備え、バイアス導体に通電されるバイ
アス電流を可変とすることが好ましく、また、前記バイ
アス導体に通電するバイアス電流の電流値を調整するバ
イアス電流調整手段を設けてもよい。
【0021】この構成によれば、例えば使用している検
出素子に応じて、また、ヘッド出力のひずみやビットエ
ラーレートなどを参照して、バイアス電流を調整するこ
とができる。従って、最も良い状態で磁気記録媒体から
信号を再生することが可能となる。これにより、様々な
種類の磁気記録媒体における再生互換性の実現が可能な
磁気記録再生装置を提供することができる。
【0022】また、本発明の磁気記録再生装置は、磁気
記録媒体の種類を検出する媒体検出手段と、該媒体検出
手段からの検出結果に応じて前記切り替え手段を制御す
る制御手段とをさらに備えた構成とすることもできる。
【0023】この構成によれば、媒体検出手段による検
出結果により磁気記録媒体の種類を特定し、それに最も
適した検出素子を制御手段を用いて設定できる。従っ
て、どのような種類の磁気記録媒体が挿入された場合で
あっても、自動的に最適な状態で磁気記録媒体の信号を
検出することができる。これにより、様々な種類の磁気
記録媒体における再生互換性の実現が可能な磁気記録再
生装置を提供することができる。
【0024】また、本発明の磁気記録再生装置は、磁気
記録媒体の種類を検出する媒体検出手段と、該媒体検出
手段からの検出結果に応じて前記バイアス電流調整手段
を制御する制御手段とをさらに備えた構成とすることも
できる。
【0025】この構成によれば、媒体検出手段による検
出結果により磁気記録媒体の種類を特定し、それに最も
適したバイアス電流を、制御手段を用いて設定すること
ができる。このため、どのような種類の磁気記録媒体が
挿入された場合であっても、自動的に最適な状態で磁気
記録媒体の信号を検出することが可能となる。これによ
り、様々な種類の磁気記録媒体における再生互換性の実
現が可能な磁気記録再生装置を提供することができる。
【0026】
【発明の実施の形態】(実施の形態1)以下に、本発明
の第1の実施の形態について、図1〜図5を参照しなが
ら説明する。
【0027】図1〜図3には本実施の形態に係るヨーク
型のMRヘッドの構成が示されている。図1は前記MR
ヘッドの斜視図、図2は前記MRヘッドの上面図、図3
は図2のA−A矢視断面図である。
【0028】図1〜図3において、本構成のMRヘッド
は、向かって左側の側面で磁気テープや磁気ディスク等
の磁気記録媒体と接触する。磁気記録媒体上からの磁束
は、前記側面からMRヘッド内に流入する。流入した磁
気記録媒体からの磁束は、下部磁性ヨーク(磁性ヨー
ク)1から上部後部磁性ヨーク(磁性ヨーク)2、MR
素子3、上部前部磁性ヨーク(磁性ヨーク)4へと導か
れる。MR素子3部分において流入した信号磁束に応じ
た磁化回転が生じ、この磁化回転による抵抗変化を、セ
ンス電流を通電した出力端子(信号検出用端子)5から
取り出す構成となっている。なお、図1〜図3におい
て、6は二酸化珪素からなる磁気ギャップ、7はMR素
子3の自由層15(後述する)に磁気バイアスを印加す
るためのクロム/金/クロムの3層からなるバイアス導
体である。
【0029】また、ここでは、下部磁性ヨーク1、上部
後部磁性ヨーク2、及び上部前部磁性ヨーク4のそれぞ
れに厚さ1μmのニッケル鉄合金が用いられているが、
透磁率の高い良好な軟磁気特性を持つ材料であればよ
く、コバルト系アモルファス膜や、鉄アルミシリコン
(通称センダスト)のような鉄系結晶膜や、あるいは鉄
タンタル窒素のような微結晶膜を用いることも可能であ
る。
【0030】また、図3に示すように、磁気テープ等の
磁気記録媒体との接触を良好に保つために、下部基板8
及び上部基板10が設けられている。上部基板10は、
上部磁性ヨーク2,4の上方にアルミナからなる保護膜
17を介して、接着層9によりMRヘッドに接着されて
いる。下部基板8及び上部基板10には、磁気記録媒体
との接触記録再生時に十分な耐摩耗性を有し、且つヨー
クやギャップ材を偏摩耗しないように考慮して、マンガ
ン亜鉛単結晶フェライトが用いられている。しかしなが
ら、下部基板8及び上部基板10の材料はこれに限ら
ず、Al23−TiC(当該技術分野ではアルチックと
称されている。以下、アルチックと略称)のような硬質
基板や、チタン酸カルシウムのような酸化物セラミック
基板を用いることも可能である。
【0031】次に、MR素子3の構造について説明す
