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JP2002201179A - 6−ハロアルキルニコチン酸類の製造方法 - Google Patents

6−ハロアルキルニコチン酸類の製造方法

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Publication number
JP2002201179A
JP2002201179A JP2000402500A JP2000402500A JP2002201179A JP 2002201179 A JP2002201179 A JP 2002201179A JP 2000402500 A JP2000402500 A JP 2000402500A JP 2000402500 A JP2000402500 A JP 2000402500A JP 2002201179 A JP2002201179 A JP 2002201179A
Authority
JP
Japan
Prior art keywords
general formula
represented
reaction
haloalkylnicotinic
compound
Prior art date
Legal status (The legal status is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the status listed.)
Pending
Application number
JP2000402500A
Other languages
English (en)
Inventor
Takayoshi Ando
孝芳 安東
Current Assignee (The listed assignees may be inaccurate. Google has not performed a legal analysis and makes no representation or warranty as to the accuracy of the list.)
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Original Assignee
Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority date (The priority date is an assumption and is not a legal conclusion. Google has not performed a legal analysis and makes no representation as to the accuracy of the date listed.)
Filing date
Publication date
Application filed by Ishihara Sangyo Kaisha Ltd filed Critical Ishihara Sangyo Kaisha Ltd
Priority to JP2000402500A priority Critical patent/JP2002201179A/ja
Publication of JP2002201179A publication Critical patent/JP2002201179A/ja
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Abstract

(57)【要約】 【課題】 本発明は、農薬または医薬の中間
体として有用な6−ハロアルキルニコチン酸類の製造方
法を提供する。 【解決手段】 一般式(I); 【化1】 (式中、Yはハロアルキル基であり、Halはハロゲン
原子である)で表される化合物をリチウムジアルキルア
ミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応させること
を特徴とする一般式(II); 【化2】 (式中、Rはエステル形成残基、水素原子またはリチウ
ム原子であり、YおよびHalは前述の通りである)で
表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸類
の製造方法。

Description

【発明の詳細な説明】
【0001】
【産業上の利用分野】本発明は、農薬または医薬の製造
用中間体として有用な後記一般式(III)で表される6
−ハロアルキルニコチン酸類の新規な製造方法に関す
る。
【0002】
【従来の技術】後記一般式(III)で表される6−ハロ
アルキルニコチン酸の誘導体は、例えば特開平11−1
99564号に記載の方法で製造することができる。ま
