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JP2002206136A - 耐火性に優れた建築用鋼およびその製造法 - Google Patents

耐火性に優れた建築用鋼およびその製造法

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Publication number
JP2002206136A
JP2002206136A JP2001066725A JP2001066725A JP2002206136A JP 2002206136 A JP2002206136 A JP 2002206136A JP 2001066725 A JP2001066725 A JP 2001066725A JP 2001066725 A JP2001066725 A JP 2001066725A JP 2002206136 A JP2002206136 A JP 2002206136A
Authority
JP
Japan
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temperature
steel
strength
less
bainite
Prior art date
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Withdrawn
Application number
JP2001066725A
Other languages
English (en)
Inventor
Rikio Chijiiwa
力雄 千々岩
Yoshio Terada
好男 寺田
Yoshiyuki Watabe
義之 渡部
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Nippon Steel Corp
Original Assignee
Nippon Steel Corp
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Publication date
Application filed by Nippon Steel Corp filed Critical Nippon Steel Corp
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Publication of JP2002206136A publication Critical patent/JP2002206136A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 建築、土木等の分野において、各種構造物に
用いる700℃、800℃における高温強度の優れた優
れた耐火性を有する鋼材およびその製造法を提供する。 【解決手段】 Mo、Nb、Vを含有するとともにフェ
ライトとベイナイトの混合組織におけるベイナイト分率
を20〜70%に限定する。また製造条件として、加
熱、圧延後、所定の温度から水冷し、600〜700℃
で冷却を停止し、その後放冷する。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【発明の属する技術分野】本発明は建築、土木等の分野
において、各種構造物に用いる700℃、800℃にお
ける高温強度の優れた優れた耐火性を有する鋼材および
その製造法に関するものである。
【0002】
【従来の技術】建築、土木などの分野における各種建築
用鋼材として、JIS等で規格化された鋼材等が広く利
用されている。ところで、ビルや事務所、住居、立体駐
車場などの建築物に前記の鋼材を用いる場合は、火災に
おける安全性を確保するため、十分な耐火被覆を施すこ
とが義務づけられており、建築関係諸法令では、火災時
に鋼材温度が350℃以上にならないように規定されて
いる。
【0003】すなわち、前記鋼材は350℃程度で耐力
が常温時の2/3程度になり、必要な強度を下回るため
である。鋼材を建築物に利用する場合、火災時において
鋼材の温度が350℃に達しないように耐火被覆を施し
て使用される。そのため、鋼材費用に対し、耐火被覆工
費が高額になり、建設コストが大幅に上昇することが避
けられない。
【0004】最近、上記の課題を解決するため、例えば
特開平2−77523号公報や特開平10−68044
号公報が開示されている。しかしながら特開平2−77
523号公報は、相当量のMoとNbを添加した鋼で、
600℃の耐力が常温耐力の70%以上を確保するもの
であるが、700℃での耐力は示されていない。
【0005】また特開平10−68044号公報では、
相当量のMoとNbを添加した鋼でミクロ組織をバイナ
イト単相とすることにより700℃の耐力が常温耐力の
56%以上を確保するものであるが、800℃での耐力
は示されていない。またベイナイト単相とした場合、常
温強度が増加し規格強度の上限を超えるという問題も発
生することがわかった。すなわち、600℃程度の高温
強度を確保した鋼はすでに市場でも使用されており、7
00℃で一定の強度を確保する鋼材の発明がなされてい
るが、700℃、800℃での高温強度を確保できる実
用鋼の製造は困難であった。
【0006】
【発明が解決しようとする課題】前述のように建築物に
鋼材を利用する場合、通常の鋼では、高温強度が低いた
め、無被覆や軽被覆で利用することができず、割高な耐
火被覆を施さなければならなかった。また、新しく開発
された鋼でも、耐火温度は600℃〜700℃までの保
証が限界であり、700℃、800℃に耐える鋼材の開
発が望まれていた。本発明の目的は、700℃〜800
℃での高温強度が優れた鋼およびその製造法を提供する
ことにある。
【0007】本発明は良好な溶接金属およびHAZの靱
性を有するX100の高強度鋼管を提供するものであ
る。
【0008】
【課題を解決するための手段】本発明は前述の課題を克
服し、目的を達成するもので、その具体的手段を以下に
示す。
【0009】(1) 質量%で、C:0.04〜0.1
2%、Si:0.6%以下、Mn:0.1〜1.2%、
P:0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.