る。MR素子3はスピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果
素子からなっている。図4に、MR素子3の断面図が示
されている。MR素子3は、下層から順に、下部電極1
1、反強磁性膜12、固定層13、絶縁膜14、自由層
15、及び上部電極16が積層された多層構造からな
る。このMR素子3においては、下部電極11と上部電
極16との間に電圧を印加することにより、絶縁膜14
からなるトンネル接合部にトンネル電流が流れる。この
トンネル電流は自由層15の磁化方向に依存するので、
自由層15の磁化回転角に応じた出力信号を取り出すこ
とができる。
【0032】下部電極11及び上部電極16には、タン
タルやアルミなどの単層膜、クロム/金/クロム、クロ
ム/銅/クロム、あるいはタンタル/白金/タンタルな
どの多層膜を用いることができる。
【0033】固定層13および自由層15は強磁性材料
からなる。自由層15にはニッケル鉄合金やコバルト鉄
合金などの単層軟磁性膜やこれらの積層膜を用いること
ができる。固定層13にはニッケル鉄合金やコバルト鉄
合金などの単層軟磁性膜や、コバルト/ルテニウム/コ
バルトといった積層フェリ磁性膜などを用いることがで
きる。固定層13の磁化は、下層の反強磁性膜12の存
在によって、自由層15の容易軸方向と直交する方向に
固定されている。本実施の形態では、反強磁性膜12は
白金マンガン合金にて形成されているが、これ以外に、
イリジウムマンガン合金や鉄マンガン合金などを用いて
形成することもできる。
【0034】現在、広く提案されているヨーク型のGM
Rヘッドには、検出素子としてGMR素子が用いられて
いる。GMR素子では、MR素子内を流れる電子のうち
界面を通過する電子が巨大磁気抵抗効果に寄与すると考
えられている。従って、素子内の自由層の膜厚を厚くす
ると巨大磁気抵抗効果に寄与しない電子が増えてしまう
ため、MR比が低下する。そこで、高いMR比を得るた
めには、ヨークの磁気効率を犠牲にし、自由層に厚さ5
nm程度の非常に薄いニッケル鉄合金を用いる必要があ
る。この場合、MR比は高くなるが、磁路の一部のパー
ミアンスが小さくなりヨークの磁気効率が低下するとい
うトレードオフの関係にあって、自ずと電磁変換特性に
最大値を与えるためのヘッド設計上の制約が存在してし
まう。
【0035】これに対して、トンネル磁気抵抗効果(T
MR:Tunnel MagnetoResistive)素子を用いた本構成の
MRヘッドの場合、電流が膜面に垂直方向に流れるた
め、自由層15を厚くしてもMR比が低下せず、自由層
15の厚みによるヘッド設計上の制約が生じない。特
に、過去に低密度記録された磁気記録媒体を再生する場
合、自由層15に多量の磁束が流入することでMR素子
3が飽和しやすいが、自由層15の厚みを厚くすること
でMR素子3の飽和を回避できる。また、一方で、本構
成のMRヘッドにおいて高密度記録された磁気記録媒体
を再生する場合、自由層15を厚くしているため磁化回
転角は小さくなるが、TMR素子であるためMR比が高
くとれ、十分なSN比を持つ再生信号を得ることができ
る。
【0036】図5は、本構成のMRヘッドで、DDS1
フォーマットの磁気記録媒体を用い、最短記録波長の8
倍の波長であるである8F信号を再生した際に得られる
信号出力から見積もったマクロ的な自由層15の磁化回
転角と、自由層15の厚みとの関係を示した関係図であ
る。この関係から、自由層15の厚みを30nm以上と
することで磁化回転角度を30度以内に抑えることがで
き、MR素子の飽和の影響を回避して信号を検出できる
ことがわかる。従って、本構成のMRヘッドを用いるこ
とにより、低密度記録された過去の磁気記録媒体の再生
互換性を容易に確保することができる。
【0037】また、本構成のMRヘッドには、自由層1
5に磁気バイアスを印加するためのバイアス導体7が設
けられている。一般的に、スピンバルブ型TMR素子で
は自由層の磁化が固定層の磁化と直交しているときに感
度がもっとも高く、線形性の良い再生信号が得られる。
しかしながら、実際のヘッドではセンス電流の磁界や周
辺に配置した磁性体の影響で、自由層の磁化が理想的な
状態からはずれる可能性がある。従って、スピンバルブ
型TMR素子近傍に磁気バイアスを印加するためのバイ
アス導体を設置し、バイアス導体にバイアス電流を流す
ことことで自由層の磁化の方向を修正することが望まし
い。このような理由により、本構成のMRヘッドは、バ
イアス導体7を備えることで感度が高く、線形性の良い