た、後記一般式(II)で表される2−ハロゲノ−6−ハ
ロアルキルニコチン酸類は、WO00/39094および特表平6-
508621号に記載されている。さらに後記一般式(II)お
よび(III)で表される化合物に類似した化合物は、E
P公開特許公報第522392号に記載された方法によ
って製造することができる。しかしながら、本発明に係
わる6−ハロアルキルニコチン酸類の製造方法は従来、
知られていない。
【0003】
【発明が解決しようとする課題】本発明が解決しようと
する課題は、反応工程数が少なくマイルドな反応条件に
より、高い収率で目的化合物を製造することである。
【0004】
【課題を解決するための手段】本発明は、1)一般式
(I);
【化6】 (式中、Yはハロアルキル基であり、Halはハロゲン
原子である)で表される化合物をリチウムジアルキルア
ミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応させて、一
般式(II);
【0005】
【化7】 (式中、Rはエステル形成残基、水素原子またはリチウ
ム原子であり、YおよびHalは前述の通りである)で
表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸類
を製造する第一段階;
【0006】2)第一段階の生成物を触媒の存在下、水
素と反応させ、一般式(III):
【化8】 (式中、YおよびRは前述の通りである)で表される6
−ハロアルキルニコチン酸類を得る第二段階より構成さ
れる6−ハロアルキルニコチン酸類の製造方法に関す
る。
【0007】前記一般式(I)、(II)および(III)中
のYで表されるハロアルキル基としては、炭素数1〜
2、ハロゲン原子1〜5のハロアルキル基であり、CF
3、CHF2、CH2F、CF2Cl、CFCl2、CCl3
CH2CF3、CF2CF3、CHBr2、CHBrなどが
挙げられる。なかでもトリフルオロメチル基が望まし
い。
【0008】前記一般式(II)および(III)中のCO
OR基に含まれるRはエステル形成残基、水素原子また
はリチウム原子である。Rで表されるエステル形成残基
としては、アルキル基、アルケニル基、アルキニル基ま
たはフェニル基などが挙げられるが、アルキル基が望ま
しい。また、アルキル基としては、直鎖状または分枝状
のC1-6アルキル基、例えばメチル基、エチル基、プロ
ピル基、イソプロピル基、ブチル基、ターシャリーブチ
ル基などが挙げられるが、中でもメチル基、エチル基が
望ましい。アルケニル基としては、直鎖状または分枝状
のC2-6アルケニル基、例えばビニル基、プロペニル
基、ブテニル基、ペンテニル基などが挙げられる。アル
キニル基としては、直鎖状または分枝状のC2-6アル
キニル基、例えばエチニル基、プロピニル基、ブチニル
基、ペンチニル基などが挙げられる。
【0009】前記一般式(I)および(II)中のHal
で表されるハロゲン原子としては、フッ素原子、塩素原
子、臭素原子、沃素原子などが挙げられるが、塩素原子
が望ましい。
【0010】本発明に係わる6−ハロアルキルニコチン
酸類の製造方法を以下に詳述する。第一段階において
は、まず、下記フローのように前記一般式(I)で表さ
れる化合物をリチウムジアルキルアミドおよび溶媒の存
在下、二酸化炭素と反応させ、一般式(II')で表され
る化合物を製造する。
【化9】 (式中、YおよびHalは前述の通りである)
【0011】生成された一般式(II')で表される化合
物は必要に応じ、酸で処理され、一般式(II''):
【化10】 (式中、YおよびHalは前述の通りである)で表され
る化合物にすることができる。さらに一般式(II')で
表される化合物および一般式(II'')で表される化合物
は、通常のエステル化反応により、適宜一般式(I
I'''):
【化11】 (式中、R'はエステル形成残基であり、YおよびHa
lは前述の通りである)で表される化合物にすることが
できる。
【0012】一般式(II')で表される化合物を製造す
る反応において、一般式(I)で表される化合物および
二酸化炭素の使用量は、一般式(I)で表される化合物
の種類および使用量、溶媒の種類および使用量、その
他、後記する反応条件などの相違によって異なり一概に
規定できないが、通常、一般式(I)の化合物1モルに
対して1〜50モル、望ましくは1〜20モルの割合
で、二酸化炭素が使用される。使用される二酸化炭素と
しては種々のものが用いられるが、気体あるいは固体状
のものを用いるのが望ましい。
【0013】一般式(II')で表される化合物を製造す
る反応において、反応温度および反応時間は、一般式
(I)の化合物の種類、その他、後記する反応条件など
の相違により異なり、一概に規定できないが、反応温度
は通常−100〜+20℃、望ましくは−80〜−20