5〜1.0%、Nb:0.01〜0.15%、V:0.
01〜0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001
〜0.006%、残部が鉄および不可避的不純物からな
り、かつ PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
(%) で定義されるPCM値が0.22%以下の範囲にあり、フ
ェライトとベイナイトから構成されるミクロ組織中のベ
イナイト分率として20〜70%を有することを特徴と
する耐火性に優れた建築用鋼。
【0010】(2) 質量%で、C:0.04〜0.1
2%、Si:0.6%以下、Mn:0.1〜1.2%、
P:0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.
5〜1.0%、Nb:0.01〜0.15%、V:0.
01〜0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001
〜0.006%、さらに、Ti:0.005〜0.05
%、B:0.0003〜0.002%、Ni:0.1〜
1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜
1.0%、Ca:0.001〜0.005%、REM:
0.001〜0.005%、Mg:0.0001〜0.
005%のうち一種または二種以上を含有し、残部が鉄
および不可避的不純物からなり、かつ PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
(%) で定義されるPCM値が0.22%以下の範囲にあり、フ
ェライトとベイナイトから構成されるミクロ組織中のベ
イナイト分率として20〜70%を有することを特徴と
する耐火性に優れた建築用鋼。
【0011】(3) 質量%で、C:0.04〜0.1
2%、Si:0.6%以下、Mn:0.1〜1.2%、
P:0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.
5〜1.0%、Nb:0.01〜0.15%、V:0.
01〜0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001
〜0.006%、必要に応じて、Ti:0.005〜
0.05%、B:0.0003〜0.002%、Ni:
0.05〜0.5%、Cu:0.05〜0.5%、C
r:0.05〜0.5%、Ca:0.001〜0.00
5%、REM:0.001〜0.005%、Mg:0.
0001〜0.005%のうち一種または二種以上を含
有し、残部が鉄および不可避的不純物からなり、かつ PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
(%) で定義されるPCM値が0.22%以下の範囲にある鋼片
を1100〜1300℃の温度に再加熱後、圧延終了温
度が850〜1050℃となるように圧延した後、80
0〜900℃の温度から5℃/秒以上の冷却速度で60
0〜700℃まで冷却し、その後放冷することを特徴と
する耐火性に優れた建築用鋼の製造法。
【0012】
【発明の実施の形態】本発明者らはすでに600℃、7
00℃の高温強度が優れた鋼を見出し、600℃の高温
強度が優れた鋼はすでに建築分野で使用されているが、
市場ではさらに高温に耐える鋼への極めて強い要求があ
る。
【0013】この場合でも建築用鋼としての溶接性や低
YR(降伏比)等特性は従来と同様に具備する必要があ
るため、700℃、800℃の高温強度が優れた鋼は極
めて難しい課題であった。
【0014】この課題を解決するため、本発明者らは鋭
意検討し、700℃の高温強度はMo等の合金元素の添
加とミクロ組織のベイナイト化が有効であるが、800
℃ではミクロ組織の効果はなく、Nbの効果が大きく、
MoやVも効果があることを突き止めた。
【0015】したがって、700℃、800℃の強度と
常温の強度、常温と高温の強度比(YS比=高温強度/
常温強度)、溶接性のすべてを同時に確保するためには
ミクロ組織、添加合金元素量およびPCM値を適正範囲に
制御することが重要である。
【0016】すなわち、上記課題を同時に満足させるた
めには、フェライトとベイナイトから構成されるミクロ
組織を形成させ、このミクロ組織中のベイナイト分率を
20〜70%としなければならない。ベイナイト分率が
20%未満ではフェライト分率が多く、高温の強度が低
下する。高温強度を増加させるためにはMo、Nb、V
等を添加する方法もあるが、溶接性を劣化させる。一
方、ミクロ組織中のベイナイト分率が70%を超えると
常温の強度が高くなり、常温規格強度の上限を超えた
り、YRの上昇を招く。
【0017】つぎに添加合金元素量およびPCM値を適正
範囲の限定する必要がある。
【0018】以下、鋼の成分限定理由について説明す
る。
【0019】Cは狭い範囲に制限する必要があり、0.