再生信号を得ることができる。
【0038】(実施の形態2)本発明の第2の実施の形
態について、図6〜図8を参照しながら説明する。な
お、説明の便宜上、実施の形態1で説明した部材と同様
の機能を有する部材については、同じ参照番号を付記
し、その説明を省略する。
【0039】図6〜図8は、本実施の形態に係るヨーク
型のMRヘッドの構成を示している。図6は前記MRヘ
ッドの斜視図、図7は前記MRヘッドの上面図、図8は
図7のB−B矢視断面図である。
【0040】本構成のMRヘッドに設けられているMR
素子21は、前述の実施の形態1で説明したMR素子3
と同様、スピンバルブ型TMR素子である。しかしなが
ら、本構成のMR素子21の場合、自由層15及び上部
電極16の代わりに、異方性磁気抵抗効果材料にて形成
された自由層22が設けられている。すなわち、本構成
において、自由層22は、スピンバルブ型TMR素子の
自由層、異方性磁気抵抗効果素子、および上部電極とし
て設けられている。自由層22の材料は、透磁率が高い
異方性磁気抵抗効果材料であればよく、鉄コバルト合金
などにより形成することもできるが、高いMR比と良好
な軟磁気特性を両立できるニッケル鉄合金を用いること
がより好ましい。
【0041】さらに、本構成のMRヘッドには、異方性
磁気抵抗効果素子用の出力端子(信号検出用端子)23
が設けられている。この異方性磁気抵抗効果素子用の出
力端子23を介して、自由層22に、流れる磁束と直交
する方向にセンス電流を流すことにより、自由層22の
異方性磁気抵抗効果による出力が検出できる。また、図
中に示す5は、実施の形態1で説明したMRヘッドと同
様、スピンバルブ型TMR素子用の出力端子である。
【0042】このように、本構成のMRヘッドは、スピ
ンバルブ型TMR素子であるMR素子21と、MR素子
21を構成している自由層22からなる異方性磁気抵抗
効果素子との両方を、検出素子として備えている。従っ
て、低密度記録された磁気記録媒体からの信号磁束量に
合わせ、磁気飽和せず適切な出力が得られるように自由
層22の膜厚を設計することにより、低密度記録された
磁気記録媒体は異方性磁気抵抗効果素子(自由層22)
を用いて再生することができる。また、高密度記録され
た信号磁束の少ない磁気記録媒体を再生する場合は、よ
りMR比の高いスピンバルブ型TMR素子(MR素子2
1)を用いることにより、十分なSN比で信号を再生で
きる。これにより、低密度記録された過去の磁気記録媒
体の再生互換性を、検出素子の切り替えによって容易に
実現することが可能となる。
【0043】また、本構成のMRヘッドはバイアス導体
7を備えている。バイアス導体7を設けた理由は、実施
の形態1で説明したとおりである。ただし、本構成のM
Rヘッドは、低密度記録された磁気記録媒体から信号を
再生する際に、自由層22からなる異方性磁気抵抗効果
素子を用いる構造である。一般的に、異方性磁気抵抗効
果素子では、マクロに見たMR素子内の磁化が45度方
向を向いているときに感度がもっとも高く、線形性の良
い再生信号が得られる。従って、理想的な状態で異方性
磁気抵抗効果素子を動作させるためには、スピンバルブ
型TMR素子を使って高密度記録された媒体を再生する
ときとは異なる磁気バイアスレベルを用いることが好ま
しい。
【0044】表1に、本構成のヨーク型MRヘッドを用
い、低密度記録及び高密度記録された磁気記録媒体を、
異方性磁気抵抗効果素子(表中ではAMR)及びスピン
バルブ型TMR素子(表中ではTMR)で再生した場合
の結果を示す。評価にはDDSフォーマットのテープを
用い、フォーマットの最短記録波長の8倍の波長である
8F信号を再生したときの1次高調波と2次高調波との
比を2次ひずみとして表した。
【0045】
【表1】
【0046】異方性磁気抵抗効果素子で低密度記録され
たDDS1フォーマットの磁気記録媒体を再生する場
合、センス電流と同方向にバイアス電流を流すと最も2
次ひずみが減少する。一方、スピンバルブ型TMR素子
で高密度記録されたDDS4フォーマットの磁気記録媒
体を再生する場合、センス電流と逆方向にセンス電流と
同レベルのバイアス電流を流すと最も2次ひずみが減少
することがわかる。
【0047】このように、異方性磁気抵抗効果素子を用
いる場合とスピンバルブ型TMR素子を用いる場合とで
は、理想的な状態で動作させるための磁気バイアスレベ
ルが異なることが明らかである。本構成のMRヘッドは
MR素子21の自由層22に磁気バイアスを印加するた
めのバイアス導体7を備えている。そこで、使用する検