℃であり、反応時間は通常0.1〜24時間、望ましく
は1〜12時間である。
【0014】一般式(II')で表される化合物を製造す
る反応は、溶媒の存在下で行う。該反応における溶媒の
存在形態としては、一般式(I)で表される化合物お
よびリチウムジアルキルアミドを別々に溶媒に溶解さ
せ、両溶液を反応させたり、両者のいずれか一方を溶
解させた溶液に対し他方を反応させる形態がある。具体
的に使用される溶媒としてはN,N−ジメチルホルムア
ミド、アセトニトリルのような極性非プロトン性溶媒;
塩化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水
素類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのような
エーテル類;ピリジン、キノリンのような塩基性複素環
化合物などが挙げられるが、エーテル類が望ましい。こ
れら溶媒は単独で、あるいは混用して使用することがで
きる。一般式(II')で表される化合物を製造する反応
における溶媒の使用量は、一般式(I)の化合物の種類
および使用量、リチウムジアルキルアミドの種類および
使用量、反応条件の相違などにより異なり、一概に規定
できないが、一般式(I)の化合物1重量部に対して通
常、1〜100重量部、望ましくは1〜10重量部の割
合で溶媒が使用される。
【0015】以上のように述べてきた一般式(II')で
表される化合物を製造するための種々の条件、すなわち
一般式(I)で表される化合物の種類および使用量、リ
チウムジアルキルアミドの種類および使用量、溶媒の種
類および使用量などによって変わる種々の反応条件、反
応温度ならびに反応時間等各々の条件の設定に際して
は、各々の条件毎に示された通常の範囲の数値と望まし
い範囲の数値から適宜相互に選択し、組み合わせること
ができる。
【0016】第一段階の反応の目的物である一般式(I
I)で表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチ
ン酸類は、一般式(II')で表される化合物を製造する
反応あるいはそれに続く一般式(II'')で表される化合
物および/または一般式(II''')で表される化合物を
製造するための反応が終了した後、通常の固液分離、洗
浄、乾燥などの後処理を行うことにより単離することが
できる。また、単離せずにそのまま連続して第二段階の
反応に供し、最終目的物である一般式(III)で表される
6−ハロアルキルニコチン酸類を製造することもでき
る。
【0017】第二段階においては、前記一般式(II)で
表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸類
を触媒の存在下水素と反応させ、前記一般式(III)で表
される6−ハロアルキルニコチン酸類を製造する。反応
フローは以下の通りである。
【化12】
【0018】第二段階の反応は、触媒の存在下で、一般
式(II)の化合物を水素ガスと反応させて行う。具体的に
使用される触媒としては、通常の水素化触媒として使用
される触媒が挙げられ、特別な処理を施すことは特に必
要としない。水素化触媒とは不飽和結合に水素を付加さ
せて飽和化合物にする反応などに用いられる触媒であっ
て、金属、合金、金属化合物、金属錯体およびこれらが
担体に担持されたものである。これらの中の金属成分と
してはVIII族元素や銅が知られている。例えば、パラジ
ウム、白金、ロジウム、ルテニウム、コバルト、ニッケ
ル、鉄などが望ましい。これら金属の単体からなる金
属、これら元素同士の合金、これら元素の塩素化物、酸
化物、セレン化物、これら元素のカルボニル錯体などが
例示される。具体的には金属パラジウム、塩化パラジウ
ム(II)、金属ニッケル、パラジウム−白金合金、硫化ニ
ッケル、硫化モリブデン、セレン化ニッケル、還元鉄、
鉄カルボニル、担体付ニッケル、担体付銅、ラネーニッ
ケル触媒などが望ましく用いられる。用いられる担体は
特に限定されないが、活性炭、アルミナ,II a族元素
(バリウム、ストロンチウム、カルシウム等)の硫酸塩
または炭酸塩などが望ましく用いられる。水素化触媒の
使用量については、概ね反応液量に対して0.1〜5.0wt/
vol%の範囲で使用される。
【0019】本発明においては、普通の等級の水素を使
用することができる。例えば一般式(II)で表される化合
物中のハロゲン1モル当たり0.5〜50モル、望まし
くは1〜30モルの割合で、水素を使用することができ
る。また、水素は不活性ガス、例えば、窒素との混合物
として使用することもできる。このような混合物中の水
素含量は、例えば、10〜50体積%であることができ
る。
【0020】第二段階の反応温度および反応時間は、一
般式(II)で表される化合物の種類および使用量、触媒