04〜0.12%が適正範囲である。0.04%未満の
C量では強度が不足し、0.12%を超えると低温靱性
が劣化する。
【0020】Siは母材の強度向上に有効であるが、過
度の添加は靱性の劣化を招くため、0.6%以下に限定
する。
【0021】Mnは鋼の強度向上のため有効な元素であ
るが、過度の添加はミクロ組織をベイナイト一相化し、
強度が過度となり、また少ないと強度を確保できなくな
るため、0.1〜1.2%が適正範囲である。
【0022】P、Sは不純物元素であり、少ないほど好
ましいが、それぞれ0.01%以下であれば本発明鋼の
特徴を損なう恐れがないので、それぞれ0.01%以下
に限定する。
【0023】Moは700℃、800℃の高温強度を確
保するために重要な元素であり、0.5%が下限である
が、1.0%超では低温靱性が劣化するので、0.5〜
1.0%の範囲に限定する。
【0024】NbはMoと同様に高温強度を確保するた
めに重要な元素であるが、0.01%以下では効果が少
なく、0.15%を超えると添加量に対して効果の度合
いが少なく、溶接性も劣化させるので、0.01〜0.
15%の範囲に限定する。
【0025】VはNbと同様に高温強度向上に効果があ
るが、多量の添加は低温靱性を損なうため0.01〜
0.2%に限定する。
【0026】Alは脱酸のために添加する元素である
が、多く添加するとアルミナ系非金属介在物が増加し
て、鋼の清浄度を劣化させるので、上限を0.1%とし
た。
【0027】NはTiNを形成し、スラブ再加熱時およ
びHAZのγ粒の粗大化を抑制して母材、HAZの低温
靱性を向上させる。このために必要な最小量は0.00
1%である。しかし、N量が多すぎるとスラブ表面きず
や固溶NによるHAZ靱性の劣化の原因となるので、そ
の上限の値は0.006%に抑える必要がある。
【0028】つぎにTi、B、Ni、Cu、Cr、C
a、REM、Mgを添加する理由について説明する。基
本成分にさらにこれらの元素を添加する主たる目的は本
発明鋼の特徴を損なうことなく、強度・低温靱性などの
特性の向上を図るためである。したがってその添加量は
自ら制限されるべき性質のものである。
【0029】Tiは微細なTiNを形成し、スラブ再加
熱時およびHAZのγ粒の粗大化を抑制して、ミクロ組
織を微細化して、母材およびHAZの低温靱性を改善す
る。この効果を発揮させるためには0.005%以上の
添加が必要である。また多すぎるとTiNの粗大化やT
iCによる析出硬化が生じ、低温靱性を劣化させるの
で、その上限の値を0.05%に限定した。
【0030】Bは極微量で鋼の焼入れ性を飛躍的に高
め、良好な強度と靱性が得られる。この効果を発揮させ
るためには0.0003%以上の添加が必要である。ま
た多すぎるとHAZ靱性を劣化させるので、その上限の
値を0.002%に限定した。
【0031】Niは溶接性、HAZ靱性に悪影響をおよ
ぼすことなく母材の強度、低温靱性を向上させるが、
0.1%以下では効果が薄く、1.0%以上の添加は溶
接性に好ましくないためにその上限の値を1.0%とし
た。
【0032】CuはNiとほぼ同様の効果を有するとと
もに耐食性、耐水素誘起割れ性などにも効果があり、
0.1%以上の添加が必要である。しかし過剰に添加す
ると析出硬化により母材、HAZの靱性劣化や熱間圧延
時にCu−クラックが発生するために、その上限の値を
1.0%とした。
【0033】Crは母材、溶接部の強度を増加させる効
果があり、0.1%以上の添加が必要である。しかし、
多すぎると現地溶接性やHAZ靱性を著しく劣化させ
る。このためCr量の上限は1.0%とした。
【0034】Caは硫化物(MnS)の形態を制御し、
低温靱性を向上(シャルピ−試験における吸収エネルギ
−の増加など)させるほか、耐サワ−性の向上にも著し
い効果を発揮する。0.001%以下ではその効果が薄
く、また0.005%を超えて添加するとCaO−Ca
Sが大量に生成してクラスタ−、大型介在物となり、鋼
の清浄度を害するだけでなく、現地溶接性にも悪影響を
およぼす。このためCa添加量を0.001〜0.00
5%に制限した。
【0035】REMはCaと同様に不純物であるSと結
合し、靱性の向上や溶接部の拡散性水素による割れを防
止する働きを有するが、多すぎると鋼の清浄度を害し、
靱性が劣化するので、REM添加量を0.001〜0.