出素子に応じてバイアス導体7に印加する磁気バイアス
レベルを変化させることにより、低密度記録された過去
の磁気記録媒体の互換再生と高密度記録された新しい磁
気記録媒体の再生とを、理想的な状態で行うことができ
る。
【0048】なお、本実施の形態においては、自由層2
2の全体を異方性磁気抵抗効果素子としたが、自由層2
2の一部を異方性磁気抵抗効果材料にて形成して異方性
磁気抵抗効果素子として用いることも可能である。
【0049】(実施の形態3)以下に、本発明の第3の
実施の形態について、図9を参照しながら説明する。な
お、説明の便宜上、実施の形態1または2で説明した部
材と同様の機能を有する部材については、同じ参照番号
を付記し、その説明を省略する。
【0050】図9は、本実施の形態に係るフラックスガ
イド型のMRヘッドの構成を示す斜視図である。同図に
示された本構成のMRヘッドは、向かって左側の側面に
おいて磁気テープや磁気ディスク等の磁気記録媒体と接
触する。このMRヘッドは、磁気記録媒体からの磁束を
前部フラックスガイド(磁束ガイド)31、MR素子3
3、後部フラックスガイド(磁束ガイド)32へと導
き、MR素子33の磁化回転による抵抗変化をセンス電
流を通電した出力端子(信号検出用端子)35により取
り出す構成となっている。
【0051】前部フラックスガイド31及び後部フラッ
クスガイド32は、磁気記録媒体から流入した磁束をM
R素子33に効率よく導く働きがあり、さらに、MR素
子33の反磁界を軽減して磁化を効率よく回転させる働
きをする。本実施の形態においては、前部及び後部フラ
ックスガイド31,32にコバルト−ニオブ−ジルコニ
ウム−タンタル合金を用いているが、良好な軟磁気特性
を持つ材料であればよいため、ニッケル鉄やセンダスト
のような鉄系結晶膜、あるいは鉄タンタル窒素膜のよう
な微結晶膜を用いることも可能である。
【0052】また、図示しない上部基板および下部基板
には、磁気記録媒体との接触記録再生時に十分な耐磨耗
性を有することを考慮して、多結晶亜鉛フェライト基板
を用いている。しかしながら、これ以外にもアルチック
のような硬質基板や、チタン酸バリウムのような酸化物
セラミック基板を用いることも可能である。
【0053】本構成のフラックスガイド型MRヘッドが
従来のフラックスガイド型MRヘッドと異なるのは、検
出素子としてスピンバルブ型TMR素子と異方性磁気抵
抗効果素子との両方を備えている点である。本構成のフ
ラックスガイド型MRヘッドにおいて、MR素子33
は、前述の実施の形態2で説明したMR素子21と同様
にスピンバルブ型TMR素子として機能する。また、M
R素子33を構成している自由層34は異方性磁気抵抗
効果材料により形成され、さらに、自由層34に流れる
磁束と直交する方向にセンス電流を流し、且つ異方性磁
気抵抗効果による出力を検出するための異方性磁気抵抗
効果素子用の出力端子(信号検出用端子)36が設けら
れているため、自由層34は異方性磁気抵抗効果素子と
して機能する。自由層34の材料は、透磁率が高い異方
性磁気抵抗効果材料であればよく、鉄コバルト合金など
を用いることもできるが、高いMR比と良好な軟磁気特
性を両立できるニッケル鉄合金がより好ましい。また、
自由層34は上部電極としても機能している。
【0054】このように、本構成のMRヘッドは、低密
度記録された磁気記録媒体からの信号磁束量に合わせ
て、磁気飽和せずに適切な出力が得られるように自由層
34の膜厚を設計することで、低密度記録された磁気記
録媒体の場合は異方性磁気抵抗効果素子(自由層34)
を用いて再生することができる。また、高密度記録され
た信号磁束の少ない磁気記録媒体の場合は、よりMR比
の高いスピンバルブ型TMR素子(MR素子33)を最
適設計して用いることにより、十分なSN比で信号を再
生することができる。このように、本構成のMRヘッド
によれば、低密度記録された磁気記録媒体の互換再生を
検出素子の切り替えによって実現することが可能とな
る。
【0055】なお、図中に示す37はバイアス導体であ
り、実施の形態2説明したバイアス導体7と同様の機能
を有している。
【0056】また、本実施の形態においては、自由層3
4の全体を異方性磁気抵抗効果素子としたが、自由層3
4の一部を異方性磁気抵抗効果材料にて形成して異方性
磁気抵抗効果素子として用いることも可能である。
【0057】(実施の形態4)本発明の第4の実施の形
態について、図10及び図11を参照しながら説明す
る。
【0058】図10は、本実施の形態に係る磁気記録再