の種類および使用量、水素の使用量、不活性ガス混合の
有無およびその使用量、その他後記する反応条件などの
相違により異なり、一概に規定できないが、反応温度は
通常0〜+100℃、望ましくは20〜50℃であり、
反応時間は1〜24時間である。
【0021】第二段階の反応を効率的に行うためには塩
基の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的に使用さ
れる塩基としては、水素化ナトリウム、水素化カリウム
のようなアルカリ金属の水素化物;n−ブチルリチウ
ム、t−ブチルリチウムのようなアルキルリチウム;ナ
トリウム、カリウムのようなアルカリ金属;水酸化ナト
リウム、水酸化カリウムのようなアルカリ金属の水酸化
物;ナトリウムメトキシド、ナトリウムエトキシド、カ
リウムメトキシド、カリウムt−ブトキシドのようなア
ルコキシド類;ピリジン、キノリンのような塩基性複素
環化合物;トリエチルアミン、ジメチルアニリン、ジエ
チルアニリン、4−ジメチルアミノピリジンのような3
級塩基などが挙げられるが、塩基性複素環化合物または
3級塩基を使用するのが望ましい。それらの中でもトリ
エチルアミンまたはピリジンを使用するのが最も望まし
い。これら塩基は単独で、あるいは混用して使用するこ
とができる。この場合における塩基の使用量は、一般式
(II)で表される化合物の種類および使用量、触媒の種
類および使用量、水素の使用量、不活性ガス混合の有無
およびその使用量、反応条件などの相違により異なり、
一概に規定できないが、一般式(II)で表される化合物
1モルに対して通常1〜10当量の割合の塩基が使用さ
れる。
【0022】第二段階の反応を効率的に行うためには、
溶媒の存在下で反応を行うのが望ましい。具体的に使用
される溶媒としては、水;N,N−ジメチルホルムアミ
ド、アセトニトリルのような極性非プロトン性溶媒;塩
化メチレン、クロロホルムのようなハロゲン化炭化水素
類;ジエチルエーテル、テトラヒドロフランのようなエ
ーテル類;メタノール、エタノールのようなアルコール
類などが挙げられるが、アルコール類またはエーテル類
を使用するのが望ましい。これら溶媒は単独で、あるい
は混用して使用することができる。なお、第二段階の反
応における溶媒使用量は、一般式(II)で表される化合
物の種類および使用量、触媒の種類および使用量、水素
の使用量、不活性ガス混合の有無およびその使用量、反
応条件などの相違により異なり、一概に規定できない
が、一般式(II)で表される化合物1重量部に対して通
常1〜100重量部、望ましくは1〜10重量部の割合
で溶媒が使用される。なお、塩基で溶媒を兼ねるものを
使用した場合には、新たな溶媒を使用する必要はない。
【0023】以上のように述べてきた第二段階の反応に
おける種々の条件、すなわち一般式(II)で表される化
合物の使用量、一般式(II)で表される化合物の種類に
よって変わる種々の反応条件、反応温度ならびに反応時
間各々の設定に際しては、各々の条件毎に示された数値
から適宜相互に選択し、組み合わせることができる。
【0024】第二段階の反応において、一般式(II)で
表される化合物として一般式(II')で表される化合物
を使用した場合、反応生成物として、一般式(III'):
【化13】 (式中、Yはハロアルキル基である)で表される6−ハ
ロアルキルニコチン酸リチウムが製造される。このもの
を酸で処理することにより、一般式(III''):
【化14】 (式中、Yはハロアルキル基である)で表される6−ハ
ロアルキルニコチン酸を製造することができる。また、
一般式(II'')で表される化合物を使用した場合、反応
生成物として、前記6−ハロアルキルニコチン酸が製造
される。前記6−ハロアルキルニコチン酸リチウムなら
びに前記6−ハロアルキルニコチン酸は、適宜、通常の
エステル化反応によって、一般式(III'''):
【化15】 (式中、Yはハロアルキル基であり、R'はエステル形
成残基である)で表される6−ハロアルキルニコチン酸
エステルにすることができる。
【0025】目的物の一般式(III)で表される6−ハ
ロアルキルニコチン酸類は、反応生成物について通常の
固液分離、洗浄、乾燥などの後処理を行うことにより単
離される。
【0026】
【発明の実施形態】次に本発明における望ましい実施形
態のうちいくつかを例示する。 (1)一般式(I)で表される化合物をリチウムジアル
キルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応さ
せ、一般式(II)で表される2−ハロゲノ−6−ハロア
ルキルニコチン酸類を製造する方法。 (2)一般式(I)で表される化合物をリチウムジアル
キルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応さ