005%に制限した。
【0036】Mgはとくに溶接HAZの結晶粒微細化に
寄与し、靱性を向上する元素で、0.0001%以上で
効果を生じる。しかし、0.005%超では効果が飽和
し、合金コスト増となるため上限を0.005%とす
る。
【0037】なお、個々の成分を限定しても成分系全体
が適切でないと優れた特性は得られない。このため、P
CM値を0.22%以下に限定する。PCM値は溶接性を表
す指標で、低いほど溶接性は良好である。本発明鋼にお
いては、PCM値が0.22%以下であれば優れた溶接性
の確保が可能である。なお、PCM値は以下の式により定
義する。 PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
/60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
(%)
【0038】つぎに、本発明の請求項3以下に規定する
製造条件およびその限定理由について説明する。
【0039】圧延に先立つ加熱温度を1100〜130
0℃の温度に限定した理由は、加熱時のオーステナイト
粒を小さく保ち、圧延組織の微細化を図るためと、Nb
固溶量を増加させて高温強度を増加させるためである。
1300℃は加熱時のオーステナイト粒が著しく粗大化
しない上限の温度であり、加熱温度が1300℃を超え
るとオーステナイト粒が粗大混粒化し、変態後のミクロ
組織も粗大化するため靱性が著しく劣化する。また加熱
温度が低すぎるとNbの固溶量が少なくなり、高温強度
が低下するので下限を1100℃とした。
【0040】前記温度範囲に再加熱した鋳片または鋼片
を圧延終了温度が850〜1050℃となるように圧延
する必要がある。圧延終了温度が850℃未満となる
と、フェライトの生成が顕著になり、十分な高温強度が
得られない。また1050℃を超えるとミクロ組織の微
細化が不十分で靱性が劣化する。
【0041】圧延終了後は、800〜900℃の温度か
ら5℃/秒以上の冷却速度で600〜700℃まで冷却
し、その後放冷する必要がある。
【0042】水冷開始温度が800℃未満の場合、フェ
ライトの生成が顕著になり、十分な高温強度が得られな
い。900℃以上の場合、低温靱性が劣化する。
【0043】冷却速度を5℃/秒以上とする理由は、ミ
クロ組織をフェライトとベイナイトの混合組織とするた
めであり、5℃/秒未満の冷却即では、所定のベイナイ
ト分率が得られないため、高温強度が低下する。
【0044】冷却停止温度を600〜700℃に限定す
る理由は、ミクロ組織をフェライトとベイナイトの混合
組織とするためであり、600℃未満ではベイナイト分
率が上昇し、常温の強度が規格強度を超えてしまう。
【0045】700℃を超える場合、所定のベイナイト
分率を得ることができないためn高温強度が低下する。
【0046】
【実施例】本発明の実施例について述べる。転炉−連続
鋳造−厚板工程で種々の成分の鋼板を製造し、強度、降
伏比、低温靱性、高温強度、ミクロ組織を調査した。実
施例を表1および表2に示す。本発明鋼は優れた強度、
降伏比、低温靱性、高温強度を有する。これに対して比
較鋼は化学成分、ミクロ組織、製造条件が適切でなく、
いずれかの特性が劣る。
【0047】鋼7はC量が多すぎるため低温靱性が劣
る。鋼8はMo量が少ないため高温強度が低い。鋼9は
Mo量が多すぎるため低温靱性が劣る。鋼10はNb量
が少ないため高温強度が低い。鋼11はNb量が多すぎ
るため低温靱性が劣る。鋼12はV量が少ないやめ高温
強度が低い。鋼13はV量が多すぎるため低温靱性が劣
る。鋼14はPCM値が高いためyスリット溶接割れ試験
で割れが発生する。鋼15はフェライトとパーライトの
混合組織であるため高温強度が低い。鋼16はベイナイ
ト単相組織であるため常温強度が規格強度を超える。鋼
17はフェライトとベイナイトの混合組織において、ベ
イナイト分率が低いため高温強度が低い。鋼18はフェ
ライトとベイナイトの混合組織において、ベイナイト分
率が高いため常温強度が規格強度を超える。鋼19は鋼
片の加熱温度が低いため高温強度が低い。鋼20は鋼片
の加熱温度が高すぎるため低温靱性が劣る。鋼21は圧
延終了温度が低いため高温強度が低い。鋼22は圧延終
了温度が高すぎるため低温靱性が劣る。鋼23は水冷開
始温度が低いため高温強度が低い。鋼24は水冷開始温
度が高すぎるため低温靱性が劣る。鋼25は冷却時の冷
却速度が小さいため高温強度が低い。鋼26は冷却停止
温度が低いため常温強度が規格強度を超える。鋼27は
冷却停止温度が高すぎるため高温強度が低い。
【0048】