生装置に設けられる回転ドラム装置の斜視図であり、図
11は、磁気記録再生装置の走行系概略図である。図6
に示す磁気記録再生装置の回転ドラム装置41は、下ド
ラム42及び上回転ドラム43を有し、その外周面に磁
気ヘッド44が備えられている。磁気テープ(図示せ
ず)は、リード45に沿って上回転ドラム43の回転軸
に対して傾斜して走行する。磁気ヘッド44は、磁気テ
ープの走行方向に対して傾斜して摺動する。また、上回
転ドラム43と磁気テープとが密着しながら安定して摺
動走行するように、上回転ドラム43の外周面には複数
の溝46が設けられている。磁気テープと上回転ドラム
43との間に巻き込まれた空気はこの溝46から排出さ
れる。
【0059】本構成の磁気記録再生装置の走行系は図1
1に示されている。図示されているように、本構成の磁
気記録再生装置は、上述した回転ドラム装置41、供給
リール47、巻き取りリール48、回転ポスト49、傾
斜ポスト50、キャプスタン51、ピンチローラ52、
テンションアーム53を備えている。回転ドラム装置4
1の外周面に設けられる磁気ヘッド44としては、再生
用磁気ヘッド44aおよび記録用磁気ヘッド44bが配
置されている。ここでは、再生用磁気ヘッド44aとし
て、本発明のMRヘッドの一例として実施の形態1で説
明したMRヘッドが配置されている。
【0060】供給リール47に巻かれた磁気テープ54
は、回転ドラム装置41の外周を摺動走行した後、キャ
プスタン51とピンチローラ52との間を通って巻き取
りリール48に巻き取られていく。回転ドラム装置41
は上回転ドラム方式であって、再生用磁気ヘッド44a
は、回転ドラム装置41の外周面から20μm程度突き
出すように2個取り付けられている。
【0061】本構成の磁気記録再生装置は、再生用磁気
ヘッド44aとして、実施の形態1で説明したような、
自由層の膜厚を30nm以上としたスピンバルブ型TM
R素子を磁路の一部に配置したヨーク型MRヘッドを搭
載している。このため、ヘリカルスキャン方式で問題と
なる、摩耗によるMR素子の形状変化が起こらない。ま
た、接触摺動によるMR素子の静電破壊や、磁気テープ
や大気中からの化学物質によるMR素子の腐食のおそれ
が少なく、高い信頼性を確保できる。さらには、過去に
低密度記録された磁気記録媒体を再生する場合において
も、MR素子が飽和しない程度の厚い自由層を有するの
で、磁気記録媒体の下位互換性を容易に維持することが
可能であり、システムを構築する上で望ましい。
【0062】(実施の形態5)本発明の第5の実施の形
態について、図12を参照しながら説明する。
【0063】本実施の形態に係る磁気記録再生装置の回
転ドラム装置及び走行系の概略は、実施の形態4で説明
した磁気記録再生装置と同様、図10、図11に示され
ているとおりである。ただし、本実施の形態において
は、再生用磁気ヘッド44aとして、実施の形態2又は
3で説明したような、2種類の検出素子を備えたMRヘ
ッドが配置されている。つまり、本構成の磁気記録再生
装置においては、単一の再生用磁気ヘッド44a内に2
系列の検出素子(異方性磁気抵抗効果素子、スピンバル
ブ型TMR素子)が存在しているため、これらの2系列
の出力端子から再生信号を取り出すことができる。
【0064】図12は、本実施の形態に係る磁気記録再
生装置の再生信号検出部分を示すブロック図である。こ
こでは、単一の再生用磁気ヘッド44aに設けられてい
るそれぞれの検出素子が71a、71bで示されてい
る。検出素子71a、71bには、センス電流を印加す
る回路72a、72bと、検出素子71a、71bの両
端に発生する電圧変化を増幅するための初段のプリアン
プ73a、73bとが接続されている。それぞれのプリ
アンプ73a、73bの出力は、検出素子71a、71
bを選択する切り替えスイッチ(切り替え手段)74を
介して、単一の後段のアンプ75に接続されている。本
構成の磁気記録再生装置の場合、例えば、検出素子71
a、71bの出力のひずみやビットエラーレートなどを
参照し、使用する検出素子を切り替えることにより、よ
り最適な検出素子を選択することができ、下位互換性を
容易に実現することができる。
【0065】(実施の形態6)本発明の第6の実施の形
態について、図13を参照しながら説明する。
【0066】本実施の形態に係る磁気記録再生装置の回
転ドラム装置及び走行系の概略は、実施の形態4で説明
した磁気記録再生装置と同様、図10、図11に示され
ているとおりである。本実施の形態においては、再生用