せ、一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハロ
アルキルニコチン酸リチウムを製造する方法。 (3)一般式(I)で表される化合物をリチウムジアル
キルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応さ
せ、一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハロ
アルキルニコチン酸リチウムを製造し、このものを酸で
処理し、一般式(II'')で表される2−ハロゲノ−6−
ハロアルキルニコチン酸を製造する方法。 (4)一般式(I)で表される化合物をリチウムジアル
キルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応さ
せ、一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハロ
アルキルニコチン酸リチウムを製造し、このものをエス
テル化して一般式(II''')で表される2−ハロゲノ−
6−ハロアルキルニコチン酸エステルを製造する方法。 (5)一般式(I)で表される化合物をリチウムジアル
キルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応さ
せ、一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハロ
アルキルニコチン酸リチウムを製造し、このものを酸で
処理し、一般式(II'')で表される2−ハロゲノ−6−
ハロアルキルニコチン酸を製造した後、さらにこのもの
をエステル化して一般式(II''')で表される2−ハロ
ゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸エステルを製造する
方法。
【0027】(6)一般式(II)で表される2−ハロゲ
ノ−6−ハロアルキルニコチン酸類を触媒の存在下、水
素と反応させ、一般式(III)で表される6−ハロアル
キルニコチン酸類を製造する方法。 (7)一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハ
ロアルキルニコチン酸リチウムを触媒の存在下、水素と
反応させ、一般式(III')で表される6−ハロアルキル
ニコチン酸リチウムを製造する方法。 (8)一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハ
ロアルキルニコチン酸リチウムを触媒の存在下、水素と
反応させ、一般式(III')で表される6−ハロアルキル
ニコチン酸リチウムを製造した後、酸で処理して一般式
(III'')で表される6−ハロアルキルニコチン酸を製
造する方法。 (9)一般式(II')で表される2−ハロゲノ−6−ハ
ロアルキルニコチン酸リチウムを触媒の存在下、水素と
反応させ、一般式(III')で表される6−ハロアルキル
ニコチン酸リチウムを製造した後、エステル化して一般
式(III''')で表される6−ハロアルキルニコチン酸エ
ステルを製造する方法。 (10)一般式(II'')で表される2−ハロゲノ−6−
ハロアルキルニコチン酸を触媒の存在下、水素と反応さ
せ、一般式(III'')で表される6−ハロアルキルニコ
チン酸を製造する方法。 (11)一般式(II'')で表される2−ハロゲノ−6−
ハロアルキルニコチン酸を触媒の存在下、水素と反応さ
せ、一般式(III'')で表される6−ハロアルキルニコ
チン酸を製造した後、エステル化して一般式(III''')
で表される6−ハロアルキルニコチン酸エステルを製造
する方法。 (12)一般式(II''')で表される2−ハロゲノ−6
−ハロアルキルニコチン酸エステルを触媒の存在下、水
素と反応させ、一般式(III''')で表される6−ハロア
ルキルニコチン酸エステルを製造する方法。
【0028】(13)一般式(I)で表される化合物を
リチウムジアルキルアミドおよび溶媒の存在下、二酸化
炭素と反応させて、一般式(II)で表される2−ハロゲ
ノ−6−ハロアルキルニコチン酸類を製造し、このもの
を触媒の存在下、水素と反応させ、一般式(III)で表さ
れる6−ハロアルキルニコチン酸類を製造する方法。
【0029】(14)(1)、(2)、(3)、(4)
または(5)の反応の後、2−ハロゲノ−6−ハロアル
キルニコチン酸類を単離し、このものを(6)、
(7)、(8)、(9)、(10)、(11)または
(12)の反応に供し、6−ハロアルキルニコチン酸類
を製造する(13)の方法。 (15)(1)、(2)、(3)、(4)または(5)
の反応と、(6)、(7)、(8)、(9)、(1
0)、(11)または(12)の反応を連続して行い、