【表1】
【0049】
【表2】
【0050】
【発明の効果】本発明鋼はミクロ組織がフェライトとベ
イナイトの混合組織で構成され、ベイナイト分率として
20〜70%含有し、常温強度が490N/mm2の規
格値を満足し、YRが80%以下、700℃の降伏強度
が常温規格値の2/3以上、750℃の降伏強度が常温
規格値の40%以上、800℃の降伏強度が常温規格値
の22%以上の特性を有し、建築用鋼材として必要な特
性を兼ね備えており、従来にない全く新しい鋼材であ
る。
フロントページの続き (72)発明者 渡部 義之 君津市君津1番地 新日本製鐵株式会社君 津製鐵所内 Fターム(参考) 2E001 DE01 EA05 GA51 HB02 HF12 4K032 AA01 AA02 AA04 AA05 AA11 AA14 AA16 AA19 AA21 AA22 AA23 AA29 AA31 AA35 AA36 AA40 BA01 CA02 CC04 CD02

Claims (3)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】 質量%で、C:0.04〜0.12%、
    Si:0.6%以下、Mn:0.1〜1.2%、P:
    0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜
    1.0%、Nb:0.01〜0.15%、V:0.01
    〜0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001〜
    0.006%、残部が鉄および不可避的不純物からな
    り、かつ PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
    /60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
    (%) で定義されるPCM値が0.22%以下の範囲にあり、フ
    ェライトとベイナイトから構成されるミクロ組織中のベ
    イナイト分率として20〜70%を有することを特徴と
    する耐火性に優れた建築用鋼。
  2. 【請求項2】 質量%で、C:0.04〜0.12%、
    Si:0.6%以下、Mn:0.1〜1.2%、P:
    0.01%以下、S:0.01%以下、Mo:0.5〜
    1.0%、Nb:0.01〜0.15%、V:0.01
    〜0.2%、Al:0.1%以下、N:0.001〜
    0.006%、さらに、Ti:0.005〜0.05
    %、B:0.0003〜0.002%、Ni:0.1〜
    1.0%、Cu:0.1〜1.0%、Cr:0.1〜
    1.0%、Ca:0.001〜0.005%、REM:
    0.001〜0.005%、Mg:0.0001〜0.
    005%のうち一種または二種以上を含有し、残部が鉄
    および不可避的不純物からなり、かつ PCM=C+Si/30+Mn/20+Cu/20+Ni
    /60+Cr/20+Mo/15+V/10+5B
    (%) で定義されるPCM値が0.22%以下の範囲にあり、フ
    ェライトとベイナイトから構成されるミクロ組織中のベ
    イナイト分率として20〜70%を有することを特徴と
    する耐火性に優れた建築用鋼。
  3. 【請求項3】 請求項1または2に記載の成分およびP
    CM値を有する鋼片を1100〜1300℃の温度に再加
    熱後、圧延終了温度が850〜1050℃となるように
    圧延した後、800〜900℃の温度から5℃/秒以上
    の冷却速度で600〜700℃まで冷却し、その後放冷
    することを特徴とする耐火性に優れた建築用鋼の製造
    法。
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US20220316019A1 (en) * 2020-06-19 2022-10-06 Hyundai Steel Company Section steel and method for manufacturing same

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CN113637906A (zh) * 2021-07-29 2021-11-12 钢铁研究总院 一种460MPa级建筑结构用H型钢及其制备方法
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