磁気ヘッド44aとして、実施の形態1で説明したMR
ヘッドが配置されている。
【0067】図13には、本実施の形態に係る磁気記録
再生装置の再生信号検出部分のブロック図が示されてい
る。再生用磁気ヘッド44aに設けられた検出素子(こ
こではMR素子3に相当)81には、センス電流を印加
する回路82と、検出素子81の両端に発生する電圧変
化を増幅するためのプリアンプ83とが接続されてい
る。再生用磁気ヘッド44a内には、検出素子81にバ
イアス電流を印加するバイアス導体84(ここではバイ
アス導体7に相当)が設けられている。さらに、バイア
ス導体84に流すバイアス電流を外部から調整するバイ
アス電流調整機構(バイアス電流調整手段)85が設け
られている。バイアス電流調整機構85により、使用さ
れている検出素子81に応じて、また、出力のひずみや
ビットエラーなどを参照して、バイアス電流を調整する
ことができる。これにより、磁気記録媒体からの信号を
最適な状態で再生することが可能となり、様々な種類の
磁気記録媒体における再生互換性の実現が可能なシステ
ムを提供することができる。
【0068】(実施の形態7)本発明の第7の実施の形
態について、図14を参照しながら説明する。なお、説
明の便宜上、実施の形態5又は6で説明した部材と同様
の機能を有する部材については、同じ参照番号を付記
し、その説明を省略する。
【0069】本実施の形態に係る磁気記録再生装置の回
転ドラム装置及び走行系の概略は、実施の形態4で説明
した磁気記録再生装置と同様、図10、図11に示され
ているとおりである。ただし、本実施の形態において
は、再生用磁気ヘッド44aとして、実施の形態2又は
3で説明したような、2種類の検出素子を備えたMRヘ
ッドが配置されている。つまり、本構成の磁気記録再生
装置においては、単一の再生用磁気ヘッド44a内に2
系列の検出素子(異方性磁気抵抗効果素子、スピンバル
ブ型TMR素子)が存在しているため、これらの2系列
の出力端子からそれぞれ再生信号を取り出すことができ
る。
【0070】図14は、本実施の形態に係る磁気記録再
生装置の再生信号検出部分を示すブロック図である。本
構成の磁気記録再生装置には、磁気記録媒体の種類を検
出する媒体検出機構(媒体検出手段)86、単一の再生
用磁気ヘッド44a内に配置された2つの検出素子の間
で、使用する検出素子を切り替えるための切り替えスイ
ッチ74、再生用磁気ヘッド44a内に配置されている
単一のバイアス導体84に流すバイアス電流を外部から
調整するバイアス電流調整機構85、及び媒体検出機構
86によって特定された磁気記録媒体の種類に応じて、
切り替えスイッチ74及びバイアス電流調整機構85を
制御する制御機構(制御手段)87が設けられている。
【0071】本実施の形態に係る磁気記録再生装置にお
いては、磁気記録媒体から読み出された情報により媒体
検出機構86が磁気記録媒体の種類を特定し、制御機構
87が特定された磁気記録媒体に最も適した検出素子、
及びバイアス電流を設定するため、どのような磁気記録
媒体が挿入されたときでも自動的に最適な状態で磁気記
録媒体からの信号を検出して、高い再生互換性を有する
システムを構築することができる。
【0072】なお、本実施の形態においては、媒体検出
機構86として、磁気記録媒体のカートリッジに敷設さ
れているICメモリーから磁気記録媒体の種類、記録フ
ォーマットなどの情報を電気的に読み出す機構を採用し
ているが、例えば、カートリッジに形成された検出穴な
どを参照する機構などを用いることも可能である。
【0073】
【発明の効果】以上に説明したように、本発明のMRヘ
ッドによれば、高密度記録された磁気記録媒体からの信
号を高いSN比で再生でき、且つ低密度記録された過去
の磁気記録媒体からの信号も良好なSN比で再生できる
MRヘッドを提供できる。また、このようなMRヘッド
を搭載した本発明の磁気記録再生装置により、高い再生
互換性を有するシステムを構築することができる。
【図面の簡単な説明】
【図1】本発明の第1の実施の形態に係るヨーク型のM
Rヘッドの構成を示す斜視図である。
【図2】上記MRヘッドの上面図である。
【図3】図2のA−A矢視断面図である。
【図4】上記MRヘッドに設けられているMR素子の構
成を示す断面図である。
【図5】上記MRヘッドにおける自由層の厚みと磁化回
転角との関係を示す関係図である。
【図6】本発明の第2の実施の形態に係るヨーク型のM
Rヘッドの構成を示す斜視図である。
【図7】上記MRヘッドの上面図である。