6−ハロアルキルニコチン酸類を製造する(13)の方
法。
【0030】
【実施例】本発明をより詳しく述べるため、以下に実施
例を記載するが、これらは本発明を限定するものではな
い。
【0031】実施例1 <2-クロロ-6-トリフルオロメチルニコチン酸の合成>
攪拌機、温度計、および滴下ロートを備えた1リットル
四つ口フラスコにジイソプロピルアミン24.5g(0.242モ
ル)およびテトラヒドロフラン300ミリリットルを仕込
み、反応系内を窒素置換した。ドライアイス/アセトン
にて冷却し、内温−50℃〜−40℃で n-ブチルリチウム/
ヘキサン 153ミリリットル(1.59モル/リットル品;0.24
2モル)を約50分かけて滴下し、その後、同温度で30分
間攪拌下保持した。内温を-65℃以下に冷却し、2-クロ
ロ-6-トリフルオロメチルピリジン40g(0.220モル)を
テトラヒドロフラン50ミリリットルに溶解したものを、
約40分かけて滴下し、その後、反応混合物を約2.5時間
攪拌下保持した。反応混合物を予めドライアイス(粉砕
品)500gを仕込んだ2リットル四つ口フラスコに供給
し、徐々に室温に戻しながら一晩、攪拌下保持した。エ
バポレーターにて溶媒を留去し、残渣に水400ミリリッ
トルを加え溶解した後n-ヘキサン100ミリリットルを加
え攪拌下洗浄した。下層の水相を分液し、氷塩で冷却し
て約0℃に維持しながら、濃塩酸30gをゆっくり滴下して
結晶化させた。析出した結晶をヌッチェにて濾取し、ケ
ーキを冷水50ミリリットルにて洗浄した。50℃の定温乾
燥器にて乾燥し、類白色結晶として2-クロロ-6-トリフ
ルオロメチルニコチン酸 38.6gを得た。(粗収率77.8
%)
【0032】実施例2 <6-トリフルオロメチルニコチン酸の合成>攪拌機、温
度計および三方コックを備えた200ミリリットル四つ口
フラスコに2-クロロ-6-トリフルオロメチルニコチン酸1
0g(0.044モル)およびメタノール50ミリリットルを仕
込み、氷水で冷却して攪拌下、トリエチルアミン9.0g
(0.088モル)を滴下して加えた。系内を窒素で置換し
た後、5%-Pd/C 1.0gを投入し、次に系内を水素で置換し
さらに水素を封入した風船を取り付けた。攪拌下室温に
て一晩保持した後、液体クロマトグラフィーで反応追跡
したところ、原料の2-クロロ-6-トリフルオロメチルニ
コチン酸がほぼ消失していたので反応を止めた。溶媒の
メタノールをエバポレーターにて留去した後、残渣に水
100ミリリットルを加え溶解し、内温を約15℃に維持し
て濃塩酸9.3g(0.089モル)を滴下して結晶化させた。
同温度で約1時間熟成させた後、ヌッチェにて濾過し、
ケーキを冷水25ミリリットルで洗浄した。50℃の定温乾
燥器にて乾燥し灰白色の粉末として6-トリフルオロメチ
ルニコチン酸7.6gを得た。(粗収率90.4%)
【0033】
【発明の効果】本発明の方法によれば、2段階の反応に
より、容易に目的物である6−ハロアルキルニコチン酸
を製造することができる。この反応は従来のものに比し
反応工程数が少なくマイルドな反応条件により、高い収
率で目的物を製造することができる。

Claims (2)

    【特許請求の範囲】
  1. 【請求項1】1)一般式(I); 【化1】 (式中、Yはハロアルキル基であり、Halはハロゲン
    原子である)で表される化合物をリチウムジアルキルア
    ミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応させて、一
    般式(II); 【化2】 (式中、Rはエステル形成残基、水素原子またはリチウ
    ム原子であり、YおよびHalは前述の通りである)で
    表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸類
    を製造する第一段階; 2)第一段階の生成物を触媒の存在下、水素と反応さ
    せ、一般式(III): 【化3】 (式中、YおよびRは前述の通りである)で表される6
    −ハロアルキルニコチン酸類を得る第二段階より構成さ
    れることを特徴とする6−ハロアルキルニコチン酸類の
    製造方法。
  2. 【請求項2】 一般式(I); 【化4】 (式中、Yはハロアルキル基であり、Halはハロゲン
    原子である)で表される化合物をリチウムジアルキルア
    ミドおよび溶媒の存在下、二酸化炭素と反応させること
    を特徴とする一般式(II); 【化5】 (式中、Rはエステル形成残基、水素原子またはリチウ
    ム原子であり、YおよびHalは前述の通りである)で
    表される2−ハロゲノ−6−ハロアルキルニコチン酸類
    の製造方法。
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