【図8】図7のB−B矢視断面図である。
【図9】本発明の第3の実施の形態に係るフラックスガ
イド型のMRヘッドの構成を示す斜視図である。
【図10】本発明の第4の実施の形態に係る磁気記録再
生装置に設けられる回転ドラム装置の斜視図である。
【図11】上記磁気記録再生装置の走行系の概略を示す
説明図である。
【図12】本発明の第5の実施の形態に係る磁気記録再
生装置の再生信号検出部分を示すブロック図である。
【図13】本発明の第6の実施の形態に係る磁気記録再
生装置の再生信号検出部分を示すブロック図である。
【図14】本発明の第7の実施の形態に係る磁気記録再
生装置の再生信号検出部分を示すブロック図である。
【図15】従来のMRヘッドの構成を示す斜視図であ
る。
【図16】上記従来のMRヘッドの断面図である。
【符号の説明】
1 下部磁性ヨーク(磁性ヨーク) 2 上部後部磁性ヨーク(磁性ヨーク) 3 MR素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果
素子) 4 上部前部磁性ヨーク(磁性ヨーク) 5 出力端子(信号検出用端子) 7 バイアス導体 15 自由層 17 保護膜 21 MR素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効
果素子) 22 自由層 23 出力端子(信号検出用端子) 31 前部フラックスガイド(磁束ガイド) 32 後部フラックスガイド(磁束ガイド) 33 MR素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効
果素子) 34 自由層 35 出力端子(信号検出用端子) 36 出力端子(信号検出用端子) 37 バイアス導体 71a 検出素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効
果素子、異方性磁気抵抗効果素子) 71b 検出素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効
果素子、異方性磁気抵抗効果素子) 74 切り替えスイッチ(切り替え手段) 81 検出素子(スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効
果素子) 84 バイアス導体 85 バイアス電流調整機構(バイアス電流調整手
段) 86 媒体検出機構(媒体検出手段) 87 制御機構(制御手段)
───────────────────────────────────────────────────── フロントページの続き (72)発明者 那須 昌吾 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 (72)発明者 高橋 健 大阪府門真市大字門真1006番地 松下電器 産業株式会社内 Fターム(参考) 2G017 AA04 AB07 AC09 AD55 AD59 AD63 AD65 5D034 AA02 BA02 BA03 BA08 BA13 BB14 CA08 5D091 AA01 DD03 DD07 HH20 5E049 AA07 BA12 BA16

Claims (14)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 磁路の少なくとも一部に配置されたスピ
    ンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子と、該スピンバル
    ブ型トンネル磁気抵抗効果素子に設けられた信号検出用
    端子とを備えたヨーク型のMRヘッドにおいて、 前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子を構成す
    る自由層が、低密度記録された磁気記録媒体の再生時に
    磁気飽和しない程度の厚さに設定されていることを特徴
    とするMRヘッド。
  2. 【請求項2】 前記自由層の厚みが30nm以上である
    ことを特徴とする請求項1に記載のMRヘッド。
  3. 【請求項3】 磁路の少なくとも一部に配置されたスピ
    ンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子と、該スピンバル
    ブ型トンネル磁気抵抗効果素子に設けられた信号検出用
    端子とを備えたMRヘッドにおいて、 前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子を構成す
    る自由層の少なくとも一部が異方性磁気抵抗効果材料に
    て形成され、且つ前記自由層の異方性磁気抵抗効果材料
    にて形成された部分に信号検出用端子が設けられて、前
    記自由層の異方性磁気抵抗効果材料にて形成された部分
    が異方性磁気抵抗効果素子として機能することを特徴と
    するMRヘッド。
  4. 【請求項4】 磁気記録媒体からの磁束を、磁性ヨーク
    にて前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子へと
    導くヨーク型MRヘッドであることを特徴とする請求項
    3に記載のMRヘッド。
  5. 【請求項5】 磁気記録媒体からの磁束を開磁路構造の
    磁束ガイドにより前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗
    効果素子へと導くフラックスガイド型MRヘッドである
    ことを特徴とする請求項3に記載のMRヘッド。
  6. 【請求項6】 前記異方性磁気抵抗効果材料がニッケル
    鉄合金であることを特徴とする請求項3〜5の何れかに
    記載のMRヘッド。
  7. 【請求項7】 前記自由層に磁気バイアスを印加するた
    めのバイアス導体が設けられていることを特徴とする請
    求項1又は2に記載のMRヘッド。
  8. 【請求項8】 前記自由層に磁気バイアスを印加するた
    めのバイアス導体が設けられていることを特徴とする請
    求項3〜6の何れか一つに記載のMRヘッド。
  9. 【請求項9】 請求項1〜8の何れか一つに記載のMR
    ヘッドを備えたことを特徴とする磁気記録再生装置。
  10. 【請求項10】 請求項7又は8に記載のMRヘッドを
    備えた磁気記録再生装置であって、 前記バイアス導体に通電されるバイアス電流が可変であ
    ることを特徴とする磁気記録再生装置。
  11. 【請求項11】 請求項3〜6,及び8の何れか一つに
    記載のMRヘッドを備え、 さらに、前記スピンバルブ型トンネル磁気抵抗効果素子
    と前記異方性磁気抵抗効果素子との間で、検出に使用す
    る素子を切り替える切り替え手段を備えたことを特徴と
    する磁気記録再生装置。
  12. 【請求項12】 前記バイアス導体に通電するバイアス
    電流の電流値を調整するバイアス電流調整手段を備えた
    ことを特徴とする請求項10または11に記載の磁気記
    録再生装置。
  13. 【請求項13】 磁気記録媒体の種類を検出する媒体検
    出手段と、前記媒体検出手段からの検出結果に応じて前
    記切り替え手段を制御する制御手段とをさらに備えたこ
    とを特徴とする請求項11に記載の磁気記録再生装置。
  14. 【請求項14】 磁気記録媒体の種類を検出する媒体検
    出手段と、前記媒体検出手段からの検出結果に応じて前
    記バイアス電流調整手段を制御する制御手段とをさらに
    備えたことを特徴とする請求項12に記載の磁気記録再
    生装置。
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Cited By (3)

* Cited by examiner, † Cited by third party
Publication number Priority date Publication date Assignee Title
US6781801B2 (en) * 2001-08-10 2004-08-24 Seagate Technology Llc Tunneling magnetoresistive sensor with spin polarized current injection
US7417833B2 (en) 2003-04-30 2008-08-26 Fujitsu Limited Magnetic recording and reproducing apparatus having element for correcting misaligned magnetization direction
JP7594558B2 (ja) 2022-02-21 2024-12-04 株式会社東芝 センサ及び検査装置

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